JP2009261355A - 野菜汁及び/又は果汁含有飲料の製造法 - Google Patents

野菜汁及び/又は果汁含有飲料の製造法 Download PDF

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Abstract

【課題】苦味、エグ味が低減され、風味の変化しない、野菜汁及び/又は果汁含有飲料の製造法の提供。
【解決手段】野菜汁及び/又は果汁を含む液中にストークス径1〜200μmの気泡を放出し、次いで、泡を除去することを特徴とする飲料の製造法。
【選択図】なし

Description

本発明は、飲み易い野菜汁及び/又は果汁含有飲料の製造法に関する。
近年の健康志向の高まりから、野菜汁及び/又は果汁を配合した飲料が広く飲用されるようになってきた。しかし、各種のビタミン類、食物繊維などを多量に含有する野菜汁や果汁には、エグ味や苦味等があり、これが野菜汁及び/又は果汁含有飲料が長期間の連続飲用を妨げる原因となっている。
これらの苦味やエグ味を抑制し、飲み易い飲料の製法として、野菜又は果実のジュースに含水けい酸ゲルで処理を行い苦味を吸着除去する手段(特許文献1)、野菜ジュースにガラクトマンナン分解物を配合する手段(特許文献2)、野菜飲料に対しダイフラクトースアンハイドライド(DFA)及び糖アルコールを配合する手段(特許文献3)、及び野菜及び/又は果汁飲料に発酵豆乳を配合する手段(特許文献4)が知られている。
特開平05−111371号公報 特開2003−334045号公報 特開2007−143416号公報 特開2008−43280号公報
しかしながら、含水けい酸ゲルを用いる方法では、苦味だけでなく種々の栄養成分も同時に吸着除去されてしまうという問題があり、他の方法では添加した成分に起因する風味が生じ、本来の野菜汁及び/又は果汁の風味が変化してしまうという問題がある。さらに、これら従来の方法においては苦味やエグ味の除去効果が十分でなく、かつ殺菌のための加熱処理を行うと苦味やエグ味が一層強くなってしまうこともあった。
従って、本発明の目的は、本来の野菜汁及び/又は果汁の風味を変化させることなく、苦味、エグ味が低減された野菜汁及び/又は果汁含有飲料の製造法を提供することにある。
そこで、本発明者は風味を変化させることなく野菜汁及び/又は果汁含有飲料の苦味及びエグ味を低減させる手段について検討した結果、野菜汁及び/又は果汁を含む液中に気泡を形成させ、次いで泡を除去すれば苦味及びエグ味が低減することを見出した。そしてさらに検討した結果、当該気泡のストークス径を1〜200μmと微細にすることにより、苦味、エグ味の低減と風味の保持に有効であることを見出し本発明を完成した。
すなわち、本発明は、野菜汁及び/又は果汁を含む液中にストークス径を1〜200μmの気泡を放出し、次いで、泡を除去する野菜汁及び/又は果汁含有飲料の製造法を提供するものである。
また本発明は、上記の方法により得られる野菜汁及び/又は果汁含有飲料を提供するものである。
本発明方法によれば、簡便な操作で、苦味とエグ味が低減され、まろやかで風味の良好な野菜汁及び/又は果汁含有飲料が提供できる。また本発明方法によれば、加熱殺菌しても苦味やエグ味が発生しにくいので、容器詰野菜汁及び/又は果汁含有飲料の製造に有用である。
本発明方法においては、まず、野菜汁及び/又は果汁を含む液中にストークス径1〜200μmの気泡を放出する。
本発明で用いる野菜汁及び/又は果汁は特に限定されないが、人参、大根、アスパラガス、たまねぎ、ビート、しょうが、紫芋、及び牛蒡などの根菜類;セロリ、ホウレン草、白菜、キャベツ、メキャベツ、ブロッコリー、小松菜、パセリ、ケール、クレソン、モロヘイヤ、あしたば、及びレタスなどの葉菜類;トマト、ピーマン、赤ピーマン、なす、かぼちゃなどの果菜類;バナナ、りんご、メロン、みかん及びブドウなどの果実類などが挙げられる。これらは1種あるいは2種以上混合して使用することができる。
このうち、トマト、人参、セロリ、ホウレン草、小松菜、パセリ、ケール、クレソン、モロヘイヤ、レタス、白菜、キャベツ、メキャベツ、ブロッコリー、赤ピーマン、アスパラガス、大根、たまねぎ、かぼちゃ、ビート、しょうが、紫芋、あしたば、なす、牛蒡から選ばれる1種以上を含有する野菜汁及び/又は果汁に適用するのが好ましく、トマト、人参、ケール、ブロッコリー、セロリ、赤ピーマン、ホウレン草及びメキャベツから選ばれる1種以上を含有する野菜汁及び/又は果汁に適用するのがより好ましく、トマト及び人参から選ばれる1種以上を含有する野菜汁及び/又は果汁が特に好ましい。
野菜汁及び/又は果汁は、野菜及び/又は果物を常法、例えばスクリュープレスにより搾汁した後、必要に応じて濃度調整を行うことにより得ることができ、その粘度は特に限定されないが、80mPa・s以下(B型粘度計、20℃)が好ましく、50mPa・s以下がより好ましく、20mPa・s以下が更に好ましい。粘度の下限は特に規定されないが、コクの観点より、1mPa・s以上が好ましい。
また、本発明で用いる野菜汁及び/又は果汁は植物組織崩壊酵素処理を行ったものでもよい。植物組織崩壊酵素は、植物性農産物に含まれるセルロース、キシランをはじめとするヘミセルロース、ペクチンなどの、分子構造の大きい不溶性食物繊維を低分子に分解する酵素であり、セルラーゼ、ヘミセルラーゼ(キシラナーゼ)、ペクチナーゼなどを用いることができる。ただし、これらには限定されない。これらは1種あるいは2種以上を使用することができる。反応効率を向上させるためには、2種以上を使用することが好ましい。
酵素反応条件は特に限定されないが、酵素反応の効率的進行、風味の低下防止等を考慮し、0〜60℃、特に20〜50℃の範囲で行うのが好ましい。この温度範囲で処理を行うと、酵素反応に伴う加熱臭の付与を抑制できるため好ましい。また、処理液のpHは3〜6が好ましい。このpH範囲で処理を行うと、酵素の活性が高くなるため好ましい。
前記酵素の使用量は、用いる酵素の活性によっても異なるが、原料野菜汁及び/又は果汁に対し、0.01〜2重量%、さらに0.05〜1重量%が好ましい。
野菜汁及び/又は果汁を含む液中に放出される気泡のストークス径は1〜200μmであることが、苦味、エグ味の低減と風味の保持の点から必要となる。例えば特開2005−176761号公報記載のように、通常のバブリング手段により形成された気泡の直径は、数ミリ〜数センチメートルであり、このような大きな気泡では形成される泡の層が不安定で壊れやすく、処理時間がかかり、気体も大量に必要である。そのために香味成分が散逸する。また、苦味、エグ味の低減効果が十分でない。200μmより小さいと安定な泡の層を形成する。1μmより小さい気泡を生成するには高価な特殊装置が必要となる。より好ましい気泡のストークス径は、3〜100μmであり、特に好ましいストークス径は5〜50μmである。泡のストークス径は、泡の放出を停止した後に液中を泡が15cm浮上する時間を測定し、ストークスの式から計算する。
本発明において、野菜汁及び/又は果汁含有液内にストークス径1〜200μmの気泡を放出する手段は、このような微細な気泡を放出できれば特に限定されないが、ポンプの吸引側で自吸した気体を加圧下で液に溶解させ、ノズルで液中に圧力を開放する条件(加圧溶解法、図1参照);ラインミキサー内で施回流を起こし、突起に衝突させて剪断を起こして剪断流中央の気相を微細化する条件;気液混相流をベンチュリ管に通し、圧力開放により生じる衝撃波を利用する条件;シラス多孔質ガラス膜の微細孔から液中に空気を高圧で押し出す条件等がある。どの条件を用いても良いが、加圧溶解法が気泡の生成量がもっとも多く好ましい。
また、野菜汁及び/又は果汁を含む液中に気泡を放出させる気体は特に限定されないが、酸素による品質劣化を防ぐため、二酸化炭素、窒素、その他の不活性ガス等が好ましい。窒素を含む気泡が飲料への溶解度が低く残存しないのでより好ましい。さらに、気体中の窒素濃度は95%以上が良い。
また、野菜汁及び/又は果汁を含む液中に泡として存在する気体の体積は、安定な泡層を形成させるために、野菜汁及び/又は果汁を含む液に対して25℃1気圧に換算して0.1〜10体積%、さらに0.2〜5.0体積%、特に0.2〜2.0体積%が好ましい。同様に野菜汁及び/又は果汁を含む液中の気泡の数密度は102〜106個/cm3、さらに103〜105個/cm3が好ましい。ここで、液中に泡として存在する気体とは、既に浮上して上層に存在する泡層ではなく、浮上しつつある泡を指す。気泡の数密度はパーティクルカウンター(RION製KS−17A)などで測定できる。
また、野菜汁及び/又は果汁を含む液における気泡の放出位置は、発生した気泡と液との接触効率を考慮すると、液の底部付近が好ましい。
次いで野菜汁及び/又は果汁を含む液中に放出した気泡を除去する。泡を除去するには、例えばフィルタ濾過、遠心分離、泡のバキュームなどの操作が使用できる。また簡便な操作としては、槽内で気泡を形成させたあとで槽下から送液する際に液深を制御することで泡だけを槽内に残して分離する操作をとることができる。このうち、液深制御によるのが工業的生産性の点で好ましい。ここでいう槽は野菜汁及び/又は果汁含有液の製造槽でも、これらの汁の調合槽でもあるいは起泡用に特別に設置した起泡除去槽でもよく、本発明の本質的な目的を達成させることができれば、どのような槽で処理してもよい。
これら起泡及び泡の除去操作は、液の温度が0〜80℃、特に0〜40℃の条件で行うのが、処理時の熱履歴を抑えることができる為に風味維持効果の点で好ましい。
野菜汁や果汁由来のエグ味・苦味成分は疎水性物質であり、気液界面に吸着しやすい。従って、多量の微細気泡を生成させることにより界面積を著しく増加させ、安定化された泡の層にこれらをトラップし、除去できるものと考えられる。
得られた野菜汁及び/又は果汁を含む液は、加熱殺菌処理しても、苦味やエグ味が生じにくく、加熱臭も抑制されるので、容器詰飲料として有用である。
本発明の野菜汁及び/又は果汁含有容器詰飲料の加熱殺菌後のpHは、保存安定性及び飲み易さの点からpH3〜5、好ましくは3.5〜4.6、さらに好ましくは3.8〜4.5が良い。pHの調整は、加熱殺菌前に行うことが好ましい。pHの調整には、野菜汁や果汁由来にあわせて、有機酸類、有機酸塩類、無機酸類、無機酸塩類、無機塩類、pH調整剤、などの添加剤を単独、あるいは併用して用いることができる。このとき、これらの添加剤を直接、又は適当な濃度に希釈した水溶液として適量加えて調整する。このときpHメーターなどによりpHを確認しながら加えても良い。これらの添加剤には、例えば、アジピン酸、クエン酸、グルコン酸、コハク酸、酢酸、酒石酸、乳酸、フマル酸、リンゴ酸、アスコルビン酸とその塩などが挙げられる。加熱殺菌の前後でpHが変化する場合は、予め変化分を考慮して加熱殺菌前のpHを調整すると良い。
本発明の野菜汁及び/又は果汁含有容器詰飲料の加熱殺菌処理後の粘度は80mPa・s以下(B型粘度計、20℃)が好ましく、50mPa・s以下がより好ましく、20mPa・s以下が更に好ましい。
本発明の野菜汁及び/又は果汁含有容器詰飲料の野菜汁飲料は、たとえば、最新・ソフトドリンクス(平成15年9月30日発行、編纂:最新・ソフトドリンクス編集委員会、出版:光琳)の12〜13頁に記載されている(7)野菜飲料の1)〜8)に該当する飲料を指す。
本発明の野菜汁及び/又は果汁含有容器詰飲料の果汁飲料は、最新・ソフトドリンクス(平成15年9月30日発行、編纂:最新・ソフトドリンクス編集委員会、出版:光琳)の10〜11頁に記載されている(2)果実飲料の1)〜8)に該当する飲料を指す。より具体的には1)果実ジュース、2)果実ミックスジュース、3)果汁入り飲料、4)果肉飲料、5)果粒入り果実飲料、6)果汁入り混合飲料、7)果汁入り炭酸飲料、8)その他直接飲料などである。一方、同出典の10〜11頁に記載されている9)希釈飲料、10)フルーツシロップは明確にこれを除外する。また本発明の飲料は、より好ましくは8)その他の直接飲料を除いた1)〜7)の飲料が良い。
なお、上記野菜飲料と上記果汁飲料の混合飲料も本発明の範囲に含まれる。
本発明の野菜汁及び/又は果汁含有容器詰飲料は、野菜汁や果汁由来にあわせて、酸化防止剤、香料、各種エステル類、有機酸類、有機酸塩類、無機酸類、無機酸塩類、無機塩類、色素類、乳化剤、保存料、調味料、pH調整剤、品質安定剤などの添加剤を単独、あるいは併用して配合しても良い。
本発明の野菜汁及び/又は果汁含有容器詰飲料に使用される容器は、一般の飲料と同様にポリエチレンテレフタレートを主成分とする成形容器(いわゆるPETボトル)、金属缶、金属箔やプラスチックフィルムと複合された紙容器、瓶等の通常の形態で提供することができる。また使用するは紙容器よりも酸素透過性が低いものが好ましく、容器の酸素透過係数(22℃)は0.0001〜0.1mL/350mL・day・atm、好ましくは、0.0005〜0.08mL/350mL・day・atm、より好ましくは0.001〜0.06mL/350mL・day・atm、さらに好ましくは、0.0015〜0.04mL/350mL・day・atmである。着色された酸素透過性の容器であっても、透明容器であれば含まれる。沈殿物の付着を確認できる透明容器が好ましく、透明容器とは実質的に容器底部の沈殿物の有無を視認できるものをいう。
本発明の野菜汁及び/又は果汁含有容器詰飲料は、例えば、金属缶のように容器に充填後、加熱殺菌できる場合にあっては食品衛生法に定められた殺菌条件で製造される。またPETボトル、紙容器のようにレトルト殺菌できないものについては、あらかじめ上記と同等の殺菌条件、例えばプレート式熱交換器等で高温短時間殺菌後、一定の温度迄冷却して容器に充填する等の方法が採用される。その際、無菌下で容器に充填してもよい。また無菌下で充填された容器に別の成分を無菌下で後から充填してもよい。さらに、酸性下で加熱殺菌後、無菌下でpHを中性に戻すことや、中性下で加熱殺菌後、無菌下でpHを酸性に戻す等の操作も可能である。
<風味評価方法>
野菜汁及び/又は果汁含有飲料のエグ味、苦味、及び加熱臭については、熟練した専門家5名が下記基準で官能評価を行い、平均値を四捨五入して点数化した。
風味評価:
5:強い
4:やや強い
3:僅かに強い
2:やや弱い
1:弱い
実施例1
Brix27のトマトペースト(デムコ社製)にイオン交換水を加え、Brix2.0のトマト汁を調製した(20℃における粘度:2.5mPa・s)。
(株)ニクニ製渦流ポンプM20LDを用いて加圧溶解法にて窒素の微細気泡を15Lのトマト汁中に放出した。トマト汁は9.5L/minで循環し、窒素は1.0L/minで注入した。窒素溶解圧力は0.40MPa、気泡のストークス径は33μmであった。トマト汁中に泡として存在する気体の体積は1体積%であった。30分処理後、液表面に形成された泡(2.4重量%)を除去した(20℃における粘度:2.3mPa・s)。液部を95℃で3分間簡易殺菌してPETボトルに充填した。分析値と風味評価結果を表1に示す。
比較例1
実施例1で調製したトマト汁を95℃で3分間簡易殺菌してPETボトルに充填した(気泡の処理はなし)。分析値と風味評価結果を表1に示す。
比較例2
実施例1で調製したトマト汁に窒素バブリングを行った。内径4mmのシリコンホースを用い、窒素を1.0L/minで10分間注入しながらスターラー攪拌し、液表面に形成された泡を除去した。この操作を3回繰り返した。除去した全泡量は0.5重量%であった。気泡はすぐに浮上・破裂するためストークス径を測定できず、目視で直径約10mmであった(20℃における粘度:2.4mPa・s)。液部を95℃で3分間簡易殺菌してPETボトルに充填した。分析値と風味評価結果を表1に示す。
Figure 2009261355
実施例2
市販人参を100℃で15分間ブランチングし、ジュース&パルプセパレーター((株)エフ・エム・アイ製JEX−450)で搾汁し、クエン酸でpH4.3にしたBrix8.3の人参汁を調製した(20℃における粘度:3.9mPa・s)。
実施例1と同条件で窒素の微細気泡を15Lの人参汁中に放出した。気泡のストークス径は32μmであった。人参汁中に泡として存在する気体の体積は1.2体積%であった。30分処理後、液表面に形成された泡(1.2重量%)を除去した(20℃における粘度:3.4mPa・s)。液部を95℃で3分間簡易殺菌してPETボトルに充填した。分析値と風味評価結果を表2に示す。
比較例3
実施例2で調製した人参汁を95℃で3分間簡易殺菌してPETボトルに充填した(気泡の処理はなし)。分析値と風味評価結果を表2に示す。
Figure 2009261355
実施例3
実施例1で使用したトマトペーストにイオン交換水を加え、Brix12の原料トマト汁を調製した。このトマト汁997gにセルラーゼ(ノボザイムズ(株)製セルクラスト1.5L FG)を3g添加し、25℃でジューサーミキサー((株)エフ・エム・アイ製MX−1500)を用いて、9000r/minで剪断をかけながら酵素処理した。30分処理後、95℃で3分間保持することにより酵素を完全に失活させた。3バッチ処理し、イオン交換水で希釈し、Brix2.0に調整した酵素処理トマト汁を得た(20℃における粘度:2.0mPa・s)。
実施例1と同条件で窒素の微細気泡を15Lのトマト汁中に放出した。気泡のストークス径は34μmであった。トマト汁中に泡として存在する気体の体積は0.7体積%であった。30分処理後、液表面に形成された泡(1.9重量%)を除去した(20℃における粘度:2.0mPa・s)。液部を95℃で3分間簡易殺菌してPETボトルに充填した。分析値と風味評価結果を表3に示す。
比較例4
実施例3で得た酵素処理トマト汁を95℃で3分間簡易殺菌してPETボトルに充填した(気泡の処理はなし)。分析値と風味評価結果を表3に示す。
Figure 2009261355
実施例の野菜汁及び/又は果汁含有飲料はエグ味、苦味が少なく、まろやかであり、殺菌による加熱臭も弱かった。
加圧溶解法による微細気泡の形成方法の概略を示す図である。
符号の説明
11:調合液タンク
21:ポンプ
22:気体吸引ライン
23:流量調整バルブ
31:加圧溶解タンク
41:気液分離タンク
42:未溶解気体パージバルブ
51:減圧ノズル

Claims (7)

  1. 野菜汁及び/又は果汁を含む液中にストークス径1〜200μmの気泡を放出し、次いで、泡を除去する野菜汁及び/又は果汁含有飲料の製造法。
  2. 気泡の放出方法が、液中に気体を加圧溶解させ、その後大気圧に開放することによる請求項1記載の野菜汁及び/又は果汁含有飲料の製造法。
  3. 気泡が窒素を含む請求項1又は2記載の野菜汁及び/又は果汁含有飲料の製造法。
  4. 野菜汁としてトマト、人参、ケール、ブロッコリー、セロリ、赤ピーマン、ホウレン草及びメキャベツから選ばれる1種又は2種以上の野菜の搾汁を含有するものである、請求項1〜3のいずれか1項記載の野菜汁及び/又は果汁含有飲料の製造法。
  5. 泡を除去する工程の後に加熱殺菌処理を施す、請求項1〜4のいずれか1項記載の野菜汁及び/又は果汁含有飲料の製造法。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項記載の方法により得られる、野菜汁及び/又は果汁含有飲料。
  7. 野菜汁及び/又は果汁含有容器詰飲料である、請求項6記載の野菜汁及び/又は果汁含有飲料。
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