JP2010176073A - レンズ駆動用アクチュエータ及びそれを備えるカメラモジュール - Google Patents

レンズ駆動用アクチュエータ及びそれを備えるカメラモジュール Download PDF

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Abstract

【課題】レンズ駆動用アクチュエータの、作動精度の向上と小型化を促進する。
【解決手段】光軸方向に直列に配置されるレンズホルダ20及びドライブメンバー22の、対向する円周状端部20c、22aに構成されたカム機構28によって、ドライブメンバー22の光軸周りの回転変位がレンズホルダ20の光軸方向の変位に変換される。又、ドライブメンバー22は、圧電素子24によって光軸周りに回転駆動される。しかも、FPC基板52裏面の光軸方向と平行に延びる溝部と、ハウジング14の格納穴56に設けられた突起部56aとが当接することで、圧電素子24は、ドライブメンバー22の外周面の接線方向に対し常に平行に維持される。加圧機構50によりドライブメンバー22を圧電素子24と対向する方向からパッド24aへと加圧することで、パッド24aの当接圧力の不均衡を回避する。
【選択図】図3

Description

本発明は、レンズ駆動用アクチュエータ及びそれを備えるカメラモジュールに関するものである。
携帯電話端末の小型化、薄型化に伴い、携帯電話端末に搭載されるカメラモジュールについても、更なる小型化、薄型化が求められている。一方、一回の充電で使用可能な時間を可能な限り延ばすために、消費電力の低減要請は、従来と何ら変わるものではない。ところで、従来の携帯電話端末用カメラモジュールは、オートフォーカスのためのレンズ駆動を行う動力源として、小型のステッピングモータあるいはVCM(ボイスコイルモータ)が用いられてきたが、カメラモジュールの小型化、薄型化の促進に際し、小型のステッピングモータはトルクの低下を来たし、また、騒音対策が小型化を阻害する要因となってしまう。一方、VCMは静止トルクを得るには常に電流を流しておく必要があり、消費電力の低減要請に逆行するものである。
そこで、近年では、PZT(ピエゾ素子)等の逆圧電効果により作動する圧電素子を動力源として用いたレンズ駆動用アクチュエータが発明されている。圧電素子を動力源とするレンズ駆動用アクチュエータは、動力伝達機構が簡単で小型軽量化に適し、他の動力源と比べ低速ではあるが高トルクで、高速応答性に優れ、制御性、静粛性も優れたものである。又、モータやVCMのように永久磁石や電磁石を使用しないことから、漏洩磁界の影響が懸念される製品への応用にも適している。
図9から図11には、圧電素子を動力源として用いたレンズ駆動用アクチュエータの具体例が示されている。このカメラモジュール100は、レンズアッセンブリー102が中心部に突出する略円筒状のレンズホルダ104と、円筒状のドライブメンバー106とが、レンズアッセンブリー102がレンズホルダ104に挿通された状態で、光軸方向に直列に配置されている。そして、略円筒状のレンズホルダ104は光軸方向に移動可能かつ光軸周りの回転が規制され、円筒状のドライブメンバー106は光軸方向の移動が規制されかつ光軸周りに回転可能に保持された状態で、ハウジング108、110に収納されている。
又、レンズホルダ104及びドライブメンバー106の対向する円周状端部に、ドライブメンバー106の光軸周りの回転変位をレンズホルダ104の光軸方向の変位に変換するカム機構112(図11)が構成されている。カム機構112は、レンズホルダ104側の円周状端部に形成されたカムピン114と、ドライブメンバー106側の円周状端部に形成されたカム116とで構成されている。
そして、ハウジング108に形成された格納溝118に、逆圧電効果により作動する圧電素子120が、その作動運動をドライブメンバー106の回転運動に変換すべく、ドライブメンバー106の外周面に対しその接線方向と平行に当接可能に配置されている。圧電素子120の、ドライブメンバー106との対向面中央部には、ドライブメンバー106の外周面に当接するパッド120aが突設され、かつ、ドライブメンバー106の裏面に隣接して配置されるFPC基板122と電気的及び機械的に接続されている。更に、FPC基板122の外側に配置されたパッド124をバネ126によって加圧することで、パッド120aはドライブメンバー106の外周面に対し付勢される。
更に、ドライブメンバー106の、レンズホルダ104と反対側の端面106aは、板バネ128に形成された突起130によって位置決めされている。なお、図中符号132で示される部品は、光軸方向に延びるレンズホルダ104のガイドシャフトであり、符号134で示される部品は、レンズホルダ104をドライブメンバー106の方向へと付勢するコイルバネである。なお、圧電素子の具体的構成については、例えば、特許文献2に開示されている。
特開2008−141797号公報 特表2007−515148号公報
ところで、上記従来のカメラモジュール100は、以下のような問題点を包含している。まず、一対のパッド124及び一対のバネ126によって、圧電素子120のパッド120aがドライブメンバー106の外周面へと付勢される構造であることから、バネ126の圧力の不均衡あるいは圧電素子120の取付けに誤差が生じた場合には、圧電素子120はドライブメンバー106の外周面の接線方向に平行に維持されず、その結果として、パッド120aの駆動力がドライブメンバー106に巧く伝わらずにドライブメンバー106の円滑な回転が阻害され、最悪の場合、ドライブメンバー106の回転方向が逆転するおそれがある。
しかも、ハウジング108、110には、FPC基板122のさらに外側に、パッド124をバネ126によって加圧する構造を格納するためのスペース(格納溝118)が必要となり、レンズアッセンブリー102の光軸とハウジング108、110のセンターとにずれが生じている(図9参照)。このようにレンズアッセンブリー102の光軸とハウジング108、110のセンターとがずれたカメラモジュール100は、モジュールサイズの増加を来たし、例えば、携帯電話端末への搭載においても特殊な構造を採用する必要があることから、製造時のアッセンブリー工数の増加及び互換性の低下を招くこととなる。
又、カム機構112が、レンズホルダ104側の円周状端部に形成されたカムピン114と、ドライブメンバー106側の円周状端部に形成されたカム116とで構成されていることから、カムピン114の磨耗により、光軸方向のレンズホルダ104の移動量が減少するといった問題がある。又、ドライブメンバー106の、レンズホルダ104と反対側の端面106aを位置決めする突起130の磨耗によっても、同様の問題が発生する。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、レンズ駆動用アクチュエータ及びそれを備えるカメラモジュールの、作動精度の向上及び安定化を図りつつ、小型化を促進することにある。
(発明の態様)
以下の発明の態様は、本発明の構成を例示するものであり、本発明の多様な構成の理解を容易にするために、項別けして説明するものである。各項は、本発明の技術的範囲を限定するものではなく、発明を実施するための最良の形態を参酌しつつ、各項の構成要素の一部を置換し、削除し、又は、更に他の構成要素を付加したものについても、本願発明の技術的範囲に含まれ得るものである。
(1)円筒状のレンズホルダと円筒状のドライブメンバーとが、光軸方向に直列に配置され、かつ、前記円筒状のレンズホルダは光軸方向に移動可能かつ光軸周りの回転が規制され、前記円筒状のドライブメンバーは光軸方向の移動が規制されかつ光軸周りに回転可能に保持された状態で、ハウジングに収納され、前記レンズホルダ及び前記ドライブメンバーの対向する円周状端部に、前記ドライブメンバーの光軸周りの回転変位を前記レンズホルダの光軸方向の変位に変換するカム機構が構成されたレンズ駆動用アクチュエータ。
本項に記載のレンズ駆動用アクチュエータは、円筒状のレンズホルダと円筒状のドライブメンバーとが光軸方向に直列に配置され、レンズホルダ及びドライブメンバーの対向する円周状端部に構成されたカム機構によって、ドライブメンバーの光軸周りの回転変位がレンズホルダの光軸方向の変位に変換され、レンズホルダに保持されるレンズが光軸方向に駆動されるものである。
(2)上記(1)項において、前記ハウジングに形成された格納穴に、逆圧電効果により作動する圧電素子が、その作動運動を前記ドライブメンバーの回転運動に変換すべく、前記ドライブメンバーの外周面に対し当接可能に配置され、前記圧電素子の、前記ドライブメンバーとの対向面中央部に前記ドライブメンバーの外周面に当接するパッドが突設されているレンズ駆動用アクチュエータ。
本項に記載のレンズ駆動用アクチュエータは、ドライブメンバーが逆圧電効果により作動する圧電素子によって光軸周りに回転駆動され、レンズホルダ及びドライブメンバーの対向する円周状端部に構成されたカム機構によって、ドライブメンバーの光軸周りの回転変位がレンズホルダの光軸方向の変位に変換されることで、レンズホルダに保持されるレンズが光軸方向に駆動されるものである。又、圧電素子に加える交流電界の位相を変化させることにより、ドライブメンバーの回転方向を自在に変化させることができるため、目的のカム位置(すなわち、レンズホルダの目的の光軸方向の位置)まで最短時間で到達することができる。しかも、圧電素子が、光軸方向の移動が規制されたドライブメンバーの外周面に対し当接可能に配置されていることにより、レンズホルダに対する光軸方向の外力がドライブメンバーの外周面と圧電素子との当接部分に直接的に作用することがない。又、実際にドライブメンバーの外周面と圧電素子との当接部分に作用する外力は、レンズホルダ及びドライブメンバーの対向する円周状端部に構成されたカム機構を介することによって、大幅に低減されることとなる。
(3)上記(2)項において、前記圧電素子の裏面に隣接して配置されるFPC基板と電気的及び機械的に接続され、該FPC基板裏面の、前記圧電素子のパッドから等距離にある2箇所に、光軸方向と平行に延びる溝部が設けられ、かつ、該溝部と当接する突起部が前記ハウジングの格納穴に設けられているレンズ駆動用アクチュエータ(請求項1)。
本項に記載のレンズ駆動用アクチュエータは、FPC基板裏面の、圧電素子のパッドから等距離にある2箇所に形成された、光軸方向と平行に延びる溝部と、ハウジングの格納穴に設けられた突起部とが当接することで、圧電素子は、ドライブメンバーの外周面の接線方向に対し常に平行に維持されるものである。
(4)上記(1)から(3)項において、前記溝部及び前記突起部の少なくとも一方の断面形状が三角形であるレンズ駆動用アクチュエータ(請求項2)。
本項に記載のレンズ駆動用アクチュエータは、溝部及び突起部の少なくとも一方の断面形状が三角形であることから、三角形の傾斜面によって溝部と突起部とがセンタリングされ、FPC基板及びそれと電気的かつ機械的に接続された圧電素子は、ハウジングの格納穴に対し正確に位置決めされる。よって、圧電素子はドライブメンバーの外周面の接線方向に対し常に平行に維持されるものである。
(5)上記(1)から(4)項において、前記ドライブメンバーの中心軸を基準として、前記ハウジングの格納穴に配置された圧電素子のパッドと対称の位置に、前記ドライブメンバーを前記パッドへと付勢する加圧機構が設けられている記載のレンズ駆動用アクチュエータ(請求項3)。
本項に記載のレンズ駆動用アクチュエータは、ドライブメンバーの中心軸を基準として、圧電素子のパッドと対称の位置に設けられた、ドライブメンバーをパッドへと付勢する加圧機構により、ドライブメンバーを圧電素子と対向する方向からパッドへと加圧する。そして、加圧バランスの崩れに起因する、ドライブメンバーの外周面に対するパッドの当接圧力の不均衡を回避するものである。又、圧電素子の外側にパッドとドライブメンバーとを加圧する構造を格納するためのスペースが不要となり、レンズアッセンブリーの光軸とハウジングのセンターとを一致させた構造を採用することが容易となる。
(6)上記(5)項において、前記加圧機構は、前記ドライブメンバーの外周面に当接するスライダーベアリングと、該スライダーベアリングを前記ドライブメンバーの外周面へと付勢する付勢手段とを含むレンズ駆動用アクチュエータ(請求項4)。
本項に記載のレンズ駆動用アクチュエータは、ドライブメンバーの外周面に当接するスライダーベアリングと、該スライダーベアリングを前記ドライブメンバーの外周面へと付勢する付勢手段とを含む加圧機構により、ドライブメンバーを圧電素子と対向する方向からパッドへと加圧することで、加圧バランスの崩れに起因する、ドライブメンバーの外周面に対するパッドの当接圧力の不均衡を回避するものである。
なお、ドライブメンバーの中心軸を基準として、ハウジングの格納穴に配置された圧電素子のパッドと対称の方向からスライダーベアリングを付勢する付勢手段としては、板バネ、コイルバネ等が用いられる。
(7)上記(1)から(6)項において、3個以上の等間隔に配置された転動部材により前記ドライブメンバーの外周面を複数点で支持する回転支持機構が設けられているレンズ駆動用アクチュエータ(請求項5)。
本項に記載のレンズ駆動用アクチュエータは、ドライブメンバーの外周面が、3個以上の等間隔に配置された転動部材により複数点で支持されることで、ドライブメンバーの回転バランスが高精度に保証されるものである。なお、この場合において、ドライブメンバーと転動部材との間には、動きを確保するための遊びが当然に確保されている。よって、前述のように、加圧機構は、ドライブメンバーの中心軸を基準として、圧電素子のパッドと対称の位置において、ドライブメンバーを圧電素子と対向する方向からパッドへと加圧する構造となる。
(8)前記ドライブメンバーの外周面の前記転動部材が当接する部位には、前記転動部材に対する前記ドライブメンバーの外周面の光軸方向の当接位置を一定に保つためのガイドが形成されているレンズ駆動用アクチュエータ(請求項6)。
本項に記載のレンズ駆動用アクチュエータは、ドライブメンバーの回転支持機構を構成する転動部材が、ドライブメンバーの外周面の転動部材が当接する部位に形成されたガイドと係合することで、転動部材に対するドライブメンバーの外周面の光軸方向の当接位置が一定に保持される。そして、ドライブメンバーが光軸周りに回転駆動される際の光軸方向の位置ずれを防ぎ、ドライブメンバーの光軸周りの回転変位に対する、レンズホルダの光軸方向の変位の精度を高めるものである。
(9)上記(8)項において、前記ガイドとして、ドライブメンバーの外周面に、その円周方向に延びる溝が形成され、又は、円周方向に沿ってテーパが形成されているレンズ駆動用アクチュエータ(請求項7)。
本項に記載のレンズ駆動用アクチュエータは、ドライブメンバーの回転支持機構を構成する転動部材が、ドライブメンバーの外周面の転動部材が当接する部位に形成された、円周方向に延びる溝、又は、テーパと係合することで、転動部材に対するドライブメンバーの外周面の光軸方向の当接位置が一定に保持される。そして、ドライブメンバーが光軸周りに回転駆動される際の光軸方向の位置ずれを防ぎ、ドライブメンバーの光軸周りの回転変位に対する、レンズホルダの光軸方向の変位の精度を高めるものである。
(10)上記(7)から(9)項において、前記ハウジングは一端が開放された有底箱状をなしており、前記レンズホルダが前記ハウジングの底側に、前記ドライブメンバーが前記ハウジングの開放端側に配置され、前記ドライブメンバーの外周面に隣接して前記転動部材の保持溝穴が形成されており、かつ、該ハウジングの開放端を塞ぐ蓋に、前記転動部材と当接する突起が設けられているレンズ駆動用アクチュエータ(請求項8)。
本項に記載のレンズ駆動用アクチュエータは、ドライブメンバーの外周面に隣接して形成された保持溝穴に転動部材が保持され、ドライブメンバーの外周面の転動部材が当接する部位に形成されたガイドと当接することで、ドライブメンバーが光軸周りに回転駆動される際の光軸方向の位置ずれを防ぎ、ドライブメンバーの光軸周りの回転変位に対する、レンズホルダの光軸方向の変位の精度を高めるものである。又、ハウジングの開放端を塞ぐ蓋に設けられた突起に対し、保持溝穴に保持された転動部材が当接することで、転動部材の光軸方向の位置決めがなされる。しかも、ドライブメンバーと突起とが直接的に接触することなく、転動部材を介してドライブメンバーの光軸方向の位置決めがなされることにより、突起の磨耗による位置決め精度の悪化とレンズホルダの移動量の減少とを回避するものである。
(11)上記(1)から(10)項において、前記カム機構は、前記ドライブメンバーの前記レンズホルダと対向する円周状端部が、円周方向に連続する傾斜面により少なくとも全周を1周期として光軸方向に出没する凹凸面として形成され、前記レンズホルダの前記ドライブメンバーと対向する円周状端部が、光軸方向と直交する平面として形成され、かつ、前記ドライブメンバーの円周状端部及び前記レンズホルダの円周状端部の間に、光軸方向及び光軸周りの移動が規制された状態で保持された転動部材が挟持されてなるレンズ駆動用アクチュエータ(請求項9)。
本項に記載のレンズ駆動用アクチュエータは、ドライブメンバーが光軸周りに回転することで、ドライブメンバーのレンズホルダと対向する円周状端部に形成された凹凸面の起伏の高低差が、転動部材を介してレンズホルダのドライブメンバーと対向する円周状端部に伝えられる。従って、カム機構によってドライブメンバーの光軸周りの回転変位がレンズホルダの光軸方向の変位に変換され、レンズホルダに保持されるレンズが光軸方向に駆動されるものである。又、レンズホルダの光軸方向の作動範囲が、ドライブメンバーのレンズホルダと対向する円周状端部の、凹凸面の高低差を超えることはない。なお、転動部材としては、必要に応じ、球のみならずコロ等が用いられる。
(12)上記(11)項において、前記レンズホルダを前記ドライブメンバーの方向へと付勢する弾性部材が設けられているレンズ駆動用アクチュエータ(請求項10)。
本項に記載のレンズ駆動用アクチュエータは、弾性部材によってレンズホルダをドライブメンバーの方向へと付勢することにより、レンズホルダの不用意な浮き上がりを防ぐ。又、レンズホルダのドライブメンバーと対向する円周状端部によって転動部材をドライブメンバーのレンズホルダと対向する円周状端部に押付け、かかる円周状端部に形成された凹凸面に対する転動部材の追従性を高めることで、ドライブメンバーの光軸周りの回転変位に対する、レンズホルダの光軸方向の変位の応答性を高める。
(13)上記(1)から(12)項において、前記ハウジングには、光軸方向に延びる前記レンズホルダのガイドシャフトが設けられ、該ガイドシャフトの挿通穴が前記レンズホルダに設けられているレンズ駆動用アクチュエータ(請求項11)。
本項に記載のレンズ駆動用アクチュエータは、カム機構によってドライブメンバーの光軸周りの回転変位がレンズホルダの光軸方向の変位に変換される際に、ガイドシャフトによってレンズホルダが光軸方向に正確に案内されるものである。
(14)上記(1)から(3)項において、前記ドライブメンバーは、アルミナその他のセラミックからなるレンズ駆動用アクチュエータ(請求項12)。
本項に記載のレンズ駆動用アクチュエータは、ドライブメンバーがアルミナその他のセラミックからなることにより、ドライブメンバーに耐摩耗性を持たせ、長時間にわたる作動精度を確保する。
(15)上記(1)から(3)項において、前記パッドは、アルミナその他のセラミックからなるレンズ駆動用アクチュエータ(請求項13)。
本項に記載のレンズ駆動用アクチュエータは、パッドがアルミナその他のセラミックからなることにより、パッドに耐摩耗性を持たせ、長時間にわたる作動精度を確保する。
(16)上記(6)項において、前記スライダーベアリングは、鋼球、アルミナその他のセラミック球と、保持器とからなるレンズ駆動用アクチュエータ(請求項14)。
本項に記載のレンズ駆動用アクチュエータは、スライダーベアリングが鋼球、アルミナその他のセラミック球からなることにより、スライダーベアリングに耐摩耗性を持たせ、長時間にわたる作動精度を確保する。
(17)上記(7)項において、前記転動部材は、鋼球、アルミナその他のセラミック球からなるレンズ駆動用アクチュエータ(請求項15)。
本項に記載のレンズ駆動用アクチュエータは、転動部材が鋼球、アルミナその他のセラミック球からなることにより、転動部材に耐摩耗性を持たせ、長時間にわたる作動精度を確保する。
(18)上記(14)から(17)項において、前記パッド、前記スライダーベアリング又は前記転動部材の硬度が、前記ドライブメンバーの硬度を上回るように調整されているレンズ駆動用アクチュエータ(請求項16)。
本項に記載のレンズ駆動用アクチュエータは、互いに当接し又は摺動する、ドライブメンバーとパッド、スライダーベアリング又は転動部材との磨耗量のバランスをとり、長時間にわたる作動精度を確保する。
(19)上記(1)から(18)項記載のレンズ駆動用アクチュエータを備えるカメラモジュール。
本項に記載のカメラモジュールは、それに内蔵されるレンズ駆動用アクチュエータが、上記(1)から(18)項記載の作用を奏するものである。
本発明はこのように構成したので、レンズ駆動用アクチュエータ及びそれを備えるカメラモジュールの、作動精度の向上及び安定化を図りつつ、小型化を促進することが可能となる。
本発明の実施の形態に係るレンズ駆動用アクチュエータを内蔵するカメラモジュールを示す図であり、(a)は概観斜視図、(b)は縦断面図、(c)はケーシングの蓋を外した状態の底面視図である。 図1(c)に示される、ケーシングの蓋を外した状態のカメラモジュールから、更に圧電素子及び加圧機構を外した分解図である。 図1に示されるカメラモジュールの分解図である。 図3とは異なる方向から見たカメラモジュールの分解図である。 本発明の実施の形態に係るレンズ駆動用アクチュエータの、圧電素子の単体図である。 本発明の実施の形態に係るレンズ駆動用アクチュエータの、ドライブメンバーの単体図であり、採用可能な形状を(a)、(b)に例示したものである。 本発明の実施の形態に係るレンズ駆動用アクチュエータの、加圧機構の別例を示すものであり、(a)はケーシングの蓋を外した状態の底面視図、(b)は(a)から更に圧電素子及び加圧機構を外した分解図である。 本発明の実施の形態に係るレンズ駆動用アクチュエータのドライブメンバーに加わる力の関係を示す説明図である。 従来のレンズ駆動用アクチュエータを内蔵するカメラモジュールの、概観斜視図である。 図9に示されるカメラモジュールの分解図である。 図10に示されるカメラモジュールの、レンズホルダと、ドライブメンバーと、圧電素子とを抽出した図である。
以下、本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。ここで、従来技術と同一部分、若しくは相当する部分については同一符号で示し、詳しい説明を省略する。
図1から図4には、本発明の実施の形態に係るレンズ駆動用アクチュエータ12を備えるカメラモジュール10が示されている。レンズ駆動用アクチュエータ12は、ハウジング14とハウジング蓋15とによって形成される空間に全て収まるものであり、レンズアッセンブリー18、レンズホルダ20、ドライブメンバー22、圧電素子24、加圧機構50を構成要素として備えている。ハウジング14は、一端が開放された矩形断面の有底箱状をなしており、底部には、レンズホルダ20の円筒状の外壁が挿通可能な直径を有する開口14aが形成されている。又、基板16は、CMOS(Complementary Metal-Oxide Semiconductor)あるいはCCD(Change-Coupled Device)等のイメージセンサ16aを構成するものであり、図示の例では、CMOS基板が用いられている。
レンズアッセンブリー18は円筒状をなし、図1(b)に示されるように、その内部には必要なレンズ群が一体に保持されている。レンズホルダ20は円筒状をなし、図1(b)に示されるように、レンズアッセンブリー18が内嵌され、接着剤等によってレンズアッセンブリー18と一体に固定されている。ドライブメンバー22は、図示の例ではレンズホルダ20と同一直径の円筒状をなし、レンズホルダ20とドライブメンバー22とは、光軸方向(レンズアッセンブリー18の光軸方向)に直列に配置されている。又、レンズホルダ20がハウジング14の底側に、ドライブメンバー22がハウジング14の開放端側(蓋15に塞がれる側)に配置され、これら、レンズホルダ20、ドライブメンバー22共に、レンズアッセンブリー18を内部に嵌合ないし挿通可能とするために必要な最小直径に形成されている。
そして、レンズホルダ20にはフランジ20aが設けられ、フランジ20aには、光軸方向に延びるガイドシャフト26が摺動可能に挿通されるための、挿通穴20bが形成されている。このガイドシャフト26は、ハウジング14に固定されていることから、レンズホルダ20は、光軸方向及び光軸周りの回転が規制された状態にある。一方、ドライブメンバー22は、後述する回転支持機構36によって、光軸方向の移動が規制されかつ光軸周りに回転可能に保持された状態にある。
又、レンズホルダ20及びドライブメンバー22の対向する円周状端部に、ドライブメンバー22の光軸周りの回転変位をレンズホルダ20の光軸方向の変位に変換するカム機構28(図3参照)が構成されている。図示の例では、カム機構28は、ドライブメンバー22のレンズホルダ20と対向する円周状端部22aが機械要素としてのカムを構成するために、円周方向に連続する傾斜面により全周を1周期として光軸方向に出没する凹凸面として形成され(図6(a)参照)、レンズホルダ20のドライブメンバー22と対向する円周状端部20cが、光軸方向と直交する平面として形成され、かつ、ドライブメンバー22の円周状端部22a及びレンズホルダ20の円周状端部20cの間に、転動部材30が挟持されてなるものである。
図示の例では転動部材30は鋼球であり、レンズホルダ20の円周状端部20cに形成された半球状の窪み20d(図2にのみ透視図として示されている。)に回転自在に嵌り込むことで、転動部材30は、光軸方向及び光軸周りの移動が規制された状態で保持される。
なお、図6(a)に示されるように、ドライブメンバー22を水平に置いた状態では、レンズホルダ20と対向する円周状端部22aの、符号PHで示される位置が最高地点であり、符号PLで示される位置が最低地点となっている。そして最高地点PHと最低地点PLとの間が円周方向に連続する傾斜面となっており、その傾斜角度θは、例えばθ=2°程度に設定されている。
又、圧電素子24は、逆圧電効果により特定の方向に振動ないし伸縮するように作動運動するものであり、その作動運動をドライブメンバー22の回転運動に変換すべく、ドライブメンバー22の外周面に対し当接可能に配置されている。図示の例では、圧電素子24のドライブメンバー22との対向面中央部に、ドライブメンバー22の外周面に当接するパッド24aが突設され、その裏面に隣接して配置されるFPC基板52と電気的及び機械的に接続されている。又、FPC基板52裏面の、圧電素子24のパッド24aから等距離にある2箇所に、光軸方向と平行に延びる溝部54aが設けられ、かつ、溝部54aと当接する突起部56aがハウジング14に設けられたドライブメンバー22の格納穴56に設けられている。
なお、本発明の実施の形態では、ハウジング14には、図3に示されるように、格納穴56に連続するようにして、レンズホルダ20及びドライブメンバー22を格納する円筒状の穴57が形成されている。又、図5に示されるように、溝部54aはFPC基板52の補強部材54(補強部材54は、FPC基板に固定され又は一体成形される。)に形成されている。一方、格納穴56の突起部56aについては、ハウジング14と一体成形されているが、別体の突起部56a(あるいは周辺部の肉を一体にした突起部アッセンブリー)を、格納穴56の所定位置に固定するものであっても良い。又、溝部54a及び突起部56aは、何れも断面形状が三角形をなす三角形状溝部54a及び三角形状突起部56aとなっている。
そして、ドライブメンバー22の中心軸を基準として、ハウジング14の格納穴56に配置された圧電素子24のパッド24aと対称の位置に、加圧機構50が設けられている。加圧機構50は、ドライブメンバー22をパッド24aへと付勢するものであり、ドライブメンバー22の外周面に当接するスライダーベアリング58と、スライダーベアリング58をドライブメンバー22の外周面へと付勢する付勢手段60とを含むものである。
なお、図示の例では、スライダーベアリング58は、鋼球58aと保持器58bとからなり、ハウジングのレンズホルダ20及びドライブメンバー22を格納する円筒状の穴57に隣接する、位置決め溝14dに保持される。又、付勢手段60は板バネ60Aからなり、ハウジング14の格納穴56に配置された圧電素子24のパッド24aと対称の方向から、スライダーベアリング58をドライブメンバーへと付勢するように、ハウジング14の溝14b(図3)に組み込まれている。
更に、3個の等間隔に配置された転動部材34によって、ドライブメンバー22の外周面を回転可能に支持する回転支持機構36が構成されている。図示の例では、転動部材34は鋼球である。そして、ハウジング14の、ドライブメンバー22の外周面に隣接する位置に形成された窪み14c(図3)に、転動部材34が回転自在に嵌り込むことで、転動部材34の光軸方向及び光軸周りの位置が規制されている。加えて、ハウジング14の開放端を塞ぐ蓋15(図4参照)に、転動部材と当接する突起15aが設けられている。
なお、パッド24a、転動部材30、34及びドライブメンバー22は、何れも、アルミナその他のセラミックで構成されていることがより望ましく、特に、パッド24a、転動部材30、34の硬度が、ドライブメンバー22の硬度を上回るように調整されていることが望ましい。
更に、ドライブメンバー22の外周面の転動部材34が当接する部位には、ドライブメンバー22の外周面の円周方向に対する転動部材34の当接位置を一定に保つためのガイドとして、円周方向に延びる溝22bが形成されている。なお、図6(a)には、図1、図2に示されるドライブメンバー22(22A)の単体図が示されているが、円周方向に延びる溝22bに換えて、図6(b)に示されたドライブメンバー22(22B)のように、円周方向に沿ってテーパ22cが形成されていることとしても良い。なお、図示は省略するが、図6(a)、(b)に示されたドライブメンバー22のレンズホルダと対向する円周状端部22aを、例えば、1/n周を1周期として光軸方向に出没する凹凸面として形成し、n箇所が最高地点かつn箇所が最低地点となるように構成することも可能である。
又、図4に示されるように、ガイドシャフト26にはコイルばね42が挿通されており、コイルばね42の弾性力がレンズホルダ20のフランジ20aに作用することで、レンズホルダ20はドライブメンバー22の方向へと所定の圧力で付勢される。なお、レンズホルダ20の光軸方向の変位量は僅か(0.3mm程度)であり、コイルばね42の伸縮ストロークも長大である必要は無い。又、コイルばね42は圧縮モードで使用されるものである。又、レンズホルダ20をドライブメンバー22の方向へと付勢する弾性部材としてコイルばね42以外のものを用いることも可能であるが、図示の例によれば、ガイドシャフト26をコイルばね42の保持手段として有効活用することができる。
上記構成をなす、本発明の実施の形態によれば、次のような作用効果を得ることが可能である。まず、本発明の実施の形態に係るレンズ駆動用アクチュエータ12は、円筒状のレンズホルダ20と円筒状のドライブメンバー22とが光軸方向に直列に配置され、レンズホルダ20及びドライブメンバー22の対向する円周状端部20c、22aに構成されたカム機構28によって、ドライブメンバー22の光軸周りの回転変位がレンズホルダ20の光軸方向の変位に変換され、レンズホルダ20に保持されるレンズアッセンブリー18が光軸方向に駆動されるものである。
又、ドライブメンバー22が逆圧電効果により作動する圧電素子24によって光軸周りに回転駆動され、レンズホルダ20及びドライブメンバー22の対向する円周状端部20c、22aに構成されたカム機構28によって、ドライブメンバー22の光軸周りの回転変位がレンズホルダ20の光軸方向の変位に変換されることで、レンズホルダ20に保持されるレンズアッセンブリー18が光軸方向に駆動されるものである。
又、圧電素子24に加える交流電界の位相を変化させることにより、ドライブメンバー22の回転方向を自在に変化させることができるため、目的のカム位置(すなわち、レンズホルダ20の目的の光軸方向の位置)まで最短距離で到達することができ、焦点合わせに要する時間を可能な限り短縮することができる。
しかも、圧電素子24が、光軸方向の移動が規制されたドライブメンバー22の外周面に対し当接可能に配置されていることにより、レンズホルダ20に対する光軸方向の外力がドライブメンバーの外周面と圧電素子との当接部分に直接的に作用することがない。又、実際にドライブメンバー22の外周面と圧電素子24との当接部分に作用する外力は、レンズホルダ20及びドライブメンバー22の対向する円周状端部20c、22aに構成されたカム機構28を介することによって、大幅に低減されることとなる。
かかる効果について、図8を参照しながら具体的に説明する。図中、ドライブメンバー22の円周状端部22aの長さ(カム長さ)がL、高さ(カム高さ)がH、傾斜角度(カム傾斜角度)がθ、ドライブメンバー22の回転方向に加わる力がF、円周状端部22aによる転動部材30を押し上げようとする力がP、円周状端部22aの傾斜面に対し垂直方向に加わる力がQで示されている。
さて、圧電素子24によって、ドライブメンバー22の円周方向Lに力Fが加わると、力学法則によってレンズホルダ20と対向する円周状端部22aの高さ方向、すなわち、光軸方向HにはP=F・1/tanθの力が働く。前述の如く、ドライブメンバー22の円周状端部22aの最高地点PHと最低地点PLとが、円周方向に連続する傾斜面となっており、その傾斜角度θがθ=2°程度に設定されている場合には、tanθの値は大変小さなものとなり、Pの値はP=28.6×Fとなる。すなわち、PはFの約29倍まで増力され、逆にPに平行な方向の外力でレンズホルダ20を回転させるためには、Fの約29倍の力が必要となる。従って、本発明の実施の形態に係るレンズ駆動用アクチュエータ12は、高い耐衝撃性を実現しつつ、レンズアッセンブリー18の駆動トルクも、大トルクを得ることが可能である。
なお、前述のごとく、レンズホルダ20と対向する円周状端部22aが、円周方向に連続する傾斜面により1/n周を1周期として光軸方向に出没する凹凸面として形成されている場合には、円周方向に連続する傾斜面の傾斜角度θが増大することから、レンズホルダ20の移動速度が増加しかつ駆動トルクは減少することとなる。このように、傾斜面の角度を変更することによって、レンズホルダ20に保持されるレンズアッセンブリー18の移動速度及び移動ステップの精度を調整することも可能となる。
又、本発明の実施の形態に係るレンズ駆動用アクチュエータ12は、ドライブメンバー12が光軸周りに回転することで、ドライブメンバー22のレンズホルダ20と対向する円周状端部22aに形成された凹凸面の起伏の高低差PH、PLが、転動部材30を介してレンズホルダ20のドライブメンバー22と対向する円周状端部20cに伝えられる。従って、カム機構28によって、ドライブメンバー22の光軸周りの回転変位がレンズホルダ20の光軸方向の変位に変換され、レンズホルダ20に保持されるレンズアッセンブリー18が、光軸方向に駆動されるものである。
しかも、ドライブメンバー22のレンズホルダ20と対向する円周状端部22aの高低差、即ち最高地点PHと最低地点PLとの高低差が、各々、レンズホルダ20の光軸方向の作動範囲の上死点及び下死点となり、これを超える範囲でレンズホルダ20が光軸方向に作動することはない。よって、仮に圧電素子24が暴走するような事態となっても、レンズホルダ20が想定外の範囲に移動することによる、カメラモジュール10の破損を防ぐことができる。
更に、本発明の実施の形態によれば、FPC基板52裏面の、圧電素子24のパッド24aから等距離にある2箇所に形成された、光軸方向と平行に延びる溝部54aと、ハウジング14の格納穴56に設けられた突起部56aとが当接することで、圧電素子24は、ドライブメンバー22の外周面の接線方向に対し常に平行に維持されるものである。しかも、溝部54a及び突起部56aの断面形状が三角形であることから、三角形の傾斜面によって、三角形状溝部54aと三角形状突起部56aとがセンタリングされ、FPC基板52及びそれと電気的かつ機械的に接続された圧電素子24は、ハウジング14の格納穴56に対し正確に位置決めされ、圧電素子24はドライブメンバー22の外周面の接線方向に対し常に平行に維持されるものである。
なお、溝部54a及び突起部56aの形状は、上記の位置決め機能が確保されるものであれば、その断面形状が三角形状である必要は無く、又、図示のように光軸方向に連続する溝及び突起である必要も無く、適宜選択されるものである。
又、ドライブメンバー22の中心軸を基準として、圧電素子24のパッド24aと対称の位置に設けられた、ドライブメンバー22をパッド24aへと付勢する加圧機構50により、ドライブメンバー22を圧電素子24と対向する方向からパッド24aへと加圧する。そして、加圧バランスの崩れに起因する、ドライブメンバー22の外周面に対するパッド24aの当接圧力の不均衡を回避することができる。
又、従来と異なり、圧電素子24の外側にパッド24aとドライブメンバー22とを加圧する構造を格納するためのスペースが不要となり、レンズアッセンブリー18の光軸とハウジング14のセンターとを一致させた構造を採用することが容易となる。従って、本発明の実施の形態に係るレンズ駆動用アクチュエータ12を内蔵するカメラモジュール10は、モジュールサイズの増加回避することが容易となり、例えば、携帯電話端末への搭載においても特殊な構造を採用する必要が無く、製造時のアッセンブリー工数の増加及び互換性の向上図ることが可能となる。
なお、図1から図4に係る加圧機構50は、ドライブメンバー22の外周面に当接するスライダーベアリング58と、スライダーベアリング58をドライブメンバー22の外周面へと付勢する付勢手段としての板バネ60Aとで構成されているが、付勢手段としての板バネ60Aに換えて、図7(a)、(b)に示されるように、コイルバネ60Bを用いることも可能である。この場合、スライダーベアリング58及びコイルバネ60Bは、ハウジングのレンズホルダ20及びドライブメンバー22を格納する円筒状の穴57に隣接する位置決め溝14eによって保持される。
又、ドライブメンバー22の外周面が、3個の等間隔に配置された転動部材34により複数点で支持されることで、ドライブメンバー22の回転バランスが高精度に保証されるものである。なお、ドライブメンバー22と転動部材34との間には、動きを確保するための遊びが当然に確保されていることから、加圧機構50は、前述のように、ドライブメンバー22の中心軸を基準として、圧電素子24のパッド24aと対称の位置において、ドライブメンバー22を圧電素子24と対向する方向からパッド24aへと加圧する構造となっている。
又、ドライブメンバー22の外周面に隣接して形成された保持溝穴14cに転動部材34が保持され、ドライブメンバー22の外周面の転動部材34が当接する部位に形成されたガイド22b、22cと当接することで、ドライブメンバー22が光軸周りに回転駆動される際の光軸方向の位置ずれを防ぎ、ドライブメンバー22の光軸周りの回転変位に対する、レンズホルダ20の光軸方向の変位の精度を高めるものである。
又、ハウジング14の開放端を塞ぐ蓋15に設けられた突起15aに対し、保持溝穴14cに保持された転動部材34が当接することで、転動部材34の光軸方向の位置決めがなされる。しかも、ドライブメンバー22と突起15aとが直接的に接触することなく、転動部材34を介してドライブメンバー22の光軸方向の位置決めがなされることにより、突起15aの磨耗による、ドライブメンバー22及びレンズホルダ20の位置決め精度の悪化とレンズホルダ20の移動量の減少とを回避することができる。
又、コイルばね42によってレンズホルダ20をドライブメンバー22の方向へと付勢することにより、レンズホルダ20の不用意な浮き上がりを防いでいる。又、レンズホルダ20のドライブメンバー22と対向する円周状端部20cによって転動部材30をドライブメンバー22のレンズホルダ20と対向する円周状端部20aに押付け、かかる円周状端部20aに形成された凹凸面(図6参照)に対する転動部材30の追従性を高めることで、ドライブメンバー22の光軸周りの回転変位に対する、レンズホルダ20の光軸方向の変位の応答性を高めることができる。
又、カム機構28によってドライブメンバー22の光軸周りの回転変位がレンズホルダ20の光軸方向の変位に変換される際に、ガイドシャフト26によって、レンズホルダ20が光軸方向に正確に案内されるものとなる。
又、ドライブメンバー22の回転支持機構36を構成する転動部材34が、ドライブメンバー22の外周面の転動部材34が当接する部位に形成された、円周方向に延びる溝22bと係合することで、ドライブメンバー22が光軸周りに回転駆動される際の光軸方向の位置ずれを防ぎ、ドライブメンバー22の光軸周りの回転変位に対する、レンズホルダ20の光軸方向の変位の精度を高めることができる。
なお、ドライブメンバー22の回転支持機構36を構成する転動部材34が、図5(b)に示されるテーパ22cと係合することとしても、ドライブメンバー22が光軸周りに回転駆動される際の光軸方向の位置ずれを防ぎ、ドライブメンバー22の光軸周りの回転変位に対する、レンズホルダ20の光軸方向の変位の精度を高めることができる。
又、ドライブメンバー22がアルミナその他のセラミックからなることにより、ドライブメンバー22に耐摩耗性を持たせ、長時間にわたる作動精度を確保することができる。
一方、パッド24a、スライダーベアリング58、転動部材30、34も、アルミナその他のセラミックからなることにより、パッド24a、転動部材30、34に耐摩耗性を持たせ、長時間にわたる作動精度を確保することができる。なお、パッド24a及び転動部材30、34の硬度が、ドライブメンバー22の硬度を上回るように調整することで、互いに当接し又は摺動する、ドライブメンバー22と、パッド24a、転動部材30、34との磨耗量のバランスをとり、更に長時間にわたる作動精度を確保することができる。
又、レンズホルダ20及びドライブメンバー22が、レンズアッセンブリー18を内部に嵌合ないし挿通可能とするために必要な最小直径に形成され、ドライブメンバー22の光軸周りの回転変位をレンズホルダ20の光軸方向の変位に変換するカム機構28が、レンズホルダ20及びドライブメンバー22の対向する円周状端部20c、22aに構成され、逆圧電効果により作動する圧電素子24が、その作動運動をドライブメンバー22の回転運動に変換すべく、ドライブメンバー22の外周面に対し当接可能に配置されることで、本発明の実施の形態に係るレンズ駆動用アクチュエータ12は、光軸方向及び光軸を中心とする半径方向のいずれの方向に対しても、必要最小限の大きさに収まるものとなる。
10:カメラモジュール、12:レンズ駆動用アクチュエータ、14:ハウジング、14b:溝、14c:窪み、15:蓋、15a:突起16:基板、18:レンズアッセンブリー、20:レンズホルダ、20b:挿通穴、22:ドライブメンバー、24:圧電素子、24a:パッド、26:ガイドシャフト、28:カム機構、 30、34:転動部材、36:回転支持機構、42:コイルばね、50:加圧機構、52:FPC基板、54:補強部材、54a:三角形状溝部、56:格納穴、56a:三角形状突起部、58:スライダーベアリング、58a:鋼球、58b:保持器、60:付勢手段、60A:板バネ、60B:コイルバネ

Claims (17)

  1. 円筒状のレンズホルダと円筒状のドライブメンバーとが、光軸方向に直列に配置され、かつ、前記円筒状のレンズホルダは光軸方向に移動可能かつ光軸周りの回転が規制され、前記円筒状のドライブメンバーは光軸方向の移動が規制されかつ光軸周りに回転可能に保持された状態で、ハウジングに収納され、
    前記レンズホルダ及び前記ドライブメンバーの対向する円周状端部に、前記ドライブメンバーの光軸周りの回転変位を前記レンズホルダの光軸方向の変位に変換するカム機構が構成され、
    前記ハウジングに形成された格納穴に、逆圧電効果により作動する圧電素子が、その作動運動を前記ドライブメンバーの回転運動に変換すべく、前記ドライブメンバーの外周面に対し当接可能に配置され、
    前記圧電素子の、前記ドライブメンバーとの対向面中央部に前記ドライブメンバーの外周面に当接するパッドが突設され、その裏面に隣接して配置されるFPC基板と電気的及び機械的に接続されており、
    該FPC基板裏面の、前記圧電素子のパッドから等距離にある2箇所に、光軸方向と平行に延びる溝部が設けられ、かつ、該溝部と当接する突起部が前記ハウジングの格納穴に設けられていることを特徴とするレンズ駆動用アクチュエータ。
  2. 前記溝部及び前記突起部の少なくとも一方の断面形状が三角形であることを特徴とする請求項1記載のレンズ駆動用アクチュエータ。
  3. 前記ドライブメンバーの中心軸を基準として、前記ハウジングの格納穴に配置された圧電素子のパッドと対称の位置に、前記ドライブメンバーを前記パッドへと付勢する加圧機構が設けられていることを特徴とする請求項1又は2記載のレンズ駆動用アクチュエータ。
  4. 前記加圧機構は、前記ドライブメンバーの外周面に当接するスライダーベアリングと、該スライダーベアリングを前記ドライブメンバーの外周面へと付勢する付勢手段とを含むことを特徴とする請求項3記載のレンズ駆動用アクチュエータ。
  5. 3個以上の等間隔に配置された転動部材により前記ドライブメンバーの外周面を複数点で支持する回転支持機構が設けられていることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項記載のレンズ駆動用アクチュエータ。
  6. 前記ドライブメンバーの外周面の前記転動部材が当接する部位には、前記転動部材に対する前記ドライブメンバーの外周面の光軸方向の当接位置を一定に保つためのガイドが形成されていることを特徴とする請求項5記載のレンズ駆動用アクチュエータ。
  7. 前記ガイドとして、ドライブメンバーの外周面に、その円周方向に延びる溝が形成され、又は、円周方向に沿ってテーパが形成されていることを特徴とする請求項6記載のレンズ駆動用アクチュエータ。
  8. 前記ハウジングは一端が開放された有底箱状をなしており、前記レンズホルダが前記ハウジングの底側に、前記ドライブメンバーが前記ハウジングの開放端側に配置され、前記ドライブメンバーの外周面に隣接して前記転動部材の保持溝穴が形成されており、かつ、該ハウジングの開放端を塞ぐ蓋に、前記転動部材と当接する突起が設けられていることを特徴とする請求項5から7のいずれか1項記載のレンズ駆動用アクチュエータ。
  9. 前記カム機構は、前記ドライブメンバーの前記レンズホルダと対向する円周状端部が、円周方向に連続する傾斜面により少なくとも全周を1周期として光軸方向に出没する凹凸面として形成され、
    前記レンズホルダの前記ドライブメンバーと対向する円周状端部が、光軸方向と直交する平面として形成され、
    かつ、前記ドライブメンバーの円周状端部及び前記レンズホルダの円周状端部の間に、光軸方向及び光軸周りの移動が規制された状態で保持された転動部材が挟持されてなることを特徴とする請求項1から8のいずれか1項記載のレンズ駆動用アクチュエータ。
  10. 前記レンズホルダを前記ドライブメンバーの方向へと付勢する弾性部材が設けられていることを特徴とする請求項9記載のレンズ駆動用アクチュエータ。
  11. 前記ハウジングには、光軸方向に延びる前記レンズホルダのガイドシャフトが設けられ、該ガイドシャフトの挿通穴が前記レンズホルダに設けられていることを特徴とする請求項1から10のいずれか1項記載のレンズ駆動用アクチュエータ。
  12. 前記ドライブメンバーは、アルミナその他のセラミックからなることを特徴とする請求項1記載のレンズ駆動用アクチュエータ。
  13. 前記パッドは、アルミナその他のセラミックからなることを特徴とする請求項1記載のレンズ駆動用アクチュエータ。
  14. 前記スライダーベアリングは、鋼球、アルミナその他のセラミック球と、保持器とからなることを特徴とする請求項4記載のレンズ駆動用アクチュエータ。
  15. 前記転動部材は、鋼球、アルミナその他のセラミック球からなることを特徴とする請求項5記載のレンズ駆動用アクチュエータ。
  16. 前記パッド、前記スライダーベアリング又は前記転動部材の硬度が、前記ドライブメンバーの硬度を上回るように調整されていることを特徴とする請求項12から15のいずれか1項記載のレンズ駆動用アクチュエータ。
  17. 請求項1から16のいずれか1項記載のレンズ駆動用アクチュエータを備えるカメラモジュール。
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