JPH11252992A - 電力変換装置 - Google Patents

電力変換装置

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JPH11252992A
JPH11252992A JP10049559A JP4955998A JPH11252992A JP H11252992 A JPH11252992 A JP H11252992A JP 10049559 A JP10049559 A JP 10049559A JP 4955998 A JP4955998 A JP 4955998A JP H11252992 A JPH11252992 A JP H11252992A
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栄治 山本
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暁戎 夏
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 PWMパルス信号を生成するためのコントロ
ーラの個数を減少させ、小型化が可能で安価で低歪みの
高電圧を発生し得る電力変換装置を提供する。 【解決手段】 三相トランス102の3×n組の2次巻
線111〜122を互いに電気角が同位相となるように
電気的に同じ結合度で接続し、ユニット103,10
4,105に対応したPWMパルス作成コントローラに
おいて、一つの三相入力端子r,s,tに印加される電
圧の電圧値および位相を代表して取り込み、交流電動機
106に供給すべき電圧を指定する出力電圧指令に基づ
いて、一つのPWMパルスを作成し、さらに該PWMパ
ルスからキャリア周波数の位相が互いに(360÷n)
度づつ異なるn組のPWMパルスを作成して、三相/単
相PWMサイクロコンバータ131〜154内の双方向
半導体電力スイッチをスイッチング制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、交流電動機を可変
速駆動する電力変換装置に係り、特に、パルス幅変調
(以下、PWMと略記する:Pulse Width Modulation
)制御方式の電力変換装置であって、PWMパルス信
号を生成するためのコントローラの個数を減少させるこ
とにより、装置の小型化が可能で、安価でしかも低歪み
の高電圧を発生し得る電力変換装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、交流電動機を可変速駆動する
方式として、高圧インバータを用いる方式、低圧インバ
ータと降圧トランスおよび昇圧トランスを組み合わせて
用いる方式、或いは、PWMサイクロコンバータを用い
る方式等々が提案され使用されている。また、世の中の
動向として、環境改善のための省エネルギー、省資源、
小型化、高効率化や電圧電流波形歪み規制の方向に進ん
できており、また適用システムの複雑化により冗長性の
向上等の運転信頼性の改善も要求されてきており、これ
ら各電動機駆動方式においても当然その対象となる。
【0003】ところが、上記従来の高圧インバータを用
いる電動機駆動方式においては、パワー素子としてGT
O(Gate Turn Off Thyristor)を使用することから、
高キャリア周波数化が難しく、インバータドライブの低
騒音化や波形歪みの抑制が図れないという問題や、GT
Oのスナバー回路の損失が大きく、また主回路、バスバ
ー等の絶縁確保の必要性によって装置小型化が制限され
るという問題、さらにはGTO駆動電源が小型化のネッ
クとなるという問題等々がある。また、上記従来の低圧
インバータを用いる電動機駆動方式においては、低圧の
IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)イン
バータを使用するので、高周波PWM制御が可能で低騒
音化は図れるが、大容量化のためのIGBTの並列接続
により並列バランスのための手段やスナバー回路が付随
して装置の小型化が制限され、また大電流化によって損
失が増加するので冷却面からも小型化が困難であるとい
う問題や、PWM制御のスイッチングに同期した共振電
圧の発生によって交流電動機の絶縁破壊を引き起こすお
それがあるという問題、さらにはPWM制御のみである
ことから高調波歪み(特に高次高調波)が大きいという
問題等々がある。さらに、PWMサイクロコンバータを
用いる電動機駆動方式においては、インバータ方式に比
べて、直流回路を必要としないために小型化が図れ、電
源から負荷に至る経路に直列に入る素子数が少ないため
に低損失で高効率である等の特徴を持つ。一方、PWM
制御を使用することから電源電流の低次高調波は抑制さ
れるが、高次高調波は残り、入出力とも電圧電流波形歪
み抑制の技術的課題は未解決のままである。さらに、高
圧の交流電動機を駆動するためには、高圧PWMサイク
ロコンバータとするか、トランスで昇圧する方式を採用
することとなるので、上記の高圧インバータ方式および
低圧インバータ方式と同様の課題も発生することにな
る。
【0004】そこで、このような省エネルギー、省資
源、小型化、高効率化および電圧電流波形歪み抑制等々
の技術的課題、並びに冗長度向上の技術的課題に対処す
るものとして、低圧インバータ技術を使用して低歪みの
高電圧を発生して高圧交流電動機を駆動する多重3相P
WMサイクロコンバータ方式の「電力変換装置および電
力変換方法」(国際出願番号:PCT/JP96/02495,国際公
開番号:WO97/09773)(以下、従来例という)が提案さ
れている。図9は、本従来例の多重3相PWMサイクロ
コンバータ方式の電力変換装置を用いた電動機駆動回路
の回路構成図である。図9において、本従来例の電動機
駆動回路は、三相交流電源901、三相トランス90
2、12組のPWMサイクロコンバータ931〜95
4、および、駆動対象の交流電動機906を備えて構成
されている。
【0005】三相トランス902は、デルタ接続の1次
巻線910と、千鳥接続の2次巻線911,913,9
15,917,919,921と、スター接続の2次巻
線912,916,920と、デルタ接続の2次巻線9
14,918,922とを具備した構成である。また、
12組のPWMサイクロコンバータ931〜954は、
互いに同一構造であって、具体的に、それぞれのPWM
サイクロコンバータ931〜954は、図2に示すよう
な回路構造を持つ。図2において、PWMサイクロコン
バータは、三相交流端子r,s,tと、単相交流端子
a,bと、三相交流端子r,s,tにそれぞれリアクタ
を直列接続した三相交流リアクトル207と、三相交流
端子r,s,tにキャパシタをデルタ接続したフィルタ
コンデンサ208と、双方向に電流を流し、自己導通/
自己遮断の可能な6個の双方向半導体電力スイッチ21
1〜216とを具備した構成で、6個の双方向半導体電
力スイッチ211〜216は、三相交流端子r,s,t
と単相交流端子a,bにそれぞれ三相ブリッジに接続さ
れている。なお、6個の双方向半導体電力スイッチ21
1〜216のスイッチング動作の制御は、図示しないコ
ントローラから供給されるPWMパルス信号により行わ
れる。
【0006】また、三相交流電源901の出力は三相ト
ランス902の1次巻線910に接続され、三相トラン
ス902の12組の2次巻線911〜922の出力は、
それぞれ12組のPWMサイクロコンバータ931〜9
54の三相交流端子r,s,tに接続される。また、1
2組のPWMサイクロコンバータ931〜954は、4
組のPWMサイクロコンバータを1ユニットとして、全
体を3ユニットで構成されている。すなわち、PWMサ
イクロコンバータ931〜934で構成されるU相ユニ
ット903と、PWMサイクロコンバータ941〜94
4で構成されるV相ユニット904と、PWMサイクロ
コンバータ951〜954で構成されるW相ユニット9
05である。各ユニット内の4組のPWMサイクロコン
バータの単相交流端子a,bは直列に接続され、該直列
接続の両端となる単相交流端子a,bの一方は、U相ユ
ニット903、V相ユニット904およびW相ユニット
905間でスター接続され、該直列接続の両端となる単
相交流端子a,bの他方は、駆動対象である交流電動機
906の三相入力端子u,v,wに接続される。
【0007】本従来例の電動機駆動回路では、各ユニッ
トの4組の三相/単相PWMサイクロコンバータの単相
交流端子a,bに出力される交流出力の基本波電圧が同
位相になるように制御され、U相ユニット903、V相
ユニット904およびW相ユニット905間は、基本波
電圧位相の電気角が互いに120度だけ位相の異なる交
流出力を発生するように制御される。
【0008】また、12組のPWMサイクロコンバータ
931〜954は、それぞれ単相負荷となるので、電源
側の負荷バランスを図り、低次高調波電流を三相トラン
ス902の2次巻線で相殺するために、次のような手法
を採る。つまり、まず、三相トランス902の2次巻線
911〜922は、3組のユニットにおいてそれぞれ1
〜4番目の三相/単相PWMサイクロコンバータの同段
位のものを1グループとした4個のグループに分け、1
段目のグループの2次巻線911,915,919と、
2段目のグループの2次巻線912,916,920
と、3段目のグループの2次巻線913,917,92
1と、4段目のグループの2次巻線914,918,9
22とする。そして、各グループ内のそれぞれの2次巻
線の誘起電圧位相が等しくなるように同一条件で、か
つ、それぞれのユニット内において、各グループに属す
る2次巻線間では誘起電圧が60度/4=15度の位相
差を持つように巻線を施す。すなわち、本実施例では、
三相トランス902の1次巻線910はデルタ接続に、
1段目のグループの2次巻線911,915,919は
千鳥接続で1次巻線910に対して電気角45度遅れ
に、2段目のグループの2次巻線912,916,92
0はスター接続で1次巻線910に対して電気角30度
遅れに、3段目のグループの2次巻線913,917,
921は千鳥接続で1次巻線910に対して電気角15
度遅れに、4段目のグループの2次巻線914,91
8,922はデルタ接続で1次巻線910に対して同一
の電気角に、それぞれ巻線されている。これにより、各
三相/単相PWMサイクロコンバータ931〜954に
ついて対象な制御がなされれば、原理的に電源周波数の
22以下の電源高調波電圧電流は発生しないこととな
る。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の多重3相PWMサイクロコンバータ方式の電力変換
装置にあっては、各三相/単相PWMサイクロコンバー
タ931〜954の双方向半導体電力スイッチをスイッ
チング制御するPWMパルス信号を生成するためには、
それぞれ独立したPWMパルス作成用のコントローラが
必要であり、このPWMパルス作成用のコントローラに
は、入力電源電圧を取り込んでデジタル変換するための
A/Dコンバータ、該入力電源電圧の位相を検出するた
めの位相検出器、並びに、これら入力電源電圧値および
位相により出力電圧指令に基づきPWMパルス幅を計算
するCPUを具備する必要がある。ただし、入力電源電
圧が理想的な三相対象正弦波であるとすれば、1つの入
力電源電圧値および位相からその他の入力電源電圧値お
よび位相を推算することは可能であるが、実際には、三
相トランス902の1次側と2次側との電気的結合度が
一定でないことや、入力電源電圧が非対称であることか
ら、各三相/単相PWMサイクロコンバータ931〜9
54毎に、入力電源電圧値および位相から出力電圧指令
に基づきPWMパルスのパルス幅を計算する必要があ
り、このようにたくさんのコントローラを具備した構成
となるため、電力変換装置の構成部品が多くなって装置
の小型化を図ることができず、その結果、装置が高価な
ものとなってしまうという事情があった。
【0010】本発明は、上記従来の事情に鑑みてなされ
たものであって、PWM制御方式の電力変換装置におい
て、PWMパルス信号を生成するためのコントローラの
個数を減少させることにより装置の小型化が可能で、安
価でしかも低歪みの高電圧を発生し得る電力変換装置を
提供することを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の請求項1に係る電力変換装置は、交流電動
機を可変速駆動する電力変換装置において、前記電力変
換装置は、三相交流電源に接続される1組の1次巻線
と、互いに電気角が同位相である3×n組(nは任意の
正整数)の2次巻線と、を備えた1個の三相トランス
と、前記3×n組の2次巻線とそれぞれ接続する3×n
組の三相/単相パルス幅変調(以下、PWMと略記す
る)サイクロコンバータと、前記3×n組の三相/単相
PWMサイクロコンバータがn組の三相/単相PWMサ
イクロコンバータを備えたユニットを3組編成すると
き、前記ユニットに対応した3組のPWMパルス作成コ
ントローラとを具備し、前記三相/単相PWMサイクロ
コンバータは、前記2次巻線と接続する三相交流入力端
子と、単相出力端子と、前記三相交流入力端子にそれぞ
れ接続される3個のリアクタを備えた三相リアクトル
と、前記三相交流入力端子と前記単相出力端子にそれぞ
れ三相ブリッジに接続され、PWM制御に基づくスイッ
チング動作により双方向に電流を流し、自己導通、自己
遮断が可能な6個の双方向半導体電力スイッチとを具備
し、前記各ユニットにおいて、該ユニット内のn組の三
相/単相PWMサイクロコンバータの単相出力端子は直
列に接続され、該直列接続の両端となる単相交流端子の
一方は、前記3組のユニット間でスター接続され、該直
列接続の両端となる単相交流端子の他方は、前記交流電
動機の入力端子に接続され、前記PWMパルス作成コン
トローラは、対応するユニット内の一つの三相/単相P
WMサイクロコンバータの三相入力端子に印加される電
圧の電圧値および位相と、該ユニットから前記交流電動
機に供給すべき電圧を指定する出力電圧指令とに基づ
き、該ユニット内のn組の三相/単相PWMサイクロコ
ンバータそれぞれの6個の双方向半導体電力スイッチの
スイッチング動作を制御するn組のPWMパルスを作成
し、該n組のPWMパルスは、前記各ユニットにおいて
該ユニット内のn組の三相/単相PWMサイクロコンバ
ータが前記単相出力端子に出力する電圧の位相が同一
で、前記3組のユニット間において該ユニットから前記
交流電動機の入力端子に供給すべき電圧の基本波電圧位
相の電気角が互いに120度異なる位相となるように作
成されるものである。
【0012】また、請求項2に係る電力変換装置は、請
求項1に記載の電力変換装置において、前記PWMパル
ス作成コントローラは、前記n組のPWMパルスを、キ
ャリア周波数の位相が互いに(360÷n)度づつ異な
るように作成するものである。また、請求項3に係る電
力変換装置は、請求項1に記載の電力変換装置におい
て、前記PWMパルス作成コントローラは、対応するユ
ニット内の一つの三相/単相PWMサイクロコンバータ
の三相入力端子に印加される電圧をデジタル変換する変
換手段と、前記印加電圧の位相を検出する位相検出手段
と、前記変換手段によりデジタル変換された電圧値およ
び前記位相検出手段により検出された位相、並びに、前
記出力電圧指令に基づき前記PWMパルスのパルス幅を
計算して一つのPWMパルスを作成する演算手段と、前
記一つのPWMパルスからキャリア周波数の位相が互い
に(360÷n)度づつ異なるように前記n組のPWM
パルスを作成する分配手段とを具備するものである。
【0013】また、請求項4に係る電力変換装置は、請
求項1、2または3に記載の電力変換装置において、前
記三相リアクトルに代えて、前記三相トランスの前記2
次巻線の漏れインダクタンスを使用する手段を具備する
ものである。また、請求項5に係る電力変換装置は、請
求項1、2、3または4に記載の電力変換装置におい
て、前記双方向半導体電力スイッチは、自己遮断能力の
ある半導体電力素子と、前記半導体電力素子に流通方向
が逆方向になるように逆並列に接続されたダイオード
と、を備えた半導体電力スイッチが、2組逆極性に直列
に接続されて形成されているものである。また、請求項
6に係る電力変換装置は、請求項1、2、3または4に
記載の電力変換装置において、前記双方向半導体電力ス
イッチは、自己遮断能力のある半導体電力素子と、前記
半導体電力素子に流通方向が同方向になるように直列に
接続されたダイオードと、を備えた半導体電力スイッチ
が、2組逆極性に並列に接続されて形成されているもの
である。さらに、請求項7に係る電力変換装置は、請求
項1、2、3または4に記載の電力変換装置において、
前記双方向半導体電力スイッチは、単相ブリッジに接続
された4個のダイオードと、前記単相ブリッジの2つの
直流端子間に流通方向が同方向になるように接続された
自己遮断能力のある半導体電力素子と、を備え、前記単
相ブリッジの2つの交流端子を入出力端子として形成さ
れているものである。
【0014】そして、本発明の請求項1に係る電力変換
装置では、1組の1次巻線および互いに電気角が同位相
である3×n組(nは任意の正整数)の2次巻線を備え
た1個の三相トランスと、3×n組の2次巻線とそれぞ
れ接続する3×n組の三相/単相PWMサイクロコンバ
ータと、3×n組の三相/単相PWMサイクロコンバー
タがn組の三相/単相PWMサイクロコンバータを備え
たユニットを3組編成するとき、該ユニットに対応した
3組のPWMパルス作成コントローラとを具備して交流
電動機を可変速駆動する電力変換装置において、三相/
単相PWMサイクロコンバータを、2次巻線と接続する
三相交流入力端子と、単相出力端子と、三相交流入力端
子に接続される三相リアクトルと、三相交流入力端子と
単相出力端子にそれぞれ三相ブリッジに接続されてPW
M制御に基づくスイッチング動作により双方向に電流を
流し、自己導通、自己遮断が可能な6個の双方向半導体
電力スイッチとを具備して構成し、各ユニットにおい
て、該ユニット内のn組の三相/単相PWMサイクロコ
ンバータの単相出力端子は直列に接続され、該直列接続
の両端となる単相交流端子の一方を3組のユニット間で
スター接続し、また他方を交流電動機の入力端子に接続
する。そして、PWMパルス作成コントローラは、対応
するユニット内の一つの三相/単相PWMサイクロコン
バータの三相入力端子に印加される電圧の電圧値および
位相と、該ユニットから交流電動機に供給すべき電圧を
指定する出力電圧指令とに基づき、該ユニット内のn組
の三相/単相PWMサイクロコンバータそれぞれの6個
の双方向半導体電力スイッチのスイッチング動作を制御
するn組のPWMパルスを作成し、ここで、該n組のP
WMパルスは、各ユニットにおいて該ユニット内のn組
の三相/単相PWMサイクロコンバータが単相出力端子
に出力する電圧の位相が同一で、3組のユニット間にお
いて該ユニットから交流電動機の入力端子に供給すべき
電圧の基本波電圧位相の電気角が互いに120度異なる
位相となるように作成される。このように、三相トラン
スの3×n組の2次巻線を互いに電気角が同位相となる
ように電気的に同じ結合度で接続するので、三相交流電
源の非対称性や脈動等も同じ度合いで3×n組の2次巻
線に伝わることとなり、3組のユニットにそれぞれ対応
した3組のPWMパルス作成コントローラでは、該ユニ
ット内の一つの三相/単相PWMサイクロコンバータの
三相入力端子に印加される電圧の電圧値および位相を代
表して取り込み、該ユニットから交流電動機に供給すべ
き電圧を指定する出力電圧指令に基づいて、該ユニット
内のn組の三相/単相PWMサイクロコンバータそれぞ
れの6個の双方向半導体電力スイッチのスイッチング動
作を制御するn組のPWMパルスを作成することが可能
となる。すなわち、従来のように3×n組の三相/単相
PWMサイクロコンバータに対応した3×n組のPWM
パルス作成コントローラを具備しなくても、一つのPW
Mパルス作成コントローラによって適正なn組のPWM
パルスを作成できるので、PWMパルス信号を生成する
ためのコントローラの個数を1/n(ここで、nはユニ
ット内の段数、すなわち三相/単相PWMサイクロコン
バータの個数を意味する。)に減少させることができ、
これによって装置の小型化および低コストを図ることが
でき、また、三相交流電源の非対称性や脈動等も考慮に
入れたPWM制御のためのPWMパルスを作成するの
で、各ユニットから駆動対象の交流電動機に対して低歪
みの高電圧を発生することができる。
【0015】また特に、請求項2に係る電力変換装置で
は、PWMパルス作成コントローラにおいて、n組のP
WMパルスを、キャリア周波数の位相が互いに(360
÷n)度づつ異なるように作成する。より具体的に、請
求項3に係る電力変換装置では、PWMパルス作成コン
トローラにおいて、変換手段により、対応するユニット
内の一つの三相/単相PWMサイクロコンバータの三相
入力端子に印加される電圧をデジタル変換して取り込
み、また位相検出手段により、該印加電圧の位相を検出
して取り込み、演算手段により、前記変換手段によりデ
ジタル変換された電圧値および前記位相検出手段により
検出された位相、並びに、前記出力電圧指令に基づき前
記PWMパルスのパルス幅を計算して一つのPWMパル
スを作成し、さらに分配手段により、該一つのPWMパ
ルスからキャリア周波数の位相が互いに(360÷n)
度づつ異なるようにn組のPWMパルスを作成する。す
なわち、三相トランスの3×n組の2次巻線を互いに電
気角が同位相となるように電気的に同じ結合度で接続す
るので、三相交流電源の非対称性や脈動等も同じ度合い
で3×n組の2次巻線に伝わることとなり、ユニットに
対応したPWMパルス作成コントローラにおいて、一つ
の三相入力端子に印加される電圧の電圧値および位相を
代表して取り込み、該ユニットから交流電動機に供給す
べき電圧を指定する出力電圧指令に基づいて、一つのP
WMパルスを作成し、さらに該一つのPWMパルスから
キャリア周波数の位相が互いに(360÷n)度づつ異
なるn組のPWMパルスを作成することが可能となる。
したがって、ユニットに対応した3組のPWMパルス作
成コントローラを具備することで適正なn組のPWMパ
ルスを作成できるので、PWMパルス信号を生成するた
めのコントローラの個数を従来の1/n(ここで、nは
ユニット内の段数、すなわち三相/単相PWMサイクロ
コンバータの個数を意味する。)に減少させることがで
き、これによって装置の小型化および低コストを図るこ
とができ、また、三相交流電源の非対称性や脈動等も考
慮に入れたPWM制御のためのPWMパルスを作成する
ので、各ユニットから駆動対象の交流電動機に対して低
歪みの高電圧を発生することができる。
【0016】また、請求項4に係る電力変換装置では、
三相リアクトルを、三相トランスの2次巻線の漏れイン
ダクタンスを使用する手段に代えて構成することが可能
である。また、請求項5に係る電力変換装置では、双方
向半導体電力スイッチを、自己遮断能力のある半導体電
力素子、および、該半導体電力素子に流通方向が逆方向
になるように逆並列に接続されたダイオードを備えた半
導体電力スイッチを2組逆極性に直列に接続して構成す
るのが望ましい。また、請求項6に係る電力変換装置で
は、双方向半導体電力スイッチを、自己遮断能力のある
半導体電力素子、および、該半導体電力素子に流通方向
が同方向になるように直列に接続されたダイオードを備
えた半導体電力スイッチを2組逆極性に並列に接続して
構成するのが望ましい。さらに、請求項7に係る電力変
換装置では、双方向半導体電力スイッチを、単相ブリッ
ジに接続された4個のダイオード、および、該単相ブリ
ッジの2つの直流端子間に流通方向が同方向になるよう
に接続された自己遮断能力のある半導体電力素子を備え
て構成し、該単相ブリッジの2つの交流端子を入出力端
子として構成するのが望ましい。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の電力変換装置の実
施の形態について、順に図面を参照して詳細に説明す
る。図1は本発明の一実施形態に係る電力変換装置を適
用した電動機駆動回路の回路構成図である。同図におい
て、本実施形態の多重3相PWMサイクロコンバータ方
式の電力変換装置を用いた電動機駆動回路は、三相交流
電源101、三相トランス102、3×n組(ここでは
n=4であり、12組)のPWMサイクロコンバータ1
31〜154、および、駆動対象の交流電動機106を
備えて構成されている。
【0018】三相トランス102は、1組のデルタ接続
の1次巻線110と、互いに電気角が同位相である(3
×n=)12組のスター接続の2次巻線111〜122
を具備した構成である。また、12組のPWMサイクロ
コンバータ131〜154は、互いに同一構造であっ
て、具体的に、それぞれのPWMサイクロコンバータ1
31〜154は、図2に示すような回路構造を持つ。図
2において、PWMサイクロコンバータは、三相交流端
子r,s,tと、単相交流端子a,bと、三相交流端子
r,s,tにそれぞれリアクタを直列接続した三相交流
リアクトル207と、三相交流端子r,s,tにキャパ
シタをデルタ接続したフィルタコンデンサ208と、双
方向に電流を流し、自己導通/自己遮断の可能な6個の
双方向半導体電力スイッチ211〜216とを具備した
構成で、6個の双方向半導体電力スイッチ211〜21
6は、三相交流端子r,s,tと単相交流端子a,bに
それぞれ三相ブリッジに接続されている。なお、6個の
双方向半導体電力スイッチ211〜216のスイッチン
グ動作の制御は、後述のPWMパルス作成コントローラ
およびPWMパルス分配器から供給されるPWMパルス
信号により行われる。また、三相交流リアクトル207
に代えて、三相トランス102の2次巻線111〜12
2の漏れインダクタンスを使用することも可能である。
【0019】また、三相交流電源101の出力は三相ト
ランス102の1次巻線110に接続され、三相トラン
ス102の12組の2次巻線111〜122の出力は、
それぞれ12組のPWMサイクロコンバータ131〜1
54の三相交流端子r,s,tに接続される。また、1
2組のPWMサイクロコンバータ131〜154は、4
組のPWMサイクロコンバータを1ユニットとして、全
体を3ユニットで構成されている。すなわち、PWMサ
イクロコンバータ131〜134で構成されるU相ユニ
ット103と、PWMサイクロコンバータ141〜14
4で構成されるV相ユニット104と、PWMサイクロ
コンバータ151〜154で構成されるW相ユニット1
05である。各ユニット内の4組のPWMサイクロコン
バータの単相交流端子a,bは直列に接続され、該直列
接続の両端となる単相交流端子a,bの一方は、U相ユ
ニット103、V相ユニット104およびW相ユニット
105間で(ノードoで)スター接続され、該直列接続
の両端となる単相交流端子a,bの他方は、駆動対象で
ある交流電動機106の三相入力端子u,v,wに接続
される。
【0020】本実施形態の電動機駆動回路では、後述の
PWMパルス作成コントローラおよびPWMパルス分配
器から供給されるPWMパルス信号によって、U相ユニ
ット103、V相ユニット104およびW相ユニット1
05の各ユニットにおいて、4組の三相/単相PWMサ
イクロコンバータの単相交流端子a,bに出力される交
流出力の基本波電圧が同位相になるように制御され、ま
た、U相ユニット103、V相ユニット104およびW
相ユニット105間は、基本波電圧位相の電気角が互い
に120度だけ位相の異なる交流出力を発生するように
制御される。
【0021】また、図3、図4および図5には、図2の
PWMサイクロコンバータ131〜154の回路構成で
示した双方向半導体電力スイッチ211〜216の具体
的な構成例の回路図を示す。図3、図4および図5にお
いて、符号301,302,401,402,501は
IGBTであり、303,304,403,404,5
02〜505はダイオードである。図3に示した具体例
1では、双方向半導体電力スイッチ211〜216は、
IGBTやFET等の自己遮断能力のある半導体電力素
子(ここではIGBTを使用)301,302と、該半
導体電力素子301,302に流通方向が逆方向になる
ように逆並列に接続されたダイオード303,304と
を備えた半導体電力スイッチが、2組逆極性に直列に接
続されて形成されている。すなわち、端子Aから端子B
に電流が流れる場合にはIGBT301とダイオード3
04を介して該電流が流れ、端子Bから端子Aに電流が
流れる場合にはIGBT302とダイオード303を介
して該電流が流れる。
【0022】次に、図4に示した具体例2では、双方向
半導体電力スイッチ211〜216は、IGBTやFE
T等の自己遮断能力のある半導体電力素子(ここではI
GBTを使用)401,402と、該半導体電力素子4
01,402に流通方向が同方向になるように直列に接
続されたダイオード403,404とを備えた半導体電
力スイッチが、2組逆極性に並列に接続されて形成され
ている。すなわち、端子Aから端子Bに電流が流れる場
合にはIGBT401とダイオード403を介して該電
流が流れ、端子Bから端子Aに電流が流れる場合にはI
GBT402とダイオード404を介して該電流が流れ
る。さらに、図5に示した具体例3では、双方向半導体
電力スイッチ211〜216は、単相ブリッジに接続さ
れた4個のダイオード502〜505と、単相ブリッジ
の2つの直流端子間に流通方向が同方向になるように接
続されたIGBTやFET等の自己遮断能力のある半導
体電力素子(ここではIGBTを使用)501とを備
え、単相ブリッジの2つの交流端子を入出力端子として
形成されている。すなわち、端子Aから端子Bに電流が
流れる場合にはダイオード502、IGBT501およ
びダイオード505を介して該電流が流れ、端子Bから
端子Aに電流が流れる場合にはダイオード504、IG
BT501およびダイオード503を介して該電流が流
れる。
【0023】次に、図6、図7および図8を参照して、
本実施形態の電力変換装置を適用した電動機駆動回路に
おけるPWM制御について説明する。なお、図6は各ユ
ニットに対して構成されるPWM作成パルスコントロー
ラおよびPWMパルス分配器(これら2つの構成要素が
特許請求の範囲にいうPWM作成パルスコントローラに
該当する)の構成図であり、図7は一つのユニットに対
して生成されるPWMパルス信号の信号波形を例示する
説明図であり、図8は一つのユニットにおける4組の三
相/単相PWMサイクロコンバータから出力される出力
電圧の波形と、該ユニットの交流電動機106に供給さ
れる相電圧の波形を例示する説明図である。上述のよう
に、三相/単相PWMサイクロコンバータ131〜15
4における6個の双方向半導体電力スイッチ211〜2
16のスイッチング動作の制御は、PWMパルス信号に
より行われ、U相ユニット103、V相ユニット104
およびW相ユニット105の各ユニットにおいて、4組
の三相/単相PWMサイクロコンバータの単相交流端子
a,bに出力される交流出力の基本波電圧が同位相にな
るように制御され、また、U相ユニット903、V相ユ
ニット904およびW相ユニット905間は、基本波電
圧位相の電気角が互いに120度だけ位相の異なる交流
出力を発生するように制御される。
【0024】このようなPWM制御を行うために、PW
Mパルス信号は、図6に示すような構成により作成され
る。すなわち、図6において、符号601はPWMパル
ス作成コントローラ、602はPWMパルス分配器(分
配手段)、611はA/Dコンバータ(変換手段)、6
12は位相検出器(位相検出手段)、613はCPU
(演算手段)である。まず、対応するユニット内の一つ
の三相/単相PWMサイクロコンバータの三相入力端子
に印加される電圧をA/Dコンバータ611によってデ
ジタル変換し、また、該印加電圧の位相を位相検出器6
12によって検出する。次に、CPU613では、デジ
タル変換された電圧値および検出された位相、並びに、
出力電圧指令に基づいて、PWMパルスのパルス幅を計
算して一つのPWMパルス信号を作成する。例えば、三
相/単相PWMサイクロコンバータ131の三相交流端
子r,s,tの電圧値および位相、並びに、U相ユニッ
ト103から交流電動機106に供給すべき電圧を指定
する出力電圧指令に基づけば、U相ユニット103の1
段目のPWMパルス信号、すなわち三相/単相PWMサ
イクロコンバータ131の双方向半導体電力スイッチ2
11〜216のスイッチング動作を制御する信号が作成
されることとなる。
【0025】次に、PWMパルス分配器602では、C
PU613で作成された一つのPWMパルス信号から、
キャリア周波数の位相が互いに(360÷n)度づつ異
なるように4組のPWMパルスを作成する。例えば、C
PU613でU相ユニット103の1段目のPWMパル
ス信号が作成されているとすれば、キャリア周期をTと
するとき、該1段目のPWMパルス信号(図7(a)参
照)から位相をT/4だけずらせた信号を2段目のPW
Mパルス信号(図7(b)参照)として作成し、また位
相をT/2だけずらせた信号を3段目のPWMパルス信
号として作成し、さらに位相を3T/4だけずらせた信
号を4段目のPWMパルス信号(図7(c)参照)とし
て作成する。つまり、図7に示すように、一ユニットを
n段の三相/単相PWMサイクロコンバータで構成する
場合には、1段目のPWMパルス信号から位相を(n−
1)×T/nだけずらせた信号をn段目のPWMパルス
信号として作成する。
【0026】以上のようにして作成された1段目から4
段目のパルス信号を、それぞれU相ユニット103の三
相/単相PWMサイクロコンバータ131〜134に供
給して、各双方向半導体電力スイッチ211〜216の
スイッチング動作を制御すれば、三相/単相PWMサイ
クロコンバータ131〜134の単相交流端子a,bか
らは、それぞれ図8(a)〜(d)に示すような電圧波
形が出力されることとなる。したがって、U相ユニット
103が交流電動機106に供給するU相電圧は、これ
ら各段の三相/単相PWMサイクロコンバータ131〜
134の出力を合成したものとなり、図8(e)に示す
ような出力電圧の波形となる。
【0027】以上のように、本実施形態の電力変換装置
を適用した電動機駆動回路では、三相トランス102に
おいて、1次巻線110と2次巻線111〜114,2
次巻線115〜118,2次巻線119〜122は電気
的に同じ結合度で接続されているので、三相交流電源1
01の非対称性や脈動等も同じ度合いで3×4組の2次
巻線111〜122に伝わる。そして、ユニット対応の
PWMパルス作成コントローラ601においては、一つ
の三相入力端子r,s,tに印加される電圧の電圧値お
よび位相を代表して取り込み、該ユニットから交流電動
機106に供給すべき電圧を指定する出力電圧指令に基
づいて、一つの段のPWMパルス信号を作成し、さらに
PWMパルス分配器602では、該一つの段のPWMパ
ルス信号からキャリア周波数の位相が互いに(360÷
n)度づつ異なるように他の段のPWMパルス信号を作
成して、合わせて4組のPWMパルスを作成することが
可能となる。したがって、本実施形態では、ユニットに
対応した3組のPWMパルス作成コントローラ601お
よびPWMパルス分配器602を具備することで適正な
4組のPWMパルスを作成できるので、PWMパルス信
号を生成するためのコントローラの個数を従来の1/n
(ここで、nはユニット内の段数、すなわち三相/単相
PWMサイクロコンバータの個数を意味する。)に減少
させることができ、これによって装置の小型化および低
コストを図ることができ、また、三相交流電源101の
非対称性や脈動等も考慮に入れたPWM制御のためのP
WMパルスを作成するので、各ユニットから駆動対象の
交流電動機106に対して低歪みの高電圧を発生するこ
とができる。
【0028】最後に、本実施形態の電力変換装置を適用
した電動機駆動回路における冗長度向上のための対策に
ついて説明する。多重構成の電力変換装置の特徴は、図
1の構成のように、同機能を持つ電力変換器を複数個
(すなわち三相/単相PWMサイクロコンバータ131
〜154)使用することであり、故障により一部の電力
変換器を切り離しても運転の継続が可能なことにある。
図1において、V相ユニット104の1段目の三相/単
相PWMサイクロコンバータ141が故障した場合を想
定すると、その単相交流端子a,bを電線やバスバーで
短絡し、健全な三相/単相PWMサイクロコンバータ1
42〜144でV相ユニット104の出力電圧を発生さ
せる。他のユニットについてもバランスをとって運転す
るため、例えばU相ユニット103では、同一段の三相
/単相PWMサイクロコンバータ131の三相交流端子
r,s,tに接続された各2個の双方向半導体電力スイ
ッチ211と216,212と215および213と2
14の3組を1組づつ順次等時間間隔で導通させて短絡
し、三相/単相PWMサイクロコンバータ132〜13
4でU相ユニット103の出力電圧を発生させる。同様
に、W相ユニット105でも、同一段の三相/単相PW
Mサイクロコンバータ151の三相交流端子r,s,t
に接続された各2個の双方向半導体電力スイッチ3組を
1組づつ順次等時間間隔で導通させて短絡し、三相/単
相PWMサイクロコンバータ152〜154でW相ユニ
ット105の出力電圧を発生させる。以上の対応によ
り、三相のバランスした出力電圧を発生できるが、最大
出力電圧は正常なときの3/4になる。また、三相交流
端子r,s,tのそれぞれに接続された2個の双方向半
導体電力スイッチ3組を1組づつ順次等時間間隔で導通
させて短絡する代わりに、三相/単相PWMサイクロコ
ンバータ131,151の単相交流端子a,bの電流方
向を検出して電流方向が反転する度に1組づつ順次導通
させて短絡して運転することもできる。
【0029】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の電力変換
装置によれば、1組の1次巻線および互いに電気角が同
位相である3×n組(nは任意の正整数)の2次巻線を
備えた1個の三相トランスと、3×n組の2次巻線とそ
れぞれ接続する3×n組の三相/単相PWMサイクロコ
ンバータと、3×n組の三相/単相PWMサイクロコン
バータがn組の三相/単相PWMサイクロコンバータを
備えたユニットを3組編成するとき、該ユニットに対応
した3組のPWMパルス作成コントローラとを具備して
交流電動機を可変速駆動する電力変換装置において、P
WMパルス作成コントローラは、対応するユニット内の
一つの三相/単相PWMサイクロコンバータの三相入力
端子に印加される電圧の電圧値および位相と、該ユニッ
トから交流電動機に供給すべき電圧を指定する出力電圧
指令とに基づき、該ユニット内のn組の三相/単相PW
Mサイクロコンバータそれぞれの6個の双方向半導体電
力スイッチのスイッチング動作を制御するn組のPWM
パルスを作成することとし、また該n組のPWMパルス
を、各ユニットにおいて該ユニット内のn組の三相/単
相PWMサイクロコンバータが単相出力端子に出力する
電圧の位相が同一で、3組のユニット間において該ユニ
ットから交流電動機の入力端子に供給すべき電圧の基本
波電圧位相の電気角が互いに120度異なる位相となる
ように作成することとしたので、三相トランスの3×n
組の2次巻線が互いに電気角が同位相となるように電気
的に同じ結合度で接続されることから、三相交流電源の
非対称性や脈動等も同じ度合いで3×n組の2次巻線に
伝わることとなり、3組のユニットにそれぞれ対応した
3組のPWMパルス作成コントローラでは、該ユニット
内の一つの三相/単相PWMサイクロコンバータの三相
入力端子に印加される電圧の電圧値および位相を代表し
て取り込み、該ユニットから交流電動機に供給すべき電
圧を指定する出力電圧指令に基づいて、該ユニット内の
n組の三相/単相PWMサイクロコンバータそれぞれの
6個の双方向半導体電力スイッチのスイッチング動作を
制御するn組のPWMパルスを作成することが可能とな
り、従来のように3×n組の三相/単相PWMサイクロ
コンバータに対応した3×n組のPWMパルス作成コン
トローラを具備しなくても、一つのPWMパルス作成コ
ントローラによって適正なn組のPWMパルスを作成で
きるので、PWMパルス信号を生成するためのコントロ
ーラの個数を1/n(ここで、nはユニット内の段数、
すなわち三相/単相PWMサイクロコンバータの個数を
意味する。)に減少させることができ、これによって装
置の小型化および低コストを図ることができ、さらに、
三相交流電源の非対称性や脈動等も考慮に入れたPWM
制御のためのPWMパルスを作成するので、各ユニット
から駆動対象の交流電動機に対して低歪みの高電圧を発
生し得る電力変換装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る電力変換装置を適用
した電動機駆動回路の回路構成図である。
【図2】PWMサイクロコンバータの回路構成図であ
る。
【図3】PWMサイクロコンバータにおける双方向半導
体電力スイッチの具体例1の回路図である。
【図4】PWMサイクロコンバータにおける双方向半導
体電力スイッチの具体例2の回路図である。
【図5】PWMサイクロコンバータにおける双方向半導
体電力スイッチの具体例3の回路図である。
【図6】各ユニットに対して構成されるPWM作成パル
スコントローラおよびPWMパルス分配器の構成図であ
る。
【図7】一つのユニットに対して生成されるPWMパル
ス信号の信号波形を例示する説明図である。
【図8】一つのユニットにおける4組の三相/単相PW
Mサイクロコンバータから出力される出力電圧の波形
と、該ユニットの交流電動機に供給される相電圧の波形
を例示する説明図である。
【図9】従来の多重3相PWMサイクロコンバータ方式
の電力変換装置を用いた電動機駆動回路の回路構成図で
ある。
【符号の説明】
101 三相交流電源 102 三相トランス 103 U相ユニット 104 V相ユニット 105 W相ユニット 106 交流電動機 110 1次巻線 111〜122 2次巻線 131〜154 PWMサイクロコンバータ r,s,t 三相交流端子 a,b 単相交流端子 207 三相交流リアクトル 208 フィルタコンデンサ 211〜216 双方向半導体電力スイッチ u,v,w 交流電動機の三相入力端子 301,302,401,402,501 IGBT 303,304,403,404,502〜505
ダイオード 601 PWMパルス作成コントローラ 602 PWMパルス分配器(分配手段) 611 A/Dコンバータ(変換手段) 612 位相検出器(位相検出手段) 613 CPU(演算手段)

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 交流電動機を可変速駆動する電力変換装
    置において、 前記電力変換装置は、 三相交流電源に接続される1組の1次巻線と、互いに電
    気角が同位相である3×n組(nは任意の正整数)の2
    次巻線と、を備えた1個の三相トランスと、 前記3×n組の2次巻線とそれぞれ接続する3×n組の
    三相/単相パルス幅変調(以下、PWMと略記する)サ
    イクロコンバータと、 前記3×n組の三相/単相PWMサイクロコンバータが
    n組の三相/単相PWMサイクロコンバータを備えたユ
    ニットを3組編成するとき、前記ユニットに対応した3
    組のPWMパルス作成コントローラと、を有し、 前記三相/単相PWMサイクロコンバータは、 前記2次巻線と接続する三相交流入力端子と、 単相出力端子と、 前記三相交流入力端子にそれぞれ接続される3個のリア
    クタを備えた三相リアクトルと、 前記三相交流入力端子と前記単相出力端子にそれぞれ三
    相ブリッジに接続され、PWM制御に基づくスイッチン
    グ動作により双方向に電流を流し、自己導通、自己遮断
    が可能な6個の双方向半導体電力スイッチと、を有し、 前記各ユニットにおいて、該ユニット内のn組の三相/
    単相PWMサイクロコンバータの単相出力端子は直列に
    接続され、該直列接続の両端となる単相交流端子の一方
    は、前記3組のユニット間でスター接続され、該直列接
    続の両端となる単相交流端子の他方は、前記交流電動機
    の入力端子に接続され、 前記PWMパルス作成コントローラは、対応するユニッ
    ト内の一つの三相/単相PWMサイクロコンバータの三
    相入力端子に印加される電圧の電圧値および位相と、該
    ユニットから前記交流電動機に供給すべき電圧を指定す
    る出力電圧指令とに基づき、該ユニット内のn組の三相
    /単相PWMサイクロコンバータそれぞれの6個の双方
    向半導体電力スイッチのスイッチング動作を制御するn
    組のPWMパルスを作成し、該n組のPWMパルスは、
    前記各ユニットにおいて該ユニット内のn組の三相/単
    相PWMサイクロコンバータが前記単相出力端子に出力
    する電圧の位相が同一で、前記3組のユニット間におい
    て該ユニットから前記交流電動機の入力端子に供給すべ
    き電圧の基本波電圧位相の電気角が互いに120度異な
    る位相となるように作成されることを特徴とする電力変
    換装置。
  2. 【請求項2】 前記PWMパルス作成コントローラは、
    前記n組のPWMパルスを、キャリア周波数の位相が互
    いに(360÷n)度づつ異なるように作成することを
    特徴とする請求項1に記載の電力変換装置。
  3. 【請求項3】 前記PWMパルス作成コントローラは、 対応するユニット内の一つの三相/単相PWMサイクロ
    コンバータの三相入力端子に印加される電圧をデジタル
    変換する変換手段と、 前記印加電圧の位相を検出する位相検出手段と、 前記変換手段によりデジタル変換された電圧値および前
    記位相検出手段により検出された位相、並びに、前記出
    力電圧指令に基づき前記PWMパルスのパルス幅を計算
    して一つのPWMパルスを作成する演算手段と、 前記一つのPWMパルスからキャリア周波数の位相が互
    いに(360÷n)度づつ異なるように前記n組のPW
    Mパルスを作成する分配手段と、を有することを特徴と
    する請求項1に記載の電力変換装置。
  4. 【請求項4】 前記三相リアクトルに代えて、前記三相
    トランスの前記2次巻線の漏れインダクタンスを使用す
    る手段を有することを特徴とする請求項1、2または3
    に記載の電力変換装置。
  5. 【請求項5】 前記双方向半導体電力スイッチは、自己
    遮断能力のある半導体電力素子と、前記半導体電力素子
    に流通方向が逆方向になるように逆並列に接続されたダ
    イオードと、を備えた半導体電力スイッチが、2組逆極
    性に直列に接続されて形成されていることを特徴とする
    請求項1、2、3または4に記載の電力変換装置。
  6. 【請求項6】 前記双方向半導体電力スイッチは、自己
    遮断能力のある半導体電力素子と、前記半導体電力素子
    に流通方向が同方向になるように直列に接続されたダイ
    オードと、を備えた半導体電力スイッチが、2組逆極性
    に並列に接続されて形成されていることを特徴とする請
    求項1、2、3または4に記載の電力変換装置。
  7. 【請求項7】 前記双方向半導体電力スイッチは、単相
    ブリッジに接続された4個のダイオードと、前記単相ブ
    リッジの2つの直流端子間に流通方向が同方向になるよ
    うに接続された自己遮断能力のある半導体電力素子と、
    を備え、前記単相ブリッジの2つの交流端子を入出力端
    子として形成されていることを特徴とする請求項1、
    2、3または4に記載の電力変換装置。
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