JP2010001541A - 膜形成方法および膜形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】基板を低温に維持したまま、膜の高温アニールまたは熱CVD膜を基板表面に形成することができる安価な膜形成方法および膜形成装置を提供する。
【解決手段】冷却可能の支持台4上に支持された基板1の表面上に、複数の高温ガスビーム2b,2cを相互に所要の間隔を置いてほぼ垂直に吹き付けると基板表面のみをアニールできる。これと共に、これら高温ガスビーム2b,2cと前記基板1の表面とにより画成された高温空間6に、堆積性を有する膜形成用の熱分解ガス7を供給し、それを熱分解させて活性種を生成させ基板1の表面に吹き付ける。
【選択図】 図1

Description

本発明は例えば大面積電子デバイスの作製に好適な膜形成の改良に係り、例えば高温にできない基板、例えばガラス基板上や既に配線工程を終了させた基板上に、この基板を支持する支持台の温度よりも高い温度を必要とする高温で成長または加熱する膜、例えばシリコン膜やシリコン酸化膜、シリコン窒化膜、または3元以上の化合物膜等の膜を形成する方法およびその膜形成装置に関する。
一般に、基板に膜を形成したデバイスの中には、その基板を低温に保持しなくてはならないものがある。例えば、基板としてガラス基板や既に所要の膜を作製した後のシリコン基板がある。ガラス基板上に成長させた薄膜を具備したデバイスとしては、液晶表示デバイス(LCD)や有機EL(エレクトロミネセンス)表示デバイス、太陽電池等のいわゆる大面積電子デバイスがある。
薄膜はいずれのデバイスにおいてもアモルファス膜や結晶膜、絶縁膜、保護膜として用いられることが多い。
そして、基板上に成長させる膜は、例えばプラズマ励起のアモルファス薄膜の場合は非平衡成長(可逆反応でない成長)なので、気相の活性種同士が核成長を起こして基板に付着して成長が進行するため、高温熱CVD(化学気相成長)膜よりも組成や構造で不安定である。このために、膜は水素などの不純物を含み、構造も安定ではなく、吸湿もしやすく緻密性で劣る。
従って、例えば、ガラス基板の上に膜を形成し加熱処理、または成長させ、その膜上で何らかの加工するためには、当該加工工程の温度はガラスの軟化点(例えば300℃〜400℃)以下に制限される。この制限があるので、薄膜としては300℃以下で成長できるプラズマ成長膜やレーザーなどで表面アニールした膜が使用される。
このように基板の温度を低温で処理する技術はガラス基板を用いるデバイス製造工程に必要である。また、デバイスを作製したシリコンウエハ同士を張り合わせてデバイスを積層させるために、既に工程の終了した基板にさらに他の工程を行う必要が近年出てきた。例えば、シリコン基板を貫通させる電極(貫通電極)形成を配線工程完了後に行う。一般には深い貫通孔の中にCuを埋め込むが、Cuが基板シリコンの中に拡散をするのを防ぐために、厚い酸化膜や窒化膜を孔の内側に成長させる。しかし、400℃以下の低温で成長させても緻密な膜が得られないのと、表面には成長しても内面や底面にまで十分に成長しない。成長を全表面に起こさせる必要がある。また、低温ガス雰囲気で成長させても活性種の表面移動が不十分であるために均一な厚みで孔の内面を被覆できない。これがウエハ張り合わせ製造の妨げになる。このような背景があるので低温で膜を成長させるための技術が従来からある(例えば、非特許文献1参照)。
そして、熱励起の化学気相成長(CVD)では、基板温度として低くても500℃以上が一般的に必要である。しかし、プラズマ励起の化学気相成長は低温に保持された基板表面に平坦に膜を成長させるには有効である。例えばECR(Electron Cycrotron Resonance)プラズマCVDは基板温度が300℃以下でも膜成長が可能であるが、被覆性が悪いので、寧ろボトムアップ成長に用いられる。またプラズマと違いECRプラズマはマイクロ波の波長依存の制限があり、装置の拡張が自由でないので、ガラスなどの大型基板には適用できない。また、タングステンフィラメントに膜形成ガスを接触させて分解種を作る熱触媒体CVDがあるが、タングステンが膜の中に入る欠点や緻密性の不足を補うために、イオン衝撃を追加させる工程追加が必要である。これは装置を大型化させる拡張性の妨げになる。
従来から知られているように、500℃以上の高い温度を用いる熱CVDは理想的であり、特性においても半導体産業で実績のある膜であるので、基板を高温にすることなく熱CVD膜を成長させることが出来れば、それが実用上最も信頼性が高く確実な膜形成方法である。
「反応性熱CVD法による多結晶SiGe薄膜の低温成長技術の開発」東京工業大学大学院理工学研究科附属像情報工学研究施設半那研究室[平成20(2008)年6月12日検索]インターネット(URL:http://www.isl.titech.ac.jp〜hanna/cvd.html)
しかし、基板がガラス板であっても、デバイス作製完了済みのシリコンウエハであっても、高くても400℃以下に基板温度を保持しなくてはならない。
そのような低温において信頼性の高い薄膜を基板の上に成長させるためには、現状の技術ではいくつかの課題がある。
例えば、300℃のプラズマCVD(化学気相成長)でシランガスから成長させた膜はアモルファスで未結合手と水素を含んでおり、移動度の初期性能も単結晶やポリシリコンから比べると1000倍も低い。経年劣化もあるので、得られる低い性能の範囲で商品を設計するしかない。
また、プラズマCVDで10μm以上に深い孔に酸化膜を成長させると、側面に膜が均一に成長しない。
本発明は、このような事情を考慮してなされたもので、その目的は、基板を低温に維持したまま、基板全域で表面の膜を加熱したり、熱CVD膜を基板表面に形成することができる安価な膜形成方法および膜形成装置を提供することにある。
以下、図1,図2に基づいて本発明の原理と膜形成方法を説明する。
一般に、加熱したガスを基板の表面にほぼ垂直に吹き付けると、ガスの温度を基板に伝えることができる。また、平坦な基板表面に平行にガスは流れる。すると基板と平行に停滞層ができて、この停滞層が熱抵抗層となりガスの温度が基板に短時間には伝えられない。換言すれば、伝達効率が落ちるという言い方もできる。
しかし、高温ガスを絞ってビーム状にして基板表面に平行でなく、ほぼ垂直に吹付け、または衝突させると停滞層が薄くなる。または相対的に実質上出来ないくらいに薄くできる。停滞層が薄いと効率よく高温ガスの温度を基板に伝えられる。すなわち、基板表面は垂直に入射する高温ガスから効率よく熱を受け取る。しかし、基板は材料に応じて熱伝導率を持っていると共に、かつ基板の裏面が冷却されていると一定の熱容量のヒートシンクをもっているので温度が上昇してガスの温度に到達するのは基板表面に限定される。この原理を用いると、基板表面のみが加熱されて基板の裏面と内部は一定温度以下に維持される。
図2はこの原理を模式的に示す。すなわち、基板1の表面に、高温ガス2がガス吹付装置3の吹出孔3aからビーム状2aに絞られてほぼ垂直に吹き付けられると、基板1は支持台4により保持されているために基板1の裏面温度T1は支持台4の冷却材4aにより所定温度で一定に保持される。高温ガスビーム2aは基板1表面に停滞層5を形成する。この停滞層5の厚みSは高温ガスビーム2aの入射速度Vや基板1の表面に入射する入射角度に依存する。入射速度Vが速いほど停滞層5の厚みSは薄くなる。基板1表面の温度は高温ガスビーム2aの温度T2よりも低い。高温ガスビーム2aからの熱の伝達は停滞層5の厚みSで制御できるので、基板1の表面温度は高温ガスビーム2aの温度T2と基板1に衝突入射する速度Vにより制御できることになる。したがって、高温ガスビームにより基板表面またはその上の膜のみを加熱できる。
図2のように高温ガスビーム2aが一つのときは、その高温ガスビーム2aの周辺に、熱分解反応を起こすガス、例えばシランSiHが存在していても、高温ガスビーム2aにより排除されるので、高温ガスビーム2aが基板1の表面に衝突して高温が作り出された基板1の表面での成長反応の効率が悪い。すなわち、基板1表面に衝突した高温ガスビーム2aの流れに沿って分解反応種が基板表面に沿って排気されてしまう。したがって、熱を閉じ込めて高温の空間(ルーム)を作り出し、その高温ルームに熱分解すべき膜形成用ガスを長時間停滞させることにより、反応分解種を生成させて効率よく基板に補給できる構造が膜堆積のためには必要である。これを解決する第1の実施形態構造を説明する。この高温ルームを作るためには、高温ガスビーム2aを所定間隔置いた2箇所から基板1の表面上に吹き付けることが有効である。すなわち、加熱した高温ガス2を離間配置された2箇所の吹出口3a,3aから吹出し、対向する基板1の表面にほぼ垂直に衝突入射させる。このために、これら2つの高温ガスビーム2b,2cにより挟まれた空間に高温空間が形成される。
図1はこのような新しい技術的発想に基づく本発明の膜形成方法の原理を示す模式図である。すなわち、本発明は、図1に示すように、例えば2つの高温ガスビーム2bおよび2cと基板1の表面とにより囲まれた高温空間である高温ルーム6に、堆積性を有する膜形成用の熱分解ガスの一例としてシランガス7を吹出孔8から供給すると、高温ルーム6でシランガス7の熱分解が進行して活性種が生成されて停滞層を拡散してシリコン膜を基板1の表面上に成長させる。また、これら2つの高温ガス2bと2cに酸化還元反応するガスを選ぶと、この高温ルーム6に停滞したもの同士で互いに熱分解反応を起こす。しかし、気相中に異種物質の核がなければ一定濃度以下では自然核形成は生じないが、高温ルーム6の下方には温度の低い異種物質である巨大核としての基板1がある。このために、図2に示したように停滞層5を挟んで熱伝達が行われて基板1表面は高温ガス2b,2cの各温度T2よりも低いが基板1の裏面温度T1や内部よりも高い温度になっている。基板1裏面の温度T1と高温ガス2b,2cの温度T2は例えば熱電対等の温度センサにより測定するが、基板1表面の実際の温度の測定は容易ではない。しかし、異種物質である基板1表面は温度が低いので核成長から始まり膜の成長が起きる。これが基板1の温度を低く維持しながら、基板1の温度よりも高い温度の高温ガス2b,2cを接触させて熱CVDを基板1表面で発生させる原理である。高温ガス2b,2cの化学的種類を選ぶことのほかに、それに応じて高温ガス2b,2cの吹付速度や吹付(入射)角度、温度、ガスの排気などを調整することで所望の膜を成長させることが可能である。熱分解活性種は高い表面温度に維持される基板1表面近傍で表面移動するので深い孔などにも移動して膜を形成させることができる。なお、図1中、符号4bは基板1を支持する支持台4の図中上面に形成された複数の真空チャック用溝であり、これら真空チャック用溝4b,4b,…内を図示しない排気装置により真空に排気することにより基板1の裏面1bを支持台4の表面に吸着させて固定し支持するようになっている。また、これら真空チャック用溝4b,4b,…内に空気等を充填することにより、基板1を支持台4から取り外すことができる。
そして、請求項1に係る発明は冷却可能の移動可能な支持台上に支持された基板の表面にある膜上に、複数の高温ガスビームを相互に所要の間隔を置いてほぼ垂直に吹き付けて前記膜をアニールすることを特徴とする膜形成方法である。
本請求項1以下において高温ガスが基板表面に対して吹き付けられる吹付角のほぼ垂直とは、高温ガスの主とする吹出方向が垂直に対して例えば±10°程度以内で分布していることを指す。
また、高温ガスの温度は、この高温ガスが吹き付けられる基板によって相違し、基板がガラス製やプラスチック製であるときは、これら基板の軟化温度(例えば300℃〜400℃)以上であり、シリコン基板の場合は、この基板に形成された膜の形成工程時の温度以上の高温である。
請求項2に係る発明は、冷却可能の支持台上に支持された基板の表面上に、複数の高温ガスビームを相互に所要の間隔を置いてほぼ垂直に吹き付けると共に、これら高温ガスビームと前記基板の表面とにより画成された高温空間に、堆積性を有する膜形成用の熱分解ガスを供給し、前記基板表面に吹き付けることを特徴とする膜形成方法である。
請求項3に係る発明は、前記基板がガラスまたはプラスチックスよりなり、前記高温ガスがこのガラスまたはプラスチックスの軟化温度よりも高い温度であることを特徴とする請求項1、2記載の膜形成方法である。
請求項4に係る発明は、前記基板がデバイスを形成したシリコン基板であり、前記高温ガスが前記デバイスの膜形成工程時の温度以上の高温であることを特徴とする請求項2記載の膜形成方法である。
請求項5に係る発明は、基板およびこの基板を支持する冷却可能で移動可能な支持台と、所要のガスを通すガス通路およびこのガス通路のガスを所要の高温ガスに加熱する加熱装置およびこの高温ガスをビーム状に絞って前記基板表面の複数箇所にほぼ垂直にそれぞれ吹き付ける複数の吹出孔を備えたガス吹付装置と、を具備していることを特徴とする膜形成装置である。
請求項6に係る発明は、前記所要のガスは、窒素,水素,アルゴン,ヘリウム,酸素のいずれか1つ、またはこれらの2種以上の混合ガスを含むことを特徴とする請求項5記載の膜形成装置である。
請求項7に係る発明は、基板およびこの基板を支持する冷却可能で移動可能な支持台と、所要のガスを通すガス通路およびこのガス通路のガスを所要の高温ガスに加熱する加熱装置およびこの高温ガスをビーム状に絞って前記基板表面の複数箇所にほぼ垂直にそれぞれ吹き付ける複数の吹出孔およびこれら吹出孔の間に配設されて、複数の高温ガスビームと基板表面とにより画成された高温空間を通して堆積性を有する膜形成用の熱分解ガスを前記基板表面に吹き付けるガス吹出孔を備えたガス吹付装置と、を具備していることを特徴とする膜形成装置である。
前記所要のガスは、窒素,水素,アルゴン,ヘリウム,酸素のいずれか1つ、またはこれらの2種以上の混合ガスを含む。
請求項8に係る発明は、前記膜形成用の熱分解ガスは、シリコンまたはカーボンまたはゲルマニュームを含むことを特徴とする請求項7記載の膜形成装置である。
請求項9に係る発明は、前記膜形成用の熱分解ガスは、シラン(SiH、Si)またはハロゲン化シランを含み、前記所要のガスは、これらと反応するNO,NOを含む酸化ガス、あるいはNHを含む窒化ガスのいずれか、または両者を含むことを特徴とする請求項7または8記載の膜形成装置である。
請求項10に係る発明は、前記ガス吹付装置を複数台並設し、これらガス吹付装置の並設方向に前記支持台を移動可能に構成したことを特徴とする請求項5〜9のいずれか1項記載の膜形成装置である。
請求項11に係る発明は、前記基板がガラスまたはプラスチックスよりなり、前記高温ガスがこのガラスまたはプラスチックスの軟化温度よりも高い温度であることを特徴とする請求項5〜10のいずれか1項記載の膜形成装置である。
請求項12に係る発明は、前記基板がデバイスを形成したシリコン基板であり、前記高温ガスが前記デバイスの膜形成工程時の温度以上の高温であることを特徴とする請求項5〜10のいずれか1項記載の膜形成装置である。
請求項1,5に係る発明によれば、冷却可能で移動可能な支持台の上に載せた基板を低温に維持しながら、高温ガスビームを基板表面上にほぼ垂直に吹き付けて基板表面のみをアニール(加熱)できるので,基板表面の膜のみをアニール処理する膜形成が可能になる。
請求項2,7に係る発明によれば、複数の高温ガスビームと基板表面とにより画成される高温空間に、堆積性を有する膜形成用の熱分解性ガスが供給され、その熱分解性ガスが高温空間で熱分解されて、基板表面上に吹き付けられるので、基板表面上に膜が形成される。
そして、基板表面上に熱抵抗層の停滞層が形成されて基板への熱伝導を抑制することができる。また、基板を支持する支持台を冷却することができるので、基板温度を低温に保持することができ、基板の軟化等高温に起因する不都合を防止または抑制することができる。また支持台を移動可能にするので、それは基板の全域へのアニールと膜堆積を可能にさせ、複数の種類のガスビーム吹付装置を基板移動方向に置くことにより、複数の種類の膜形成を基板の上に連続して行うことを可能にさせる。
以下、本発明の実施形態を添付図面に基づいて説明する。なお、これら添付図面中、同一または相当部分には同一符号を付している。
図3は本発明の第2実施形態に係る膜形成装置11の構成を示す構成図であり、図4はその要部拡大図である。
図3に示すように膜形成装置11は、所要の膜を形成するための基板12およびこの基板12を支持する冷却可能で移動可能の支持台13と、ガス吹付装置14とを具備している。
基板12は、所要大の平板状のガラス基板やプラスチック基板等からなり、その表面12a上に、これら基板12の軟化温度(例えば300℃〜400℃)よりも高い温度によりシリコン酸化膜や同窒化膜、ポリシリコン等の高温熱CVD材料の膜を形成、成長させようとするものである。
支持台13は、その基板12の裏面12bに密着する表面13aに、図中上面を開口させた真空チャック吸着用の複数の溝13b,13b,…を形成し、これら溝13b,13b,…内を図示しない排気装置により排気することにより基板12の裏面12bを吸着し、固定する。一方、これら溝13b,13b,…内に空気等を充填することにより、基板12を支持台13から取り外すことができる。また、支持台13は、その内部に循環できる冷却材13cを内蔵し、支持台13を所要の温度に適宜制御し得るようになっている。また、支持台13の温度を制御することにより、基板12の裏面12bの温度を制御できる。必要なときは基板支持台13は水平方向(X)と垂直方向(Y)の少なくとも一方向に移動可能に構成できる。
一方、ガス吹付装置14は、例えばステンレス製有蓋筒状の外ケーシング15内に、例えばステンレス製筒状の内ケーシング16を配設し、外ケーシング15の底面は開口させている。また、内ケーシング16内には、図3中破線枠で示すガス加熱装置17を配設している。
外ケーシング15は、その上蓋15aに、第1,第2,第3のガス導入口15a1,15a2,15a3と、電力線導入口15a4をそれぞれ形成し、これら第1,第2,第3のガス導入口15a1,15a2,15a3の外端には、第1,第2,第3のガス導入管18a,18b,18cを同心状に気密に連結し、電力線導入口15a4には電力線19を挿入している。第3ガス導入口15a3の内端には、例えば石英製等の第3の内側ガス導入管20が連通されている。
第1,第2ガス導入管18a,18bには、例えば窒素ガスが導入され、第3ガスの導入管20には、例えば窒素ガスにより1%に希釈されたシラン(SiH4)が堆積性を有する膜形成用の熱分解ガスの一例として導入される。
外ケーシング15は、その左右一対の側面に左右一対の排気管21,22をそれぞれ配設し、これら排気管21,22の内側開口端21a,22aを、外ケーシング15と内ケーシング16とにより画成される環状の排気空間23で開口させており、この排気空間23内へ外ケーシング15の底面開口から侵入した窒素ガス等の排気を排気管21,22により外部へ排気する。
加熱装置17は、カーボン(例えばグラファイト、等方性カーボンなどを含む)素材により形成された中実平板状のカーボン中央板24と、その左右両側面にそれぞれ添設固着されるカーボン製の中実平板状の左右一対のカーボン側板25,26を有し、カーボン中央板24はその図3中、左右両側端部にて、その外側面に向けて開口し、その奥行き方向(図3の表裏方向)に延在する左右一対のコ字状の溝27,28をカーボン中央板24の長手方向(図3中、縦方向)に所要の間隔を置いて複数段形成している。これら左右一対の各溝27、27…、28,28…の外側端は図4にも示すように、左右一対のカーボン側板25,26の対向面により気密に密閉されている。
そして、カーボン中央板24は、その図3,図4中の上部において、左右一対の第1,第2の上部ガス導入縦孔29,30を図中縦方向にそれぞれ形成し、これら第1,第2ガス導入縦孔29,30の内端(図中下端)を左右一対の溝27,28の縦列方向上端の溝27a,28aにそれぞれ連通させている。
さらに、カーボン中央板24は、左右一対の溝27,28の縦列方向下端の各溝27b,28bに、第1,第2の下部ガス吹出縦孔31,32をそれぞれ連通させている。これら第1,第2の下部ガス吹出縦孔31,32はカーボン中央板24の長手方向下部の左右側端にて、その各一側端が外側に開口する凹部によりそれぞれ形成され、これら凹部開口が左右一対のカーボン側板25,26により気密に密閉されている。
また、これら左右一対のカーボン側板25,26の下部外側面の外側開口の凹部内に、平板状の断熱石英板33,34が嵌合され、加熱装置17の断熱を図っている。
そして、このように構成された左右一対の第1,第2の下部ガス吹出縦孔31,32は、その図3,図4中下端に、第1,第2ガス吹出孔35,36を連通させている。これら第1,第2ガス吹出孔35,36はカーボン中央板24の下端部の左右両側端部にそれぞれ形成され、これら第1,第2ガス吹出孔35,36から、第1,第2ガスが高温ガスとして基板表面12aにほぼ垂直に吹き付けられるようになっている。また、これら左右一対の第1,第2ガス吹出孔35,36同士の中間部には、第3ガス吹出孔37が形成されている。これら第1〜第3吹出孔35〜37は図示の都合上、線状で図示されているが、平面(底面)形状は細い長方形のスリットである。なお、これら第1〜第3の吹出孔35〜37は、単一の細長スリットでもよいが、小形の複数の長方形のスリットや小さい円形孔や矩形孔の複数個を所要の間隔を置いて列状に配設することにより構成してもよい。また、その配列の形状としては、直線状や曲線状、環状でもよい。この第3吹出孔37には、第3の内側ガス導入管20の吹出口端部が接続され、第3ガス吹出孔37から第3のガスが基板表面13aに吹き出されるようになっている。
図5(A)は上記カーボン中央板24の一側面(例えば左側面)の正面図、同(B)は同(A)のB−B断面図、同(C)は同(A)のC−C断面図、同(D)は同(A)のD−D断面図であり、これらカーボン中央板24と、左右一対のカーボン側板25,26とにより、図3に示す左右一対の複数の溝27,27,…、28,28,…と、第1,第2の下部ガス吹出縦孔31,32をそれぞれ形成している。これら左右一対の各溝27,27,…、28,28,…は図3,図4中縦方向に第1,第2の導入ガスをそれぞれ個別に通すように形成され、これら左右一対の溝27,28同士は左右(横)方向で連結されていない。
図5(A)中の符号38は、左右一対の各溝27,28毎に図中縦方向に連通させる複数の縦連通溝であり、39は加熱用ランプ40が挿入される挿入孔である。加熱用ランプ40は例えば100V,1kWのランプであり、電力線19に接続されて、所要の電力が供給されて高温で発熱するクリーンな熱源である。
また、図中、符号41は、熱電対等の温度センサであり、第1,第2のガス吹出孔35,36から基板12の表面12aに吹き付けられる第1,第2ガスの温度を検出し、その温度検出信号を図示しない温度制御装置に与えるようになっている。
この温度制御装置はこの温度検出信号を受けて、電力線19から加熱用ランプ40に供給される電力を制御することにより、第1,第2ガスの吹出温度を所定の温度(例えば650℃)に制御し得るようになっている。
次に、このように構成された膜形成装置11の作用について説明する。
まず、図示しない温度制御装置により電力線19から加熱装置17の加熱用ランプ40へ供給される所要の電力の通電が開始される。
このために、加熱用ランプ40の発熱によりカーボン中央板24と左右一対のカーボン側板25,26が高温に加熱され、これら24,25,26により形成された第1,第2の上部ガス導入縦孔29,30、左右一対の複数の溝27,27…、28,28…、第1,第2の下部ガス吹出縦孔31,32、すなわち、左右一対の第1,第2のガス通路が加熱される。
このとき、第1,第2のガス導入管18a,18bから窒素ガスが加熱装置17の左右一対の第1,第2の上部ガス導入縦孔29,30へ導入される。この窒素ガスは、さらに左右一対の複数の溝27,27,…、28,28…、第1,第2の下部ガス吹出縦孔を順次経て、第1,第2の吹出孔35,36に至るまでに所要の高温(例えば650℃)にそれぞれ加熱されてから、これら第1,第2の吹出孔35,36からビーム状にそれぞれ絞られて基板12の表面12a上にほぼ垂直にそれぞれ吹き付けられる。これら、第1,第2の吹出孔35,36から高温の窒素ガスビームが吹き出されるので、これら隣り合う2本の高温窒素ガスビーム同士の間には、図1で示す高温ルーム(空間)6と同じ高温ルーム42が形成される。これら窒素ガスの出口温度は温度センサ41により検出され、上記制御装置により加熱用ランプ40への電力を制御することにより、所要の温度にフィードバック制御される。
一方、第3のガス導入管18cからは堆積性を有する膜形成用の熱分解ガスの一例であるシランガスが導入される。このシランガスは例えば窒素ガスにより1%に希釈されており、石英製の内側ガス導入管20により断熱した状態、すなわち、加熱装置17により加熱されないように断熱した状態で第3の吹出孔37へ導入され、この第3の吹出孔37により高温ルーム42を通して基板表面12a側へ吹き付けられる。
これにより、第3のガスであるシランガスは、高温ルーム42により高温に加熱されて熱分解し、基板表面13aへ吹き付けられる。
こうして、基板表面12aに吹き付けられたシランガスは基板表面12a上で熱分解して堆積する一方、基板表面13aで反射して外ケース15の底面開口から、その内部の排気空間23へ戻ったガスは排気空間23から排気管21,22により排気される。
これにより、ガラスの基板表面12a上に膜を例えば200nmほど形成し、成長させることができたので、この堆積したシリコン膜を調べた。シリコン膜の結晶性を評価するためにラマン散乱スペクトルを調べたところ、スペクトルの520cm−1付近のピークシフト成分からポリシリコンであることを確かめた。さらに、断面TEMを見るとポリシリコンであることを示す格子像が観察された。したがって、堆積した膜はポリシリコンであった。
次に、基板12として、ガラス基板に代えて、例えば10Ωcmのシリコンウエハ基板を300℃の支持台13の上に置いた。第3のガス導入口18cからシランを導入するとともに酸化性のガスNOガスを含む窒素ガスを第1,第2のガス導入口18a,18bから導入し温度センサ41の検出温度を700℃に設定したところこのシリコンウエハ基板の表面12a上に膜が成長した。シート抵抗測定を試みたがこの膜は絶縁膜であった。この膜を堆積させていない同一ロットウエハを参照ウエハとして用いて赤外分光光度計を用いた赤外透過スペクトルからはSi−Oのピークが観察されて、この膜はシリコンの酸化物であることが確認できた。
また、このシリコンウエハ基板に既にデバイスが形成されている場合には、上記第1,第2の高温ガス(窒素ガス)を、このデバイス作製時に用いたプラズマ窒化膜、シリコン酸化膜の形成工程時の温度(400℃)以上の高温に加熱することにより、このシリコンウエハ基板上に熱CVD膜を形成することができる。
そして、上記第1,第2のガス導入口18a,18bへ導入したガスを、アンモニアNHを含む窒素ガスに置換し温度センサ41の検出温度を700℃に設定したところ、基板表面12a上で成長した膜は絶縁膜であった。また、この膜の赤外分光光度計を用いた赤外透過スペクトルからはSi−Nの振動ピークが観察されて、膜はシリコンの窒化物であることが確認できた。
なお、上記実施形態では、基板表面12a上にシリコン膜を堆積させるためにモノシランSiHを用いたが、より低温にするために、このモノシランを、ジシランSiに置換してもよく、また、反応性を利用してさらに低温にするためSiFなどのガスを用いることは自由に設計できる。さらに、シリコンを含むガスのほかに、カーボンを含むガスを導入することも可能である。例えばカーボンを含むガスとしては、アセチレンCが熱分解しやすいので用いることができる。また、これをシランと同時に用いるとシリコンカーバイドの膜が形成される。また、ゲルマニュームを含むガスGeHとSiHを同時に導入するとシリコンとゲルマニュームの混晶を成長させることも可能である。また、ドーピングガスPHやBをシランガスと同時に導入してドーピングされたポリシリコンを成長させることも自由にできる。さらに、膜堆積した膜形成装置11の部品のクリーニングのためにシリコンと反応するClFやNFなどのクリーニングガスを加熱用ガスの第1〜第3の導入口18a〜18cから導入することは装置の安定稼動のために自由に設計できる。
さらにまた、ガスの選択により異なる材料の膜を種々形成し、成長できることを示したが、基板12の移動により積層膜の形成と積層構造の選択と設計ができる。
図6は本発明の第3の実施形態に係る膜形成装置11Aの構成を示す模式図である。この膜形成装置11Aは、上記図3で示す膜形成装置11において、そのガス吹付装置14の複数台を所要のピッチを置いて、例えば1列状に並設し固定する一方、上記支持台13を複数台のガス吹付装置14,14,14の並設方向に往復動可能に支持する支持台移動装置50を設けた点に特徴がある。これ以外の構成は、図3で示す膜形成装置11の構成とほぼ同一である。
すなわち、この膜形成装置11Aは、基台51上に昇降台52を、複数のねじ53,53,…等により上下方向に調節可能に配設している。この調節はモータ駆動させることは自由に機械設計できる。昇降台52上には、移動ねじ54の軸方向両端部を回転可能に支持する一対の軸受55,55と、移動ねじ54をその軸心周りに回転させるモータ56と、を配設している。
一方、支持台13の図6中下面には、左右一対の支持脚13c,13dを突設し、これら支持脚13c,13dには、移動ねじ54に噛み合うねじ孔を形成する。この移動ねじ54の回転により支持台13は左右に移動する。支持台13が回転しないように回転を規制する図示しないスライド機構を設けている。
したがって、この支持台移動装置50により支持台13を、複数台のガス吹付装置14,14,14の並設方向に順次移動させ、または適宜往復動させることにより、これらガス吹付装置14,14,14を通過する毎に基板表面12a上に形成される膜の厚さを増加させることができる。または、各ガス吹付装置14に導入する高温ガスや膜形成用のガスの種類やその組合せを適宜変えることにより、基板表面12a上に複数種類の膜を形成し、または複数の膜を積層することができる。
図7(A),(B)は上記図6で示す膜形成装置11Aにおいて、複数台のガス吹付装置14,14,14の配置列を示す平面模式図である。図7(A)は複数のガス吹付装置14,14,14を基板12の図中矢印で示す基板12の移動方向に所要の間隔を置いて1列状に並設している点に特徴があり、これ以外は図6で示す膜形成装置11Aと同一の構成である。
なお、これらガス吹付装置14,14,14は、その基板表面12aに対向する対向面の幅方向長さ(図7(A)では縦方向長さ)が基板12の短手方向の長さ(図7(A)では縦方向長さ)よりも長い場合に好適である。
図7(B)は複数のガス吹付装置14,14,14を、基板12の長手方向、すなわち、図中矢印で示す移動方向に対して斜め方向に配設した点に特徴がある。
この斜め配列によれば、各ガス吹付装置14の幅方向長さ(図7(B)では縦方向長さ)が基板12の図中縦方向長さよりも短いときに、これらがス吹付装置14,14,14により基板12の短手方向長さのほぼ全域に膜を形成することができる。
また、大型のガラス基板12に1直線状に高温部を形成すると基板12が反るのでガス吹付装置14を位置分割して配置するのが望ましい。さらに、膜を形成した大型基板12から複数のパネル基板12に切り出すときには、その境目に複数のガス吹付装置14の配置の分かれ目を入れることで、パネル一つ分の小さなガス吹付装置14で基板表面12aのほぼ全域に膜を形成できる装置に設計できる。
ところで、従来から予めアモルファスシリコンをガラス基板の上に載せ、これをアニールすることにより、アモルファスシリコン中の水素を追い出し、水素の少ないポリシリコンに変換する膜形成が可能であることが知られている。従来はレーザー光線を表面スキャンしてこれを行っている。レーザー光線の代わりに高温のガスビームを照射することによりアニール効果が得られる。これを上記膜形成装置11または11Aにより確認するために予めアモルファスシリコンの膜を200nm成長させたガラス基板12を支持台13に置き、第3のガス吹出孔37からの膜形成用のガスの吹出しは停止させた状態で、第1,第2のガス導入管18a,18bから窒素ガスを導入した。温度センサ41の設定温度を700〜800℃の範囲で選び設定して高温の窒素ガスビームを基板12の表面12aの膜上にほぼ垂直にそれぞれ吹き付けた。この後、この膜についてラマン散乱スペクトルを調べたところ、520cm−1付近のピークシフト成分からポリシリコンに変換できるのを確かめた。すなわち、上記膜形成装置11または11Aにより、基板表面12a上に載せた膜を加熱することにより、この膜をアニール基板表面12a上に固着形成できることが確認された。
以上説明したように、ガラス基板12の表面12aの上にポリシリコン薄膜や絶縁膜等を安価に形成し、形成させることができるので、薄膜トランジスタのデバイスをガラス基板の上に直接製造することが可能になる。また傾斜組成の薄膜を成長させると、太陽光のスペクトルを有効に利用できる傾斜組成薄膜や異種接合を用いた太陽電池のデバイスを安価に製造することも可能になる。なお、上記実施形態では、カーボン中央板24やカーボン側板25,26をカーボンにより形成した場合について説明したが、これら中央板や側板は酸素により燃焼しない材料を用いることにより酸素の導入も可能である。
以上説明したように本発明は、ガラス製等の基板をその軟化点よりも低い温度で維持しながら、その軟化点よりも高い温度の高温ガスを、異なる2箇所以上の出口からビーム状に基板にほぼ垂直に吹き付け、衝突させることにより、基板を軟化点以下の低温に維持しながら基板表面の膜のみをアニールできることを示した。また、基板上にビーム状の2つの高温ガスビームにより挟まれたところに高温のガス停滞ルームを作り出し、この高温ルームにおいて堆積性を有する膜形成用の熱分解ガスを高効率で熱分解することができるので、効率よく膜を形成し、成長させることができる。また、基板上にポリシリコンを成長させとともに、半導体で用いられる高温の熱CVD膜を積層して成長させることもできる。さらに、組成を傾斜的に変化させた膜や積層膜構造を生成することも可能であるので、例えば大型ガラス基板の上に薄膜トランジスタや有機EL(エレクトロルミネセンス)、太陽電池などのデバイスを安価に作ることができる。
本発明の第1の実施形態に係る膜形成方法の原理を示す模式図。 ビーム状の高温ガスが基板表面に吹き付けられ、衝突したときの状態と、そのときの温度分布を示す模式図。 本発明の第2の実施形態に係る膜形成装置の構成図。 図3で示すカーボン中央板と左右一対のカーボン側板等を示す側断面図。 (A)は図3で示すカーボン中央板の一側面の正面図、(B)は同(A)のB−B線断面図、(C)は同(A)のC−C線断面図、(D)は同(A)のD−D線断面図。 本発明の第3の実施形態に係る膜形成装置の構成を示す模式図。 (A)は図6で示す複数のガス吹付装置を基板の移動方向に並設する配置例の平面模式図、(B)は基板よりも小さい複数のガス吹付装置を、基板表面のほぼ全域をカバーする場合の配置例を示す模式図。
符号の説明
1 基板
2a 高温ガスビーム
3 ガス吹付装置
3a 吹出孔
4 支持台
11,11A 膜形成装置
12 基板
12a 基板表面
12b 基板裏面
13 支持台
13a 支持台表面
13b 真空チャック吸着用の複数の溝
13c 冷却材
14 ガス吹付装置
15 外ケーシング
16 内ケーシング
17 加熱装置
18a 第1のガス導入口
18b 第2のガス導入口
18c 第3のガス導入口
19 電力線
20 第3の内側ガス導入管
21,22 一対の排気管
23 排気空間
24 カーボン中央板
25,26 左右一対のカーボン側板
27,28 左右一対の溝
27a,28a 左右一対の上部溝
29 第1の上部ガス導入縦孔
30 第2の上部ガス導入縦孔
31 第1の下部ガス吹出縦孔
32 第2の下部ガス吹出縦孔
35 第1のガス吹出孔
36 第2のガス吹出孔
37 第3のガス吹出孔
39 加熱用ランプ挿入孔
40 加熱用ランプ
41 温度センサ
42 高温ルーム
50 移動装置
51 基台
52 昇降台
53 ネジ
54 移動ネジ
55 軸受
56 モータ

Claims (12)

  1. 冷却可能の支持台上に支持された基板の表面にある膜上に、複数の高温ガスビームを相互に所要の間隔を置いてほぼ垂直に吹き付けて前記膜をアニールすることを特徴とする膜形成方法。
  2. 冷却可能の支持台上に支持された基板の表面上に、複数の高温ガスビームを相互に所要の間隔を置いてほぼ垂直に吹き付けると共に、これら高温ガスビームと前記基板の表面とにより画成された高温空間に、堆積性を有する膜形成用の熱分解ガスを供給し、前記基板の表面に吹き付けることを特徴とする膜形成方法。
  3. 前記基板がガラスまたはプラスチックスよりなり、前記高温ガスがこのガラスまたはプラスチックスの軟化温度よりも高い温度であることを特徴とする請求項1または2記載の膜形成方法。
  4. 前記基板がデバイスを形成したシリコン基板であり、前記高温ガスが前記デバイスの膜形成工程時の温度以上の高温であることを特徴とする請求項2記載の膜形成方法。
  5. 基板およびこの基板を支持する冷却可能で移動可能な支持台と、
    所要のガスを通すガス通路およびこのガス通路のガスを所要の高温ガスに加熱する加熱装置およびこの高温ガスをビーム状に絞って前記基板表面の複数箇所にほぼ垂直にそれぞれ吹き付ける複数の吹出孔を備えたガス吹付装置と、
    を具備していることを特徴とする膜形成装置。
  6. 前記所要のガスは、窒素,水素,アルゴン,ヘリウム,酸素のいずれか1つ、またはこれらの2種以上の混合ガスを含むことを特徴とする請求項5記載の膜形成装置。
  7. 基板およびこの基板を支持する冷却可能で移動可能な支持台と、
    所要のガスを通すガス通路およびこのガス通路のガスを所要の高温ガスに加熱する加熱装置およびこの高温ガスをビーム状に絞って前記基板表面の複数箇所にほぼ垂直にそれぞれ吹き付ける複数の吹出孔およびこれら吹出孔の間に配設されて、複数の高温ガスビームと基板表面とにより画成された高温空間を通して堆積性を有する膜形成用の熱分解ガスを前記基板表面に吹き付けるガス吹出孔を備えたガス吹付装置と、
    を具備していることを特徴とする膜形成装置。
  8. 前記膜形成用の熱分解ガスは、シリコンまたはカーボンまたはゲルマニュームを含むことを特徴とする請求項7記載の膜形成装置。
  9. 前記膜形成用の熱分解ガスは、シラン(SiH、Si)またはハロゲン化シランを含み、前記所要のガスは、これらと反応するNO,NOを含む酸化ガス、あるいはNHを含む窒化ガスのいずれか、または両者を含むことを特徴とする請求項7または8記載の膜形成装置。
  10. 前記ガス吹付装置を複数台並設し、これらガス吹付装置の並設方向に前記支持台を移動可能に構成したことを特徴とする請求項5〜9のいずれか1項記載の膜形成装置。
  11. 前記基板がガラスまたはプラスチックスよりなり、前記高温ガスがこのガラスまたはプラスチックスの軟化温度よりも高い温度であることを特徴とする請求項5〜10のいずれか1項記載の膜形成装置。
  12. 前記基板がデバイスを形成したシリコン基板であり、前記高温ガスが前記デバイスの膜形成工程時の温度以上の高温であることを特徴とする請求項5〜10のいずれか1項記載の膜形成装置。
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