JP2009272343A - 加熱装置およびこれを具備した膜形成装置 - Google Patents

加熱装置およびこれを具備した膜形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】ガラス基板上に膜を効率よく形成することができる加熱装置およびこれを具備した膜形成装置を提供する。
【解決手段】支持台26上に載置されたガラス基板24の表面25に、このガラス基板の軟化点温度よりも高い高温ガスを垂直に吹き付ける加熱装置を有し、高温ガスとともに加熱分解して膜堆積を発生する堆積用ガス43を前記ガラス基板の表面に同時に吹き付ける膜形成装置である。
【選択図】 図2

Description

本発明はガラス基板上に、例えばシリコン薄膜等を形成するための加熱装置およびこれを具備した膜形成装置に関する。
一般に、ガラス基板上に成長させたシリコン薄膜を具備したデバイスとしては、液晶表示デバイスや有機EL表示デバイス、太陽電池等がある。
シリコン薄膜はいずれのデバイスにおいても電子や正孔を発生させたり、電界で加速させて用いられる。
そして、ガラス基板上に成長させたシリコン薄膜の特性はシリコン結晶よりも劣っていて、移動度は1/100から1/1000、あるいはそれ以上に小さい。
また、ガラス基板の上に膜成長させたり、その膜上で何らかの加工するためには、工程の温度はガラスの軟化点(例えば300℃)以下に制限される。
この制限があるので、シリコン薄膜としては300℃以下で成長できるプラズマアモルファスシリコン膜やレーザーなどで急速溶融固化させる再結晶シリコン膜が使用される。
そして、このように基板の温度をガラス基板軟化点以下の低温で処理するための技術開発はガラス基板を用いるデバイスに必要である。特に光を電気に変換する太陽電池デバイスの効率や表示デバイスの薄膜トランジスタの性能を支配するシリコン薄膜の製造技術が重要である。
表示デバイスでは、ガラス基板上にアモルファスシリコン膜を用いて薄膜トランジスタを製造する。この場合シランガスをプラズマで分解して膜成長を行うので数%以上の水素を含み、結合も規則正しく起こらないために、移動度は小さく、温度や光照射の経年変化で特性は劣化する。特に、光による劣化は太陽電池の応用では致命的である。
従来からレーザーアニールやレーザー溶融により基板の温度を上げないで表面のシリコン薄膜を改良する方法が30年以上にわたり研究されている。この方法は、コストを掛けても許されるデバイスでは使用されているが、低コストを要求されているデバイスでは使用されない。
さらに、レーザーの寿命は改良はされてはいるが、太陽電池などの大面積基板の工程には使用できない。
また、不純物を活性化するためには、表面のみをアニールするしかないので、レーザーアニールが用いられる。
この方法は高価であるので、低コストが要求されない特殊な用途以外は適用できない。
安価に表面を高温にして薄膜を結晶化する方法の従来例としては下記の特許文献1に記載されたものがある。この膜形成装置は図4に示すように、細管11にガス12を導入して、この細管11に巻いたコイル13に高周波電力源14から電力をマッチング回路15を通じて供給し、細管11の管先端にマイクロプラズマ16を生成させる。このプラズマ16により、ガラス基板17を溶融させることなく、このガラス基板17上に予め成長させた非結晶質膜(アモルファスシリコン)18を溶かして溶融膜19を形成し、さらにこれを再固化するという方法である。
このプラズマ溶融は、レーザー溶融よりも再現性があると思われるが、大面積基板に適用するにはこれを多数並べる必要がある。
特開2000−60130号公報
しかしながら、このような従来の薄膜形成方法では、ガラス基板が安価であり大型の基板が利用できるが、低融点のために通常300度以下に基板を保持しなくてはならない。
そのような低温においてもシリコンの薄膜をガラス基板の上に成長させるためには、現状の技術ではいくつかの課題がある。
例えば、300℃でプラズマCVD(化学気相成長)でシランガスから成長させた膜はアモルファスで未結合手と水素を含んでおり、移動度の初期性能も単結晶やポリシリコンから比べると1000倍も低い。経年劣化もあるので、得られる低い性能の範囲で商品を設計するしかない。
また、これを改良するために表面のシリコンを溶かすレーザーアニールやマイクロプラズマ溶融、レーザー溶融の技術があるが一辺が数mの大面積ガラス基板の製造技術としては安価に使用できない。小さな面積に対して使用されるレーザー溶融技術を大面積に適用できるくらいに安価にするには、レーザー出力の安定化や高出力化が要求される。
本発明は、このような事情を考慮してなされたもので、その目的は、ガラス基板上に膜を効率よく形成することができる安価な加熱装置およびこれを具備した安価な膜形成装置を提供することにある。
一般に、加熱したガスをガラス基板の表面に垂直に吹き付けると、ガスの温度を基板に伝えることができる。特に構造を作らない限り基板表面に平行にガスは流れる。すると停滞層ができて、この層が熱抵抗となりガスの温度が基板に伝えられない。
しかし、高温ガスを絞ってビーム状にして基板に垂直に入射させると停滞層が出来ない、または、薄いので効率よくガスの温度を基板に伝えられる。この現象を別の言い方をすると基板の温度は垂直に入射する高温ガスに対してよく伝わる。この原理を用いて、ガスを急速に効率よく加熱するガス加熱装置の発明がある。
図1はこの加熱装置の原理図である。この加熱装置は導入ガス12を熱源20により加熱して高温ガス22を作り出すガス加熱機構21を有する。高温ガス22はガスガイド23の中をその器壁と平行して進む。停滞層ができるので器壁との熱交換の効率は低く、高い温度を保ったままビーム状に出て、ガラス基板24の表面25に垂直に当たる。
なお、図1中、符号Cは例えばカーボン等により円柱や角柱に形成された柱状部であり、この柱状部の内部には、導入ガス12が導入されるガス通路Rが形成されている。このガス通路Rの一端はガス導入管に連通する一方、他端はガスガイド23に連通している。
ガラス基板24の熱伝導はシリコンや金属に比べると低い。このために、基板表面25は加熱されるが、基板の支持台26に接触した基板裏面27は支持台26の温度に維持される。支持台26を冷却すると、ガラス基板裏面27は冷却温度に依存して低い温度に保たれる。このために、ガラス基板表面25を高温にしてもこのガラス基板24をガラスの軟化点以下の温度に維持できる。熱接触をよくするために、真空吸着や静電チャックを用いても良い。ガラス基板24を移動させると、ガラス基板表面25の高温表面29を移動できる。基板裏面27の温度を300℃に維持しながら、基板表面25をそれより高い温度に維持させることは、ガス流量の容量を調整してできる。
このようにして、ガラス基板24の表面25のみを高い温度にすることが可能である。
このような高温のガラス基板表面25に、後述する堆積ガスの一例としてシランガスを同時に吹き付けるとポリシリコンが成長する。シランSiHからは表面温度が600℃以上で、またジシランSiからは570℃以上でポリシリコンを成長させることができる。ドーピングガスの一例としてフォスフィンPHを入れるとn型のポリシリコンが成長できる。またジボランBを同時に入れるとp型のポリシリコンが成長する。
シランからはポリシリコンが成長するが、ゲルマンガスGeH4を同時に入れるとゲルマニュームとシリコンの混晶が成長する。
シリコンとゲルマニュームは無制限に混合可能な結晶系である。ゲルマニュームはシリコンに歪を与えて電子構造を変化させるので、適度な比率のとき太陽光を効率よく吸収させるのに有効である。任意の組成が可能であるのでゲルマニュームの混合量を膜の厚み方向に変化させると傾斜構造の薄膜を形成できる。
以上、述べたように高温ガス22をガラス基板24にほぼ垂直に衝突させるように吹き付けることで、ガラス基板24の表面25を高温にでき、ガラス基板24を融点以下に維持しながら570℃以上で成長するシリコン膜、シリコンとゲルマニュームの混晶膜、及びそれらのドーピング膜の成長が可能である。また酸化性のガスや窒化性のガスを同時に導入するとCVD(化学気相成長)の原理でシリコン酸化膜やシリコン窒化膜の成長が可能である。
そして、本願請求項1に係る発明は、支持台上に載置されたガラス基板の表面に、このガラス基板の軟化点温度よりも高い高温ガスを垂直に吹き付けることを特徴とする加熱装置である。
請求項2に係る発明は、前記ガスが窒素、水素,Ar,He,酸素のいずれか、またはそれらの2種以上の混合ガスであることを特徴とする請求項1記載の加熱装置である。
請求項3に係る発明は、請求項1または2記載の加熱装置を有し、この加熱装置の前記ガスのいずれか、または混合ガスとともに加熱分解して膜堆積用の堆積ガスを前記ガラス基板の表面に同時に吹き付けるように構成されたことを特徴とする膜形成装置である。
請求項4に係る発明は、前記堆積ガスがシリコンを含むことを特徴とする請求項3に記載の膜形成装置である。
請求項5に係る発明は、前記ガス、前記堆積ガスとともにドーピングガスを同時に導入することを特徴とする請求項3または4記載の膜形成装置である。
請求項6に係る発明は、前記ガス、前記堆積ガスとともに酸化ガス、窒化ガスを同時に導入することを特徴とする請求項3ないし5のいずれか1項に記載の膜形成装置である。
請求項7に係る発明は、ガラス基板の軟化点温度よりも高い高温ガスをこのガラス基板の表面に垂直に吹き付ける加熱装置を有し、前記高温ガスと共に加熱分解して膜堆積用の堆積ガスとドーピングガスの種類と濃度を堆積膜の厚み方向に対して変化させることにより、傾斜構造または異種接合の構造の膜を基板の上に作ることを特徴とする膜形成装置である。
請求項8に係る発明は、前記ガラス基板の表面が粗面に形成されていることを特徴とする請求項3ないし7のいずれか1項に記載の膜形成装置である。
請求項9に係る発明は、請求項3ないし8のいずれか1項に記載の膜形成装置により形成された薄膜を搭載したことを特徴とするデバイスである。
本発明によれば、高温ガスを作り出し、それを堆積ガスと共にガラス基板に垂直に衝突するように吹き付けることにより、ガラス基板上に膜を形成するので、レーザーアニールやマイクロプラズマを作り出しそれを一面に照射する従来装置よりも安価にポリシリコン膜を形成し、成長させることができる。
以下、本発明の実施形態を添付図面に基づいて説明する。複数の添付図面中、同一または相当部分には同一符号を付している。
図2は上記図1で示す加熱装置とほぼ同一の原理により構成された加熱装置を具備した膜形成装置の断面模式図を示す。図2に示すようにガラス基板24は例えば厚さが0.7mmで、ガラス基板支持台26の上に密着させて置かれる。この支持台26には真空吸着の溝31があり、ガラス基板24を吸着して熱接触を効果的に行い、支持台26の温度でガラス基板34の裏面32の温度が制御される。
加熱用導入ガス12の加熱の機構を説明する。加熱機構はカーボン(例えばグラファイト、等方性カーボンなどを含む)素材により形成された中実平板状のカーボン中央板33と、その左右両側にそれぞれ添設されるカーボン製の中実平板状の左右一対のカーボン側板39L,39Rを有し、カーボン中央板33の奥行き方向(図2の表裏方向)に溝34を有する。加熱用導入ガス12として例えば窒素を用いた。窒素は上から導入パイプ35を通して導入されて、上記溝34を経由して第1スリット37と第2スリット36の隙間を通りガラス基板24にほぼ垂直に衝突する。カーボン中央板33には熱源としてのランプ38が奥行方向に貫通して備えられ、ランプ38の投入電力に応じてカーボン中央板33は例えば1000℃まで加熱可能である。
図3(A)はカーボン中央板33とその左右一対のカーボン側板39L,39Rの縦断面図、(B)は同(A)のA−A断面図、(C)は同(A)のB−B断面図、(D)は同(B)のY−Y断面図であり、これらカーボン中央板33と、左右一対のカーボン側板39L,39Rとにより、図2に示す左右一対の第1,第2スリット36,37にそれぞれ連通する左右一対の溝34,34をそれぞれ形成している。これら左右一対の溝34,34は図2中縦方向に導入ガス12をそれぞれ個別に通すように形成され、これら左右一対の溝34,34同士は左右(横)方向で連結されていない。
図3(A)〜(D)に示すようにカーボン中央板33は、その入口33aに、ガス導入パイプ35の一端部を気密に挿入して固着し、この入口33aにはガス流入スペース33bを連通させている。なお、図3(B)中の符号33cは複数の縦孔であり、図3(A),(B),(C),(D)中、38aは加熱用ランプ38が挿入される挿入孔である。
そして、溝34は、カーボン中央板33と、これを、その左右から気密に挟むように固着された左右一対のカーボン側板39L,39Rで加熱用導入ガス12の通路として作られ、上の溝から下の溝に窒素が抜ける縦の溝40(33Cに相当)がある。この縦の溝40はその次の図2中下の縦溝とは離れて設置されていて、縦溝40から送り出される窒素は溝の上下の壁となるリブ41に垂直に当たり、リブ41と効率よく熱交換される。
カーボン中央板33のリブ41を通りぬける窒素は効率よく加熱され、下に抜ける。カーボン中央板33と左右側板39L,39Rにより形成された第1スリット37と第2スリット36を加熱された窒素が通るときは、これらスリット36,37の両壁と流れが平行であるために、停滞層が形成され、それが熱抵抗となり熱交換の効率を低くさせる。そのために、上のランプ38で加熱された導入ガス12は高温を保ったまま、ガラス基板24に衝突する。
第1スリット37と第2スリット36から噴出するガスに挟まれた領域のガラス基板24の表面(図2では上面)25は高温になる。カーボン中央板33の下にはスリット状の空洞42があり、この空洞42に堆積用ガス43やドーピング用ガス44が導入されて基板表面に吹き付けられる。この堆積用ガス43は堆積用ガス管43aにより空洞42に供給され、ドーピング用ガス44はドーピングガス管44aにより空洞42に供給される。
図中下端の第1,第2スリット37,36の噴出口から噴出する加熱用ガスの温度は熱電対45によりモニタされている。ガラス基板24の表面の温度を正確に測定することはできないが、モニタ用の熱電対45のモニタ温度Tmは測定できる。
支持台26の表面温度を300℃に設定してモニタ温度Tmを650℃に設定して堆積用ガス43としてシランSiHを導入すると、ガラス基板24の上に膜を例えば200nmほど成長させることができた。排気は排気箱46で行い排気機構47のダクトを通じて排気される。排気箱46からは雰囲気ガス48も同時に排気されるので、必要なら混合ガスの爆発や燃焼を起こさないように、窒素雰囲気にすることも流量や混合比に応じて必要である。
堆積した膜49を調べた。まず全反射蛍光X線分析により堆積膜49はシリコン膜であるのを確認した。シリコン膜の結晶性を評価するために後方散乱ラマン法によりスペクトルを調べた。スペクトルのピークシフトからポリシリコンであるのを確かめた。断面TEMを見るとポリシリコンであることを示す格子像が観察された。したがって、堆積膜49はポリシリコンであるのが確認された。
次に堆積膜49のドーピングを試みた。シランガスと同時にドーピング用ガス44として窒素で1%に希釈したPHガスを導入してガラス基板の上に膜を堆積させた。市販のpn判定器で膜はn型であるのを確認した。
次に同時にドーピング用ガスとして窒素で1%に希釈したBガスを導入してガラス基板24の上に堆積膜49を堆積させた。市販のpn判定器で膜はp型であるのを確認した。
シリコンはゲルマニュームと混晶を作ることができる。混晶は歪シリコンを作りときやシリコンとの異種接合を作る方法としても用いられる。そこで、窒素で1%に希釈したゲルマンGeHガスをシランSiHと同時に導入した。全反射蛍光X線分析により膜はシリコンとゲルマニュームを含むSi1−XGeの組成であるのを確認した。SIMS分析により組成分析を行うとゲルマニュームの組成XはGeHの流量増加とともに増加した。このことからSi1−XGeのXはGeHの導入量に依存して制御できることを確認した。
以上の結果からGeHの導入量を堆積膜49の厚み方向で制御して変化させることで、縦方向にXを変化させた傾斜組成のSi1−XGe膜を得ることが可能である。ゲルマニュームの組成が増えるに従いSi1−XGeのバンドギャップは狭くなることが分かっている。GeHを導入してバンドギャップの小さくなる方向へ傾斜組成膜を形成することが可能であるのを示したが、シリコンより広いバンドギャップの材料Si1−Xを得る目的で他のガス、例えばアセチレンなどを用いることも可能である。またシランとともに酸化性のガスNOガスを導入するとシリコン酸化膜を得ることも可能である。堆積ガスとしてテトラエトキシシランTEOSを導入すると単独ガスでもシリコン酸化膜の堆積が可能である。窒化性のガスであるアンモニアガスNH3を導入するとシリコン窒化膜の生成も可能である。
シリコン膜を堆積させるためにモノシランSiHをここでは用いたが、より低温にするためにジシランSiを用いること、反応性を利用してさらに低温にするためSiFなどのガスを用いることは自由に設計できる。また膜堆積した装置部品のクリーニングのためにシリコンと反応するClFやNFなどのクリーニングガスを堆積用ガスやドーピングガス、加熱用ガスの導入口から導入することは装置の安定稼動のために自由に設計できる。なお、上記実施形態では、ガラス基板24の表面25は平坦に形成した場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えばガラス基板表面25を、サンドブラストなどの方法により粗面に形成してもよい。これによれば、堆積膜49の成長の初期核ができ易いので基板表面25全体で膜成長が均一になると言う効果を有する。
以上のように大型のガラス基板24の上にポリシリコン薄膜と絶縁膜を安価に成長できると薄膜トランジスタのデバイスをガラス基板の上に直接製造可能になる。また傾斜組成の薄膜を成長させると、太陽光のスペクトルを有効に利用できる傾斜組成薄膜や異種接合を用いた太陽電池のデバイスを安価に製造することが可能になる。
また、モニタ温度Tmをさらに高い温度800℃に設定してガラス基板表面のみを加熱すると半導体工程で行う不純物拡散も可能になるので、ポリシリコンのpn接合を用いるデバイスの作製も可能である。
ここではカーボンを用いた加熱機構の加工が簡単であるので用いたが、酸素で燃焼しない材料を用いると酸素の導入も可能である。
ガラス基板をガラスの軟化点より低い温度300℃で維持しながら650℃の窒素ガスとともにシランガスを基板に垂直に吹き付けることで、ガラス基板の上にポリシリコンを成長させた。ドーピングすること、組成を傾斜的に変化させた膜を生成することが可能であるので、大型ガラス基板の上に薄膜トランジスタや有機EL、太陽電池などのデバイスを安価に作ることが可能である。
本発明の第1実施形態に係る加熱装置の断面模式図。 本発明の第2の実施形態に係る膜形成装置の断面模式図。 (A)は図2で示すカーボン中央板と左右一対の側板の縦断面図、(B)は同(A)のA−A断面図、(C)は同(A)のB−B断面図、(D)は同(B)のY−Y断面図。 従来の膜質改善の方法を示す概略図。
符号の説明
11 細管
12 導入ガス
13 コイル
14 高周波電力源
15 マッチング回路
16 マイクロプラズマ
17 基板
18 非結晶質膜
19 溶融膜
20 熱源
21 ガス加熱機構
22 高温ガス
23 ガスガイド
24 ガラス基板
25 基板表面
26 基板の支持台
27,32 基板裏面
28,31 真空吸着の溝
29 高温の表面
33 カーボン中央板
34 溝
35 ガス導入パイプ
36 第2スリット
37 第1スリット
38 熱源としてのランプ
39L,39R カーボン側板
40 縦溝
41 リブ
42 空洞
43 堆積用ガス
44 ドーピング用ガス
45 熱電対
46 排気箱
47 排気機構
48 雰囲気ガス
49 堆積した膜

Claims (9)

  1. 支持台上に載置されたガラス基板の表面に、このガラス基板の軟化点温度よりも高い高温ガスを垂直に吹き付けることを特徴とする加熱装置。
  2. 前記ガスが窒素、水素,Ar,He,酸素のいずれか、またはそれらの2種以上の混合ガスであることを特徴とする請求項1記載の加熱装置。
  3. 請求項1または2記載の加熱装置を有し、
    この加熱装置の前記ガスのいずれか、または混合ガスとともに加熱分解して膜堆積用の堆積ガスを前記ガラス基板の表面に同時に吹き付けるように構成されたことを特徴とする膜形成装置。
  4. 前記堆積ガスがシリコンを含むことを特徴とする請求項3に記載の膜形成装置。
  5. 前記ガス、前記堆積ガスとともにドーピングガスを同時に導入することを特徴とする請求項3または4記載の膜形成装置。
  6. 前記ガス、前記堆積ガスとともに酸化ガス、窒化ガスを同時に導入することを特徴とする請求項3ないし5のいずれか1項に記載の膜形成装置。
  7. ガラス基板の軟化点温度よりも高い高温ガスをこのガラス基板の表面に垂直に吹き付ける加熱装置を有し、前記高温ガスと共に加熱分解して膜堆積用の堆積ガスとドーピングガスの種類と濃度を堆積膜の厚み方向に対して変化させることにより、傾斜構造または異種接合の構造の膜を基板の上に作ることを特徴とする膜形成装置。
  8. 前記ガラス基板の表面が粗面に形成されていることを特徴とする請求項3ないし7のいずれか1項に記載の膜形成装置。
  9. 請求項3ないし8のいずれか1項に記載の膜形成装置により形成された薄膜を搭載したことを特徴とするデバイス。
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