JP2009270546A - 内燃機関の油中希釈燃料分離装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本油中希釈燃料分離装置20は、内燃機関の潤滑オイルを加熱する加熱手段(下部排気管)23と、加熱手段により加熱される潤滑オイルを貯留する第1室21、及び加熱手段により加熱された潤滑オイルを導入し得るように第1室から区画された第2室22が設けられたオイル貯留部(オイルパン)17と、内燃機関の本体内に設けられ且つ内燃機関の被潤滑部のうちのピストン3を潤滑した潤滑オイルを第1室に案内するオイル案内部(バッフルプレート)25と、を備え、第2室内には、第2室内の潤滑オイルを被潤滑部に供給するためのオイルポンプ18bを有するオイル通路18が接続されている。
【選択図】図1
Description
上記特許文献1には、内燃機関のオイル回路の途中にオイルヒータを設け、このヒータによりオイル回路を流れる潤滑オイルを加熱して燃料を気化分離することが開示されている。
また、上記特許文献2には、オイルパンの底部にヒータを設け、このヒータによりオイルパン内の潤滑オイルを加熱して燃料を気化分離することが開示されている。
1.内燃機関の潤滑オイルを加熱する加熱手段と、
前記加熱手段により加熱される潤滑オイルを貯留する第1室、及び該加熱手段により加熱された潤滑オイルを導入し得るように該第1室から区画された第2室が設けられたオイル貯留部と、
前記内燃機関の本体内に設けられ且つ前記内燃機関の被潤滑部のうちのピストンを潤滑した潤滑オイルを前記第1室に案内するオイル案内部と、を備え、
前記第2室内には、該第2室内の潤滑オイルを前記被潤滑部に供給するためのオイルポンプを有するオイル通路が配設されていることを特徴とする内燃機関の油中希釈燃料分離装置。
2.前記第1室のオイル貯留容積は前記第2室のオイル貯留容積より小さい上記1.記載の内燃機関の油中希釈燃料分離装置。
3.前記加熱手段は前記第1室から前記第2室へ流出する潤滑オイルを加熱する上記1.又は2.に記載の内燃機関の油中希釈燃料分離装置。
4.前記加熱手段は前記内燃機関の排気を熱源とする上記1.乃至3.のいずれかに記載の内燃機関の油中希釈燃料分離装置。
また、前記第1室のオイル貯留容積が前記第2室のオイル貯留容積より小さい場合は、第1室に貯留される、加熱手段により加熱される対象となる潤滑オイルの貯留量を比較的少量とすることができると共に、第2室に貯留される、被潤滑部に供給可能な潤滑オイルの貯留量は比較的多量とすることができる。その結果、効率的な燃料分離を実現しつつ、潤滑オイルの総貯留量は必要以上に多く確保しなくてもよい。
更に、前記加熱手段が前記第1室から前記第2室へ流出する潤滑オイルを加熱する場合は、より少量の潤滑オイルを対象とした更に効率的な燃料分離を実現でき且つ加熱による潤滑オイルの必要以上の劣化を更に抑制することができる。
また、前記加熱手段が前記内燃機関の排気を熱源とする場合は、燃料分離のための熱源を新たに設けることなく、既存の熱源を利用して潤滑オイルから燃料を気化分離することができる。
上記(1)及び(2)の形態では、例えば、第1室内から溢れる潤滑オイルが、立ち上げられた底壁の上端縁を乗り越えて第2室内に導入されることができる。
上記オイル貯留部がオイルパンである場合には、通常、オイル通路の一端側にはオイルストレーナが設けられ、このオイルストレーナがオイルパン内に配置されている。
上記オイルポンプとしては、例えば、トロコイド式、内接ギヤ式、外接ギヤ式、インナギヤ式等を挙げることができる。このオイルポンプは、例えば、内燃機関の駆動力により作動されたり、内燃機関とは別の駆動源により作動されたりできる。
ここで、オイル貯留部は、例えば、オイル貯留部の底壁を段差状に形成し、第1室を構成する底壁を第2室を構成する底壁より高位レベルとして、第1室のオイル貯留容積を第2室のオイル貯留容積より小さくすることができる。
また、上記オイル案内部と共に、上記内燃機関の本体内には、(a)エンジンのシリンダブロックに形成され且つクランク室とヘッドカバー内とを連絡する連絡路を通ってオイル貯留部内に戻される潤滑オイルを第2室に案内する他のオイル案内部が設けられていたり、(b)エンジンのチェーンケース又はベルトケースを通ってオイル貯留部内に戻される潤滑オイルを第2室に案内する他のオイル案内部が設けられていたりすることができる。これにより、他のオイル案内部により燃料が殆ど混入してしない潤滑オイルが第2室内に案内されて導入でき、第1室内での潤滑オイル中の燃料の分離効率をより向上させることができる。分離効率の更なる向上といった観点から、上記(a)(b)形態の組み合わせであることが好ましい。
尚、本実施例では、本発明に係る「内燃機関」として、主噴射の前後に副噴射を行う筒内噴射型エンジンを例示する。
本実施例1に係るエンジン1は、図1に示すように、気筒2が形成されたシリンダブロック1aと、このシリンダブロック1aの上部に固定されたシリンダヘッド1bとを備えている。このシリンダブロック1aの気筒2内には、ピストン3が往復動自在に支持されている。また、シリンダブロック1aの下部には、クランクシャフト4を回転自在に支持してなるクランクケース1cが固定されている。このクランクシャフト4は、コネクティングロッド5を介してピストン3に連結されている。このピストン3の上方には、ピストン3の頂面とシリンダヘッド1bの壁面と気筒2の壁面とに囲まれた燃焼室6が形成されている。
本実施例1に係る油中希釈燃料分離装置20は、図1に示すように、潤滑オイルを貯留するオイルパン17を備えている。このオイルパン17の底壁は、クランクシャフト4の軸方向と平行な直線方向に沿って、断面円弧状に隆起した隆起部17aが形成されている。この隆起部17aにより、オイルパン17内は第1室21と第2室22とに区画されている。また、オイルパン17の底壁は、第1室21側の底壁が第2室22側の底壁と比較して高い位置に設けられている。また、第1室21のオイル貯留容積C1は約1.2lに設定されており、第2室22のオイル貯留容積C2は約4lに設定されている。したがって、第1室21のオイル貯留容積C1と第2室22のオイル貯留容積C2との比(C1/C2)が0.3とされている。
隆起部17aの下部であってエンジン1の本体外側には、エンジン1の排気ガスを排出する下部排気管23(本発明に係る加熱手段として例示する。)が潜通されている。
次に、上記構成の油中希釈燃料分離装置20の作用について説明する。
なお、本実施例では、主噴射の前後に副噴射を行う筒内噴射型エンジン1を採用しているので、気筒内周面に付着した燃料が潤滑オイルに混ざりピストン3と気筒2との隙間を通ってオイルパン17内に戻される潤滑オイル中の燃料希釈率が高くなる。
バッフルプレート25により第1室21に案内され、貯留され、第1室21から溢れた潤滑オイルは、オイルパン17の底壁に設けられた隆起部17aの上端縁を乗り越えて第2室22室内に導入される。このとき、隆起部17aの壁面に沿って溢れる潤滑オイルは、隆起部17aの下部を通る下部排気管23の内部を通過する排気ガスの輻射熱によって加熱され、潤滑オイルに混入した燃料が気化される。
なお、エンジン1の低負荷運転状態では、第2還流路16を介して吸気管7aのスロットルバルブ12の上流を流れる新気がシリンダヘッドカバー1d内の空間13に吸い込まれ、その空間13内のブローバイガスが換気されることとなる。
以上より、本実施例では、エンジン1の被潤滑部であるピストン3を潤滑した潤滑オイルは、バッフルプレート25によりオイルパン17の第1室21内に導かれ、第1室21に貯留される。そして、第1室21に貯留された潤滑オイルは、オイルパン17の底壁に設けられた隆起部17aの上端縁を乗り越えて第2室22室内に導入される。この際、潤滑オイルは、下部排気管23により加熱され、燃料の気化が促進される。このように、燃料が比較的多く混入した潤滑オイルがバッフルプレート25により第1室21内に導入され、その燃料を比較的多く含んだ潤滑オイルが選択的に加熱されるようにしたので、従来のように燃料を多く含む、含まないに拘わらず潤滑オイルを非選択的に加熱して燃料を気化分離するものに比べて効率的に燃料を分離させることができると共に、加熱によって潤滑オイルが必要以上に劣化することを抑制することができる。
また、本実施例では、加熱手段としてエンジン1の排気ガスを排出する下部排気管23を用いるようにしたので、燃料分離のための熱源を新たに設けることなく、既存の熱源を利用した潤滑オイルからの燃料気化分離を実現することができる。
Claims (4)
- 内燃機関の潤滑オイルを加熱する加熱手段と、
前記加熱手段により加熱される潤滑オイルを貯留する第1室、及び該加熱手段により加熱された潤滑オイルを導入し得るように該第1室から区画された第2室が設けられたオイル貯留部と、
前記内燃機関の本体内に設けられ且つ前記内燃機関の被潤滑部のうちのピストンを潤滑した潤滑オイルを前記第1室に案内するオイル案内部と、を備え、
前記第2室内には、該第2室内の潤滑オイルを前記被潤滑部に供給するためのオイルポンプを有するオイル通路が配設されていることを特徴とする内燃機関の油中希釈燃料分離装置。 - 前記第1室のオイル貯留容積は前記第2室のオイル貯留容積より小さい請求項1記載の内燃機関の油中希釈燃料分離装置。
- 前記加熱手段は前記第1室から前記第2室へ流出する潤滑オイルを加熱する請求項1又は2に記載の内燃機関の油中希釈燃料分離装置。
- 前記加熱手段は前記内燃機関の排気を熱源とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の内燃機関の油中希釈燃料分離装置。
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JPS5620018A (en) * | 1979-07-30 | 1981-02-25 | Koode Kk | Flame-proof polyurethane foam and production thereof |
JPH01139199A (ja) * | 1987-09-04 | 1989-05-31 | Dansk Bioprotein As | 微生物細胞マスの製造方法およびその装置 |
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