JP2009258038A - 電子制御式機械時計 - Google Patents

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Abstract

【課題】最小トルクTg0から最大ブレーキトルクTbのレンジを広く確保でき、持続時間を長くでき、かつ、効率も向上できる電子制御式機械時計を提供すること。
【解決手段】電子制御式機械時計1は、ぜんまいと、発電機7と、発電機7の回転周期を制御して輪列に制動をかけて調速する制御回路と、回転駆動装置95とを備える。発電機7は、ロータ配置穴75の周縁部に磁気抵抗極大部が設けられたステータ72と、ロータ8と、ステータ72とロータ8間に配置され、磁性材料で構成された補助磁気回路部材93を備える回転ヨーク90とを備える。回転駆動装置95は、回転ヨーク90を、ぜんまいが巻き解けたときは補助磁気回路部材93が磁気抵抗極大部に近づく方向に回転し、ぜんまいが巻き上げられたときには補助磁気回路部材93が磁気抵抗極大部から離れる方向に回転する。
【選択図】図3

Description

本発明は、電子制御式機械時計に関する。
従来、時計として、ぜんまいなどから解放された機械エネルギを電気エネルギに変換し、この電気エネルギによって輪列を調速する電子制御式機械時計が知られている。詳述すると、このような電子制御式機械時計では、ぜんまいにより輪列を介して駆動される磁石付きのロータと、ロータが回転可能に配置されるステータと、ステータの一部に巻き回されるコイルとを有する発電機(電磁変換機)が設けられている。ぜんまいから解放された機械エネルギによって輪列が回転すると、この回転運動がロータに伝達されてロータが回転し、電磁誘導によってコイルに起電力が発生する。そして、この起電力によって制御回路を駆動し、前記コイル両端をショートさせてショートブレーキを加えてロータの回転速度を調速することにより、輪列に制動をかけて当該輪列を調速する。
このような電子制御式機械時計において、発電機(調速機)に加えることができる最大ブレーキトルクTbはコイルAT(アンペアターン)と鎖交磁束量φにより決まり、発電機を駆動する最小トルクTg0は鎖交磁束量によって決まる。すなわち、鎖交磁束量φが低下すると、最大ブレーキトルクTbおよび最小トルクTg0は共に低下し、鎖交磁束量φが増加すると、最大ブレーキトルクTbおよび最小トルクTg0も増加する関係にある。
一方、時計を駆動するエネルギ源となるぜんまいの出力トルクTはある変動範囲を持っている。
そして、ぜんまいトルクTが前記最小トルクTg0未満になれば、発電機を駆動することができない。
一方、ぜんまいトルクTが最大ブレーキトルクTbを超えた場合は、発電機に十分なブレーキ力を加えることができない。このため、輪列を介してぜんまいで駆動される指針の運針速度を一定に維持できないため、時計として機能しなくなる。
従って、時計の持続時間は、最小トルクTg0<ぜんまいトルクT<最大ブレーキトルクTbが成立する範囲のぜんまい巻数になるため、最大ブレーキトルクTbから最小トルクTg0までのレンジが広いほど持続時間を延ばすことができる。このレンジを広げるには、最小トルクTg0を下げたり、最大ブレーキトルクTbを上げればよい。
そこで、最小トルクTg0を下げるために、磁気回路を構成する磁性材料にアモルファス金属を用いることで鉄損を減少させる手段が知られている(例えば特許文献1参照)。
また、最大ブレーキトルクTbを上げる手段としては、チョッピング信号を切り替えることで、ブレーキ実効値を切り替える手段が知られている(例えば特許文献2参照)。
特許第3551433号公報 特開2005−283601号公報
しかしながら、上記特許文献1のように磁気回路内の鉄損を減少させて最小トルクTg0を下げる手段は、最大ブレーキトルクTbも下げる結果になるため、結果として持続時間に重要な最小トルクTg0から最大ブレーキトルクTbのレンジを広げることができないという問題があった。
また、特許文献2のような方法の場合でも、最大ブレーキトルクTbの最大値は鎖交磁束量φにより決まるため、それ以上に最大ブレーキトルクTbを上げる場合は鎖交磁束量φを大きくする必要がある。この場合、最小トルクTg0も上昇してしまうため、結果として最小トルクTg0から最大ブレーキトルクTbのレンジを広げることができないという問題があった。
本発明は、最小トルクTg0から最大ブレーキトルクTbのレンジを広く確保でき、持続時間を長くでき、かつ、効率も向上できる電子制御式機械時計を提供することを目的とする。
本発明の電子制御式機械時計は、ぜんまいと、前記ぜんまいに連結された輪列により駆動されて発電する発電機と、前記発電機が発電した電力により駆動され、前記発電機の回転周期を制御することにより前記輪列に制動をかけて前記輪列を調速する制御回路と、回転駆動装置とを備えた電子制御式機械時計であって、前記発電機は、巻線されたコイルおよびロータ配置穴を有し、かつ、前記ロータ配置穴の周縁部に磁気抵抗極大部が設けられた磁気回路形成部材と、前記磁気回路形成部材のロータ配置穴に配置され、かつ、永久磁石を有するロータと、前記磁気回路形成部材と前記ロータとの間に配置され、かつ、磁性材料で構成された補助磁気回路部材を備える回転部材とを備え、前記回転駆動装置は、前記回転部材をぜんまいの巻数と連動して回転するとともに、前記ぜんまいが巻き解けたときには、前記補助磁気回路部材が前記磁気回路形成部材の磁気抵抗極大部に近づく方向に、前記回転部材を回転し、前記ぜんまいが巻き上げられたときには、前記補助磁気回路部材が前記磁気抵抗極大部から離れる方向に、前記回転部材を回転することを特徴とする。
本発明によれば、ぜんまいが巻き上げ(巻き締め)られてぜんまいトルクが大きくなった場合は、補助磁気回路部材は磁気抵抗極大部から離れる方向に回転する。このため、磁気抵抗極大部の近くに補助磁気回路部材がある場合に比べると、磁気回路形成部材のコイル内を通る鎖交磁束量が増加し、その分、最大ブレーキトルクTbを大きくできる。
一方、ぜんまいが巻き解けたときは、補助磁気回路部材は磁気抵抗極大部に近づく方向に回転する。そして、磁気抵抗極大部に補助磁気回路部材が近づくと、磁気回路形成部材を通らずに磁気抵抗極大部を通ってループする磁束が増加するため、磁気回路形成部材に流れる鎖交磁束量が減少し、最小トルクTg0を小さくすることができる。
すなわち、回転駆動装置は、ぜんまいトルクの変動に従って、磁気抵抗極大部に対する補助磁気回路部材の位置を移動し、磁気回路形成部材のコイル内を通る鎖交磁束量を調整している。
これにより、本発明は、鎖交磁束量を調整しない場合に比べて、最小トルクTg0から最大ブレーキトルクTbのレンジを広くすることができ、時計の長持続化および高効率化を実現できる。
本発明において、前記磁気抵抗極大部は、前記ロータ配置穴の周縁部において、前記ロータの回転軸を挟んだ対称位置に一対設けられ、前記回転部材は、前記ロータ配置穴の内周面に沿って配置され、かつ、非磁性材料で構成された筒状部を備え、前記補助磁気回路部材は、前記筒状部において、前記ロータの回転軸を挟んだ対称位置に一対設けられていることが好ましい。
本発明によれば、回転部材に筒状部を設け、この筒状部をロータ配置穴の内周面に沿って配置しているので、回転部材を回転する際に、ロータ配置穴でガイドしながら移動でき、回転部材を安定して回転でき、回転部材に設けられた補助磁気回路部材も安定してスムーズに移動できる。
本発明において、前記回転駆動装置は、前記ぜんまいが巻き解けた状態および巻き上げられた状態の一方から他方に変化する間に前記回転部材を90度回転し、前記ぜんまいが巻き解けた状態では前記各補助磁気回路部材が前記各磁気抵抗極大部に隣接する位置に前記回転部材を回転し、前記ぜんまいが巻き上げられた状態では前記各補助磁気回路部材が前記各磁気抵抗極大部から等距離となる位置に前記回転部材を回転することが好ましい。
本発明によれば、ぜんまいの巻き上げ状態に応じて前記回転部材を最大90度回転できるので、ロータの回転軸を挟んだ対称位置に一対設けられ、つまりロータ配置穴に沿って180度間隔で配置された磁気抵抗極大部に対し、ロータの回転軸を挟んだ対称位置に一対設けられた補助磁気回路部材を、最も近接する位置から最も離れた位置まで移動することができる。このため、コイルに鎖交する磁束量の変化量を最大にでき、前記鎖交磁束量の変化量に応じた最小トルクTg0から最大ブレーキトルクTbのレンジも最大限広くでき、時計の長持続化および高効率化を実現できる。
本発明において、前記回転駆動装置は、前記ぜんまいにエネルギを蓄積するための巻き上げ輪列と、前記ぜんまいが巻き解けた時の回転が伝達される巻き戻り輪列と、前記巻き上げ輪列から伝達される回転力によって前記回転部材を第1方向に回転し、前記巻き戻り輪列から伝達される回転力によって前記回転部材を第1方向とは逆方向の第2方向に回転するぜんまい連動輪列とを備えることが好ましい。
本発明では、前記回転部材を回転するぜんまい連動輪列は、ぜんまいの巻き上げ輪列および巻き戻り輪列によって駆動されるため、回転駆動装置は、ぜんまいの巻き上げ状態(巻数)に確実に連動させて回転部材つまり補助磁気回路部材を回転することができる。
このため、鎖交磁束量をぜんまいの巻数に応じて確実に変化させることができ、最小トルクTg0から最大ブレーキトルクTbのレンジも広くできて時計の長持続化および高効率化を実現できる。
さらに、前記巻き上げ輪列および巻き戻り輪列は、ぜんまいの巻数に連動するパワーリザーブ表示機構輪列と兼用できるため、パワーリザーブ表示機構輪列を備えていれば、パワーリザーブ表示を行うことができるとともに、輪列を兼用できてコスト増を抑えることができる。
本発明において、前記回転部材は、前記ロータの回転軸の一方の端部を軸支する軸受部材を備えることが好ましい。
前記回転部材がロータの回転軸の一方の端部を軸支する軸受部材を備えていれば、回転部材を基準にロータが配置され、ロータと回転部材つまり補助磁気回路部材との位置関係を精度良く設定でき、回転部材を回転させた際に、ロータと補助磁気回路部材との間隔を一定に維持できる。このため、回転部材を回転させた際に、ロータと補助磁気回路部材の間隔の変動による影響を無くすことができ、磁気抵抗極大部と補助磁気回路部材との距離の変化のみで前記鎖交磁束量が変化するため、ロータと補助磁気回路部材の間隔も変動する場合に比べて鎖交磁束量の変化のばらつきを無くすことができ、安定した制御を行うことができる。
本発明において、前記回転部材は、円筒状の筒状部を備え、前記磁気回路形成部材は、2つのステータ本体を備えて構成され、前記各ステータ本体は、略半円状の凹部からなるロータ配置穴形成部を備え、かつ、前記ロータ配置穴形成部を前記回転部材の筒状部の外周面に当接させて位置決めされていることが好ましい。
本発明によれば、回転部材がステータ本体の位置決め部材を兼用しているので、別途、位置決め部材を設ける場合に比べて部品数を少なくでき、コストも低減できる。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。なお、以降の説明において、既に説明した構成と同様の構成については、同一符号を付して、説明を省略もしくは簡略化する。
〔第1実施形態〕
図1には、本発明の第1実施形態に係る電子制御式機械時計1の概略平面図が示されている。電子制御式機械時計1は、ぜんまい10と、ぜんまい10による機械的エネルギで駆動される駆動輪列20と、ぜんまい10の機械的エネルギの残量を表示するぜんまい残量表示機構30とを備えている。
[ぜんまい]
ぜんまい10は、香箱11に収納されており、このぜんまい10の外端は、時計1が手巻き時計の場合には、香箱11の外周に形成された香箱歯車12に固定されており、また時計1が自動巻時計の場合には、香箱11の内周に当接され、所定値以上のトルクが付加されるとぜんまい10が香箱11内周に対して滑るように構成されている。また、ぜんまい10の内端は、香箱11の中心に設けられた香箱真13に固定されており、香箱真13は、角穴車(図示略)と一体的に回転可能な香箱真かな14とともに、一体的に回転可能となっている。角穴車は、図示しない巻き上げ部に接続されており、巻き上げ部の一部である巻真を回転させると、角穴車が回転し、ぜんまい10が巻き上げられるようになっている。
[駆動輪列]
駆動輪列20は、香箱歯車12と噛み合う二番車2、二番車2と噛み合う三番車3、二番車2と同軸上に配置されて三番車3と噛み合う四番車4、四番車4と噛み合う五番車5、五番車5と噛み合う六番車6により構成された増速輪列である。二番車2と一体の図示しない筒かなには分針が取り付けられ、筒かなから日の裏車を介して回転が伝達される筒車には時針が取り付けられる。また、四番車4の軸部先端には秒針が取り付けられる。さらに、本実施形態では、最も高速となる六番車6の回転は発電機7のロータ8に伝達される。
発電機7で発電された電気的エネルギは、回路基板100に設けられたICや水晶振動子等で構成された制御回路101に供給され、制御回路101を駆動している。制御回路101は、発電機7のコイルをショートさせることなどで、ロータ8の回転制御を行い、駆動輪列20を調速するように構成されている。
[ぜんまい残量表示機構]
図2には、ぜんまい残量表示機構30の部分拡大図が示されている。図1および図2に示されるように、ぜんまい残量表示機構30は、巻き上げ輪列40と、巻き戻り輪列50と、パワーリザーブ表示輪列60とを備えている。
巻き上げ輪列40は、図2,3に示すように、香箱真かな14に噛合される第一遊星伝え車41と、この第一遊星伝え車41に噛合する第二遊星伝え車42と、第二遊星伝え車42に噛合する第三遊星伝え車43と、第三遊星伝え車43に噛合する第二太陽車44と、第二太陽車44に噛合する第一の遊星車45Aおよびこの第一の遊星車45Aと一体とされた第二の遊星車45Bを有する遊星車45と、第二太陽車44と同軸上に配置され、遊星車45を遊星回転可能に固定する遊星中間車46と、第二の遊星車45Bに噛合する太陽車47とを備えている。
一方、巻き戻り輪列50は、出力車としての太陽車47と、遊星車45と、遊星中間車46と、遊星中間車46に噛合する第五遊星伝え車51と、第五遊星伝え車51に噛合する第四遊星伝え車52とを備えて構成される。第四遊星伝え車52は、香箱歯車12に噛合されている。
パワーリザーブ表示輪列60は、図3にも示すように、太陽車47のかな47Aに噛合する円弧歯車61と、円弧歯車61に噛合するとともに、パワーリザーブ針63が固定されるパワーリザーブ針車62とを備えて構成される。円弧歯車61は、中心軸61Aを中心とする仮想円上の二箇所に部分的に円弧状に複数の歯が形成されており、一方が太陽車47のかな47Aに噛合され、他方がパワーリザーブ針車62に噛合されている。このような円弧歯車61によれば、太陽車47の回転運動が円弧歯車61を介してパワーリザーブ針車62に伝達されることにより、パワーリザーブ針63のレイアウトの自由度を高めることができる。
このような巻き上げ輪列40、巻き戻り輪列50、およびパワーリザーブ表示輪列60によれば、ぜんまい10の巻上げ操作で香箱真かな14が回転されると、そのトルクは第一遊星伝え車41から順次減速して第二遊星伝え車42、第三遊星伝え車43、第二太陽車44、遊星車45、および太陽車47に伝達されるようになっている。ここで、ぜんまい10の巻上げ時には香箱歯車12は回転が遅くほぼ停止状態の為、遊星中間車46から第四遊星伝え車52までは固定状態とされ、遊星車45はその場で回転して太陽車47を回転させる。太陽車47に伝達されたトルクは円弧歯車61、およびパワーリザーブ針車62に伝達され、パワーリザーブ針63が回動するようになっている。
また、ぜんまい10が巻戻る時には、香箱真かな14が停止しているために、第一遊星伝え車41から第二太陽車44までは停止している。そして、香箱歯車12が回転されると、そのトルクは第四遊星伝え車52から順次減速して第五遊星伝え車51、および遊星中間車46に伝達される。この際、第二の遊星車45Bが噛合している第二太陽車44が停止しているため、遊星車45は第二太陽車44の回りを自転しながら公転する。これにより、第一の遊星車45Aに噛合している太陽車47がぜんまい10の巻上げ操作時とは逆方向に回転する。この太陽車47に伝達されたトルクは、円弧歯車61、およびパワーリザーブ針車62に伝達され、パワーリザーブ針63が巻き上げ操作時とは逆方向に回動するようになっている。
なお、本実施形態では、香箱歯車12(香箱真かな14)から太陽車47まで減速比は1/27に設定されており、ぜんまい10の巻数が「7.5」の場合(回転角は360°×7.5=2700°)、太陽車47つまりパワーリザーブ針63は100°回動するように設定されている。ここで、これらの減速比およびパワーリザーブ針63の作動角の設定は、時計1の大きさや、仕様などによって適宜設定されればよい。
また、太陽車47には、香箱真かな14が回転するとぜんまい10の巻上げ量に対応したトルクが伝達されて所定方向の回転として加算され、ぜんまい10が巻き戻されて香箱歯車12が回転するとぜんまい10の巻戻し量に対応したトルクが伝達されて反対方向の回転として減算される。従って、太陽車47を共通に含んだ巻き上げ輪列40および巻き戻り輪列50によりぜんまい10の巻数が算出され、太陽車47の回転位置によりぜんまい10の巻数が示される。
[発電機]
以下に、本実施形態の時計1の発電機7について詳述する。
発電機7は、図1に示すように、ロータ8と、ロータ8が回転可能に配置されるステータ72と、ステータ72の一部に巻き回されるコイル73A,73Bとを備えて構成されている。
ロータ8は、図3に示すように、2極の永久磁石であるロータ磁石81と、六番車6に噛み合うロータかな82と、ロータ8の回転ムラを抑制する慣性板83と、回転軸84とを備えて構成されている。
ステータ72は、図1に示すように、ロータ8が一端側に配置される一対のステータ本体72A,72Bを備えている。前記コイル73A,73Bは、ステータ本体72A,72Bにそれぞれ巻線されている。
ステータ本体72A,72Bは、略並列に配置されている。このステータ本体72A,72Bは、アモルファス(非晶質)合金の薄膜からなるアモルファス金属層が接着層を挟んで20層程度に積層されたものであり、0.50mmの厚みの板状に構成されている。この厚みにより、ステータ本体72A,72Bに囲まれるロータ8に外部からの磁束が影響するのを防止している。なお、各アモルファス金属層は、互いに接着層によって接着されている。
各ステータ本体72A,72Bの一端側には、図4に示すように、それぞれ半円弧状のロータ配置穴形成部75A,75Bが形成されている。そして、これらの各ロータ配置穴形成部75A,75Bによって、円形のロータ配置穴75が形成されている。
このロータ配置穴75内には、図3〜5に示すように、回転部材としての回転ヨーク90が配置されている。
回転ヨーク90は、黄銅(BS)などの非磁性材料で構成され、地板に回転可能に支持されている。回転ヨーク90は、底部90Aと、略円筒状の筒状部90Bとを備えて構成されている。
回転ヨーク90の底部90Aには、ロータ8の回転軸84の一方の端部を軸支する軸受91が設けられている。さらに、底部90Aには、後述する円弧歯車96に噛み合う歯車92が設けられている。
回転ヨーク90の筒状部90Bには、磁性材料からなる補助磁気回路部材93が取り付けられている。この補助磁気回路部材93は2つ設けられ、筒状部90Bの開口に沿った180度位置つまり互いに対向する位置にそれぞれ取り付けられている。なお、図3においては、六番車6とロータかな82の噛み合い部と、歯車92と円弧歯車96の噛み合い部を図示するため、回転ヨーク90の断面は180度方向ではない。このため、補助磁気回路部材93は一方のみが図示されている。
そして、前記ロータ配置穴形成部75A,75Bは、前記回転ヨーク90の筒状部90Bの外周面に当接されて位置決めされている。この際、図5にも示すように、ステータ本体72A,72B間に所定の間隔のギャップが形成されるように設定されている。これにより、各ロータ配置穴形成部75A,75Bは、共に同一の円周上に配置され、ロータ配置穴75を形成する。このロータ配置穴75の中心に、ロータ8が配置される。
なお、ステータ本体72A,72Bの他端側は、互いに密着されてステータ本体72A,72B間の磁気導通部を構成している。
このようなステータ本体72A,72Bの一端側および他端側には、それぞれ固定孔76が形成され、これらの固定孔76には固定ピン(図示略)が挿入される。この固定ピンは地板に圧入され、これによりステータ本体72A,72Bも地板に取り付けられる。
このような本実施形態の発電機7では、ロータ磁石81のN極から発生する磁束は、ステータ本体72Aおよびステータ本体72Bのうち、一方のステータ本体から各ステータ本体72A,72Bの他端側の磁気導通部を介して他方のステータ本体を通り、ロータ磁石81のS極に到達する。このようにして、本実施形態の発電機7には、環状の磁気回路が形成される。なお、前記ギャップ(エアギャップ)は、ステータ本体72A,72B同士が所定間隔離れているため、ステータ本体72A,72Bで構成される磁気回路において最も磁気抵抗が大きな磁気抵抗極大部77となる。
従って、本実施形態では、ステータ本体72A,72Bと、これらのステータ本体72A,72Bに巻線されたコイル73A,73Bとで磁気回路形成部材が構成されている。
そして、この磁気回路形成部材には、ロータ配置穴75が形成されるとともに、ロータ配置穴75の周縁部には、エアギャップからなる磁気抵抗極大部77が設けられている。
この際、磁気抵抗極大部77は、ロータ磁石81の回転中心を挟んだ対称位置に一対設けられている。
また、回転ヨーク90の筒状部90Bに設けられた補助磁気回路部材93も、ロータ磁石81の回転中心を挟んだ対称位置に一対設けられている。
[回転駆動装置]
電子制御式機械時計1は、ぜんまい10の巻数に連動して前記回転ヨーク90を回転する回転駆動装置95を備えている。
回転駆動装置95は、前記巻き上げ輪列40と、巻き戻し輪列50と、円弧歯車96とを備えている。
円弧歯車96は、図1〜4に示すように、中心軸96Aを中心とする仮想円上の二箇所に部分的に円弧状に複数の歯が形成されており、一方が太陽車47のかな47Aに噛合され、他方が回転ヨーク90の歯車92に噛合されている。このような円弧歯車96によれば、太陽車47の回転運動が円弧歯車96を介して回転ヨーク90に伝達される。
この際、回転駆動装置95は、前記ぜんまい10が巻き上げられた状態および巻解けた状態のいずれか一方から他方に変化する間に、前記回転ヨーク90が90度回転するように設定されている。すなわち、回転駆動装置95では、ぜんまい10から回転ヨーク90までの歯数比を、前記ぜんまい10が巻き上げられた状態および巻解けた状態に変化した際に回転ヨーク90が90度回転するように設定されている。
[電子制御式機械時計の持続性能]
次に、前述のような構成の電子制御式機械時計1における持続性能に関し、説明する。
電子制御式機械時計1の持続性能は、ぜんまいトルクの変動範囲と調速機である発電機7のブレーキ性能による決まる。機械時計にも使われるぜんまい10の出力トルクは、図6に示されるような変動範囲を持っている。たとえば、外径φ30mmのムーブメントにおいて、最大トルクThが1.1768Nm(120gcm)であり、このときの巻数Nが10.5であるとする。また、時計の最小トルクTg0が0.4413Nm(45gcm)、最大ブレーキトルクTbが最大トルクThと同じ1.1768Nm(120gcm)であるとする。この場合、持続時間は10.5-3.0=7.5巻分となり、持続時間に換算すると72時間となる。
ここで最小トルクTg0は、「軸受損失」、「磁気回路内の鉄損」、「ICを駆動するエネルギ」の合計値によって決まる。なかでも約50%を鉄損が占めており、最小トルクTg0値を決定する大きな要因となっている。磁気回路の鉄損は、材料と磁束変化の振幅、磁束変化の周波数によって決まる。具体的には以下に示すとおりである。
鉄損=ヒステリシス損失Wh+渦電流損失We
Wh=α×Bmβ×d−1(α、β:材料により決まる定数,Bm:最大磁束密度,d:材料厚み)
We=γ×(1/ρ)×d×f0.75×Bm2(γ:材料により決まる定数,ρ:比抵抗,f:周波数)
Bm=φ÷(コイル鉄心の断面積) (φ:磁束量)
一方、最大ブレーキトルクTbはコイルに流れる電流によって発生するジュール熱と鉄損の合計にほぼ等しい。
Tb=N2×φ2×ω×R−1+鉄損(N:コイル巻数,φ:磁束量,ω:ロータ角速度,R:コイル抵抗)
上記の関係式より、ステータ材料やコイルの体積を変えずに最小トルクTg0を下げたり、最大ブレーキトルクTbを上げるにはφを変化させるしかないことが分かる。
しかし、図7に示すように、最小トルクTg0と最大ブレーキトルクTbは、連動して変化するため、従来の方式では最小トルクTg0および最大ブレーキトルクTb間のレンジを広げるためには、φを大きな値に設定する必要があった。しかし、この場合はトルクが全体的に上昇してしまうため、エネルギ源であるぜんまいを大きくしなくてはならず、時計の大型化が必要になってしまうという致命的な欠点を持っていた。
これに対し、本実施形態では、前記ぜんまい10の状態に応じて回転ヨーク90を回転させて、磁気抵抗極大部77に対する補助磁気回路部材93の位置を変えることで、ステータ72に流れる磁束量φを変化させることができるため、回転ヨーク90を回転させることで、最小トルクTg0を下げたり、最大ブレーキトルクTbを上げることができ、最小トルクTg0および最大ブレーキトルクTbのレンジを大きくすることができる。
すなわち、従来、ロータ8の周辺の磁束は、図8のようになっており、ステータ72に設けられた磁気抵抗極大部77(エアギャップ)によってコイルに鎖交する磁束量が決まることが分かる。すなわち、ロータ磁石81からの磁束は、ステータ本体72A,72Bを通ってコイル73A,73Bに鎖交する磁束と、ロータ磁石81の周囲でループし、ステータ本体72A,72Bを通らない磁束とに分かれる。ここで、ロータ磁石81の周囲でループする磁束量は、磁気抵抗極大部77を通るため、磁気抵抗極大部77の磁気抵抗、具体的には磁気抵抗極大部77において磁気回路を構成する部材の断面積によって制御される。
すなわち、本実施形態では、磁気抵抗極大部77は、ステータ本体72A,72B間に所定寸法のギャップ(間隔)が設けられているため、磁気抵抗極大部77には磁気回路を構成する磁性部材は配置されておらず、その断面積もゼロとなる。
この磁気抵抗極大部77は、ステータ72に流す磁束量に応じて設定すればよく、本実施形態のようなエアギャップ(断面積ゼロ)からロータ磁石81の持つ磁束量が飽和しない範囲(断面積0.05mm2程度)に設計される。
そして、本実施形態では、回転ヨーク90を回転させて磁気抵抗極大部77に対する補助磁気回路部材93の位置を移動させることで、磁気抵抗極大部77の断面積を変化させることと同等の効果を得ることができる。
すなわち、ぜんまい10が巻き締まったとき、つまりぜんまいトルクが大きなときには、図9に示すように、回転ヨーク90の補助磁気回路部材93を磁気抵抗極大部77から離れた位置に移動しているので、鎖交磁束量を増やすことができ、ブレーキトルクTbを大きくできる。
一方、ぜんまい10が巻き解けたとき、つまりぜんまいトルクが小さなときには、図10に示すように、回転ヨーク90の補助磁気回路部材93を磁気抵抗極大部77に隣接する位置に移動しているので、補助磁気回路部材93を通ってロータ磁石81の周囲でループする磁束量が増加し、その分、ステータ72を通る鎖交磁束量を減らすことができ、駆動最小トルクTg0を小さくできる。
このような本実施形態によれば、次のような効果が得られる。
(1)補助磁気回路部材93を備える回転ヨーク90を設け、この回転ヨーク90をぜんまい10の巻き上げ状態に応じて回転して、ステータ72の磁気抵抗極大部77に対する補助磁気回路部材93の位置を移動できるようにしたので、ぜんまい10の巻き上げ状態に応じて磁気抵抗極大部77の磁気抵抗を変化でき、ステータ72を流れる磁束量φを変化させることができる。
このため、ぜんまい10を巻き上げてぜんまいトルクが大きなときには、鎖交磁束量を増やして最大ブレーキトルクTbを大きくすることができ、ぜんまい10が巻き解けてぜんまいトルクが小さくなったときは、鎖交磁束量が小さくなるので駆動最小トルクTg0を小さくすることができる。
以上の効果により最小トルクTg0および最大ブレーキトルクTb間のレンジを大きくすることができ、その分、電子制御式機械時計1の持続時間を長くすることができる。また、従来の電子制御式機械時計と同じ持続時間でよい場合には、ぜんまい10のサイズつまり電子制御式機械時計1のサイズを小さくでき、小型の電子制御式機械時計1を実現することができる。
(2)また、ぜんまい10が巻き解けてぜんまいトルクが小さくなったときは、鎖交磁束量が小さくなるので、起動時のコギングトルクを下げることができ、ロータ8の起動性を改善することができる。すなわち、ステータ72を鎖交する磁束量が大きいと、ロータ8のコギングトルクが大きくなり、ぜんまいトルクが小さくなるとロータ8を起動できないおそれがある。
これに対し、本実施形態では、ぜんまいトルクが小さい場合には、同時にステータ72を通る鎖交磁束量も小さくなるため、コギングトルクも小さくなる。従って、ぜんまいトルクが小さい場合でも、ロータ8を起動することができ、その起動性を改善することができる。
(3)回転ヨーク90を回転する回転駆動装置95として、パワーリザーブ機構にも用いられる巻き上げ輪列40、巻き戻し輪列50を利用しているので、ぜんまい10の巻き上げ状態(巻数)に連動して回転ヨーク90を確実に回転することができる。その上、パワーリザーブ機構を備えている電子制御式機械時計1に対しては、回転ヨーク90と円弧歯車96とを追加するだけで実現できるため、コスト増も最小限に抑えることができ、低コストで持続時間などの性能を向上することができる。
(4)前記回転ヨーク90は、磁気回路形成部材であるステータ本体72A,72Bの位置決め部材を兼ねているので、ステータ本体72A,72Bの位置決め部材(位置決めピン)を別途設ける必要が無く、部品点数やコストの増加を抑えることができる。
(5)前記回転ヨーク90は、ロータ8の軸受けを兼ねているので、別途ロータ8の軸受けを設ける場合に比べて部品点数を減少できる。
その上、ステータ本体72A,72Bを回転ヨーク90に当接させて位置決めしており、かつ、回転ヨーク90がロータ8の軸受けを兼ねているので、ステータ本体72A,72Bおよびロータ8を共に回転ヨーク90を基準に位置決めできる。このため、ステータ本体72A,72Bおよびロータ8を正確にかつ容易に位置決めして設置することができる。
〔変形例〕
なお、本発明は、前記各実施形態に限らない。
例えば、前記実施形態では、回転ヨーク90はパワーリザーブ機構を利用して回転していたが、回転ヨーク90を回転する専用の輪列を設けて実現してもよい。要するに、ぜんまい10の巻数に応じて回転ヨーク90を回転できるものであればよい。
また、前記回転ヨーク90は、磁気回路形成部材であるステータ本体72A,72Bの位置決め部材を兼ねていたが、ステータ本体72A,72Bの位置決め部材を別途設けてもよい。
さらに、回転ヨーク90は、ロータ8の軸受けを兼ねていたが、ロータ8の軸受けは別途設けてもよい。
磁気回路形成部材は、前記実施形態のように、2つのステータ本体72A,72Bで構成されるものに限らず、前記磁気抵抗極大部77が連結された一体のステータで構成されたものでもよい。
さらに、回転駆動装置95は、前記実施形態では、回転ヨーク90を90度回転させるものであったが、その回転角度は90度回転させるものに限定されない。例えば、回転駆動装置95としては、回転ヨーク90を45度回転させるものでもよいし、60度程度回転させるものでもよく、要するに、補助磁気回路部材93を磁気抵抗極大部77に近づく方向および離れる方向に移動できて、ステータ72の鎖交磁束量を変化できるものであればよい。但し、回転角度が小さいと、鎖交磁束量の変化量も小さくなるため、回転駆動装置95としては、回転ヨーク90を最大45〜90度程度回転できるものが好ましい。
回転部材は、前記回転ヨーク90のように筒状部90Bを備えるものに限らず、例えば歯車92が取り付けられた底部90Aから一対の腕部をステータ本体72A,72Bまで延長して構成してもよい。この場合、前記腕部のみがステータ本体72A,72Bに沿って移動するため、回転部材全体を磁性材料で構成することもできる。
本発明の実施形態に係る電子制御式機械時計の輪列構成を示す平面図である。 前記実施形態の巻き上げ輪列、巻き戻り輪列、パワーリザーブ表示輪列を示す平面図である。 前記実施形態の要部を示す断面図である。 前記実施形態の要部を示す平面図である。 前記実施形態の回転部材およびロータを示す平面図である。 ぜんまいの巻数と出力トルクとの関係を示すグラフである。 鎖交磁束量と最小トルク、最大ブレーキトルクの関係を示すグラフである。 従来のステータにおける鎖交磁束量を説明する説明図である。 前記実施形態のぜんまいが巻き上げられた状態の鎖交磁束量を説明する説明図である。 前記実施形態のぜんまいが巻き解けた状態の鎖交磁束量を説明する説明図である。
符号の説明
1…電子制御式機械時計、7…発電機、8…ロータ、10…ぜんまい、40…巻き上げ輪列、50…巻き戻し輪列、72…ステータ、72A,72B…ステータ本体、73A,73B…コイル、75…ロータ配置穴、75A,75B…ロータ配置穴形成部、77…磁気抵抗極大部、81…ロータ磁石、90…回転ヨーク、90B…筒状部、93…補助磁気回路部材、95…回転駆動装置、96…円弧歯車、101…制御回路。

Claims (6)

  1. ぜんまいと、
    前記ぜんまいに連結された輪列により駆動されて発電する発電機と、
    前記発電機が発電した電力により駆動され、前記発電機の回転周期を制御することにより前記輪列に制動をかけて前記輪列を調速する制御回路と、
    回転駆動装置とを備えた電子制御式機械時計であって、
    前記発電機は、
    巻線されたコイルおよびロータ配置穴を有し、かつ、前記ロータ配置穴の周縁部に磁気抵抗極大部が設けられた磁気回路形成部材と、
    前記磁気回路形成部材のロータ配置穴に配置され、かつ、永久磁石を有するロータと、
    前記磁気回路形成部材と前記ロータとの間に配置され、かつ、磁性材料で構成された補助磁気回路部材を備える回転部材とを備え、
    前記回転駆動装置は、
    前記回転部材をぜんまいの巻数と連動して回転するとともに、
    前記ぜんまいが巻き解けたときには、前記補助磁気回路部材が前記磁気回路形成部材の磁気抵抗極大部に近づく方向に、前記回転部材を回転し、
    前記ぜんまいが巻き上げられたときには、前記補助磁気回路部材が前記磁気抵抗極大部から離れる方向に、前記回転部材を回転する
    ことを特徴とする電子制御式機械時計。
  2. 請求項1に記載の電子制御式機械時計において、
    前記磁気抵抗極大部は、前記ロータ配置穴の周縁部において、前記ロータの回転軸を挟んだ対称位置に一対設けられ、
    前記回転部材は、前記ロータ配置穴の内周面に沿って配置され、かつ、非磁性材料で構成された筒状部を備え、
    前記補助磁気回路部材は、前記筒状部において、前記ロータの回転軸を挟んだ対称位置に一対設けられている
    ことを特徴とする電子制御式機械時計。
  3. 請求項2に記載の電子制御式機械時計において、
    前記回転駆動装置は、前記ぜんまいが巻き解けた状態および巻き上げられた状態の一方から他方に変化する間に前記回転部材を90度回転し、
    前記ぜんまいが巻き解けた状態では前記各補助磁気回路部材が前記各磁気抵抗極大部に隣接する位置に前記回転部材を回転し、
    前記ぜんまいが巻き上げられた状態では前記各補助磁気回路部材が前記各磁気抵抗極大部から等距離となる位置に前記回転部材を回転する
    ことを特徴とする電子制御式機械時計。
  4. 請求項1から請求項3のいずれかに記載の電子制御式機械時計において、
    前記回転駆動装置は、
    前記ぜんまいにエネルギを蓄積するための巻き上げ輪列と、
    前記ぜんまいが巻き解けた時の回転が伝達される巻き戻り輪列と、
    前記巻き上げ輪列から伝達される回転力によって前記回転部材を第1方向に回転し、前記巻き戻り輪列から伝達される回転力によって前記回転部材を第1方向とは逆方向の第2方向に回転するぜんまい連動輪列とを備える
    ことを特徴とする電子制御式機械時計。
  5. 請求項1から請求項4のいずれかに記載の電子制御式機械時計において、
    前記回転部材は、前記ロータの回転軸の一方の端部を軸支する軸受部材を備える
    ことを特徴とする電子制御式機械時計。
  6. 請求項1から請求項5のいずれかに記載の電子制御式機械時計において、
    前記回転部材は、円筒状の筒状部を備え、
    前記磁気回路形成部材は、2つのステータ本体を備えて構成され、
    前記各ステータ本体は、略半円状の凹部からなるロータ配置穴形成部を備え、かつ、前記ロータ配置穴形成部を前記回転部材の筒状部の外周面に当接させて位置決めされている
    ことを特徴とする電子制御式機械時計。
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