JP6393543B2 - 駆動装置 - Google Patents

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Description

本発明は、モータを駆動するための駆動装置に関する。
リニアモータや多相交流モータでは、複数のモータコイルが用いられる。従って複数のコイルを駆動するための複数の駆動回路が必要となる。また一つのコイルで駆動するモータ(例えば、振動モータ)であっても複数のモータを使用する場合、同様に複数の駆動回路が必要となる。複数の駆動回路を設ける場合、単一の電源装置から複数の駆動回路に並列に電源が供給される構成が一般的である。
特開平09−201092号公報
単一の電源装置で複数の駆動回路を動作させると、複数の駆動回路のスイッチングリップルが累積して、入力電流に含まれるリップル電流のピークが大きくなる。リップル電流のピークが大きくなるとノイズや損失も大きくなる。省エネルギー化が求められる中、単一の電源装置から複数の駆動回路に供給される電流の低減も求められている。
本発明はこうした状況に鑑みてなされたものであり、その目的は、単一の電源装置から複数の駆動回路に供給される電流を低減する技術を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある態様の駆動装置は、複数のモータコイルに、それぞれ駆動電流を供給する複数の駆動回路を備える。各駆動回路は、接続されたモータコイルに供給する電流を制御するスイッチング素子を含む。複数の駆動回路は、1つの電源装置から並列に電源が供給され、それぞれ位相がずれたクロック信号をもとに、それぞれに含まれるスイッチング素子をPWM(Pulse Width Modulation)駆動する。
本発明によれば、単一の電源装置から複数の駆動回路に供給される電流を低減できる。
本発明の実施例1に係るモータ駆動システムの構成を示す図である。 図2(a)−(b)は、第1駆動回路及び第2駆動回路に供給される入力電流に重畳されるスイッチングリップル電流波形の模式図である。 本発明の実施例2に係るモータ駆動システムの構成を示す図である。 第1駆動回路、第2駆動回路、第3駆動回路及び第4駆動回路に供給される入力電流に重畳されるスイッチングリップル電流波形の模式図である。 図1、図3を一般化したモータ駆動システムの構成を示す図である。 第1駆動回路の構成例を示す図である。 第1駆動回路、第2駆動回路、第3駆動回路及び第4駆動回路の第1クロック信号と第2クロック信号のやりとりを模式的に示す図である。 第1駆動回路、第2駆動回路、第3駆動回路及び第4駆動回路のクロック供給回路で第2クロック信号の位相を遅延させる様子を示す図である。 第1駆動回路、第2駆動回路、第3駆動回路及び第4駆動回路のゲート信号のデューティ比変動を模式的に示す図である。 本発明の実施例に係るモータ駆動システムを使用した、半導体露光装置における位置決めステージ装置の概略構成を示す図である。
図1は、本発明の実施例1に係るモータ駆動システム100の構成を示す図である。本明細書ではモータ駆動システム100の負荷として電磁モータを想定する。電磁モータは固定子と可動子(例えばロータ)を備え、一方が永久磁石で、他方が電磁石で構成される。直流モータでは通常、固定子が永久磁石で構成され、可動子が電磁石で構成される。交流モータでは通常、固定子が電磁石で構成され、可動子が永久磁石で構成される。なお可動子としてのロータが磁性を持たず、固定子によりロータに誘導電流を生じさせてロータを回転させる誘導モータもある。また回転式の交流モータを直線上に開いたリニアモータもある。実施例に係るモータ駆動システム100は直流モータにも交流モータにも適用できるが以下、交流モータに適用する例を説明する。
実施例1に係るモータ駆動システム100は、AC−DCコンバータ20、駆動装置30、第1モータコイル41、及び第2モータコイル42を備える。実施例1はモータの固定子として、2つのモータコイルを設ける例を想定している。例えば2相式のステッピングモータが想定される。なお図1では可動子を省略して描いている。
AC−DCコンバータ20は、交流電源10から供給される交流電圧を直流電圧に変換する電源装置である。AC−DCコンバータ20として例えば、絶縁型のコンバータを使用できる。その場合、1次側に整流回路、PFC回路、インバータ(例えばフルブリッジ回路)を設け、2次側に整流回路、平滑回路を設ける。
駆動装置30は、第1駆動回路31及び第2駆動回路32を備える。第1駆動回路31は第1モータコイル41に駆動電流を供給し、第2駆動回路32は第2モータコイル42に駆動電流を供給する。第1駆動回路31及び第2駆動回路32には、AC−DCコンバータ20から並列に直流電流が供給される。
第1駆動回路31及び第2駆動回路32はそれぞれ、第1モータコイル41及び第2モータコイル42に供給する電流を制御するスイッチング素子を含む。第1駆動回路31及び第2駆動回路32は、それぞれ位相が180°ずれたクロック信号をもとに、それぞれに含まれるスイッチング素子をPWM(Pulse Width Modulation)駆動する。
第1駆動回路31は、モータからのフィードバック信号をもとにスイッチング素子のデューティ比を調整する。例えばモータに、可動子の位置を検出する図示しないセンサ(例えばホール素子)が設けられる場合、第1駆動回路31は、当該センサからの位置信号に応じて、スイッチング素子のデューティ比を調整する。可動子の位置が遅れている場合、デューティ比を上げて第1モータコイル41に供給する電流量を増やす。これによりモータトルクが増大する。反対に可動子の位置が進んでいる場合、デューティ比を下げて第1モータコイル41に供給する電流量を減らす。これによりモータトルクが減少する。以上の制御により可動子の位置を適切な位置に調整できる。第2駆動回路32も同様にスイッチング素子のデューティ比を調整する。
第1駆動回路31及び第2駆動回路32がPWM駆動すると、それぞれのスイッチング素子のオン/オフによるスイッチングリップルが発生する。このスイッチングリップルは、AC−DCコンバータ20から第1駆動回路31及び第2駆動回路32に供給される入力電流に重畳される。
図2(a)−(b)は、第1駆動回路31及び第2駆動回路32に供給される入力電流に重畳されるスイッチングリップル電流波形の模式図である。図2(a)は従来例に係るスイッチングリップル電流波形を示し、図2(b)は実施例1に係るスイッチングリップル電流波形を示す。
スイッチングリップル電流波形Aは、図1のA地点(第1駆動回路31の入力)を流れる電流に重畳されるスイッチングリップル電流波形を示す。スイッチングリップル電流波形Bは、図1のB地点(第2駆動回路32の入力)を流れる電流に重畳されるスイッチングリップル電流波形を示す。これらのスイッチングリップル電流波形は、他のチャンネルのスイッチングリップル電流波形の影響を除いた状態の波形である。スイッチングリップル電流波形Cは、図1のC地点(AC−DCコンバータ20の出力)を流れる電流に重畳されるスイッチングリップル電流波形を示す。第1駆動回路31及び第2駆動回路32には、このスイッチングリップル電流が入力される。
図2(a)に示す従来例では、第1駆動回路31のスイッチング素子をPWM駆動するためのクロック信号と、第2駆動回路32のスイッチング素子をPWM駆動するためのクロック信号の位相が同じである。従ってスイッチングリップル電流波形Aとスイッチングリップル電流波形Bの位相も同じになり、スイッチングリップル電流波形Cのピークが増大する。
これに対して図2(b)に示す実施例1では、第1駆動回路31のスイッチング素子をPWM駆動するためのクロック信号と、第2駆動回路32のスイッチング素子をPWM駆動するためのクロック信号の位相が180°ずれている。従ってスイッチングリップル電流波形Aの正(負)のピークと、スイッチングリップル電流波形Bの負(正)のピークが打ち消し合う。よってC地点のスイッチングリップル電流は軽減され、第1駆動回路31及び第2駆動回路32に入力されるスイッチングリップル電流も軽減される。
このように第1駆動回路31のスイッチング素子をPWM駆動するためのクロック信号と、第2駆動回路32のスイッチング素子をPWM駆動するためのクロック信号の位相を逆にすることにより、第1駆動回路31及び第2駆動回路32の入力電流のピークを減らすことができる。これにより第1駆動回路31及び第2駆動回路32のノイズを低減でき、損失を低減できる。従って、AC−DCコンバータ20から第1駆動回路31及び第2駆動回路32に供給される電流を低減できる。また第1駆動回路31及び第2駆動回路32の入力電流のピークを減らすことができるため、第1駆動回路31及び第2駆動回路32内の素子の使用制限を緩和できる。従って各素子の能力を十分に活用できる。広範囲のピーク電流に対応するための高仕様の素子を使用する必要がなくなるため、回路面積およびコストの増大を抑制できる。
図3は、本発明の実施例2に係るモータ駆動システム100の構成を示す図である。実施例2に係るモータ駆動システム100は、AC−DCコンバータ20、駆動装置30、第1モータコイル41、第2モータコイル42、第3モータコイル43、及び第4モータコイル44を備える。実施例2はモータの固定子として、4つのモータコイルを設ける例を想定している。例えば4つのモータコイルを直線上に並べたリニアモータが想定される。
駆動装置30は、第1駆動回路31、第2駆動回路32、第3駆動回路33及び第4駆動回路34を備える。第1駆動回路31は第1モータコイル41に駆動電流を供給し、第2駆動回路32は第2モータコイル42に駆動電流を供給し、第3駆動回路33は第3モータコイル43に駆動電流を供給し、第4駆動回路34は第4モータコイル44に駆動電流を供給する。第1駆動回路31、第2駆動回路32、第3駆動回路33及び第4駆動回路34には、AC−DCコンバータ20から並列に直流電流が供給される。
第1駆動回路31、第2駆動回路32、第3駆動回路33及び第4駆動回路34はそれぞれ、第1モータコイル41、第2モータコイル42、第3モータコイル43及び第4モータコイル44に供給する電流を制御するスイッチング素子を含む。第1駆動回路31、第2駆動回路32、第3駆動回路33及び第4駆動回路34は、それぞれ位相が90°ずれたクロック信号をもとに、それぞれに含まれるスイッチング素子をPWM駆動する。
図4は、第1駆動回路31、第2駆動回路32、第3駆動回路33及び第4駆動回路34に供給される入力電流に重畳されるスイッチングリップル電流波形の模式図である。スイッチングリップル電流波形Aは、図3のA地点(第1駆動回路31の入力)を流れる電流に重畳されるスイッチングリップル電流波形を示す。スイッチングリップル電流波形Bは、図3のB地点(第2駆動回路32の入力)を流れる電流に重畳されるスイッチングリップル電流波形を示す。スイッチングリップル電流波形Cは、図3のC地点(第3駆動回路33の入力)を流れる電流に重畳されるスイッチングリップル電流波形を示す。スイッチングリップル電流波形Dは、図3のD地点(第4駆動回路34の入力)を流れる電流に重畳されるスイッチングリップル電流波形を示す。これらのスイッチングリップル電流波形は、他のチャンネルのスイッチングリップル電流波形の影響を除いた状態の波形である。
スイッチングリップル電流波形Eは、図3のE地点(AC−DCコンバータ20の出力)を流れる電流に重畳されるスイッチングリップル電流波形を示す。第1駆動回路31、第2駆動回路32、第3駆動回路33及び第4駆動回路34には、このスイッチングリップル電流が入力される。
図4に示すように実施例2では、第1駆動回路31のスイッチング素子をPWM駆動するためのクロック信号と、第3駆動回路33のスイッチング素子をPWM駆動するためのクロック信号の位相が180°ずれている。従って両者のスイッチングリップル電流波形のピークが相殺される。また第2駆動回路32のスイッチング素子をPWM駆動するためのクロック信号と、第4駆動回路34のスイッチング素子をPWM駆動するためのクロック信号の位相が180°ずれている。従って両者のスイッチングリップル電流波形のピークが相殺される。よってE地点のスイッチングリップル電流はほぼゼロになり、第1駆動回路31、第2駆動回路32、第3駆動回路33及び第4駆動回路34に入力されるスイッチングリップル電流もほぼゼロになる。
第1駆動回路31、第2駆動回路32、第3駆動回路33及び第4駆動回路34の各スイッチング素子を駆動するためのクロック信号の位相を、90°ずつ、ずらすことにより、第1駆動回路31、第2駆動回路32、第3駆動回路33及び第4駆動回路34の入力電流のピークを減らすことができる。従ってAC−DCコンバータ20から第1駆動回路31、第2駆動回路32、第3駆動回路33及び第4駆動回路34に供給する電流を低減できる。これに対して4つのクロック信号を同位相とした場合、図2(a)に示した波形と同様の原理により、リップル成分のピークが同一方向に加算されて大きなピーク電流となる。このピーク電流はチャンネル数が多いほど大きくなる。
これまで2チャンネルの駆動回路と、4チャンネルの駆動回路の例を示したが、チャンネル数はそれらに限定されない。
図5は、図1、図3を一般化したモータ駆動システム100の構成を示す図である。当該モータ駆動システム100は、AC−DCコンバータ20、駆動装置30、第1モータコイル41−第nモータコイル4nを備える。即ち、n(nは2以上の整数)個のモータコイルを備える。
駆動装置30は、第1駆動回路31−第n駆動回路3nを備える。即ち、並列接続されたn(nは2以上の整数)個の駆動回路を備える。n個の駆動回路は、n個のモータコイルにそれぞれ駆動電流を供給する。第1駆動回路31−第n駆動回路3nには、AC−DCコンバータ20から並列に直流電流が供給される。各駆動回路31−3nは、接続されたモータコイル41−4nに供給する電流を制御するスイッチング素子を含む。第1駆動回路31−第n駆動回路3nは、それぞれ位相が(360/n)°ずれたクロック信号をもとに、それぞれに含まれるスイッチング素子をPWM駆動する。なお(360/n)°以外の値で位相をずらした場合でも、全てのクロック信号の位相を同じにする場合と比較して、スイッチングリップル電流のピークを低減する一定の効果が得られる。(360/n)°ずらす場合が、スイッチングリップル電流のピークを最も低減できる。
図6は、第1駆動回路31の構成例を示す図である。第1駆動回路31は、発振器311、分周器312、トランシーバ313、コネクタ314、クロック供給回路315、ゲート制御回路316及びHブリッジ回路317を備える。発振器311は、基準となるクロック信号(以下、第1クロック信号と表記する)を生成する。発振器311には水晶振動子などが用いられる。分周器312は、発振器311により生成された第1クロック信号を所定の分周比で分周して、第2クロック信号を生成する。以下の例では、発振器311が800kHzの第1クロック信号を生成し、分周器312が800kHzの第1クロック信号を4分周して200kHzの第2クロック信号を生成する例を説明する。
トランシーバ313は、内部で生成された第1クロック信号及び第2クロック信号をコネクタ314を介して外部に出力できる。またトランシーバ313は、外部で生成された第1クロック信号及び第2クロック信号をコネクタ314を介して内部に取り込むことができる。
図7は、第1駆動回路31、第2駆動回路32、第3駆動回路33及び第4駆動回路34の第1クロック信号と第2クロック信号のやりとりを模式的に示す図である。以下、4チャンネルの駆動回路が設けられる例を説明する。4つの駆動回路の内、1つがマスタに設定され、残りの3つがスレーブに設定される。マスタに設定された駆動回路は、その内部の発振器311及び分周器312で生成された第1クロック信号及び第2クロック信号を使用する。またマスタに設定された駆動回路は、生成した第1クロック信号及び第2クロック信号を外部出力して、スレーブに設定された他の駆動回路に供給する。スレーブに設定された駆動回路は、マスタに設定された駆動回路で生成された第1クロック信号及び第2クロック信号を外部から取り込んで使用する。図7では第1駆動回路31がマスタに設定され、第2駆動回路32、第3駆動回路33及び第4駆動回路34がスレーブに設定される例を描いている。
図6に戻る。クロック供給回路315は、内部で生成された第1クロック信号および第2クロック信号の供給を受ける。なおマスタに設定された第1駆動回路31以外の駆動回路のクロック供給回路315は、外部で生成された第1クロック信号および第2クロック信号の供給を、コネクタ314及びトランシーバ313を介して受ける。
クロック供給回路315は、図示しない上位のコントローラから位相設定信号を受ける。位相設定信号は、各駆動回路のクロック供給回路315に位相遅延量を指定するためのタイミング信号である。クロック供給回路315は、外部設定される位相設定信号に応じて第2クロック信号を遅延させてゲート制御回路316に供給する。その際、第1クロック信号および位相設定信号に応じて、ゲート制御回路316に供給すべき第2クロック信号の遅延量を決定する。
図8は、第1駆動回路31、第2駆動回路32、第3駆動回路33及び第4駆動回路34のクロック供給回路315で第2クロック信号の位相を遅延させる様子を示す図である。以下、図8の信号波形を上から順に説明する。1番目の信号は、第1駆動回路31の発振器311で生成された800kHzの第1クロック信号である。2番目の信号は、第1駆動回路31の分周器312で生成された200kHzの第2クロック信号(以下、原第2クロック信号という)である。
3番目の信号は、第1駆動回路31のクロック供給回路315に設定される位相設定信号である。原第2クロック信号の単位周期の先頭から位相遅延がない位置に、アクティブパルスが生成されている信号である。4番目の信号は、第2駆動回路32のクロック供給回路315に設定される位相設定信号である。原第2クロック信号の単位周期の先頭から位相が90°遅延した位置に、アクティブパルスが生成されている信号である。この位置は、第1クロック信号の1パルス分を遅延させた位置に相当する。
5番目の信号は、第3駆動回路33のクロック供給回路315に設定される位相設定信号である。原第2クロック信号の単位周期の先頭から位相が180°遅延した位置に、アクティブパルスが生成されている信号である。この位置は、第1クロック信号の2パルス分を遅延させた位置に相当する。6番目の信号は、第4駆動回路34のクロック供給回路315に設定される位相設定信号である。原第2クロック信号の単位周期の先頭から位相が270°遅延した位置に、アクティブパルスが生成されている信号である。この位置は、第1クロック信号の3パルス分を遅延させた位置に相当する。
7番目の信号は、第1駆動回路31のクロック供給回路315が、3番目の位相設定信号に応じて原第2クロック信号を遅延させずに、そのまま出力した第2クロック信号である。8番目の信号は、第2駆動回路32のクロック供給回路315が、4番目の位相設定信号に応じて原第2クロック信号を90°遅延させた第2クロック信号である。9番目の信号は、第3駆動回路33のクロック供給回路315が、5番目の位相設定信号に応じて原第2クロック信号を180°遅延させた第2クロック信号である。10番目の信号は、第4駆動回路34のクロック供給回路315が、6番目の位相設定信号に応じて原第2クロック信号を270°遅延させた第2クロック信号である。
図6に戻る。Hブリッジ回路317は第1モータコイル41に接続され、ゲート制御回路316から供給されるゲート信号に応じて、第1モータコイル41に駆動電流を供給する。Hブリッジ回路317は、第1スイッチング素子S1、第2スイッチング素子S2、第3スイッチング素子S3及び第4スイッチング素子S4を備える。
ハイサイド基準電位VDDとローサイド基準電位GNDの間に、第1スイッチング素子S1と第2スイッチング素子S2が直列接続された第1アームと、第3スイッチング素子S3と第4スイッチング素子S4が直列接続された第2アームが並列に接続されている。第1アームの中点は第1モータコイル41の一端に接続され、第2アームの中点は第1モータコイル41の他端に接続される。
第1スイッチング素子S1−第4スイッチング素子S4には、MOSFETまたはIGBTを使用できる。図6には第1スイッチング素子S1−第4スイッチング素子S4にnチャンネル型のMOSFETを使用する例を描いている。なおハイサイドの第1スイッチング素子S1及び第3スイッチング素子S3に、pチャンネル型のMOSFETを使用してもよい。
ゲート制御回路316は、Hブリッジ回路317を構成する第1スイッチング素子S1−第4スイッチング素子S4の制御端子(具体的にはゲート端子)に供給するゲート信号を生成する。具体的にはモータを正回転させる場合(または正方向に移動させる場合)、第1スイッチング素子S1及び第4スイッチング素子S4をオン、第2スイッチング素子S2及び第3スイッチング素子S3をオフするためのゲート信号を生成する。ゲート制御回路316は、生成したゲート信号を第1スイッチング素子S1−第4スイッチング素子S4のゲート端子にそれぞれ供給する。モータを逆回転させる場合(または逆方向に移動させる場合)、第1スイッチング素子S1及び第4スイッチング素子S4をオフ、第2スイッチング素子S2及び第3スイッチング素子S3をオンするためのゲート信号を生成する。ゲート制御回路316は、生成したゲート信号を第1スイッチング素子S1−第4スイッチング素子S4のゲート端子にそれぞれ供給する。
ゲート制御回路316は、オン期間中のスイッチング素子のデューティ比を調整することにより、上述のフィードバック制御またはモータの速度を調整できる。モータの速度を速くする場合、スイッチング素子のデューティ比を上げて第1モータコイル41に供給する電流量を増やす。これによりモータトルクが増大する。反対にモータの速度を遅くする場合、スイッチング素子のデューティ比を下げて第1モータコイル41に供給する電流量を減らす。これによりモータトルクが減少する。
第1駆動回路31以外の駆動回路も、基本的に図6と同様の構成である。なおスレーブに設定される駆動回路は、発振器311及び分周器312を搭載しない構成も可能である。
図9は、第1駆動回路31、第2駆動回路32、第3駆動回路33及び第4駆動回路34のゲート信号のデューティ比変動を模式的に示す図である。1−3番目の信号は、第1駆動回路31に含まれる第1スイッチング素子S1−第4スイッチング素子S4のゲート端子に入力されるゲート信号の一例を示す図である。これらのゲート信号は、第1スイッチング素子S1−第4スイッチング素子S4の内、オン期間中のスイッチング素子のゲート端子に印加されるゲート信号である。第1駆動回路31のゲート制御回路316は、クロック供給回路315から入力される第2クロック信号をもとに、当該ゲート信号を生成する。本実施例ではスイッチング周波数が200kHzのゲート信号を生成する。なお、オフ期間に設定されるスイッチング素子のゲート端子には、固定のローレベル信号を印加する。
1番目の信号はデューティ比50%のゲート信号を示し、2番目の信号はデューティ比25%のゲート信号を示し、3番目の信号はデューティ比75%のゲート信号を示す。なお、これらのデューティ比は一例であり、実際はより細かくデューティ比が調整される。第1駆動回路31のゲート制御回路316は、上述のフィードバック信号や速度指令に基づき、ゲート信号のデューティ比を適応的に制御する。
4−6番目の信号は、第2駆動回路32に含まれる第1スイッチング素子S1−第4スイッチング素子S4のゲート端子に入力されるゲート信号の一例を示す図である。4−6番目の信号は、1−3番目の信号に対して、位相が90°ずれている。図示しないが第3駆動回路33に含まれる第1スイッチング素子S1−第4スイッチング素子S4のゲート端子に入力されるゲート信号は、第1駆動回路31に含まれる第1スイッチング素子S1−第4スイッチング素子S4のゲート端子に入力されるゲート信号に対して、位相が180°ずれる。また第4駆動回路34に含まれる第1スイッチング素子S1−第4スイッチング素子S4のゲート端子に入力されるゲート信号は、第1駆動回路31に含まれる第1スイッチング素子S1−第4スイッチング素子S4のゲート端子に入力されるゲート信号に対して、位相が270°ずれる。
並列接続される複数の駆動回路にそれぞれ含まれる第1スイッチング素子S1−第4スイッチング素子S4のオン期間の設定方法は、従来例と同様である。各オン期間内のPWM波形のデューティ比の調整も従来例と同様である。本実施例では各オン期間内のPWM波形の位相をずらしている。従ってモータコイルに供給されるエネルギーを維持しながら、スイッチングリップルを抑制できる。またマスタに設定された駆動回路で生成された第1クロック信号および第2クロック信号を、駆動装置30に含まれる全ての駆動回路で共通に使用することにより、複数の駆動回路間のクロック信号の同期ずれを防止できる。
図6では第1モータコイル41を単相交流で駆動する方式を示したが、三相交流で駆動する方式を用いてもよい。この場合、Hブリッジ回路317の代わりに三相ブリッジ回路が使用される。この場合、6つのスイッチング素子で3つのアームが形成されるが、6つのスイッチング素子の内、オン期間中のスイッチング素子のゲート端子に印加されるゲート信号は、上述のゲート信号と同じである。
図10は、本発明の実施例に係るモータ駆動システムを使用した、半導体露光装置における位置決めステージ装置50の概略構成を示す図である。位置決めステージ装置50ではリニアモータを使用する。位置決めステージ装置50はベース構造体51を備え、ベース構造体51の左右にそれぞれリニアモータの固定子52が配置される。それぞれのリニアモータの固定子52に、複数のリニアモータコイル(以下、単にモータコイルという)が直線上に整列されて配置される。図10では、それぞれ8個のモータコイル41−48が配置される例を描いている。これらのモータコイル41−48は、上述の駆動装置30により駆動される。
モータコイル41−48と対向するように、N極とS極を持つ可動磁石55が配置される。可動磁石55は、磁石支持板54により可動子53と連結される。可動子53には半導体ウエハなどが載置される。モータコイル41−48の内、可動磁石55と対面している少なくとも1つのモータコイルに電流を流すことにより、ローレンツ力が発生し、可動磁石55が推力を得る。可動磁石55の推力は磁石支持板54を介して可動子53に伝達され、可動子53が駆動される。
このように直線上に複数のモータコイル41−48が整列されて配置される場合にて、8チャンネルの駆動回路31−38に含まれるスイッチング素子を同位相の第2クロック信号でPWM駆動すると、スイッチングリップルによるモータコイル41−48同士の干渉が大きくなる。仮に8チャンネルの駆動回路31−38に含まれるスイッチング素子を、交互に逆位相の第2クロック信号でPWM駆動しても、同位相でPWM駆動される近接するモータコイル間の干渉が大きくなる。例えば第1モータコイル41と第3モータコイル43間の干渉が大きくなる。
この点、本実施例によれば8チャンネルの駆動回路31−38に含まれるスイッチング素子が、それぞれ位相が(360/8)=45°ずれた第2クロック信号でPWM駆動されることになる。従って、8チャンネルの駆動回路31−38から発生するスイッチングリップルを打ち消しつつ、モータコイル41−48間の干渉を軽減できる。なお、この干渉軽減効果は8チャンネルに限るものではなく、複数のチャンネルであれば当該効果は発揮される。特に3チャンネル以上で、その効果が大きくなる。また複数のモータコイルは必ずしも直線上に並べられている必要はなく環状に配置される場合であっても、その干渉軽減効果は発揮される。
以上、本発明を実施の形態をもとに説明した。この実施の形態は例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組合せにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
例えば上述の実施例では、複数の駆動回路に電流を供給する単一の電源装置としてAC−DCコンバータ20を使用した。この点、交流電源10の代わりに二次電池が用いられる場合、AC−DCコンバータ20の代わりにDC−DCコンバータが使用される。
100 モータ駆動システム、 10 交流電源、 20 AC−DCコンバータ、 30 駆動装置、 31 第1駆動回路、 32 第2駆動回路、 33 第3駆動回路、 34 第4駆動回路、 3n 第n駆動回路、 311 発振器、 312 分周器、 313 トランシーバ、 314 コネクタ、 315 クロック供給回路、 316 ゲート制御回路、 317 Hブリッジ回路、 41 第1モータコイル、 42 第2モータコイル、 43 第3モータコイル、 44 第4モータコイル、 4n 第nモータコイル、 S1 第1スイッチング素子、 S2 第2スイッチング素子、 S3 第3スイッチング素子、 S4 第4スイッチング素子、 50 位置決めステージ装置、 51 ベース構造体51、 52 固定子、 53 可動子、 54 磁石支持板、 55 可動磁石。

Claims (3)

  1. 複数のモータコイルに、それぞれ駆動電流を供給する複数の駆動回路を備え、
    各駆動回路は、接続されたモータコイルに供給する電流を制御するスイッチング素子を含み、
    前記複数の駆動回路は、1つの電源装置から並列に電源が供給され、それぞれ位相がずれたクロック信号をもとに、それぞれに含まれるスイッチング素子をPWM(Pulse Width Modulation)駆動し、
    各駆動回路は、
    接続されるモータコイルに電流を供給するブリッジ回路と、
    前記ブリッジ回路を構成する複数のスイッチング素子の制御端子に供給する信号を生成する制御回路と、
    前記制御回路に、内部または外部で生成されたクロック信号を供給するクロック供給回路と、を含み、
    前記クロック供給回路は、外部設定される位相設定信号に応じて前記クロック信号を遅延させ、
    前記複数の駆動回路の少なくとも一つは、
    基準となる第1クロック信号を生成する発振器と、
    前記発振器により生成された第1クロック信号を分周して、第2クロック信号を生成する分周器と、をさらに含み、
    前記複数の駆動回路の内の一つの駆動回路に含まれる前記発振器および分周器で生成された前記第1クロック信号および前記第2クロック信号は、他の駆動回路に供給され、
    各駆動回路のクロック供給回路は、前記第1クロック信号および前記位相設定信号に応じて、前記制御回路に供給すべき前記第2クロック信号の遅延量を決定することを特徴とする駆動装置。
  2. 前記複数の駆動回路は、n(nは2以上の整数)個の駆動回路であり、
    n個の駆動回路は、それぞれ位相が(360/n)°ずれたクロック信号をもとに、それぞれに含まれるスイッチング素子をPWM駆動することを特徴とする請求項1に記載の駆動装置。
  3. 前記複数のモータコイルは、直線上に整列された複数のリニアモータコイルであることを特徴とする請求項1または2に記載の駆動装置。
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