JP2009271364A - 電子写真感光体用の特性評価装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】正確に感光体の特性を測定することができる電子写真感光体用の特性評価装置を提供する。
【解決手段】感光体ドラム1の表面を帯電する帯電装置4と、感光体ドラム1の表面に静電潜像を形成する露光装置2と、感光体ドラム1の表面の電位を測定する表面電位検出装置3と、感光体ドラム1を回転させ且つ感光体ドラム1の回転角度認識機能を有する駆動手段15と、帯電装置4への印加電圧と、表面電位検出装置3により測定された感光体ドラム1の表面電位と、の関係式を算出するコントローラ10と、を有する電子写真感光体用の特性評価装置において、コントローラ10は、所定回転させた後の感光体ドラム1の周方向における特定の位置の表面電位と、帯電装置4への印加電圧と、の関係式を算出する。そして、前記関係式を用いて、所望の電位に到達させるための帯電装置4の印加電圧を算出する。
【選択図】図1

Description

本発明は、複写機やレーザープリンタなどの画像形成装置に使用される電子写真感光体の特性を評価する電子写真感光体用の特性評価装置に関する。
従来、複写機やレーザープリンタなどの画像形成装置において、電子写真感光体は、最も重要な構成要素の1つである。
電子写真感光体を帯電させる際に、感光体の帯電電位を所定の電位に到達させる必要が有り、感光体の暗減衰特性、経時劣化による帯電性能の低下を考慮し、最も合理的な補正を行う静電式画像形成方法及び装置が提案されている。(例えば、特許文献1参照)
その他の、電子写真感光体用の特性評価装置の構造に関する提案としては、例えば、電子写真感光体の表面電位センサを基準電位に調整するためにグランドに接続された基準電位確認部材が設けられた電子写真感光体用の特性評価装置が提案されている(特許文献2参照)。
また、例えば特許文献3では、高速回転可能なターンテーブルと、該ターンテーブルに設置した感光体試料片を徐々に帯電させるコロナ帯電手段と、感光体試料片表面の平均帯電電位と感光体試料片に流れ込む電流を同時に計測する計測手段と、が設けられている電子写真感光体用の特性評価装置が提案されている。より具体的には、感光体試料片に流れ込む電流を時間で積分して電荷量を算出し、Q(電荷量)=C(静電容量)・V(電圧)の関係式より感光体試料片の静電容量を非破壊・非接触で測定する装置が提案されている。
一方、電子写真感光体用の特性評価方法に関する提案としては、例えば、円柱状の電子写真感光体の有効帯電範囲を規定する提案がなされている(例えば、特許文献4参照)。この方法は、被測定物である電子写真感光体の測定箇所を限定するものである。
上記の他、電子写真感光体用の特性評価装置の演算処理方法を改良する提案もなされている。例えば、特許文献5には、電子写真感光体の充電電荷量の算出にあたり補正を行う方法が開示されている。より具体的には、充電電荷量と帯電電位との関係を実際の測定により求め、当該測定値を直線で結び、この直線の原点からのずれをゼロに近づけることができる補正係数を算出し、校正式を導き出す演算処理方法が開示されている。演算処理方法の改良であれば、別途、装置を設ける必要はなく、ソフトウェアの改良や簡単な電子回路上の設計変更により既存の特性評価装置に当該方法を適用することができる。
特開平2−149867号公報 特開平4−26852号公報 特許第3644788号 特開2003−29572号公報 特開2003−279608号公報
上述した特許文献5では、電子写真感光体を高速回転で測定する為、電子写真感光体に帯電ムラが生じた場合でも、表面電位が平均化され、表面電位の測定結果に帯電ムラが現れない為、正確な測定が可能となる。しかし、電子写真感光体のドラム径が大きくなるほど、高速回転によって振れが大きくなる為、装置損傷の可能性が高まり、高速回転が困難となる。その為、電子写真感光体のドラム径が大きい場合は、低速回転で測定する事となるが、感光体の振れによって帯電器と感光体感の距離が違う事によって生じる帯電ムラなどが生じていた場合、低速回転では表面電位測定結果に帯電ムラが発生する。
そこで、本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、その課題は、正確に感光体の特性を測定することができる電子写真感光体用の特性評価装置を提供することを目的としている。
上記課題を解決する手段である本発明の特徴を以下に挙げる。
本発明の電子写真感光体用の特性評価装置は、感光体の表面を帯電する帯電装置と、前記感光体の表面に静電潜像を形成する露光装置と、前記感光体の表面の電位を測定する表面電位検出装置と、前記感光体を回転させ且つ位置認識機能を有する駆動手段を備える電子写真感光体用の特性評価装置において、前記感光体をn回転(nは任意の整数)させた後の前記感光体の周方向における特定の位置の表面電位と、前記帯電装置への印加電圧と、の関係式を算出する演算手段を有し、前記関係式を用いて、前記特定の位置における電位を所望の電位に到達させるため必要となる前記帯電装置への印加電圧を算出することを特徴とする。
また、本発明の電子写真感光体用の特性評価装置は、さらに、前記演算手段は、前記感光体の放電開始電圧を用いて前記関係式を算出することを特徴とする。
また、本発明の電子写真感光体用の特性評価装置は、さらに、前記帯電装置への印加電圧と、前記表面電位検出装置により測定された前記感光体の前記表面電位と、を記憶する記憶手段が設けられていることを特徴とする。
上記解決する手段としての電子写真感光体用の特性評価装置では、感光体の特定の位置の表面電位を用いて関係式を算出するので、感光体表面の測定位置の相違による測定電位のバラツキが発生することなく、正確に感光体の特性を測定することができる
以下に、本発明を実施するための最良の形態を図面に基づいて説明する。なお、いわゆる当業者は特許請求の範囲内における本発明を変更・修正をして他の実施形態をなすことは容易であり、これらの変更・修正はこの特許請求の範囲に含まれるものであり、以下の説明はこの発明における最良の形態の例であって、この特許請求の範囲を限定するものではない。
以下に、本発明に係る電子写真感光体特性評価装置の実施の形態を図面に基づいて説明する。なお、本実施形態では「放電電流」という用語を用いているが、これは、感光体ドラムの素管に対して放電を行った場合の素管に流れる電流をいう。なお、一般に、素管の材質にはアルミニウム合金などが適用される。
図1は、本発明の電子写真感光体用の特性評価装置の一実施形態を示している。この特性評価装置は、電子写真感光体である感光体ドラム1の表面に静電潜像を形成する露光装置2、感光体ドラム1の電位を測定する表面電位検出装置3、感光体ドラム1の表面を帯電するコロナ帯電器などの帯電装置4、この帯電装置4へDC電圧を印加するための電源5、電源5のオン/オフを制御するためのスイッチ6、感光体ドラム1を除電する除電ランプ7を備えている。感光体としては、ドラム状のものの他、ベルト状のものを用いることができる。ベルト状の感光体の場合、ベルト長手方向が周方向となる。感光体ベルトの場合、「感光体を所定角度回転」とは、感光体ベルトを所定角度無端回転させることをいい、例えば、感光体ベルトを1周無端回転させた場合は、360°の回転となる。また、ベルトを半周無端回転させた場合は、180°の回転となる。
露光装置2は、露光ランプ21、露光ランプ21を覆うランプボックス22、露光した光を感光体ドラム1の照射面までガイドする露光ガイドボックス23、及び照度を調節する絞り24を備えている。
露光装置2、表面電位検出装置3の測定プローブ31、帯電装置4及び除電ランプ7は、感光体ドラム1の表面から一定の間隔を置いて配置することができるように、感光体ドラム1の径方向に沿って進退可能にされており、様々な感光体ドラム1の外径に対応可能にされている。すなわち、帯電電位のバラツキが生じやすい径大の感光体ドラムにも適用することができる。
この特性評価装置では、図2に示すように感光体ドラム1は両端がドラムチャック治具12で保持され、ドラムチャック治具12の回転中心軸として主軸13が設けられている。そして、感光体ドラム1の両側に配置された面板14が主軸13の軸受けとして機能する。主軸13は、感光体ドラム1を回転させるための駆動手段15(図1記載)のモータ151に掛け渡されたベルト16が無端回転することによって回転する。駆動手段15は感光体ドラム1の回転角度認識機能(回転角度認識機能は位置認識機能の一つである。)を有している。具体的には、ステッピングモータに入力したステップ状の電圧信号の数をカウントすることができる機能を有している。
図1に示すように、主軸13と共に回転する感光体ドラム1は、抵抗を挟んでグランドと接続されている。また、感光体ドラム1の表層には誘電体層が形成され、この感光体ドラム1は、電源5から高電圧が印加された帯電装置4との間に発生する電界によって、帯電する。帯電装置4に高電圧を印加すると感光体ドラム1の素管に電流が流れる。この電流の一部は抵抗を介してグランドに流れ、残りは抵抗と並列に設けられた信号処理回路8Aに流れる。信号処理回路8Aでは感光体ドラム1からの電流(電気信号)のノイズ成分などが除去される。そして、信号処理回路8Aから出力される電気信号は、A/D変換器9によってアナログ信号からデジタル信号に変換され、次いで、このデジタル信号は制御手段であるコントローラ10に送られる。この制御手段であるコントローラ10は、感光体ドラム1を所定回転させて感光体ドラム1の周方向電位分布を表面電位検出装置3に測定させるように、駆動手段15及び表面電位検出装置3を制御する。
感光体ドラム1の表面電位は、測定プローブ31を備える表面電位検出装置3から信号処理回路8Bに送られる。感光体ドラム1の表面電位波形は表面電位検出装置3に設置されたモニターによって確認することができる。信号処理回路8Bでは、感光体ドラム1からの電流(電気信号)のノイズ成分などが除去される。そして、信号処理回路8Bから出力される電気信号は、A/D変換器9によってアナログ信号からデジタル信号に変換され、次いで、このデジタル信号はコントローラ10に送られる。
このコントローラ10は、演算手段としても機能し、信号処理回路8A及び信号処理回路8Bからの信号に基づいて、帯電装置4への印加電圧と、表面電位検出装置3により測定された感光体ドラム1の表面電位と、の関係式を算出する。この関係式を算出するために、所定回転させた後の感光体ドラム1の周方向における特定の位置における帯電装置4への印加電圧と、感光体ドラム1の表面電位の関係式を算出することが本発明の特徴である。帯電装置4への印加電圧と特定点における表面電位との関係を求めれば、正確に感光体ドラム1の特性を測定することができる。図8を用いてより具体的に説明すると以下の作業を行う
ステップ1:感光体特性評価装置で、感光体ドラム1の表面電位を測定する位置P(1周内のある1点)を決め、その位置Pをモータドライバ回路(位置認識手段)で認識させる。
ステップ2:位置Pにおけるn周目のV−E特性(帯電装置4への印加電圧と感光体ドラム1の帯電電位との関係)を取得する。
ステップ3:V−E特性データを元に、n周目(nは自然数)における位置Pでの電位を所望の表面電位にするための帯電装置4への印加電圧を特性する。
ステップ4:特定された帯電装置4の出力電圧における感光体ドラム1の特性を測定する。(この場合、n周目の位置Pであれば、所望の表面電位となるため、n周目の位置Pまで帯電させ、その後帯電を切り、特性を測定する。)
コントローラ10は、駆動手段15のモータドライバ回路に接続されている。モータドライバ回路では、上述したようにステッピングモータへの電圧信号のステップ数で感光体ドラム1の回転角度を認識することができる。また、駆動手段15には、実際の感光体ドラム1の回転角度を測定するために光ピックアップ式の回転数測定装置を組み込むこともできる。この場合は、感光体ドラム1の周面に光反射面を貼り付けるとよい。また、光ピックアップ式の回転数測定装置を設ける場合、モータ151はステッピングモータでなくてもよい。モータ151や感光体ドラム1の主軸13と、ベルト16との間のスベリの発生や、経時的なベルト16のクリープ現象を考慮すれば、感光体ドラム1の回転数を直接測定する方が、精度のよい測定を行うことができる。
感光体ドラム1の周りに配置される各種装置は、デジタル信号出力部11からの出力信号により駆動することができる。駆動/非駆動の制御は、オンオフスイッチ6をオン/オフ制御することにより行うことができる。
感光体ドラム1の表面は、次のトナー像の転写に備え、転写後に一旦除電する必要があるが、この除電は、除電ランプ7によって感光体ドラム1の表面を照射することによって行われる。そして、露光ランプ21及び除電ランプ7を用いて感光体ドラム1の表面電位を変更し、感光体ドラム1の表面近傍に測定プローブ31を設けて表面電位検出装置3で測定することにより、感光体ドラム1の帯電特性や光減衰特性などの特性評価が行われる。
コントローラ10は、表面電位検出装置3の出力値に基づいて電源5の好適な出力電圧を算出したり、帯電装置4に電圧を供給するための電源5の出力電圧制御を行ったりする。コントローラ10には、記憶部10aが設けられており、この記憶部10aには、感光体ドラム1の表面電位などのデータが記憶される。例えば、感光体ドラム1の特性評価結果から、感光体ドラム1への帯電開始時の表面電位や所定回転した時の表面電位、及び印加電圧などを記憶することができる。
図3は、帯電装置への印加電圧と感光体ドラムの表面電位との関係を示すグラフである。帯電装置4への印加電圧V1と、表面電位検出装置3により測定された感光体ドラム1の表面電位E1と、感光体ドラム1の放電開始時の電圧V2と、から図に示すような一次関係式(y=ax+b)(a、bはそれぞれ係数を表す。)が算出される。この一次関係式を算出するための印加電圧と表面電位は、図4に示すように、より多くの測定結果から算出した方が精度がよい。多くの測定結果を用いて、最小二乗法により一次方程式を算出すると、精度のよい関係式を導くことができる。
図1に示す露光装置2の露光ランプ21には、蛍光灯、タングステンランプ、ハロゲンランプ、水銀灯、ナトリウム灯、発光ダイオード(LED)、半導体レーザー(LD)又はエレクトロルミネッセンス(EL)などを用いることができる。そして、所望の波長域の光のみを照射するために、シャープカットフィルター、バンドパスフィルター、近赤外カットフィルター、ダイクロイックフィルター、干渉フィルター又は色温度変換フィルターなどの各種のフィルターを用いることができる。また、露光ランプ21の照度を下げるために、ニュートラルデンシティフィルターを用いることもできる。このニュートラルデンシティフィルターを用いると照度を調節することができるので、絞り具を設けなくてもよい。
本実施形態の特性評価装置は、光を透過しない暗箱内又は暗幕などで覆われた箱内に収容して用いることが好ましい。試験時に外乱光の影響を受けると、正確な特性評価を行うことが困難になるからである。なお、風や温度などの外部環境の影響を受けても正確な測定は困難になる。
また、本実施形態の特性評価装置は、帯電装置としてコロナ帯電器を用いる場合、コロトロン帯電器及びスコロトロン帯電器のいずれをも使用することができるが、簡略な構成で均一に帯電させることが可能なコロトロン帯電器が好ましい。なお、コロトロン帯電器は、コロナワイヤと被帯電体との間にグリッド電極を持たない構成のコロナ帯電器のことをいい、スコロトロン帯電器は、コロナワイヤと被帯電体との間にグリッド電極を持たせた構成のコロナ帯電器のことをいう。
感光体の特性としては、例えば、静電容量・抵抗、光減衰特性が挙げられるが、これらは以下のようにして測定することができる。
−静電容量の測定−
静電容量の算出は、感光体をコンデンサと仮定したモデルで、暗中にてコロナ帯電により感光体に流れる電流と、この時の感光体の表面電位とを同時計測して行う。このとき、感光体の通過電流は時間で積算され、図5(c)に示されるように、Q=C・E(Qは感光体への充電電荷量、Eは感光体の帯電電位、Cは感光体の静電容量)の関係が成立しているので、この式により静電容量Cを求める。感光体に対してコロナ放電を施すとその表面電位は、通常図5(a)に示されるように立ち上がって行く。この間、感光体の充電電荷量は、図5(b)に示されるように推移する。すなわち、充電電荷量Qは、時間(Δt)あたりの充電電荷量(q1)、(q2)、・・・、(qn)の積算値で表される。そのため、充電電荷量Qは時間の経過と共に増大して行く。充電電荷量(q1)、(q2)、・・・、(qn)は、それぞれ、時間(Δt)と電流値(I1)、(I2)、・・・、(In)との積で表される積分値であり、電流値(I(k)(k=1、2、・・・、n))は、実測の充電電流値を帯電される感光体周面の面積で除した値である。充電電荷量Qとこれに対応する表面電位Eをプロットして直線を引くと図5(c)に示すようになり、この傾きの逆数が静電容量Cとなる。また、このQ−E特性から、帯電開始時における電荷量のずれ(原点からのずれ)を算出することができる。
−抵抗値の測定−
抵抗値の算出は、帯電装置で感光体を所望の電位E0に帯電させ、その後、自然放電させて減衰する電位(暗減衰)を一定時間サンプリングする。この帯電装置による帯電を停止してから暗減衰する感光体の帯電電位は、次の式のように表される。すなわち、感光体の抵抗をRとし、感光体の静電容量をCとし、感光体の暗減衰開始電位をE1とすると、E1=E0・e−t/RCという関係式が成立する。
そこで、コントローラ10により暗減衰開始電位E0と一定時間経過後の帯電電位E1とを測定して、1/RCを算出し、先に算出した静電容量Cから感光体の単位面積あたりの抵抗Rを算出することができる。
−光減衰特性の測定−
前記光減衰特性を調べるための感度は、電位が予め意図した第1の所望の電位レベルから、第2の所望の電位レベルに減衰するまでに要した時間(sec)と、露光光量(単色光:μW/cm、白色光:lx)を乗じて算出した露光量(単色光:μJ/cm、白色光:lx・sec)で評価する。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により、何ら限定されるものではない。
(比較例の測定方法)
まず、実施例の説明にあたり従来技術における電子写真感光体の特性評価装置及び特性評価方法について説明する。
本発明の実施形態と同様構成の電子写真感光体用の特性評価装置で、画像形成装置(株式会社リコー製 imagio MF 7070)に搭載された感光体ドラム(ドラム直径100mm、ドラム全長360mm、ドラムの肉厚1.2mm、ドラム重量362g)を使用して、特性評価を行った。
この特性評価装置では、露光ランプ21としてタングステンランプ(富士電球株式会社製、120V100W)を使用した内製の露光装置2を用いた。また、電源5としてTREK社製の高圧電源Model610E、表面電位検出装置3としてTREK社製のModel344、測定プローブ31としてTREK社製のModel6000B−7C、及び帯電装置4として内製コロトロン帯電器を用いた。また、除電ランプ7として波長660nmのラインLED、モータ151としてオリエンタル社製のモータユニットDX6150SD、及びコントローラ10として市販PC、A/D変換器9としてナショナルインスツルメンツ社製のA/D変換器を用いた。
そして、この特性評価装置を用いて、まず、測定する感光体ドラムに用いられているアルミニウム合金素管と同一の素管を特性評価装置に取り付け、素管に対して放電を行った。その際に、放電電流が−24μA/15cmになるように帯電装置への印加電圧を調整し、常に一定電圧となる定電圧出力条件になるように高圧電源出力を制御して特性評価を実施した。なお、放電電流の設定は停止状態で行い、任意の位置で実施した。
測定方法は、まず、感光体ドラムを200rpmで回転させ、この回転が安定したところで高圧電源により帯電装置に電圧を印加した。帯電は20秒間実施した。その後、給電を断ち、20秒間暗減衰させ、5秒間除電した。測定中は回転を停止させることなく、常に200rpmで回転させた。
電位推移結果を図6及び図7に示す。図7は、図6における測定開始後18秒から40秒までの表面電位の測定結果を拡大したグラフである。図6及び図7の結果から、コロトロン式の帯電装置を使用し、且つ200rpmという回転速度で感光体ドラムを帯電した場合には、感光体ドラムの周方向に電位の測定位置の違いに起因した帯電ムラが発生する。帯電ムラが大きいと、図6及び図7では、例えば20秒付近におけるドラム1周での電位差が34Vという帯電ムラが生じる事となる。
(本発明の測定方法)
次に、実施例1〜4と比較例1及び比較例2とについて説明する。実施例1〜4と比較例1及び比較例2とは、図1及び図2と同様構成の特性評価装置(株式会社リコー製 imagio MF 7070)を用いた。感光体ドラム1として、ドラム直径100mm、ドラム全長360mm、ドラム肉厚1.2mm、及びドラム重量362gのものを用いた。この感光体ドラムを3本(3本とも同じ日に同条件で作製したサンプル)使用して、特性評価を行った。
特性評価装置には、上述した(従来の測定方法)における電子写真感光体用の特性評価装置と同様のものを用いた。すなわち、露光ランプ21としてタングステンランプ(富士電球株式会社製、120V100W)を使用した内製の露光装置2を用いた。また、電源5としてTREK社製の高圧電源Model610E、表面電位検出装置3としてTREK社製のModel344、測定プローブ31としてTREK社製のModel6000B−7C、及び帯電装置4として内製コロトロン帯電器を用いた。また、除電ランプ7として波長660nmのラインLED、モータ151としてオリエンタル社製のモータユニットDX6150SD、及びコントローラ10として市販PC、A/D変換器9としてナショナルインスツルメンツ社製のA/D変換器を用いた。
実施例1と実施例2では、まず感光体ドラム帯電時の表面電位を測定した。次に、表面電位の測定結果を使用して、表面電位計を基準(0°)とした、10回転目の180°の位置における表面電位E1と、帯電装置への印加電圧V1と、放電開始印加電圧V2とから、感光体ドラムの表面電位と帯電装置への印加電圧との関係式y=ax+bを算出し(図3参照)、この一次関係式から、−815Vに到達させるための帯電装置への印加電圧を算出した。この算出結果から得られた帯電装置の印加電圧での感光体ドラムの抵抗測定を試みた。
表面電位測定時の帯電装置への印加電圧は、測定する感光体ドラムに使用される感光層を塗布していない素管(材質:Al)に対して放電した際に、放電電流が−24μA/15cmとなる条件で実施した。
実施例3では、実施例1で使用した表面電位E1と帯電装置への印加電圧V1とに加えて、新たに放電電流が−30μA/15cmとなる条件での感光体ドラム帯電時の表面電位を測定して該表面電位の測定結果を使用して、表面電位計を基準(0°)とした、10回転目の180°の位置における表面電位E3と、帯電装置への印加電圧V3とを測定した。そして、これらの値を用いて、感光体ドラムの表面電位と帯電装置への印加電圧との関係式y=ax+bを算出し(図4においてV2を除き、V1及びV3における2個のプロット点を結んだもの)、この一次関係式から、−815Vに到達させるための帯電装置への印加電圧を算出した。この算出結果から得られた帯電装置への印加電圧での感光体ドラムの抵抗測定を試みた。
実施例4では、実施例1で使用した表面電位E1と、帯電装置への印加電圧V1と、放電開始印加電圧V2と、実施例3で使用した表面電位E3と、帯電装置への印加電圧V3とから、感光体ドラムの表面電位と帯電装置への印加電圧との関係式y=ax+bを算出し(図4参照)、この一次関係式から、−815Vに到達させるための帯電装置への印加電圧を算出した。その算出結果から得られた帯電装置への印加電圧での感光体ドラムの抵抗測定を試みた。
比較例1では、設定放電電流を−24μA/15cmに設定し、帯電装置への印加電圧を−800Vとして感光体ドラムの抵抗を測定した。
比較例2では、設定放電電流を−24μA/15cmに設定し感光体ドラム帯電時の表面電位を測定した。次に、この表面電位の測定結果を用いて、帯電開始から10回転目の任意の位置での表面電位E4と、帯電装置への印加電圧V4と、放電開始印加電圧V2から、感光体ドラムの表面電位と帯電装置への印加電圧との関係式y=ax+bを算出し、この一次関係式から、10回転目の180°の位置での電位を−815Vに到達させるための帯電装置への印加電圧を算出した。その算出結果から得られた帯電装置への印加電圧を用いて、感光体ドラムの抵抗測定を試みた。
表面電位の測定方法は、従来の特性評価装置を用いた場合と同様に行った。すなわち、まず、感光体ドラムを200rpmで回転させ、この回転が安定したところで高圧電源により帯電装置に電圧を印加した。帯電は20秒間実施した。その後、給電を断ち、20秒間暗減衰させ、5秒間除電した。測定中は回転を停止させることなく、常に200rpmで回転させた。
また、抵抗測定の測定方法、まず感光体ドラムを200rpmで回転させ、回転が安定したところで、帯電を開始し、−815Vに到達したら給電を断ち、回転を停止させ、−785Vまで暗減衰させ、除電し抵抗を測定した。ただし、実施例1では、一次関係式から算出された帯電装置への印加電圧で帯電し、帯電開始から10回転目の90°の位置で停止させ、その後−785Vまで暗減衰させ、そのときの抵抗を測定した。
また、実施例2〜4と比較例2での帯電装置への印加電圧は、一次関係式から算出された帯電装置への印加電圧で帯電し、帯電開始から10回転目の180°の位置で停止させ、その後−785Vまで暗減衰させ、そのときの抵抗を測定した。
実施例1と実施例2では、帯電装置への印加電圧V1=−5.36(kV)、表面電位計を基準(0°)とした、10回転目の180°の位置における表面電位E1=−830(V)、放電開始印加電圧V2=−3.3(kV)、であったため、帯電装置への印加電圧と、感光体ドラムの表面電位との関係式は、y=409.81x+1329.6となった。この関係式から、−815Vとなる印加電圧を算出したら、V=−5.32(kV)となった。この値を用いて抵抗を測定した。
実施例3では、帯電装置への印加電圧V1=−5.36(kV)、表面電位計を基準(0°)とした、10回転目の180°の位置における表面電位E1=−830(V)、帯電装置への印加電圧V3=−5.63(kV)、表面電位計を基準(0°)とした、10回転目の180°の位置における表面電位E3=−936(V)であったため、帯電装置への印加電圧と、感光体ドラムの表面電位との関係式は、y=392.59x+1274.3となった。この関係式から、印加電圧を算出したら、V=−5.32(kV)となった。この値を用いて抵抗を測定した。
実施例4では、帯電装置への印加電圧V1=−5.36(kV)、表面電位計を基準(0°)とした、10回転目の180°の位置における表面電位E1=−830(V)、放電開始印加電圧V2=−3.3(kV)、帯電装置への印加電圧V3=−5.63(kV)、表面電位計を基準(0°)とした、10回転目の180°の位置における表面電位E3=−936(V)であったため、帯電装置への印加電圧と、感光体ドラムの表面電位との関係式は、y=402.17x+1327となった。その関係式から、−815Vとなる印加電圧を算出したら、V=−5.32(kV)となった。この値を用いて抵抗を測定した。
比較例2では、表面電位の測定結果から、帯電装置への印加電圧V1=−5.36(kV)、10回転目の任意の位置における表面電位E1=−845(V)、放電開始印加電圧V2=−3.3(kV)であったため、帯電装置への印加電圧と、感光体ドラムの表面電位との関係式は、y=410.19x+1353.6となった。その関係式から、−815Vとなる印加電圧を算出したら、V=−5.29(kV)となった。この値を用いて抵抗を測定した。
各実施例及び比較例における抵抗測定開始電圧及び算出抵抗値を表1に示す。なお、実施例2〜4で算出された、所望の電位に到達するための帯電装置への印加電圧は全て同一であったため、実施例2の測定結果を実施例2〜4の測定結果とした。
Figure 2009271364
本発明の感光体ドラムを所定回転させて感光体ドラムの表面の電位を測定する方法を行った実施例1〜4では、3本の感光体ドラムのいずれも算出抵抗値を測定することができた。
図1は、本発明の電子写真感光体用の特性評価装置の一実施形態を示す説明図である。 図2は、図1の感光体ドラム及びその周囲の構成を示す説明図である。 図3は、帯電装置への印加電圧と感光体ドラムの表面電位との関係を示すグラフである。 図4は、帯電装置への印加電圧と感光体ドラムの表面電位との関係を示すグラフである。 図5は、静電容量の測定原理を説明するためのグラフである。図5(a)は時間(t)と感光体の帯電電位(E)との関係を示している。図5(b)は時間(t)と感光体を流れる電流(I)との関係を示している。図5(c)は電荷(Q)と感光体の帯電電位(E)との関係を示している。 図6は、従来の特性評価装置を用いて感光体ドラムを200rpmで回転させながら測定した表面電位(E)の測定結果を示すグラフである。 図7は、図6のグラフにおける測定開始後18秒から40秒までの感光体ドラムの表面電位の測定結果を拡大して示すグラフである。 図8は、本発明の電子写真感光体用の特性評価装置の処理の流れを示すフローチャートである。
符号の説明
1 感光体ドラム
2 露光装置
21 露光ランプ
22 ランプボックス
23 露光ガイドボックス
24 絞り
3 表面電位検出装置
31 測定プローブ
4 帯電装置
5 電源
6 オンオフスイッチ
7 除電ランプ
8A、8B 信号処理回路
9 A/D変換器
10 コントローラ
10a 記憶部
11 デジタル信号出力部
12 ドラムチャック治具
13 主軸
14 面板
15 駆動手段
151 モータ
16 ベルト

Claims (3)

  1. 感光体の表面を帯電する帯電装置と、
    前記感光体の表面に静電潜像を形成する露光装置と、
    前記感光体の表面の電位を測定する表面電位検出装置と、
    前記感光体を回転させ且つ位置認識機能を有する駆動手段を備える電子写真感光体用の特性評価装置において、
    前記感光体をn回転(nは任意の整数)させた後の前記感光体の周方向における特定の位置の表面電位と、前記帯電装置への印加電圧と、の関係式を算出する演算手段を有し、
    前記関係式を用いて、前記特定の位置における電位を所望の電位に到達させるため必要となる前記帯電装置への印加電圧を算出する
    ことを特徴とする電子写真感光体用の特性評価装置。
  2. 請求項1に記載の電子写真感光体用の特性評価装置において、
    前記演算手段は、前記感光体の放電開始電圧を用いて前記関係式を算出する
    ことを特徴とする電子写真感光体用の特性評価装置。
  3. 請求項1に記載の電子写真感光体用の特性評価装置において、
    前記帯電装置への印加電圧と、前記表面電位検出装置により測定された前記感光体の前記表面電位と、を記憶する記憶手段が設けられている
    ことを特徴とする電子写真感光体用の特性評価装置。
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