JP2009270780A - ヒートポンプ給湯機 - Google Patents

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Abstract

【課題】ヒートポンプ給湯機における凍結防止機能は、主に屋外設置された貯湯タンクへの接続配管を対象としていたが、低温地域への普及に伴い凍結箇所が増加し、凍結防止運転手段や凍結防止適用水経路を選定する必要性が増してきた。
【解決手段】ヒートポンプ冷媒回路と、貯湯回路やタンク給湯回路の給湯回路と、運転制御手段とを備えたヒートポンプ給湯機において、運転制御手段は、周囲温度を含む凍結防止選定条件81a、ヒートポンプ運転や機内循環ポンプ運転を含む凍結防止運転手段82a、凍結防止適用水経路83a、をパラメータとする凍結防止制御テーブルに基づいて、3項目以上の複数の凍結防止適用水経路83aでの凍結防止を制御することにより前記課題を解決する。
【選択図】図4

Description

本発明は、ヒートポンプ給湯機に関するもので、特に冬期低温時における配管内の水の凍結防止手段に関するものである。
ヒートポンプ給湯機は、機能的には貯湯タンクからのみ給湯を行なう貯湯式とヒートポンプ運転により加熱された温水を直接給湯する機能を有する直接給湯式とに区分され、構造的にはヒートポンプユニットと貯湯ユニットを別個の箱体に収納した分離形と、ヒートポンプユニットと貯湯ユニットを1個の箱体に収納した一体形とがあるが、いずれも室外に設置される場合が多いため、冬期低温時には水配管内の水が凍結して機能を阻害する恐れがあり、凍結防止手段が必要となる。
貯湯式ヒートポンプ給湯機における凍結防止方法としては、例えば、特許文献1に提案された例がある。この特許文献1によれば、圧縮機、水−冷媒熱交換器等で構成されるヒートポンプユニットと、貯湯槽、3方弁等から構成される貯湯槽ユニットとを別個の箱体に収納した分離形ヒートポンプ給湯機で、ヒートポンプユニットと貯湯槽ユニット間を往配管及び復配管の2本の水配管で接続している。
凍結防止方法としては、外気温度が3〜4℃となったとき凍結防止が必要と判断し、先ず給水ポンプを運転して水循環を行ない、所定時間経過後に水温が設定値以下の場合のみヒートポンプ運転を行なって水−冷媒熱交換器による加熱水循環を行なう方法である。凍結防止を行なう適用水経路としては、水−冷媒熱交換器、復配管、バイパス配管、3方弁、往配管、給水ポンプの1経路のみである。
また、特許文献1に開示された凍結防止の特徴は、ヒートポンプ運転停止時に3方弁を切り換えて、外気温度を検知して給水ポンプを運転し、2〜5分後に水温を検知してヒートポンプ運転による凍結防止を行なうとともに、貯湯槽と並列にバイパス管を設け、ヒートポンプユニットと貯湯槽ユニット間に露出する往配管及び復配管の凍結防止時には、貯湯槽を迂回して水循環を行なうことにより貯湯槽内の水温が変化しないようにすることである。
特開2003−139405号公報
上記の特許文献1に示す従来のヒートポンプ給湯機は、ヒートポンプユニットと貯湯タンクユニット間の往復配管のみの凍結防止を目的としているため、凍結防止条件は類似した外気温度と給水温度のみであり、凍結防止運転手段は給水ポンプ運転とヒートポンプ運転のみであり、凍結防止適用水経路は往復配管の1経路のみであり、凍結防止選定条件、凍結防止運転手段、及び凍結防止適用水経路に関する総合的検討が欠如していた。
一方、ヒートポンプ給湯機の普及に伴ってヒートポンプ給湯機の使用地域は全国的に拡大され、東北や北海道等の寒冷地においても使用されるようになった。そのため冬期における水凍結の恐れは、ユニット間の往復配管に限らず、給水口から給湯口までの各水配管や風呂配管など多岐にわたっている。
しかも、凍結条件は、外気温度及び給水温度に限らず、ヒートポンプの運転有無や風呂浴槽の温水有無などにも影響される。さらに、給水口配管や給湯口配管のように、使用者が蛇口開放等の操作を行なわなければ、ヒートポンプ給湯機の制御のみでは水循環が行えない箇所もあり、これら全ての箇所を確実、かつ効率よく凍結防止を図るように制御する制御手段が求められるようになってきた。
また、ヒートポンプ運転後停止時間が長くなると、機体外の往復配管に限らず貯湯タンク下部の給水側配管内の低温水が凍結する恐れもあり、ヒートポンプ運転を行なって貯湯タンクを含む凍結防止水循環を行なった場合、配管内の低温水が貯湯タンク内に循環されて貯湯タンク内の貯湯温度が低下するという課題があった。
本発明の目的は、ヒートポンプ給湯機におけるさまざまな凍結条件に対応し、適切な凍結防止運転手段により、凍結の恐れのある各種水経路に対し、確実かつ効率よく凍結防止を図ることのできるヒートポンプ給湯機を提供することにある。
前記課題を解決するために、本発明は主として次のような構成を採用する。
圧縮機、水と冷媒との熱交換を行なう水冷媒熱交換器、減圧装置、空気と冷媒との熱交換を行なう空気冷媒熱交換器、冷媒配管、からなるヒートポンプ冷媒回路と、
機内循環ポンプと給水側伝熱管を経て貯湯タンクに高温水を貯える貯湯のための回路、給水口から前記水冷媒熱交換器の給水側伝熱管を経て出湯口に至る水配管からなる直接給湯のための回路、前記給水口から前記貯湯タンクを経て前記出湯口に至る水配管からなるタンク給湯のための回路、前記給水口から前記給水側伝熱管、風呂循環ポンプを経て浴槽に至る水配管からなる風呂湯張りのための回路、浴槽、風呂循環ポンプ、風呂用熱交換器の風呂水伝熱管を経て風呂追炊きを行うための回路、を備えた給湯回路と、
リモコンの操作設定によって、前記ヒートポンプ冷媒回路における前記圧縮機の回転数制御、前記減圧装置の冷媒絞り量の調整、および前記給湯回路における前記機内循環ポンプと風呂循環ポンプの運転制御、前記循環路に配された弁の制御、をすることで前記貯湯、前記直接給湯、前記タンク給湯、前記風呂湯張り、前記風呂追炊き、のそれぞれの運転を行う運転制御部と、
を備えたヒートポンプ給湯機であって、
前記ヒートポンプ給湯機は、前記複数の循環路における凍結防止を適用する水経路として、前記水冷媒熱交換器と前記風呂用熱交換器を循環する水経路A、前記水冷媒熱交換器と給湯混合弁及び湯水混合弁を循環する水経路B、前記水冷媒熱交換器と前記貯湯タンクを循環する水経路C、前記浴槽と前記風呂用熱交換器を循環する水経路D、を形成し、
前記運転制御部は、ヒートポンプ給湯機の周囲温度を含む凍結防止選定条件を設定し、且つ前記機内循環ポンプによる水の機内循環により凍結防止を行う機内循環ポンプ運転、加熱された温水を循環するヒートポンプ運転、浴槽の残温水を循環する浴槽残湯循環運転、を含む凍結運転防止手段を設定し、且つ前記凍結防止適用水経路A,B,C,Dを設定している、凍結防止制御テーブルに基づいて、前記凍結防止適用水経路A,B,C,Dの内の少なくとも前記水経路Cを含む複数の水経路を選定して凍結防止を制御する構成とする。
また、前記ヒートポンプ給湯機において、前記凍結防止制御テーブルの前記凍結防止選定条件として、前記周囲温度、ヒートポンプ運転停止後の経過時間、浴槽残湯量を設定する構成とする。さらに、ヒートポンプ給湯機において、前記凍結防止制御テーブルの前記凍結防止運転手段として、前記機内循環ポンプ運転、前記ヒートポンプ運転、前記浴槽残湯循環運転の外に、凍結のおそれのある水配管に凍結防止用ヒータを巻き付けて通電するヒータ通電運転を設定する構成とする。さらに、前記ヒートポンプ給湯機において、前記運転制御部は、前記水経路Cの凍結防止運転を行なう場合は、先に前記ヒートポンプ運転と前記機内循環ポンプによる前記水経路Bの凍結防止運転を行ない、所定時間経過後に水経路を切り替えて前記貯湯タンク廻りの前記水経路Cの凍結防止運転を行なう構成とする。
本発明によれば、ヒートポンプ給湯機における運転制御手段は、予め設定された凍結防止制御テーブルに基づいて、複数項目の凍結防止選定条件の判定により、複数項目の凍結防止運転手段を選定し、複数の凍結防止適用水経路を選定して凍結防止を行なう凍結防止制御手段を有するので、ヒートポンプ給湯機におけるさまざまな凍結条件に対応し、適切な凍結防止運転手段により、凍結の恐れのある複数の水経路に対し、確実かつ効率よく凍結防止を図ることができる。
また、凍結防止選定条件、凍結防止運転手段及び凍結防止適用水経路の各項目を特定化することにより、凍結防止制御手段をより有効に活用したヒートポンプ給湯機の製品化を容易に提供することができる。さらに、水冷媒熱交換器と風呂用熱交換器を循環する凍結防止適用水経路を設けたことにより、浴槽に残り湯がない場合においても風呂用熱交換器の水経路の凍結防止を図ることができる。
また、先ずヒートポンプと機内循環ポンプの運転による機内循環の凍結防止を行ない、所定時間経過後に水経路を切り替えて貯湯タンクを含む凍結防止を行なうので、ヒートポンプ冷媒回路が加熱安定状態となり、機内循環回路内の水も十分加熱されてから貯湯タンクへの温水循環が行なわれるため、貯湯タンクの凍結防止運転時に機内配管内の低温水が貯湯タンクに循環して貯湯温度が低下する恐れを解消することができる。また、事前のヒートポンプ運転も機内循環の凍結防止として活用されるため、熱損失のない省エネ凍結防止運転を行なうことができる。
また、水冷媒熱交換器と風呂用熱交換器を循環する水経路Aを設けたことにより、浴槽に残り湯がない場合においても風呂用熱交換器の水回路の凍結防止を図ることができる。
本発明の実施形態に係るヒートポンプ給湯機における水経路の凍結防止について、図1〜図6を参照しながら以下詳細に説明する。図1は本発明の実施形態に係るヒートポンプ給湯機における、ヒートポンプ冷媒回路、給湯回路、運転制御手段の全体構成を示し、特に凍結防止適用水経路のうち水経路Aと水経路Bを示す図である。図2は本実施形態に係るヒートポンプ給湯機における、ヒートポンプ冷媒回路、給湯回路、運転制御手段の全体構成を示し、特に凍結防止適用水経路のうち水経路Cと水経路Dを示す図である。図3は本実施形態に係るヒートポンプ給湯機における、湯水使用時の給湯運転及びその後のタンク沸戻し運転の制御例を示すフローチャートである。
また、図4は本実施形態に係るヒートポンプ給湯機における凍結防止制御手段の制御例を示すフローチャートである。図5は本実施形態に係るヒートポンプ給湯機における凍結防止制御手段の具体的制御例を示すテーブルである。図6は本実施形態に係るヒートポンプ給湯機における凍結防止の運転時間の動作例を示すタイムチャートである。
図面において、1a,1bは圧縮機、2は水冷媒熱交換器、3a,3bは減圧装置、4a,4bは空気冷媒熱交換器、6は給水金具、7は減圧弁、8は給水水量センサ、11は給湯混合弁、12は湯水混合弁、13は流量調整弁、14は台所出湯金具、15は台所蛇口、16は貯湯タンク、17は機内循環ポンプ、20は風呂循環ポンプ、24は浴槽、25は風呂用熱交換器、30はヒートポンプ冷媒回路、40は給湯回路、41は水経路A、42は水経路B、43は水経路C、44は水経路D、50は運転制御手段、51は台所リモコン、52は風呂リモコン、をそれぞれ表す。
図1において、本実施形態に係るヒートポンプ給湯機は、ヒートポンプ冷媒回路30、給湯回路40、および運転制御手段50から構成されており、貯湯タンク16から給湯するタンク給湯回路と、ヒートポンプ運転によって水冷媒熱交換器2で加熱された温水を直接給湯する直接給湯回路を備えていて、機能的には直接給湯式であるが、構造的には、ヒートポンプ冷媒回路30及び給湯回路40を収納したヒートポンプユニットと、貯湯タンク16を収納した貯湯ユニットからなる分離形ヒートポンプ給湯機に属するものである。
ヒートポンプ冷媒回路30は第一冷媒回路30a及び第二冷媒回路30bの2サイクル方式で構成され、圧縮機1a,1b、水冷媒熱交換器2に配置された冷媒側伝熱管2a,2b、減圧装置3a,3b、空気冷媒熱交換器4a,4bは、それぞれ冷媒配管を介して順次接続されて構成されており、その中に冷媒が封入されている。
圧縮機1a,1bは容量制御が可能で、多量の給湯を行なう場合には大きな容量で運転される。ここで、圧縮機1a,1bはPWM制御、電圧制御(例えばPAM制御)及びこれらの組合せ制御により、低速(例えば700回転/分)から高速(例えば7000回転/分)まで回転数制御ができるようになっている。
水冷媒熱交換器2は冷媒側伝熱管2a,2b及び給水側伝熱管2c,2dを備えており、冷媒側伝熱管2a,2bと給水側伝熱管2c,2dとの間で熱交換を行なうように構成されている。
減圧装置3a,3bは、一般に電動膨張弁が使用され、水冷媒熱交換器2を経て送られてくる中温高圧冷媒を減圧し、蒸発し易い低圧冷媒として空気冷媒熱交換器4a,4bへ送る。また、減圧装置3a,3bは冷媒通路の絞り量を変えてヒートポンプ冷媒回路内の冷媒循環量を調節する働きや、絞り量を全開にして中温冷媒を空気冷媒熱交換器4a,4bに多量に送って霜を溶かす除霜装置の役目も行なう。また、空気冷媒熱交換器4a,4bは送風ファン5a,5bの回転により外気を取り入れ空気と冷媒との熱交換を行ない、外気から熱を吸収する役目を行なう。
ここで、本実施形態に係るヒートポンプ給湯機における給湯回路40は、貯湯(1)、直接給湯(2)、タンク給湯(3)、風呂湯張り(4)、風呂追焚き(5)を行なうための水回路を備えている。
貯湯回路(1)はタンク沸戻し運転によって貯湯タンク16に高温水を貯めるための水回路で、貯湯タンク16、機内循環ポンプ17、水熱交流量センサ10、給水側伝熱管2c,2d、給湯混合弁11、貯湯タンク16が水配管を介して順に接続されている。
直接給湯回路(2)は、給水金具6、減圧弁7、給水水量センサ8、給水側逆止弁9、水熱交流量センサ10、給水側伝熱管2c,2d、給湯混合弁11、湯水混合弁12、流量調整弁13、台所出湯金具14が水配管を介して順に接続されている。なお、給水金具6は水道などの給水源に接続され、台所出湯金具14は台所蛇口15などに接続されている。
タンク給湯回路(3)は、給水金具6、減圧弁7、給水水量センサ8、貯湯タンク16、給湯混合弁11、湯水混合弁12、流量調整弁13、台所出湯金具14が水配管を介して順に接続され構成されている。
風呂湯張り回路(4)は、給水金具6、減圧弁7、給水水量センサ8、給水側逆止弁9、水熱交流量センサ10、給水側伝熱管2c,2d、給湯混合弁11、湯水混合弁12、流量調整弁13、風呂注湯弁18、フロースイッチ19、風呂循環ポンプ20、水位センサ21、風呂入出湯金具22、風呂循環アダプター23、浴槽24が水配管を介して順に接続されている。また、風呂入出湯金具22からは浴槽24と共に風呂蛇口やシャワー(図示せず)にも給湯できるよう接続されている。なお、風呂湯張り時には、風呂湯張り回路(4)による直接給湯と共に、貯湯タンク16内の湯量が最低必要量以下にならない範囲において貯湯タンク16から浴槽24へのタンク給湯も行なう。
風呂追焚回路(5)は、浴槽24、風呂循環アダプター23、風呂入出湯金具22、水位センサ21、風呂循環ポンプ20、フロースイッチ19、風呂用熱交換器25の風呂水伝熱管25b、風呂出湯金具27、風呂循環アダプター23、浴槽24が水配管を介して順に接続されている。なお、風呂追焚き時には、風呂追焚回路(5)による浴槽水の水循環と共に、ヒートポンプ及び機内循環ポンプ17を運転し、かつ温水開閉弁26を開放して水冷媒熱交換器2で加熱された温水を風呂用熱交換器25に設けられた温水伝熱管25aに循環させ、温水伝熱管25aと風呂水伝熱管25bとの間で熱交換し、風呂追焚きを行なうものである。
次に、本実施形態に係るヒートポンプ給湯機における運転制御手段50は、台所リモコン51及び風呂リモコン52の操作設定により、ヒートポンプ冷媒回路30の運転・停止並びに圧縮機1a,1bの回転数制御を行なうと共に、減圧装置3a,3bの冷媒絞り量調整、機内循環ポンプ17、風呂循環ポンプ20の運転・停止及び給湯混合弁11、湯水混合弁12、流量調整弁13、風呂注湯弁18、温水開閉弁26を制御することにより、貯湯運転、直接給湯運転、タンク給湯運転、風呂湯張り運転、風呂追焚運転等を行なうものである。
また、運転制御手段50は、圧縮機1a,1bの回転数を制御し、運転開始直後には加熱立上げ時間を早めるため所定の高速回転数で運転し、比較的熱負荷の軽い風呂追焚運転等の時は加熱温度に見合った低速回転数で運転するよう制御する。
また、運転制御手段50は、凍結防止制御テーブル(後述する図5を参照)の組み合わせに基づいて、複数項目の凍結防止選定条件により、複数項目の凍結防止運転手段を選定し、3項目以上の凍結防止適用水経路の凍結防止を行なう凍結防止制御手段を有している。
さらに、ヒートポンプ給湯機には、貯湯タンク16の貯湯温度や貯湯量を検知するためのタンクサーミスタ16a〜16eと共に、各部の温度を検知するサーミスタ(図示せず)や圧縮機1a、1bの吐出圧力を検知する圧力センサ(図示せず)、浴槽24内の水位を検出する水位センサ21等が設けられ、各検出信号は運転制御手段50に入力されるように構成されている。運転制御手段50はこれらの信号に基づいて各機器を制御するものである。
なお、給湯混合弁11は、給湯運転開始当初においては水冷媒熱交換器2側と湯水混合弁12側間及び貯湯タンク16側と湯水混合弁12側間が共に開となって、水冷媒熱交換器2及び貯湯タンク16の両方から給湯し、ヒートポンプによる水冷媒熱交換器2での加熱温度が給湯温度(約42℃)に達すると、貯湯タンク16側と湯水混合弁12側間を閉じて、水冷媒熱交換器2からのみ給湯する。
また、温水開閉弁26は、水冷媒熱交換器2と風呂用熱交換器25の間に設けられ、風呂追焚き時または凍結防止運転時は開いて風呂追焚き運転または凍結防止運転を行ない、それ以外の時は水回路を閉じて水冷媒熱交換器2から風呂用熱交換器25への熱の漏洩を防ぐためのものである。また、給水側逆止弁9は、一方向にのみに水を流し、逆流を防止するものである。
次に、本実施形態に係るヒートポンプ給湯機の運転動作について、図1のヒートポンプ冷媒回路30及び給湯回路40を参照しながら、図3に示すフローチャートに基づいて説明する。
図3は、台所蛇口15等を開けて湯水を使用した場合の給湯運転及びその後のタンク沸戻し運転を示すフローチャートの一例である。
まず、台所蛇口15を開けて湯水使用が始まる(ステップ61)と、運転制御手段50は圧縮機1a,1bを運転させヒートポンプ冷媒回路30の運転を開始するとともに、給水金具6、減圧弁7、給水水量センサ8、給水側逆止弁9、水熱交流量センサ10、給水側伝熱管2c,2d、給湯混合弁11、湯水混合弁12、流量調整弁13、台所出湯金具14、台所蛇口15の直接給湯回路により直接給湯運転を開始する(ステップ62)。並行して給水金具6、減圧弁7、給水水量センサ8、貯湯タンク16、給湯混合弁11、湯水混合弁12、流量調整弁13、台所出湯金具14、台所蛇口15のタンク給湯回路によりタンク給湯運転を開始する(ステップ63)。
ここで、ヒートポンプ冷媒回路30は、圧縮機1a,1bで圧縮された高温高圧冷媒を水冷媒熱交換器2の冷媒側伝熱管2a,2bへ送り込み、給水側伝熱管2c,2d内を流れる水を加熱して給湯混合弁11側へ流出するが、運転直後の立上がり時は水冷媒熱交換器2へ送り込まれてくる冷媒が十分に高温高圧となりきらず温度が低く、かつ水冷媒熱交換器2全体が冷えているため、水を加熱する加熱能力が十分ではない。時間の経過と共に冷媒は高温高圧となり、それに従って、発生する冷媒からの放熱量が増加し、水への加熱能力が増してゆく。
ヒートポンプ運転の加熱能力が適温状態に達するまでには数分かかるため、運転制御手段50は、運転開始から適温状態に達するまでの間は、圧縮機1a,1bの回転数を通常より高速にすると共に、貯湯タンク16から高温水を供給するタンク給湯運転(ステップ63)を直接給湯運転(ステップ62)と並行して行ない、台所蛇口15からは適温水を給湯する。
また、ヒートポンプ運転による加熱温度判定(ステップ64)を行ない、規定未満であれば直接給湯とタンク給湯の並行運転を継続し、規定以上に達すればタンク給湯を停止(ステップ65)して、直接給湯の単独運転による給湯を継続する(ステップ66)。
なお、運転制御手段50は、給湯混合弁11後の混合湯温が適温より低い場合はタンク給湯量を増やし、適温より高い場合はタンク給湯量を減らすように給湯混合弁11を作動させて流量比率を調整して適温とする。更に、湯水混合弁12からの給水量を調整することによっても使用端末への給湯温度の調整を行なうことができる。従って、貯湯タンク16の役割は、ヒートポンプ運転の加熱能力が、給湯温度に充分な温度に達するまでの立上がり時の補助的なものであり、ヒートポンプ冷媒回路30の能力、特に圧縮機1a,1bの出力が大きいほど、立上げ時間を短くでき、貯湯タンク16を小さくできる。
また、台所給湯と同時に風呂湯張りを行なう等のように複数箇所の同時使用に直接給湯のみで対応するには、圧縮機1a,1bの容量は、従来の貯湯式に用いられている加熱能力5kW程度に対し20kW程度まで大きくすることが望ましいが、新規圧縮機の開発が必要であるばかりでなく、ヒートポンプ冷媒回路30の各部品共新規検討が必要となり、極めて困難である。
そこで、本実施形態においては、従来圧縮機の2倍程度の大容量圧縮機を2個使用した2サイクルヒートポンプ方式30a,30bとし(図1を参照)、従来技術の活用と、実績による信頼性を確保したものであり、圧縮機の容量が充分であれば、1サイクルヒートポンプ方式においても本実施形態の適用・効果は変わらない。
次に、蛇口が閉じられ湯水使用が終了する(ステップ67)と、直接給湯運転のみの場合であれば直接給湯運転を停止し、湯水使用直後でタンク給湯運転と直接給湯運転が併用されている場合は、直接給湯運転及びタンク給湯運転の両方を停止する(ステップ68)。
さらに、運転制御手段50は、タンク給湯運転及び直接給湯運転を共に停止(ステップ68)した後、タンクサーミスタ16a〜16eによって貯湯温度、貯湯量を検知し、タンク残湯量の判定(ステップ69)を行ない、規定以上の場合は貯湯運転を行なわず、規定未満の場合はタンク沸戻し運転を行ない(ステップ70)、貯湯温度及び量貯量が規定値に達してからヒートポンプ運転を停止し、貯湯運転を終了する(ステップ71)。
次に、昼間の給湯使用が終了する(ステップ72)と、夜間タンク残湯量の判定を行ない、(ステップ73)、翌日使用量として十分な規定値以上であればそのまま終了し、残湯量が規定値以下であれば夜間沸戻し運転を行ない(ステップ74)、規定の貯湯温度及び貯湯量に達してから夜間タンク沸戻し運転を終了する(ステップ75)。
以上のように、ヒートポンプ給湯機は、貯湯タンク16に貯湯する時と湯水が使用されるとき以外はヒートポンプの運転を停止しており、各水配管は常に満水状態になっているため、冬期低温地域で周囲温度がマイナス温度になるような場合は機体内の水が凍結する恐れがある。特に、ヒートポンプユニットとタンクユニット間を接続する水配管は機体外に露出しているために凍結の恐れがあり、ヒートポンプを運転して高温水を循環させるなどの凍結防止を行なっているが、近年、低温地域においてもヒートポンプ給湯機の普及が進み、冬期極低温時には−10℃付近まで下がることが考えられ、機体内の水配管についても凍結防止が必要となってきた。
本発明の特徴は、この使用環境の変化に対応して凍結防止機能を、凍結防止選定条件、凍結防止運転条件、凍結防止適用水経路の3つの観点から分析し、一例として図5に示すような凍結防止制御テーブルを作成し、ヒートポンプ給湯機における水経路の中で凍結防止の漏れを無くした凍結防止制御手段を構築するものである。
次に、本実施形態に係るヒートポンプ給湯機の凍結防止制御手段について、図1、図2及び図4〜図6を参照しながら以下詳細に説明する。先ず、図1、図2により温水循環による凍結防止水経路について説明する。
ヒートポンプ運転により水冷媒熱交換器2で加熱された水を循環して凍結防止を図る水経路としては、水冷媒熱交換器2、温水開閉弁26、風呂用熱交換器25、機内循環ポンプ17、水熱交流量センサ10からなる水経路A41と、水冷媒熱交換器2、給湯混合弁11、湯水混合弁12、機内循環ポンプ17、水熱交流量センサ10からなる水経路B42と、水冷媒熱交換器2、給湯混合弁11、貯湯タンク16、機内循環ポンプ17、水熱交流量センサ10からなる水経路C43と、がある。さらに、浴槽24の残湯を循環して凍結防止を図る水経路として、浴槽24、風呂循環アダプター23、風呂入出湯金具22、水位センサ21、風呂循環ポンプ20、フロースイッチ19、風呂用熱交換器25、風呂出湯金具27、風呂循環アダプター23の水経路D44がある。
なお、その他の減圧弁7前後の給水回路や流量調整弁13前後の給湯回路については、水循環ができないことや台所給湯、洗面給湯などの使用頻度が比較的多いため凍結しにくい点を考慮して、断熱材による保温で対応し、それでも凍結の恐れがある部分については加熱ヒータを巻いて対処しておく。
次に、図4に示す凍結防止フローチャートを参照しながら、凍結防止制御手段の動作について、以下詳細に説明する。
冬期低温時において、凍結防止制御手段は、周囲温度(ヒートポンプ給湯機の外気温度)、ヒートポンプ運転後の経過時間による給湯回路、圧縮機1a,1b、水冷媒熱交換器2等機体の加熱状態、及び浴槽24内の残湯量などの凍結防止選定条件81aを判定する(ステップ81)。
外気温度が0℃以上の場合やヒートポンプ運転停止直後で凍結の恐れがないと判断された場合は、凍結防止運転を行なわず終了し(ステップ86)、外気温度がマイナスでヒートポンプ運転停止後かなりの時間を経過し、水経路が冷えて凍結の恐れがある場合は凍結防止運転手段を選定する(ステップ82)。凍結防止運転手段としては、詳細は後述するが、図4に示す82aに掲げた機内循環ポンプ単独運転による水循環、ヒートポンプ運転による加熱水循環、浴槽残湯循環、ヒータ通電等があり、それぞれの凍結防止運転手段が適用できる水経路を、詳細は後述するが、図4に示す83aに掲げた凍結防止適用経路から選定し(ステップ83)、該当凍結防止水経路について凍結防止運転を行なう(ステップ84)。
また、凍結防止運転手段の選定(ステップ82)から凍結防止選定条件の判定(ステップ85)は常時繰り返しており、凍結防止選定条件の判定(ステップ85)において、周囲温度上昇や給湯運転が入り凍結の恐れがないと判断された場合は、凍結防止運転を終了する(ステップ86)。
次に、図5に示す凍結防止制御テーブルの一制御例によって、凍結防止制御手段の具体的動作について説明する。
凍結防止選定条件として、周囲温度(ヒートポンプ給湯機の外気温度)、水経路の運転後経過時間、浴槽残湯量の3項目が上げられるが、周囲温度がもっとも重要であり、0℃以上であれば凍結の恐れはなく、以下の凍結防止運転手段適用選定も凍結防止水経路の適用選定も不要となる。
各水経路の運転後経過時間と凍結との関連は、ヒートポンプ運転によりヒートポンプ冷媒回路の高温側及び水冷媒熱交換器2、給湯回路40は高温となり、これらの近傍は凍結の恐れがなくなるが、運転停止後の時間経過と共に周囲温度によって温度低下し、例えば−5℃で30分経過後、−10℃未満では10分経過すると凍結の恐れが生じると仮定して経過時間を区分した場合を示す。
また、運転後経過時間は、各凍結防止水経路に対し、該当する水経路で温水循環するヒートポンプ運転を行なってからの運転停止後経過時間であって、例えば、貯湯運転後の経過時間はタンク循環経路にのみ適用され、他の浴槽水循環経路には適用されない。
浴槽残湯量は、一定以上の残湯量と共に温度もある程度(例えば20℃以上)高くなければ循環しても凍結防止の効果がないため、量と温度が凍結防止選定条件として必要事項となる。
次に、本実施形態に関する凍結防止運転手段としては、機内循環ポンプ17の運転、ヒートポンプ運転、浴槽残湯循環運転、凍結防止用ヒータ通電が上げられる。
機内循環ポンプの運転は、水の凍結が静止状態より流れていた方が凍結しにくいことを利用し、単独運転して貯湯タンク16を除く水の機内循環により凍結防止を図るもので、周囲温度−5〜0℃、水経路の運転後経過時間30分未満の場合は機内給湯回路部の水温が冷め切らないため、ヒートポンプ運転を行なわずこれのみで凍結防止を図ることができる。
ヒートポンプ運転は、機内循環ポンプ運転と同時に適用し、ヒートポンプ運転により加熱された温水を循環することにより、更に凍結防止性能が上がるため、各水経路のヒートポンプ運転後経過時間が長く、水配管が冷え切って凍結の恐れが生じるような場合に適用する。
浴槽残湯循環運転は、浴槽の残湯量及び残湯温度が凍結防止に十分な規定以上である場合に、風呂循環ポンプ20のみを運転して浴槽24の温水を循環させて凍結防止を図るものである。図5の制御例によると、量と温度が規定以上であると、凍結のおそれのある、周囲温度−10℃未満、運転後経過時間10分以上の場合のときには浴槽残湯循環運転を適用する。その他の条件でも図5に示すように適用する。
凍結防止用ヒータ通電運転は、給水金具6や給湯金具14の近傍、風呂入出湯金具22や風呂出湯金具27の近傍等、蛇口等の外部操作がなければ給湯機のみでは水循環ができない場所で、かつ、凍結する恐れのある水配管について凍結防止用ヒータ(図示せず)を巻き付け、低温時に通電して凍結防止を図るものである。なお、水経路の運転後経過時間が規定値未満と短い場合は凍結防止用ヒータ通電不要としているが、ヒートポンプ運転による温水循環や電気品加熱などによる温度上昇が期待できない水配管部については、部分的にヒータ通電を行なう必要がある。
次に、本実施形態に関する凍結防止適用水経路としては、水熱交循環経路、給湯弁循環経路、タンク循環経路、浴槽水循環経路、ヒータ巻付水配管が挙げられる。
水熱交循環経路は、図1に太線で示す、水冷媒熱交換器2、温水開閉弁26、風呂用熱交換器25、機内循環ポンプ17、水熱交流量センサの水循環経路の水経路A41に相当し、凍結防止運転手段としては機内循環ポンプの運転及びヒートポンプ運転の場合に適用される。
給湯弁循環経路は、図1の中太線で示す、水冷媒熱交換器2、給湯混合弁11、湯水混合弁12、機内循環ポンプ17、水熱交流量センサの水経路B42に相当し、凍結防止運転手段としては機内循環ポンプ17の運転及びヒートポンプ運転の場合に適用される。
タンク循環経路は、図2の太線で示す、水冷媒熱交換器2、給湯混合弁11、貯湯タンク16、機内循環ポンプ17、水熱交流量センサの水経路C43に相当し、凍結防止運転手段としてはヒートポンプ運転及び機内循環ポンプの場合に適用される。
前記水熱交循環経路、給湯弁循環経路、タンク循環経路の選択は温水開閉弁26及び給湯混合弁11の開閉の組み合わせによって行なわれるが、タンク循環経路に水循環する場合は、機内循環ポンプ17及びヒートポンプを運転して給湯弁循環経路で所定時間水循環を行ない、水冷媒熱交換器2内の水が十分加熱循環されてからタンク循環経路C43に通水する。換言すると、貯湯タンクの凍結防止運転は、ヒートポンプと機内循環ポンプの運転によって水冷媒熱交換器が貯湯タンクと略同一温度になってから貯湯タンクへ温水を流入させることで貯湯タンク廻りの凍結防止を行う。それによって凍結防止運転時における貯湯タンク16への低温水の流入を回避し、貯湯タンク16内の高温貯湯を維持するものである。
浴槽水循環経路は、図2の中太線で示す、風呂用熱交換器25、風呂出湯金具27、風呂循環アダプター23、浴槽24、風呂循環アダプター23、風呂入出湯金具22、水位センサ21、風呂循環ポンプ20、フローセンサ19の水経路D44に相当し、凍結防止運転手段としては浴槽残湯循環運転の場合に適用される。なお、浴槽残湯量または残湯温度が規定未満で凍結防止効果が期待できない場合は、浴槽残湯循環運転は行なわれず、ヒートポンプ運転を行なって水熱交循環経路に対して温水循環を行なうことにより風呂用熱交換器及びその周辺の水配管の凍結防止を図るように制御される。
ヒータ巻付水配管は、前述のごとく、凍結防止用ヒータを巻き付けた水配管部であり、凍結防止運転手段としては凍結防止用ヒータ通電運転の場合に適用される。
凍結防止選定条件としては、周囲温度条件が最重要であるが、浴槽残湯循環運転には浴槽残湯量が必要条件である。
また、凍結防止運転手段としては、ヒートポンプ運転が最適であるが、ヒートポンプ運転停止直後で機内に余熱があるうちは、機内循環ポンプのみを運転して凍結防止を行なうことにより省エネ効果を得ることができる。
また、凍結防止適用水経路としては、水熱交循環経路と給湯弁循環経路の機内循環経路、タンク循環経路、浴槽水循環経路の3水経路により大半の水循環経路を網羅することができる。
図5に示す凍結防止制御テーブルは発明内容の説明用として作成したものであり、各項目や温度区分、時間区分などこれに限定されるものではなく、適用、不要の判断もヒートポンプ給湯機の水経路構成や断熱構造等によって異なるものである。また、凍結防止制御テーブルは、説明上、見易くするためにテーブル表示としたものであり、凍結防止制御として、複数項目の凍結防止選定条件により、複数項目の凍結防止運転手段を選定し、3項目以上の凍結防止適用水経路の凍結防止を行なうことにより、多様化する使用条件に対応して、最適な凍結防止運転手段を選定し、確実な凍結防止を図ることができる。
次に、図6を用いて凍結防止運転のタイムチャートの一例を説明する。周囲温度が−10℃未満の場合、機内循環ポンプ17はオン10分/オフ5分の間隔で断続し、ヒートポンプ運転はオン5分/オフ10分の間隔で断続することにより、タイムチャートに示すように、ヒートポンプ運転時は必ず機内循環ポンプ17がオンして運転され、ヒートポンプ運転後も機内循環ポンプ17をオンしてヒートポンプの余熱を有効に活用すると共に、小電力の機内循環ポンプ17の運転時間は長く、大電力のヒートポンプの運転時間は短くすることにより、省エネを図ることができる。
−10℃未満の図示例によると、機内循環ポンプのオン時にはヒートポンプの運転が同期してオンであり、ヒートポンプ運転による温度上昇した水を機内循環ポンプで循環する。ヒートポンプ運転がオフしてからも機内循環ポンプは5分間オンし続けて水冷媒熱交換器2の余熱を活用する。また、−10℃〜−5℃の図示例によると、両ポンプは同期してスタートオンするが、ヒートポンプ運転は5分オンして20分オフする運転であり、機内循環ポンプは15分オンのうち10分余熱運転し、10分オフする制御例である。
上述の運転動作例においては、本実施形態を2サイクル方式の直接給湯式ヒートポンプ給湯機に適用した場合について説明したが、本実施形態は、サイクル方式や給湯方式に限定されることなく、1サイクル方式においても適用できる。また、貯湯式においては水経路B42に給湯混合弁11や湯水混合弁12を含まない場合もあるが、その場合においても本実施形態と同様に適用可能であり、多大な効果を有するものである。
以上説明したように、本発明の実施形態は、次のような課題を解決するための構成を備えることを特徴とするものである。すなわち、従来のヒートポンプ給湯機における凍結防止機能は、主にヒートポンプユニットとタンクユニット間の接続配管を対象としていたが、近年、低温地域への普及に伴い、凍結防止手段や凍結防止箇所の総合的な検討が課題とされ、より確実で省エネに適した凍結防止の手法が求められてきた。そこで、本実施形態では、ヒートポンプ冷媒回路と、水冷媒熱交換器で加熱した温水を貯めておくための貯湯タンクと機内循環ポンプを有する貯湯回路と、給水金具、貯湯タンク、各種弁、出湯金具を有するタンク給湯回路と、圧縮機、減圧装置、各種弁、機内循環ポンプ等の動作を制御する運転制御手段と、を備えたヒートポンプ給湯機において、凍結防止制御テーブルの組み合わせに基づいて、複数項目の凍結防止選定条件により、複数項目の凍結防止運転手段を選定し、複数の凍結防止適用水経路の凍結防止を行なう凍結防止制御手段を設けることにより、総合的凍結防止制御手段として大半の水経路に対し最適な凍結防止手段を選定し、より確実な凍結防止制御及び省エネを図ることができるものである。
本発明の実施形態に係るヒートポンプ給湯機における、ヒートポンプ冷媒回路、給湯回路、運転制御手段の全体構成を示し、特に凍結防止適用水経路のうち水経路Aと水経路Bを示す図である。 本実施形態に係るヒートポンプ給湯機における、ヒートポンプ冷媒回路、給湯回路、運転制御手段の全体構成を示し、特に凍結防止適用水経路のうち水経路Cと水経路Dを示す図である。 本実施形態に係るヒートポンプ給湯機における、湯水使用時の給湯運転及びその後のタンク沸戻し運転の制御例を示すフローチャートである。 本実施形態に係るヒートポンプ給湯機における凍結防止制御手段の制御例を示すフローチャートである。 本実施形態に係るヒートポンプ給湯機における凍結防止制御手段の具体的制御例を示すテーブルである。 本実施形態に係るヒートポンプ給湯機における凍結防止の運転時間の動作例を示すタイムチャートである。
符号の説明
1a,1b 圧縮機
2 水冷媒熱交換器
3a,3b 減圧装置
4a,4b 空気冷媒熱交換器
6 給水金具
7 減圧弁
8 給水水量センサ
11 給湯混合弁
12 湯水混合弁
13 流量調整弁
14 台所出湯金具
15 台所蛇口
16 貯湯タンク
17 機内循環ポンプ
20 風呂循環ポンプ
24 浴槽
25 風呂用熱交換器
30 ヒートポンプ冷媒回路
40 給湯回路
41 水経路A
42 水経路B
43 水経路C
44 水経路D
50 運転制御手段
51 台所リモコン
52 風呂リモコン

Claims (5)

  1. 圧縮機、水と冷媒との熱交換を行なう水冷媒熱交換器、減圧装置、空気と冷媒との熱交換を行なう空気冷媒熱交換器、冷媒配管、からなるヒートポンプ冷媒回路と、
    機内循環ポンプと給水側伝熱管を経て貯湯タンクに高温水を貯える貯湯のための回路、給水口から前記水冷媒熱交換器の給水側伝熱管を経て出湯口に至る水配管からなる直接給湯のための回路、前記給水口から前記貯湯タンクを経て前記出湯口に至る水配管からなるタンク給湯のための回路、前記給水口から前記給水側伝熱管、風呂循環ポンプを経て浴槽に至る水配管からなる風呂湯張りのための回路、浴槽、風呂循環ポンプ、風呂用熱交換器の風呂水伝熱管を経て風呂追炊きを行うための回路、を備えた給湯回路と、
    リモコンの操作設定によって、前記ヒートポンプ冷媒回路における前記圧縮機の回転数制御、前記減圧装置の冷媒絞り量の調整、および前記給湯回路における前記機内循環ポンプと風呂循環ポンプの運転制御、前記循環路に配された弁の制御、をすることで前記貯湯、前記直接給湯、前記タンク給湯、前記風呂湯張り、前記風呂追炊き、のそれぞれの運転を行う運転制御部と、
    を備えたヒートポンプ給湯機であって、
    前記ヒートポンプ給湯機は、前記複数の循環路における凍結防止を適用する水経路として、前記水冷媒熱交換器と前記風呂用熱交換器を循環する水経路A、前記水冷媒熱交換器と給湯混合弁及び湯水混合弁を循環する水経路B、前記水冷媒熱交換器と前記貯湯タンクを循環する水経路C、前記浴槽と前記風呂用熱交換器を循環する水経路D、を形成し、
    前記運転制御部は、ヒートポンプ給湯機の周囲温度を含む凍結防止選定条件を設定し、且つ前記機内循環ポンプによる水の機内循環により凍結防止を行う機内循環ポンプ運転、加熱された温水を循環するヒートポンプ運転、浴槽の残温水を循環する浴槽残湯循環運転、を含む凍結運転防止手段を設定し、且つ前記凍結防止適用水経路A,B,C,Dを設定している、凍結防止制御テーブルに基づいて、前記凍結防止適用水経路A,B,C,Dの内の少なくとも前記水経路Cを含む複数の水経路を選定して凍結防止を制御する
    ことを特徴とするヒートポンプ給湯機。
  2. 請求項1において、
    前記凍結防止制御テーブルの前記凍結防止選定条件として、前記周囲温度、ヒートポンプ運転停止後の経過時間、浴槽残湯量を設定することを特徴とするヒートポンプ給湯機。
  3. 請求項1において、
    前記凍結防止制御テーブルの前記凍結防止運転手段として、前記機内循環ポンプ運転、前記ヒートポンプ運転、前記浴槽残湯循環運転の外に、凍結のおそれのある水配管に凍結防止用ヒータを巻き付けて通電するヒータ通電運転を設定することを特徴とするヒートポンプ給湯機。
  4. 請求項2において、
    前記運転制御部は、前記浴槽残湯量が規定値未満の場合は、前記浴槽残湯循環運転を行なわず、前記ヒートポンプ運転と前記機内循環ポンプ運転による前記水経路Aの凍結防止を行なうことを特徴とするヒートポンプ給湯機。
  5. 請求項1において、
    前記運転制御部は、前記水経路Cの凍結防止運転を行なう場合は、先に前記ヒートポンプ運転と前記機内循環ポンプによる前記水経路Bの凍結防止運転を行ない、所定時間経過後に水経路を切り替えて前記貯湯タンク廻りの前記水経路Cの凍結防止運転を行なう
    ことを特徴とするヒートポンプ給湯機。
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