JP2009271010A - センサ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】AD変換回路を組み込みながらも、回路規模の拡大を極力抑えることができるセンサ装置を提供する。
【解決手段】増幅回路3は、センサ部2のセンサ出力に応じた電流を出力する電圧電流変換器5と、電圧電流変換器5の出力に接続されたコンデンサC0からなる積分器6と、コンデンサC0の両端に生じる出力電圧を基準電圧VrefにリセットするためのリセットスイッチSW0とを有する。AD変換回路4は、増幅回路3の出力電圧を基準電圧Vrefと比較する比較器7と、基準クロックパルスを発生する発振器8と、比較器7からの出力を受けている間に発振器8から出力される基準クロックパルスをカウントするカウンタ9とを有し、増幅回路3の積分器6およびリセットスイッチSW0を利用して、所謂二重積分型AD変換器を構成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、物理量あるいは化学量を検出して電圧信号を出力するセンサ装置に関するものである。
従来から、物理量あるいは化学量を電気量に変換するセンサ部と、センサ部の出力を増幅する増幅回路とを備えたセンサ装置が知られている。
この種のセンサ装置に用いられるセンサ部としては、前記電気量の変化に応じた電流値の変化を出力する所謂電流検出型のものと、前記電気量の変化に応じた電圧値の変化を出力する所謂電圧検出型のものとがある。
電流検出型のセンサ部と共に用いられる増幅回路は、センサ部から出力される電荷を蓄積するコンデンサを具備し、所定の信号読出期間に充電される前記コンデンサの両端電圧を出力電圧として出力するものが一般的である。
一方、電圧検出型のセンサ部と共に用いられる増幅回路においても、電流検出型の場合と同様の構成の増幅回路を用いることが考えられる。ただし、実際には電圧検出型のセンサ部は内部抵抗を有しているため、コンデンサと内部抵抗とで決まる時定数が影響し、信号読出期間においてセンサ出力の変化をコンデンサの両端電圧が追従できない場合がある。この場合、信号読出期間の終了時点でのコンデンサの両端電圧の大きさはセンサ部の内部抵抗の抵抗値に依存するため、内部抵抗の抵抗値のばらつきに起因して、センサ出力とセンサ装置から取り出される出力電圧との間に誤差を生じ、センサ出力の検出精度が低下する可能性がある。
これに対し、本出願人は、電圧検出型のセンサ部と共に用いられる増幅回路の入力段に、入力電圧の大きさに相当する電流を出力する電圧電流変換器を用いることで、上記問題を解決することを提案している。すなわち、センサ部の出力する電圧を電圧電流変換器の入力とし、電圧電流変換器から出力される電流によってコンデンサを充電する構成とすることにより、コンデンサの両端間に、センサ部の出力に応じた出力電圧を生じさせることができる。この構成では、電圧電流変換器は、電圧を入力とするものであって高い入力インピーダンスを有しているから、センサ部の出力でコンデンサを直接充電する場合のようにセンサ装置から取り出される出力電圧の大きさがセンサ部の内部抵抗の抵抗値に依存することはなく、センサ出力を精度よく検出することが可能である。しかも、コンデンサの両端電圧を出力とすることで、センサ部の出力に重畳する熱雑音やフリッカ雑音の影響を低減でき、低雑音の出力を実現可能である。
ところで、近年ではセンサ装置を用いる際、外来雑音への耐雑音性の強化や、後段に配置されるデジタル演算回路との親和性などの観点から、センサ部からの出力を増幅後すぐにデジタル値に変換することが望ましいとされる場合がある。そこで、AD変換回路をセンサ装置に組み込むことで、センサ装置から変換後のデジタル値を直接取り出すようにすることが考えられる。アナログの電圧信号をデジタル値に変換するAD変換回路は、種々のものが提案されている(たとえば特許文献1,2参照)。
特開2003−198371号公報 特開2003−143011号公報
しかし、センサ装置にAD変換回路を組み込むとなれば、当然ながらAD変換回路の分だけセンサ装置の回路規模が拡大する。ここで、特許文献1,2に記載されているように一般的なAD変換回路は入力段にコンデンサを有しており、増幅回路にコンデンサを含む上記センサ装置にこの種のAD変換回路を組み込んだ場合、センサ装置にはコンデンサが少なくとも2つ含まれることとなる。コンデンサは容量に応じてある程度の大きさを有する素子であるから、このような素子を2つも含むことにより、センサ装置全体の小型化が困難になるという問題がある。
本発明は上記事由に鑑みて為されたものであって、AD変換回路を組み込みながらも、回路規模の拡大を極力抑えることができるセンサ装置を提供することを目的とする。
請求項1の発明は、物理量あるいは化学量を電圧値に変換する電圧検出型のセンサ部の出力を所定の信号読出期間に読み出して増幅する増幅回路と、増幅回路の出力をデジタル値に変換して出力するAD変換回路とを備え、増幅回路が、センサ部の出力に相当する電流を出力する電圧電流変換器と、電圧電流変換器の出力電流によって充電されるコンデンサとを具備し、AD変換回路が、入力信号を一定時間に亘り積分することで電荷を蓄積する積分器と、積分器の放電経路を形成する放電手段と、前記一定時間に積分器に蓄積された電荷を放電手段が全て放電するのに要する放電時間の長さを計測してデジタル出力する出力手段とを具備した二重積分型AD変換器であって、増幅回路のコンデンサを前記積分器に兼用することを特徴とする。
この構成によれば、AD変換回路として二重積分型AD変換器を用いるとともに、増幅回路のコンデンサをAD変換回路の積分器に兼用しているので、AD変換回路を組み込みながらも、AD変換回路の積分器を増幅回路のコンデンサと別に設ける場合に比べて、回路規模の拡大を抑えることができる。その結果、センサ装置全体としての小型化を図ることが可能となる。
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記放電手段が、前記電圧電流変換器の入力端側に設けられ基準電圧を発生する基準電圧源と、電圧電流変換器の入力端と基準電圧源との間に挿入され基準電圧を電圧電流変換器の入力とすることで前記積分器の電荷を電圧電流変換器に引き抜かせるスイッチ要素とを有することを特徴とする。
この構成によれば、積分器の電荷が電圧電流変換器に引き抜かれるので、積分器の放電経路の時定数は、コンデンサおよび電圧電流変換器の出力インピーダンスによって決定されることとなる。したがって、電圧電流変換器として出力インピーダンスの大きいものを用いることにより、容易に放電時間を長くしてAD変換回路の分解能を向上させることができる。
本発明は、AD変換回路を組み込みながらも、回路規模の拡大を極力抑えることができるという利点がある。
(実施形態1)
本実施形態のセンサ装置1は、図1に示すように物理量あるいは化学量を電気量に変換するセンサ部2と、センサ部2の出力を所定の信号読出期間Tsに読み出して増幅し出力する増幅回路3と、増幅回路3の出力をデジタル値に変換するAD変換回路4とを具備している。本実施形態ではセンサ部2の一例として、赤外線を吸収することによる温度上昇に応じて電気量を変化させる赤外線センサであって、焦電素子やサーモパイルのように、前記電気量の変化に応じた電圧値の変化を出力する所謂電圧検出型のものを用いる。
ここで、センサ部2の出力にはセット信号にて駆動されるスイッチング素子(図示せず)が挿入されており、当該スイッチング素子がオンのときのみセンサ部2の出力(以下、センサ出力という)を取り出すことができる。
増幅回路3は、図1に示すようにセンサ部2のセンサ出力と基準電圧Vrefとの電圧差に応じた電流を出力する電圧電流変換器5と、電圧電流変換器5の出力と回路グランドとの間に接続されたコンデンサC0からなる積分器6と、リセット信号φRRによって駆動されるリセットスイッチSW0とを有する。ここで、コンデンサC0の両端電圧が増幅回路3の出力電圧Voutとして取り出される。電圧電流変換器5としては、一般的にgm素子あるいはOTA(Operational Transconductance Amplifier)と呼ばれるものを用いる。
電圧電流変換器5は、センサ部2の出力に接続された第1の入力端In1と、基準電圧Vrefが印加された第2の入力端In2とを具備し、第1および第2の両入力端In1,In2間に生じた電圧差に相当する大きさの電流を出力端Toから出力する。
具体的には、図2に示すように第1入力端In1と第2入力端In2には、PチャネルMOSFETからなるトランジスタQ1,Q2の各ゲートがそれぞれ接続される。両トランジスタQ1,Q2には直流電圧VDDが印加されており、両トランジスタQ1,Q2はソース電位が等しくなるようにそれぞれのソースを共通のバイアス用トランジスタQ0に接続している。これにより、各トランジスタQ1,Q2に流れるドレイン電流は、それぞれのゲート電圧の大きさ、つまりセンサ部2から入力端In1への入力の大きさ、入力端In2に印加される基準電圧Vrefの大きさに従って決定され、バイアス用トランジスタQ0を通して供給される電流が第1および第2の入力端In1,In2への入力の比に応じて各トランジスタQ1,Q2に分配されることになる。
トランジスタQ1のドレインは、第1のカレントミラーM1の入力側となるトランジスタQ3を通して接地され、トランジスタQ2のドレインは、第2のカレントミラーM2の入力側となるトランジスタQ4を通して接地される。具体的には、各トランジスタQ3,Q4はいずれもNチャネルMOSFETからなり、ドレインおよびゲートを各トランジスタQ1,Q2のドレインにそれぞれ接続する形で、トランジスタQ1,Q2のソース−ドレインと直列にドレイン−ソースを接続している。これにより、各トランジスタQ1,Q2に流れるドレイン電流はそれぞれ各トランジスタQ3,Q4のドレイン電流となる。
トランジスタQ3を入力側とした第1のカレントミラーM1の出力側のトランジスタQ5は、NチャネルMOSFETからなり、ゲートおよびソースがトランジスタQ3のゲートおよびソースにそれぞれ接続され、トランジスタQ4を入力側とした第2のカレントミラーM2の出力側のトランジスタQ6は、NチャネルMOSFETからなり、ゲートおよびソースがトランジスタQ4のゲートおよびソースにそれぞれ接続されている。これにより、各トランジスタQ3,Q4のドレイン電流と同じ大きさのドレイン電流がそれぞれ対応する各トランジスタQ5,Q6に流れることになる。
トランジスタQ5のドレインは、スイッチング素子SW1を介してトランジスタQ7に接続され、スイッチング素子SW3を介してトランジスタQ8に接続されている。また、トランジスタQ6のドレインは、スイッチング素子SW2を介してトランジスタQ8に接続され、スイッチング素子SW4を介してトランジスタQ7に接続されている。トランジスタQ7,Q8はそれぞれPチャネルMOSFETからなり、トランジスタQ7を入力側、トランジスタQ8を出力側とする第3のカレントミラーM3を形成している。すなわち、トランジスタQ7のゲートおよびソースはトランジスタQ8のゲートおよびソースにそれぞれ接続されている。各トランジスタQ7,Q8は、ドレインが上述したスイッチング素子SW1,SW2を通してそれぞれトランジスタQ5,Q6のドレインに接続される。ここで、トランジスタQ7は、ドレインおよびゲートをトランジスタQ5のドレインに接続しており、トランジスタQ7のソース−ドレインとトランジスタQ5のドレイン−ソースとの直列回路、およびトランジスタQ8のソース−ドレインとトランジスタQ6のドレイン−ソースとの直列回路には、それぞれ直流電圧VDDが印加される。
そして、上記構成の電圧電流変換器5は、トランジスタQ8とトランジスタQ6との間に、コンデンサC0に接続される出力端Toを設定している。ここで、リセット信号φRRによってオンオフされるリセットスイッチSW0は、電圧電流変換器5の出力端Toと基準電圧Vrefが印加されたリセット端子Qとの間に挿入されており、オン時にコンデンサC0の両端電圧を基準電圧Vrefにリセットするための放電経路を形成する。本実施形態では、信号読出期間Tsの前(実際は、後述のAD変換期間Tad)に毎回リセット信号φRRによってコンデンサC0のリセットがなされる。なお、基準電圧Vrefは赤外線を受光していない状態でのセンサ部2の出力と同じ大きさに設定される。つまり、センサ部2の出力と基準電圧Vrefとの差分は、赤外線を受光したことによるセンサ部2の出力変化に相当し、言い換えればセンサ部2での赤外線受光量に相当する。
ところで、上述したスイッチング素子SW1〜SW4はトランジスタQ7,Q8とトランジスタQ5,Q6との間の接続状態を切り替えるものであって、スイッチング素子SW3,SW4はいずれもスイッチ信号φ1(図3参照)によってオンオフ制御され、スイッチング素子SW1,SW2はいずれもスイッチ信号φ2(図3参照)によってオンオフ制御される。以下では、スイッチ信号φ1がHレベルでスイッチング素子SW3,SW4がオンの状態を第1の動作状態、スイッチ信号φ2がHレベルでスイッチング素子SW1,SW2がオンの状態を第2の動作状態という。スイッチ信号φ1,φ2は図示しない制御回路から出力されるものである。
次に、第1および第2の各動作状態における電圧電流変換器5の動作について説明する。
第1の動作状態においては、トランジスタQ1のドレイン電流は、第1のカレントミラーM1によって、トランジスタQ5のドレイン電流の大きさを決定し、トランジスタQ2のドレイン電流は、第2および第3のカレントミラーM2,M3によってトランジスタQ8のドレイン電流の大きさを決定する。これにより、トランジスタQ8は、第2の入力端In2への入力に応じた大きさの電流を供給電流として出力端Toに流し、トランジスタQ5は、第1の入力端In1への入力に応じた大きさの電流を出力端Toから排出電流として引き抜くように機能する。
一方、第2の動作状態においては、トランジスタQ1のドレイン電流は、第1および第3のカレントミラーM1,M3によって、トランジスタQ8のドレイン電流の大きさを決定し、トランジスタQ2のドレイン電流は、第2のカレントミラーM2によってトランジスタQ6のドレイン電流の大きさを決定する。これにより、トランジスタQ8は、第1の入力端In1への入力に応じた大きさの電流を供給電流として出力端Toに流し、トランジスタQ6は、第2の入力端In2への入力に応じた大きさの電流を出力端Toから排出電流として引き抜くように機能する。
以下、上述した電圧電流変換器5の構成および動作を前提として、本実施形態の増幅回路3の構成および動作について図1および図3を参照して説明する。
すなわち、第1の動作状態では、第2の入力端In2への入力に応じた大きさの電流を供給電流とするとともに第1の入力端In1への入力に応じた大きさの電流を排出電流としてコンデンサC0の充放電が行われ、第2の動作状態では、第2の入力端In2への入力に応じた大きさの電流を排出電流とするとともに第1の入力端In1への入力に応じた大きさの電流を供給電流としてコンデンサC0の充放電が行われる。しかして、上述した第1および第2の動作状態が交互に繰り返されると、各動作状態で出力電圧Voutの変化量としてそれぞれ現れる2つの値の減算が行われることになる。なお、第1および第2の各動作状態において、コンデンサC0の両端電圧が飽和することがないように、コンデンサC0の容量値や、各スイッチ信号φ1,φ2の周期や、直流電圧VDDの大きさなどが設定される。
ここにおいて、増幅回路3からセンサ部2の出力変化のみに対応する出力電圧Voutを出力することができればセンサ装置1としての検出精度は高くなるが、実際には、センサ部2の出力変化に相当する信号成分以外に、増幅回路3に固有の回路オフセットが増幅回路3の出力電圧Voutに重畳する可能性が高い。
そこで、本実施形態のセンサ装置1は、電圧電流変換器5の第1および第2の両入力端In1,In2間に、スイッチ信号φ1に同期した短絡信号φRによって駆動される短絡用のスイッチSW5を備え、相関2重サンプリング(Correlated Double Sampling:以下、CDSという)を行うことで出力電圧Voutから上記回路オフセットの影響を取り除くようにしている。CDSとは、連続してサンプリングしたデータが低周波成分に対して高い相関を持っていることを利用し、オフセット成分と信号成分とをそれぞれサンプリングして双方の差分を取ることで低周波雑音(オフセット誤差とフリッカ雑音)を除去する手法である。
すなわち、本実施形態では、センサ部2からセンサ出力を読み出すための信号読出期間Tsを、図3における信号検出期間Tsigとオフセット検出期間Toffとの2つに区分している。ここで、信号検出期間Tsigとオフセット検出期間Toffとは同一の長さの期間とする。
オフセット検出期間Toffにおいては、電圧電流変換器5を第1の動作状態とし、スイッチSW5をオンするとともにセット信号にて駆動されるスイッチング素子をオフする。これにより、第1および第2の両入力端In1,In2に基準電圧Vrefが入力されるから、両入力端In1,In2への入力は同一となる。そのため、理想的には供給電流と排出電流との大きさが同一となってコンデンサC0の両端電圧(出力電圧Vout)は変化しないが、実際には、トランジスタサイズの不一致や各トランジスタで発生する直流ノイズレベルのばらつきにより供給電流と排出電流との均衡が崩れコンデンサC0の両端電圧が変化する。たとえば、トランジスタQ5のドレイン電流がトランジスタQ6のドレイン電流よりも大きくなれば、図3に示すようにコンデンサC0が放電されて出力電圧Voutが低下する。このとき出力電圧Voutの変化として現れる成分が回路オフセットVoffである。
一方、図3における信号検出期間Tsigにおいては、電圧電流変換器5を第2の動作状態とし、スイッチSW5をオフするとともにセット信号にて駆動されるスイッチング素子をオンする。これにより、第1および第2の各入力端In1,In2にセンサ部2の出力と基準電圧Vrefとのそれぞれが入力されることになるから、センサ部2の出力が基準電圧Vrefより大きければ、図3のようにコンデンサC0が充電されて出力電圧Voutは上昇する。このとき、出力電圧Voutの変化には、センサ部2の出力と基準電圧Vrefとの差分に相当するセンサ出力成分Vsigだけでなく、回路オフセットVoffも含まれる。ただし、先のオフセット検出期間Toffにおいて、信号検出期間Tsigとは逆極性の回路オフセットVoffが出力電圧Voutとして現れているので、回路オフセットVoff同士が相殺することにより、第2の動作状態の終了時点では、上記回路オフセットVoffの影響を取り除いてセンサ出力成分Vsigのみを出力電圧Voutとして取り出すことができる。
ところで、AD変換回路4は、増幅回路3の出力電圧Voutに相当するデジタル出力を発生するものであって、図1に示すように出力電圧Voutを基準電圧Vrefと比較する比較器7と、所定周波数の基準クロックパルスを発生する発振器8と、比較器7からの出力を受けている間に発振器8から出力される基準クロックパルスをカウントするカウンタ9とを出力手段として有する。このAD変換回路4は、増幅回路3の積分器6およびリセットスイッチSW0を利用して、所謂二重積分型AD変換器を構成する。
すなわち、AD変換回路4は、変換対象である電圧Voutを積分器6で一定時間積分し、このとき積分器に蓄積された電荷を放電手段(リセットスイッチSW0)で放電するのに要する時間の長さを、前記基準クロックパルスのカウント数で表すことにより、前記出力電圧Voutの大きさをデジタル値に変換するものである。
具体的に説明すると、積分器6の出力電圧Voutが基準電圧Vrefにリセットされた状態から、入力値Viを積分器6で一定時間Ti積分したとする。このとき積分器6に蓄積される電荷量は、入力値Viと一定時間Tiとの積に略比例する(ただし、Tiは十分に短い時間とする)。その後、再び積分器6に基準電圧Vrefを印加することで、積分器6の出力電圧Voutが基準電圧Vrefに達するまで積分器6を放電する。このとき放電に要した時間を放電時間Trefとすれば、積分器6から放電された電荷量は、基準電圧Vrefと放電時間Trefとの積に略比例する。
ここで、一定時間Tiに蓄積された電荷量と放電時間Trefに放電された電荷量とは等しい(つまり、Vi×Ti=Vref×Tref)から、一定時間Tiおよび基準電圧Vrefが定数であれば、入力値Viは放電時間Trefを用いて表すことができる。この放電時間Trefは、カウンタ9が比較器7からの出力を受けている間にカウントする基準クロックパルスのパルス数に相当するので、カウンタ9が比較器7からの出力を受けている間にカウントした基準クロックパルス数をデジタル値として出力することにより、容易に且つ精度よく放電時間Trefをデジタル値として計測することができる。
要するに、本実施形態のAD変換回路4は、図3に示すように、信号読出期間Tsの終了後に設定されたAD変換期間Tadにおいて、リセットスイッチSW0をオンすることによって積分器(コンデンサC0)6の放電を行うように動作し、積分器6の出力電圧Voutが基準電圧Vrefに達するまでの時間(放電時間Tref)を計測し、当該放電時間Trefに相当するデジタル値をカウンタ9から出力する。つまり、カウンタ9でカウントされた基準クロックパルス数がAD変換回路4からのデジタル出力となる。ここで、リセットスイッチSW0をオンするリセット信号φRRは、AD変換期間Tadの開始時点から、積分器6の出力電圧Voutが基準電圧Vrefに達するまで(つまり、比較器7の出力がLレベルになるまで)Hレベルとされ、その後Lレベルとされる。
上記構成のセンサ装置1は、上述した信号読出期間TsとAD変換期間Tadとを一定周期で交互に繰り返すことにより、前記一定周期でセンサ部2の出力をデジタル出力として出力する。ここで、AD変換期間Tadにおいては、短絡信号φRおよびスイッチ信号φ1,φ2、セット信号はいずれもLレベルとする。
以上説明したように、本実施形態では、増幅回路3を構成する積分器6およびリセットスイッチSW0を、二重積分型AD変換器を構成するAD変換回路4の積分器6およびリセットスイッチSW0に兼用したことにより、AD変換回路4を具備することでデジタル出力を実現しながらも、部品点数の増加を抑えて回路規模を小さく抑えることができるという利点がある。
なお、二重積分型AD変換器は、電圧を時間に変換する方式であって、雑音に強く、高精度であることから、デジタル温度計や、デジタルマルチメータなどにも使用することができる。ここに、高いAD変換精度を得ようとした場合には、AD変換に要する時間(放電時間Tref)を長く取る必要があり、たとえば基準クロックパルスの周波数を変えずに分解能を1ビット増やすと、放電時間Trefが2倍になる。このようにAD変換に要する時間が長いことが二重積分型AD変換器の欠点となるが、本実施形態では、センサ部2として数10Hz程度の遅い応答を持つ赤外線センサを想定しており、時間的には十分な余裕があるため上記欠点は問題とならない。
(実施形態2)
本実施形態のセンサ装置1は、図4に示すようにコンデンサC0と共に積分器6を構成する抵抗素子R0を付加した点が実施形態1のセンサ装置1と相違する。
抵抗素子R0は、コンデンサC0とリセットスイッチSW0との間に挿入接続される。しかして、リセットスイッチSW0がオンの状態では、コンデンサC0の放電経路上に抵抗素子R0が存在する。
本実施形態のように積分器6をコンデンサC0と抵抗素子R0とからなるCR積分器としたことにより、コンデンサC0および抵抗素子R0の回路定数で決まる時定数を大きくし、AD変換に要する時間(放電時間Tref)を長くすることができる。ここで、AD変換回路4のビット分解能を向上させるためには、AD変換に要する時間(放電時間Tref)を長くすることが有効であるから、本実施形態の構成によれば、ビット分解能の向上を図ることができる。
その他の構成および機能は実施形態1と同様である。
(実施形態3)
本実施形態のセンサ装置1は、図5に示すように基準電圧Vrefを発生する基準電圧源10と、センサ部2および電圧電流変換器5の接続点と前記基準電圧源10との間に挿入されたスイッチ要素SW6とをAD変換回路4の放電手段として有する点が実施形態1のセンサ装置1と相違する。
本実施形態では、スイッチ要素SW6をサンプリング信号φADにてオンすることにより、基準電圧源10の出力する基準電圧Vrefが電圧電流変換器5の第1の入力端In1に印加される。サンプリング信号φADは、実施形態1のリセット信号φRRに代えてAD変換期間TadにHレベルとされることによりスイッチ要素SW6をオンするものであって、積分器6の出力電圧Voutが基準電圧Vrefに達するとLレベルとされる。ここでは、AD変換期間Tadであっても、スイッチ信号φ2をHレベルとすることで電圧電流変換器5を第2動作状態で動作させるものとし、また、リセット信号φRRは、AD変換期間Tad内ではなく信号読出期間Tsの直前にHレベルとなる。
この構成によれば、本実施形態のAD変換回路4は、図6に示すようにAD変換期間Tadにおいて、スイッチ要素SW6をオンすることによって基準電圧源10の生じる基準電圧Vrefにて積分器(コンデンサC0)6の放電を行うように動作する。このとき、コンデンサC0の放電経路には電圧電流変換器5の出力段(トランジスタQ5〜Q8並びにスイッチング素子SW1,SW2)が含まれることになり、電圧電流変換器5の持つ出力インピーダンスがコンデンサC0と共に積分器6として機能する。
上述のように積分器6を電圧電流変換器5の出力インピーダンスとコンデンサC0とからなるCR積分器としたことにより、前記出力インピーダンスおよびコンデンサC0の回路定数で決まる時定数を大きくし、AD変換に要する時間(放電時間Tref)を長くすることができる。ここで、AD変換回路4のビット分解能を向上させるためには、AD変換に要する時間(放電時間Tref)を長くすることが有効であるから、本実施形態の構成によれば、ビット分解能の向上を図ることができる。
しかも、放電時間Trefを長くするために電圧電流変換器5の出力インピーダンスを利用しているから、実施形態2のように抵抗素子R0を付加して放電時間Trefを延ばす構成に比較して、簡単な構成で放電時間Trefをより延ばすことが可能である。
その他の構成および機能は実施形態1と同様である。
本発明の実施形態1の構成を示す概略回路図である。 同上の電圧電流変換器の構成を示す概略回路図である。 同上の動作例を示すタイミングチャートである。 本発明の実施形態2の構成を示す概略回路図である。 本発明の実施形態3の構成を示す概略回路図である。 同上の動作例を示すタイミングチャートである。
符号の説明
1 センサ装置
2 センサ部
3 増幅回路
4 AD変換回路
5 電圧電流変換器
6 積分器
7 比較器
8 発振器
9 カウンタ
10 基準電圧源
C0 コンデンサ
Vref 基準電圧
SW0 リセットスイッチ(放電手段)
SW6 スイッチ要素
Ts 信号読出期間

Claims (2)

  1. 物理量あるいは化学量を電圧値に変換する電圧検出型のセンサ部の出力を所定の信号読出期間に読み出して増幅する増幅回路と、増幅回路の出力をデジタル値に変換して出力するAD変換回路とを備え、増幅回路は、センサ部の出力に相当する電流を出力する電圧電流変換器と、電圧電流変換器の出力電流によって充電されるコンデンサとを具備し、AD変換回路は、入力信号を一定時間に亘り積分することで電荷を蓄積する積分器と、積分器の放電経路を形成する放電手段と、前記一定時間に積分器に蓄積された電荷を放電手段が全て放電するのに要する放電時間の長さを計測してデジタル出力する出力手段とを具備した二重積分型AD変換器であって、増幅回路のコンデンサを前記積分器に兼用することを特徴とするセンサ装置。
  2. 前記放電手段は、前記電圧電流変換器の入力端側に設けられ基準電圧を発生する基準電圧源と、電圧電流変換器の入力端と基準電圧源との間に挿入され基準電圧を電圧電流変換器の入力とすることで前記積分器の電荷を電圧電流変換器に引き抜かせるスイッチ要素とを有することを特徴とする請求項1記載のセンサ装置。
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