JP2009263036A - シートの折り畳み装置及び方法、並びに印刷機 - Google Patents
シートの折り畳み装置及び方法、並びに印刷機 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2009263036A JP2009263036A JP2008111878A JP2008111878A JP2009263036A JP 2009263036 A JP2009263036 A JP 2009263036A JP 2008111878 A JP2008111878 A JP 2008111878A JP 2008111878 A JP2008111878 A JP 2008111878A JP 2009263036 A JP2009263036 A JP 2009263036A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- folding
- sheet
- pair
- folding rollers
- rollers
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
Links
Images
Landscapes
- Delivering By Means Of Belts And Rollers (AREA)
- Folding Of Thin Sheet-Like Materials, Special Discharging Devices, And Others (AREA)
Abstract
【課題】シートの折り畳み装置及び方法、並びに印刷機において、シートの安定した搬送力を確保すると共にシートにおける汚れの発生を抑制する。
【解決手段】一対の折込ローラ39,40によりシートを折り込んで折帖Sを形成する折機にて、一対の折込ローラ39,40の外周面に軸方向に沿うセレーション51,52を形成し、この一対の折込ローラ39,40の各セレーション51,52として、高さの異なる複数の凸部51a,51b,52a,52bを設け、この高さの異なる凸部51a,52b同士、凸部51b,52a同士が対向するように、各折込ローラ39,40の回転方向の位相を設定する。
【選択図】図1
【解決手段】一対の折込ローラ39,40によりシートを折り込んで折帖Sを形成する折機にて、一対の折込ローラ39,40の外周面に軸方向に沿うセレーション51,52を形成し、この一対の折込ローラ39,40の各セレーション51,52として、高さの異なる複数の凸部51a,51b,52a,52bを設け、この高さの異なる凸部51a,52b同士、凸部51b,52a同士が対向するように、各折込ローラ39,40の回転方向の位相を設定する。
【選択図】図1
Description
本発明は、裁断されたシートを折り込んで折帖を形成するシートの折り畳み装置、並びに、このシートの折り畳み装置が適用された印刷機に関するものである。
例えば、新聞用オフセット輪転印刷機は、複数の給紙装置と、複数の印刷ユニットと、ターンバー装置と、折機とから構成されており、各給紙装置から印刷ユニットにウェブが供給されると、各ウェブに対して印刷が施され、ターンバー装置で複数のウェブの走行ルートが変更されてから所定の順番に重ね合わされた後、折機にて、ウェブが縦折りされてから所定の長さで横裁断され、横折されることで折帖が形成され、排紙される。
このような新聞用オフセット輪転印刷機における折機は、縦折りを行う三角板の下方に鋸胴と折胴が対向して配設されると共に、折胴の下方に一対の折込ローラが設けられ、この折込ローラの下方に折帳を排紙する羽根車が設けられて構成されている。
従って、所定の順番に重ね合わせられた複数のウェブは、三角板により縦折りが施された後、各種ローラにより折胴に送られ、針装置によりその先端部が保持され、鋸胴の鋸刃によりウェブが所定の長さで横裁断される。そして、折胴の折ブレードが周面から突出することで、裁断されたシートを折胴から引き剥がすと共に下方に押し出す。すると、一対の折込ローラが折胴の周面から引き剥がされたシートを挟持して折り込むことで折帖が形成され、この折帖は羽根車により順次受取られて排紙される。
従来の折込ローラは、折胴から下方に押し出されたシートを挟持し、適正に搬送すると共に所定に折り畳んで折帖を形成する必要から、外周面に軸方向に沿うセレーションが形成されている。従って、一対の折込ローラは、シートを挟持して搬送するとき、外周面のセレーションによりシートとの摩擦力を高めて高い搬送力を確保することができると共に、シートとの滑りをなくしてインキのかすれを抑制することができる。
このような新聞用オフセット輪転印刷機における折機の折込ローラとしては、例えば、下記特許文献1、2に記載されたものがある。
上述した一対の折込ローラは外周面にセレーションが形成されており、各折込ローラにおける回転位相は、セレーションの凸部同士が一致するように、または、凸部と凹部が一致するように調整されている。ところが、セレーションの凸部同士が一致するように回転位相が調整された折込ローラでは、シートを挟持する範囲が短くなるため、シートの搬送力を高めるためにシートの挟持力を大きくする必要があり、これによりシートを挟持する応力が集中してインキの汚れ(対向面の裏写り)が発生するおそれがある。一方、セレーションの凸部と凹部が一致するように回転位相が調整された折込ローラでは、ローラ間の隙間調整を行うと、シートの搬送力が大きく変動するため、この隙間管理が困難であるという問題がある。
本発明は上述した課題を解決するものであり、シートの安定した搬送力を確保すると共にシートにおける汚れの発生を抑制するシートの折り畳み装置及び方法、並びに印刷機を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するための請求項1の発明のシートの折り畳み装置は、一対の折込ローラによりシートを折り込んで折帖を形成するシートの折り畳み装置において、前記一対の折込ローラは、外周面に軸方向に沿うセレーションが形成され、前記一対の折込ローラの各セレーションは、高さの異なる複数の凸部を有し、前記一対の折込ローラは、高さの異なる前記凸部同士が対向するように回転方向の位相が設定される、ことを特徴とするものである。
請求項2の発明のシートの折り畳み装置では、前記一対の折込ローラにおける対向する高さの異なる凸部同士は、高い凸部の幅が低い凸部の幅より広く設定されることを特徴としている。
請求項3の発明のシートの折り畳み装置では、前記一方の折込ローラにおける高い凸部の角部から、前記他方の折込ローラにおける対向する低い凸部の角部までの距離と、前記他方の折込ローラにおける隣接する高い凸部の角部までの距離とが、ほぼ同じ距離に設定されることを特徴としている。
請求項4の発明のシートの折り畳み装置は、一対の折込ローラによりシートを折り込んで折帖を形成するシートの折り畳み装置において、前記一対の折込ローラは、外周面に軸方向に沿うセレーションが形成され、前記一対の折込ローラの各セレーションは、凸部に対して幅の広い凹部を有し、前記一対の折込ローラは、前記凸部と前記凹部が対向するように回転方向の位相が設定される、ことを特徴とするものである。
また、請求項5の発明のシートの折り畳み方法は、外周面に軸方向に沿うセレーションが形成された一対の折込ローラによりシートを折り込んで折帖を形成するシートの折り畳み装置において、前記一対の折込ローラのセレーションによりシートを波状に挟持することで、シートを搬送しながら折り込んで折帖を形成する、ことを特徴とするものである。
また、請求項6の発明の印刷機は、ウェブを供給する給紙装置と、該給紙装置から供給されたウェブに印刷を行う印刷装置と、該印刷装置により印刷が施されたシートを裁断して折り畳むことで折帖を形成する折機とを備える印刷機において、前記折機は、外周面に軸方向に沿うセレーションが形成され、裁断されたシートを折り込んで折帖を形成する一対の折込ローラを有し、前記一対の折込ローラの各セレーションは、高さの異なる複数の凸部を有し、前記一対の折込ローラは、高さの異なる前記凸部同士が対向するように回転方向の位相が設定される、ことを特徴とするものである。
また、請求項7の発明の印刷機は、ウェブを供給する給紙装置と、該給紙装置から供給されたウェブに印刷を行う印刷装置と、該印刷装置により印刷が施されたシートを裁断して折り畳むことで折帖を形成する折機とを備える印刷機において、前記折機は、外周面に軸方向に沿うセレーションが形成され、裁断されたシートを折り込んで折帖を形成する一対の折込ローラを有し、前記一対の折込ローラの各セレーションは、凸部に対して幅の広い凹部を有し、前記一対の折込ローラは、前記凸部と前記凹部が対向するように回転方向の位相が設定される、ことを特徴とするものである。
請求項1の発明のシートの折り畳み装置によれば、シートを折り込んで折帖を形成する一対の折込ローラにて、外周面に軸方向に沿うセレーションを形成し、各セレーションに高さの異なる複数の凸部を設け、高さの異なる凸部同士が対向するように回転方向の位相を設定している。従って、シートは、一対の折込ローラにおける高さの異なる凸部同士に挟持されることで、このシートが波状をなして搬送されながら折り込まれることとなり、シートの安定した搬送力を確保することができると共に、シートを挟持する応力が分散されてシートにおける汚れの発生を抑制することができる。
請求項2の発明のシートの折り畳み装置によれば、一対の折込ローラにおける対向する高さの異なる凸部同士にて、高い凸部の幅が低い凸部の幅より広く設定するので、挟持するシートに対して、対向する凸部同士による応力の集中を更に緩和し、シートにおけるインキの汚れを抑制することができる。
請求項3の発明のシートの折り畳み装置によれば、一方の折込ローラにおける高い凸部の角部から、他方の折込ローラにおける対向する低い凸部の角部までの距離と、他方の折込ローラにおける隣接する高い凸部の角部までの距離とをほぼ同じ距離に設定するので、シートの搬送方向にわたって一対の折込ローラによる挟持力がほぼ均一化され、シートを安定して搬送することができる。
請求項4の発明のシートの折り畳み装置によれば、シートを折り込んで折帖を形成する一対の折込ローラにて、外周面に軸方向に沿うセレーションを形成し、各セレーションの凸部に対して幅の広い凹部を設け、凸部と凹部が対向するように回転方向の位相を設定している。従って、シートは、一対の折込ローラにおける周方向にずれた凸部に挟持されることで、このシートが波状をなして搬送されながら折り込まれることとなり、シートの安定した搬送力を確保することができると共に、シートを挟持する応力が分散されてシートにおける汚れの発生を抑制することができる。
また、請求項5の発明のシートの折り畳み方法によれば、シートを折り込んで折帖を形成する一対の折込ローラにて、外周面に軸方向に沿うセレーションを形成し、一対の折込ローラのセレーションによりシートを波状に挟持することで、シートを搬送しながら折り込んで折帖を形成している。従って、シートは、波状をなして搬送されながら折り込まれることとなり、シートの安定した搬送力を確保することができると共に、シートを挟持する応力が分散されてシートにおける汚れの発生を抑制することができる。
また、請求項6の発明の印刷機によれば、給紙装置と印刷装置と折機とを設け、折機として、外周面に軸方向に沿うセレーションが形成されて裁断されたシートを折り込んで折帖を形成する一対の折込ローラを設け、一対の折込ローラの各セレーションにて、高さの異なる複数の凸部を設け、高さの異なる凸部同士が対向するように回転方向の位相を設定している。従って、シートは、一対の折込ローラにおける高さの異なる凸部同士に挟持されることで、このシートが波状をなして搬送されながら折り込まれることとなり、シートの安定した搬送力を確保することができると共に、シートを挟持する応力が分散されてシートにおける汚れの発生を抑制することができる。
また、請求項7の発明の印刷機によれば、給紙装置と印刷装置と折機とを設け、折機として、外周面に軸方向に沿うセレーションが形成されて裁断されたシートを折り込んで折帖を形成する一対の折込ローラを設け、一対の折込ローラの各セレーションにて、凸部に対して幅の広い凹部を設け、凸部と凹部が対向するように回転方向の位相を設定している。従って、シートは、一対の折込ローラにおける高さの異なる凸部同士に挟持されることで、このシートが波状をなして搬送されながら折り込まれることとなり、シートの安定した搬送力を確保することができると共に、シートを挟持する応力が分散されてシートにおける汚れの発生を抑制することができる。
以下に添付図面を参照して、本発明に係るシートの折り畳み装置及び方法、並びに印刷機の好適な実施例を詳細に説明する。なお、この実施例により本発明が限定されるものではない。
図1は、本発明の実施例1に係るシートの折り畳み装置における一対の折込ローラの位相を表す概略図、図2は、実施例1のシートの折り畳み装置における折込ローラの概略図、図3は、実施例1の新聞用オフセット輪転印刷機を表す概略図、図4は、実施例1の折機を表す概略図、図5は、実施例1の折込ローラの構成を表す断面図である。
実施例1において、図3に示すように、本発明の印刷機として適用された新聞用オフセット輪転印刷機は、給紙装置11と、印刷装置12と、ターンバー装置13と、折機(シートの折り畳み装置)14とから構成されている。そして、給紙装置11には、それぞれウェブWがロール状に巻かれた3つの巻取紙Rを保持する保持アーム15が設けられ、この保持アーム15を回動することで、巻取紙Rを給紙位置に回動することができる。また、この各給紙装置11には、図示しない紙継装置が設けられており、給紙位置で繰り出されている巻取紙Rが残り少なくなると、この紙継装置により給紙位置にある巻取紙Rに対して、待機位置にある巻取紙Rを紙継することができる。
また、印刷装置12には、両面4色印刷を行う多色刷印刷ユニット16と、両面2色印刷を行う2色刷印刷ユニット17が設けられている。この多色刷印刷ユニット16及び2色刷印刷ユニット17は、給紙装置11から供給されたウェブWに対して所定の印刷を行うことができる。なお、本実施例では、印刷装置12を、多色刷印刷ユニット16と2色刷印刷ユニット17により構成したが、この構成に限定されるものではない。例えば、両面単色印刷を行う両面単色刷ユニット、一面4色または2色印刷を行う多色刷印刷ユニットなど印刷物に応じて適宜各種ユニットを組み合わせて使用すればよい。
また、ターンバー装置13には、図示しない多数のターンバーが設けられており、各印刷ユニット16,17から送り出された各ウェブWの走行ルートを変更し、所定の順番に重ね合わせることができる。折機14は、ターンバー装置13から送り出された複数のウェブWを重ねて縦折りし、所定の長さで横裁断し、更に横折りして所望の折帖を形成した後に排紙するものである。
この折機14について詳細に説明すると、図4に示すように、最上部には、上述したターンバー装置13で所定の順番に重ねられたウェブWを下方に搬入するドラグローラ21が設けられると共に、縦折りを行う三角板22が設けられている。下方には、折胴23と、縦折りされたウェブWを横裁断する鋸胴24が対向して配設されている。なお、三角板22と折胴23及び鋸胴24との間には、一対のリードインローラ25、一対のニッピングローラ26、ガイドローラ27、一対のニッピングローラ28が設けられている。
折胴23は、図5に示すように、その周面に180度対向して針装置29が設けられている。この各針装置29は同様の構成をなし、折胴23の軸方向に沿って設けられた針軸30と、基端部がこの針軸30に固定された針アーム31と、この針アーム31の先端部に固定された針32とを有している。この針装置29は、折胴23の回転に連動して作動するものであり、所定の位置で、針アーム31を介して針32を外方に突出することで、ウェブWの走行方向における先端部を保持することができ、所定の位置で、針アーム31を介して針32を戻すことで、ウェブWの先端部の保持を解除することができる。
また、折胴23は、その周面に180度対向して針装置29とほぼ同じ位置に鋸刃受33が設けられており、この鋸刃受33は、一般に、ゴム等の弾性体により構成されている。一方、鋸胴24は、その周面に180度対向して鋸刃34が鋸台35に支持されて設けられている。この場合、折胴23と鋸胴24は、同じ周速で同期回転することで、一定周期で鋸刃34と鋸刃受33が互いに対向するように、その回転位相が一致している。そのため、折胴23と鋸胴24が同期回転し、鋸刃34と鋸刃受33が対向して一致するときに、この鋸刃34によりウェブWを横裁断することができる。
更に、折胴23は、その周面に180度対向して折ブレード36が折軸37に支持されて設けられており、折ブレード36は、針装置29とほぼ90度位相がずれて位置している。この折ブレード36は、後述するが、櫛状をなすように、幅方向に多数のブレード本体が一体に形成されて構成され、各ブレード本体の先端部がガイドプレート38から外方に突出可能となっている。そして、折ブレード36は、折軸37により折胴23と同期して逆方向に回転可能であり、所定の位置で、折ブレード36の先端部が折胴23(ガイドプレート38)の周面から外方に突出することで、鋸刃34により裁断されたウェブWを折胴23の周面から引き剥がすことができる。なお、折胴23の径により、折ブレード36や針装置29が3箇所以上設けられていてもよい。
折胴23の下方には、一対の折込ローラ39,40が折胴23と同期回転可能に設けられている。この一対の折込ローラ39,40は、折ブレード36により折胴23の周面から突出したウェブWを挟持することで、折帖Sを形成することができる。この折込ローラ39,40の下方には、羽根車41が設けられると共に、この羽根車41の下方には、排紙コンベア42が設けられている。羽根車41は、周方向に複数の羽根43を有しており、折込ローラ39に同期して回転することで、一対の折込ローラ39により形成された折帖Sを各羽根43により順次受取って排紙コンベア42上に受け渡すことができる。
従って、このように構成された新聞用オフセット輪転印刷機では、図3乃至図5に示すように、まず、給紙装置11から印刷装置12を構成する多色刷印刷ユニット16や2色刷印刷ユニット17にウェブWが供給されると、各印刷ユニット16,17では、各ウェブWに対して4色刷や2色刷が行われる。次に、各印刷ユニット16,17で印刷が施された多数のウェブWは、ターンバー装置13にて、走行ルートが変更されると共に、所定の順番に重ね合わせられる。そして、折機14では、ドラグローラ21でガイドされたウェブWが三角板22により縦折りが施された後、リードインローラ25、ニッピングローラ26、ガイドローラ27、ニッピングローラ28により折胴23に送られる。
縦折りされたウェブWが折胴23に至ると、所定の位置で、針装置29が作動して針32を外方に突出することで、ウェブWの先端部を突き刺して保持する。この状態で、折胴23が回転し続けると、ウェブWは折胴23の周面に保持されたまま移動する。そして、所定の位置で、鋸刃34と鋸刃受33が対向して一致すると、この鋸刃34によりウェブWが横裁断されて所定長さのシートとなる。続いて、針装置29が作動して針32を戻すことで、シートの先端部の保持を解除すると共に、折ブレード36が回動して先端部が折胴23の周面から外方に突出することで、シートを折胴23の周面から引き剥がす。
すると、折胴23の周面から突出したシートは、一対の折込ローラ39,40により挟持されることで折帖Sが形成される。そして、この折込ローラ39,40により形成された折帖Sは、羽根車41の各羽根43により順次受取られ、排紙コンベア42上に受け渡す。
ところで、このような折機14にあって、上述したように、一対の折込ローラ39,40は、折胴23から下方に押し出されたシートを挟持しながら搬送することで、折帖Sを形成している。この場合、折込ローラ39,40は、シートを挟持して搬送するとき、適正な折帖Sを形成すると共に、シートとの滑りによるインキのかすれを防止するために、高い搬送力を確保する必要がある。
そこで、本実施例では、図1及び図2に示すように、一対の折込ローラ39,40によりシートを折り込んで折帖Sを形成する折機14にて、一対の折込ローラ39,40の外周面に軸方向に沿うセレーション51,52を形成している。そして、この一対の折込ローラ39,40の各セレーション51,52は、高さの異なる複数の凸部51a,51b,52a,52bを有し、この高さの異なる凸部51a,52b同士、凸部51b,52a同士が対向するように、各折込ローラ39,40の回転方向の位相が設定されている。
この場合、一対の折込ローラ39,40は、対向する高さの異なる凸部51a,51b,52a,52b同士にて、高い凸部51a,52aの幅が低い凸部51b,52bの幅より広く設定されている。これにより、例えば、一方の折込ローラ39における高い凸部51aの角部から、他方の折込ローラ40における対向する低い凸部52bの角部までの距離と、他方の折込ローラ40における隣接する高い凸部51aの角部までの距離とがほぼ同じ距離に設定される。
そして、このように構成された折機14は、一対の折込ローラ39,40のセレーション51,52によりシートを波状に挟持することで、このシートを搬送しながら折り込んで折帖Sを形成している。
以下、折機14における各折込ローラ39,40について、図1を用いて詳細に説明する。なお、この図1は、折込ローラ39,40の外周面に形成されたセレーションの位相関係をわかりやすく説明するため、この折込ローラ39,40のセレーションを直線状に表して記載している。
折込ローラ39において、図1に示すように、外周面に形成されたセレーション51は、凸部51a,51bと凹部51cが周方向(図1にて、上下方向)に沿って交互に形成されて構成されている。そして、高さの高くて幅の広い凸部51aと、高さの低くて幅の狭い凸部51bとが周方向(図1にて、上下方向)に沿って交互に形成されている。即ち、凸部51aの高さをH1aとし、幅をW1aとすると共に、凸部51bの高さをH1bとし、幅をW1bとすると、その関係は下記のとおりとなる。
H1a>H1b
W1a>W1b
H1a>H1b
W1a>W1b
一方、折込ローラ40において、外周面に形成されたセレーション52は、凸部52a,52bと凹部52cが周方向(図1にて、上下方向)に沿って交互に形成されて構成されている。そして、高さの高くて幅の広い凸部52aと、高さの低くて幅の狭い凸部52bとが周方向(図1にて、上下方向)に沿って交互に形成されている。即ち、凸部52aの高さをH2aとし、幅をW2aとすると共に、凸部52bの高さをH2bとし、幅をW2bとすると、その関係は下記のとおりとなる。
H2a>H2b
W2a>W2b
H2a>H2b
W2a>W2b
この場合、セレーション51の凸部51aの高さH1aと幅W1aは、セレーション52の凸部52aの高さH2aと幅W2aと同じに設定され、セレーション51の凸部51bの高さH1bと幅W1bは、セレーション52の凸部52bの高さH2bと幅W2bと同じに設定されている。つまり、下記のとおりとなる。
H1a=H2a
H1b=H2b
W1a=W2a
W1b=W2b
H1a=H2a
H1b=H2b
W1a=W2a
W1b=W2b
そして、一対の折込ローラ39,40の回転方向の位相は、セレーション51の凸部51aとセレーション52の凸部52bが対向すると共に、セレーション51の凸部51bとセレーション52の凸部52aが対向するように設定されている。この場合、折込ローラ39における高い凸部51aの角部から、折込ローラ40における対向する低い凸部52bの角部までの距離L1と、折込ローラ39における高い凸部51aの角部から、折込ローラ40における隣接する高い凸部51aの角部までの距離L2とがほぼ同じ距離に設定される。
なお、一対の折込ローラ39,40におけるローラ間の隙間Pは、セレーション51,52の隙間、つまり、高い凸部51aと高い凸部52aとの隙間となる。
従って、一対の折込ローラ39,40の間に上方からシートが押し込まれると、このシートは、高さの異なる凸部51a,52b同士、並びに凸部51b,52a同士に挟持されることで、このシートが波状をなして搬送されながら折り込まれ、折帖Sが形成されることとなる。そのため、一対の折込ローラ39,40のセレーション51,52は、シートを適正に挟持して安定して搬送することができる。また、このとき、一対の折込ローラ39,40のセレーション51,52は、シート(折帖S)の挟持力を分散して挟持することとなり、セレーション51,52とシート(折帖S)との間の滑りによるシート面のインキのかすれが抑制される。
このように実施例1のシートの折り畳み装置にあっては、一対の折込ローラ39,40によりシートを折り込んで折帖Sを形成する折機14にて、一対の折込ローラ39,40の外周面に軸方向に沿うセレーション51,52を形成し、この一対の折込ローラ39,40の各セレーション51,52として、高さの異なる複数の凸部51a,51b,52a,52bを設け、この高さの異なる凸部51a,52b同士、凸部51b,52a同士が対向するように、各折込ローラ39,40の回転方向の位相を設定している。
従って、シートは、一対の折込ローラ39,40における高さの異なる凸部51a,52b同士、凸部51b,52a同士に挟持されることで、このシートが波状をなして搬送されながら折り込まれて折帖Sが形成されることとなり、シートの安定した搬送力を確保することができると共に、シートを挟持する応力が分散されてシートにおける汚れの発生を抑制することができる。
また、本実施例のシートの折り畳み装置では、一対の折込ローラ39,40における対向する高さの異なる凸部51a,52b同士、凸部51b,52a同士にて、高い凸部51a,52aの幅が低い凸部51b,52bの幅より広く設定している。従って、挟持するシートに対して、対向する凸部51a,52b同士、凸部51b,52a同士による応力の集中を更に緩和し、シートにおけるインキの汚れを抑制することができる。
また、本実施例のシートの折り畳み装置では、折込ローラ39,40のうちの一方における高い凸部51a,52aの角部から、他方における対向する低い凸部51b,52bの角部までの距離と、他方における隣接する高い凸部51a,52aの角部までの距離とをほぼ同じ距離に設定している。従って、シートの搬送方向にわたって一対の折込ローラ39,40による挟持力がほぼ均一化され、シートを安定して搬送することができる。
そして、本実施例のシートの折り畳み方法にあっては、一対の折込ローラ39,40のセレーション51,52によりシートを波状に挟持し、このシートを搬送しながら折り込んで折帖Sを形成している。従って、シートは、波状をなして搬送されながら折り込まれることとなり、シートの安定した搬送力を確保することができると共に、シートを挟持する応力が分散されてシートにおける汚れの発生を抑制することができる。
図6は、本発明の実施例2に係るシートの折り畳み装置における一対の折込ローラの位相を表す概略図である。なお、前述した実施例で説明したものと同様の機能を有する部材には同一の符号を付して重複する説明は省略する。
実施例2のシートの折り畳み装置では、図6に示すように、一対の折込ローラ39,40の外周面に軸方向に沿うセレーション61,62を形成している。そして、この一対の折込ローラ39,40の各セレーション61,62は、凸部61a,62aに対して、幅の広い凹部61c,62cを有し、この凸部61a,62aと凹部61c,62cが対向するように、各折込ローラ39,40の回転方向の位相が設定されている。
そして、このように構成された折機は、一対の折込ローラ39,40のセレーション61,62によりシートを波状に挟持することで、このシートを搬送しながら折り込んで折帖Sを形成している。
以下、各折込ローラ39,40について詳細に説明する。なお、図6は、折込ローラ39,40の外周面に形成されたセレーションの位相関係をわかりやすく説明するため、この折込ローラ39,40のセレーションを直線状に表して記載している。
折込ローラ39において、外周面に形成されたセレーション61は、凸部61aと凹部61cが周方向(図6にて、上下方向)に沿って交互に形成されて構成されている。即ち、凸部61aの幅をW11aとすると共に、凹部61cの幅をW11cとすると、その関係は下記のとおりとなる。
W11a<W11c
W11a<W11c
一方、折込ローラ40において、外周面に形成されたセレーション62は、凸部62aと凹部62cが周方向(図6にて、上下方向)に沿って交互に形成されて構成されている。即ち、凸部62aの幅をW12aとすると共に、凹部62cの幅をW12cとすると、その関係は下記のとおりとなる。
W12a<W12c
W12a<W12c
この場合、セレーション61の凸部61aの幅W11aは、セレーション62の凸部62aの幅W12aと同じに設定され、セレーション61の凹部61cの幅W11cは、セレーション62の凹部62bのW12cと同じに設定されている。つまり、下記のとおりとなる。
W11a=W12a
W11c=W12c
W11a=W12a
W11c=W12c
そして、一対の折込ローラ39,40の回転方向の位相は、セレーション61の凸部61aとセレーション62の凹部62cが対向すると共に、セレーション61の凹部61cとセレーション62の凸部62aが対向するように設定されている。この場合、折込ローラ39における凸部61aの角部から、折込ローラ40における対向する凸部62cの角部までの距離L3,L4がすべてほぼ同じ距離に設定される。なお、セレーション61における凸部61aの高さH11aと、セレーション62における凸部62aの高さH12aは同じに設定される。
なお、一対の折込ローラ39,40におけるローラ間の隙間Pは、セレーション61,62の隙間、つまり、凸部61aと凸部62aとの隙間となる。
従って、セレーション61の凸部61aとセレーション62の凹部62c同士が対向すると共に、セレーション61の凹部61cとセレーション62の凸部62a同士が対向することで、一対の折込ローラ39,40の間に上方からシートが押し込まれると、このシートは、周方向にずれた凸部61a,62aに挟持されることで、このシートが波状をなして搬送されながら折り込まれ、折帖Sが形成されることとなる。そのため、一対の折込ローラ39,40のセレーション61,62は、シートを適正に挟持して安定して搬送することができる。また、このとき、一対の折込ローラ39,40のセレーション61,62は、シート(折帖S)の挟持力を分散して挟持することとなり、セレーション61,62とシート(折帖S)との間の滑りによるシート面のインキのかすれが抑制される。
このように実施例2のシートの折り畳み装置にあっては、一対の折込ローラ39,40によりシートを折り込んで折帖Sを形成する折機にて、一対の折込ローラ39,40の外周面に軸方向に沿うセレーション61,62を形成し、この一対の折込ローラ39,40の各セレーション61,62として、凸部61a,62aに対して、幅の広い凹部61c,62cを設け、この凸部61a,62aと凹部61c,62cが対向するように、各折込ローラ39,40の回転方向の位相を設定している。
従って、シートは、一対の折込ローラ39,40における周方向にずれた凸部61a,62aに挟持されることで、このシートが波状をなして搬送されながら折り込まれて折帖Sが形成されることとなり、シートの安定した搬送力を確保することができると共に、シートを挟持する応力が分散されてシートにおける汚れの発生を抑制することができる。
なお、上述の各実施例では、本発明のシートの折り畳み装置及び方法、並びに印刷機を新聞用オフセット輪転印刷機に適用して説明したが、商業用オフセット輪転印刷機などに適用しても同様の作用効果を奏することができる。
本発明に係るシートの折り畳み装置及び方法、並びに印刷機は、折込ローラに設けられるセレーションの凸部と凹部の関係を適正に配置することで、シートの安定した搬送力を確保すると共にシートにおける汚れの発生を抑制するものであり、いずれの印刷機にも適用することができる。
11 給紙装置
12 印刷装置
13 ターンバー装置
14 折機(シートの折り畳み装置)
23 折胴
24 鋸胴
39,40 折込ローラ
41 羽根車
51,52,61,62 セレーション
51a,51b,52a,52b,61a,62a 凸部
51c,52c,61c,62c 凹部
W ウェブ
S 折帖
12 印刷装置
13 ターンバー装置
14 折機(シートの折り畳み装置)
23 折胴
24 鋸胴
39,40 折込ローラ
41 羽根車
51,52,61,62 セレーション
51a,51b,52a,52b,61a,62a 凸部
51c,52c,61c,62c 凹部
W ウェブ
S 折帖
Claims (7)
- 一対の折込ローラによりシートを折り込んで折帖を形成するシート折り畳み装置において、
前記一対の折込ローラは、外周面に軸方向に沿うセレーションが形成され、
前記一対の折込ローラの各セレーションは、高さの異なる複数の凸部を有し、
前記一対の折込ローラは、高さの異なる前記凸部同士が対向するように回転方向の位相が設定される、
ことを特徴とするシートの折り畳み装置。 - 前記一対の折込ローラにおける対向する高さの異なる凸部同士は、高い凸部の幅が低い凸部の幅より広く設定されることを特徴とする請求項1に記載のシートの折り畳み装置。
- 前記一方の折込ローラにおける高い凸部の角部から、前記他方の折込ローラにおける対向する低い凸部の角部までの距離と、前記他方の折込ローラにおける隣接する高い凸部の角部までの距離とが、ほぼ同じ距離に設定されることを特徴とする請求項1に記載のシートの折り畳み装置。
- 一対の折込ローラによりシートを折り込んで折帖を形成するシート折り畳み装置において、
前記一対の折込ローラは、外周面に軸方向に沿うセレーションが形成され、
前記一対の折込ローラの各セレーションは、凸部に対して幅の広い凹部を有し、
前記一対の折込ローラは、前記凸部と前記凹部が対向するように回転方向の位相が設定される、
ことを特徴とするシートの折り畳み装置。 - 外周面に軸方向に沿うセレーションが形成された一対の折込ローラによりシートを折り込んで折帖を形成するシート折り畳み装置において、
前記一対の折込ローラのセレーションによりシートを波状に挟持することで、シートを搬送しながら折り込んで折帖を形成する、
ことを特徴とするシートの折り畳み方法。 - ウェブを供給する給紙装置と、
該給紙装置から供給されたウェブに印刷を行う印刷装置と、
該印刷装置により印刷が施されたシートを裁断して折り畳むことで折帖を形成する折機とを備える印刷機において、
前記折機は、外周面に軸方向に沿うセレーションが形成され、裁断されたシートを折り込んで折帖を形成する一対の折込ローラを有し、
前記一対の折込ローラの各セレーションは、高さの異なる複数の凸部を有し、
前記一対の折込ローラは、高さの異なる前記凸部同士が対向するように回転方向の位相が設定される、
ことを特徴とする印刷機。 - ウェブを供給する給紙装置と、
該給紙装置から供給されたウェブに印刷を行う印刷装置と、
該印刷装置により印刷が施されたシートを裁断して折り畳むことで折帖を形成する折機とを備える印刷機において、
前記折機は、外周面に軸方向に沿うセレーションが形成され、裁断されたシートを折り込んで折帖を形成する一対の折込ローラを有し、
前記一対の折込ローラの各セレーションは、凸部に対して幅の広い凹部を有し、
前記一対の折込ローラは、前記凸部と前記凹部が対向するように回転方向の位相が設定される、
ことを特徴とする印刷機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008111878A JP2009263036A (ja) | 2008-04-22 | 2008-04-22 | シートの折り畳み装置及び方法、並びに印刷機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008111878A JP2009263036A (ja) | 2008-04-22 | 2008-04-22 | シートの折り畳み装置及び方法、並びに印刷機 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2009263036A true JP2009263036A (ja) | 2009-11-12 |
Family
ID=41389405
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2008111878A Withdrawn JP2009263036A (ja) | 2008-04-22 | 2008-04-22 | シートの折り畳み装置及び方法、並びに印刷機 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2009263036A (ja) |
-
2008
- 2008-04-22 JP JP2008111878A patent/JP2009263036A/ja not_active Withdrawn
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US8696108B2 (en) | Printing press | |
US20090212480A1 (en) | Transfer device for folder unit | |
WO2010061695A1 (ja) | 折機、印刷機、印刷方法、新聞の作成方法 | |
JP4859570B2 (ja) | ウェブ折り畳み装置及び輪転印刷機 | |
US10308469B2 (en) | Apparatus for forming sheets of different lengths or sheets with different panel lengths | |
JP2009263036A (ja) | シートの折り畳み装置及び方法、並びに印刷機 | |
JP2014019540A (ja) | ウェブ折り畳み装置、印刷機、折帖の製作方法 | |
JP2008074584A (ja) | ウェブ折り畳み装置及び輪転印刷機 | |
JP6388660B2 (ja) | 印刷機及び印刷方法 | |
JP6389617B2 (ja) | ウェブの印刷不良検出装置及び方法 | |
JP2007326189A (ja) | 回転式断裁装置、折機および輪転印刷機 | |
JP6494560B2 (ja) | 印刷胴及び印刷機並びにブランケット | |
JP2009023766A (ja) | 印刷機 | |
JP5285995B2 (ja) | ニッピング装置、折機、輪転印刷機およびウェブ搬送方法 | |
JP2012158055A (ja) | 印刷機及び印刷方法 | |
JP5972596B2 (ja) | ウェブ搬送装置および印刷機 | |
JP2022129977A (ja) | ウェブ搬送装置および折機並びにオフセット輪転印刷機 | |
JP4875427B2 (ja) | ウェブ折り畳み装置及び輪転印刷機 | |
JP2009132475A (ja) | ウェブ搬送装置及び輪転印刷機 | |
US20120325098A1 (en) | Printing blanket, manufacturing method thereof, blanket cylinder, and printing press | |
US20130047875A1 (en) | Variable signature indexing device | |
JP2008019088A (ja) | 排紙装置及び輪転印刷機 | |
JP2009126616A (ja) | 輪転印刷機 | |
JP2003118930A (ja) | 折機の排紙方法およびその装置 | |
JP2009263075A (ja) | 輪転印刷機および折機 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20110705 |