JP2009260809A - Cmos固体撮像装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 ロスタイムを発生させることなく、露光時間の異なった複数露光を行うことができるCMOS固体撮像装置を提供する。
【解決手段】 タイミングジェネレータ50および垂直走査回路60は、画素行列部10Aの行間において画素信号読み出しタイミングをオーバラップさせず、かつ、画素行列部10Aの各行では、1フレーム周期内において各露光期間の始点または終点となる画素信号読み出しタイミングのみを間に挟んで複数種類の露光期間を連続させるように、画素行列部10Aの各行を1行ずつ選択して画素信号の読み出しを行わせる。
【選択図】図1
【解決手段】 タイミングジェネレータ50および垂直走査回路60は、画素行列部10Aの行間において画素信号読み出しタイミングをオーバラップさせず、かつ、画素行列部10Aの各行では、1フレーム周期内において各露光期間の始点または終点となる画素信号読み出しタイミングのみを間に挟んで複数種類の露光期間を連続させるように、画素行列部10Aの各行を1行ずつ選択して画素信号の読み出しを行わせる。
【選択図】図1
Description
この発明は、行列状に配列された複数の画素の各々において光電変換素子により得られた信号電荷を増幅して電気信号として出力するCMOS固体撮像装置に関する。
図10は一般的なCMOS固体撮像装置の構成例を示すものである。このCMOS固体撮像装置は、複数の画素10を行列状に配列してなるものであるが、図10では図面が煩雑になるのを防止するため、1個の画素10のみを図示している。1個の画素10は、図示のように、PD(Photo Diode;フォトダイオード)101と、各々MOS型トランジスタである転送トランジスタ102と、リセットトランジスタ103と、増幅トランジスタ104と、行選択トランジスタ105とにより構成されている。これらの各素子は、p型半導体基板に形成されている。そして、図10では、PD101、転送トランジスタ102およびリセットトランジスタ103についてはそれらの断面構造が図示され、増幅トランジスタ104および行選択トランジスタ105については回路シンボルを用いた図示がなされている。
図10において、PD101は、p型半導体基板に低濃度のn型不純物の埋め込み層を形成してなるものであり、受光量に応じた信号電荷を発生する光電変換素子である。転送トランジスタ102は、ソースがPD101に接続され、ドレインがFD(Floating Diffusion;浮遊拡散層)102dとなっている。この転送トランジスタ102は、ゲートに転送パルスTXが与えられることにより、PD101に蓄積された信号電荷をFD102dに転送する。リセットトランジスタ103は、ソースが電源VDDに接続されており、ドレインがFD102dとなっている。このリセットトランジスタ103は、ゲートにリセットパルスRTが与えられることにより、FD102dを電源VDDの電位にリセットする。増幅トランジスタ104は、ドレインが電源VDDに接続され、ゲートがFD102dに接続されている。また、行選択トランジスタ105は、増幅トランジスタ104のソースと列信号線11との間に介挿されており、ゲートに行選択パルスSLが与えられる。こららの増幅トランジスタ104および行選択トランジスタ105は、行選択パルスSLが与えられることにより、FD102dに蓄積された電荷に応じた電圧を列信号線11に読み出す読出回路としての役割を果たす。列信号線11には、同様な構成の画素10が複数接続されるとともに、各画素Pの増幅トランジスタ104の負荷となる定電流源とCDS(Correlated Double Sampling;相関2重サンプリング)回路が接続されている(いずれも図示略)。
CMOS固体撮像装置では、行列をなす各画素が順次駆動され、各画素から画素信号の読み出しが行われる。最も基本的な構成では、1画面分の撮像期間であるフレーム(垂直走査期間)が画素10の行数と同じ数の水平走査期間に分割され、これらの各水平走査期間において画素10の各行が順次駆動され、各行の画素信号の読み出しが行われる。なお、以下では便宜上、このような1画面分の画素信号を得るために行われる一連の動作を撮像シーケンスと呼ぶ。図11(a)は、この場合の撮像シーケンスを例示するタイムチャートである。また、図11(b)は、同撮像シーケンスにおいて1水平走査期間内に1行分の画素信号の読み出しのために発生される行選択パルスSL、リセットパルスRTおよび転送パルスTXの波形を示す波形図である。
図11(a)および(b)に示すように、CMOS固体撮像装置では、各水平走査期間において1行の画素10が選択され、選択された行の画素10に行選択パルスSLが与えられる。行選択パルスSLが与えられた行の画素10では、行選択トランジスタ105がON状態となり、この行選択トランジスタ105が増幅トランジスタ104のソースを列信号線11に接続する。そして、同画素10では、リセットパルスRTが与えられることにより、リセットトランジスタ103がON状態となり、FD102dが電源VDDの電位にリセットされる。次に同画素10では、転送パルスTXが与えられることにより、転送トランジスタ102がON状態となり、PD101に蓄積した信号電荷がFD102dに転送される。
このような動作が行われる間、FD102dの電圧は、増幅トランジスタ104および行選択トランジスタ105を介して列信号線11に読み出される。各列信号線11に接続された各CDS回路は、リセットトランジスタ103によるリセット後の時点において画素10から列信号線11に読み出された電圧をサンプリングするとともに(図11(b)におけるS/H(1))、転送トランジスタ102による転送後の時点において画素10から列信号線11に読み出された電圧をサンプリングし(図11(b)におけるS/H(2))、両電圧の差分を画素信号として出力する。
以上の動作が全行について実行され、撮像結果である1画面分の画素信号が得られる。そして、ビデオ撮影においては、このような1画面分の画素信号を得るための動作がフレーム(垂直走査周期)毎に繰り返される。
図11(a)および(b)に示す撮像シーケンスにおいて、各画素10では、転送パルスTXが与えられる都度、PD101からFD102dへの信号電荷の転送が行われる。この転送パルスTXの発生周期が露光時間となる。そして、転送パルスTXの発生によりPD101からFD102dへ転送される信号電荷の量は、転送パルスTXが前回発生してから今回発生するまでの間(すなわち、露光期間)のPD101の受光量を反映したものとなる。図11(a)および(b)の例では、1つの画素10に着目すると、1フレーム当たり1回ずつ転送パルスTXが与えられる。従って、1フレームの長さが画素10の露光時間となる。
高品質の撮像を行うためには、撮像対象の明暗の範囲に合わせて露光時間を調整することが好ましい。しかしながら、撮像対象の明暗のダイナミックレンジが広い場合、1種類の露光時間での撮像では、撮像対象の各部の明暗を正確に表す画像信号を得ることは困難である。そこで、異なる露光時間で複数回の露光を行い、各露光により得られた複数種類の画像信号を用いて広いダイナミックレンジの画像信号を合成する技術(以下、便宜上、複数露光という)が利用されている。
図12(a)および(b)は、この複数露光の技術による撮像シーケンスの例を示すものである。この例では、各画素行について1フレームの間に長い露光時間Lでの露光と短い露光時間Sでの露光を行っている。
図12(a)において、Rと表記された水平走査期間(以下、単に水平走査期間Rという)では、前掲図11(b)のように、画素行列の中の1つの行について、選択信号SLがアクティブレベルとされるとともに、リセットパルスRTおよび転送パルスTXが順次発生され、その行の各画素の画素信号の読み出しが行われる。また、図12(a)において、rと表記された水平走査期間(以下、単に水平走査期間rという)では、画素行列の中の1つの行が選択されるが、図12(b)に示すように、選択された行の選択信号SLを非アクティブレベルとした状態でリセットパルスRTおよび転送パルスTXが順次発生され、その行の各画素の画素信号の読み出しも行われない。この水平走査期間rでは、選択した行の各画素のPD101の蓄積電荷の消去のみが行われる。
1つの行の1フレーム分の撮像シーケンスに着目すると、Lなる文字が表記されたストライプが示す空白期間の後、1回目の水平走査期間Rがあり、それから所定時間が経過した後、水平走査期間rがあり、それからSなる文字が表記されたストライプが示す空白期間が続いた後、2回目の水平走査期間Rがある。ここで、1回目の水平走査期間Rでは、画素信号の読み出しが行われ、この画素信号の読み出しタイミングが長い露光期間Lの終点となる。また、水平走査期間rでは、画素のPD101の蓄積電荷の消去のみが行われ、この消去のタイミングが短い露光期間Sの始点となる。また、2回目の水平走査期間Rでは、画素信号の読み出しが行われ、この画素信号の読み出しタイミングが短い露光期間Sの終点となると同時に次のフレームにおける長い露光期間Lの始点となる。なお、図12(a)では、水平走査期間rと2回目の水平走査期間Rの間に、露光期間Sを示す文字Sが表記されたストライプが挟まれているが、これはあくまでも図示の便宜のためであり、実際の露光期間Sの始点は水平走査期間r内の転送パルスTXの発生タイミングにあり、終点は2回目の水平走査期間R内の転送パルスTXの発生タイミングにある。露光期間Lも同様であり、当該フレームの直前のフレームの2回目の水平走査期間R内の転送パルスTXの発生タイミングが当該フレームの露光期間Lの始点であり、Lなる表記のなされたストライプの後の1回目の水平走査期間R内の転送パルスTXの発生タイミングが当該フレームの露光期間Lの終点である(以下、この明細書において同様)。
ここで、1回目の水平走査期間Rにおいて読み出された画素信号は、露光期間Lにおける画素のPD101の受光量を反映したものとなり、2回目の水平走査期間Rにおいて読み出された画素信号は、露光期間Sにおける画素のPD101の受光量を反映したものとなる。そして、このように1画素当たり2回の露光により得られた2種類の画素信号が例えば単純に加算され、広いダイナミックレンジを持った画素信号が合成されるのである。
なお、複数露光を行ってダイナミックレンジの広い画像データを得る技術に関しては、CCD固体撮像装置のものではあるが、特許文献1に開示がある。
特開2002−27328号公報
なお、複数露光を行ってダイナミックレンジの広い画像データを得る技術に関しては、CCD固体撮像装置のものではあるが、特許文献1に開示がある。
ところで、CMOS固体撮像装置では、共通の列信号線11を介して複数の画素行からの画素信号の読み出しを行うので、ある行の画素信号の読み出しを行う水平走査期間では、他の行の画素信号の読み出しを行うことはできない。従って、複数露光では、例えば図12(a)の例だと、最後の行について露光期間Lの露光結果である画素信号の読み出しが終了した後でないと、最初の行について露光期間Sの露光結果である画素信号の読み出しを開始することができない。このため、1つの行に着目すると、露光期間Lの露光結果である画素信号の読み出し時期(1回目の水平走査期間R)と、露光期間Sの始期(水平走査期間r)との間に不要なロスタイムがどうしても発生する。このようなロスタイムの発生の影響により、露光期間Lと露光期間Sの時間ずれが大きくなり、撮像対象が動いている場合に合成される画像がぶれるという問題があった。また、ロスタイムの影響により、1フレームの時間長が長くなり、高速での撮像が困難になるという問題があった。さらに、例えば最初の行に着目すると、この最初の行を含む全行について露光期間Lの露光結果である画素信号が得られた後でないと、最初の行の露光期間Sの露光結果である画素信号が得られない。従って、例えば前後して発生する2種類の露光期間の露光結果である各画素信号を合成するためには、後の露光期間の露光結果である画素信号が読み出されるまでの間、先の露光期間の露光結果である画素信号を全画素分記憶しておくフレームバッファが必要になるという問題があった。
この発明は、以上説明した事情に鑑みてなされたものであり、ロスタイムを発生させることなく、露光時間の異なった複数露光を行うことができるCMOS固体撮像装置を提供することを目的とする。
この発明は、複数の画素を行列状に配列してなる画素行列部と、前記画素行列部の行間において画素信号読み出しタイミングをオーバラップさせず、かつ、前記画素行列部の各行では、1フレーム周期内において各露光期間の始点または終点となる画素信号読み出しタイミングのみを間に挟んで複数種類の露光期間を連続させるように、前記画素行列部の各行を1行ずつ選択して画素信号の読み出しを行わせる駆動制御手段とを具備することを特徴とするCMOS固体撮像装置を提供する。
かかる発明によれば、画素信号読み出しタイミングが画素行列部の行間でオーバラップせず、かつ、各行では複数の露光時間が隙間なく連続する。従って、複数露光を行う際にロスタイムが発生しない。
以下、図面を参照し、この発明の一実施形態について説明する。
図1は、この発明の一実施形態によるCMOS固体撮像装置の構成を示すブロック図である。この図において、画素行列部10Aは、前掲図10に例示したような画素10を行列状に配列してなるものである。カラムCDS部20は、画素行列部10Aにおける画素10の列毎に設けられたCDS回路の集合体である。各CDS回路は、タイミングジェネレータ50からサンプリングパルスφrおよびφsが与えられる各タイミングにおいて、画素行列部10Aの各列信号線11に読み出される電圧を各々サンプリングして差分を検出し、アナログ画素信号を各々出力する。カラムADC部30は、画素行列部10Aにおける画素10の列毎に設けられたADC(Analog to Digital Converter)の集合体である。各ADCは、タイミングジェネレータ50による制御の下、各CDS回路から出力されるアナログ画素信号をデジタル画素信号に変換する。水平走査回路40は、画素行列部10Aの列数と同じステージ数のシフトレジスタである。この水平走査回路40は、タイミングジェネレータ50による制御の下、水平走査期間毎にカラムADC部30から出力される1行分のデジタル画素信号を取り込み、画像処理部70にシリアル転送する動作を繰り返す。
図1は、この発明の一実施形態によるCMOS固体撮像装置の構成を示すブロック図である。この図において、画素行列部10Aは、前掲図10に例示したような画素10を行列状に配列してなるものである。カラムCDS部20は、画素行列部10Aにおける画素10の列毎に設けられたCDS回路の集合体である。各CDS回路は、タイミングジェネレータ50からサンプリングパルスφrおよびφsが与えられる各タイミングにおいて、画素行列部10Aの各列信号線11に読み出される電圧を各々サンプリングして差分を検出し、アナログ画素信号を各々出力する。カラムADC部30は、画素行列部10Aにおける画素10の列毎に設けられたADC(Analog to Digital Converter)の集合体である。各ADCは、タイミングジェネレータ50による制御の下、各CDS回路から出力されるアナログ画素信号をデジタル画素信号に変換する。水平走査回路40は、画素行列部10Aの列数と同じステージ数のシフトレジスタである。この水平走査回路40は、タイミングジェネレータ50による制御の下、水平走査期間毎にカラムADC部30から出力される1行分のデジタル画素信号を取り込み、画像処理部70にシリアル転送する動作を繰り返す。
タイミングジェネレータ50は、垂直走査回路60、カラムCDS部20、カラムADC部30、水平走査回路40等、CMOS固体撮像装置の各部のタイミング制御のための信号を発生する回路である。垂直走査回路60は、タイミングジェネレータ50による制御の下、画素行列部10Aの各行を選択し、選択した各行に行選択パルスSLi、リセットパルスRTiおよび転送パルスTXiを発生する回路である。本実施形態における垂直走査回路60は、ロスタイムを生じさせることなく、1フレーム期間内に露光時間を変えて複数の露光を行うための行選択を行う。本実施形態の特徴は、この垂直走査回路60による行選択の態様にある。詳細は後述する。
画像処理部70は、水平走査回路40を介して供給されるデジタル画素信号を処理して、フレーム毎に一画面分の画像データを合成する装置である。本実施形態では、1フレーム期間内に複数回の露光が行われ、露光期間の異なる複数種類のデジタル画素信号が画素毎に得られる。画像処理部70は、異なる露光期間において得られた各デジタル画素信号を例えば画素毎に加算し、広いダイナミックレンジを持ったデジタル画像信号を合成する。この画像処理部70により合成されたデジタル画像信号は、図示しないモニタに表示され、あるいは図示しないHD(ハードディスク)等の記録媒体に記録される。
デジタル画像信号の合成を行うため、画像処理部70は、合成に用いるデジタル画素信号をバッファに保存する。従来技術の下では、ある露光期間のデジタル画素信号が画素行列部10Aから読み出された後、他の露光期間の同一画素のデジタル画素信号が画素行列部10Aから読み出されるまでの間に画素行列部10Aの全画素数分のデジタル画素信号が画素行列部10Aから読み出される。このため、デジタル画素信号の合成を行うためには少なくとも画素行列部10Aの全画素数分のデジタル画素信号を保存可能なバッファが必要であった。しかしながら、本実施形態では、このデジタル画素信号の一時保存のために用いるバッファは小規模なもので足りる。何故ならば、本実施形態では、同一画素について露光期間の異なる2種類のデジタル画素信号が読み出される間に読み出される他の画素のデジタル画素信号の個数が格段と少なくなるからである。これは、本実施形態における垂直走査回路60がロスタイムを生じさせることなく露光時間を変えて複数の露光を行うための行選択を行うこととの関連で生じる効果であるが、その詳細については後述する。
U/I(ユーザインタフェース)部80は、液晶表示パネル等の表示装置と押しボタン等の各種の操作子により構成されている。U/I部80は、CMOS固体撮像装置の操作に関する各種の案内情報を表示し、操作子を介して撮像条件等に関する各種の情報をユーザから取得する役割を果たす。制御部90は、U/I部80を介して取得されるユーザからの指示に従い、CMOS固体撮像装置の各部の制御を行う装置である。
次に本実施形態の特徴である複数露光のための垂直走査回路60の行選択機能について説明する。本実施形態における垂直走査回路60は、タイミングジェネレータ50による制御の下、次のような態様で画素行列部10Aの各行の画素信号読み出しタイミングが発生するように、画素行列部10Aの各行を1行ずつ選択して画素信号の読み出しを行わせる。
a.画素行列部10Aの各行間において画素信号読み出しタイミングをオーバラップさせない。
b.画素行列部10Aの各行では、1フレーム周期内において各露光期間の始点または終点となる画素信号読み出しタイミングのみを各々の間に挟んで複数種類の露光期間を連続させる。
a.画素行列部10Aの各行間において画素信号読み出しタイミングをオーバラップさせない。
b.画素行列部10Aの各行では、1フレーム周期内において各露光期間の始点または終点となる画素信号読み出しタイミングのみを各々の間に挟んで複数種類の露光期間を連続させる。
露光回数が2回である場合、画素行列部10Aの一行分の撮像シーケンスは、図2に例示するものとなる。この例では、1フレーム内において、各露光期間の始点または終点を含む水平走査期間Rを各々の前後に配して長い露光期間Lと短い露光期間Sとが連続している。
このような1行分の撮像シーケンスを複数行分用意し、行間で位相をずらすことにより、上記aおよびbの条件を満たす2回露光の撮像シーケンスを得ることができる。図3は、その1つの例を示すものである。この例では、ある行の露光期間Sの終点を含む水平走査期間Rの後に次の行の露光期間Sの始点(=露光時間Lの終点)を含む水平走査期間Rが続くように、行間で撮像シーケンスの位相をずらしている。露光期間Sが十分に短い場合には、行間の撮像シーケンスの位相差が小さくなるので、このような2回露光の撮像シーケンスでも実用上問題ない。
動く被写体を撮像する場合には、ローリング歪みを小さくするためにも行間の撮像シーケンスの位相差を小さくすることが好ましい。そのような要求に応える態様では、タイミングジェネレータ50および垂直走査回路60は、次のように画素行列部10Aから画素信号を読み出すための制御を行う。
c.複数種類の露光期間および各露光期間の始点または終点となる画素信号読み出しタイミングの位相を画素行列部10Aの各行間でずらして、位相の隣接した2つの行間において同種の露光期間の始点または終点となる各画素信号読み出しタイミングの間に少なくとも1個の画素信号読み出しタイミングを割り込ませることが可能な隙間を生じさせる。
d.上記隙間に他の行の他の種類の露光期間の始点または終点となる画素信号読み出しタイミングを割り込ませることにより、画素行列部10Aの行間において画素信号読み出しタイミングをオーバラップさせず、かつ、各行の各露光期間を連続させる。
c.複数種類の露光期間および各露光期間の始点または終点となる画素信号読み出しタイミングの位相を画素行列部10Aの各行間でずらして、位相の隣接した2つの行間において同種の露光期間の始点または終点となる各画素信号読み出しタイミングの間に少なくとも1個の画素信号読み出しタイミングを割り込ませることが可能な隙間を生じさせる。
d.上記隙間に他の行の他の種類の露光期間の始点または終点となる画素信号読み出しタイミングを割り込ませることにより、画素行列部10Aの行間において画素信号読み出しタイミングをオーバラップさせず、かつ、各行の各露光期間を連続させる。
以下、その具体例を挙げる。
図4は2回露光の場合の具体例を示すものである。この例では、各行に着目すると、1フレーム内において長い露光期間Lと短い露光期間Sとが連続している。ここで、露光期間Sの始点(=露光期間Lの終点)となる画素信号読み出しタイミングを含む水平走査期間Rと露光期間Sの終点(=露光期間Lの始点)となる画素信号読み出しタイミングを含む水平走査期間Rとの間には水平走査期間2個分の空白期間がある。従って、水平走査期間の長さを1Hとすると、露光期間Sの長さは3Hである。
図4は2回露光の場合の具体例を示すものである。この例では、各行に着目すると、1フレーム内において長い露光期間Lと短い露光期間Sとが連続している。ここで、露光期間Sの始点(=露光期間Lの終点)となる画素信号読み出しタイミングを含む水平走査期間Rと露光期間Sの終点(=露光期間Lの始点)となる画素信号読み出しタイミングを含む水平走査期間Rとの間には水平走査期間2個分の空白期間がある。従って、水平走査期間の長さを1Hとすると、露光期間Sの長さは3Hである。
そして、この例では、各行の撮像シーケンスに1行間当たり2Hの位相差を設け、第k行および第k+1行(図4では例えば第2行および第3行)において短い露光期間Sの始点(長い露光期間Lの終点)となる画素信号読み出しタイミングを各々含む各水平走査期間Rの間に1H分の隙間を空ける。そして、この隙間に第k−1行(図4では例えば第1行)において他の露光期間(この例では長い露光期間L)の始点となる画素信号読み出しタイミングを含む水平走査期間Rを割り込ませている。このようにすることで、各行間では画素信号読み出しタイミングをオーバラップさせず、かつ、各行では長短2種類の露光期間を各々の間に画素信号読み出しタイミングのみを挟んで連続させることができる。
図5は2回露光の場合の他の具体例を示すものである。図4の例では露光期間Sの長さが3Hであったのに対し、この例では露光期間Sの長さが5Hである。そこで、この例では、各行の撮像シーケンスに1行間当たり2Hの位相差を設けている。そして、第m行および第m+1行(図4では例えば第3行および第4行)において露光期間Sの始点となる画素信号読み出しタイミングを含む各水平走査期間Rの間の1H分の隙間に対し、第m−2行(図4では例えば第1行)において露光期間Lの始点となる画素信号読み出しタイミングを含む水平走査期間Rを割り込ませている。このように、隣接する2つの行間において露光期間Sの始点となる各画素信号読み出しタイミングの隙間に割り込ませる他の露光期間Lの始点となる画素信号読み出しタイミングは、2つの行の隣りの行である必要はなく、それよりも離れた行のものであってもよい。
図6は3回露光の場合の具体例を示すものである。この例では、各行に着目すると、最も長い露光期間Lと、2番目の露光時間の露光期間S1と、最も短い露光期間S2とが連続している。ここで、露光期間S1の始点(=露光期間Lの終点)となる画素信号読み出しタイミングを含む水平走査期間Rと露光期間S1の終点(=露光期間S2の始点)となる画素信号読み出しタイミングを含む水平走査期間Rとの間には、水平走査期間3個分の空白期間がある。従って、露光期間S1の長さは4Hである。露光期間S2の始点(=露光期間S1の終点)となる画素信号読み出しタイミングを含む水平走査期間Rと露光期間S2の終点(=露光期間Lの始点)となる画素信号読み出しタイミングを含む水平走査期間Rとは連続している。従って、露光期間S2の長さは1Hである。
そして、この例では、各行の撮像シーケンスに1行間当たり3Hの位相差を設け、第k行および第k+1行(図6では例えば第2行および第3行)において露光期間S1の始点(露光期間Lの終点)となる画素信号読み出しタイミングを各々含む各水平走査期間Rの間に2H分の隙間を空ける。そして、この隙間に第k−1行(図6では例えば第1行)において他の2つの露光期間(この例では露光期間S2およびL)の始点となる画素信号読み出しタイミングを含む2つの水平走査期間Rを割り込ませている。このようにすることで、各行間では画素信号読み出しタイミングをオーバラップさせず、かつ、各行では3種類の露光期間を各々の間に画素信号読み出しタイミングのみを挟んで連続させることができる。
図7は、本実施形態におけるタイミングジェネレータ50および垂直走査回路60の構成例を示すブロック図である。この例によるタイミングジェネレータ50および垂直走査回路60は、前掲図6の3回露光による撮像を行うための画素行列部10Aの駆動制御を行うものである。
図7に示すように、タイミングジェネレータ50は、クロックカウンタ51と、ステップカウンタ52と、リングカウンタ53と、同期パルス発生器54と、パルス発生器55とを有する。
クロックカウンタ51およびステップカウンタ52は、フレームの切り換え制御およびフレーム内の水平走査期間の切り換え制御を行うとともに、現在時刻を示す情報の管理を行う役割を果たす。本実施形態においてフレームは、複数の水平走査期間に区切られている。1つのフレームを構成する各水平走査期間は、1番からn番までのステップ番号により特定される。各水平走査期間は、画素行列部10Aから1行分のアナログ画素信号を読み出してデジタル化し、画像処理部70にシリアル転送することが可能な時間長を有する。しかし、全ての水平走査期間において画素信号の読み出しが行われる訳ではなく、3種類の露光期間の組み合わせによっては1フレーム内に画素信号の読み出しが行われない水平走査期間が発生する場合もある。
本実施形態では、一定周波数のクロックをカウントすることにより、一水平走査期間の計時を行う。このクロックのカウントを行うのが図7におけるクロックカウンタ51である。このクロックカウンタ51のカウント値は、水平走査期間内における相対時刻を示す情報として利用される。
図7において、クロックカウンタ51は、一水平走査期間分のクロックのカウントを終える度にステップクロックφSTを出力する。すなわち、ステップクロックφSTは、一水平走査期間=1H相当の周期を持ったクロックとなる。ステップカウンタ52は、このステップクロックφSTのカウントを行う。1フレーム当たりの水平走査期間数がmである場合、ステップカウンタ52は、ステップクロックφSTをm個カウントする毎にカウント値を初期化する。従って、ステップカウンタ52のカウント値は、1フレーム内における現在の水平走査期間のステップ番号を示すものとなる。
リングカウンタ53は、ステップクロックφSTが立ち上がる毎に、ラインクロックφa、φb、φcを1個ずつ巡回的に選択して出力する。従って、ラインクロックφa、φb、φcは、各々3H相当の周期を有し、かつ、アクティブ期間が互いにオーバラップしない3相のクロックとなる。同期パルス発生器54は、クロックカウンタ51が出力するステップクロックφSTをトリガとして、前掲図6における露光期間S1の開始を指令する同期パルスSYNCa、露光期間S2の開始を指令する同期パルスSYNCb、露光期間Lの開始を指令する同期パルスSYNCcを1フレーム内に1個ずつ各々出力する。さらに詳述すると、同期パルス発生器54には、ステップカウンタ52のカウント値が如何なる値になったときに同期パルスSYNCa、SYNCbおよびSYNCcの各々を出力するかの指示が制御部90(図1参照)から与えられる。同期パルス発生器54は、この指示に従い、同期パルスSYNCa、SYNCbおよびSYNCcの各々を出力する。これらの同期パルスSYNCa、SYNCbおよびSYNCcは、1H相当のパルス幅を各々有する。
パルス発生器55は、画素行列部10Aの各行に供給するリセットパルスおよび転送パルスのベースとなるリセットパルスRTGおよび転送パルスTXGを発生する回路である。このリセットパルスRTGや転送パルスTXGの他、パルス発生器55は、カラムCDS部20に相関2重サンプリングを行わせるためのサンプリングパルスφrおよびφsや、この相関2重サンプリングに続いてカラムADC部30にA/D変換を行わせるためのサンプリングパルスや、さらにそれに続いて水平走査回路40にシリアル転送を行わせるためのシフトクロックを発生する。制御部90は、各パルスの立ち上がりエッジや立ち下がりエッジのタイミング、シフトクロックの発生開始タイミングに対応したクロックカウンタ51のカウント値を指定する情報をパルス発生器55に与え、パルス発生器55は、この情報が示すタイミングにおいて、各パルスを立ち上げまたは立ち下げ、あるいはシフトクロックの発生を開始する。
なお、前述したように3種類の露光期間の組み合わせによっては1フレーム内に画素信号の読み出しを行わない水平走査期間が発生する場合もある。そこで、パルス発生器55には、そのような画素信号の読み出しを行わない水平走査期間のステップ番号が制御部90から通知される。パルス発生器55は、ステップカウンタ52のカウント値がこの通知されたステップ番号に該当する場合、サンプリングクロックφsおよびφr、A/D変換用のサンプリングパルス、シリアル転送用のシフトクロックの出力を行わない。
垂直走査回路60は、いずれも画素行列部10Aの行数nと同じステージ数を有するシフトレジスタ61、62および63と、画素行列部10Aの行毎に設けられた選択回路64−i(i=1〜n)と、画素行列部10Aの行毎に設けられたANDゲート65−i(i=1〜n)および66−i(i=1〜n)とからなる。
シフトレジスタ61の各ステージをなす各フリップフロップのクロック端子には、タイミングジェネレータ50のリングカウンタ53が出力するラインクロックφaが与えられる。また、シフトレジスタ61の初段のデータ入力端子には同期パルス発生器54が出力する同期パルスSYNCaが与えられる。シフトレジスタ62の各ステージをなす各フリップフロップのクロック端子には、タイミングジェネレータ50のリングカウンタ53が出力するラインクロックφbが与えられる。また、シフトレジスタ62の初段のデータ入力端子には同期パルス発生器54が出力する同期パルスSYNCbが与えられる。シフトレジスタ63の各ステージをなす各フリップフロップのクロック端子には、タイミングジェネレータ50のリングカウンタ53が出力するラインクロックφcが与えられる。また、シフトレジスタ63の初段のデータ入力端子には同期パルス発生器54が出力する同期パルスSYNCcが与えられる。そして、シフトレジスタ61は同期パルスSYNCaをラインクロックφaにより順次後段にシフトし、シフトレジスタ62は同期パルスSYNCbをラインクロックφbにより順次後段にシフトし、シフトレジスタ63は同期パルスSYNCcをラインクロックφcにより順次後段にシフトする。
シフトレジスタ61の各ステージiは、前段から到来する同期パルスSYNCaを画素行列部10Aの第i行に対応した選択回路64−iに供給する。また、シフトレジスタ62の各ステージiは、前段から到来する同期パルスSYNCbを選択回路64−iに供給する。また、シフトレジスタ63の各ステージiは、前段から到来する同期パルスSYNCcを選択回路64−iに供給する。画素行列部10Aの第i行に対応した選択回路64−iは、シフトレジスタ61の第iステージから同期パルスSYNCaが与えられている期間内はラインクロックφaを選択し、シフトレジスタ62の第iステージから同期パルスSYNCbが与えられている期間内はラインクロックφbを選択し、シフトレジスタ63の第iステージから同期パルスSYNCcが与えられている期間内はラインクロックφcを選択し、選択パルスSLiとして出力する。この選択パルスSLiは、画素行列部10Aの第i行の各画素10に供給される。
画素行列部10Aの第i行に対応したANDゲート65−iおよび66−iは、同行に対応した選択回路64−iから選択パルスSLiが与えられる期間、パルス発生器55が出力するリセットパルスRTGおよび転送パルスTXGを各々通過させ、リセットパルスRTiおよび転送パルスTXiとして画素行列部10Aの第i行の各画素10に供給する。
図8は、以上説明した本実施形態の動作例を示すタイムチャートである。図8では、最上段と同期パルスSYNCcの欄の下の欄に数字1、2、3からなる繰り返しが記されているが、1はラインクロックφbの発生タイミングを、2はラインクロックφcの発生タイミングを、3はラインクロックφaの発生タイミングを各々示している。
図示のように、本実施形態における同期パルス発生器54は、画素行列部10Aの第1行において各フレームの最長の露光期間Lを終了させるとき2番目の長さの露光期間S1の開始を指令する同期パルスSYNCaを出力し、露光期間S1を終了させるとき最短の露光期間S2の開始を指令する同期パルスSYNCbを出力し、露光期間S2を終了させるとき露光期間Lの開始を指令する同期パルスSYNCcを出力する。
図9は、図8において同期パルスSYNCa、SYNCb、SYNCcの発生タイミングの近傍期間におけるタイミングジェネレータ50および垂直走査回路60内の各部の波形を詳細に示したタイムチャートである。
同期パルスSYNCaは、直後のラインクロックφaの立ち上がりによりシフトレジスタ61に取り込まれる。そして、このラインクロックφaの立ち上がりから次のラインクロックφaの立ち上がりまでの3H相当の期間、シフトレジスタ61の第1ステージの信号La1がアクティブレベルとなる。このシフトレジスタ61の第1ステージの信号La1がアクティブレベルとなる期間内のラインクロックφaが選択パルスSL1となって画素行列部10Aの第1行に供給される。同期パルスSYNCbは、直後のラインクロックφbの立ち上がりによりシフトレジスタ62に取り込まれる。そして、このラインクロックφbの立ち上がりから次のラインクロックφbの立ち上がりまでの3H相当の期間、シフトレジスタ62の第1ステージの信号Lb1がアクティブレベルとなる。このシフトレジスタ62の第1ステージの信号Lb1がアクティブレベルとなる期間内のラインクロックφbが選択パルスSL1となって画素行列部10Aの第1行に供給される。同期パルスSYNCcは、直後のラインクロックφcの立ち上がりによりシフトレジスタ63に取り込まれる。そして、このラインクロックφcの立ち上がりから次のラインクロックφcの立ち上がりまでの3H相当の期間、シフトレジスタ63の第1ステージの信号Lc1がアクティブレベルとなる。このシフトレジスタ63の第1ステージの信号Lc1がアクティブレベルとなる期間内のラインクロックφcが選択パルスSL1となって画素行列部10Aの第1行に供給される。
図8に示す例では、同期パルスSYNCaと同期パルスSYNCbとの間に4H相当の位相差があり、同期パルスSYNCbと同期パルスSYNCcとの間に1H相当の位相差がある。このため、第1行において露光期間Lの終点(=露光期間S1の始点)を含む水平走査期間Rが発生した後、画素信号の読み出しが行われない水平走査期間が3回発生し、露光期間S1の終点(=露光期間S2の始点)を含む水平走査期間Rと、露光期間S2の終点(=露光期間Lの始点)を含む水平走査期間Rとが連続して発生し、これらの各水平走査期間Rにおいて画素信号の読み出しが各々行われる。各水平走査期間Rでは、画素行列部10Aから1行分の画素信号が読み出され、水平走査回路40により1行分のデジタル画素信号が画像処理部70に転送される。
図8の最も下の3段には、L画像データ、S1画像データ、S2画像データの内容が示されている。ここで、L画像データは、露光期間Lの終点を含む水平走査期間Rにおいて読み出されて画像処理部70に転送される1行分のデジタル画素信号を、S1画像データは、露光期間S1の終点を含む水平走査期間Rにおいて読み出されて画像処理部70に転送される1行分のデジタル画素信号を、S2画像データは、露光期間S2の終点を含む水平走査期間Rにおいて読み出されて画像処理部70に転送される1行分のデジタル画素信号を各々意味する。そして、L画像データ、S1画像データおよびS2画像データの各表記の左側に並べられた各数字は、画像処理部70に転送されるL画像データ等が画素行列部10Aの第何行の画素のものであるかを示している。
画素行列部10Aの第1行に着目すると、上記のような位相で露光期間L、S1、S2の終点を各々含む各水平走査期間Rが発生するため、第1行のL画像データの読み出しおよび転送が行われてから、4H相当遅れて第1行のS1画像データの読み出しおよび転送が行われ、それから1H相当遅れて第1行のS2画像データの読み出しおよび転送が行われることとなる。
ラインクロックφa、φbおよびφcは、3H相当の周期を有する。このため、同期パルスSYNCa、SYNCbおよびSYNCcは、3H相当の時間間隔で、シフトレジスタ61、62および63の第2ステージ、第3ステージ、〜第nステージから順次出力される。このため、画素行列部10Aの第2行以降の撮像シーケンスは先行する行の撮像シーケンスを3H相当の時間だけ遅らせたものとなる。従って、画素行列部10Aの第1行のL画像データ、S1画像データおよびS2画像データの各々の読み出しおよび転送から3Hずつ各々遅れた位相で、第2行以降の各行のL画像データ、S1画像データおよびS2画像データの各々の読み出しおよび転送が行われる。
図8および図9に示すように、本実施形態によれば、画素行列部10Aの各行間で画素信号の読み出しタイミングをオーバラップさせることなく、各行の撮像シーケンスにおいて露光期間L、S1およびS2は隙間なく連続させることができる。従って、ロスタイムを発生させることなく、露光時間の異なった複数露光を行うことができる。露光期間L、S1およびS2の時間ずれが少ないので、各露光期間の画素信号を合成した場合の画像のぶれを少なくすることができる。また、本実施形態によれば、各行において複数種類の露光期間を隙間なく連続させるので、ある画素について全種類の露光期間のデジタル画素信号が得られるまでに画素行列部10Aから読み出されるデジタル画素信号の量が格段と少なくなり、画像処理部70においてデジタル画素信号を一時保存するためのバッファを小規模なものにすることができる。例えば図8において、第2行の露光期間L、S1、S2の各デジタル画素信号が全て読み出されるまでに、画素行列部10Aから読み出されるデジタル画素信号は、第2行の露光期間L、S1、S2の各デジタル画素信号の他、第1行のS1画像データおよびS2画像データと、第3行のL画像データのみである。従って、画像処理部70では、6行分のデジタル画素信号を保存可能なバッファがあれば、水平走査回路40を介してシリアル転送されてくるデジタル画素信号をそのバッファに一時保存させ、バッファ内の露光期間L、S1、S2の同一画素の各デジタル画素信号から広いダイナミックレンジの画素信号を合成することができる。
以上、この発明の一実施形態について説明したが、この発明には他にも実施形態が考えられる。例えば上記実施形態では、複数種類の露光期間を露光時間の長いものから順に発生させたが、露光期間は露光時間の短い順に発生させてもよく、露光時間の長さとは無関係な順序で発生させてもよい。
10……画素、11……列信号線、10A……画素行列部、20……カラムCDS部、30……カラムADC部、40……水平走査回路、50……タイミングジェネレータ、60……垂直走査回路、70……画像処理部、80……U/I部、90……制御部、51……クロックカウンタ、52……ステップカウンタ、53……リングカウンタ、54……同期パルス発生器、55……パルス発生器、61,62,63……シフトレジスタ、64−i(i=1〜n)……選択回路、65−i(i=1〜n),66−i(i=1〜n)……ANDゲート。
Claims (3)
- 複数の画素を行列状に配列してなる画素行列部と、
前記画素行列部の行間において画素信号読み出しタイミングをオーバラップさせず、かつ、前記画素行列部の各行では、1フレーム周期内において各露光期間の始点または終点となる画素信号読み出しタイミングのみを間に挟んで複数種類の露光期間を連続させるように、前記画素行列部の各行を1行ずつ選択して画素信号の読み出しを行わせる駆動制御手段と
を具備することを特徴とするCMOS固体撮像装置。 - 前記駆動制御手段は、複数種類の露光期間および各露光期間の始点または終点となる画素信号読み出しタイミングの位相を前記画素行列部の各行間でずらして、位相の隣接した2つの行間において同種の露光期間の始点または終点となる各画素信号読み出しタイミングの間に少なくとも1個の画素信号読み出しタイミングを割り込ませることが可能な隙間を生じさせ、この隙間に他の行の他の種類の露光期間の始点または終点となる画素信号読み出しタイミングを割り込ませることにより、前記画素行列部の行間において画素信号読み出しタイミングをオーバラップさせず、かつ、前記画素行列部の行毎に各露光期間を連続させることを特徴とする請求項1に記載のCMOS固体撮像装置。
- 1フレーム内に前記複数種類の露光期間の各露光期間の位相差に相当する位相差を設けて複数種類の同期パルスを発生する同期パルス発生器と、
各々前記画素行列の各行に対応付けられた複数のステージを有し、前記複数種類の同期パルスを各々順次シフトする複数のシフトレジスタと、
前記画素行列部の行毎に設けられ、前記複数のシフトレジスタにおける当該行に対応した各ステージのいずれかが前記複数種類の同期パルスのいずれかを出力したとき、当該行を選択し、当該行から画素信号の読み出しを行わせる選択パルスを発生する複数の選択回路と
を具備することを特徴とする請求項1または2に記載のCMOS固体撮像装置。
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2008
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