JP2009269425A - 車両用空調装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】フット吹き出し流路入口のフットモードダンパ付近での曲がり損失や衝突損失あるいは流れの乱れによる圧力損失を減少し、送風騒音やファンの消費動力を低減することができる車両用空調装置を提供することを目的とする。
【解決手段】エバポレータ8およびヒータ10の下流側のエアミックス域12に車両前後方向に沿ってデフ吹き出し流路5、フェース吹き出し流路6、フット吹き出し流路7が順次開口されている車両用空調装置1において、フット吹き出し流路7の入口に設けられているフットモードダンパ17は、エアミックス域12側に開閉され、そのダンパ板17Aの先端17Bが仕切壁14の端部14Aに当接されてフット吹き出し流路7を閉鎖可能に構成されているとともに、ダンパ板17Aがその回転軸17Cに垂直な断面において該ダンパが閉じた状態にてエアミックス域12側に凸状とされた滑らかな凹面17Dとなる形状とされている。
【選択図】図1
【解決手段】エバポレータ8およびヒータ10の下流側のエアミックス域12に車両前後方向に沿ってデフ吹き出し流路5、フェース吹き出し流路6、フット吹き出し流路7が順次開口されている車両用空調装置1において、フット吹き出し流路7の入口に設けられているフットモードダンパ17は、エアミックス域12側に開閉され、そのダンパ板17Aの先端17Bが仕切壁14の端部14Aに当接されてフット吹き出し流路7を閉鎖可能に構成されているとともに、ダンパ板17Aがその回転軸17Cに垂直な断面において該ダンパが閉じた状態にてエアミックス域12側に凸状とされた滑らかな凹面17Dとなる形状とされている。
【選択図】図1
Description
本発明は、エバポレータおよびヒータの下流側のエアミックス域に車両前後方向に沿ってデフ吹き出し流路、フェース吹き出し流路、フット吹き出し流路が順次開口されている車両用空調装置に関するものである。
HVAC(Heating Ventilation and Air Conditioning)ユニットと称されている車両用空調装置は、通常、ケーシング内の空気流路に沿って上流側からエバポレータ、エアミックスダンパ、ヒータが順次配設され、このエバポレータ、ヒータを流通して温調された空気がエアミックスダンパ下流側のエアミックス域に対して開口されているデフ吹き出し流路、フェース吹き出し流路、フット吹き出し流路の少なくとも1つから、各吹き出し流路に設けられているモードダンパの開閉動作に応じて選択的に車室内へと吹き出されるように構成されている。
つまり、デフ吹き出し流路、フェース吹き出し流路、フット吹き出し流路には、各吹き出し流路を開閉するデフモードダンパ、フェースモードダンパ、フットモードダンパが設けられており、各モードダンパの開閉動作により温調風の吹き出しモードが、デフ吹き出し口から吹き出すデフモード、フェース吹き出し口から吹き出すフェースモード、フット吹き出し口から吹き出すフットモード、フット吹き出し口およびフェース吹き出し口の両方から吹き出すバイレベルモード、デフ吹き出し口およびフット吹き出し口の両方から吹き出すデフフットモード等に切り替えられるようになっている。
上記の車両用空調装置で、デフ吹き出し流路およびフェース吹き出し流路は、エアミックス域の上方部位において車両前後方向に沿って順次開口され、フェース吹き出し流路に隣接してその上流の車室内側にフット吹き出し流路が開口されている(例えば、特許文献1参照)。このフット吹き出し流路には、フットモード時、ヒータで加熱され、温風流路を経てエアミックス域に至った温風が180°方向転換されて導かれる。また、各モードダンパのうち、フット吹き出し流路に設けられているフットモードダンパは、フェースモード時、フット吹き出し流路を閉じることによりフェース吹き出し流路に温調風を導く流路面の一部を構成するようにされている。
ところで、上記した従来の車両用空調装置では、フットモード、デフフットモード、バイレベルモード等のように、フットモードダンパを開いてフット吹き出し流路に温調風を流通する吹き出しモード時、フットモードダンパ付近において温調風が180°方向転換されるため、単なる板形状ダンパでは、曲がり損失による圧力損失が非常に大きく、送風騒音やファンの消費電力が増大するという問題があった。特に、ヒータを経由した温風が全量フット吹き出し流路に流通されるフットモード時にはその傾向が顕著であった。
また、フットモードダンパは、フェースモード時、フェース吹き出し流路に温調風を導く流路面の一部を構成するようにされているため、その形状や構造あるいはダンパが当接してフット吹き出し流路を閉じる当接面の構造等によっては、温調風の衝突による乱れや圧力損失が懸念されるため、フェース吹き出し流路の上流でエアミックス域に開口される温風流路の出口部やフット吹き出し流路の入口部周辺において、可能な限り凹凸等のない滑らかな流路の形成が望まれていた。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、フット吹き出し流路入口のフットモードダンパ付近での曲がり損失や衝突損失あるいは流れの乱れによる圧力損失を減少し、送風騒音やファンの消費動力を低減することができる車両用空調装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の車両用空調装置は、以下の手段を採用する。
すなわち、本発明にかかる車両用空調装置は、ケーシング内の空気流路に沿って順次配設されているエバポレータ、エアミックスダンパ、およびヒータと、前記ヒータの下流に仕切壁により形成され、該ヒータで加熱された温風を前記エアミックスダンパ下流のエアミックス域へと導く温風流路と、前記エアミックス域の上方部位に車両前後方向に沿って順次開口されているデフ吹き出し流路、およびフェース吹き出し流路と、前記フェース吹き出し流路の上流側で前記エアミックス域に開口され、前記仕切壁に隣接して車室内側に設けられているフット吹き出し流路と、前記各吹き出し流路に設けられているデフモードダンパ、フェースモードダンパ、およびフットモードダンパと、を備え、前記各モードダンパの開閉動作により前記各吹き出し流路の少なくとも1つを経て、前記エバポレータおよび前記ヒータによって温調された空気を選択的に車室内へと吹き出す車両用空調装置において、前記フット吹き出し流路の入口に設けられている前記フットモードダンパは、前記エアミックス域側に開閉され、そのダンパ板の先端が前記仕切壁の端部に当接されて前記フット吹き出し流路を閉鎖可能に構成されているとともに、前記ダンパ板がその回転軸に垂直な断面において該ダンパが閉じた状態にて前記エアミックス域側に凸状とされた滑らかな凹面となる形状とされていることを特徴とする。
すなわち、本発明にかかる車両用空調装置は、ケーシング内の空気流路に沿って順次配設されているエバポレータ、エアミックスダンパ、およびヒータと、前記ヒータの下流に仕切壁により形成され、該ヒータで加熱された温風を前記エアミックスダンパ下流のエアミックス域へと導く温風流路と、前記エアミックス域の上方部位に車両前後方向に沿って順次開口されているデフ吹き出し流路、およびフェース吹き出し流路と、前記フェース吹き出し流路の上流側で前記エアミックス域に開口され、前記仕切壁に隣接して車室内側に設けられているフット吹き出し流路と、前記各吹き出し流路に設けられているデフモードダンパ、フェースモードダンパ、およびフットモードダンパと、を備え、前記各モードダンパの開閉動作により前記各吹き出し流路の少なくとも1つを経て、前記エバポレータおよび前記ヒータによって温調された空気を選択的に車室内へと吹き出す車両用空調装置において、前記フット吹き出し流路の入口に設けられている前記フットモードダンパは、前記エアミックス域側に開閉され、そのダンパ板の先端が前記仕切壁の端部に当接されて前記フット吹き出し流路を閉鎖可能に構成されているとともに、前記ダンパ板がその回転軸に垂直な断面において該ダンパが閉じた状態にて前記エアミックス域側に凸状とされた滑らかな凹面となる形状とされていることを特徴とする。
本発明によれば、フット吹き出し流路の入口に設けられているフットモードダンパがエアミックス域側に開閉され、そのダンパ板の先端が仕切壁の端部に当接されてフット吹き出し流路を閉鎖可能に構成されているとともに、ダンパ板がその回転軸に垂直な断面において該ダンパが閉じた状態にてエアミックス域側に凸状とされた滑らかな凹面となる形状とされているので、フットモードダンパを開いて主にヒータを流通した温調風をフット吹き出し流路に導く場合、ダンパ板に形成されているダンパが閉じた状態にてエアミックス域側に凸状となる滑らかな凹面をガイド面として温調風を滑らかにフット吹き出し流路へと導くことができる。このため、温調風をフット吹き出し流路に導く際の曲がり損失を低減し、圧力損失を減少することができる。また、フットモードダンパを閉じて温調風をフェース吹き出し流路に導く場合、フットモードダンパはフェース吹き出し流路の上流に位置し温調風を導くための流路面を形成することになるが、エアミックス域に面するダンパ板面は滑らかな凸状の面とされているため、温調風を滑らかにフェース吹き出し流路へと流通させることができ、この場合もフット吹き出し流路入口付近での温調風の衝突損失や乱れを防止し、圧力損失を減少することができる。従って、同一風量を確保するに当ってファンの回転数を低減し、送風騒音やファンの消費動力を低減することができる。
さらに、本発明の車両用空調装置は、上記の車両用空調装置において、前記エアミックスダンパには、その回転軸から反対側に延長され、前記温風流路の出口部で回転されるサブダンパが一体に設けられており、該サブダンパは、前記ヒータ側への空気流が遮断される最大冷房時、前記仕切壁の端部に当接され、前記温風流路の出口を閉鎖可能に構成されていることを特徴とする。
本発明によれば、エアミックスダンパに温風流路の出口部内に延長されたサブダンパが一体に設けられ、最大冷房時に、このサブダンパが仕切壁の端部に当接されて温風流路の出口を閉鎖可能とされているので、冷風の風量が最大となる最大冷房時において、サブダンパおよびフットモードダンパのダンパ板先端をそれぞれに仕切壁の端部に当接させ、温風流路の出口およびフット吹き出し流路の入口を閉鎖することができる。このため、凹凸、段部等を最小限とした滑らかな流路によって温調風(冷風)をフェース吹き出し流路へと流通させることができる。従って、空気流路中での圧力損失を減少し、最大冷房時において風量の増大および低騒音化を図ることができる。
さらに、本発明の車両用空調装置は、上述のいずれかの車両用空調装置において、前記フットモードダンパの前記凹面は、前記ダンパ板の先端側を鉤形に湾曲することにより形成されていることを特徴とする。
本発明によれば、フットモードダンパの凹面がダンパ板の先端側を鉤形に湾曲することにより形成されているため、ダンパ板の簡単な形状変更によりフット吹き出し流路およびフェース吹き出し流路の双方に温調風を滑らかに流通させることができる。従って、フット吹き出し流路およびフェース吹き出し流路への空気流路中での圧力損失を低減可能なフットモードダンパを低コストで提供することができる。
さらに、本発明の車両用空調装置は、上述のいずれかの車両用空調装置において、前記フットモードダンパは、前記エアミックス域側に開閉され、前記ダンパ板の先端がダンパ前後の圧力差により前記エアミックス域側から前記仕切壁の端部に押し付けられて前記フット吹き出し流路を閉鎖可能に構成されていることを特徴とする。
本発明によれば、エアミックス域側に開閉されるフットモードダンパのダンパ板先端がダンパ前後の圧力差によりエアミックス域側から仕切壁の端部に押し付けられ、フット吹き出し流路を閉鎖可能に構成されているので、ダンパ前後の圧力差を利用してフットモードダンパを押圧し、フット吹き出し流路を閉鎖することができる。従って、フット吹き出し流路の入口部での温調風漏れを防止するシール部材の構成を簡素化し、コスト低減を図ることができる。
さらに、本発明の車両用空調装置は、上述のいずれかの車両用空調装置において、前記フット吹き出し流路は、前記温風流路を形成する前記仕切壁に隣接して開口されており、前記フットモードダンパのダンパ板先端が当接する前記仕切壁の端部には、前記フット吹き出し流路入口に臨む湾曲面が形成されていることを特徴とする。
本発明によれば、温風流路を形成する仕切壁のフットモードダンパのダンパ板先端が当接する端部に、フット吹き出し流路入口に臨む湾曲面が形成されているため、ヒータを流通した温風を仕切壁の端部からフット吹き出し流路入口に臨む湾曲面に沿わせてフット吹き出し流路へと導くことができる。これにより、フット吹き出し流路の入口付近での仕切壁エッジによる温調風の剥離や乱れを抑制することができる。従って、フット吹き出し流路の入口付近での圧力損失を減少し、風量の増大および低騒音化を図ることができる。
本発明によると、フットモードダンパを開いて主にヒータを流通した温調風をフット吹き出し流路に導く場合、ダンパ板に形成されているダンパが閉じた状態にてエアミックス域側に凸状となる滑らかな凹面をガイド面として温調風を滑らかにフット吹き出し流路へと導くことができるため、温調風をフット吹き出し流路に導く際の曲がり損失を低減し、圧力損失を減少することができる。また、フットモードダンパを閉じて温調風をフェース吹き出し流路に導く場合、フットモードダンパはフェース吹き出し流路の上流に位置し温調風を導くための流路面を形成することになるが、エアミックス域に面するダンパ板面は滑らかな凸状の面とされているため、温調風を滑らかにフェース吹き出し流路へと流通させることができ、この場合もフット吹き出し流路入口付近での温調風の衝突損失や乱れを防止し、圧力損失を減少することができる。従って、同一風量を確保するに当ってファンの回転数を低減し、送風騒音やファンの消費動力を低減することができる。
以下に、本発明にかかる実施形態について、図面を参照して説明する。
[第1実施形態]
以下、本発明の第1実施形態について、図1および図2を用いて説明する。
図1には、本発明の第1実施形態に係る車両用空調装置の最大冷房時の状態の縦断面図が示され、図2には、最大暖房時の状態の縦断面図が示されている。
車両用空調装置(HVACユニット)1は、空気流路3を形成するケーシング2を備えている。
[第1実施形態]
以下、本発明の第1実施形態について、図1および図2を用いて説明する。
図1には、本発明の第1実施形態に係る車両用空調装置の最大冷房時の状態の縦断面図が示され、図2には、最大暖房時の状態の縦断面図が示されている。
車両用空調装置(HVACユニット)1は、空気流路3を形成するケーシング2を備えている。
ケーシング2の上流部には、図示省略の送風ファンから送風される空気流が、図1において紙面の直角方向から流入される空気流入口4が設けられている。また、ケーシング2の下流側には、温調された空気を車室内へと吹き出すためのデフ吹き出し流路5、フェース吹き出し流路6、およびフット吹き出し流路7が設けられ、それぞれ車室内に向けて開口されている図示省略のデフ吹き出し口、フェース吹き出し口、フット吹き出し口に連通されている。
ケーシング2の空気流路3中において、空気流入口4の直後にはエバポレータ8が配設され、その下流側には堰9を隔ててヒータ10が配設されている。ヒータ10の入口側には、エバポレータ8を流通した空気流についてヒータ10側に流す割合と、ヒータ10をバイパスして流す割合とを調整するエアミックスダンパ11が設けられている。このエアミックスダンパ11の開度制御によってエバポレータ8で冷却された冷風と、ヒータ10で加熱された温風との混合割合が調整され、車室内へと吹き出される空気流の温度が設定温度にコントロールされるようになっている。
エアミックスダンパ11の下流側には、ヒータ10をバイパスした冷風とヒータ10で加熱された温風とを混合するエアミックス域12が設けられており、このエアミックス域12にヒータ10で加熱された温風を導くための温風流路13が仕切壁14によって形成されている。温風流路13は、ヒータ10の上方位置において、ヒータ10をバイパスしてエアミックス域12に流通された冷風に対してクロスする方向から温風を供給できるように開口されている。
温風流路13を形成する仕切壁14の端部14Aは、ヒータ10の真上付近のエアミックス域12に臨む位置に配置されている。この端部14Aは、フェース吹き出し流路6を形成する車室内側壁面(図1に示すフェース吹き出し流路6の右側壁面)を下方に延長した面よりもやや車室内側寄り(図1の右側)に位置させることが、仕切壁端部14Aへの温調風の衝突を抑制する上で望ましい。ただし、右側に寄せすぎると、エアミックス性能が低下するおそれがあるので、適正位置に設定する必要がある。
エアミックスダンパ11には、ダンパ回転軸11Aから反対側に延長されているサブダンパ11Bが一体に設けられており、このサブダンパ11Bは、温風流路13の出口部で回転され、エアミックスダンパ11によりヒータ10側への空気流が遮断される最大冷房時(図1に示す状態)に、仕切壁14の端部14Aに当接されて、温風流路13の出口を閉鎖できるように構成されている。
デフ吹き出し流路5、フェース吹き出し流路6、およびフット吹き出し流路7は、それぞれエアミックス域12に臨むように開口されている。このうち、デフ吹き出し流路5およびフェース吹き出し流路6は、エアミックス域12の上方部位において車両前後方向に沿って順次開口されている。また、フット吹き出し流路7は、フェース吹き出し流路6に隣接し、その上流において車室内側に開口されている。このフット吹き出し流路7は、仕切壁14を隔てて温風流路13と隣接しており、ユニット下方に延長されている。
デフ吹き出し流路5、フェース吹き出し流路6、およびフット吹き出し流路7には、それぞれ各吹き出し流路5,6,7を開閉するバタフライ式モードダンパ15,16,17が設けられている。デフモードダンパ15は、デフモード時およびデフフットモード時に開かれ、フェースモードダンパ16は、フェースモード時およびバイレベルモード時に開かれ、フットモードダンパ17は、フットモード時、デフフットモード時およびバイレベルモード時に開かれように予め調整されている。
また、フットモードダンパ17は、エアミックス域12側に開閉されるように構成されており、ダンパ板17Aの先端17Bが、ダンパ前後の圧力差によって仕切壁14の端部14Aに押し当てられ、フット吹き出し流路7の入口を閉鎖する構成とされている。このフットモードダンパ17は、ダンパ板17Aの先端側が鉤形(図1,2参照)に滑らかに湾曲されており、これによって、ダンパ板17Aがその回転軸17Cに垂直な断面において該ダンパが閉じた状態にてエアミックス域12側に凸状となる形状とされた滑らかな凹面17Dを形成している。
以上に説明の構成により、本実施形態によれば、以下の作用効果を奏する。
ケーシング2の空気流入口4から空気流路3に流入された空気は、エバポレータ8を流通される間に冷却された後、エアミックスダンパ11の開度に応じてヒータ10をバイパスする割合とヒータ10側に流通される割合とが調整される。ヒータ10側に分流された冷風は、ヒータ10を流通する間に加熱される。このヒータ10で加熱された温風とヒータ10をバイパスした冷風とがエアミックス域12で混合され、設定温度にコントロールされた後、デフ吹き出し流路5、フェース吹き出し流路6、フット吹き出し流路7の少なくとも1つを経て車室内へと吹き出される。
ケーシング2の空気流入口4から空気流路3に流入された空気は、エバポレータ8を流通される間に冷却された後、エアミックスダンパ11の開度に応じてヒータ10をバイパスする割合とヒータ10側に流通される割合とが調整される。ヒータ10側に分流された冷風は、ヒータ10を流通する間に加熱される。このヒータ10で加熱された温風とヒータ10をバイパスした冷風とがエアミックス域12で混合され、設定温度にコントロールされた後、デフ吹き出し流路5、フェース吹き出し流路6、フット吹き出し流路7の少なくとも1つを経て車室内へと吹き出される。
車室内への吹き出しモードは、デフ吹き出し流路5、フェース吹き出し流路6、フット吹き出し流路7に設けられているデフモードダンパ15、フェースモードダンパ16、フットモードダンパ17の開閉によりデフモード、フェースモード、フットモード、デフフットモード、バイレベルモード等に適宜切り替えられる。図1には、フェースモードダンパ16が開かれたフェースモードでヒータ10への流路が全閉とされた最大冷房(マックスクール)時の状態が示され、図2には、フットモードダンパ17が開かれたフットモードでバイパス流路が全閉とされた最大暖房(マックスホット)時の状態が示されている。
ここで、フットモードダンパ17を開き、ヒータ10を経た温風をフット吹き出し流路7に導く場合(フットモード、デフフットモード、およびバイレベルモード)に、温調風はエアミックス域12で180°方向転換される。この際、エアミックス域12側に開かれるフットモードダンパ17には、ダンパ板17Aの先端側が鉤形に湾曲されることによって、回転軸17Cに垂直な断面において該ダンパが閉じた状態にてエアミックス域12側に凸状となるように滑らかな凹面17Dが形成されているため、この凹面17Dをガイド面として温調風を180°方向転換し、滑らかにフット吹き出し流路7へと流通させることができる。
このため、温調風を180°方向転換してフット吹き出し流路7に導く際の曲がり損失を低減し、圧力損失を減少することができる。従って、同一風量を確保するに当ってファンの回転数を低減し、送風騒音やファンの消費動力を低減することができる。また、ファンの負荷が軽減されるので、より小型のファンを使用することが可能となり、低コスト化を図ることができる。
また、フットモードダンパ17を閉じ、温調風をフェース吹き出し流路6に導くフェースモード時、図1に示されるように、フットモードダンパ17はフェース吹き出し流路6の上流に位置し温調風を導くための流路面を形成することになるが、エアミックス域12側に面するダンパ板17Aの面は滑らかな凸状の面とされているため、温調風を滑らかにフェース吹き出し流路6へと流通させることができる。従って、この場合もフット吹き出し流路7入口付近での温調風の衝突損失や乱れを防止し、圧力損失を減少することができるので、上記と同様に送風騒音やファンの消費動力を低減することができる。
また、フェースモードで風速が最大となる最大冷房時において、エアミックスダンパ11と一体に設けられているサブダンパ11Bおよびフットモードダンパ17のダンパ板先端が共に仕切壁14の端部14Bに当接され、温風流路13の出口およびフット吹き出し流路7の入口を閉鎖するようにしているため、凹凸、段部等を最小限とした滑らかな流路を構成して冷風をフェース吹き出し流路6へと流通させることができる。従って、空気流路中での圧力損失を減少し、最大冷房(マックスクール)時において風量の増大および低騒音化を図ることができる。
また、フットモードダンパ17の凹面17Dがダンパ板17Aの先端側を鉤形に湾曲することにより形成されているため、ダンパ板17Aの簡単な形状変更によりフット吹き出し流路7およびフェース吹き出し流路6の双方に温調風を滑らかに流通させることができる。従って、フット吹き出し流路7およびフェース吹き出し流路6への空気流路中での圧力損失を低減可能なフットモードダンパ17を低コストで提供することができる。
さらに、フットモードダンパ17はエアミックス域12側に開閉され、そのダンパ板17Aの先端17Bがダンパ前後の圧力差によりエアミックス域12側から仕切壁14の端部14Aに押し付けられ、フット吹き出し流路7を閉じる構成とされており、ダンパ前後の圧力差を利用してフットモードダンパ17を押圧し、フット吹き出し流路7を閉鎖することができるので、フット吹き出し流路7の入口部での温調風漏れを防止するシール部材の構成を簡素化し、コスト低減を図ることができる。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態について、図3を用いて説明する。
本実施形態は、上記した第1実施形態に対して、仕切壁14の端部14Aに湾曲面14Bを設けた構成としている点が異なる。その他の点については、第1実施形態と同様であるので説明は省略する。
本実施形態では、図3に示されるように、仕切壁14の端部14Aにフット吹き出し流路7の入口に臨む湾曲面14Bを形成している。フット吹き出し流路7は、温風流路13を形成する仕切壁14に隣接し、その入口は温風流路13の出口と隣り合って開口されているので、エッジ端部での流れの剥離や乱れを抑制するため、仕切壁14の端部14Aに湾曲面14Bを設けた構成としている。
次に、本発明の第2実施形態について、図3を用いて説明する。
本実施形態は、上記した第1実施形態に対して、仕切壁14の端部14Aに湾曲面14Bを設けた構成としている点が異なる。その他の点については、第1実施形態と同様であるので説明は省略する。
本実施形態では、図3に示されるように、仕切壁14の端部14Aにフット吹き出し流路7の入口に臨む湾曲面14Bを形成している。フット吹き出し流路7は、温風流路13を形成する仕切壁14に隣接し、その入口は温風流路13の出口と隣り合って開口されているので、エッジ端部での流れの剥離や乱れを抑制するため、仕切壁14の端部14Aに湾曲面14Bを設けた構成としている。
上記のように、仕切壁14の端部14Aにフット吹き出し流路7の入口に臨む湾曲面14Bを形成することにより、フットモードダンパ17を開いて温風流路13からの温風をフット吹き出し流路7へと流通させる場合、湾曲面14Bに沿わせて滑らかに方向転換させ、フット吹き出し流路7へと流通させることができるため、仕切壁端部14Aでの流れの剥離や乱れを抑制することができる。従って、フット吹き出し流路7の入口付近での圧力損失を減少し、風量の増大および低騒音化を図ることができる。
なお、本発明は、上記実施形態にかかる発明に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において、適宜変形が可能である。例えば、上記実施形態では、各モードダンパ15,16,17にバタフライ式ダンパを用いた例について説明したが、必ずしもバタフライ式ダンパとする必要はなく、ダンパ板の一辺に回転軸を設けた構成のドア式ダンパを用いてもよい。また、本発明において、フットモードダンパ17に形成される該ダンパが閉じた状態にてエアミックス域12側に凸状となる滑らかな凹面17Dには、鉤形に湾曲されて形成された凹面に限らず、ダンパ板の先端側の断面を「ヘ」の字形状に折り曲げて形成した凹面等も含まれることはもちろんである。
1 車両用空調装置
2 ケーシング
3 空気流路
5 デフ吹き出し流路
6 フェース吹き出し流路
7 フット吹き出し流路
8 エバポレータ
10 ヒータ
11 エアミックスダンパ
11A 回転軸
11B サブダンパ
12 エアミックス域
13 温風流路
14 仕切壁
14A 仕切壁の端部
14B 湾曲面
15 デフモードダンパ
16 フェースモードダンパ
17 フットモードダンパ
17A ダンパ板
17B ダンパ板先端
17C ダンパ回転軸
17D 凹面
2 ケーシング
3 空気流路
5 デフ吹き出し流路
6 フェース吹き出し流路
7 フット吹き出し流路
8 エバポレータ
10 ヒータ
11 エアミックスダンパ
11A 回転軸
11B サブダンパ
12 エアミックス域
13 温風流路
14 仕切壁
14A 仕切壁の端部
14B 湾曲面
15 デフモードダンパ
16 フェースモードダンパ
17 フットモードダンパ
17A ダンパ板
17B ダンパ板先端
17C ダンパ回転軸
17D 凹面
Claims (5)
- ケーシング内の空気流路に沿って順次配設されているエバポレータ、エアミックスダンパ、およびヒータと、
前記ヒータの下流に仕切壁により形成され、該ヒータで加熱された温風を前記エアミックスダンパ下流のエアミックス域へと導く温風流路と、
前記エアミックス域の上方部位に車両前後方向に沿って順次開口されているデフ吹き出し流路、およびフェース吹き出し流路と、
前記フェース吹き出し流路の上流側で前記エアミックス域に開口され、前記仕切壁に隣接して車室内側に設けられているフット吹き出し流路と、
前記各吹き出し流路に設けられているデフモードダンパ、フェースモードダンパ、およびフットモードダンパと、を備え、
前記各モードダンパの開閉動作により前記各吹き出し流路の少なくとも1つを経て、前記エバポレータおよび前記ヒータによって温調された空気を選択的に車室内へと吹き出す車両用空調装置において、
前記フット吹き出し流路の入口に設けられている前記フットモードダンパは、前記エアミックス域側に開閉され、そのダンパ板の先端が前記仕切壁の端部に当接されて前記フット吹き出し流路を閉鎖可能に構成されているとともに、前記ダンパ板がその回転軸に垂直な断面において該ダンパが閉じた状態にて前記エアミックス域側に凸状とされた滑らかな凹面となる形状とされていることを特徴とする車両用空調装置。 - 前記エアミックスダンパには、その回転軸から反対側に延長され、前記温風流路の出口部で回転されるサブダンパが一体に設けられており、該サブダンパは、前記ヒータ側への空気流が遮断される最大冷房時、前記仕切壁の端部に当接され、前記温風流路の出口を閉鎖可能に構成されていることを特徴とする請求項1に記載の車両用空調装置。
- 前記フットモードダンパの前記凹面は、前記ダンパ板の先端側を鉤形に湾曲することにより形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の車両用空調装置。
- 前記フットモードダンパは、前記エアミックス域側に開閉され、前記ダンパ板の先端がダンパ前後の圧力差により前記エアミックス域側から前記仕切壁の端部に押し付けられて前記フット吹き出し流路を閉鎖可能に構成されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の車両用空調装置。
- 前記フット吹き出し流路は、前記温風流路を形成する前記仕切壁に隣接して開口されており、前記フットモードダンパのダンパ板先端が当接する前記仕切壁の端部には、前記フット吹き出し流路入口に臨む湾曲面が形成されていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の車両用空調装置。
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