JP2003005578A - 感光体の特性評価装置及び特性評価方法 - Google Patents

感光体の特性評価装置及び特性評価方法

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JP2003005578A
JP2003005578A JP2001188036A JP2001188036A JP2003005578A JP 2003005578 A JP2003005578 A JP 2003005578A JP 2001188036 A JP2001188036 A JP 2001188036A JP 2001188036 A JP2001188036 A JP 2001188036A JP 2003005578 A JP2003005578 A JP 2003005578A
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photosensitive layer
film thickness
charging
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JP2001188036A
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Kiyoshi Masuda
潔 増田
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Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】感光体の電子写真プロセス特性の測定と感光体
固有の特性(物性値)を精度良くかつ効率良く測定す
る。 【解決手段】接触式の変位センサ7で計測した結果によ
り感光体1の感光層の膜厚を演算する処理と、帯電ユニ
ット2で感光体1を帯電しているときに、計測した表面
電位と帯電電流から感光層の静電容量を演算する処理
と、演算した静電容量と感光層の膜厚から感光層の比誘
電率を演算する処理と、帯電ユニット2で帯電を停止し
た後の表面電位と帯電を停止したときからの時間から暗
減衰時定数を演算する処理及び演算した暗減衰時定数と
感光層の静電容量と膜厚から比抵抗を演算することを自
動的に実行し、1台の特性評価装置で感光体の電子写真
プロセス特性及び感光体固有の特性(物性値)を評価す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、電子写真方式で
画像を形成するプリンタや複写機等に使用する感光体の
特性を測定する特性評価装置及び特性評価方法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】電子写真方式で画像を形成する複写機等
に使用する感光体に要求される基本特性としては、帯電
特性と帯電保持性能(暗減衰特性)と感度特性と分光感
度特性及び残留電位特性がある。これらの特性は電子写
真プロセスを模した測定装置で評価することが多い。一
方、帯電特性や暗減衰特性と関係する感光層の膜厚を測
定することもしばしば行われている。この感光層の膜厚
は、通常、電子写真プロセスを模した測定装置とは別
に、渦電流式の膜厚計を用いて測定することが多い。
【0003】電子写真プロセスを模した測定装置では、
帯電特性の評価方法としては感光体の周囲に配置された
帯電器(コロトロン方式、スコロトロン方式、ローラ帯
電方式)が通常使用され、帯電器に印加する電圧と感光
体を回転させる線速をあらかじめ設定しておき、所定の
条件で感光体を帯電させ、この帯電させた感光体の帯電
電位レベルを評価する方法が採られている。しかしなが
ら、この方法では帯電器に印加する電圧あるいは感光体
の線速を変えると帯電電位レベルが変わり、感光体の本
質を捉えた感光体固有の特性値とはいえない。そのた
め、他のサンプルとの比較も条件が変わればできないこ
とになる。そこで帯電するときに、同時に感光体に流れ
込む電流を測定し、この電流から流れ込んだ電荷量を算
出し、測定開始から任意の時間経過した時刻の電荷量Q
と帯電電位Vを複数ポイントで測定して、いわゆるQ−
Vプロットを得て、このプロット点を通る直線の傾きで
あるQ=CVから静電容量Cを算出することが行われて
いる。この静電容量Cの値は感光体固有の物性値であ
り、帯電時の印加電圧値や感光体線速等の条件に左右さ
れず、極めてすぐれた評価方法である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら電子写真
プロセスで使用される感光体は繰り返し使われるため、
使用中に特性の劣化すなわち疲労現象を生じる。このた
め繰り返し使用後に静電容量を測定すると初期の値から
変化していることがわかるが、画像形成を繰り返すと感
光層の膜が削られ、膜厚が変化していることがある。感
光体の静電容量は膜厚と比誘電率をパラメータとするの
で、静電容量の測定だけでは、これが変化したときどち
らのパラメータの変化の寄与が大きいか分からない。こ
の膜厚を別に測定し、静電容量の値と膜厚から比誘電率
を算出することができるが、前述したように、膜厚の測
定は電子写真プロセス特性の測定装置とは別の独立した
装置であり、測定作業が繁雑であった。また、渦電流式
の膜厚計の場合は扱う信号が微少であることもあり、測
定精度を維持するために測定治具や測定時に細心の注意
が必要とされる。電子写真プロセス特性の測定装置で同
時に膜厚も測定可能であれば、感光体固有の物性値が素
早く得られ、電子写真プロセス特性の変化がどの物性値
の変化によるのか分かり、感光体を評価するときのメリ
ットは大きいが、そのような評価装置は存在していなか
った。
【0005】この発明はかかる点を考慮してなされたも
のであり、感光体の電子写真プロセス特性の測定と同時
に膜厚の測定も行い、感光体固有の特性(物性値)を精
度良くかつ効率良く測定することができる特性評価装置
及び特性評価方法を提供することを目的とするものであ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明に係る感光体の
特性評価装置は、被測定用の電子写真用感光体の周囲に
配置された帯電ユニットと露光ユニットと除電ユニット
と感光体の中心位置から表面までの距離を計測する距離
計測手段と感光体の表面電位を計測する表面電位測定手
段と、帯電ユニットにより帯電している感光体の帯電電
流を計測する電流測定手段と、距離計測手段と表面電位
測定手段と電流測定手段の計測結果を入力して感光体の
特性を演算する制御装置とを有し、制御装置は、距離計
測手段で計測した結果により感光体の感光層の膜厚を演
算する処理と、帯電ユニットで感光体を帯電していると
きに、表面電位測定手段で計測した表面電位と電流測定
手段で計測した帯電電流から感光層の静電容量を演算す
る処理と、演算した静電容量と感光層の膜厚から感光層
の比誘電率を演算する処理と、帯電ユニットで帯電を停
止した後の表面電位測定手段で計測した表面電位と帯電
を停止したときからの時間から暗減衰時定数を演算する
処理及び演算した暗減衰時定数と感光層の静電容量と膜
厚から比抵抗を演算する自動的に実行し、1台の特性評
価装置で感光体の感光層の膜厚と電子写真プロセス特性
を自動的に計測し、感光体の特性を効率良く評価する。
【0007】上記距離計測手段として接触式の変位セン
サを使用することにより、感光層の膜厚を計測すると
き、例えば渦電流式の膜厚計を用いた場合に必要となる
標準サンプルを用いた校正作業を不要となり、計測処理
を容易にする。
【0008】また、接触式の変位センサを2組設け、感
光体を挟んで角度が180度異なる位置に配置して、感
光体を取り付けたときの偏心の影響をなくし、感光層の
膜厚の演算処理を容易にするとともに高精度な膜厚を得
る。
【0009】この接触式の変位センサで計測したある基
準位置から感光体の感光層非塗工部までの距離と感光層
までの距離の差から感光層の膜厚を演算する。
【0010】また、距離計測手段として感光体の軸方向
に対して垂直にレーザービームをスキャンする発光部
と、感光体を挟んで発光部と対向する位置に設けられた
受光部とを設け、発光部からのレーザビームが感光体の
感光層非塗工部により遮られた時間あるいは遮られない
時間と、発光部からのレーザビームが感光体の感光層に
より遮られた時間あるいは遮られない時間から感光層の
膜厚を演算して、感光体を取り付けたときの偏心の影響
をなくすとともに、評価する感光体の表面に傷を付ける
ことを防ぐ。
【0011】この発明に係る感光体の特性評価方法は、
感光体の感光層の膜厚を演算し、感光体を帯電している
ときに、計測した表面電位と計測した帯電電流から感光
層の静電容量を演算し、演算した静電容量と感光層の膜
厚から感光層の比誘電率を演算し、感光体に対する帯電
を停止した後に計測した表面電位と帯電を停止したとき
からの時間から暗減衰時定数を演算し、演算した暗減衰
時定数と感光層の静電容量と膜厚から比抵抗を演算し、
感光体の感光層の膜厚と電子写真プロセス特性を自動的
に計測して感光体の特性を評価する。
【0012】
【発明の実施の形態】図1はこの発明の特性評価装置の
構成図である。図に示すように、円筒状の感光体1の電
子写真プロセス特性を測定する特性評価装置は、感光体
1を回転する感光体回転モータを有する感光体保持機構
に装着された感光体1の周囲に配置された帯電ユニット
2と露光ユニット3と除電ユニット4と感光体1上の表
面電位を計測する表面電位計5と感光体1の帯電電流を
測定する電流測定部6及び感光体1の膜厚を計測する接
触式の変位センサ7を有する。
【0013】帯電ユニット2はコロトロン方式やスコロ
トロン方式、ローラ帯電方式、ブラシ帯電方式、針電極
方式のいずれを使用してもよい。露光ユニット3は白色
光露光や分光された光の露光あるいはレーザースキャナ
露光のいずれでもよく、測定の目的により適時選択され
る。除電ユニット4はLEDアレイによる露光や除電ブ
ラシあるいはACコロナ除電のいずれでもよい。表面電
位計5は感光体1の回転方向の露光ユニット3より下流
側に少なくとも1本と、帯電ユニット2と露光ユニット
3の間に1本あるのが好ましいが、これは目的によりど
ちらでもよい。電流測定部6は、例えば感光体1の基体
とアース間に接続された抵抗を有し、感光体1を帯電ユ
ニット2で帯電しているときに抵抗の両端の電圧差か
ら、感光体1の基体から抵抗を介してにアースに流れる
電流を帯電電流として測定する。接触式の変位センサ7
は、図2の側面図に示すように、感光体1の軸方向に沿
って設けられた変位センサ移動機構部8の、感光体1の
中心位置から径方向の一定の位置に取り付けられ、感光
体1の中心からの距離を測定する。この感光体1の感光
層9等の薄膜を計測する方法としては光の干渉を利用し
た方法があるが、これは透明な薄膜と基体からの反射の
あることが必須であり、光を吸収する感光体1には好ま
しい方法ではない。また、感光層9の膜厚を測定する方
法として渦電流方式のものは分解能もよく、使用可能で
あるが、測定前に膜厚が判っているフィルムでキャリブ
レーションをする必要があるため、このキャリブレーシ
ョンも必要なく、全ての工程を自動化して効率化を図る
ために、接触式の変位センサ7を使用し、感光体1の感
光層9の膜厚を、ある基準位置から感光体1の感光層非
塗工部10までの距離と感光層8までの距離の差から求
める。この感光層9の膜厚を測定するために接触式の変
位センサ7を使用した場合、測定対象である感光体1の
ドラム径を大きくとりやすいという利点がある。
【0014】この特性評価装置の制御部には、図3のブ
ロック図に示すように、パソコンからなる制御装置11
と駆動制御部12と入力部13及び出力部14を有す
る。制御装置11は、帯電ユニット2と露光ユニット3
と除電ユニット4の動作を所定のタイミングで制御する
とともに所定のタイミングで表面電位計5と電流測定部
6と変位センサ7からの信号を入力して、感光体1の感
光層9の膜厚計測と、帯電時の帯電電流と感光体1の帯
電電位と暗減衰速度と光減衰時間の一連の計測をあらか
じめ指定された手順で自動的に実行し、感光体1の電子
写真プロセス特性を演算する。また、駆動制御部12は
制御装置11からの制御信号により感光体1を回転する
回転モータ15を駆動するとともに変位センサ7を感光
体1に沿って移動する変位センサ移動機構部8を駆動す
る。出力部14は制御装置11から出力する感光体1の
膜厚や電子写真プロセス特性を表示装置16に表示する
とともにプリンタ17から出力させる。
【0015】上記のように構成した特性評価装置1で感
光体1の各種特性を測定するときの処理を図4のフロー
チャートを参照して説明する。
【0016】まず、感光体1を特性評価装置にセットし
た後、入力部13でサンプル番号と測定開始指令を入力
すると(ステップS1)、制御装置11は感光体1の感
光層9の膜厚測定を開始する(ステップS2)。この感
光層9の膜厚を測定するとき、図2に示すように、制御
装置11は駆動制御部12により変位センサ移動機構部
8を駆動させ、変位センサ7を感光体1の端部に移動
し、変位センサ7のロッドを伸ばして感光層非塗工部1
0に接触させて、感光体1の中心位置から感光層非塗工
部10の表面までの距離rを測定する。この測定をする
ときに、変位センサ7のロッドの先端接触部の面積を極
力小さくするため、ロッドの先端接触部は球状になって
いることが望ましい。また、測定する変位センサ7は1
個でも良いが、角度が180度を置いて2個の変位センサ7
を設け、感光体1を挟んで対向する2方向から測定する
ことににより、感光体1をセッテイングしたときに偏芯
が生じていても打ち消すことができる。例えば、感光体
1の中心が1方向に+Δrだけ偏芯していると、一方の
変位センサ7で測定した値は(r+Δr)となり、対向
する他方の変位センサ7で測定した値は(r−Δr)と
なり、2つの変位センサ7の出力を加算すると、 (r+Δr)+(r−Δr)=2r となり、偏心の影響を受けずに感光体1の中心から感光
層非塗工部10の表面までの距離rを得ることができ
る。次に、変位センサ移動機構部8により変位センサ7
を感光体1の感光層9の任意の位置に移動し、2つの変
位センサ7のロッドを伸ばして感光層9に接触させて、
感光体1の中心位置から感光層9の表面までの距離r1
をそれぞれ測定する。制御装置11は2つの変位センサ
7による感光層非塗工部10の測定結果(r+Δr),
(r−Δr)と感光層10の測定結果(r1+Δr),
(r1−Δr)から2rと2r1を演算し、演算した2
r,2r1から感光層9の膜厚dを、 d=(2r1−2r)/2 で算出する。
【0017】感光層9の膜厚dを算出した後、制御装置
11は感光体1の電子写真プロセス特性の測定に入る
(ステップS3)。電子写真プロセス特性の測定に入る
と制御装置11は駆動制御部11により感光体回転モー
タ15を駆動して感光体1を所定の回転速度、例えば18
00rpmで回転させ、除電ユニット4により感光体1を
除電した後、帯電ユニット2により感光体1の帯電を開
始する(ステップS4)。この帯電ユニット2による帯
電により高速で回転している感光体1の帯電電位は徐々
に上昇してゆく。制御装置11は、帯電開始から一定時
間、例えば10秒までに表面電位計5から出力される帯
電電位Vと電流測定部6から出力される帯電電流Iを一
定サンプリング時間、例えば20msec毎に取り込む(ス
テップS5)。そしてサンプリングした帯電電流Iから
感光体1に時々刻々と流れ込んだ電荷量Qを演算し、こ
の電荷量Qとそのときの対応する帯電電位VについてQ
−Vプロットを表示し、プロット点を通る直線を描画
し、この直線の傾きから感光層9の単位面積当たりの静
電容量C=Q/Vを演算する(ステップS6)。次に、
制御装置11は演算した静電容量Cとあらかじめ記憶し
ている真空の誘電率εと先に測定した膜厚dを用い、
C=εε/dより感光層9の比誘電率εを演算する
(ステップS7)。
【0018】帯電ユニット2による帯電を開始してか
ら、一定時間例えば15秒経過すると制御装置11は帯
電ユニット2による帯電を停止し(ステップS8)、表
面電位計5の出力データにより、その後の帯電電位の自
然放電により減衰する電位(暗減衰)を一定時間t、例
えば5秒間サンプリングする(ステップS9)。この帯
電ユニット2による帯電を停止してから暗減衰する感光
層9の帯電電位Vは、感光体1を抵抗Rと静電容量Cを
並列した等価回路に置き換え、暗減衰開始電位をV
すると V=V−t/(RC) となる。そこで制御装置11は暗減衰開始電位Vと一
定時間t経過後の帯電電位Vより1/RCを演算し、先
に算出した静電容量Cから感光層9の単位面積当たり暗
抵抗Rを算出する。この暗抵抗Rも静電容量Cと同様に
感光体1の物性値であるが、膜厚dの効果を含んだ値で
あり、制御装置11は、ρ=R/dにより膜厚dの影響
を除いた物性値である比抵抗ρを算出する(ステップS
10)。この算出した感光体1の感光層9の膜厚dや各
物性値を制御装置11は出力部14に出力し、表示装置
16に表示するとともにプリンタ17から出力し、露光
ユニット3で感光体1を露光した後、感光体1を取り外
して計測を終了する(ステップS11)。
【0019】このようにして、感光体1の感光層9の膜
厚dと、帯電時の帯電電流Iと感光体1の帯電電位Vと
静電容量Cと比誘電率εと暗減衰速度の時定数1/RC
や光減衰時間及び比抵抗ρをあらかじめ指定された手順
で自動的に得ることができる。
【0020】前記特性評価装置においては、感光層9の
膜厚dを計測するために、接触式の変位センサ7を使用
した場合について説明したが、図5(a)の正面図と
(b)の側面図に示すように、レーザ発光素子20とポ
リゴンミラー21とfθレンズ22を有する発光部23
と、集光レンズ24とレーザ受光素子25を有する受光
部26とからなる非接触式のレーザ変位計27を使用し
て感光層9の膜厚dを計測しても良い。この非接触式の
レーザ変位計27を使用した場合、発光部23のレーザ
発光素子20から出射したレーザビームをポリゴンミラ
ー21によりスキャンし、スキャンしたレーザビームを
fθレンズ22により等速で感光体1に照射し、この感
光体1により遮られないレーザビームを受光部26の集
光レンズ24でレーザ受光素子25に集光し、感光体1
によりレーザビームが遮られた時間あるいは遮られない
時間を計測して感光体1の径方向の寸法を計測すること
により、感光体1の感光層非塗工部10の径方向の寸法
2rと感光層10の径方向の寸法2r1を測定すること
ができる。このレーザビームを利用して感光体1の感光
層非塗工部10の径方向の寸法2rと感光層10の径方
向の寸法2r1を測定するときに、レーザビームのスキ
ャンの範囲を、感光体1の径方向の全体を覆うようにす
ると、感光体1をセットしたときの偏心の影響を受けず
に光層非塗工部10の径方向の寸法2rと感光層10の
径方向の寸法2r1を測定することができる。
【0021】
【実施例】例えば接触式の変位センサ7として(株)キ
ーエンス製のリニアモータ式変位センサAZ−310を
2個使用し、表面電位計5としてはトレック社製のモデ
ル344を使用して特性評価装置を作製した。この特性
評価装置により、直径が30mm、長さが340mmの
基体に感光層9を同じ材料で膜厚dが22μmと26μ
mと30μmと異ならせて作製した3種類の感光体1に
ついて、膜厚dと静電容量Cと比誘電率εと暗減衰速度
の時定数1/RC及び比抵抗ρを測定した結果を下記表
のサンプル番号1−1,2−1,3−1に示す。
【0022】
【表1】
【0023】上記表に示すように、比誘電率εと時定数
1/RCと比抵抗ρはいずれのサンプルでも同一の値を
得ることができた。また、同じサンプルの感光体1に対
して特性評価装置で帯電と露光を繰り返し、感光体1の
特性に疲労を生じさせ、その後同様に特性値の測定を行
った。疲労の条件は感光体1を1000rpmで回転させた
状態で、幅150mmのコロナ帯電チャージャに電流を−
35μA流し、除電LEDを30μW/cmで15分
間オンし続けて行った。この特性値の測定結果を上記表
のサンプル番号1−2,2−2,3−2に示す。この場
合、比誘電率εと時定数1/RCと比抵抗ρは各サンプ
ル毎に変化していることがを確認できた。
【0024】また、同じ3種類のサンプルの感光体1を
特性評価装置にセットし、接触式の変位センサ7を2個
対向して配置し、膜厚dを計測し、感光体1を特性評価
装置より取り出し、その後、再度、特性評価装置にセッ
トし、膜厚計測を行い、これを3回繰り返した。その結
果と接触式の変位センサ7を1個使用して同様に繰り返
して膜厚dを測定した結果を下記表に示す。
【0025】
【表2】
【0026】上記表に示すように、接触式の変位センサ
7を2個対向して配置した場合は、変位センサ7を1個
使用した場合と比べて膜厚dの測定精度を高めることが
できる。
【0027】
【発明の効果】この発明は以上説明したように、距離計
測手段で計測した結果により感光体の感光層の膜厚を演
算する処理と、帯電ユニットで感光体を帯電していると
きに、表面電位測定手段で計測した表面電位と電流測定
手段で計測した帯電電流から感光層の静電容量を演算す
る処理と、演算した静電容量と感光層の膜厚から感光層
の比誘電率を演算する処理と、帯電ユニットで帯電を停
止した後の表面電位測定手段で計測した表面電位と帯電
を停止したときからの時間から暗減衰時定数を演算する
処理及び演算した暗減衰時定数と感光層の静電容量と膜
厚から比抵抗を演算することを自動的に実行することに
より、1台の特性評価装置で感光体の電子写真プロセス
特性及び感光体固有の特性(物性値)を効率良く評価す
ることができる。
【0028】また、距離計測手段として接触式の変位セ
ンサを使用することにより、感光層の膜厚を計測すると
きの標準サンプルを用いた校正作業を不要として計測処
理を容易にすることができる。
【0029】さらに接触式の変位センサを2組設け、感
光体を挟んで角度が180度異なる位置に配置すること
により、感光体を取り付けたときの偏心の影響をなく
し、感光層の膜厚の演算処理を容易にするとともに高精
度な膜厚測定値を得ることができる。
【0030】また、接触式の変位センサで計測したある
基準位置から感光体の感光層非塗工部までの距離と感光
層までの距離の差から感光層の膜厚を演算することによ
り、感光層の膜厚を高精度に算出し、感光層の膜厚が影
響する感光体の電子写真プロセス特性を高精度に算出し
て評価できる。
【0031】また、距離計測手段として感光体の軸方向
に対して垂直にレーザービームをスキャンする発光部
と、感光体を挟んで発光部と対向する位置に設けられた
受光部とを設け、発光部からのレーザビームが感光体の
感光層非塗工部により遮られた時間あるいは遮られない
時間と、発光部からのレーザビームが感光体の感光層に
より遮られた時間あるいは遮られない時間から感光層の
膜厚を演算することにより、感光体を取り付けたときの
偏心の影響をなくし、評価する感光体の表面に傷を付け
ることを防ぐとともに感光層の膜厚を高精度に測定でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の特性評価装置の構成図である。
【図2】特性評価装置による感光体の膜厚計測処理を示
す側面図である。
【図3】制御部の構成を示すブロック図である。
【図4】感光体の特性測定処理を示すフローチャートで
ある。
【図5】非接触式のレーザ変位計の構成図である。
【符号の説明】
1;感光体、2;帯電ユニット、3;露光ユニット、
4;除電ユニット、5;表面電位計、6;電流測定部、
7;接触式の変位センサ、8;変位センサ移動機構部、
9;感光層、10;感光層非塗工部、11;制御装置、
12;駆動制御部、13;入力部、14;出力部、1
5;感光体回転モータ、16;表示装置、17;プリン
タ。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被測定用の電子写真用感光体の周囲に配
    置された帯電ユニットと露光ユニットと除電ユニットと
    感光体の中心位置から表面までの距離を計測する距離計
    測手段と感光体の表面電位を計測する表面電位測定手段
    と、帯電ユニットにより帯電している感光体の帯電電流
    を計測する電流測定手段と、距離計測手段と表面電位測
    定手段と電流測定手段の計測結果を入力して感光体の特
    性を演算する制御装置とを有し、 制御装置は、距離計測手段で計測した結果により感光体
    の感光層の膜厚を演算する処理と、帯電ユニットで感光
    体を帯電しているときに、表面電位測定手段で計測した
    表面電位と電流測定手段で計測した帯電電流から感光層
    の静電容量を演算する処理と、演算した静電容量と感光
    層の膜厚から感光層の比誘電率を演算する処理と、帯電
    ユニットで帯電を停止した後の表面電位測定手段で計測
    した表面電位と帯電を停止したときからの時間から暗減
    衰時定数を演算する処理及び演算した暗減衰時定数と感
    光層の静電容量と膜厚から比抵抗を演算する自動的に実
    行することを特徴とする感光体の特性評価装置。
  2. 【請求項2】 上記距離計測手段は、接触式の変位セン
    サからなる請求項1記載の感光体の特性評価装置。
  3. 【請求項3】 上記接触式の変位センサは、感光体を挟
    んで角度が180度異なる位置に配置された2組有する
    請求項2記載の感光体の特性の接触式の変位センサから
    なる感光体の特性評価装置。
  4. 【請求項4】 上記制御装置は、接触式の変位センサで
    計測したある基準位置から感光体の感光層非塗工部まで
    の距離と感光層までの距離の差から感光層の膜厚を演算
    する請求項2又は3記載の感光体の特性評価装置。
  5. 【請求項5】 上記距離計測手段は、感光体の軸方向に
    対して垂直にレーザービームをスキャンする発光部と、
    感光体を挟んで発光部と対向する位置に設けられた受光
    部とからなる請求項1記載の感光体の特性評価装置。
  6. 【請求項6】 上記制御装置は、発光部からのレーザビ
    ームが感光体の感光層非塗工部により遮られた時間ある
    いは遮られない時間と、発光部からのレーザビームが感
    光体の感光層により遮られた時間あるいは遮られない時
    間から感光層の膜厚を演算する請求項5記載の感光体の
    特性評価装置。
  7. 【請求項7】 感光体の感光層の膜厚を演算し、感光体
    を帯電しているときに、計測した表面電位と計測した帯
    電電流から感光層の静電容量を演算し、演算した静電容
    量と感光層の膜厚から感光層の比誘電率を演算し、感光
    体に対する帯電を停止した後に計測した表面電位と帯電
    を停止したときからの時間から暗減衰時定数を演算し、
    演算した暗減衰時定数と感光層の静電容量と膜厚から比
    抵抗を演算することを特徴とする感光体の特性評価方
    法。
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