JP2009274301A - 結露水吸収シート - Google Patents

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Abstract

【課題】吸水性に優れた結露水吸収シートを提供する。
【解決手段】少なくとも吸水性樹脂を具備する吸収シートと、粘着剤層とにより構成されており、吸収シートは基材と吸水性樹脂により構成されており、吸水性樹脂は、ポリアクリル酸アンモニウム塩を主体とする共重合体であるものとした結露水吸収シートを提供する。
【選択図】なし

Description

本発明は、結露水吸収シートに関する。
従来から、室内外の温度差が原因となって室内側のガラス面に結露水が生じた場合には、布等を用いて結露水を除去しなければならなかった。
結露水を簡易かつ確実に除去する技術として、例えば、繊維径が0.1デニール以下の織布や不織布の片面に粘着剤層を設けた結露防止用シートが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
結露防止用シートは、粘着剤層によってガラス面の下端部に貼着し、ガラス面に発生し、自重により落下してきた結露水を不織布により吸収し、除去する機能を有している。
このような結露防止用シートは、一旦ガラス面に貼着した後は、長期間に亘って剥がされることなく、吸収された水分を自然乾燥により蒸発させることにより吸水能力を再生させていた。
特開平6−57831号公報
しかしながら、ガラス面に生じた結露水の量が多く、結露水量が結露防止用シートの吸水許容量を、その吸収能力が再生しないうちに超過した場合には、結露水が落下し枠に溜まってしまうという問題があった。
そこで本発明においては、結露水量が多い場合においても、ガラス面に生じた結露水を確実に吸収し、除去することのできる結露水吸収シートを提供することを目的とした。
請求項1の発明においては、少なくとも吸水性樹脂を具備する吸収シートと、粘着剤層とにより構成されている結露水吸収シートを提供する。
請求項2の発明においては、前記吸水性樹脂は、側鎖に酸基を有し、当該酸基のうちの50%以上が中和されている化合物である請求項1に記載の結露水吸収シートを提供する。
請求項3の発明においては、前記酸基がカルボン酸基であり、当該カルボン酸基のうちの50%以上が、アンモニウム塩となっている請求項2に記載の結露水吸収シートを提供する。
請求項4の発明においては、前記吸水性樹脂が、ポリアクリル酸アンモニウム塩を主体とする共重合体である請求項1乃至3のいずれか一項に記載の結露水吸収シートを提供する。
請求項5の発明においては、前記吸収シートが、布及び/又は紙からなる基材と、吸水性樹脂とにより構成されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の結露水吸収シートを提供する。
本発明によれば、結露水が多い場合にも確実にこれを吸収でき、水が枠下部に溜まるという問題を効果的に回避可能な結露水吸収シートが提供される。
以下、本発明を実施するための最良の形態(以下、本実施の形態)について詳細に説明する。なお、本発明は、本実施の形態に限定されるものではなく、要旨の範囲内で種々変形して実施することができる。
本実施の形態における結露水吸収シートは、吸収シートに粘着剤層が設けられた構成を有している。この吸収シートは、所定の基材と、これに担持された吸水性樹脂により構成されていることが好適な形態である。
以下、結露水吸収シートの構成要素について、詳細に説明する。
(吸水性樹脂)
吸水性樹脂は、吸水機能を有しているものであれば特に限定されないが、側鎖に酸基を有した化合物が好ましく、酸基はカルボン酸基であることがさらに好ましい。
その他の酸基は、吸収性樹脂を構成する各種単量体の構成に従う。これについては後述する。
酸基は50%以上が塩の形で中和されていることが好ましく、アンモニウム塩となっていることがさらに好ましい。
吸水性樹脂の側鎖に酸基を有していると、液体を吸収した時に、酸基同士の静電反発が起こり、吸収速度が速くなるという効果を発揮する。
また、酸基が中和されていると、浸透圧により液体が吸水性樹脂内部に吸収されるようになる。特にアンモニウム塩は水への親和性が高く、吸収量の増加が図られるため好ましい。
吸水性樹脂は、下記の単量体により構成することができる。
例えば、(メタ)アクリル酸、エタアクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、クロトン酸、フマル酸、ソルビン酸、けい皮酸、それらの無水物、不飽和カルボン酸単量体の中和塩が挙げられる。特に(メタ)アクリル酸の中和塩が好ましい。
中和塩としては、リチウム、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属塩、アンモニア等の含窒素塩基性物質が好ましい。
吸水性樹脂の具体例としては、ポリアクリル酸部分中和物架橋体(例えば特開昭55−84304号公報参照)、澱粉−アクリロニトリルグラフト重合体の加水分解物(例えば特公昭49−43395号公報参照)、澱粉−アクリル酸グラフト重合体の中和物(例えば特開昭51−125468号公報参照)、酢酸ビニル−アクリル酸エステル共重合体の鹸化物(例えば特開昭52−14689号公報参照)、アクリロニトリル共重合体もしくはアクリルアミド共重合体の加水分解物(例えば特公昭53−15959号公報参照)、ポリグルタミン酸塩(例えば特開2003−192794号公報参照)等が知られている。
ポリアクリル酸塩共重合体やポリアクリル酸部分中和物架橋体が吸収性能に優れており好ましい。
前記ポリアクリル酸部分中和物架橋体の中和前の状態であるポリアクリル酸架橋体は、ポリマー分子鎖中における繰り返し単位の50mol%以上がカルボキシル基含有単位となっていることが好ましく、80mol%以上がより好ましく、90mol%以上がさらに好ましい。
繰り返し単位のうちのカルボキシル基含有単位が50mol%未満であると、吸収性能の低下が見られるため好ましくない。
ポリマー分子鎖中のカルボキシル基は、塩の形で部分中和されていることが好ましい。
塩を形成するものとしては、例えば、ナトリウム、カリウム、リチウム等のアルカリ金属、アンモニア等の含窒素塩基性物が挙げられる。
カルボキシル基の50%以上が中和されていることが好ましく、70%以上が中和されていることがより好ましい。
塩の種類としては、アンモニアを含む少なくとも1種類以上で部分中和されることが好ましく、アンモニア単独で部分中和されることがより好ましい。
ポリマー分子鎖中のカルボキシル基中和塩のうちの50mol%以上がアンモニウム塩であることが好ましく、70mol%以上がより好ましく、90mol%以上がさらに好ましく、全てアンモニウム塩であることがさらにより好ましい。
アンモニウム塩の割合が高いと吸水性能が高くなり、また吸水性樹脂を支持する所定の基材との接着性が良好になる。
なお、アンモニウム塩の割合は、吸水性樹脂中の全窒素原子量を求めることにより算出できる。吸水性樹脂中の全窒素原子量はケルダール法により求められる。
吸水性樹脂は、各種共重合体により構成されたものであってもよい。
共重合体を形成する不飽和単量体としては、(メタ)アクリル酸、エタアクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、クロトン酸、ソルビン酸、けい皮酸、それらの無水物、ビニルスルフォン酸、アリルスルフォン酸、スチレンスルフォン酸、ビニルトルエンフルフォン酸、2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロパンスルフォン酸、2−(メタ)アクリロイルエタンスルフォン酸、2−(メタ)アクリロイルプロパンスルフォン酸、2−ヒドロキシルエチルアクリロイルオフォスフェート、2−ヒドロキシルエチルメタクリロイルフォスフェート、フェニル−2−アクリロイロキシエチルフォスフェート、ビニルリン酸等のアニオン性不飽和単量体及びその塩、アクリルアミド、メタアクリルアミド、N−エチル(メタ)アクリルアミド、N−n−プロピル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクレリート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、N−ビニルピロリドン、N−アクリロイルピペジリン、N−アクリロイルピロリジン等のノニオン性の親水性基含有不飽和単量体が挙げられる。
また、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、酢酸ビニル等のように、重合後の官能基の加水分解によって吸水性樹脂を形成する親水性単量体も挙げられる。
また更に、その他の所定の疎水性単量体を併用できる。例えば、スチレン、塩化ビニル、ブタジエン、イソブテン、エチレン、プロピレン、ステアリル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記各種単量体中には、架橋剤を共存させてもよい。
架橋方法としては、縮合型架橋剤を用いて樹脂中の官能基と反応させて架橋させる方法、不飽和単量体重合性の架橋剤を用いて不飽和単量体と共重合することにより架橋させる方法、樹脂に電子線や放射線を照射することにより架橋させる方法等が挙げられる。この中でも縮合型架橋を用いる方法が好ましく、樹脂の官能基と反応する縮合型架橋剤の共存下で、重合性の架橋剤と不飽和単量体を共重合させる方法がより好ましい。
縮合型架橋剤としては、例えば、エチレングリコールジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、(ポリ)グリセリンポリグリシジルエーテル、ジグリセリンポリグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル等のグリシジルエーテル化合物;(ポリ)グリセリン、(ポリ)エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、ポリオキシエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等の多価アルコール類;エチレンジアミン、ジエチレンジアミン、ポリエチレンイミン、ヘキサメチレンジアミン等の多価アミン類;亜鉛、カルシウム、マグネシウム、アルミニウム等の多価イオン等が挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
不飽和単量体重合性の架橋剤としては、例えば、ジエチレングリコールジアクリレート、N,N‘−メチレンビスアクリルアミド、ポリエチレングリコールジアクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレート、トリメチロールプロパンジアリルエーテル、アリルグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールトリアリルエーテル、ペンタエリスリトールジアクリレートモノステアレート、ビスフェノールジアクリレート、イソシアヌル酸ジアクリレート、テトラアリルオキシエタン、ジアリルオキシ酢酸塩等が挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記各種単量体を重合させるために用いる溶媒は、溶解性に優れたものであれば特に限定されない。水、エタノール、メタノール、アセトン等の親水性溶媒を単独もしくは複数混合して使用してもよい。また、必要に応じて塩化ナトリウム等の塩類や、pHコントロールを目的としてアンモニア等の塩基性化合物を用いてもよく、逆相懸濁重合の際には懸濁剤を添加してもよい。
重合方法については特に限定されるものではなく、例えば、水溶液重合、逆相懸濁重合、逆相乳化重合、噴霧重合、ベルト重合等の一般に広く用いられている方法をいずれも適用できる。
重合開始方法についても特に限定されるものではなく、例えば、ラジカル重合開始剤による重合、放射線、電子線等を照射することによる重合、光増感剤による紫外線重合を行うこともできる。
ラジカル重合開始剤としては、例えば、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム、過硫酸ナトリウム等の過硫酸塩;過酸化水素;クメンハイドロパーオキサイド、t−ブチルハイドロパーオキサイド、過酢酸等の有機化酸化物等の公知の開始剤を適用できる。
また、酸化性ラジカル重合開始剤を用いる場合には、L−アスコルビン酸、ロンガリット等の還元剤を併用してもよい。
重合を開始する前段階として、予め単量体溶液中の脱酸素操作を行っておくことが好ましい。具体的には、不活性ガスによるバブリング等により溶存酸素を取り除く方法が挙げられる。
また、重合を行う反応器内の雰囲気を予め窒素やヘリウム等の不活性ガスにより置換しておくことが好ましい。反応器内は減圧、常圧、加圧のいずれであってもよい。重合開始温度は通常0〜100℃の範囲で行うこととし、20〜70℃の範囲がより好ましい。重合開始温度が高すぎると、開始剤を加える前から熱による重合が起こってしまうため好ましくない。一方において、重合開始温度が低すぎると、反応開始に時間がかかりすぎるため好ましくない。
重合反応中の反応器内の温度に関しては、適宜外部から冷却や加熱を施すことにより温度制御を行ってもよい。
重合反応中における昇温速度や最高温度については、特に問題とはならず、最高温度が100℃を超えても問題はない。通常20〜140℃で、40〜120℃の範囲が好ましい。
重合反応における単量体溶液の濃度は、10〜80%が好ましく、30〜70%がより好ましい。
単量体の濃度が高すぎると、反応が暴走しやすく望ましくない。一方において濃度が薄すぎると、反応に時間がかかりすぎ、その後重合体を取り出す乾燥工程にも負荷がかかるため好ましくない。
重合反応時間は、反応溶液からの発熱が止まる時間付近に設定することが好ましい。
重合を行った後には、後工程として、乾燥工程、後架橋工程等を行い、これらは加熱工程であるので、反応溶液からの発熱が停止する前段階で重合反応を終了させてもよい。
また、必要に応じて、発熱終了後に、数時間加温、保温してもよい。
重合反応終了後、重合体が含水ゲルとして得られる場合には、その後、乾燥処理を行う。
乾燥処理方法は、特に限定されるものではないが、例えば、共沸脱水、流動乾燥、熱風乾燥、真空乾燥等が適用でき、特に熱風乾燥、真空乾燥が好適である。
これらの乾燥処理により、含水率を30重量%以下、好ましくは10重量%以下となるようにする。
乾燥処理においては、含水ゲルを粗解砕しておき、表面積を増やしてから行うことが好ましい。
乾燥処理温度は、70℃〜180℃の範囲が好ましく、100〜140℃の範囲がより好ましい。
上記のように乾燥処理を行った後、任意処理として重合体を粉砕し、分級を行うことによって粒子径の調整を行う。吸水性樹脂の材料がポリアクリル酸架橋体である場合には、所定の形状、例えば粒子である場合には粒子径をコントロールした後に、さらに加熱処理を施してもよい。この加熱処理においては、カルボキシル基と反応しうる官能基を2個以上有する化合物を共存させておくことが好ましい。このカルボキシル基と反応しうる官能基を2個以上有する化合物は、重合反応の前段階に加えてもよいし、加熱処理の前段階として加えてもよい。加熱処理の前段階に加える場合には、水、アルコール類、エーテル類等の親水性溶媒に溶解させて、表面に散布するようにして加えることが好ましい。
加熱処理温度は特に限定されないが、120〜250℃の範囲が好ましく、150〜240℃の範囲がより好ましく、170〜230℃の範囲がさらに好ましい。
加熱処理は、乾燥工程終了後に連続的に同一の装置内で実施してもよく、乾燥工程とは独立の工程としてもよい。
加熱処理は、公知の乾燥機や加熱炉を用いて行うことができる。例えば、溝型混合乾燥機、ロータリー乾燥機、ディスク乾燥機、流動層乾燥機、気流型乾燥機、赤外線乾燥機等が挙げられる。
吸水性樹脂には、必要に応じて、消臭剤、香料、各種無機粉末、発泡剤、顔料、染料、抗菌剤、親水性短繊維、可塑剤、粘着剤、界面活性剤、肥料、酸化剤、還元剤、キレート剤、酸化防止剤、熱安定剤、紫外線吸収剤、光安定剤、水、塩類等を添加してもよい。
前記無機粉末としては、例えば、水及び親水性有機溶媒に対して不活性な各種無機化合物の微粒子、粘土鉱物の微粒子等が挙げられる。特に、水に対して適度な親和性を有し、かつ、水に不溶、あるいは難溶のものが好ましい。例えば、二酸化珪素や酸化チタン等の金属酸化物、天然ゼオライトや合成ゼオライト等の珪酸(塩)、カオリン、タルク、クレー、ベントナイト等が挙げられる。
前記無機粉末の使用量は、吸水性樹脂100重量部に対して0.001〜10重量部が好ましく、0.01〜5重量部がより好ましい。
吸水性樹脂と無機粉末とを混合する方法は特に限定されるものではなく、例えば、ドライブレンド法、湿式混合法等により行うことができる。
(結露水吸収シート)
本実施の形態における結露水吸収シートは、吸収シートと粘着剤層とにより構成されている。吸収シートは、基材と吸水性樹脂により構成されている。
基材はシート形状を有しており、従来公知の材料を適用できる。紙及び/又は布が好適である。
紙とは、JISP0001で定義される広義の意味での紙のことを指し、布とはJISL0206で定義されるシート状繊維製品の総称である。
布は、シートを形成する手段によって織物、編物、組み物、レース、網、不織布に分類されるが、織物、編物、不織布が好ましく、不織布がより好ましい。
紙及び/又は布は、形態安定性に優れているため好ましい。
不織布とは、JIS L 0222により定義されるものである。
繊維素材としては、天然繊維、合成繊維のいずれでもよく、組み合わせてもよい。
繊維の長さは、短繊維でも長繊維でもよい。親水性付与を行って強化してもよい。なお、基材を構成する繊維は、親水性のものを使用した方が、全体としての吸水性、通水性に優れたものとなるため、好ましい。また、短繊維よりも連続長繊維の方が通液性に優れているため好ましい。
親水性の基材のなかでも、特にセルロース系の基材が好ましい。
セルロース系基材とは、セルロースを主原料とした布および/または紙のことを表し、この中でもセルロース系繊維からなる布および/または紙、特に、セルロース不織布が好ましい。セルロースは、例えばエステル化やエーテル化等の処理により誘導体化されたものを使用してもよい。また、他の繊維と混ぜたものでもよい。セルロースとしては、綿、麻等の天然繊維、レーヨン、ポリノジック、リヨセル、キュプラ等の再生繊維等が挙げられる。繊維としては再生繊維の方が好ましく、一年草である綿実を再生繊維化した繊維がさらに好ましい。
本実施の形態における結露水吸収シートを構成する基材は、目的に応じて大きさが決定されるものとし、特に限定されるものではない。
基材の厚さは、0.001mm〜1cmが好ましく、0.01mm〜5mmがより好ましく、0.05mm〜3mmがさらに好ましく、0.1mm〜1mmがさらにより好ましい。
重量は、0.1g/m2〜1kg/m2が好ましく、0.5g/m2〜500kg/m2がより好ましく、1g/m2〜100g/m2がさらに好ましい。
上記範囲とすることにより、実用上十分な強度が確保できる。
本実施の形態における結露水吸収シートを構成する吸収シートは、上記基材に上述した吸水性樹脂が直接接着されて担持されていることが好ましい。
吸水性樹脂を粒子形状とした場合には、全粒子中の50重量%以上が基材と直接接着していることが好ましい。
これにより、吸水性樹脂の位置が変化しにくく、高い吸水性能が安定して得られるようになる。
本実施の形態における結露水吸収シートにおいては、パルプ等の短繊維やその他シート状材料を併用することにより、吸収性能を調整してもよい。
吸水性樹脂は、吸水性能を高めるために表面積を大きくすることが好ましく、粒子形状とすることが好ましい。
粒子形状の吸水性樹脂を基材に接着させる接着方法については、特に限定されるものではない。例えば、基材を構成する繊維の一部が吸水性樹脂中に取り込まれた状態となって両者が接着しているような形態が好ましい。
この場合、吸水性樹脂粒子中の50重量%以上に基材を構成する繊維の一部が取り込まれた形態となっていることが好ましく、70重量%以上、90重量%以上、95重量%以上と多くの吸水性樹脂がこの形態で接着していることが好ましい。
基材を構成する繊維の一部が、吸水性樹脂中に取り込まれた形態、すなわち直接接着した状態となっていると、吸水性樹脂が液体を吸収する時に繊維が通水路として機能し、吸収速度の向上が図られる。
なお、基材と吸水性樹脂粒子とが接着しているとは、基材に吸水性樹脂粒子が固定化されていて、実質的に基材と吸水性樹脂粒子の位置関係が変化しないことをいう。
具体的には、吸収性複合体の端を手で持ち固定し、接着粒子が存在する面を下にして、20cmの幅で1秒間に2往復の速さで1分間振って、脱離しない粒子を接着しているとする。
次に、粘着剤層について説明する。
粘着剤層は、上述した吸収シートの任意の面、位置に設けることができる。
粘着剤層を構成する粘着剤は、耐水性があり、貼り替えのために剥がす際に、被着体から容易に剥離でき、かつ糊残りが生じにくく、再剥離性が良好な材料であることが好ましい。このような再剥離性が良好な粘着剤は、従来公知の粘着剤から適宜選択することができるが、特に、アクリル系再剥離性粘着剤が、粘着性能、耐候性、再剥離性等の観点から好適である。粘着剤層の厚さは、5〜100μmが好ましく、10〜60μmがより好ましい。
粘着剤層は、ユーザーが実際に使用する時まで乾燥や汚染から保護するために、所定の剥離シートにより覆っておくことが好ましい。この剥離シートとしては、例えばグラシン紙、コート紙、ラミネート紙等の紙や、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリプロピレン等の各種プラスチックフィルムに、シリコーン樹脂、フッ素樹脂、長鎖アルキル系樹脂等の所定の剥離剤を塗布したものが挙げられる。剥離シートの厚さは一般には15〜300μm、好ましくは20〜150μmの範囲である。
次に、具体的な実施例に基づいて説明する。
(吸水性樹脂粒子(1)の製造)
アクリル酸(和光純薬製、試薬特級品)を用意し、蒸留精製した。
アクリル酸100gを水91.02gに溶解した。
この水溶液を氷浴にて冷却し、液温30℃以下に保ちながら、25重量%のアンモニア水溶液117.94gを攪拌しながら徐々に加え、40重量%のアクリル酸アンモニウム水溶液を得た(中和率100%)。
300mlセパラブルフラスコに、上記40重量%アクリル酸アンモニウム水溶液を90g、N,N’−メチレンビスアクリルアミドを0.0187g添加した。
前記セパラブルフラスコは、ウォーターバスを用いて30℃の液温に保持した。
水溶液を窒素ガスでバブリングすることにより脱気し、反応系中を窒素置換した。
次に、42重量%グリセリン水溶液を、シリンジを用いて0.43g添加し、十分に攪拌した後に、それぞれ1gの水に溶かした30重量%過酸化水素水溶液0.0917gとロンガリット0.0415gを添加し、重合を開始した。
内部温度は30℃から開始して、反応開始5分で100℃まで上昇したことを確認した。
その後、内部温度が70℃に保たれるように水浴にて3時間加熱した。
重合終了後、セパラフラスコよりゲルを取り出し、粗解砕を行い、100℃にてイナートオーブンを用いて4時間の乾燥処理を行った。
前記乾燥処理後、ホモジナイザーにて粉砕し、篩い分けを行って、106μm未満、106〜212μm、212〜300μm、300〜425μm、425〜500μm、500〜600μm、600〜710μm、710〜850μm、850〜1200μm、1200〜1400μm、1400〜1700μm、1700〜2500μm、2500〜3000μm、3000μm以上に分級した。
上記工程により、吸水性樹脂粒子(1)が得られた。
この吸水性樹脂粒子の表面強度は0.5Nであった。
全体のアンモニウム塩濃度は96%、表面の塩濃度は90%、中心部の塩濃度は97%であった。
(吸水性樹脂粒子(2)の製造)
25重量%のアンモニア水溶液117.94gに替えて、当量の水酸化ナトリウム水溶液を用いた。その他の条件は、前記吸水性樹脂粒子(1)と同様として吸水性樹脂粒子(2)を作製した。
(基材)
旭化成せんい社製の「ベンリーゼ」(登録商標)を直径59.5mmの円形に切り取った。
重量を測定したところ、0.0796gであった。
ベンリーゼは、セルロース100%の連続長繊維不職布である。
吸水特性に優れており、また、連続長繊維であるため、含水時の強度も十分あり、液拡散性にも優れている。
(吸収シートの製造)
上記のようにして作製した吸水性樹脂粒子(1)、(2)のうちから選択される吸水性樹脂の粒径850〜1200μmの成分を0.164g採り、直径59.5mmのテフロン(登録商標)のシート上に粒子同士が密着しないように配置した。これを第1の吸水性樹脂粒子担持シートとした。
第1の吸水性樹脂粒子担持シートと同様の手法により、第2の吸水性樹脂粒子担持シートを作製した。
第1の吸水性樹脂粒子担持シートの粒子配置面と前記基材面を合致させ、霧吹きを用いて水を3ml散布した。
続いて、第2の吸水性樹脂粒子担持シートの粒子配置面と前記基材面とを合致させる。
これにより、第1の吸水性樹脂粒子担持シート及び第2の吸水性樹脂粒子担持シートは、それぞれ粒子配置面を前記基材の表裏面に合致させた状態となった3層積層体になった。
これを手で軽く抑えた後、1分間放置し、イナートオーブンを用いて180℃で10分間の加熱処理を行った。これにより吸収シートが作製された。
前記加熱処理後、重量測定を行ったところ0.4061gであった。
吸収シートにおける吸水性樹脂の重量比率は、(0.164×2/0.4061)×100=80.4%であった。
また、全吸水性樹脂粒子が基材と強固に接着しており、手でこすっても脱離しないことが確認された。さらに吸水性樹脂粒子の接着状態を走査電子顕微鏡(JEOL製JSM−5300)により観察したとところ、全粒子が繊維を吸水性樹脂中へ取り込む形で接着していることが確認された。
(結露水吸収シートの製造)
〔実施例1〕
先ず、吸水性樹脂粒子(1)を用いて吸収シートを作製した。
続いて、厚さ25μmの剥離シート(三菱化学ポリエステルフィルム社製、商品名「MRF25」)を用意し、これの剥離処理面に、アクリル系粘着剤(サイデン化学社製、商品名「AT208」)を用いて、厚さ30μm、幅15mmの粘着剤層形成部と、幅15mmの粘着剤層無形成部を交互に形成し、凹条溝が間隔を開けて設けられた粘着剤層を形成した。
その後、吸水性樹脂粒子(1)を用いた作成した吸収シートに、上記剥離シートを粘着剤層が接するように貼着し、結露水吸収シートを得た。
この結露水吸収シートにスポイトを用いて水道水15mLを10秒間かけて滴下したところ、溢れることなく全て吸収されたことが確認できた。
〔実施例2〕
吸水性樹脂粒子(2)を用いて吸収シートを作製し、続いて上記実施例1と同様の手法により粘着剤層を形成して、結露水吸収シートを得た。
この結露水吸収シートにスポイトを用いて水道水15mLを10秒間かけて滴下したところ、水の一部が吸収しきれずにシート端部からこぼれた。
滴下時間を10秒間から15秒間に延長したところ、こぼれずに満遍なく吸収された。
上記実施例1、2の結露水吸収シートは、いずれも実用上十分に良好な吸収特性が得られた。
特に吸水性樹脂の側鎖のカルボン酸基がアンモニウム塩の形で中和されている実施例1の結露水吸収シートは、より優れた吸水性を発揮できることが分かった。
本発明の結露水吸収シートは、優れた吸水性を有しているので、建物のガラス面、窓枠、壁面等の結露発生面に発生した結露水の量が多い場合においても、結露水をすばやく確実に吸収でき、ガラス面や枠部に結露水が溜まるという不都合を回避できるという点において、産業上の利用可能性がある。

Claims (5)

  1. 少なくとも吸水性樹脂を具備する吸収シートと、当該吸収シートに設けられた粘着剤層とを具備する結露水吸収シート。
  2. 前記吸水性樹脂は、側鎖に酸基を有し、当該酸基のうちの50%以上が中和されている化合物である請求項1に記載の結露水吸収シート。
  3. 前記酸基がカルボン酸基であり、当該カルボン酸基のうちの50%以上が、アンモニウム塩となっている請求項2に記載の結露水吸収シート。
  4. 前記吸水性樹脂が、ポリアクリル酸アンモニウム塩を主体とする共重合体である請求項1乃至3のいずれか一項に記載の結露水吸収シート。
  5. 前記吸収シートが、布及び/又は紙からなる基材と、吸水性樹脂とにより構成されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の結露水吸収シート。
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