JP2009265964A - 複屈折パターン認証装置、及び物品認証システム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】光源、偏光子、試料台、および受光部を含み、該偏光子の試料台側に複屈折性が異なる領域を複数含む層を有する複屈折パターン認証装置、ならびに前記試料台に配置され前記受光部において潜像を可視化する複屈折パターンを有する物品であって支持体上にパターニング光学異方性層を有する物品を含む物品認証システム。
【選択図】なし
Description
複屈折パターンの潜像がマルチカラー潜像であると、偽造又は変造がさらに困難となり好ましいが、従来の複屈折パターン認証装置は、特にマルチカラー潜像への対応が考慮されていなかった。
[2]前記試料台に配置され前記受光部において潜像が可視化される複屈折パターンを有する物品であって反射支持体上にパターニング光学異方性層を有する物品を含む[1]に記載の物品認証システム。
[3]前記のパターニング光学異方性層のいずれか一つ以上の層内において、遅相軸の向きが均一であり、かつ、前記潜像が互いに異なる色を示す3種類以上の領域を有する[2]に記載の物品認証システム。
第一の偏光子および第二の偏光子からなる群から選択される少なくとも1つの偏光子の試料台側にパターニング光学異方性層を有する複屈折パターン認証装置を含む物品認証システム。
[5]前記試料台に配置され前記受光部において潜像が可視化される複屈折パターンを有する物品であって透明支持体上にパターニング光学異方性層を有する物品を含む[4]に記載の物品認証システム。
[6]前記のパターニング光学異方性層のいずれか一つ以上の層内において遅相軸の向きが均一であり、かつ、前記潜像が互いに異なる色を示す3種類以上の領域を有する[5]に記載の物品認証システム。
[8]前記のパターニング光学異方性層のいずれか一つ以上が液晶パネルである[1]〜[7]のいずれか一項に記載の物品認証システム。
[9]偽造・変造防止システムとして用いられる[1]〜[8]のいずれか一項に記載の物品認証システム。
[11][10]に記載の装置により潜像が可視化される複屈折パターンを有する物品であって、反射支持体上にパターニング光学異方性層を有する物品。
[12][10]に記載の装置に用いるための、偏光子及びパターニング光学異方性層を有する偏光板。
第一の偏光子および第二の偏光子からなる群から選択される少なくとも1つの偏光子の試料台側にパターニング光学異方性層を有する複屈折パターン認証装置。
[14][13]に記載の装置により潜像が可視化される複屈折パターンを有する物品であって、透明支持体上にパターニング光学異方性層を有する物品。
[15][13]に記載の装置に用いるための、偏光子及びパターニング光学異方性層を有する偏光板。
なお、本明細書において「〜」とはその前後に記載される数値を下限値および上限値として含む意味で使用される。
可視化される像は、文字又は絵を示す像であることが好ましい。
光軸方向が面内でパターニングされた光学異方性層は、例えば、特表2001−525080号公報に記載の方法で得ることができる。
また、レターデーションが面内でパターニングされた光学異方性層は、例えば、以下に詳細に説明するような複屈折パターン作製材料を用いた方法で作製することができる。
(光学異方性層)
複屈折パターン作製材料における光学異方性層は高分子を含む。なお、複屈折パターン作製材料における光学異方性層は、位相差を測定したときにReが実質的に0でない入射方向が一つでもある、即ち等方性でない光学特性を有する層である。高分子を含むことにより、複屈折性、透明性、耐溶媒性、強靭性および柔軟性といった異なった種類の要求を満たすことができる。該光学異方性層中の高分子は未反応の反応性基を有することが好ましい。露光により未反応の反応性基が反応して高分子鎖の架橋が起こるが、露光条件の異なる露光によって高分子鎖の架橋の程度が異なり、その結果としてレターデーション値が変化して複屈折パターンが形成しやすくなると考えられるためである。
また、後述するように、本発明の光学異方性層は転写により形成されたものであってもよい。
前記光学異方性層の厚さは、0.1〜20μmであることが好ましく、0.5〜10μmであることがさらに好ましい。
光学異方性層の製法として少なくとも1つの反応性基を有する液晶性化合物を含んでなる溶液を塗布乾燥して液晶相を形成した後、熱または電離放射線照射して重合固定化して作製する場合について以下に説明する。本製法は、後述する高分子を延伸して光学異方性層を得る製法と比較して、薄い膜厚で同等のレターデーションを有する光学異方性層を得ることが容易である。
一般的に、液晶性化合物はその形状から、棒状タイプと円盤状タイプに分類できる。さらにそれぞれ低分子と高分子タイプがある。高分子とは一般に重合度が100以上のものを指す(高分子物理・相転移ダイナミクス,土井 正男 著,2頁,岩波書店,1992)。本発明では、いずれの液晶性化合物を用いることもできるが、棒状液晶性化合物または円盤状液晶性化合物を用いるのが好ましい。2種以上の棒状液晶性化合物、2種以上の円盤状液晶性化合物、又は棒状液晶性化合物と円盤状液晶性化合物との混合物を用いてもよい。温度変化や湿度変化を小さくできることから、反応性基を有する棒状液晶性化合物または円盤状液晶性化合物を用いて形成することがより好ましく、少なくとも1つは1液晶分子中の反応性基が2以上あることがさらに好ましい。液晶性化合物は二種類以上の混合物でもよく、その場合少なくとも1つが2以上の反応性基を有していることが好ましい。
一般式(I):Q1−L1−A1−L3−M−L4−A2−L2−Q2
式中、Q1およびQ2はそれぞれ独立に、反応性基であり、L1、L2、L3およびL4はそれぞれ独立に、単結合または二価の連結基を表す。A1およびA2はそれぞれ独立に、炭素原子数2〜20のスペーサ基を表す。Mはメソゲン基を表す。
以下に、上記一般式(I)で表される反応性基を有する棒状液晶性化合物についてさらに詳細に説明する。式中、Q1およびQ2は、それぞれ独立に、反応性基である。反応性基の重合反応は、付加重合(開環重合を含む)または縮合重合であることが好ましい。換言すれば、反応性基は付加重合反応または縮合重合反応が可能な反応性基であることが好ましい。以下に反応性基の例を示す。
Mで表されるメソゲン基としては、すべての公知のメソゲン基が挙げられる。特に下記一般式(II)で表される基が好ましい。
一般式(II):−(−W1−L5)n−W2−
式中、W1およびW2は各々独立して、二価の環状アルキレン基もしくは環状アルケニレン基、二価のアリール基または二価のヘテロ環基を表し、L5は単結合または連結基を表し、連結基の具体例としては、前記式(I)中、L1〜L4で表される基の具体例、−CH2−O−、および−O−CH2−が挙げられる。nは1、2または3を表す。
前記一般式(II)で表されるメソゲン基の基本骨格で好ましいものを、以下に例示する。これらに上記置換基が置換していてもよい。
一般式(III): D(−L−P)n
式中、Dは円盤状コアであり、Lは二価の連結基であり、Pは重合性基であり、nは4〜12の整数である。
前記式(III)中、円盤状コア(D)、二価の連結基(L)および重合性基(P)の好ましい具体例は、それぞれ、特開2001−4837号公報に記載の(D1)〜(D15)、(L1)〜(L25)、(P1)〜(P18)が挙げられ、同公報に記載される円盤状コア(D)、二価の連結基(L)および重合性基(P)に関する内容をここに好ましく適用することができる。
上記ディスコティック化合物の好ましい例を下記に示す。
液晶性化合物として、反応性基を有する円盤状液晶性化合物を用いる場合、水平配向、垂直配向、傾斜配向、およびねじれ配向のいずれの配向状態で固定されていてもよい。尚、本明細書において「水平配向」とは、棒状液晶の場合、分子長軸と透明支持体の水平面が平行であることをいい、円盤状液晶の場合、円盤状液晶性化合物のコアの円盤面と透明支持体の水平面が平行であることをいうが、厳密に平行であることを要求するものではなく、本明細書では、水平面とのなす傾斜角が10度未満の配向を意味するものとする。傾斜角は0〜5度が好ましく、0〜3度がより好ましく、0〜2度がさらに好ましく、0〜1度が最も好ましい。
配向させた液晶性化合物は、配向状態を維持して固定することが好ましい。固定化は、液晶性化合物に導入した反応性基の重合反応により実施することが好ましい。重合反応には、熱重合開始剤を用いる熱重合反応と光重合開始剤を用いる光重合反応とが含まれるが、光重合反応がより好ましい。光重合反応としては、ラジカル重合、カチオン重合のいずれでも構わない。ラジカル光重合開始剤の例には、α−カルボニル化合物(米国特許2367661号、同2367670号の各明細書記載)、アシロインエーテル(米国特許2448828号明細書記載)、α−炭化水素置換芳香族アシロイン化合物(米国特許2722512号明細書記載)、多核キノン化合物(米国特許3046127号、同2951758号の各明細書記載)、トリアリールイミダゾールダイマーとp−アミノフェニルケトンとの組み合わせ(米国特許3549367号明細書記載)、アクリジンおよびフェナジン化合物(特開昭60−105667号公報、米国特許4239850号明細書記載)およびオキサジアゾール化合物(米国特許4212970号明細書記載)が含まれる。カチオン光重合開始剤の例には、有機スルフォニウム塩系、ヨードニウム塩系、フォスフォニウム塩系等を例示する事ができ、有機スルフォニウム塩系、が好ましく、トリフェニルスルフォニウム塩が特に好ましい。これら化合物の対イオンとしては、ヘキサフルオロアンチモネート、ヘキサフルオロフォスフェートなどが好ましく用いられる。
前記光学異方性層は、偏光照射による光配向で面内のレターデーションが発現あるいは増加した層であってもよい。この偏光照射は上記配向固定化における光重合プロセスを兼ねてもよいし、先に偏光照射を行ってから非偏光照射でさらに固定化を行ってもよいし、非偏光照射で先に固定化してから偏光照射によって光配向を行ってもよいが、偏光照射のみを行うか先に偏光照射を行ってから非偏光照射でさらに固定化を行うことが望ましい。偏光照射が上記配向固定化における光重合プロセスを兼ねる場合であってかつ重合開始剤としてラジカル重合開始剤を用いる場合、偏光照射は酸素濃度0.5%以下の不活性ガス雰囲気下で行うことが好ましい。照射エネルギーは、20mJ/cm2〜10J/cm2であることが好ましく、100〜800mJ/cm2であることがさらに好ましい。照度は20〜1000mW/cm2であることが好ましく、50〜500mW/cm2であることがより好ましく、100〜350mW/cm2であることがさらに好ましい。偏光照射によって硬化する液晶性化合物の種類については特に制限はないが、反応性基としてエチレン不飽和基を有する液晶性化合物が好ましい。照射波長としては300〜450nmにピークを有することが好ましく、350〜400nmにピークを有することがさらに好ましい。
前記光学異方性層は、最初の偏光照射(光配向のための照射)の後に、偏光もしくは非偏光紫外線をさらに照射してもよい。最初の偏光照射の後に偏光もしくは非偏光紫外線をさらに照射することで反応性基の反応率を高め(後硬化)、密着性等を改良し、大きな搬送速度で生産できるようになる。後硬化は偏光でも非偏光でも構わないが、偏光であることが好ましい。また、2回以上の後硬化をすることが好ましく、偏光のみでも、非偏光のみでも、偏光と非偏光を組み合わせてもよいが、組み合わせる場合は非偏光より先に偏光を照射することが好ましい。紫外線照射は不活性ガス置換してもしなくてもよいが、特に重合開始剤としてラジカル重合開始剤を用いる場合は酸素濃度0.5%以下の不活性ガス雰囲気下で行うのが好ましい。照射エネルギーは、20mJ/cm2〜10J/cm2であることが好ましく、100〜800mJ/cm2であることがさらに好ましい。照度は20〜1000mW/cm2であることが好ましく、50〜500mW/cm2であることがより好ましく、100〜350mW/cm2であることがさらに好ましい。照射波長としては偏光照射の場合は300〜450nmにピークを有することが好ましく、350〜400nmにピークを有することがさらに好ましい。非偏光照射の場合は200〜450nmにピークを有することが好ましく、250〜400nmにピークを有することがさらに好ましい。
前述したように、液晶性化合物が重合条件の異なる2種類以上の反応性基を有することもまた好ましい。この場合、条件を選択して複数種類の反応性基の一部種類のみを重合させることにより、未反応の反応性基を有する高分子を含む光学異方性層を作製することが可能である。このような液晶性化合物として、ラジカル性の反応基とカチオン性の反応基を有する液晶性化合物(具体例としては例えば、前述のI−22〜I−25)を用いた場合に特に適した重合固定化の条件について以下に説明する。
前記光学異方性層の形成用組成物中に、下記一般式(1)〜(3)で表される化合物および一般式(4)のモノマーを用いた含フッ素ホモポリマーまたはコポリマーの少なくとも一種を含有させることで、液晶性化合物の分子を実質的に水平配向させることができる。
以下、下記一般式(1)〜(4)について、順に説明する。
水平配向剤の添加量としては、液晶性化合物の質量の0.01〜20質量%が好ましく、0.01〜10質量%がより好ましく、0.02〜1質量%が特に好ましい。なお、前記一般式(1)〜(4)にて表される化合物は、単独で用いてもよいし、二種以上を併用してもよい。
光学異方性層は高分子の延伸によって作製されたものでもよい。光学異方性層は少なくとも1つの未反応の反応性基を持つ事が好ましいが、このような高分子を作製する際にはあらかじめ反応性基を有する高分子を延伸してもよいし、延伸後の光学異方性層にカップリング剤などを用いて反応性基を導入してもよい。延伸法によって得られる光学異方性層の特長としては、コストが安いこと、及び自己支持性を持つ(光学異方性層の形成及び維持に支持体を要しない)ことなどが挙げられる。
作製された光学異方性層を改質するために、様々な後処理を行ってもよい。後処理としては例えば、密着性向上の為のコロナ処理や、柔軟性向上の為の可塑剤添加、保存性向上の為の熱重合禁止剤添加、反応性向上の為のカップリング処理などが挙げられる。また、光学異方性層中の高分子が未反応の反応性基を有する場合、該反応性基に対応する重合開始剤を添加することも有効な改質手段である。例えば、カチオン性の反応性基とラジカル性の反応性基を有する液晶性化合物をカチオン光重合開始剤を用いて重合固定化した光学異方性層に対してラジカル光重合開始剤を添加することで、後にパターン露光を行う際の未反応のラジカル性の反応性基の反応を促進することができる。可塑剤や光重合開始剤の添加手段としては、例えば、光学異方性層を該当する添加剤の溶液に浸漬する手段や、光学異方性層の上に該当する添加剤の溶液を塗布して浸透させる手段などが挙げられる。また、光学異方性層の上に他の層を塗布する際にその層の塗布液に添加剤を添加しておき、光学異方性層に浸漬させる方法もあげられる。本発明においては、この際に浸漬させる添加剤、特には光重合開始剤の種類や量により、後に述べる複屈折パターン材料へのパターン露光時の各領域への露光量と最終的に得られる各領域のレターデーションとの関係を調整し、所望する材料特性に近づけることが可能である。
複屈折パターン作製材料は複屈折パターンを作製する為の材料であり、所定の工程を経る事で複屈折パターンを得る事ができる材料である。複屈折パターン作製材料は通常、フィルム、またはシート形状であればよい。複屈折パターン作製材料は前述の光学異方性層のほかに、様々な副次的機能を付与することが可能である機能性層を有していてもよい。機能性層としては、支持体、配向層、後粘着層などが挙げられる。また、転写材料として用いられる複屈折パターン作製用材料、又は転写材料を用いて作製された複屈折パターン作製材料などにおいて、仮支持体、転写接着層、または力学特性制御層を有していてもよい。
上記した様に、光学異方性層の形成には、配向層を利用してもよい。配向層は、一般に支持体もしくは仮支持体上又は支持体もしくは仮支持体上に塗設された下塗層上に設けられる。配向層は、その上に設けられる液晶性化合物の配向方向を規定するように機能する。配向層は、光学異方性層に配向性を付与できるものであれば、どのような層でもよい。配向層の好ましい例としては、有機化合物(好ましくはポリマー)のラビング処理された層、無機化合物の斜方蒸着層、およびマイクログルーブを有する層、さらにω−トリコサン酸、ジオクタデシルメチルアンモニウムクロライドおよびステアリル酸メチル等のラングミュア・ブロジェット法(LB膜)により形成される累積膜、あるいは電場あるいは磁場の付与により誘電体を配向させた層を挙げることができる。
複屈折パターン作製材料は、後述のパターン露光及びベーク後に作製される複屈折パターンを有する物品をさらに他の物品に貼付するための後粘着層を有していてもよい。後粘着層の材料は特に限定されないが、複屈折パターン作製の為のベークの工程を経てた後でも粘着性を有する材料であることが好ましい。
複屈折パターン作製材料は、光学異方性層を2層以上有してもよい。2層以上の光学異方性層は法線方向に互いに隣接していてもよいし、間に別の機能性層を挟んでいてもよい。2層以上の光学異方性層は互いにほぼ同等のレターデーションを有していてもよく、異なるレターデーションを有していてもよい。また遅相軸の方向が互いにほぼ同じ方向を向いていてもよく、異なる向きを向いていてもよい。
複屈折パターン作製材料を作製する方法としては特に限定されないが、例えば、支持体上に光学異方性層を直接形成する、別の複屈折パターン作製材料を転写材料として用いて支持体上に光学異方性層を転写する、自己支持性の光学異方性層として形成する、自己支持性の光学異方性層上に他の機能性層を形成する、自己支持性の光学異方性層に支持体に貼合する、などの方法が挙げられる。このうち光学異方性層の物性に制約を加えないという点からは支持体上に光学異方性層を直接形成する方法と転写材料を用いて支持体上に光学異方性層を転写する方法が好ましく、さらに支持体に対する制約が少ない点から転写材料を用いて支持体上に光学異方性層を転写する方法がより好ましい。
以下に、転写材料として用いられる複屈折パターン作製材料について説明する。なお、転写材料として用いられる複屈折パターン作製材料は、後述の実施例などにおいて「複屈折パターン作製用転写材料」という場合がある。
転写材料として用いられる複屈折パターン作製材料は仮支持体を有することが好ましい。仮支持体は、透明でも不透明でもよく特に限定はない。仮支持体を構成するポリマーの例には、セルロースエステル(例、セルロースアセテート、セルロースプロピオネート、セルロースブチレート)、ポリオレフィン(例、ノルボルネン系ポリマー)、ポリ(メタ)アクリル酸エステル(例、ポリメチルメタクリレート)、ポリカーボネート、ポリエステルおよびポリスルホン、ノルボルネン系ポリマーが含まれる。製造工程において光学特性を検査する目的には、透明支持体は透明で低複屈折の材料が好ましく、低複屈折性の観点からはセルロースエステルおよびノルボルネン系が好ましい。市販のノルボルネン系ポリマーとしては、アートン(JSR(株)製)、ゼオネックス、ゼオノア(以上、日本ゼオン(株)製)などを用いることができる。また安価なポリカーボネートやポリエチレンテレフタレート等も好ましく用いられる。
転写材料は転写接着層を有することが好ましい。転写接着層としては、透明で着色がなく、十分な転写性を有していれば特に制限はなく、粘着剤による粘着層、感圧性樹脂層、感熱性樹脂層、感光性樹脂層などが挙げられるが、液晶表示装置用基板等に用いられる場合に必要な耐ベーク性から感光性もしくは感熱性樹脂層が望ましい。
(1)ポリマー
ポリマー(以下、単に「バインダ」ということがある。)としては、側鎖にカルボン酸基やカルボン酸塩基などの極性基を有するポリマーからなるアルカリ可溶性樹脂が好ましい。その例としては、特開昭59−44615号公報、特公昭54−34327号公報、特公昭58−12577号公報、特公昭54−25957号公報、特開昭59−53836号公報および特開昭59−71048号公報に記載されているようなメタクリル酸共重合体、アクリル酸共重合体、イタコン酸共重合体、クロトン酸共重合体、マレイン酸共重合体、部分エステル化マレイン酸共重合体等を挙げることができる。また側鎖にカルボン酸基を有するセルロース誘導体も挙げることができ、またこの他にも、水酸基を有するポリマーに環状酸無水物を付加したものも好ましく使用することができる。また、特に好ましい例として、米国特許第4139391号明細書に記載のベンジル(メタ)アクリレートと(メタ)アクリル酸との共重合体や、ベンジル(メタ)アクリレートと(メタ)アクリル酸と他のモノマーとの多元共重合体を挙げることができる。これらの極性基を有するバインダポリマーは、単独で用いてもよく、或いは通常の膜形成性のポリマーと併用する組成物の状態で使用してもよい。全固形分に対するポリマーの含有量は20〜70質量%が一般的であり、25〜65質量%が好ましく、25〜45質量%がより好ましい。
前記感光性樹脂層に使用されるモノマー又はオリゴマーとしては、エチレン性不飽和二重結合を2個以上有し、光の照射によって付加重合するモノマー又はオリゴマーであることが好ましい。そのようなモノマーおよびオリゴマーとしては、分子中に少なくとも1個の付加重合可能なエチレン性不飽和基を有し、沸点が常圧で100℃以上の化合物を挙げることができる。その例としては、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレートおよびフェノキシエチル(メタ)アクリレートなどの単官能アクリレートや単官能メタクリレート;ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリアクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジアクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(アクリロイルオキシプロピル)エーテル、トリ(アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート、トリ(アクリロイルオキシエチル)シアヌレート、グリセリントリ(メタ)アクリレート;トリメチロールプロパンやグリセリン等の多官能アルコールにエチレンオキシド又はプロピレンオキシドを付加した後(メタ)アクリレート化したもの等の多官能アクリレートや多官能メタクリレートを挙げることができる。
更に特公昭48−41708号公報、特公昭50−6034号公報および特開昭51−37193号公報に記載されているウレタンアクリレート類;特開昭48−64183号公報、特公昭49−43191号公報および特公昭52−30490号公報に記載されているポリエステルアクリレート類;エポキシ樹脂と(メタ)アクリル酸の反応生成物であるエポキシアクリレート類等の多官能アクリレー卜やメタクリレートを挙げることができる。
これらの中で、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレートが好ましい。
また、この他、特開平11−133600号公報に記載の「重合性化合物B」も好適なものとして挙げることができる。
これらのモノマー又はオリゴマーは、単独でも、2種類以上を混合して用いてもよく、着色樹脂組成物の全固形分に対する含有量は5〜50質量%が一般的であり、10〜40質量%が好ましい。
前記感光性樹脂層に使用される光重合開始剤又は光重合開始剤系としては、米国特許第2367660号明細書に開示されているビシナルポリケタルドニル化合物、米国特許第2448828号明細書に記載されているアシロインエーテル化合物、米国特許第2722512号明細書に記載のα−炭化水素で置換された芳香族アシロイン化合物、米国特許第3046127号明細書および同第2951758号明細書に記載の多核キノン化合物、米国特許第3549367号明細書に記載のトリアリールイミダゾール2量体とp−アミノケトンの組み合わせ、特公昭51−48516号公報に記載のベンゾチアゾール化合物とトリハロメチル−s−トリアジン化合物、米国特許第4239850号明細書に記載されているトリハロメチル−トリアジン化合物、米国特許第4212976号明細書に記載されているトリハロメチルオキサジアゾール化合物等を挙げることができる。特に、トリハロメチル−s−トリアジン、トリハロメチルオキサジアゾールおよびトリアリールイミダゾール2量体が好ましい。
また、この他、特開平11−133600号公報に記載の「重合開始剤C」も好適なものとしてあげることができる。
着色樹脂組成物の全固形分に対する光重合開始剤又は光重合開始剤系の含有量は、0.5〜20質量%が一般的であり、1〜15質量%が好ましい。
特に好ましい界面活性剤として、下記一般式(a)および、一般式(b)で表されるモノマーを含み、且つ一般式(a)/一般式(b)の質量比が20/80〜60/40の共重合体を含有するものが挙げられる。
特に好ましい界面活性剤の重量平均分子量Mwは、1000〜40000が好ましく、更には5000〜20000がより好ましい。界面活性剤は前記一般式(a)および一般式(b)で表されるモノマーを含み、且つ一般式(a)/一般式(b)の質量比が20/80〜60/40の共重合体を含有することを特徴とする。特に好ましい界面活性剤100質量部は、モノマー(a)が20〜60質量部、モノマー(b)が80〜40質量部、およびその他の任意モノマーがその残りの質量部からなることが好ましく、更には、モノマー(a)が25〜60質量部、モノマー(b)が60〜40質量部、およびその他の任意モノマーがその残りの質量部からなることが好ましい。
特に好ましい界面活性剤は、モノマー(a)、モノマー(b)等の共重合体であるが、そのモノマー配列は特に制限はなくランダムでも規則的、例えば、ブロックでもグラフトでもよい。更に、特に好ましい界面活性剤は、分子構造および/又はモノマー組成の異なるものを2以上混合して用いることができる。
前記界面活性剤の含有量としては、感光性樹脂層の層全固形分に対して0.01〜10質量%が好ましく、特に0.1〜7質量%が好ましい。界面活性剤は、特定構造の界面活性剤とエチレンオキサイド基、およびポリプロピレンオキサイド基とを所定量含有するもので、感光性樹脂層に特定範囲で含有することにより該感光性樹脂層を備えた液晶表示装置の表示ムラが改善される。全固形分に対して0.01質量%未満であると、表示ムラが改善されず、10質量%を超えると、表示ムラ改善の効果があまり現れない。上記の特に好ましい界面活性剤を前記感光性樹脂層中に含有させカラーフィルタを作製すると、表示ムラが改良される点で好ましい。
転写材料の、仮支持体と光学異方性層の間には、力学特性や凹凸追従性をコントロールするために力学特性制御層を形成することが好ましい。力学特性制御層としては、柔軟な弾性を示すもの、熱により軟化するもの、熱により流動性を呈するものなどが好ましく、熱可塑性樹脂層が特に好ましい。熱可塑性樹脂層に用いる成分としては、特開平5−72724号公報に記載されている有機高分子物質が好ましく、ヴイカーVicat法(具体的にはアメリカ材料試験法エーエステーエムデーASTMD1235によるポリマー軟化点測定法)による軟化点が約80℃以下の有機高分子物質より選ばれることが特に好ましい。具体的には、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン、エチレンと酢酸ビニル或いはそのケン化物の様なエチレン共重合体、エチレンとアクリル酸エステル或いはそのケン化物、ポリ塩化ビニル、塩化ビニルと酢酸ビニルおよびそのケン化物の様な塩化ビニル共重合体、ポリ塩化ビニリデン、塩化ビニリデン共重合体、ポリスチレン、スチレンと(メタ)アクリル酸エステル或いはそのケン化物の様なスチレン共重合体、ポリビニルトルエン、ビニルトルエンと(メタ)アクリル酸エステル或いはそのケン化物の様なビニルトルエン共重合体、ポリ(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリル酸ブチルと酢酸ビニル等の(メタ)アクリル酸エステル共重合体、酢酸ビニル共重合体ナイロン、共重合ナイロン、N−アルコキシメチル化ナイロン、N−ジメチルアミノ化ナイロンの様なポリアミド樹脂等の有機高分子が挙げられる。
転写材料として用いられる複屈折パターン作製材料は仮支持体の上に剥離層を有してもよい。剥離層は仮支持体と剥離層間の、あるいは剥離層とその直上層の間の密着力を制御し、光学異方性層を転写した後の仮支持体の剥離を助ける役目を負う。また前述の他の機能層、例えば配向層や力学特性制御層などが剥離層としての機能を有してもよい。
転写材料においては、複数の塗布層の塗布時、および塗布後の保存時における成分の混合を防止する目的から、中間層を設けることが好ましい。該中間層としては、特開平5−72724号公報に「分離層」として記載されている、酸素遮断機能のある酸素遮断膜や、前記光学異方性形成用の配向層を用いることが好ましい。これらの内、特に好ましいのは、ポリビニルアルコールもしくはポリビニルピロリドンとそれらの変性物の一つもしくは複数を混合してなる層である。前記熱可塑性樹脂層や前記酸素遮断膜、前記配向層を兼用することもできる。
樹脂層の上には、貯蔵の際の汚染や損傷から保護する為に薄い表面保護層を設けることが好ましい。表面保護層の性質は特に限定されず、仮支持体と同じか又は類似の材料からなってもよいが、隣接する層(例えば転写接着層)から容易に分離されねばならない。表面保護層の材料としては例えばシリコン紙、ポリオレフィンもしくはポリテトラフルオロエチレンシートが適当である。
また、光学異方性層上に塗布する層(例えば転写接着層)の塗布の際には、その塗布液に可塑剤や光重合開始剤を添加することにより、それらの添加剤の浸漬による光学異方性層の改質を同時に行ってもよい。
転写材料を支持体等の被転写材料上に転写する方法については特に制限されず、被転写材料上に上記光学異方性層を転写できれば特に方法は限定されない。例えば、フィルム状に形成した転写材料を、転写接着層面を被転写材料表面側にして、ラミネータを用いて加熱および/又は加圧したローラー又は平板で圧着又は加熱圧着して、貼り付けることができる。具体的には、特開平7−110575号公報、特開平11−77942号公報、特開2000−334836号公報、特開2002−148794号公報に記載のラミネータおよびラミネート方法が挙げられるが、低異物の観点で、特開平7−110575号公報に記載の方法を用いるのが好ましい。
被転写材料としては、支持体、支持体及び他の機能性層を含む積層体、又は複屈折パターン作製材料が挙げられる。
複屈折パターン作製用転写材料を被転写材料上に転写した後、仮支持体は剥離してもよく、しなくともよい。ただし剥離しない場合には仮支持体がその後のパターン露光に適した透明性やベークに耐え得る耐熱性などを有していることが好ましい。また、光学異方性層と一緒に転写される不要の層を除去する工程があってもよい。例えば配向層としてポリビニルアルコールとポリビニルピロリドンの共重合体を用いた場合には、弱アルカリ性の水系現像液での現像により配向層より上の層の除去が可能である。現像の方式としては、パドル現像、シャワー現像、シャワー&スピン現像、ディップ現像等、公知の方法を用いることができる。現像液の液温度は20℃〜40℃が好ましく、また、現像液のpHは8〜13が好ましい。
複屈折パターン作製材料に少なくとも、パターン露光及び加熱(ベーク)をこの順に行うことにより、複屈折パターンを有する物品を作製することができる。
本明細書において、パターン露光とは、複屈折パターン作製材料の一部の領域のみが露光されるように行う露光を意味する。パターン露光の手法としてはマスクを用いたコンタクト露光、プロキシ露光、投影露光などでもよいし、レーザーや電子線などを用いてマスクなしに決められた位置にフォーカスして直接描画してもよい。
前記露光の光源の照射波長としては250〜450nmにピークを有することが好ましく、300〜410nmにピークを有することがさらに好ましい。具体的には、超高圧水銀灯、高圧水銀灯、メタルハライドランプ、青色レーザー等が挙げられる。好ましい露光量としては通常3〜2000mJ/cm2程度であり、より好ましくは5〜1000mJ/cm2程度、最も好ましくは10〜500mJ/cm2程度である。
本発明の製造方法は、複屈折パターン作製材料の2つ以上の領域に互いに露光条件の異なる露光(パターン露光)を行うことを特徴とする。このときの「2つ以上の領域」は互いに重なる部位を有していても有していなくてもよいが、互いに重なる部位を有していないことが好ましい。パターン露光は複数回の露光によって行われてもよく、もしくは、例えば領域によって異なる透過スペクトルを示す2つ以上の領域を有するマスク等を用いて1回の露光によって行われていてもよく、又は両者が組み合わされていてもよい。本発明の製造方法はすなわち、パターン露光時に、異なる露光条件で露光された2つ以上の露光領域を生ずるような形で露光が行われていることを特徴とする。
露光条件の異なる露光領域を生じる手段として、露光マスクを用いた露光は有用である。例えば1つの領域のみを露光するような露光マスクを用いて露光を行った後に、温度、雰囲気、露光照度、露光時間、露光波長を変えて別のマスクを用いた露光や全面露光を行うことで、先に露光された領域と後に露光された領域の露光条件は容易に変更することができる。また、露光照度、あるいは露光波長を変えるためのマスクとして領域によって異なる透過スペクトルを示す2つ以上の領域を有するマスクは特に有用である。この場合、ただ一度の露光を行うだけで複数の領域に対して異なる露光照度、あるいは露光波長での露光を行うことができる。異なる露光照度の元で同一時間の露光を行う事で異なる露光量を与えることができることは言うまでもない。
またレーザーなどを用いた走査露光を用いる場合には、露光領域によって光源強度を変える、走査速度を変えるなどの手法で領域ごとに露光条件を変えることが可能である。
パターン露光された複屈折パターン作製材料に対して50℃以上400℃以下、好ましくは80℃以上400℃以下に加熱を行うことにより複屈折パターンを作製することができる。
複屈折パターンを有する物品は透明支持体又は反射支持体を有していることが好ましい。支持体には特に限定はないが、図2に示す反射システムの場合には後述する反射層を有する支持体または、反射機能を有する支持体を用いればよく、図3に示す透過システムの場合には透明支持体を用いればよい。反射機能を有する支持体の例としてはアルミホイル、ステンレス、のほか、光沢のある印刷を任意の支持体に設けることによって反射機能を付与してもよい。またホログラム加工を施した支持体を用いることもできる。支持体のそのほかの例としてはセルロースエステル(例、セルロースアセテート、セルロースプロピオネート、セルロースブチレート)、ポリオレフィン(例、ノルボルネン系ポリマー)、ポリ(メタ)アクリル酸エステル(例、ポリメチルメタクリレート)、ポリカーボネート、ポリエステルおよびポリスルホン、ノルボルネン系ポリマーなどのプラスチックフィルムや紙、布などが挙げられる。支持体の膜厚としては、3〜500μmが好ましく、10〜200μmがより好ましい。支持体は後に述べるベークで着色したり変形したりしないだけの耐熱性を有することが好ましい。複屈折パターンを有する物品は着色支持体を含むものであってもよい。すなわち、複屈折パターンを有する物品は認証装置を用いない目視でも視認可能なパターンが描かれていてもよい。特定の色で複屈折パターンを読み込む場合は、それ以外の色の影響を受けないのでそれ以外の色で着色支持体を用いることができる。
本発明の光学素子において反射層又は上記のような反射機能を有する支持体を用いることによって、2層以上のパターニング光学異方性層から見て反射層又は支持体の反対側面から偏光板を介して観察することによって、複屈折パターンによる潜像を可視化することができる。
反射層としては特に限定されないが、例えばアルミや銀などの金属層が挙げられる。このような金属層を蒸着した支持体でもよいし、金属箔を箔押しした支持体でもよい。あるいはゴールドやシルバー等のインキで印刷した支持体を用いることもできる。完全鏡面である必要はなく、表面にマット加工が施されていてもよい。
本発明の認証システムで用いられる複屈折パターン認証装置は、光源と、該光源の光を透過させて偏光とする第一の偏光子と、試料台と、該偏光を被認証物に照射して生じる反射光または透過光を透過させて検出光とする第二の偏光子と、該検出光を観察する手段とを有し、少なくとも一枚の偏光子の被認証物側の面に複屈折パターンを有している。また、後述の反射型の認証システムにおける装置においては、第一の偏光子と第二の偏光子とは同じであってよい。本発明の認証システムにおける装置は、少なくとも一枚の偏光子の試料台(被認証物)側にパターニング光学異方性層を有する。例えば、少なくとも一枚の偏光子の試料台(被認証物)側の表面に、パターニング光学異方性層が形成されていればよい。
本発明の認証システムにおいては、被検体における複屈折パターンと、認証装置に設けられたパターニング光学異方性層における複屈折性が異なる領域のパターンとを組み合わせることによって、潜像を与える、すなわち潜像を可視化するパターンとすればよい。このようにすることによって、本装置を被認証物である複屈折パターンに付された暗号を解読するためのキーとして用いることができる。
表示方式としては、TN、IPS、VA等の方式が知られているが、各種モードを用いることができる。
また、それ以外の角度で配置された場合については、その反射色、あるいは、透過色を光学シミュレーションによって予測することができる。
検出光を観察するための手段は、目視により観察するための光の表示部位(単なる窓)であってもよい。また、検出光を観察するための手段として撮像素子を用いてもよい。
撮像素子としては、CMOSイメージセンサ、CCD等を好適に用いることができる。二次元アレイを用いる他、ラインセンサや単独の受光素子を走査することで、撮像素子として、二次元画像を取得してもよい。受光素子としては、フォトダイオードなどを利用することができる。
また、カラーフィルタが設けられた撮像素子を用いてもよい。
被認証体の全面をスキャンするためには、被認証物に対し、光源と撮像素子とを含む撮像系を相対的に移動させることが好ましい。被認証物、または撮像系の、どちらを移動させてもよい。被認証物を固定し、光源・撮像素子を走査するフラットベッド型、あるいは、光源と撮像素子とを一体化させた小型ボディを手でスキャンさせるハンディスキャン型でもよい。ハンディスキャン型の場合、被認証物はシート状でなくてもよい。被認証物が紙やプラスチックフィルムのようなものである場合には、光源・撮像素子を固定して、自動原稿送り装置、あるいはドラムスキャナにより被認証物を搬送させることもできる。
光源としては各種白色光源又は単色光源を用いることができる。
白色光源としては、蛍光灯、冷陰極管、白色LEDなどが挙げられる。
潜像のSN比を向上させるために、潜像の複数の領域からの反射スペクトル、あるいは透過スペクトルを比較して、その反射率、あるいは透過率の差の大きい波長にピーク波長を有する単波長光源を用いてもよい。この場合、ピークの半値幅は100nm以下であることが好ましく、50nm以下であることがより好ましい。このような光源としては、白色光源にフィルタを設けたものを用いてもよいが、発光ダイオード、あるいは、半導体レーザを好ましく用いることもできる。着色した光源を用いる場合、光源は互いにピーク波長の異なる2つ以上の単波長光を発してもよい。一度に異なる単波長光を発することができるようにアレイ構造の光源(LEDアレイなど)を用いてもよい。例えば、R、G、Bに発色するLEDをアレイ状に配列することもできる。色ごとに、独立にオン、オフを切り替えられるようにしてもよい。
光源の光を透過させて偏光とする偏光子と反射光または透過光を透過させて検出光とする偏光子は同一であっても別個(種類としては同一であるものを含む)のものであってもよい。後述のように透過型の場合は別個のものを用いる。後述のように反射型の場合は同一とすることができるが、別個のものを用いてもよい。同一のものを用いた場合は装置が簡素な構造になるという利点があり、別個のものを用いると個々に最適の透過軸方向の調整が可能であるとの利点がある。
偏光子としては、市販されているシート状の偏光子を好ましく用いることができる。
本発明の認証装置は偏光子の光軸と被認証物の光軸のなす角を調整できるように、それぞれの偏光子を回転させる機構を備えていてもよい。
本発明の反射型の認証システムの構成例の概略図を図2及び図3に示す。図2は、光源と、該光源の光を透過させて偏光とするとともに該偏光を被認証物に照射して生じた反射光を透過させて検出光とする偏光子からなる反射型の複屈折パターン認証装置の例の概略図である。偏光子の被認証物側の面には、パターニング光学異方性層が形成されている。このような装置は図に示すように被認証物が反射支持体を有する場合に用いることができる。光源は、発する光が被認証物に効率的に照射されて検出光を観察する手段に反射するように配置される。偏光子は被認証物と光源との間に配置され、偏光子及び被認証物は光源からの光を複屈折パターンの識別に望ましい方向に偏光させるように配置される。通常複屈折パターン(被認証物)の各領域の光軸方向と偏光子の光軸方向が45°となるように配置することが好ましい。被認証物は、試料台に設置される。試料台は、被認証物を挿入する形態となっていることが好ましい。被認証物と予め決定された位置に正確に配置されることが好ましい。また、被認証物は偏光子上のパターニング光学異方性層に対して10cm以内、好ましくは5cm以内、より好ましくは1cm以内 程度の距離で配置されることが好ましく、接するように配置されることが最も好ましい。解読された暗号情報は、受光部(窓)から目視観察してもよいし、受光素子で得られた情報を出力させてもよい。目視観察する場合においては、被認証物の複屈折パターンに均一に照明できるよう、拡散面光源であることが好ましい。
その後、被認証物を同様に認証して得られた画像が、記憶された真の複屈折パターンの画像と一致するかが判定される。この判定はシステムのパターンマッチング機能により行われる。
このようにして、画像が一致する場合には真、画像が一致しない場合には、偽として得られた真偽判定ができる。この結果の表示を可能とするために、システムはディスプレイ又はランプやブザー等の表示手段(認証結果表示部)を有することが好ましい。(図4)
この観点からも上記のように偏光板は回転機構を有していることが好ましい。更に、偏光板の固定機構を有していてもよい。これらの機構は手動でも自動でもよい。自動で行う場合には、前述のパターンマッチングとの組み合わせにより、偏光子の光軸を検出し、適切な角度となるように調整することが好ましい。
(力学特性制御層用塗布液CU−1の調製)
下記の組成物を調製し、孔径30μmのポリプロピレン製フィルタでろ過して、力学特性制御層用塗布液CU−1として用いた。
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力学特性制御層用塗布液組成(質量%)
──────────────────────────────────―─────
メチルメタクリレート/2−エチルヘキシルアクリレート/ベンジルメタクリレート/メタクリル酸共重合体
(共重合組成比(モル比)=55/30/10/5、質量平均分子量=10万、Tg≒70℃)
5.89
スチレン/アクリル酸共重合体(共重合組成比(モル比)=65/35、質量平均分子量=1万、Tg≒100℃)
13.74
BPE−500(新中村化学(株)製) 9.20
メガファックF−780−F(大日本インキ化学工業(株)社製) 0.55
メタノール 11.22
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 6.43
メチルエチルケトン 52.97
──────────────────────────────────―─────
下記の組成物を調製し、孔径30μmのポリプロピレン製フィルタでろ過して、配向層用塗布液AL−1として用いた。
──────────────────────────────────―
配向層用塗布液組成(質量%)
──────────────────────────────────―
ポリビニルアルコール(PVA205、クラレ(株)製) 3.21
ポリビニルピロリドン(Luvitec K30、BASF社製) 1.48
蒸留水 52.10
メタノール 43.21
──────────────────────────────────―
下記の組成物を調製後、孔径0.2μmのポリプロピレン製フィルタでろ過して、光学異方性層用塗布液LC−1として用いた。
LC−1−1は2つの反応性基を有する液晶化合物であり、2つの反応性基の片方はラジカル性の反応性基であるアクリル基、他方はカチオン性の反応性基であるオキセタン基である。
LC−1−2は配向制御の目的で添加する円盤状の化合物である。Tetrahedron Lett.誌、第43巻、6793頁(2002)に記載の方法に準じて合成した。
──────────────────────────────────―――――
光学異方性層用塗布液組成(質量%)
──────────────────────────────────―――――
棒状液晶(LC−1−1) 32.59
水平配向剤(LC−1−2) 0.02
カチオン系光重合開始剤
(CPI100−P、サンアプロ株式会社製) 0.66
重合制御剤(IRGANOX1076、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製) 0.07
メチルエチルケトン 66.66
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下記の組成物を調製後、孔径0.2μmのポリプロピレン製フィルタでろ過して、転写接着層用塗布液AD−1として用いた。
──────────────────────────────────―
転写接着層用塗布液組成(質量%)
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ベンジルメタクリレート/メタクリル酸/メタクリル酸メチル
=35.9/22.4/41.7モル比のランダム共重合物
(重量平均分子量3.8万) 8.05
KAYARAD DPHA(日本化薬(株)製) 4.83
ラジカル光重合開始剤(2−トリクロロメチル−5−(p−スチリルスチリル)
1,3,4−オキサジアゾール) 0.12
ハイドロキノンモノメチルエーテル 0.002
メガファックF−176PF(大日本インキ化学工業(株)製) 0.05
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 34.80
メチルエチルケトン 50.538
メタノール 1.61
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(光学異方性層塗布サンプルTRC−1および複屈折パターン作製用転写材料TR−1の作製)
厚さ100μmの易接着ポリエチレンテレフタレートフィルム(コスモシャインA4100、東洋紡績(株)製)の仮支持体の上に、ワイヤーバーを用いて順に、力学特性制御層用塗布液CU−1、配向層用塗布液AL−1を塗布、乾燥した。乾燥膜厚はそれぞれ14.6μm、1.6μmであった。次いで、配向層をMD方向にラビングし、ワイヤーバーを用いて光学異方性層用塗布液LC−1を塗布、膜面温度105℃で2分間乾燥して液晶相状態とした後、空気下にて160mW/cm2の空冷メタルハライドランプ(アイグラフィックス(株)製)を用いて紫外線を照射してその配向状態を固定化して厚さ4.3μmの光学異方性層を形成して光学異方性層塗布サンプルTRC−1を作製した。この際用いた紫外線の照度はUV−A領域(波長320nm〜400nmの積算)において100mW/cm2、照射量はUV−A領域において80mJ/cm2であった。TRC−1の光学異方性層は20℃で固体の高分子で、耐MEK(メチルエチルケトン)性を示した。
最後に、光学異方性層塗布サンプルTRC−1の上に転写接着層用塗布液AD−1を塗布、乾燥して1.2μmの転写接着層を形成した後に保護フィルム(厚さ12μmのポリプロピレンフィルム)を圧着し、複屈折パターン作製用転写材料TR−1を作製した。
アルミニウムを蒸着したガラス基板を、25℃に調整したガラス洗浄剤液をシャワーにより20秒間吹き付けながらナイロン毛を有する回転ブラシで洗浄し、純水シャワー洗浄後、シランカップリング液(N−β(アミノエチル)γ-アミノプロピルトリメトキシシラン0.3%水溶液、商品名:KBM−603、信越化学)をシャワーにより20秒間吹き付け、純水シャワー洗浄した。この基板を基板予備加熱装置で100℃2分加熱した。
前記複屈折パターン作製用転写材料TR−1の保護フィルムを剥離後、ラミネータ((株)日立インダストリイズ製(LamicII型))を用い、前記100℃で2分間加熱した基板に、ゴムローラー温度130℃、線圧100N/cm、搬送速度1.4m/分でラミネートした。ラミネート後、仮支持体を剥離した。この上に、再度同様の手法で複屈折パターン作製用転写材料TR−1をラミネートした。この際、先にラミネートした光学異方性層と後にラミネートした光学異方性層の両者の遅相軸の向きが概ね一致するように注意した。ラミネート後、仮支持体を剥離して複屈折パターン作製材料BPM−1を作製した。
被転写支持体を、洗浄したアルミニウム蒸着ガラスから、正面レターデーションが310nmの延伸フィルムに変更した以外は複屈折パターン作製材料BPM−1と同様にして、複屈折パターン作製材料BPM−1を作製した。このとき、延伸フィルムの遅相軸と各光学異方性層の遅相軸が一致するようにラミネートした。
被転写支持体を、洗浄したアルミニウム蒸着ガラスから、サンリッツ社製、スーパーハイコントラスト直線偏光板に変更した以外は複屈折パターン作製材料BPM−1と同様にして、複屈折パターン作製材料BPM−3Aを作製した。このとき、各光学異方性層の遅相軸の向きが偏光子の透過軸に対し時計まわりに45°となるようにラミネートした。
BPM−1に対してミカサ社製M−3Lマスクアライナーと濃度の異なる4つの領域を有するフォトマスクIを用いて露光照度6.25mW/cm2で13秒間の露光を行った。フォトマスクIは4つの領域1―A、1―B、1―C、1―Dからなる。そのパターンを図5に示す。光学異方性層の遅相軸がパターンの長辺方向となるようにフォトマスクを配置して露光した。各々の領域のλ=365nmの紫外光に対する透過率、及び各々の領域に発現したレターデーションを表1に示す。
BPM−2に対してミカサ社製M−3Lマスクアライナーと濃度の異なる3つの領域を有するフォトマスクIIを用いて露光照度6.25mW/cm2で1.5秒間の露光を行った。フォトマスクIIは3つの領域2―A、2―B、2―Cからなる。そのパターンを図6に示す。光学異方性層の遅相軸がパターンの短辺方向となるようにフォトマスクを配置して露光した。各々の領域のλ=365nmの紫外光に対する透過率、及び各々の領域に発現したレターデーションを表2に示す。
BPM−2に対してミカサ社製M−3Lマスクアライナーと濃度の異なる4つの領域を有するフォトマスクIIIを用いて露光照度6.25mW/cm2で1.5秒間の露光を行った。フォトマスクIIIは3つの領域BP―3A、BP―3B、BP―3Cからなる。そのパターンを図7に示す。光学異方性層の遅相軸がパターンの短辺方向となるようにフォトマスクを配置して露光した。各々の領域のλ=365nmの紫外光に対する透過率、及び各々の領域に発現したレターデーションを表3に示す。
BPM−3に対してミカサ社製M−3Lマスクアライナーと濃度の異なる4つの領域を有するフォトマスクIVを用いて露光照度6.25mW/cm2で5秒間の露光を行った。フォトマスクIVは4つの領域1P−A、1P―B、1P―C、1P―Dからなる。そのパターンを図8に示す。光学異方性層の遅相軸がパターンの短辺方向となるようにフォトマスクを配置して露光した。各々の領域のλ=365nmの紫外光に対する透過率、及び各々の領域に発現したレターデーションを表4に示す。
BPM−3に対してミカサ社製M−3Lマスクアライナーと濃度の異なる3つの領域を有するフォトマスクVを用いて露光照度6.25mW/cm2で1.5秒間の露光を行った。フォトマスクVは4つの領域2P1−A、2P1―B、2P1―Cからなる。そのパターンを図9に示す。光学異方性層の遅相軸がパターンの短辺方向となるようにフォトマスクを配置して露光した。各々の領域のλ=365nmの紫外光に対する透過率、及び各々の領域に発現したレターデーションを表5に示す。
BPM−3に対してミカサ社製M−3Lマスクアライナーと濃度の異なる3つの領域を有するフォトマスクVIを用いて露光照度6.25mW/cm2で1.5秒間の露光を行った。フォトマスクVIは3つの領域2P2−A、2P2―B、2P2―Cからなる。そのパターンを図10に示す。光学異方性層の遅相軸がパターンの短辺方向となるようにフォトマスクを配置して露光した。各々の領域のλ=365nmの紫外光に対する透過率、及び各々の領域に発現したレターデーションを表6に示す。
(偏光子3の作製:実施例3の下側偏光子)
セルギャップ490nmの垂直配向液晶パネルを用意した。このパネルは、画素毎に電圧を印加できるようになっており、電圧を印加することによって、液晶はy軸方向にチルトするように設計されている。この液晶パネルの下面に、その透過軸が、y軸方向から時計まわりに45°となるように偏光板を用いて貼り付けた。この液晶パネルに、図11に示すようなパターンで各画素に電圧を印加した。各領域に印加した電圧、及び、発現したレターデーションを表7に示す。
被認証物1の光学異方性層側の面の上に、偏光子1を光学異方性層側の面を下向きにして重ねた。このとき、被認証体1の光学異方性層の遅相軸と、偏光子1の光学異方性層の遅相軸とが直交するようにした。すると、図12に示すように、グレーの背景上に、赤色の文字で数字の「1」、緑色の文字で数字の「2」、青色の文字で数字の「3」が観察された。この場合には、遅相軸が直交しているので、被認証体1の光学異方性層のレターデーションと、偏光子1の光学異方性層のレターデーションの差に応じて発色する色が決まる。この値が、0nm付近であれば、グレーに発色し、175〜200nm付近であれば、青色に発色し、350nm付近であれば赤色に発色し、500〜530nm付近であれば、緑色に発色する。
拡散面光源の上に偏光子2−1を光学異方性層が上になるように置いた。その上に被認証体2の光学異方性層側の面が上になるように重ね、さらに、偏光子2−2を光学異方性層の面が下向きになるように重ねた。このとき、偏光子2−1、被認証体2、偏光子2−2の光学異方性層の遅相軸が全て平行になるようにした。すると、図13に示すように、青色の背景上に、赤色の文字で英文字の「O」、緑色の文字で英文字の「K」が観察された。この場合には、遅相軸が全て同一の方向を向いているので、被認証体2の支持体、及び光学異方性層のレターデーションと、偏光子2−1の光学異方性層のレターデーション、及び偏光子2−2の光学異方性層のレターデーションとの和に応じて発色する色が決まる。この値が、457nm付近であれば、赤色に発色し、604nm付近であれば青色に発色し、752nm付近であれば、緑色に発色する。
拡散面光源の上に偏光子3−1をパネル面が上になるように置いた。その上に被認証体3を、その遅相軸がy軸方向となるように配置した。さらに、その上に、市販の偏光板を、その透過軸がy軸方向から、時計回りに45°となるように配置した。すると、図14に示すように、青色の背景上に、赤色の文字で英文字の「O」、緑色の文字で英文字の「K」が観察された。実施例2と同様に、この場合にも、遅相軸が同一の方向を向いているので、被認証体3の支持体、及び光学異方性層のレターデーションと、偏光子3の光学異方性層のレターデーションとの和に応じて発色する色が決まる。この値が、457nm付近であれば、赤色に発色し、604nm付近であれば青色に発色し、752nm付近であれば、緑色に発色する。
本発明においては、暗号にあたる偏光板3に与える情報は、容易に変更することが可能であり、情報の秘匿性を高めることができる。
2 光源
3 偏光子
4 試料台又は被認証物
5 受光部(観察部)
6 受光部 (受光素子)
7 レンズ
10 認証結果表示部
11 画像表示部
Claims (15)
- 偏光子、試料台、該偏光子を介して試料台に光を照射する光源、および、試料台側から反射される光を該偏光子を介して受光する受光部を含み、かつ、該偏光子の試料台側に、パターニング光学異方性層を有する複屈折パターン認証装置を含む物品認証システム。
- 前記試料台に配置され前記受光部において潜像が可視化される複屈折パターンを有する物品であって反射支持体上にパターニング光学異方性層を有する物品を含む請求項1に記載の物品認証システム。
- 前記のパターニング光学異方性層のいずれか一つ以上の層内において、遅相軸の向きが均一であり、かつ、前記潜像が互いに異なる色を示す3種類以上の領域を有する請求項2に記載の物品認証システム。
- 光源、第一の偏光子、試料台、第二の偏光子、および受光部をこの順に含み、
第一の偏光子および第二の偏光子からなる群から選択される少なくとも1つの偏光子の試料台側にパターニング光学異方性層を有する複屈折パターン認証装置を含む物品認証システム。 - 前記試料台に配置され前記受光部において潜像が可視化される複屈折パターンを有する物品であって透明支持体上にパターニング光学異方性層を有する物品を含む請求項4に記載の物品認証システム。
- 前記のパターニング光学異方性層のいずれか一つ以上の層内において遅相軸の向きが均一であり、かつ、前記潜像が互いに異なる色を示す3種類以上の領域を有する請求項5に記載の物品認証システム。
- 前記のパターニング光学異方性層のいずれか1つ以上が、液晶性化合物を含む溶液を塗布乾燥して液晶相を形成した後、該液晶相を熱または電離放射線照射して重合固定化して形成した層である請求項1〜6のいずれか一項に記載の物品認証システム。
- 前記のパターニング光学異方性層のいずれか一つ以上が液晶パネルである請求項1〜7のいずれか一項に記載の物品認証システム。
- 偽造・変造防止システムとして用いられる請求項1〜8のいずれか一項に記載の物品認証システム。
- 偏光子、試料台、該偏光子を介して試料台に光を照射する光源、および、試料台側から反射される光を該偏光子を介して受光する受光部を含み、かつ、該偏光子の試料台側に、パターニング光学異方性層を有する複屈折パターン認証装置。
- 請求項10に記載の装置により潜像が可視化される複屈折パターンを有する物品であって、反射支持体上にパターニング光学異方性層を有する物品。
- 請求項10に記載の装置に用いるための、偏光子及びパターニング光学異方性層を有する偏光板。
- 光源、第一の偏光子、試料台、第二の偏光子、および受光部をこの順に含み、
第一の偏光子および第二の偏光子からなる群から選択される少なくとも1つの偏光子の試料台側にパターニング光学異方性層を有する複屈折パターン認証装置。 - 請求項13に記載の装置により潜像が可視化される複屈折パターンを有する物品であって、透明支持体上にパターニング光学異方性層を有する物品。
- 請求項13に記載の装置に用いるための、偏光子及びパターニング光学異方性層を有する偏光板。
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