JP2009258497A - レンズ駆動用アクチュエータ - Google Patents
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Abstract
【課題】レンズ駆動用アクチュエータの、レンズの保持力及び駆動力を確保しつつ、小型化を促進する
【解決手段】円筒状のレンズホルダ20と円筒状のドライブメンバー22とが光軸方向に直列に配置される。レンズホルダ20及びドライブメンバー22の対向する円周状端部20c、22aに構成されたカム機構28によって、ドライブメンバー22の光軸周りの回転変位がレンズホルダ20の光軸方向の変位に変換され、レンズホルダ20に保持されるレンズアッセンブリー18が光軸方向に駆動される。又、ドライブメンバー22は、逆圧電効果により作動する圧電素子24によって光軸周りに回転駆動される。
【選択図】図1
【解決手段】円筒状のレンズホルダ20と円筒状のドライブメンバー22とが光軸方向に直列に配置される。レンズホルダ20及びドライブメンバー22の対向する円周状端部20c、22aに構成されたカム機構28によって、ドライブメンバー22の光軸周りの回転変位がレンズホルダ20の光軸方向の変位に変換され、レンズホルダ20に保持されるレンズアッセンブリー18が光軸方向に駆動される。又、ドライブメンバー22は、逆圧電効果により作動する圧電素子24によって光軸周りに回転駆動される。
【選択図】図1
Description
本発明は、レンズ駆動用アクチュエータに関するものである。
携帯電話端末の小型化、薄型化に伴い、携帯電話端末に搭載されるカメラモジュールについても、更なる小型化、薄型化が求められている。一方、一回の充電で使用可能な時間を可能な限り延ばすために、消費電力の低減要請は、従来と何ら変わるものではない。ところで、従来の携帯電話端末用カメラモジュールは、オートフォーカスのためのレンズ駆動を行う動力源として、小型のステッピングモータあるいはVCM(ボイスコイルモータ)が用いられてきたが、カメラモジュールの小型化、薄型化の促進に際し、小型のステッピングモータはトルクの低下を来たし、また、騒音対策が小型化を阻害する要因となってしまう。一方、VCMは静止トルクを得るには常に電流を流しておく必要があり、消費電力の低減要請に逆行するものである。
そこで、近年では、PZT(ピエゾ素子)等の逆圧電効果により作動する圧電素子を動力源として用いたレンズ駆動用アクチュエータが発明されている。圧電素子を動力源とするレンズ駆動用アクチュエータは、動力伝達機構が簡単で小型軽量化に適し、他の動力源と比べ低速ではあるが高トルクで、高速応答性に優れ、制御性、静粛性も優れたものである。又、モータやVCMのように永久磁石や電磁石を使用しないことから、漏洩磁界の影響が懸念される製品への応用にも適している。
圧電素子を動力源として用いたレンズ駆動用アクチュエータの具体例としては、例えば、環状のベース部材に設けられた圧電素子の屈曲運動により、環状のベース部材に対しベアリングを介して回転自在に取り付けられた環状の相対運動部材を回転させ、相対運動部材の回転運度をヘリコイドを介してレンズホルダの直進運動に変換したもの(例えば、特許文献1参照)、レンズホルダが固定された駆動棒に対し、圧電素子の変位を摩擦力によって伝達し、この際、圧電素子に加える電圧パルスの立ち上がり又は立ち下り時間を調整することによって、レンズホルダ及び駆動棒の慣性力を利用して、駆動棒の移動又は停止を制御するもの(例えば、特許文献2参照)、レンズホルダを光軸方向に移動させるリードスクリューを、リードスクリューに固定されたロータに対し圧電素子を当接させることにより回転駆動するもの(例えば、特許文献3参照)、圧電素子によって駆動されるロータの内周面にスパイラル状のカム部が形成され、ロータに内接するレンズホルダが、ロータのカム部によって光軸方向案内されるもの(例えば、特許文献4参照)、光軸と平行に固定された軸部材に対し、レンズホルダに固定された圧電素子の変位を摩擦力によって伝達し、レンズホルダを移動させるもの(例えば、特許文献5参照)等が挙げられる。なお、圧電素子の具体的構成については、例えば、特許文献6に開示されている。
しかしながら、特許文献1記載のレンズ駆動用アクチュエータは、ベアリングやヘリコイドを用いることから、部品点数が増加しかつレンズ鏡筒の外形が大きくなってしまう。又、特許文献2記載のレンズ駆動用アクチュエータは、レンズホルダが固定された駆動棒に対し、圧電素子の変位を摩擦力によって伝達し、かつ、レンズホルダ及び駆動棒の慣性力を利用して、駆動棒の移動又は停止を制御するものであり、摩擦力と慣性力との微妙なバランスを維持しながら駆動させる必要があり、摩擦力の変化による信頼性の確保という点で問題がある。又、特許文献3記載のレンズ駆動用アクチュエータは、レンズホルダを駆動するためのリードスクリューが長くなり、かつ、圧電素子からの駆動力をリードスクリューに伝達するためには、リードスクリューに固定されたロータ径を大きくする必要があり、小型化が困難である。又、特許文献4記載のレンズ駆動用アクチュエータは、ロータの内周面にスパイラル状のカム部が形成され、レンズホルダにロータが内接する構造が、小型化を困難にするものである。更に、特許文献5記載のレンズ駆動用アクチュエータは、レンズホルダの停止状態は、レンズホルダに固定された圧電素子の支持体と、軸部材との摩擦力のみによって維持されるものであり、光軸方向に作用する外力に弱く、レンズの保持力の点での要求を満たすことが困難である。
以上のごとく、従来の圧電素子を動力源として用いたレンズ駆動用アクチュエータは、圧電素子の採用によるレンズ駆動用アクチュエータの小型化の効果を充分に享受するものではなく、又、光軸方向に作用する外力に弱い等、小型化、レンズの保持力及び駆動力の向上といった点で更なる改良の余地があった。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、レンズ駆動用アクチュエータの、レンズの保持力及び駆動力を確保しつつ、小型化を促進することにある。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、レンズ駆動用アクチュエータの、レンズの保持力及び駆動力を確保しつつ、小型化を促進することにある。
(発明の態様)
以下の発明の態様は、本発明の構成を例示するものであり、本発明の多様な構成の理解を容易にするために、項別けして説明するものである。各項は、本発明の技術的範囲を限定するものではなく、発明を実施するための最良の形態を参酌しつつ、各項の構成要素の一部を置換し、削除し、又は、更に他の構成要素を付加したものについても、本願発明の技術的範囲に含まれ得るものである。
以下の発明の態様は、本発明の構成を例示するものであり、本発明の多様な構成の理解を容易にするために、項別けして説明するものである。各項は、本発明の技術的範囲を限定するものではなく、発明を実施するための最良の形態を参酌しつつ、各項の構成要素の一部を置換し、削除し、又は、更に他の構成要素を付加したものについても、本願発明の技術的範囲に含まれ得るものである。
(1)光軸方向に移動可能かつ光軸周りの回転が規制された円筒状のレンズホルダと、光軸方向の移動が規制されかつ光軸周りに回転可能に保持された円筒状のドライブメンバーとが、光軸方向に直列に配置され、前記レンズホルダ及び前記ドライブメンバーの対向する円周状端部に、前記ドライブメンバーの光軸周りの回転変位を前記レンズホルダの光軸方向の変位に変換するカム機構が構成されているレンズ駆動用アクチュエータ。
本項に記載のレンズ駆動用アクチュエータは、円筒状のレンズホルダと円筒状のドライブメンバーとが光軸方向に直列に配置され、レンズホルダ及びドライブメンバーの対向する円周状端部に構成されたカム機構によって、ドライブメンバーの光軸周りの回転変位がレンズホルダの光軸方向の変位に変換され、レンズホルダに保持されるレンズが光軸方向に駆動されるものである。
本項に記載のレンズ駆動用アクチュエータは、円筒状のレンズホルダと円筒状のドライブメンバーとが光軸方向に直列に配置され、レンズホルダ及びドライブメンバーの対向する円周状端部に構成されたカム機構によって、ドライブメンバーの光軸周りの回転変位がレンズホルダの光軸方向の変位に変換され、レンズホルダに保持されるレンズが光軸方向に駆動されるものである。
(2)上記(1)項において、逆圧電効果により作動する圧電素子が、その作動運動を前記ドライブメンバーの回転運動に変換すべく、前記ドライブメンバーの外周面に対し当接可能に配置されているレンズ駆動用アクチュエータ。(請求項1)。
本項に記載のレンズ駆動用アクチュエータは、ドライブメンバーが逆圧電効果により作動する圧電素子によって光軸周りに回転駆動され、レンズホルダ及びドライブメンバーの対向する円周状端部に構成されたカム機構によって、ドライブメンバーの光軸周りの回転変位がレンズホルダの光軸方向の変位に変換されることで、レンズホルダに保持されるレンズが光軸方向に駆動されるものである。又、圧電素子に加える交流電界の位相を変化させることにより、ドライブメンバーの回転方向を自在に変化させることができるため、目的のカム位置(すなわち、レンズホルダの目的の光軸方向の位置)まで最短時間で到達することができる。しかも、圧電素子が、光軸方向の移動が規制されたドライブメンバーの外周面に対し当接可能に配置されていることにより、レンズホルダに対する光軸方向の外力がドライブメンバーの外周面と圧電素子との当接部分に直接的に作用することがない。又、実際にドライブメンバーの外周面と圧電素子との当接部分に作用する外力は、レンズホルダ及びドライブメンバーの対向する円周状端部に構成されたカム機構を介することによって、大幅に低減されることとなる。
本項に記載のレンズ駆動用アクチュエータは、ドライブメンバーが逆圧電効果により作動する圧電素子によって光軸周りに回転駆動され、レンズホルダ及びドライブメンバーの対向する円周状端部に構成されたカム機構によって、ドライブメンバーの光軸周りの回転変位がレンズホルダの光軸方向の変位に変換されることで、レンズホルダに保持されるレンズが光軸方向に駆動されるものである。又、圧電素子に加える交流電界の位相を変化させることにより、ドライブメンバーの回転方向を自在に変化させることができるため、目的のカム位置(すなわち、レンズホルダの目的の光軸方向の位置)まで最短時間で到達することができる。しかも、圧電素子が、光軸方向の移動が規制されたドライブメンバーの外周面に対し当接可能に配置されていることにより、レンズホルダに対する光軸方向の外力がドライブメンバーの外周面と圧電素子との当接部分に直接的に作用することがない。又、実際にドライブメンバーの外周面と圧電素子との当接部分に作用する外力は、レンズホルダ及びドライブメンバーの対向する円周状端部に構成されたカム機構を介することによって、大幅に低減されることとなる。
(3)上記(1)、(2)項において、前記カム機構は、
前記ドライブメンバーの前記レンズホルダと対向する円周状端部が、円周方向に連続する傾斜面により少なくとも全周を1周期として光軸方向に出没する凹凸面として形成され、前記レンズホルダの前記ドライブメンバーと対向する円周状端部が、光軸方向と直交する平面として形成され、かつ、前記ドライブメンバーの円周状端部及び前記レンズホルダの円周状端部の間に、光軸方向及び光軸周りの移動が規制された状態で保持された転動部材が挟持されてなるレンズ駆動用アクチュエータ(請求項2)。
本項に記載のレンズ駆動用アクチュエータは、ドライブメンバーが光軸周りに回転することで、ドライブメンバーのレンズホルダと対向する円周状端部に形成された凹凸面の起伏の高低差が、転動部材を介してレンズホルダのドライブメンバーと対向する円周状端部に伝えられる。従って、カム機構によってドライブメンバーの光軸周りの回転変位がレンズホルダの光軸方向の変位に変換され、レンズホルダに保持されるレンズが光軸方向に駆動されるものである。又、レンズホルダの光軸方向の作動範囲が、ドライブメンバーのレンズホルダと対向する円周状端部の、凹凸面の高低差を超えることはない。なお、転動部材としては、球やコロ等が用いられる。
前記ドライブメンバーの前記レンズホルダと対向する円周状端部が、円周方向に連続する傾斜面により少なくとも全周を1周期として光軸方向に出没する凹凸面として形成され、前記レンズホルダの前記ドライブメンバーと対向する円周状端部が、光軸方向と直交する平面として形成され、かつ、前記ドライブメンバーの円周状端部及び前記レンズホルダの円周状端部の間に、光軸方向及び光軸周りの移動が規制された状態で保持された転動部材が挟持されてなるレンズ駆動用アクチュエータ(請求項2)。
本項に記載のレンズ駆動用アクチュエータは、ドライブメンバーが光軸周りに回転することで、ドライブメンバーのレンズホルダと対向する円周状端部に形成された凹凸面の起伏の高低差が、転動部材を介してレンズホルダのドライブメンバーと対向する円周状端部に伝えられる。従って、カム機構によってドライブメンバーの光軸周りの回転変位がレンズホルダの光軸方向の変位に変換され、レンズホルダに保持されるレンズが光軸方向に駆動されるものである。又、レンズホルダの光軸方向の作動範囲が、ドライブメンバーのレンズホルダと対向する円周状端部の、凹凸面の高低差を超えることはない。なお、転動部材としては、球やコロ等が用いられる。
(4)上記(3)項において、前記レンズホルダを前記ドライブメンバーの方向へと付勢する弾性部材が設けられているレンズ駆動用アクチュエータ(請求項3)。
本項に記載のレンズ駆動用アクチュエータは、弾性部材によってレンズホルダをドライブメンバーの方向へと付勢することにより、レンズホルダの不用意な浮き上がりを防ぐ。又、レンズホルダのドライブメンバーと対向する円周状端部によって転動部材をドライブメンバーのレンズホルダと対向する円周状端部に押付け、かかる円周状端部に形成された凹凸面に対する転動部材の追従性を高めることで、ドライブメンバーの光軸周りの回転変位に対する、レンズホルダの光軸方向の変位の応答性を高める。
本項に記載のレンズ駆動用アクチュエータは、弾性部材によってレンズホルダをドライブメンバーの方向へと付勢することにより、レンズホルダの不用意な浮き上がりを防ぐ。又、レンズホルダのドライブメンバーと対向する円周状端部によって転動部材をドライブメンバーのレンズホルダと対向する円周状端部に押付け、かかる円周状端部に形成された凹凸面に対する転動部材の追従性を高めることで、ドライブメンバーの光軸周りの回転変位に対する、レンズホルダの光軸方向の変位の応答性を高める。
(5)上記(1)から(4)項において、光軸方向に延びる前記レンズホルダのガイドシャフトが設けられ、該ガイドシャフトの挿通穴が前記レンズホルダに設けられていることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項記載のレンズ駆動用アクチュエータ(請求項4)。
本項に記載のレンズ駆動用アクチュエータは、カム機構によってドライブメンバーの光軸周りの回転変位がレンズホルダの光軸方向の変位に変換される際に、ガイドシャフトによってレンズホルダが光軸方向に正確に案内されるものである。
本項に記載のレンズ駆動用アクチュエータは、カム機構によってドライブメンバーの光軸周りの回転変位がレンズホルダの光軸方向の変位に変換される際に、ガイドシャフトによってレンズホルダが光軸方向に正確に案内されるものである。
(6)上記(1)から(5)項において、前記圧電素子は、前記ドライブメンバーの外周面に対し、パッドを介して押圧され、かつ、1個以上の転動部材と共に前記ドライブメンバーの外周面を複数点で支持する回転支持機構を構成しているレンズ駆動用アクチュエータ(請求項5)。
本項に記載のレンズ駆動用アクチュエータは、圧電素子がドライブメンバーの外周面に対し、パッドを介して押圧されることで、ドライブメンバーは圧電素子により光軸周りに回転駆動される。この際、圧電素子が1個以上の転動部材と共にドライブメンバーの外周面を複数点で支持する回転支持機構を構成していることにより、ドライブメンバーは光軸周りに円滑に回転駆動される。
本項に記載のレンズ駆動用アクチュエータは、圧電素子がドライブメンバーの外周面に対し、パッドを介して押圧されることで、ドライブメンバーは圧電素子により光軸周りに回転駆動される。この際、圧電素子が1個以上の転動部材と共にドライブメンバーの外周面を複数点で支持する回転支持機構を構成していることにより、ドライブメンバーは光軸周りに円滑に回転駆動される。
(7)上記(6)項において、前記ドライブメンバーの外周面の前記転動体が当接する部位には、円周方向に延びる溝が形成されているレンズ駆動用アクチュエータ(請求項6)。
本項に記載のレンズ駆動用アクチュエータは、ドライブメンバーの回転支持機構を構成する転動体が、ドライブメンバーの外周面の転動体が当接する部位に形成された、円周方向に延びる溝と係合することで、ドライブメンバーが光軸周りに回転駆動される際の光軸方向の位置ずれを防ぎ、ドライブメンバーの光軸周りの回転変位に対する、レンズホルダの光軸方向の変位の精度を高める。
本項に記載のレンズ駆動用アクチュエータは、ドライブメンバーの回転支持機構を構成する転動体が、ドライブメンバーの外周面の転動体が当接する部位に形成された、円周方向に延びる溝と係合することで、ドライブメンバーが光軸周りに回転駆動される際の光軸方向の位置ずれを防ぎ、ドライブメンバーの光軸周りの回転変位に対する、レンズホルダの光軸方向の変位の精度を高める。
(8)上記(6)項において、前記ドライブメンバーの外周面の前記転動体が当接する部位には、円周方向に沿ってテーパが形成されているレンズ駆動用アクチュエータ(請求項7)。
本項に記載のレンズ駆動用アクチュエータは、ドライブメンバーの回転支持機構を構成する転動体が、ドライブメンバーの外周面の転動体が当接する部位に形成されたテーパと係合することで、ドライブメンバーが光軸周りに回転駆動される際の光軸方向の位置ずれを防ぎ、ドライブメンバーの光軸周りの回転変位に対する、レンズホルダの光軸方向の変位の精度を高める。
本項に記載のレンズ駆動用アクチュエータは、ドライブメンバーの回転支持機構を構成する転動体が、ドライブメンバーの外周面の転動体が当接する部位に形成されたテーパと係合することで、ドライブメンバーが光軸周りに回転駆動される際の光軸方向の位置ずれを防ぎ、ドライブメンバーの光軸周りの回転変位に対する、レンズホルダの光軸方向の変位の精度を高める。
(9)上記(1)から(8)項において、前記ドライブメンバーは、アルミナその他のセラミックからなるレンズ駆動用アクチュエータ(請求項8)。
本項に記載のレンズ駆動用アクチュエータは、ドライブメンバーがアルミナその他のセラミックからなることにより、ドライブメンバーに耐摩耗性を持たせ、長時間にわたる作動精度を確保する。
本項に記載のレンズ駆動用アクチュエータは、ドライブメンバーがアルミナその他のセラミックからなることにより、ドライブメンバーに耐摩耗性を持たせ、長時間にわたる作動精度を確保する。
(10)上記(9)項において、前記パッド又は前記転動体は、アルミナその他のセラミックからなるレンズ駆動用アクチュエータ(請求項9)。
本項に記載のレンズ駆動用アクチュエータは、パッド又は転動体がアルミナその他のセラミックからなることにより、パッド又は転動体に耐摩耗性を持たせ、長時間にわたる作動精度を確保する。
本項に記載のレンズ駆動用アクチュエータは、パッド又は転動体がアルミナその他のセラミックからなることにより、パッド又は転動体に耐摩耗性を持たせ、長時間にわたる作動精度を確保する。
(11)上記(9)、(10)項において、パッド又は転動体の硬度がドライブメンバーの硬度を上回るように調整されているレンズ駆動用アクチュエータ(請求項10)。
本項に記載のレンズ駆動用アクチュエータは、互いに当接し又は摺動する、ドライブメンバーとパッド又は転動体との磨耗量のバランスをとり、長時間にわたる作動精度を確保する。
本項に記載のレンズ駆動用アクチュエータは、互いに当接し又は摺動する、ドライブメンバーとパッド又は転動体との磨耗量のバランスをとり、長時間にわたる作動精度を確保する。
(12)上記(1)、(2)項において、前記カム機構は、
前記ドライブメンバーの前記レンズホルダと対向する円周状端部が、円周方向に連続する傾斜面により少なくとも全周を1周期として光軸方向に出没する凹凸面として形成され、前記レンズホルダの前記ドライブメンバーと対向する円周状端部に、前記ドライブメンバーの前記レンズホルダと対向する円周状端部と点接触する突起が形成され、かつ、前記ドライブメンバーの円周状端部及び前記レンズホルダの円周状端部に形成された突起が、低摩擦材量あるいは耐摩擦性の材料で形成されてなるレンズ駆動用アクチュエータ。
本項に記載のレンズ駆動用アクチュエータは、ドライブメンバーが光軸周りに回転することで、ドライブメンバーのレンズホルダと対向する円周状端部に形成された凹凸面の起伏の高低差が、突起を介してレンズホルダのドライブメンバーと対向する円周状端部に伝えられる。従って、カム機構によってドライブメンバーの光軸周りの回転変位がレンズホルダの光軸方向の変位に変換され、レンズホルダに保持されるレンズが光軸方向に駆動されるものである。又、レンズホルダの光軸方向の作動範囲が、ドライブメンバーのレンズホルダと対向する円周状端部の、凹凸面の高低差を超えることはない。しかも、ドライブメンバーの円周状端部及びレンズホルダの円周状端部に形成された突起が、低摩擦材量あるいは耐摩擦性の材料で形成されることにより、長時間にわたる作動精度を確保する。
前記ドライブメンバーの前記レンズホルダと対向する円周状端部が、円周方向に連続する傾斜面により少なくとも全周を1周期として光軸方向に出没する凹凸面として形成され、前記レンズホルダの前記ドライブメンバーと対向する円周状端部に、前記ドライブメンバーの前記レンズホルダと対向する円周状端部と点接触する突起が形成され、かつ、前記ドライブメンバーの円周状端部及び前記レンズホルダの円周状端部に形成された突起が、低摩擦材量あるいは耐摩擦性の材料で形成されてなるレンズ駆動用アクチュエータ。
本項に記載のレンズ駆動用アクチュエータは、ドライブメンバーが光軸周りに回転することで、ドライブメンバーのレンズホルダと対向する円周状端部に形成された凹凸面の起伏の高低差が、突起を介してレンズホルダのドライブメンバーと対向する円周状端部に伝えられる。従って、カム機構によってドライブメンバーの光軸周りの回転変位がレンズホルダの光軸方向の変位に変換され、レンズホルダに保持されるレンズが光軸方向に駆動されるものである。又、レンズホルダの光軸方向の作動範囲が、ドライブメンバーのレンズホルダと対向する円周状端部の、凹凸面の高低差を超えることはない。しかも、ドライブメンバーの円周状端部及びレンズホルダの円周状端部に形成された突起が、低摩擦材量あるいは耐摩擦性の材料で形成されることにより、長時間にわたる作動精度を確保する。
(13)上記(1)、(2)項において、前記カム機構は、
前記レンズホルダの前記ドライブメンバーと対向する円周状端部が、円周方向に連続する傾斜面により少なくとも全周を1周期として光軸方向に出没する凹凸面として形成され、前記ドライブメンバーの前記レンズホルダと対向する円周状端部に、前記ドライブメンバーの前記レンズホルダと対向する円周状端部と点接触する突起が形成され、かつ、前記ドライブメンバーの円周状端部及び前記レンズホルダの円周状端部に形成された突起が、低摩擦材料あるいは耐摩擦性の材料で形成されてなるレンズ駆動用アクチュエータ。
本項に記載のレンズ駆動用アクチュエータは、ドライブメンバーが光軸周りに回転することで、ドライブメンバーのレンズホルダと対向する円周状端部に形成された突起が、レンズホルダのドライブメンバーと対向する円周状端部に形成された凹凸面の起伏をなぞり、凹凸面の起伏の高低差に起因する、レンズホルダの光軸方向への移動が引き起こされる。従って、カム機構によってドライブメンバーの光軸周りの回転変位がレンズホルダの光軸方向の変位に変換され、レンズホルダに保持されるレンズが光軸方向に駆動されるものである。又、レンズホルダの光軸方向の作動範囲が、ドライブメンバーのレンズホルダと対向する円周状端部の、凹凸面の高低差を超えることはない。しかも、ドライブメンバーの円周状端部及びレンズホルダの円周状端部に形成された突起が、低摩擦材量あるいは耐摩擦性の材料で形成されることにより、長時間にわたる作動精度を確保する。
前記レンズホルダの前記ドライブメンバーと対向する円周状端部が、円周方向に連続する傾斜面により少なくとも全周を1周期として光軸方向に出没する凹凸面として形成され、前記ドライブメンバーの前記レンズホルダと対向する円周状端部に、前記ドライブメンバーの前記レンズホルダと対向する円周状端部と点接触する突起が形成され、かつ、前記ドライブメンバーの円周状端部及び前記レンズホルダの円周状端部に形成された突起が、低摩擦材料あるいは耐摩擦性の材料で形成されてなるレンズ駆動用アクチュエータ。
本項に記載のレンズ駆動用アクチュエータは、ドライブメンバーが光軸周りに回転することで、ドライブメンバーのレンズホルダと対向する円周状端部に形成された突起が、レンズホルダのドライブメンバーと対向する円周状端部に形成された凹凸面の起伏をなぞり、凹凸面の起伏の高低差に起因する、レンズホルダの光軸方向への移動が引き起こされる。従って、カム機構によってドライブメンバーの光軸周りの回転変位がレンズホルダの光軸方向の変位に変換され、レンズホルダに保持されるレンズが光軸方向に駆動されるものである。又、レンズホルダの光軸方向の作動範囲が、ドライブメンバーのレンズホルダと対向する円周状端部の、凹凸面の高低差を超えることはない。しかも、ドライブメンバーの円周状端部及びレンズホルダの円周状端部に形成された突起が、低摩擦材量あるいは耐摩擦性の材料で形成されることにより、長時間にわたる作動精度を確保する。
(14)上記(1)、(2)項において、前記カム機構は、
前記レンズホルダの前記ドライブメンバーと対向する円周状端部が、円周方向に連続する傾斜面により少なくとも全周を1周期として光軸方向に出没する凹凸面として形成され、前記ドライブメンバーの前記レンズホルダと対向する円周状端部に、前記ドライブメンバーの前記レンズホルダと対向する円周状端部と点接触する転動体が、前記ドライブメンバーと共に光軸周りに回転可能に軸着されてなるレンズ駆動用アクチュエータ。
本項に記載のレンズ駆動用アクチュエータは、ドライブメンバーが光軸周りに回転することで、ドライブメンバーのレンズホルダと対向する円周状端部に軸着された転動体が、レンズホルダのドライブメンバーと対向する円周状端部に形成された凹凸面の起伏をなぞり、凹凸面の起伏の高低差に起因するレンズホルダの光軸方向への移動が引き起こされる。従って、カム機構によってドライブメンバーの光軸周りの回転変位がレンズホルダの光軸方向の変位に変換され、レンズホルダに保持されるレンズが光軸方向に駆動されるものである。又、レンズホルダの光軸方向の作動範囲が、ドライブメンバーのレンズホルダと対向する円周状端部の、凹凸面の高低差を超えることはない。
前記レンズホルダの前記ドライブメンバーと対向する円周状端部が、円周方向に連続する傾斜面により少なくとも全周を1周期として光軸方向に出没する凹凸面として形成され、前記ドライブメンバーの前記レンズホルダと対向する円周状端部に、前記ドライブメンバーの前記レンズホルダと対向する円周状端部と点接触する転動体が、前記ドライブメンバーと共に光軸周りに回転可能に軸着されてなるレンズ駆動用アクチュエータ。
本項に記載のレンズ駆動用アクチュエータは、ドライブメンバーが光軸周りに回転することで、ドライブメンバーのレンズホルダと対向する円周状端部に軸着された転動体が、レンズホルダのドライブメンバーと対向する円周状端部に形成された凹凸面の起伏をなぞり、凹凸面の起伏の高低差に起因するレンズホルダの光軸方向への移動が引き起こされる。従って、カム機構によってドライブメンバーの光軸周りの回転変位がレンズホルダの光軸方向の変位に変換され、レンズホルダに保持されるレンズが光軸方向に駆動されるものである。又、レンズホルダの光軸方向の作動範囲が、ドライブメンバーのレンズホルダと対向する円周状端部の、凹凸面の高低差を超えることはない。
(15)上記(1)から(14)項において、前記レンズホルダ及び前記ドライブメンバーは、レンズアッセンブリーを内部に嵌合ないし挿通可能とするために必要な最小直径に形成されているレンズ駆動用アクチュエータ。
本項に記載のレンズ駆動用アクチュエータは、レンズホルダ及びドライブメンバーがレンズアッセンブリーを内部に嵌合ないし挿通可能とするために必要な最小直径に形成され、ドライブメンバーの光軸周りの回転変位をレンズホルダの光軸方向の変位に変換するカム機構が、レンズホルダ及びドライブメンバーの対向する円周状端部に構成され、逆圧電効果により作動する圧電素子が、その作動方向をドライブメンバーの回転方向に向けて、ドライブメンバーの外周面に対し当接可能に配置されることで、光軸方向及び光軸を中心とする半径方向のいずれの方向に対しても、必要最小限の大きさに収まるものとなる。
本項に記載のレンズ駆動用アクチュエータは、レンズホルダ及びドライブメンバーがレンズアッセンブリーを内部に嵌合ないし挿通可能とするために必要な最小直径に形成され、ドライブメンバーの光軸周りの回転変位をレンズホルダの光軸方向の変位に変換するカム機構が、レンズホルダ及びドライブメンバーの対向する円周状端部に構成され、逆圧電効果により作動する圧電素子が、その作動方向をドライブメンバーの回転方向に向けて、ドライブメンバーの外周面に対し当接可能に配置されることで、光軸方向及び光軸を中心とする半径方向のいずれの方向に対しても、必要最小限の大きさに収まるものとなる。
本発明はこのように構成したので、レンズ駆動用アクチュエータの、レンズの保持力及び駆動力を確保しつつ、小型化を促進することが可能となる。
以下、本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。ここで、従来技術と同一部分、若しくは相当する部分については同一符号で示し、詳しい説明を省略する。
図1から図4には、本発明の実施の形態に係るレンズ駆動用アクチュエータ12を備えるカメラモジュール10が示されている。レンズ駆動用アクチュエータ12は、ハウジング14と基板16とによって形成される空間に全て収まるものであり、レンズアッセンブリー18、レンズホルダ20、ドライブメンバー22及び圧電素子24を構成要素として備えている。ハウジング14は、矩形断面の有蓋箱状をなしており、上面の蓋部には、レンズホルダ20の円筒状の外壁が挿通可能な直径を有する開口14aが形成されている。又、基板16は、CMOS(Complementary Metal-Oxide Semiconductor)あるいはCCD(Change-Coupled Device)等のイメージセンサを構成するものであり、図示の例では、CMOS基板が用いられている。なお、便宜上、基板16上のCMOSは図示省略されている。
図1から図4には、本発明の実施の形態に係るレンズ駆動用アクチュエータ12を備えるカメラモジュール10が示されている。レンズ駆動用アクチュエータ12は、ハウジング14と基板16とによって形成される空間に全て収まるものであり、レンズアッセンブリー18、レンズホルダ20、ドライブメンバー22及び圧電素子24を構成要素として備えている。ハウジング14は、矩形断面の有蓋箱状をなしており、上面の蓋部には、レンズホルダ20の円筒状の外壁が挿通可能な直径を有する開口14aが形成されている。又、基板16は、CMOS(Complementary Metal-Oxide Semiconductor)あるいはCCD(Change-Coupled Device)等のイメージセンサを構成するものであり、図示の例では、CMOS基板が用いられている。なお、便宜上、基板16上のCMOSは図示省略されている。
レンズアッセンブリー18は円筒状をなし、図4に示されるように、その内部には必要なレンズ群が一体に保持されている。レンズホルダ20は円筒状をなし、図4に示されるように、レンズアッセンブリー18が内嵌され、接着剤等によってレンズアッセンブリー18と一体に固定されている。ドライブメンバー22は、図示の例ではレンズホルダ20と同一直径の円筒状をなし、レンズホルダ20とドライブメンバー22とは、光軸方向(レンズアッセンブリー18の光軸方向)に直列に配置されている。これら、レンズホルダ20、ドライブメンバー22共に、レンズアッセンブリー18を内部に嵌合ないし挿通可能とするために必要な最小直径に形成されている。
そして、レンズホルダ20にはフランジ20aが設けられ、フランジ20aには、光軸方向に延びるガイドシャフト26が摺動可能に挿通されるための、挿通穴20bが形成されている。このガイドシャフト26は、ハウジング14に固定されていることから、レンズホルダ20は、光軸方向及び光軸周りの回転が規制された状態にある。一方、ドライブメンバー22は、後述する回転支持機構36によって、光軸方向の移動が規制されかつ光軸周りに回転可能に保持された状態にある。
又、レンズホルダ20及びドライブメンバー22の対向する円周状端部に、ドライブメンバー22の光軸周りの回転変位をレンズホルダ20の光軸方向の変位に変換するカム機構28が構成されている。図示の例では、カム機構28は、ドライブメンバー22のレンズホルダ20と対向する円周状端部22aが機械要素としてのカムを構成するために、円周方向に連続する傾斜面により全周を1周期として光軸方向に出没する凹凸面として形成され(図5(a)参照)、レンズホルダ20のドライブメンバー22と対向する円周状端部20cが、光軸方向と直交する平面として形成され、かつ、ドライブメンバー22の円周状端部22a及びレンズホルダ20の円周状端部20cの間に、転動部材30が挟持されてなるものである。
なお、図示の例では転動部材30は硬球であり、図2に示されるように、レンズホルダ20に形成された半球状の窪み20dに回転自在に嵌り込むことで、光軸方向及び光軸周りの移動が規制された状態で保持される。
なお、図示の例では転動部材30は硬球であり、図2に示されるように、レンズホルダ20に形成された半球状の窪み20dに回転自在に嵌り込むことで、光軸方向及び光軸周りの移動が規制された状態で保持される。
図5(a)に示されるように、ドライブメンバー22を水平に置いた状態では、レンズホルダ20と対向する円周状端部22aの、符号PHで示される位置が最高地点であり、符号PLで示される位置が最低地点となっている。そして最高地点PHと最低地点PLとの間が円周方向に連続する傾斜面となっており、その傾斜角度θは、例えばθ=2°程度に設定されている。
又、圧電素子24は、逆圧電効果により特定の方向に振動ないし伸縮するように作動運動するものであり、その作動運動をドライブメンバー22の回転運動に変換すべく、ドライブメンバー22の外周面に対し当接可能に配置されている。図示の例では、圧電素子24は円筒状のパッド24aを備え、パッド24aを介して、ドライブメンバー22の外周面に対し間接的に押圧されるものであり、圧電素子24のパッド24aをドライブメンバー22の外周面に所定圧で押付けるためのバネ(図示省略)が、圧電素子24とハウジング14の壁面との間に配置されている。
更に、圧電素子24のパッド24aと、2個の転動部材32、34とによって、ドライブメンバー22の外周面を複数点で支持する回転支持機構36が構成されている。図示の例では、転動部材32、34は硬球であり、図2に示されるように、転動部材32、34がハウジング14に形成されたリブ38、40のV字状の窪み38a、40aに回転自在に嵌り込むことで、転動部材32、34の光軸方向及び光軸周りの位置が規制されている。
なお、パッド24a、転動体30、32、34及びドライブメンバー22は、何れも、アルミナその他のセラミックで構成されていることが望ましく、特に、パッド24a、転動体30、32、34の硬度が、ドライブメンバー22の硬度を上回るように調整されていることが望ましい。
なお、パッド24a、転動体30、32、34及びドライブメンバー22は、何れも、アルミナその他のセラミックで構成されていることが望ましく、特に、パッド24a、転動体30、32、34の硬度が、ドライブメンバー22の硬度を上回るように調整されていることが望ましい。
更に、ドライブメンバー22の外周面の転動体32、34が当接する部位には、円周方向に延びる溝22bが形成されている。なお、図5(a)には、図1、図2に示されるドライブメンバー22(22A)の単体図が示されているが、円周方向に延びる溝22bに換えて、図5(b)に示されたドライブメンバー22(22B)のように、円周方向に沿ってテーパ22cが形成されていることとしても良い。更に、図5(c)に示されたドライブメンバー22(22C)のごとく、単純な円筒面とすることも可能である。なお、図5(c)に示されたドライブメンバー22(22C)は、レンズホルダと対向する円周状端部22aが、円周方向に連続する傾斜面により、1/3周を1周期として光軸方向に出没する凹凸面として形成されており、符号PHで示される3箇所が最高地点であり、符号PLで示される3箇所が最低地点となっている。
又、図1に示されるように、ガイドシャフト26にはコイルばね42が挿通されており、コイルばね42の弾性力がレンズホルダ20のフランジ20aに作用することで、レンズホルダ20はドライブメンバー22の方向へと所定の圧力で付勢される。なお、レンズホルダ20の光軸方向の変位量は僅か(0.3mm程度)であり、コイルばね42の伸縮ストロークも長大である必要は無い。又、コイルばね42は圧縮モードで使用されるものである。又、レンズホルダ20をドライブメンバー22の方向へと付勢する弾性部材としてコイルばね42以外のものを用いることも可能であるが、図示の例によれば、ガイドシャフト26をコイルばね42の保持手段として有効活用することができる。
上記構成をなす、本発明の実施の形態によれば、次のような作用効果を得ることが可能である。まず、本発明の実施の形態に係るレンズ駆動用アクチュエータ12は、円筒状のレンズホルダ20と円筒状のドライブメンバー22とが光軸方向に直列に配置され、レンズホルダ20及びドライブメンバー22の対向する円周状端部20c、22aに構成されたカム機構28によって、ドライブメンバー22の光軸周りの回転変位がレンズホルダ20の光軸方向の変位に変換され、レンズホルダ20に保持されるレンズアッセンブリー18が光軸方向に駆動されるものである。
又、ドライブメンバー22が逆圧電効果により作動する圧電素子24によって光軸周りに回転駆動され、レンズホルダ20及びドライブメンバー22の対向する円周状端部20c、22aに構成されたカム機構28によって、ドライブメンバー22の光軸周りの回転変位がレンズホルダ20の光軸方向の変位に変換されることで、レンズホルダ20に保持されるレンズアッセンブリー18が光軸方向に駆動されるものである。
又、圧電素子24に加える交流電界の位相を変化させることにより、ドライブメンバー22の回転方向を自在に変化させることができるため、目的のカム位置(すなわち、レンズホルダ20の目的の光軸方向の位置)まで最短距離で到達することができ、焦点合わせに要する時間を可能な限り短縮することができる。
又、圧電素子24に加える交流電界の位相を変化させることにより、ドライブメンバー22の回転方向を自在に変化させることができるため、目的のカム位置(すなわち、レンズホルダ20の目的の光軸方向の位置)まで最短距離で到達することができ、焦点合わせに要する時間を可能な限り短縮することができる。
しかも、圧電素子24が、光軸方向の移動が規制されたドライブメンバー22の外周面に対し当接可能に配置されていることにより、レンズホルダ20に対する光軸方向の外力がドライブメンバーの外周面と圧電素子との当接部分に直接的に作用することがない。又、実際にドライブメンバー22の外周面と圧電素子24との当接部分に作用する外力は、レンズホルダ20及びドライブメンバー22の対向する円周状端部20c、22aに構成されたカム機構28を介することによって、大幅に低減されることとなる。
かかる効果について、図6を参照しながら具体的に説明する。図中、ドライブメンバー22の円周状端部22aの長さ(カム長さ)がL、高さ(カム高さ)がH、傾斜角度(カム傾斜角度)がθ、ドライブメンバー22の回転方向に加わる力がF、円周状端部22aによる転動体30を押し上げようとする力がP、円周状端部22aの傾斜面に対し垂直方向に加わる力がQで示されている。
さて、圧電素子24によって、ドライブメンバー22の円周方向Lに力Fが加わると、力学法則によってレンズホルダ20と対向する円周状端部22aの高さ方向、すなわち、光軸方向HにはP=F・1/tanθの力が働く。前述の如く、ドライブメンバー22の円周状端部22aの最高地点PHと最低地点PLとが、円周方向に連続する傾斜面となっており、その傾斜角度θがθ=2°程度に設定されている場合には、tanθの値は大変小さなものとなり、Pの値はP=28.6×Fとなる。すなわち、PはFの約29倍まで増力され、逆にPに平行な方向の外力でレンズホルダ20を回転させるためには、Fの約29倍の力が必要となる。従って、本発明の実施の形態に係るレンズ駆動用アクチュエータ12は、高い耐衝撃性を実現しつつ、レンズアッセンブリー18の駆動トルクも、大トルクを得ることが可能である。
なお、図5(c)に示されたドライブメンバー22(22C)のように、レンズホルダ20と対向する円周状端部22aが、円周方向に連続する傾斜面により1/3周を1周期として光軸方向に出没する凹凸面として形成されている場合には、円周方向に連続する傾斜面の傾斜角度θが増大することから、レンズホルダ20の移動速度が増加しかつ駆動トルクは減少することとなる。このように、傾斜面の角度を変更することによって、レンズホルダ20に保持されるレンズアッセンブリー18の移動速度及び移動ステップの精度を調整することも可能となる。
又、本発明の実施の形態に係るレンズ駆動用アクチュエータ12は、ドライブメンバー12が光軸周りに回転することで、ドライブメンバー22のレンズホルダ20と対向する円周状端部22aに形成された凹凸面の起伏の高低差PH、PLが、転動部材30を介してレンズホルダ20のドライブメンバー22と対向する円周状端部20cに伝えられる。従って、カム機構28によって、ドライブメンバー22の光軸周りの回転変位がレンズホルダ20の光軸方向の変位に変換され、レンズホルダ20に保持されるレンズアッセンブリー18が、光軸方向に駆動されるものである。
しかも、ドライブメンバー22のレンズホルダ20と対向する円周状端部22aの高低差、即ち最高地点PHと最低地点PLとの高低差が、各々、レンズホルダ20の光軸方向の作動範囲の上死点及び下死点となり、これを超える範囲でレンズホルダ20が光軸方向に作動することはない。よって、仮に圧電素子24が暴走するような事態となっても、レンズホルダ20が想定外の範囲に移動することによる、カメラモジュール10の破損を防ぐことができる。
しかも、ドライブメンバー22のレンズホルダ20と対向する円周状端部22aの高低差、即ち最高地点PHと最低地点PLとの高低差が、各々、レンズホルダ20の光軸方向の作動範囲の上死点及び下死点となり、これを超える範囲でレンズホルダ20が光軸方向に作動することはない。よって、仮に圧電素子24が暴走するような事態となっても、レンズホルダ20が想定外の範囲に移動することによる、カメラモジュール10の破損を防ぐことができる。
又、コイルばね42によってレンズホルダ20をドライブメンバー22の方向へと付勢することにより、レンズホルダ20の不用意な浮き上がりを防いでいる。又、レンズホルダ20のドライブメンバー22と対向する円周状端部20cによって転動部材30をドライブメンバー22のレンズホルダ20と対向する円周状端部20aに押付け、かかる円周状端部20aに形成された凹凸面(図5参照)に対する転動部材30の追従性を高めることで、ドライブメンバー22の光軸周りの回転変位に対する、レンズホルダ20の光軸方向の変位の応答性を高めることができる。
又、カム機構28によってドライブメンバー22の光軸周りの回転変位がレンズホルダ20の光軸方向の変位に変換される際に、ガイドシャフト26によって、レンズホルダ20が光軸方向に正確に案内されるものとなる。
又、圧電素子24がドライブメンバー22の外周面に対し、パッド24aを介して押圧されることで、ドライブメンバー22は圧電素子24により光軸周りに回転駆動される。この際、圧電素子24が2個の転動部材32、34と共にドライブメンバー22の外周面を複数点で支持する回転支持機構36を構成していることにより、ドライブメンバー22は光軸周りに円滑に回転駆動されることとなる。
又、ドライブメンバー22の回転支持機構36を構成する転動体32、34が、ドライブメンバー22の外周面の転動体32、34が当接する部位に形成された、円周方向に延びる溝22bと係合することで、ドライブメンバー22が光軸周りに回転駆動される際の光軸方向の位置ずれを防ぎ、ドライブメンバー22の光軸周りの回転変位に対する、レンズホルダ20の光軸方向の変位の精度を高めることができる。
なお、ドライブメンバー22の回転支持機構36を構成する転動体32、34が、図5(b)に示されるテーパ22cと係合することとしても、ドライブメンバー22が光軸周りに回転駆動される際の光軸方向の位置ずれを防ぎ、ドライブメンバー22の光軸周りの回転変位に対する、レンズホルダ20の光軸方向の変位の精度を高めることができる。
又、ドライブメンバー22がアルミナその他のセラミックからなることにより、ドライブメンバー22に耐摩耗性を持たせ、長時間にわたる作動精度を確保することができる。
一方、パッド24a、転動体30、32、34も、アルミナその他のセラミックからなることにより、パッド24a、転動体30、32、34に耐摩耗性を持たせ、長時間にわたる作動精度を確保することができる。なお、パッド24a及び転動体30、32、34の硬度が、ドライブメンバー22の硬度を上回るように調整することで、互いに当接し又は摺動する、ドライブメンバー22と、パッド24a、転動体30、32、34との磨耗量のバランスをとり、更に長時間にわたる作動精度を確保することができる。
一方、パッド24a、転動体30、32、34も、アルミナその他のセラミックからなることにより、パッド24a、転動体30、32、34に耐摩耗性を持たせ、長時間にわたる作動精度を確保することができる。なお、パッド24a及び転動体30、32、34の硬度が、ドライブメンバー22の硬度を上回るように調整することで、互いに当接し又は摺動する、ドライブメンバー22と、パッド24a、転動体30、32、34との磨耗量のバランスをとり、更に長時間にわたる作動精度を確保することができる。
又、レンズホルダ20及びドライブメンバー22が、レンズアッセンブリー18を内部に嵌合ないし挿通可能とするために必要な最小直径に形成され、ドライブメンバー22の光軸周りの回転変位をレンズホルダ20の光軸方向の変位に変換するカム機構28が、レンズホルダ20及びドライブメンバー22の対向する円周状端部20c、22aに構成され、逆圧電効果により作動する圧電素子24が、その作動運動をドライブメンバー22の回転運動に変換すべく、ドライブメンバー22の外周面に対し当接可能に配置されることで、本発明の実施の形態に係るレンズ駆動用アクチュエータ12は、光軸方向及び光軸を中心とする半径方向のいずれの方向に対しても、必要最小限の大きさに収まるものとなる。
10:カメラモジュール、12:レンズ駆動用アクチュエータ、14:ハウジング、 16:基板、18:レンズアッセンブリー、20:レンズホルダ、20b:穴、22:ドライブメンバー、24:圧電素子、24a:パッド、26:ガイドシャフト、28:カム機構、 30、32、34:転動部材、36:回転支持機構、 38、40:リブ、 38a、40a:V字状の窪み、42:コイルばね
Claims (10)
- 光軸方向に移動可能かつ光軸周りの回転が規制された円筒状のレンズホルダと、光軸方向の移動が規制されかつ光軸周りに回転可能に保持された円筒状のドライブメンバーとが、光軸方向に直列に配置され、
前記レンズホルダ及び前記ドライブメンバーの対向する円周状端部に、前記ドライブメンバーの光軸周りの回転変位を前記レンズホルダの光軸方向の変位に変換するカム機構が構成され、
逆圧電効果により作動する圧電素子が、その作動運動を前記ドライブメンバーの回転運動に変換すべく、前記ドライブメンバーの外周面に対し当接可能に配置されていることを特徴とするレンズ駆動用アクチュエータ。 - 前記カム機構は、前記ドライブメンバーの前記レンズホルダと対向する円周状端部が、円周方向に連続する傾斜面により少なくとも全周を1周期として光軸方向に出没する凹凸面として形成され、
前記レンズホルダの前記ドライブメンバーと対向する円周状端部が、光軸方向と直交する平面として形成され、
かつ、前記ドライブメンバーの円周状端部及び前記レンズホルダの円周状端部の間に、光軸方向及び光軸周りの移動が規制された状態で保持された転動部材が挟持されてなることを特徴とする請求項1記載のレンズ駆動用アクチュエータ。 - 前記レンズホルダを前記ドライブメンバーの方向へと付勢する弾性部材が設けられていることを特徴とする請求項2記載のレンズ駆動用アクチュエータ。
- 光軸方向に延びる前記レンズホルダのガイドシャフトが設けられ、該ガイドシャフトの挿通穴が前記レンズホルダに設けられていることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項記載のレンズ駆動用アクチュエータ。
- 前記圧電素子は、前記ドライブメンバーの外周面に対し、パッドを介して押圧され、かつ、1個以上の転動部材と共に前記ドライブメンバーの外周面を複数点で支持する回転支持機構を構成していることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項記載のレンズ駆動用アクチュエータ。
- 前記ドライブメンバーの外周面の前記転動体が当接する部位には、円周方向に延びる溝が形成されていることを特徴とする請求項5記載のレンズ駆動用アクチュエータ。
- 前記ドライブメンバーの外周面の前記転動体が当接する部位には、円周方向に沿ってテーパが形成されていることを特徴とする請求項5記載のレンズ駆動用アクチュエータ。
- 前記ドライブメンバーは、アルミナその他のセラミックからなることを特徴とする請求項1から7のいずれか1項記載のレンズ駆動用アクチュエータ。
- 前記パッド又は前記転動体は、アルミナその他のセラミックからなることを特徴とする請求項8記載のレンズ駆動用アクチュエータ。
- 前記パッド又は前記転動体の硬度が前記ドライブメンバーの硬度を上回るように調整されていることを特徴とする請求項8又は9記載のレンズ駆動用アクチュエータ。
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CN115494605A (zh) * | 2018-08-13 | 2022-12-20 | 米尼斯怀斯股份公司 | 透镜驱动装置、摄像机模块及摄像机搭载装置 |
WO2023168636A1 (zh) * | 2022-03-09 | 2023-09-14 | 北京小米移动软件有限公司 | 镜头移动机构 |
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2008
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