JP2009268276A - 多相電動機駆動装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】高調波電流による多相電動機での銅損を減らすことで、多相電動機の軸出力能力を上げることができる多相電動機駆動装置を得る。
【解決手段】N相の巻線相互間は電気的に絶縁され、かつ磁気的に結合された多相電動機1と、各巻線にそれぞれ接続され、直流電源2からの直流電力を交流電力に変換するN台の単相PWMインバータ10iと、各10i毎の主回路を構成するIGBTのゲートに、基準信号とキャリアの比較制御によって得られるゲート信号を与えて各10iを制御する制御回路と、10iの外部に独立して設けられ、各制御回路に共通のキャリア同期信号を与えて各制御回路のキャリアの同期をとるキャリア同期信号源5と、10iのうちのP台数のキャリア信号が非同期となった場合に、前記キャリア信号が非同期となった10iの台数Pに応じて1の各相巻線の電流の上限をリミットする手段を備えたもの。
【選択図】図1

Description

本発明は、単相PWM(パルス幅変調方式)のインバータのキャリア比較PWM制御により多相電動機を駆動する多相電動機駆動装置の改良に関する。
特許文献1には、多相電動機の各相の巻線に対応して設けられた単相PWMインバータによる多相電動機駆動装置が開示され、これは電動機が発生するトルクに脈動が生じ、効率が低下するという問題を改善するための発明である。具体的には、電流制御回路と、誘導電圧演算手段とゲート制御回路を備え、誘導電圧演算手段で各相の負荷電流検出値に基づいて自己インダクタンス分、また自分(明細書原文の記載通りであるが、これは誤記と思われる)及び相互インダクタンス分による誘導電圧が演算される。電流制御回路で、各相の電流負荷指令と対応する相の電流検出値との偏差が零となる第1の電圧指令を出力する。ゲート制御回路で、前記第1の電圧指令と前記誘導電圧との偏差である第2の電圧指令及び波高値一定の搬送波に基づいて単相PWMインバータの各々のゲートを制御する。
この結果、特許文献1の発明は、インダクタンスによる電流歪の影響分を除去することが可能となり、多相電動機に発生するトルクの脈動を軽減することができ、効率の低下を可及的に防止することができる。
特許文献2は、複数台のPWM電力変換器(電力変換ユニット)の出力を、多相巻線を持つ1台のモータの各巻線別に供給してモータを速度制御し、PWM同期制御の同期ズレを防止する電力変換システムであって、以下に述べる機能を有するマスターユニット及びスレーブユニットを有している。マスターユニットは、電流制御部とPWM制御部及びインバータとを有して該インバータの出力をモータの1つの巻線に供給し、速度指令とモータの速度検出値とから電流制御部に電流制御指令を出力する速度制御部を実装し、またPWMキャリアの同期基準信号を発生する手段を備えている。スレーブユニットは、前記速度制御部から電流制御指令を受信する電流制御部と、PWM制御部及びインバータとを有して該インバータの出力をモータの他の巻線に供給するものであり、またスレーブユニットは、前記同期基準信号を受信して自ユニットのPWMキャリア同期基準信号との位相比較で前記マスターユニットとのPWMキャリア位相を同期させる手段と、該PWMキャリア信号を前記同期基準信号の伝送遅れ時間だけ位相を進める位相補正手段とを備えたものである。
この結果、例えば電力変換ユニットAからBに同期信号を伝送するには、伝送路の伝送遅れ時間や、信号絶縁用のフォトカプラなどの遅延時間が存在する。この遅延時間の分だけ位相補正手段が進めるように作用するので、実際のPWMキャリアを同期させることができる。
特許文献3は、複数台を並列したインバータ制御装置について、1台の基準とするインバータのPWMキャリア信号を位相基準として他のインバータのPWMキャリア信号の基準とするインバータとの差分を取ることにより、位相差を無くし、複数台の並列されたインバータ制御装置の全てのPWMキャリア信号を同期させることができ、横流を抑制することができる、というものである。
図8〜図11は現在実施している多相電動機駆動装置の問題点を説明するための図であり、図8は多相電動機駆動装置の概略構成を説明するためのブロック図であり、図9は図8の要部のみを説明するためのブロック図である。
多相電動機1はN相の多相電動機であって、各相i(i=1,2,…,N)に対応して設けられた単相PWMインバータ10i(i=1,2,…,N)によって駆動される。多相電動機駆動装置3は単相PWMインバータ10iと、速度制御回路4と、多相電動機1の回転速度を検出する速度検出器6とを有している。速度制御回路4は設定した速度指令値の速度となるように制御して電流指令波高値を単相PWMインバータ10iへ出力する。
各単相PWMインバータ10iは半導体主回路素子例えばIGBTS1、S2、S3、S4とダイオードD1、D2、D3、D4とを逆並列に接続してフルブリッジ回路を構成したインバータ回路11と、平滑コンデンサ13と、多相電動機1の巻線に流れる電流を検出する電流検出器14と、インバータ回路11にゲートパルスを出力する電流制御回路12とを有している。この単相PWMインバータ10iは平滑コンデンサ13にて直流電源2の直流電圧を平滑化し、電流指令波高値の電流が流れるように電流制御回路12はゲートパルスをインバータ回路11に出力し、インバータ回路11は交流電圧を出力する。
従来の制御回路のブロック図を図9に示す。速度制御回路4は、加算器21と、速度制御回路本体22とを有している。加算器21は、設定した速度指令値と、速度検出器6で検出した速度検出値との速度偏差を演算する。この速度偏差は、速度制御回路本体22に入力する。
速度制御回路本体22では、この速度偏差が零になるように制御して電流指令波高値を各単相PWMインバータ10iへ出力する。電流制御回路12は、乗算器23と、電流位相演算回路24と、加算器21と、電流制御回路本体25と、PWM制御回路26と、キャリア発生回路27と、キャリア周波数設定器29とを有している。電流位相演算回路24では多相電動機1の回転角度に応じた電流の位相を演算する。多相電動機1の相間には巻線構成に基づいて一定の位相差があり、各単相PWMインバータ10iの夫々で異なる位相を演算している。電流位相演算回路24で演算した上記位相の正弦と、速度制御回路4からの電流指令波高値とを用いて乗算器23にて電流指令値を演算する。この電流指令値は多相電動機1の巻線に流すべき交流負荷電流である。この電流指令値と、電流検出器14で検出した電流検出値とを用いて加算器21にて電流偏差を演算し、電流制御回路本体25に入力する。電流制御回路本体25では、この電流偏差が零になるように制御して電圧指令値ER1をPWM制御回路26に入力する。また、キャリア周波数設定器29にてキャリア周波数を設定し、キャリア発生回路27では単相PWMインバータ10iの搬送波となる波高値一定の三角波のキャリアC1を発生させ、PWM制御回路26に入力する。PWM制御回路26では、上記電圧指令値ER1とキャリアC1とを用いて次に述べるようなキャリア比較PWM制御(以下、PWM制御と呼ぶ)をおこない、インバータ回路11にゲートパルスを出力する。PWM制御は、ER1とC1との比較演算をおこない、例えば、ER1≧C1のときIGBTのS2とS3をオン、S1とS4をオフさせる。逆に、ER1<C1のときS1とS4をオン、S2とS3をオフさせる。これによりインバータ回路11は交流電圧を出力し、所望の交流負荷電流を流すことができる。
特開平7−327383号公報 特開2007−244009 特開2003−134834
このような多相電動機駆動装置において、各単相PWMインバータ10i(iは1、2、3…N)はPWM制御をしているため、多相電動機1の電流には交流負荷電流である低周波の基本波電流の他に、PWM制御により流れるキャリア周波数程度あるいはそれ以上の高調波電流が流れる。
一般的なPWM制御による電流制御は、基本波電流を制御するものであり、高調波電流は制御できず、電動機の巻線に印加された矩形波電圧と巻線のインピーダンスの大きさに応じて高調波電流は流れる。
ここで多相電動機1と各単相PWMインバータ10iの配置を図10に示す。各相の巻線に対応して単相PWMインバータが配置されている。多相電動機1の各相の巻線は電気的には接続されていないが、異なる相の巻線による磁路がオーバラップするため磁気的に結合されている。全ての異なる相との磁気的な結合はあるが、特に隣り合う相の磁気的な結合が強いため、磁気的な結合は隣り合う相のみに限定して簡略化すると、図11に示す等価回路となる。
今、第i相の単相PWMインバータ10iの端子電圧をVi、逆起電力をEi、電流をIi、抵抗をRi、自己インダクタンスをLi、相互インダクタンスをMiとすると、第i相における電圧方程式は次の(1)式となる。
Figure 2009268276
ここで、(1)式の左辺第3項のMi dI(i+1)/dtは第i+1相の電流が変化したときの第i相の誘起電圧を表し、左辺第4項のM(i−1) dI(i−1)/dtは第i−1相の電流が変化したときの第i相の誘起電圧を表している。磁気的な結合は隣り合う相に限定しているため第i+1相と第i−1相による誘起電圧のみとし、他の相については省略する。
(1)式によると第i相の電流は第i相の端子電圧と逆起電力の他に、第i+1相と第i−1相による誘起電圧に基づいて流れる。基本波電流は各単相PWMインバータ10iでの電流制御により必要な交流負荷電流分だけ流れるが、PWM制御による高調波電流に関しては制御できない。第i相の高調波電流は、第i相の端子電圧の高調波成分と、第i+1相と第i−1相の誘起電圧の高調波成分に基づいて流れる。
また、多相電動機1は三相同期電動機に比べて相数Nが大きく、全ての単相PWMインバータ10iの電流制御回路12を単一の制御回路で構成することは困難であるため、夫々の単相PWMインバータ10iに対して個別の制御回路で構成する手法が用いられる。各単相PWMインバータ10iが独立しているため、各相のキャリア周波数設定器29で同一の周波数に設定しても誤差により各相のキャリアには位相差が生じる。そのため、もし各相の電圧指令値が同一であったとしても、キャリアに位相差があるためゲートパルスのオンオフのタイミングは各相で異なる。そのため隣り合う相の高調波電流の誘起電圧によって高調波電流が発生し、高調波電流による多相電動機での銅損が増大するという問題があった。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたもので、高調波電流による多相電動機での銅損を減らすことで、多相電動機の軸出力能力を上げることができる多相電動機駆動装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、N相の巻線を有し、各巻線相互間は電気的に絶縁され、かつ磁気的に結合された多相電動機と、
前記各巻線にそれぞれ接続され、直流電力を交流電力に変換するN台の単相パルス幅変調方式のインバータと、
前記各インバータに直流電力を供給する直流電源と、
前記各インバータ毎の主回路を構成する半導体主回路素子のゲートに、基準信号とキャリアの比較制御によって得られるゲート信号を与えて前記各インバータの主回路を制御する制御回路と、
前記インバータの外部に独立して設けられ、前記各制御回路に共通のキャリア同期信号を与えて前記各制御回路のキャリアの同期をとるキャリア同期信号源と、
前記インバータのうちのP台数のキャリア信号が非同期となった場合に、前記キャリア信号が非同期となったインバータの台数をPとするとき、前記キャリア信号が非同期となった前記インバータの台数Pに応じて前記多相電動機の各相巻線の電流及び又は前記の多相電動機の速度の上限をリミットする手段と、
を備えた多相電動機駆動装置である。
本発明によれば、高調波電流による多相電動機での銅損を減らすことで、多相電動機の軸出力能力を上げることができる多相電動機駆動装置を提供できる。
本発明による多相電動機駆動装置の実施形態について図面を参照して説明する。図1は第1の実施形態の全体の概略構成を示すブロック図であり、図2は図1の速度制御回路及び電流制御回路の詳細な構成を示すブロック図である。
概略構成は、N相の巻線(前述した図10)を有し、各巻線相互間は電気的に絶縁され、かつ磁気的に結合された多相電動機1と、各巻線にそれぞれ接続され、直流電力を交流電力に変換するN台の単相パルス幅変調方式のインバータ10iと、各インバータ10iに直流電力を供給する直流電源2と、各インバータ毎の主回路を構成する半導体主回路素子例えばIGBTS1、S2、S3、S4のゲートに、基準信号とキャリアの比較制御によって得られるゲート信号を与えて前記各インバータの主回路を制御する制御回路と、前記インバータの外部に独立して設けられ、前記各制御回路に共通のキャリア同期信号を与えて前記各制御回路のキャリアの同期をとるキャリア同期信号源5と、前記インバータのうちのP台数のキャリア信号が非同期となった場合に、前記キャリア信号が非同期となった前記インバータの台数Pに応じて前記多相電動機1の各相巻線の電流の上限をリミットする手段とを備えた多相電動機駆動装置である。
多相電動機1はN相の多相電動機であって、各相i(i = 1, 2, ・・・, N)に対応して設けられた単相PWMインバータ10i (i = 1, 2, ・・・, N)によって駆動される。多相電動機駆動装置3は単相PWMインバータ10iと、速度制御回路4と、キャリア同期信号源5と、多相電動機1の回転速度を検出する速度検出器6とを有している。
速度制御回路4は設定した速度指令値の速度となるように制御して電流指令波高値を単相PWMインバータ10iへ出力する。キャリア同期信号源5は各単相PWMインバータ10iの電流制御回路12にキャリア同期信号を与えるものである。
各単相PWMインバータ10iは半導体主回路素子例えばIGBTS1、S2、S3、S4と、ダイオードD1、D2、D3、D4とを各々逆並列に接続してフルブリッジ回路を構成したインバータ回路11と、平滑コンデンサ13と、多相電動機1の巻線に流れる電流を検出する電流検出器14と、インバータ回路11にゲートパルスを出力する電流制御回路12とを有している。
単相PWMインバータ10iは平滑コンデンサ13にて直流電源2の直流電圧を平滑化し、電流指令波高値の電流が流れるように電流制御回路12はゲートパルスをインバータ回路11に出力し、インバータ回路11は交流電圧を出力する。
図2は図9に示す従来の制御回路のブロック図に新たにキャリア同期PLL回路28を加えたものである。キャリア同期信号源5から与えられたキャリア同期信号に基づき、各単相PWMインバータ10iのキャリアの位相が同期するようにキャリア同期PLL回路28にてキャリア周波数を制御し、キャリア発生回路27から各単相PWMインバータ10i間で同期したキャリアC1を発生させる。
このようにして各単相PWMインバータ10iのキャリアC1が同期するので、もし各相の電圧指令値が同一ならば、ゲートパルスのオンオフのタイミングは各相で同じになる。そのため、第i相の端子電圧Viの高調波成分は、第i+1相の誘起電圧Mi dI(i+1)/dtの高調波成分と第i−1相の誘起電圧M(i−1) dI(i−1)/dtの高調波成分により打ち消されるため、第i相に流れる高調波電流は小さくなる。
ここまでの説明は、各相の電圧指令値は同一と仮定して述べたが、実際には各相には一定の位相差が存在するため同一の電圧指令値にはならない。例えば三相同期電動機であれば、各相の位相差は120度もあり上述のような高調波電流を抑制する効果は得られない。
しかしながら、本発明のように多相電動機1の場合、隣り合う相との位相差は数十度以下と小さいため、隣り合う相と電圧指令値はほぼ同程度になり、高調波電流を抑制する効果を得ることができる。
多相電動機1の各相の線間電圧波形について図3に示している。図3(a)は、各相の線間電圧波形であり、図3(b)は、図3(a)の破線内の時間軸を拡大した図である。図3から明らかなようにPWM制御を行っているため各相の線間電圧は方形波パルスが繰り返した波形となり、相間には一定の位相差がある。各相のキャリアが同期しているため、各相の方形波の中心位置は一致し、自相と隣り合う相の電圧が共にオンしている領域では、高調波成分の電圧を打ち消すため高調波電流は小さくなる。第i相の高調波電流は、第i相の端子電圧の高調波成分と、第i+1相と第i−1相の誘起電圧の高調波成分に基づいて流れるため、上述のように構成された本発明による多相電動機駆動装置によれば、第i相の端子電圧の高調波成分を打ち消す方向に第i+1相と第i−1相の誘起電圧の高調波成分を発生させることで、第i相の高調波電流を抑制することができる。これにより、高調波電流による多相電動機での銅損を減らすことができ、多相電動機の軸出力能力を上げることができる。
このように第1の実施形態によれば、高調波電流を抑制することができ、高調波電流による多相電動機1での銅損を減らすことができる。これにより、多相電動機1の巻線温度を低減できるため、より大きい交流負荷電流を流すことができ、多相電動機1の軸出力能力を上げることができる。
次に本発明による多相電動機駆動装置の第2の実施形態の構成を示す制御回路のブロック図を図4に示す。図2に示す第1の実施形態のブロック図に新たに制限値演算回路31と電流リミッタ32を加えたものである。上述のとおり、キャリアを同期することで高調波電流を抑制することができるが、キャリア同期信号のノイズや断線によりキャリアが同期できなくなる場合があり、交流負荷電流を十分に流すことができなくなる。そのため、各単相PWMインバータ10iのキャリア同期PLL回路28にてキャリア信号の同期状態を常時監視し、そのキャリア同期状態信号を制限値演算回路31に与える。キャリアが非同期になったときはキャリア周波数設定器29で設定した周波数のキャリアを出力する。制限値演算回路31では全ての単相PWMインバータ10iの内、キャリアが非同期となった単相PWMインバータ10iの台数をPとしたとき、電流が過大に流れないように電流リミッタ32にて台数Pに応じて電流指令波高値の上限を制限する。
このように第2の実施形態によれば、第1の実施形態で述べた効果に加えて、もしキャリアが非同期となった場合に各相巻線の電流をリミットでき、多相電動機1を損傷しない範囲で安全に運転することができる。
次に本発明による多相電動機駆動装置の第3の実施形態の構成を示す制御回路のブロック図を図5に示す。図2に示す第1の実施形態のブロック図に新たに制限値演算回路31と速度リミッタ33を加えたものである。上述のとおり、キャリアを同期することで高調波電流を抑制することができるが、キャリア同期信号のノイズや断線によりキャリアが同期できなくなる場合があり、交流負荷電流を十分に流すことができなくなる。そのため、各単相PWMインバータ10iのキャリア同期PLL回路28にてキャリアの同期状態を常時監視し、そのキャリア同期状態信号を制限値演算回路31に与える。キャリアが非同期になったときはキャリア周波数設定器29で設定した周波数のキャリアを出力する。制限値演算回路31では全ての単相PWMインバータ10iの内、キャリアが非同期となった単相PWMインバータ10iの台数をPとしたとき、多相電動機1のアプリケーションが速度の2乗トルク負荷のような場合、巻線の電流が過大に流れないように速度リミッタ33にて台数Pに応じて速度指令値の上限を制限する。
このように第3の実施形態によれば、第1の実施形態で述べた効果に加えて、もしキャリアが非同期となった場合に多相電動機の速度をリミットでき、多相電動機1を損傷しない範囲で安全に運転することができる。
図6は、本発明の多相電動機駆動装置の第4の実施形態を説明するための全体の概略構成を示すブロック図であり、図7は図6の速度制御回路及び電流制御回路の詳細な構成を示すブロック図である。図1の第1の実施形態と異なる点は、キャリア同期信号源(1)5と、キャリア同期信号源(2)5aを設け、両者を切換え可能に切換スイッチ7を設けたものである。この場合、通常時はキャリア信号1を使用し、断線等の故障によりキャリア信号1を使用することができない場合にはキャリア信号2に切り替えて使用する。
本発明に関わる多相電動機駆動装置の第1の実施形態の基本構成を示す構成図。 本発明に関わる多相電動機駆動装置の第1の実施形態を示す制御回路のブロック図。 本発明に関わる線間電圧波形についての説明図。 本発明に関わる多相電動機駆動装置の第2の実施形態を示す制御回路のブロック図。 本発明に関わる多相電動機駆動装置の第3の実施形態を示す制御回路のブロック図。 本発明に関わる多相電動機駆動装置の第4の実施形態の基本構成を示す構成図。 本発明に関わる多相電動機駆動装置の第4の実施形態を示す制御回路のブロック図。 従来の多相電動機駆動装置の例の基本構成を示す概略構成図。 従来の多相電動機駆動装置の例の制御回路のブロック図。 多相電動機と単相PWMインバータの配置を示す図。 図10の等価回路を示す図。
符号の説明
1…多相電動機、2…直流電源、3…多相電動機駆動装置、4…速度制御回路、5、5a…キャリア同期信号源、6…速度検出器、7…切換スイッチ、10i(i = 1, 2, 3, ・・・, N)…単相PWMインバータ、11…インバータ回路、12…電流制御回路、13…平滑コンデンサ、14…電流検出器、21…加算器、22…速度制御回路本体、23…加算器、24…電流位相演算回路、25…電流制御回路本体、26…ゲート制御回路、27…キャリア発生回路、28…キャリア同期PLL回路、29…キャリア周波数設定器、31…制限値演算回路、32…電流リミッタ、33…速度リミッタ。

Claims (4)

  1. N相の巻線を有し、各巻線相互間は電気的に絶縁され、かつ磁気的に結合された多相電動機と、
    前記各巻線にそれぞれ接続され、直流電力を交流電力に変換するN台の単相パルス幅変調方式のインバータと、
    前記各インバータに直流電力を供給する直流電源と、
    前記各インバータ毎の主回路を構成する半導体主回路素子のゲートに、基準信号とキャリアの比較制御によって得られるゲート信号を与えて前記各インバータの主回路を制御する制御回路と、
    前記インバータの外部に独立して設けられ、前記各制御回路に共通のキャリア同期信号を与えて前記各制御回路のキャリアの同期をとるキャリア同期信号源と、
    前記インバータのうちのP台数のキャリア信号が非同期となった場合に、前記キャリア信号が非同期となった前記インバータの台数Pに応じて前記多相電動機の各相巻線の電流の上限をリミットする手段と、
    を備えた多相電動機駆動装置。
  2. N相の巻線を有し、各巻線相互間は電気的に絶縁され、かつ磁気的に結合された多相電動機と、
    前記各巻線にそれぞれ接続され、直流電力を交流電力に変換するN台の単相パルス幅変調方式のインバータと、
    前記各インバータに直流電力を供給する直流電源と、
    前記各インバータ毎の主回路を構成する半導体主回路素子のゲートに、基準信号とキャリアの比較制御によって得られるゲート信号を与えて前記各インバータの主回路を制御する制御回路と、
    前記インバータの外部に独立して設けられ、前記各制御回路に共通のキャリア同期信号を与えて前記各制御回路のキャリアの同期をとるキャリア同期信号源と、
    前記インバータのうちのP台数のキャリア信号が非同期となった場合に、前記キャリア信号が非同期となったインバータの台数をPとするとき、前記キャリア信号が非同期となった前記インバータの台数Pに応じて前記多相電動機の速度の上限をリミットする手段と、
    を備えた多相電動機駆動装置。
  3. N相の巻線を有し、各巻線相互間は電気的に絶縁され、かつ磁気的に結合された多相電動機と、
    前記各巻線にそれぞれ接続され、直流電力を交流電力に変換するN台の単相パルス幅変調方式のインバータと、
    前記各インバータに直流電力を供給する直流電源と、
    前記各インバータ毎の主回路を構成する半導体主回路素子のゲートに、基準信号とキャリアの比較制御によって得られるゲート信号を与えて前記各インバータの主回路を制御する制御回路と、
    前記インバータの外部に独立して設けられ、前記各制御回路に共通のキャリア同期信号を与えて前記各制御回路のキャリアの同期をとるキャリア同期信号源と、
    前記インバータのうちのP台数のキャリア信号が非同期となった場合に、前記キャリア信号が非同期となったインバータの台数をPとするとき、前記キャリア信号が非同期となった前記インバータの台数Pに応じて前記多相電動機の各相巻線の電流及び前記の多相電動機の速度の上限をリミットする手段と、
    を備えた多相電動機駆動装置。
  4. 前記キャリア同期信号源は、複数で構成したことを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の多相電動機駆動装置。
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