JP2009265215A - 素子作製工程用基板 - Google Patents

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Abstract

【課題】表示素子基板として用いられ得る薄型の可撓性シートへのダメージおよび汚染が少なく、かつ搬送性にも優れた素子作製工程用基板およびその製造方法を提供する。
【解決手段】表示素子用基板100は、剛直板10と、剛直板10の片側に配置されたハードコート層11、ハードコート層の剛直板10が配置されていない側に配置された可撓性シート12とを備える。このような構成であれば、剛直板が支持体として機能し得、可撓性シートに負荷がかからないので、可撓性シートはダメージを受けずに搬送され得る。
【選択図】図1

Description

本発明は、素子作製工程用基板に関する。より詳細には、本発明は、薄型の可撓性シートへのダメージおよび汚染が少なく、かつ搬送性にも優れた素子作製工程用基板に関する。
携帯電話用途、PDA用途、車載用途等に用いられるフラットパネルディスプレイ(FPD:例えば、液晶表示素子、有機EL表示素子)においては、軽量・薄型化が急速に進んでいる。さらに、高臨場感を求めた大型パネルの曲面表示や、携帯性および利便性を追求した巻き取り型携帯端末を実現するには、基板の薄型・軽量化に加え柔軟化が要求されている。
FPDの表示素子基板には、多くの場合ガラス基板が用いられている。従来のFPDの製造工程においては、0.5mm程度の板ガラスを、減圧機構により吸着させる吸着運搬装置、または板ガラス端部を坦持しベアリング部によって移動させるエッジロール装置によって、板ガラスが搬送・移動されている。
軽量・薄型化および柔軟化を求めて、可撓性を有するさらに薄い板ガラス基板を使用する場合、低強度の薄い板ガラスは、搬送時に吸着されることまたは坦持されることにより、ダメージを受け易い。ダメージを受けた板ガラス板は、表示素子基板として使用されると不良の原因となる。したがって、従来、薄い板ガラスは、厚い板ガラスを搬送・移動した後に化学研磨することにより、薄型化するという方法で製造されていた。また、表示素子用基板として、樹脂フィルムからなる基板が用いられる場合においても、同様の問題が生じている。
そこで、搬送用の支持体に粘着層を介して薄板ガラスや樹脂フィルムなどの表示素子基板を固定する方法が提案されている(特許文献1参照)。しかし、粘着層を使用する場合は、表示素子基板を支持体から剥離する工程で、酸、アルカリ、有機溶剤等を用いた化学処理を必要とするため、粘着層等から溶出する低分子成分が表示素子基板を汚染するという問題がある。
特開2002−367778号公報
本発明は上記従来の課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、素子作製時に表示素子基板として用いられ得る薄型の可撓性シートへのダメージおよび汚染が少なく、かつ搬送性にも優れた素子作製工程用基板を提供することにある。
本発明の素子作製工程用基板は、剛直板と、ハードコート層と、少なくとも1層の可撓性シートをこの順に有する。
好ましい実施形態においては、上記素子作製工程用基板は、上記ハードコート層と上記剛直板との密着性が、該ハードコート層と上記可撓性シートとの密着性よりも低い。
好ましい実施形態においては、上記素子作製工程用基板は、上記ハードコート層が、化学的な結合によらず上記剛直板と密着している。
好ましい実施形態においては、上記素子作製工程用基板は、上記剛直板が、0.1〜30mmの無機ガラスである。
好ましい実施形態においては、上記素子作製工程用基板は、上記ハードコート層が、アクリル系樹脂を主成分とする。
好ましい実施形態においては、上記素子作製工程用基板は、上記アクリル系樹脂が、多官能(メタ)アクリレート由来の繰り返し単位を含む。
好ましい実施形態においては、上記素子作製工程用基板は、上記ハードコート層の厚みが、1〜200μmである。
好ましい実施形態においては、上記素子作製工程用基板は、上記ハードコート層の弾性率(ヤング率)が、2GPa以上である。
好ましい実施形態においては、上記素子作製工程用基板は、上記ハードコート層の鉛筆硬度が、2H〜8Hである。
好ましい実施形態においては、上記素子作製工程用基板は、上記可撓性シートが、樹脂フィルム、薄板ガラスまたはこれらの積層体である。
好ましい実施形態においては、上記素子作製工程用基板は、上記可撓性シートが、薄板ガラスと、該薄板ガラスの両側に配置された樹脂層とを備える。
好ましい実施形態においては、上記素子作製工程用基板は、上記樹脂層が、エポキシ系樹脂および/またはオキセタン系樹脂を主成分とする樹脂組成物から形成されている。
好ましい実施形態においては、上記素子作製工程用基板は、上記可撓性シートの厚みが、1〜400μmである。
好ましい実施形態においては、上記素子作製工程用基板は、上記可撓性シートが、表示素子用基板である。
本発明の別の局面によれば、ハードコート層を有する可撓性シートの製造方法が提供される。この製造方法は、上記素子作製工程用基板から剛直板を剥離することを含む。
本発明によれば、剛直板上に特定のハードコート層を介して、可撓性シートを設けることにより、素子作製時に可撓性シートへのダメージおよび汚染が少なく、かつ搬送性にも優れた素子作製工程用基板を提供することができる。また、本発明の素子作製工程用基板は、表示素子用基板を作製する工程において可撓性シートを搬送する際に用いられ、搬送後は素子作製工程用基板から剛直板を剥離し、ハードコート層を有する可撓性シートを得ることができる。
A.素子作製工程用基板の全体構成
図1は、本発明の好ましい実施形態による素子作製工程用基板の概略断面図である。この表示素子用基板100は、剛直板10と、剛直板10の片側に配置されたハードコート層11、ハードコート層の剛直板10が配置されていない側に配置された可撓性シート12とを備える。このような構成であれば、剛直板が支持体として機能し得、可撓性シートに負荷がかからないので、可撓性シートはダメージを受けずに搬送され得る。
好ましくは、図1に示すように、上記ハードコート層は上記剛直板に直接(すなわち、接着層を介することなく)設けられている。さらに好ましくは、ハードコート層と剛直板とは化学的な結合によらず密着している。このような構成であれば、素子作製工程用基板から剛直板を剥離する際に有機溶剤等による化学処理を必要としないので、容易に剛直板を剥離することができ、かつ有機溶剤等による溶出物に汚染されていない可撓性シートを得ることができる。また、本発明に用いられるハードコート層は、剛直板に対して、物理的作用による密着性を有するので、搬送時には剛直板が剥離しない素子作製工程用基板を得ることができる。このような密着性は、当該ハードコート層と剛直板が、これらの間に生じる静電的な相互作用、これらの表面の凹凸による機械的接合等により、密着することで得られると推測される。
上記可撓性シートは、好ましくは上記ハードコート層に直接(すなわち、接着層を介することなく)設けられている。このような構成によれば、厚みの薄い表示素子を得ることができる。なお、可撓性シートは、接着層を介してハードコート層に固着されていてもよい。当該接着層は、任意の適切な接着剤または粘着剤で形成される。
上記ハードコート層と上記剛直板との密着性は、好ましくは上記ハードコート層と上記可撓性シートとの密着性よりも低い。このような密着性を有することで、剛直板が、搬送時には剥離せず、かつ剛直板を剥離する工程では容易に剥離し得る素子作製工程用基板を得ることができる。なお、密着性は、例えば、碁盤目テープ剥離試験(JIS K5400)により評価することができる。碁盤目テープ剥離試験(JIS K5400)とは、評価に供される表面上10mm角中に1mm間隔にカッターで切れ目を入れ、100個の碁盤目を作り、粘着テープをその上に貼り付けた後、剥離し、剥離した碁盤目の数により密着性を評価する試験方法である。碁盤目テープ剥離試験においてハードコート層が剛直板から剥離する数は、好ましくは50〜100個、さらに好ましくは80〜100個、特に好ましくは90〜95個である。また、碁盤目テープ剥離試験において可撓性シートがハードコート層から剥離する数は、好ましくは0〜50個、さらに好ましくは0〜20個、特に好ましくは0〜10個である。
上記剛直板の厚みは、好ましくは0.1〜30mmであり、さらに好ましくは0.5〜20mm、特に好ましくは1〜10mmである。
上記ハードコート層の厚みは、好ましくは1〜200μmであり、さらに好ましくは1〜100μm、特に好ましくは、1〜10μmである。
上記可撓性シートの厚みは、好ましくは1〜400μmであり、さらに好ましくは50〜300μm、特に好ましくは50〜250μmである。
上記素子作製工程用基板の総厚みは、任意の適切な値に設定され得る。好ましくは0.1〜35mmであり、さらに好ましくは0.5〜25mm、特に好ましくは1〜15mmである。
B.剛直板
上記剛直板は、任意の適切な材料で形成される。剛直板は、好ましくは高い剛性および低い熱収縮性を有する材料で形成される。剛直板を形成する材料の好ましい具体例としては、ガラス、セラミックなどが挙げられる。特に好ましくは、無機ガラスである。
上記剛直板の表面粗度Raは、好ましくは200nm以下であり、さらに好ましくは30〜100nm、特に好ましくは50〜100nmである。剛直板の表面粗度がこのような範囲であれば、搬送時には剛直板が剥離せず、かつ剛直板を剥離する工程においては容易に剛直板を剥離することができる素子作製工程用基板を得ることができる。なお、このような効果は、剛直板表面と上記ハードコート層表面とが、両表面の凹凸による機械的接合により密着して得られると推測される。
C.ハードコート層
上記ハードコート層の弾性率(ヤング率)は、好ましくは2GPa以上、さらに好ましくは3〜10GPa、特に好ましくは3〜5GPaである。ハードコート層の弾性率(ヤング率)がこのような範囲であれば、ハードコート層と剛直板とを良好に密着させることができ、かつ剛直板を剥離する際には化学処理することなく容易に剛直板を剥離することができる。ハードコート層の弾性率(ヤング率)が、2GPaより小さければハードコート層と上記剛直板との密着性が高すぎて、当該剛直板を剥離する工程で剥離しがたくなるおそれがある。
上記ハードコート層の鉛筆硬度は、好ましくは2H〜8H、さらに好ましくは4H〜6Hである。ハードコート層の鉛筆硬度をこのような範囲とすることで、優れた耐擦傷性を有するハードコート層を得ることができる。
上記ハードコート層の表面粗度Raは、好ましくは200nm以下であり、さらに好ましくは30〜100nm、特に好ましくは50〜100nmである。ハードコート層の表面粗度がこのような範囲であれば、搬送時には上記剛直板が剥離せず、かつ剛直板を剥離する際には容易に剛直板を剥離することができる素子作製工程用基板を得ることができる。なお、このような効果は、剛直板表面とハードコート層表面とが、両表面の凹凸による機械的接合により密着して得られると推測される。
上記ハードコート層を形成する材料としては、本発明の効果が得られる限り、任意の適切な材料が採用され得る。具体例としては、ハードコート層は、任意の適切な樹脂組成物で形成される。当該樹脂組成物は、好ましくは、熱硬化性樹脂または紫外線硬化性樹脂を含む。このような樹脂としては、例えば、アクリル系樹脂、オキセタン系樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン系樹脂が挙げられる。ハードコート層にこのような樹脂を含む樹脂組成物を用いれば、接着層を有さなくとも搬送性に優れる(すなわち、搬送時に剛直板が剥離しない)素子作製工程用基板を得ることができる。また、剛直板が、搬送時は剥離せず、かつ剛直板を剥離する際には容易に剥離し得る素子作製工程用基板を得ることができる。このような材料は、本発明の効果を得るに所望の表面特性や静電特性を有していると考えられる。特に好ましくは、上記ハードコート層は、アクリル系樹脂を主成分とする樹脂組成物から形成される。
上記アクリル系樹脂としては、単官能又は多官能の各種(メタ)アクリレート由来の繰り返し単位を有する樹脂であれば、任意の適切なアクリル系樹脂が採用され得る。上記単官能(メタ)アクリレートとしては、例えば、イソボルニルアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート、ブトキシエチルアクリレート、ラウリルアクリレート、ステアリルアクリレート、ベンジルアクリレート、ヘキシルジグリコールアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、フェノキシエチルアクリレート、ジシクロペンタジエンアクリレート、ポリエチレングリコールアクリレート、ポリプロピレングリコールアクリレート、ノニルフェノキシエチルセロソルブアクリレート等が挙げられる。多官能(メタ)アクリレートとしては、例えば、ポリエチレングリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート等の多官能(メタ)アクリレート、並びに、オリゴウレタン(メタ)アクリレート、オリゴエステル(メタ)アクリレート等の多官能(メタ)アクリレートオリゴマー等が挙げられる。これらの(メタ)アクリレートは、単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いて共重合体を形成してもよい。
上記アクリル系樹脂は、好ましくは多官能(メタ)アクリレート由来の繰り返し単位を有する。アクリル系樹脂は、多官能(メタ)アクリレート由来の繰り返し単位を有することにより、架橋した構造を有し得るので、膨潤しがたく耐溶剤性に優れるハードコート層を得ることができる。
上記樹脂組成物は、目的に応じて任意の適切な添加剤をさらに含有し得る。上記添加剤としては、例えば、光重合開始剤、シランカップリング剤、離型剤、硬化剤、硬化促進剤、希釈剤、老化防止剤、変成剤、界面活性剤、染料、顔料、変色防止剤、紫外線吸収剤、柔軟剤、安定剤、可塑剤、消泡剤等が挙げられる。樹脂組成物に含有される添加剤の種類、数および量は、目的に応じて適切に設定され得る。
D.可撓性シート
上記可撓性基板の170℃における平均線膨張係数は、好ましくは20ppm℃−1以下であり、さらに好ましくは10ppm℃−1以下である。上記の範囲であれば、例えば、複数の熱処理工程に供されても、画素のずれや配線の破断・亀裂が生じにくい。
上記可撓性シートを湾曲させた際の破断直径は、好ましくは30mm以下であり、さらに好ましくは10mm以下である。
上記可撓性シートの波長550nmにおける透過率は、好ましくは85%以上であり、さらに好ましくは90%以上である。好ましくは、上記可撓性シートは、180℃で2時間の加熱処理を施した後の光透過率の減少率が5%以内である。このような減少率であれば、例えば、FPDの製造プロセスにおいて必要な加熱処理を施しても、実用上許容可能な光透過率を確保できるからである。
上記可撓性シートの表面粗度Raは、好ましくは50nm以下であり、さらに好ましくは30nm以下である。上記可撓性シートのうねりは、好ましくは0.5μm以下であり、さらに好ましくは0.1μm以下である。このような特性の可撓性シートであれば、品質に優れる。
上記可撓性シートとしては、可撓性を有するものであれば、任意の適切な可撓性シートが採用され得る。好ましくは、樹脂フィルム、薄板ガラスまたはこれらの積層体である。樹脂フィルムの具体例としては、ポリエチレンナフタレート(PEN)フィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリアリレートフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリアリルサルフォンフィルム、ポリイミドフィルム、ポリアミドイミドフィルム、シクロオレフィン系ポリマーフィルム等が挙げられる。好ましくは、PENフィルムである。
1つの実施形態においては、上記可撓性シートは、薄板ガラスと、当該薄板ガラスの両側に配置された樹脂層とを備える。
上記薄板ガラスは、板状のものであれば、任意の適切な薄板ガラスが採用され得る。上記薄板ガラスは、組成による分類によれば、例えば、ソーダ石灰ガラス、ホウ酸ガラス、アルミノ珪酸ガラス、石英ガラス等が挙げられる。また、アルカリ成分による分類によれば、無アルカリガラス、低アルカリガラスが挙げられる。上記薄板ガラスのアルカリ金属成分(例えば、NaO、KO、LiO)の含有量は、好ましくは15重量%以下であり、さらに好ましくは10重量%以下である。
上記薄板ガラスの成形方法は、任意の適切な方法が採用され得る。代表的には、上記薄板ガラスは、シリカやアルミナ等の主原料と、芒硝や酸化アンチモン等の消泡剤と、カーボン等の還元剤とを含む混合物を、1400℃〜1600℃の温度で溶融し、薄板状に成形した後、冷却して作製される。上記薄板ガラスの薄板成形方法としては、例えば、スロットダウンドロー法、フュージョン法、フロート法等が挙げられる。これらの方法によって板状に成形された薄板ガラスは、薄板化したり、平滑性を高めたりするために、必要に応じて、フッ酸等の溶剤により化学研磨されてもよい。
上記薄板ガラスは、市販のものをそのまま用いてもよく、あるいは、市販の無機ガラスを所望の厚みになるように研磨して用いてもよい。市販の無機ガラスとしては、例えば、コーニング社製「7059」、「1737」または「EAGLE2000」、旭硝子社製「AN100」、NHテクノグラス社製「NA−35」、日本電気硝子社製「OA−10」等が挙げられる。
上記樹脂層を形成する樹脂組成物としては、任意の適切な樹脂組成物が採用され得る。好ましくは、当該樹脂組成物は、耐熱性に優れた樹脂を含む。当該樹脂は、好ましくは、熱硬化型または紫外線硬化型の樹脂である。このような樹脂としては、例えば、ポリエーテルスルホン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、エポキシ系樹脂、オキセタン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂が挙げられる。特に好ましくは、上記樹脂層は、エポキシ系樹脂および/またはオキセタン系樹脂を主成分とする樹脂組成物から形成される。表面平滑性に優れ、色相が良好な樹脂層が得られるからである。
上記エポキシ系樹脂は、分子中にエポキシ基を持つものであれば、任意の適切なものが用いられる。上記エポキシ系樹脂としては、例えば、ビスフェノールA型、ビスフェノールF型、ビスフェノールS型及びこれらの水添加物等のビスフェノール型;フェノールノボラック型やクレゾールノボラック型等のノボラック型;トリグリシジルイソシアヌレート型やヒダントイン型等の含窒素環型;脂環式型;脂肪族型;ナフタレン型、ビフェニル型等の芳香族型;グリシジルエーテル型、グリシジルアミン型、グリシジルエステル型等のグリシジル型;ジシクロペンタジエン型等のジシクロ型;エステル型;エーテルエステル型;およびこれらの変性型等が挙げられる。これらのエポキシ系樹脂は、単独で、又は2種以上を混合して使用することができる。
好ましくは、上記エポキシ系樹脂は、ビスフェノールA型エポキシ系樹脂、脂環式型エポキシ系樹脂、含窒素環型エポキシ系樹脂、又はグリシジル型エポキシ系樹脂である。上記エポキシ系樹脂が含窒素環型である場合、好ましくは、トリグリシジルイソシアヌレート型エポキシ系樹脂である。これらのエポキシ系樹脂は、変色防止性に優れる。
好ましくは、上記樹脂層は、下記一般式(I)、(II)、(III)および(IV)からなる群から選択される少なくとも1種のエポキシ系プレポリマーの硬化層である。
Figure 2009265215
上記式(I)中、X及びXは、それぞれ独立して、共有結合、CH基、C(CH基、C(CF基、CO基、酸素原子、窒素原子、SO基、Si(CHCH基、又はN(CH)基を表す。Y〜Yは置換基であり、a〜dはその置換数を表す。Y〜Yは、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4の置換アルキル基、ニトロ基、シアノ基、チオアルキル基、アルコキシ基、アリール基、置換アリール基、アルキルエステル基、又は置換アルキルエステル基を表す。a〜dは、0から4までの整数であり、lは2以上の整数である。
Figure 2009265215
上記式(II)中、X及びXは、それぞれ独立して、CH基、C(CH基、C(CF基、CO基、酸素原子、窒素原子、SO基、Si(CHCH基、又はN(CH)基を表す。Y〜Yは置換基であり、e〜gはその置換数を表す。Y〜Yは、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4の置換アルキル基、ニトロ基、シアノ基、チオアルキル基、アルコキシ基、アリール基、置換アリール基、アルキルエステル基、又は置換アルキルエステル基を表す。e及びgは0から4までの整数であり、fは0から3までの整数であり、mは2以上の整数である。
Figure 2009265215
上記式(III)中、X〜Xは、それぞれ独立して、共有結合、CH基、C(CH基、C(CF基、CO基、酸素原子、窒素原子、SO基、Si(CHCH基、又はN(CH)基を表す。Yは、上記式(a)〜(d)のいずれかである。
Figure 2009265215
上記式(IV)中、nおよびmは、それぞれ、1〜6のいずれかの整数を表す。Yは、上記式(a)または(b)で表される部分である。
上記エポキシ系樹脂としては、好ましくは、下記一般式(V)で表わされるエポキシ樹脂が用いられる。
Figure 2009265215
上記式(V)中、Rはz個の活性水素を有する有機化合物の残基であって、該有機化合物が活性水素基として水酸基のみを少なくとも1個含有する化合物、又は活性水素基として水酸基のみを少なくとも1個含有し、かつ、不飽和二重結合含有基を同時に含有する不飽和アルコールから選ばれる1種または2種以上の混合物からなるものであり、n、n、・・・nはそれぞれ0又は1〜30の整数でその和が1〜100であり、zはRの活性水素基の数を表す1〜10の整数であり、Aは置換基Xを有するオキシシクロヘキサン骨格であり、次式(VI)で表される基である(式(VI)中、Xはエポキシ基を示す)。
Figure 2009265215
上記式(V)のRの具体例としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、トリメチロールプロパン、トリメチロールメラミン、イソシアヌル酸の各残基が挙げられる。これらの中でも、トリメチロールプロパン残基が入手のしやすさや樹脂としての取り扱い易さの点で、好ましく用いられる。n、n、・・・nの添字の最大値zはRの活性水素基数を表しており、例えば、エチレングリコールでは2、トリメチロールプロパンでは3の値をとる。zが0ではエポキシ基を含有出来ないので粘度を高くする効果は得られず、一方、zが11以上のものは、骨格となる化合物の入手も難しく、また、価格も高くなるので経済的ではない。
Aで表されるエポキシ基含有シクロヘキシルエーテル基が結合している数(鎖長)n、n、・・・nはそれぞれ0又は1〜30の整数であり、その和は1〜100である。このn1、n2、・・・nzが30を超えて多い場合は、エポキシ樹脂の粘度が高くなり取り扱い性が悪化する。また、n、n、・・・nの和が0では反応性がなく、100を超えて大きい場合は、溶融混練時の粘度増加の程度の制御が難しくなる。Rがトリメチロールプロパン残基の場合、好ましくは、n1、n2、n3はそれぞれ5〜30の整数であり、その和が15〜90である。
上記エポキシ系樹脂のエポキシ当量(エポキシ基1個当りの質量)は、好ましくは100g/eqiv.〜1000g/eqiv.である。上記範囲であれば、得られる樹脂層の柔軟性や強度を高めることができる。
上記エポキシ系樹脂の軟化点は、好ましくは120度以下である。また、上記エポキシ系樹脂は、好ましくは常温(例えば、5〜35℃)で液体である。さらに好ましくは、上記エポキシ系樹脂は、塗工温度以下で(特に常温で)液体の二液混合型エポキシ系樹脂である。樹脂層を形成する際の展開性や塗工性に優れるからである。
上記オキセタン系樹脂としては、分子中にオキセタン環を有する、任意の適切な化合物が用いられる。具体例としては、下記式(1)〜(5)に示すオキセタン化合物が挙げられる。
Figure 2009265215
上記樹脂組成物は、目的に応じて任意の適切な添加剤をさらに含有し得る。上記添加剤としては、例えば、硬化剤、硬化促進剤、希釈剤、老化防止剤、変成剤、界面活性剤、染料、顔料、変色防止剤、紫外線吸収剤、柔軟剤、安定剤、可塑剤、消泡剤等が挙げられる。樹脂組成物に含有される添加剤の種類、数および量は、目的に応じて適切に設定され得る。
上記樹脂組成物は、市販品をそのまま用いてもよく、市販品に任意の添加剤および/または樹脂を添加して用いてもよい。市販のエポキシ系樹脂(樹脂組成物)としては、例えば、ジャパンエポキシレジン社製のグレード827およびグレード828、アデカ社製のEPシリーズおよびKRシリーズ、ダイセル化学工業社製のセロキサイド2021PおよびEHPE3150等が挙げられる。市販のオキセタン系樹脂としては、例えば、東亜合成社製のOXT221等が挙げられる。
E.素子作製工程用基板の製造方法
本発明の素子作製工程用基板の製造方法は、好ましくは、上記剛直板にハードコート剤を含む樹脂組成物を塗工しハードコート層を形成する工程と、得られたハードコート層の表面に上記可撓性シートを積層する工程と、ハードコート層を硬化する工程とを含む。
上記ハードコート層の形成における樹脂組成物の塗工方法としては、例えば、エアドクターコーティング、ブレードコーティング、ナイフコーティング、リバースコーティング、トランスファロールコーティング、グラビアロールコーティング、キスコーティング、キャストコーティング、スプレーコーティング、スロットオリフィスコーティング、カレンダーコーティング、電着コーティング、ディップコーティング、ダイコーティング等のコーティング法;フレキソ印刷等の凸版印刷法、ダイレクトグラビア印刷法、オフセットグラビア印刷法等の凹版印刷法、オフセット印刷法等の平版印刷法、スクリーン印刷法等の孔版印刷法等の印刷法が挙げられる。
上記ハードコート剤を含む樹脂組成物は、粘度調整や塗工性改良を目的として、必要に応じて各種溶剤で希釈して用いてもよい。このような希釈溶剤としては一般的な各種有機溶剤を用いることができ、例えば、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール等のアルコール系化合物、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン系化合物、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル等のエステル系化合物、トルエン、キシレン等の芳香族系化合物等が挙げられ、これらの希釈溶剤は、単独または2種以上を混合して使用することができる。
上記ハードコート剤を含む樹脂組成物は、必要に応じて光重合開始剤を配合してもよい。光重合開始剤としては、例えば、ベンゾフェノン、アセトフェノン、ベンゾイン、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、4,4’−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、ベンジルジメチルケタール、2−クロロチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、2,2’−ジイソプロピルチオキサントン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1−〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2,4,6−トリメチルベンゾイルフェニルジフォスフィンオキシド等が挙げられ、これらを単独または2種類以上を組み合わせて用いることができる。
上記ハードコート剤を含む樹脂組成物は、必要に応じてシランカップリング剤または離型剤を添加し、当該ハードコート層と上記剛直板との密着性を調整することができる。すなわち、ハードコート層と剛直板との密着性を強める目的で、シランカップリング剤を用いることができ、密着性を弱める目的で離型剤を用いることができる。シランカップリング剤を用いる具体例としては、上記ハードコート層が、アクリル系樹脂またはオキセタン系樹脂を主成分とする熱可塑性樹脂組成物から形成され、剛直板(例えば、無機ガラス)との密着性が低すぎる場合が挙げられる。離型剤を用いる具体例としては、上記ハードコート層が、エポキシ系樹脂を主成分とする熱可塑性樹脂組成物から形成され、剛直板(例えば、無機ガラス)との密着性が高すぎる場合が挙げられる。
上記シランカップリング剤の代表例としては、アミノシランが挙げられる。アミノシランの具体例としては、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−ウレイドプロピルトリエトキシシラン、γ−N−フェニルアミノプロピルトリメトキシシランが挙げられる。これらのアミノシランは単独または2種以上混合して使用することができる。さらに、アミノシラン以外のカップリング剤を併用しても差支えない。
上記離型剤の代表例としては、フッ素系の離型剤、シリコーン系の離型剤等が挙げられる
上記可撓性シートは、必要に応じて任意の適切な表面処理を施し、可撓性シートとハードコート層との密着性を向上させることができる。当該表面処理の具体例としては、易接着処理、カップリング処理等が挙げられる。
上記ハードコート層の硬化方法は、ハードコート層に含まれる樹脂の種類に応じて選択され得る。熱硬化型の樹脂が用いられる場合、加熱により硬化される。加熱条件は、任意の適切な条件が採用され得る。具体的には、加熱温度は、好ましくは50〜200℃である。加熱時間は、好ましくは5〜60分である。紫外線硬化型の樹脂が用いられる場合、紫外線照射により硬化される。照射条件は、任意の適切な条件が採用され得る。具体的には、照射量は、好ましくは200〜400mJ/cmである。
F.ハードコート層を有する可撓性シートの製造方法
1つの実施形態においては、本発明の素子作製工程用基板を表示素子作製工程において搬送した後、上記剛直板を剥離してハードコート層を有する可撓性シートを得ることができる。ハードコート層は、素子作製工程用基板の搬送性および剛直板の剥離性に寄与することに加えて、剛直板剥離後は、可撓性シートの保護層としても機能し得る。すなわち、剛直板を剥離すると同時に保護層が形成される。このように、保護層を別途形成することを省略し得ることが、本発明の効果の1つである。
G.用途
本発明の素子作製工程用基板は、表示素子作製工程において上記可撓性シートを搬送する際に用いられ得る。搬送後、本発明の素子作製工程用基板から上記剛直板を剥離して得られるハードコート層を有する可撓性シートは、表示素子用基板として好適に用いられ得る。表示素子用基板としては、例えば、有機エレクトロルミネッセンス素子用基板、太陽電池素子用基板、液晶表示素子用基板、電気泳動方式等の電子ペーパー用基板等が挙げられる。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれら実施例になんら限定されるものではない。
剛直板として厚み1.3mmの無機ガラス(松浪硝子工業社製、#0050)を用いた。当該無機ガラスの表面にアクリル樹脂系ハードコート剤(大日本インキ化学工業社製、GRANDIC PC4/1097)を酢酸エチルに希釈した希釈液(重量比;固形分:溶剤=1:3)を塗布し、100℃で5分間乾燥させ、厚み5μmのハードコート剤層を形成した。
次に、上記ハードコート剤層の表面に、可撓性シートとして厚み200μmのPENフィルム(帝人デュポンフィルム社製、TEONEX)を積層した。なお、PENフィルムは易接着処理面を有し、当該易接着処理面と上記ハードコート剤層とが接触するように積層した。
その後、上記無機ガラス側からUV光(300mJ/cm以上)を照射し、ハードコート剤を硬化させ、ハードコート層を形成し、素子作製工程用基板を得た。ハードコート層の弾性率(ヤング率)は、4.8GPaであった。なお、弾性率(ヤング率)は、剛直板にハードコート層を上記方法で形成し、Hysitron社製 製品名「Tribo Indenter」を用いて、ハードコート層の単一押し込み測定(押し込み因子:Berkovich(三角錐形)、押し込み深さ:230〜280nm)により測定した。
PENフィルムに代えて、可撓性シートとしてシランカップリング剤で表面処理された薄板ガラス(厚み100μm)を用い、当該薄板ガラス側からUV光(300mJ/cm以上)を照射した以外は、実施例1と同様にして、素子作製工程用基板を得た。
PENフィルムに代えて、可撓性シートとして薄板ガラス(厚み50μm)の両面にエポキシ樹脂(2,2−ビス(ヒドロキシメチル)−1−ブタノールの1,2−エポキシ−4−(2−オキシラニル)シクロヘキサン付加物、ダイセル化学工業社製、EHPE3150)をコーティングした樹脂コートガラス(総厚み100μm)を用い、当該樹脂コートガラス側からUV光(300mJ/cm以上)を照射した以外は、実施例1と同様にして、素子作製工程用基板を得た。
(比較例1)
剛直板としての厚み1.3mmの無機ガラス(松浪硝子工業社製、#0050)にアクリル系粘着剤をPETフィルムより転写し粘着剤層を形成した。当該粘着剤層の表面に、可撓性シートとして厚み200μmのPENフィルム(帝人デュポンフィルム社製、TEONEX)を積層した後、ローラーで圧着させて、積層体を得た。
〈評価〉
上記で得られた素子作製工程用基板および積層体を下記の方法で評価した。結果を表1に示す。
(1)剥離性評価
得られた素子作製工程用基板および積層体から剛直板を剥離した後のハードコート層を有する可撓性シート(以下、表示素子用基板と称する)の外観を目視で評価した。使用に適した良好な外観であった場合を「○」、表示素子用基板が内層剥離し使用に適さない外観であった場合を「×」とした。
(2)密着性試験
JIS K 5400の碁盤目テープ剥離試験に準じて評価した。剛直板にハードコート層(比較例1においては粘着剤層、以下本試験において同様)を形成したサンプルと可撓性シートにハードコート層を形成したサンプルをそれぞれ準備し、いずれのサンプルについてもハードコート層に100個の碁盤目を入れ、剥離試験を行い、ハードコート層/剛直板間で剥離した数、および可撓性シート/ハードコート層間で剥離した数をカウントした。
(3)耐溶剤性評価
表示素子用基板をエタノール、アセトンおよびNMPにそれぞれ10分間浸漬し、表示素子用基板を乾燥させた後の外観を目視で評価した。使用に適した良好な外観であった場合を「○」、基板表面の汚染、粘着剤の膨潤による表示素子用基板端部の剥離および被覆が確認された場合を「×」とした。
Figure 2009265215
表1から明らかなように、実施例1から3の素子作製工程用基板は、剛直板とハードコート層の間で良好に剥離し、耐溶剤性にも優れる。
また、当該素子作製工程用基板の剛直板と表示素子用基板間(すなわち剛直板とハードコート層間)の密着性は、搬送時には剛直板から表示素子用基板が脱離しない程度の密着性であることが確認された。
本発明の素子作製工程用基板は、有機エレクトロルミネッセンス素子用基板、太陽電池素子用基板、液晶表示素子用基板、電気泳動方式等の電子ペーパー用基板等の表示素子作製工程において上記可撓性シートを搬送する際に好適に用いられ得る。
本発明の1つの実施形態による素子作製工程用基板の概略断面図である。
符号の説明
10 剛直板
11 ハードコート層
12 可撓性シート
100 素子作製工程用基板

Claims (15)

  1. 剛直板と、ハードコート層と、少なくとも1層の可撓性シートをこの順に有する、素子作製工程用基板。
  2. 前記ハードコート層と前記剛直板との密着性が、該ハードコート層と前記可撓性シートとの密着性よりも、低い、請求項1に記載の素子作製工程用基板。
  3. 前記ハードコート層が、化学的な結合によらず前記剛直板と密着している、請求項1または2に記載の素子作製工程用基板。
  4. 前記剛直板が、0.1〜30mmの無機ガラスである、請求項1から3のいずれかに記載の素子作製工程用基板。
  5. 前記ハードコート層が、アクリル系樹脂を主成分とする、請求項1から4のいずれかに記載の素子作製工程用基板。
  6. 前記アクリル系樹脂が、多官能(メタ)アクリレート由来の繰り返し単位を含む、請求項5に記載の素子作製工程用基板。
  7. 前記ハードコート層の厚みが、1〜200μmである、請求項1から6のいずれかに記載の素子作製工程用基板。
  8. 前記ハードコート層の弾性率(ヤング率)が、2GPa以上である、請求項1から7のいずれかに記載の素子作製工程用基板。
  9. 前記ハードコート層の鉛筆硬度が、2H〜8Hである、請求項1から8のいずれかに記載の素子作製工程用基板。
  10. 前記可撓性シートが、樹脂フィルム、薄板ガラスまたはこれらの積層体である、請求項1から9のいずれかに記載の素子作製工程用基板。
  11. 前記可撓性シートが、薄板ガラスと、該薄板ガラスの両側に配置された樹脂層とを備える、請求項1から9のいずれかに記載の素子作製工程用基板。
  12. 前記樹脂層が、エポキシ系樹脂および/またはオキセタン系樹脂を主成分とする樹脂組成物から形成されている、請求項11に記載の表示素子用基板。
  13. 前記可撓性シートの厚みが、1〜400μmである、請求項1から12のいずれかに記載の素子作製工程用基板。
  14. 前記可撓性シートが、表示素子用基板である、請求項1から13のいずれかに記載の素子作製工程用基板。
  15. 請求項1から14のいずれかに記載の素子作製工程用基板から剛直板を剥離することを含む、ハードコート層を有する可撓性シートの製造方法。
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