JP2009257617A - 空調システム及びその制御方法 - Google Patents

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Takahiro Yamaguchi
貴弘 山口
Yoshinari Sasaki
能成 佐々木
Tsuyoshi Yonemori
強 米森
Koichi Nakagawa
浩一 中川
Yoshitaka Yasui
義貴 安井
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Abstract

【課題】室内を複数のゾーンに区分けして空調を行う空調システム(1)において、室内に温度センサ(11,13)が設けられていない箇所も含めて適切な空調のゾーニング制御を行えるようにする。
【解決手段】室内に存在する発熱体の状態に基づいて室内の空間全体の温度分布を推定するオブザーバ(21)を用い、オブザーバ(21)によって推定した温度に基づいて空調機(31,32)とサーキュレータ(33,34)とを制御することにより、室内をゾーニングして空調を行う。
【選択図】図1

Description

本発明は、空調システム及びその制御方法に関し、特に、室内を複数のゾーンに区分けして空調を行う空調システム及びその制御方法に関するものである。
従来より、複数のセンサを室内に配置し、これらのセンサから得た環境指令条件に基づいて室内の空調条件を制御するシステムが提案されている(例えば、特許文献1参照)。このシステムでは、各ゾーンの温度を各センサからの出力に基づいて制御手段側で認識し、検出した室温を基準として各ゾーン毎の空調を行うようにしている。
特開2007−127348号公報
上記特許文献1のシステムでは、センサが設けられている部位の温度を認識した上で空調制御を行うようにしているが、室内でセンサが設けられていないところについては温度を認識することができず、適切な空調ゾーニングを行えない問題があった。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、室内を複数のゾーンに区分けして空調を行う空調システムにおいて、温度測定箇所でないところも含めて室内を適切にゾーニングして空調制御を行えるようにすることである。
第1の発明は、室内(2)に設置された定置型空調機(31,32)と、室内(2)に存在する発熱体の温度と室内(2)の複数箇所の空間温度の少なくとも一方を検出する温度情報検出手段(11,13,14)と、室内(2)で任意の気流を生成する送風機(33,34)と、室内(2)の各部の温度に基づいて上記定置型空調機(31,32)と送風機(33,34)とを制御する制御手段(22)とを備えた空調システムを前提としている。
そして、この空調システムは、検出した温度に基づいて室内(2)の空間全体の温度分布を推定する温度推定手段(21)を備え、上記制御手段(22)が、上記温度推定手段(21)によって推定した室内(2)の各部の温度に基づいて、上記定置型空調機(31,32)と送風機(33,34)とにより、室内(2)をゾーニングして制御目標空間の空調制御を行う制御部(22a)を備えていることを特徴としている。
この第1の発明では、室内(2)に存在する発熱体の温度や、室内(2)の複数箇所の空間温度が温度情報検出手段(11,13,14)により求められ、その温度情報に基づいて、温度推定手段(21)によって室内(2)の空間全体の温度分布が推定される。つまり、数カ所の発熱体等の温度から、それよりも多くの部位の空間温度が推定される。そして、推定された室内(2)の各部の温度に基づいて定置型空調機(31,32)と送風機(33,34)を制御する。こうすることにより、室内(2)の空間をゾーニングし、人の居る空間を制御目標空間として空調制御を行うことができる。なお、制御目標空間は必ずしも人の居る空間である必要はなく、例えば、空調システムの消費するエネルギを少なくするために、人の居ない空間の温度を制御することも可能である。
第2の発明は、第1の発明において、上記温度推定手段(21)が、状態方程式によって表現された動特性モデルを用いて温度を推定するオブザーバ(21)により構成されていることを特徴としている。
この第2の発明では、少ない箇所で測定した温度情報に基づいて、多くの箇所の空間温度をオブザーバ(21)で推定することにより、空調空間をゾーニングして空調制御をすることができる。
第3の発明は、第1または第2の発明において、上記温度情報検出手段(11,13,14)が、上記室内(2)の壁面及び天井面の少なくとも一方に設けられて室内(2)に存在する発熱体の温度を検出する熱画像センサ(14)を含んでいることを特徴としている。
この第3の発明では、室内(2)に存在する発熱体の温度が熱画像センサ(14)により測定され、その測定された温度情報に基づいて、上記温度推定手段(21)により室内(2)の空間全体の温度分布が推定される。そして、推定された空間温度に基づいて室内(2)の空間がゾーニングされ、制御目標空間の空調制御が行われる。
第4の発明は、第1または第2の発明において、上記温度情報検出手段(11,13,14)が、室内(2)の複数箇所の空間温度を検出する温度センサであって、室内(2)の各部に固定設置された固定式室内温度センサ(11)と、在室者(P)が個別に保持する携帯式室内温度センサ(13)とを含んでいることを特徴としている。
この第4の発明では、室内(2)の複数箇所の空間温度が固定式室内温度センサ(11)と携帯式室内温度センサ(13)により測定され、その測定された温度情報に基づいて、上記温度推定手段(21)により室内(2)の空間全体の温度分布が推定される。そして、推定された空間温度に基づいて室内(2)の空間がゾーニングされ、制御目標空間の空調制御が行われる。
第5の発明は、第3または第4の発明において、上記温度情報検出手段(11,13,14)が、さらに、室外に設置された室外温度センサ(12)を含み、上記温度推定手段(21)が、室外温度センサ(12)の検出値に基づいて壁から室内(2)への侵入熱を推定して室内(2)の空間全体の温度分布を推定するように構成されていることを特徴としている。
この第5の発明では、室外温度が室外温度センサ(12)により測定され、その測定された室外温度情報を用いて、壁から室内(2)への侵入熱を推定できる。したがって、上記温度推定手段(21)により室内(2)の空間全体の温度分布を推定する際に、上記侵入熱も考慮することができる。そして、推定された空間温度に基づいて室内(2)の空間がゾーニングされ、制御目標空間の空調制御が行われる。
第6の発明は、第1の発明において、上記温度推定手段(21)が、室内(2)の温度に影響する外乱が発生したときに、その外乱の影響を補正して室内(2)の空間全体の温度分布を推定するように構成されていることを特徴としている。
この第6の発明では、温度情報検出手段(11,13,14)から得られた温度情報に基づいて温度推定手段(21)で室内(2)の空間の温度を推定する際に、室内(2)の温度へ影響する外乱(室内温度に影響するもののうち計測できないもの)が生じたときには、その外乱による補正をしたうえで室内(2)の温度が推定される。
第7の発明は、第1の発明において、空調対象となる室内(2)を構成する壁の窓にブラインド(35,36,37)が設けられ、上記制御手段(22)の制御対象として、上記ブラインド(35,36,37)の開閉機構が含まれていることを特徴としている。
この第7の発明では、推定された室内(2)の各部の温度に基づいて、制御手段(22)により定置型空調機(31,32)と送風機(33,34)を制御するとともに、ブラインド(35,36,37)の開閉機構も制御することにより、室内(2)の空間をゾーニングし、人の居る空間などを制御目標空間として空調制御を行うことができる。
第8の発明は、第1の発明において、上記送風機(33,34)が可搬型の送風機(33,34)であることを特徴としている。
この第8の発明では、推定された室内(2)の各部の温度に基づいて、制御手段(22)により定置型空調機(31,32)と送風機(33,34)を制御する際に、送風機(33,34)の設置箇所を自由に選択して送風方向を設定することが可能となる。
第9の発明は、第1の発明において、温度情報検出手段(11,14)が、室内(2)の複数箇所で温度とともに湿度も検出する室内温湿度センサとして構成されるとともに、上記温度推定手段(21)が、設置された室内温湿度センサ(11,13)の出力値に基づいて空間全体の湿度分布も推定する温湿度推定手段として構成され、上記制御手段(22)が、上記温湿度推定手段(21)によって推定した室内(2)の各部の温度と湿度に基づいて、上記定置型空調機(31,32)と送風機(33,34)とにより、室内(2)をゾーニングして空調制御を行うように構成されていることを特徴としている。
この第9の発明では、室内(2)の空間の温度とともに湿度も推定され、その推定された温度と湿度に基づいて室内(2)がゾーニングされて空調制御が行われる。上記温度推定手段(21)は、第2の発明と同様、状態方程式によって表現された動特性モデルを用いたオブザーバ(21)により構成することができる。
第10の発明は、室内(2)に設置された定置型空調機(31,32)と、室内(2)に存在する発熱体の温度と室内(2)の複数箇所の空間温度の少なくとも一方を検出する温度情報検出手段(11,13,14)と、室内(2)で任意の気流を生成する送風機(33,34)と、室内(2)の各部の温度に基づいて上記定置型空調機(31,32)と送風機(33,34)とを制御する制御手段(22)とを備えた空調システムの制御方法を前提としている。
そして、この制御方法は、検出した温度に基づいて室内(2)の空間全体の温度分布を推定する温度推定ステップと、上記温度推定ステップで推定した室内(2)の各部の温度に基づいて、上記制御手段(22)で上記定置型空調機(31,32)と送風機(33,34)とにより室内(2)をゾーニングして制御目標空間の空調制御を行う制御ステップとを備えていることを特徴としている。
この第10の発明では、第1の発明と同様に、室内(2)に存在する発熱体の温度や、室内(2)の複数箇所の空間温度が温度情報検出手段(11,13,14)により求められ、その温度に基づいて、温度推定手段(21)によって室内(2)の空間全体の温度分布が推定される。つまり、数カ所の発熱体等の温度から、それよりも多くの部位の空間温度が推定される。そして、制御手段(22)が、推定された室内(2)の各部の温度に基づいて、定置型空調機(31,32)と送風機(33,34)を制御することにより、室内(2)の空間をゾーニングし、人の居る空間を制御目標空間として空調制御を行うことができる。この場合も、必ずしも人の居る空間を制御目標空間にする必要はなく、例えば、空調システムの消費するエネルギを少なくするために、人の居ない空間の温度を制御することも可能である。また、温度情報だけでなく湿度情報も制御に使ってもよいことは第9の発明と同様である。
第11の発明は、第10の発明において、上記温度推定ステップが、状態方程式によって表現された動特性モデルを用いたオブザーバ(21)を用いて空間温度を推定するステップであることを特徴としている。
この第11の発明では、第2の発明と同様に、少ない箇所で測定した温度情報に基づいて、多くの箇所の空間温度をオブザーバ(21)で推定し、空調空間をゾーニングして空調制御をすることができる。温度情報と湿度情報を用いる場合も同様の制御が可能である。
本発明によれば、室内(2)に存在する発熱体の温度や、室内(2)の複数箇所の空間温度に基づいて室内(2)の空間全体の温度分布を推定することにより、定置型空調機(31,32)と送風機(33,34)を制御して室内(2)の空間をゾーニングして空調制御をするようにしている。このようにすると、少ない箇所での温度を実測するだけで、多くの箇所で温度を測定したのとほぼ同じようにして室内(2)の空間をゾーニングすることができるため、温度測定箇所でないところも含めて室内(2)を快適に空調制御することが可能となる。このようにすることにより、従来の測定の仕方では空間(空気場)の状態を的確に把握するのが困難であったのに対して、その把握が可能となり、人の居る空間(人の近傍の空間を含む)や人のいない空間を選択して制御することが可能となる。また、温度測定箇所が少なくて済むため、温度センサ等の検出手段も少なくて済み、システム構成を簡単にすることができる。
上記第2の発明によれば、少ない箇所で測定した温度情報に基づいて、多くの箇所の空間温度をオブザーバ(21)で推定し、空調空間をゾーニングして空調制御をすることができるので、温度測定箇所でないところも含めて室内(2)を快適に空調制御することが可能となる。また、温度測定箇所が少なくて済むため、温度センサ等の検出手段も少なくて済み、システム構成が複雑になるのを防止できる。
上記第3の発明によれば、熱画像センサ(14)から得られる温度情報(空気場に対する境界条件)に基づいて室内(2)の空間全体の温度分布を推定し、その推定した温度に基づいて室内(2)の空間をゾーニングして空調制御をすることができるので、温度測定箇所でないところも含めて室内(2)を快適に空調制御することが可能となる。
上記第4の発明によれば、固定式室内温度センサ(11)と携帯式室内温度センサ(13)から得られる温度情報に基づいて室内(2)の空間全体の温度分布を推定し、その推定した温度に基づいて室内(2)の空間をゾーニングして空調制御をすることができるので、温度測定箇所でないところも含めて室内(2)を快適に空調制御することが可能となる。この場合、固定式室内温度センサ(11)及び携帯式室内温度センサ(13)を熱画像センサ(14)と併用すれば、温度推定手段(21)の推定精度を高めることが可能となる。
上記第5の発明によれば、室外温度センサ(12)から得られる温度情報を利用することにより、壁から室内(2)への侵入熱も温度推定手段(21)で推定することができる。したがって、上記温度推定手段(21)により室内(2)の空間全体の温度分布を推定する際に、上記侵入熱も考慮することができるので、推定精度を高められる。そして、推定された空間温度に基づいて室内(2)の空間がゾーニングされ、制御目標空間の空調制御が行われる。
上記第6の発明によれば、温度情報検出手段(11,13,14)から得られた温度情報に基づいて温度推定手段(21)で室内(2)の空間の温度を推定する際に、室内(2)温度への外乱の影響が考慮されて、補正された推定温度が求められる。したがって、温度推定手段(21)の推定精度をより高めることができる。
上記第7の発明によれば、推定された室内(2)の各部の温度に基づいて、制御手段(22)により定置型空調機(31,32)と送風機(33,34)を制御するとともにブラインド(35,36,37)の開閉機構も制御するようにしているので、室内(2)の空間をゾーニングして人の居る空間などを制御目標空間として空調制御するときの制御精度を高められる。
上記第8の発明によれば、推定された室内(2)の各部の温度に基づいて、制御手段(22)により定置型空調機(31,32)と送風機(33,34)を制御する際に、送風機(33,34)の設置箇所を自由に選択して送風方向を設定することが可能となるので、制御自由度を高められる。
上記第9の発明によれば、室内(2)の空間の温度とともに湿度も推定され、その推定された温度と湿度に基づいて室内(2)がゾーニングされて空調制御が行われるので、室内(2)をより快適に空調することが可能となる。
上記第10の発明によれば、第1の発明と同様に、室内(2)に存在する発熱体の温度や、室内(2)の複数箇所の空間温度に基づいて室内(2)の空間全体の温度分布を推定することにより、定置型空調機(31,32)と送風機(33,34)を制御して室内(2)の空間をゾーニングして空調制御をするようにしている。したがって、少ない箇所での温度を実測するだけで、多くの箇所で温度を測定したのとほぼ同じようにして室内(2)の空間をゾーニングすることができるため、温度測定箇所でないところも含めて室内(2)を快適に空調制御することが可能となる。温度測定箇所が少なくて済むため、温度センサ等の検出手段も少なくて済み、システム構成を簡単にすることができる。
上記第11の発明によれば、第2の発明と同様に、少ない箇所で測定した温度情報に基づいて、多くの箇所の空間温度をオブザーバ(21)で推定し、空調空間をゾーニングして空調制御をすることができるので、温度測定箇所でないところも含めて室内(2)を快適に空調制御することが可能となる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、この空調システム(1)の構成を示すブロック図、図2は、この空調システム(1)を上面から見た配置図である。この空調システム(1)は、検知機器(10)と、検知機器(10)の検知情報が入力される制御器(20)と、制御器(20)によって制御される制御機器(30)とを備えている。上記検知機器(10)には、室内の複数箇所に設けられて室内空気の温度を検知する温度センサ(11,13)と、室内に存在する発熱体の温度を検出するように上記室内の壁面や天井面に設けられた熱画像センサ(14)とが含まれている。室内の温度センサは、湿度も検出する温湿度センサにしてもよい。
上記温度センサ(11,12,13)には、室内(2)の空間における机(3)の設置箇所(例えばパーソナルコンピュータ近傍)や部屋のコーナー部などの室内(2)の各部に固定設置された固定式室内温度センサ(固定式温度センサ)(11)と、室外の温度を検出するために室外に設置された室外温度センサ(固定式温度センサ)(12)と、在室者である人間(P)が個別に携帯して保持する携帯式室内温度センサ(携帯式温度センサ)(13)とが含まれている。また、固定式温度センサ(11,12)と携帯式温度センサ(13)のいずれも、位置検出手段(15,16)により位置信号が与えられている。このことにより、室内温度センサ(11,13)について、固定式か携帯式かが区別されるようになっている。
上記熱画像センサ(14)は、壁や床の温度を測定する熱画像撮影手段(サーモビュア)であって、室内(2)の温度分布を推定するために用いられる。熱画像を用いる場合、従来のシステムでは一般的に、床まで温風が届いているかの検出や、人間(P)の在・不在の検出を行っているが、本実施形態では、部屋中の空間の空気全体の温度分布を推定するのに用いるようにしている。壁や天井の温度も部屋全体の空気温度の推定に用いるため、熱画像センサ(14)には、図2の中央のもののように床面に向けて設置するだけでなく、図2の左右の壁面に示しているように水平方向に向けて設置するものもある(ただし、必須ではない)。熱画像センサ(14)には、座標変換手段(17)が接続されている。
制御機器(30)には、室内(2)の天井面の2箇所に設置された定置型空調機(31,32)と、室内(2)で任意の気流を生成するサーキュレータ(送風機)(33,34)(図11,図12の矢印参照)と、部屋の窓に設けられたブラインド(35,36,37)とが含まれている。ブラインド(35,36,37)は、図示していないが、開閉機構を駆動することにより電動で開閉するように構成されている。また、上記サーキュレータ(33,34)は、可搬式のサーキュレータである。
制御器(20)は、温度推定手段であるオブザーバ(21)と、このオブザーバ(21)からの信号を受けて制御機器(30)を制御する制御手段であるコントローラ(22)とを備えている。
上記温度推定手段であるオブザーバ(21)は、空調機(31,32)の能力だけでなく、室内(2)に存在する発熱体(壁や床、あるいは人間(P)やパーソナルコンピュータなど)の温度と、室内(2)の複数箇所(温度センサ(11,13)の設置箇所)の空間温度に基づいて、室内(2)の空間の温度をセンサ(11,13)が存在しない位置も含めて空間全体の温度分布を推定するものであって、状態方程式によって表現される動特性モデルを用いて構成されている。上記オブザーバ(21)は、室外温度センサ(12)の検出値を用いて、壁から室内(2)への侵入熱も推定する。
このオブザーバ(21)には、位置検出手段(23)が接続されている。この位置検出手段(23)は、温度制御をする対象(本実施形態においては人間(P))の位置を検出するためのものである。つまり、上記室内温度センサ(11,13)には上述したように位置信号が与えられているので、位置検出手段(23)で室内温度センサ(11,13)が固定式か携帯式かを区別して、室内温度センサ(11,13)が携帯式であれば、そこに人間(P)がいること(その空間が制御対象空間であること)をコントローラ(22)で認識することができる。制御対象の検出には、熱画像センサ(14)に接続されている座標変換手段(17)から得られる座標信号も用いられる。
このオブザーバ(21)は、室内(2)の温度に影響する外乱が発生したときに、その外乱の影響を補正して室内(2)の空間全体の温度分布を推定するように構成されている。外乱補正を含むオブザーバ(21)の計算内容の詳細については後述する。
上記コントローラ(22)は、温度制御をする対象(人など)の位置を位置検出手段(23)を利用して認識できるように構成されている。また、このコントローラ(22)は、オブザーバ(21)によって推定した室内(2)の各部の温度に基づいて、上記定置型空調機(31,32)とサーキュレータ(33,34)とブラインド(35,36,37)の開閉機構とを制御することにより、室内(2)をゾーニングして温度を調節する制御部(20a)を備えている。
検知機器(10)と制御器(20)は、検知機器(10)の通信手段(18)と制御器(20)の第1通信手段(24)とにより、無線で接続されている。制御器(20)と制御機器(30)は、制御器(20)の第2通信手段(25)と制御機器(30)の通信手段(38)とにより、無線で接続されている。
この実施形態の空調システム(1)では、空調機(31,32)の能力だけでなく、室内(2)に存在する人間(P)やパーソナルコンピュータ(図示せず)などの発熱体の状態と、温度センサ(11,13)で測定した数カ所の空間温度とに基づいて、上記オブザーバ(21)で室内(2)の空間全体の温度分布を(つまり、測定箇所以外の空間温度も)推定する温度推定ステップと、上記コントローラ(22)で温度制御をする対象の位置を認識したうえで、上記温度推定ステップで推定した室内(2)の各部の温度に基づいて上記空調機(31,32)とサーキュレータ(33,34)を制御して、室内(2)をゾーニングして制御目標空間(人間(P)のいる空間)を主たる空調対象として空調制御を行う制御ステップとが行われる。上記温度推定ステップは、状態方程式によって表現された動特性モデルを用いたオブザーバ(21)を用いて、室内(2)の空間全体の温度分布を推定するステップである。
次に、室内(2)の空間温度を温度センサ(11,13)が存在しないところも含めて空間全体の温度分布を推定するために用いられているオブザーバ(21)の計算内容について説明する。
オブザーバ(21)の入力と出力については、以下のように定義される。入力は、主として、外気と接触する壁や日射を受けた床面からの熱、パーソナルコンピュータなどの発熱体の熱(熱画像センサ(14)で検出される発熱体の温度情報)を全て含んだものとして定義され、直接計測できないものを外乱とする。また、固定式室内温度センサ(11)と、人間(P)が携帯する携帯式室内温度センサ(13)とを用いて得られる室内(2)の数カ所の空間温度も入力として用いられる。出力は、オブザーバ(21)により推定された室内空間の各部の温度となる。
オブザーバ(21)は、空調空間を複数のゾーンに分割して、室内温湿度モデルを状態微分方程式で表し、それを行列表示の状態空間モデルに展開するとともに状態微分方程式に展開することにより定められるものである。
まず、図3のように部屋を5つの領域に区分した場合について考察してみる。ここでは、部屋の熱収支を下記の式1〜式5([数1])によって求め、壁の熱収支を式6([数2)によって求め、室内(2)の物質収支(水分収支)を式7〜式11({数3])によって求める。数式の添字(i)は、部屋を5つのゾーンに分割した状態を示す図3の1〜5の領域に対応している。なお、[数3]では、後述の[その他の実施形態]に記載しているように、温度情報とともに湿度情報も制御に用いる場合を示している。
Figure 2009257617
Figure 2009257617
Figure 2009257617
[数1]〜[数3]では、部屋を5つのゾーンに分けて熱収支等を求める例を示しているが、ゾーンをさらに細分することにより、精度の高い計算が可能となる。例えば、図4には、空調空間を二次元的に、平面から見て25のゾーンに分割した状態を表している。
この例では、垂直方向の分割は行わず、水平方向のみを複数のゾーンに分割している。図中、xijは、X軸方向の分割番号iとY軸方向の分割番号jがそれぞれ0〜4で表されるゾーンの状態変数である。図は、i=j=2のところを表している。
また、図5に示すように空調空間を三次元的に分割することも可能である。この例では、図に示しているxijkは、X軸方向の分割番号iとY軸方向の分割番号jとZ軸方向の分割番号kがそれぞれ0〜4で表されるゾーンの状態変数である。図は、i=j=k=2のところを表している。
空調空間のゾーニングに応じて、上記室内温湿度モデルを行列表示に展開する。室内空間のゾーンへの分割の際、各ゾーン幅を等間隔にする必要はない。また、各ゾーンを同じ形にする必要もなく、任意の形状でよい。
下記の[数4]に含まれる式12,式13は、空調空間の動特性を各ゾーンについて求める状態微分方程式である。また、[数5]に含まれる式14〜式17は、空調空間のモデルの動特性を各ゾーンについて求める状態微分方程式である。さらに、[数6]に含まれる式18,19は、空調空間(実体)とモデルとの出力誤差をフィードバックするための補償要素を表している。以上の計算は、図6のブロック図に従って行われるイメージとなる。通常、オブザーバ(21)は[数5]と[数6]により構成され、コンピュータにプログラムとして実装される。
Figure 2009257617
Figure 2009257617
Figure 2009257617
次に、下記の[数7]に示すように、外乱を含めた状態微分方程式を展開する(式20)。式20は、式21〜式27を用いて算出される。この状態微分方程式(式20)が本実施形態のオブザーバ(21)の実体となる。この例は、空調空間モデルを5ゾーンに分割した例をオブザーバ(21)に展開した例である。
Figure 2009257617
このオブザーバ(21)により、室内(2)の各部の温度(状態変数)を直接に計測せずに推定することが可能となる。日照条件の変化などが外乱(直接計測できないものを外乱とする)として加わるときであっても、その外乱も含んだ形でオブザーバ(21)により温度が推定される。
図7は、空調空間を一次遅れ系とみなした場合に、外乱Nを考慮した制御対象を示し、空調空間の状態微分方程式を図で表したものである。図では、入力変数と外乱に基づいて、出力変数が出力されている状態が表されている。
これに対して、図8には、外乱Nを含むシステムのオブザーバ(21)を示している。このオブザーバ(21)では、外乱Nを含んで室内(2)の各部の温度が推定されるので、推定した値が外乱Nの影響を受けないようにすることができる。なお、図のXr、Xe及びGは、空調空間を制御する場合のフィードバック制御を表している。
−運転動作−
本実施形態では、上記オブザーバ(21)により、熱画像センサ(14)の検出情報を基にして、温度が直接測定されないところも含めて室内(2)の各部の温度を推定しながら、空調システム(1)の制御が行われる。
そこで、本実施形態の空調システム(1)の制御イメージについて、図9から図12を参照して説明する。
図9(A)は、吸込温度制御で室内(2)の均一空調を行う通常制御の例を示している。この図9(A)の例では、全てのブラインド(35,36,37)が開いているペリメータゾーン側の空調機(31)を「強」で運転し、インテリアゾーン側の空調機(32)を「中」で運転している。この例では、空調機(31,32)の吹出空気の到達する領域が空調されるものの、人間(P)の居る場所が快適に空調されていない。つまり、破線で囲った部分が空調領域となるのに対して、この領域から外れる人間(P)が存在している。
この状態の温度分布を図9(B)に示している。図9(B)は冷房運転時の温度分布を示したイメージ図である。図において空調機(31,32)の下方近傍の円形の領域が低温領域、この低温領域を含む楕円形の領域が快適空調領域、この快適空調領域の外側が高温領域になっている。
また、図10(A)は、同じ機器構成でゾーニングをしようとする制御の例である。この図10(A)の例では、ペリメータゾーン側の空調機(31)を「オフ」にし、インテリアゾーン側の空調機(32)を「強」で運転している。この例においても、破線で囲った空調領域が空調されているものの、人間(P)はこの領域から外れていて、人間(P)の居る場所が快適に空調されていない。
この場合、温度分布は、図10(B)に示すようになる。この図では、空調機(32)の下方の円形の領域が低温領域、低温領域の周囲の円形の領域が快適空調領域、この快適空調領域の外側が高温領域になっており、人間(P)はこの高温領域に存在している。
図11(A)、図12(A)の例は、上述したオブザーバ(21)による温度の推定結果に基づいて、サーキュレータ(33,34)を用いてゾーニングをした場合の空調運転状態を示している。図11(A)と図12(A)の違いは、熱負荷の違いがある場合の異なる運転パターンを示したものである。図11(A)と図12(A)の運転状態は、その時々に快適な方を適宜選択すればよい。ゾーニングを行う際の運転状態は、熱負荷の状態や発熱体の配置などに応じて、適宜設定すればよい。
図11(A)では、ペリメータゾーン側の空調機(31)を「オフ」にし、インテリアゾーン側の空調機(32)を「強」にして運転している。また、サーキュレータ(34)をこのインテリアゾーン側の空調機(32)の下方に設置し、人間(P)の居る方向に風を流すように風向を定めている。さらに、図の一番右側のブラインド(37)は閉鎖している。このようにすると、人間(P)が存在する領域が破線の空調領域に含まれるので、この領域を快適な空調空間にすることができる。
このときの温度分布は図11(B)に示す通りである。空調機(32)の下側の円形の領域が低温領域、図におけるその右側で人間(P)を含む楕円形の領域が快適空調領域、この快適空調領域の周囲がやや高温の領域、そして、さらにその外側が高温領域になっている。
図12(A)では、ペリメータゾーン側の空調機(31)とインテリアゾーン側の空調機(32)の両方を「中」にして運転している。また、サーキュレータ(33,34)を両方の空調機(31,32)に対応する位置に設置し、人間(P)のいる方向に風を流すように風向を定めている。また、この図の状態では全てのブラインド(35,36,37)を閉鎖している。このようにした場合でも、人間(P)の存在する領域が破線の空調領域に含まれるので、この領域を快適な空調空間にすることができる。
このときの温度分布は図12(B)に示す通りである。両空調機(31,32)の下側の円形の領域が低温領域、低温領域に対して図の右側に位置して人間(P)の位置を含む湾曲した領域が快適空調領域、その外側が高温領域になっている。
なお、図9〜図12では、人間(P)が部屋の右寄りに存在する状態を示しているが、人間(P)が左寄りの空間にいる場合には、サーキュレータ(33,34)をその人間(P)のいる方向に向けるとよい。
この実施形態では、人の居る空間を制御目標空間にした例を説明したが、例えば省エネルギ化を目的として、人の居ない空間の温度や湿度を制御することも可能である。
−実施形態の効果−
本実施形態によれば、熱画像センサ(14)によって得られる、壁面や床面(天井)、及びパーソナルコンピュータや人間(P)などの発熱体の温度情報を境界条件としてオブザーバ(21)に入力し、室内(2)の空間全体の温度分布を推定している。そして、温度制御をする対象(人)の位置を認識しつつ、推定された各部の温度を用いて、空調機(31,32)とサーキュレータ(33,34)を制御することにより、人間(P)が存在するゾーンと人間(P)が存在しないゾーンを分けて、人間(P)が存在するゾーンを制御目標空間として意図的に空調することができる。
このように、室内(2)の空間の全てのポイントで空気温度を実測しなくても、実測したのとほぼ同様に空調空間をゾーニングすることが可能となるので、室内(2)の快適性を高めることが可能になる。また、多くの温度センサを用いる必要がないので、構成が複雑になるのも防止できる。
また、サーキュレータ(33,34)は、従来は一般に室内(2)の空間を均一空調するために用いられているが、本実施形態ではサーキュレータ(33,34)を逆に空調空間をゾーニングするために用いているので、多くの空調機(31,32)を設置しなくても簡単な構成で部屋をゾーニングして空調することが可能となる。
また、熱画像センサ(14)に加えて、人間(P)が携帯する携帯式室内温度センサ(13)や、部屋のコーナーや机(3)などに設けられた固定式室内温度センサ(11)で室内(2)の複数箇所の温度を測定するようにして、これらの温度センサ(11,13)により計測された温度情報もオブザーバ(21)の温度推定に用いるようにしているので、オブザーバ(21)の推定精度の向上(推定誤差の低減)を図ることが可能となる。
また、本実施形態では、室外温度センサ(12)も用いているので、この室外温度センサ(12)の検出値を用いることにより、壁から室内(2)への侵入熱を推定することもできる。したがって、より精度の高いゾーニング空調が可能となる。
《その他の実施形態》
上記実施形態については、以下のような構成としてもよい。
上記実施形態では、熱画像センサ(14)に加えて携帯式室内温度センサ(13)や固定式室内温度センサ(11)を用いるようにしているが、携帯式室内温度センサ(13)や固定式室内温度センサ(11)を用いずに、熱画像センサ(14)から得られる温度情報のみを用いて、オブザーバ(21)により室内(2)の空間全体のの温度分布を推定して空調空間をゾーニングし、空調制御を行うようにしてもよい。
逆に、熱画像センサ(14)を用いずに携帯式室内温度センサ(13)や固定式室内温度センサ(11)だけを用いて、室内(2)の数カ所の実測温度からオブザーバ(21)で室内(2)の空間全体の温度分布を推定して制御をするようにしてもよい。その場合、十分な個数の温度センサを適切な場所に配置することにより、温度センサを配置したポイントの数よりも多くのポイントの温度を精度よく推定し、人間(P)の居る空間を快適な空調空間になるように空調制御することができる。
また、固定式室内温度センサ(11)としては、室内(2)のコーナー部や机(3)などに温度センサ(11)を設置して用いるほか、サーキュレータ(33,34)や空調機(31,32)の吸込温度センサを用いるようにしてもよい。
また、上記実施形態では、固定式室内温度センサ(11)や携帯式室内温度センサ(13)を用いるようにしているが、これらを固定式温湿度センサ(11)や携帯式温湿度センサ(13)にすることにより温度とともに湿度も検出するようにして、室内(2)の空間におけるセンサのない場所も含めた空間全体について、オブザーバ(21)によって温度と湿度、あるいはエネルギを推定して、ゾーニング制御をするようにしてもよい。この場合、湿度は数式に用いた変数xiで表され、エネルギはwθiで表される。
また、上記実施形態では可搬式のサーキュレータ(33,34)を送風機として用いているが、その代わりに、室内(2)に固定式の送風機を設置するようにしてもよいし、外気処理空調機(デシカント空調機)が設置されている場合には、その吹き出しファンなどをゾーニング用の送風機として用いるようにしてもよい。
なお、以上の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
以上説明したように、本発明は、室内を複数のゾーンに区分けして空調を行う空調システムについて有用である。
図1は、本発明の実施形態に係る空調システムの構成を示すブロック図である。 図2は、図1の空調システムを上面から見た配置図である。 図3は、本発明の空調システムが適用される部屋の区分図である。 図4は、空調空間を二次元的に分割した平面図である。 図5は、空調空間を三次元的に分割した斜視図である。 図6は、オブザーバのブロック図である。 図7は、外乱を考慮した制御対象を示す図である。 図8は、外乱を含むシステムのオブザーバ(21)を示す図である。 図9は、空調システムの制御イメージの第1の例を示す図である。 図10は、空調システムの制御イメージの第2の例を示す図である。 図11は、空調システムの制御イメージの第3の例を示す図である。 図12は、空調システムの制御イメージの第4の例を示す図である。
符号の説明
1 空調システム
2 室内
11 固定式室内温度センサ(温度情報検出手段)
12 室外温度センサ(温度情報検出手段)
13 携帯式室内温度センサ(温度情報検出手段)
14 熱画像センサ(温度情報検出手段)
21 オブザーバ(温度推定手段)
22 コントローラ(制御手段)
22a 制御部
31 定置型空調機
32 定置型空調機
33 サーキュレータ(送風機)
34 サーキュレータ(送風機)
35 ブラインド
36 ブラインド
37 ブラインド
P 在室者

Claims (11)

  1. 室内(2)に設置された定置型空調機(31,32)と、室内(2)に存在する発熱体の温度と室内(2)の複数箇所の空間温度の少なくとも一方を検出する温度情報検出手段(11,13,14)と、室内(2)で任意の気流を生成する送風機(33,34)と、室内(2)の各部の温度に基づいて上記定置型空調機(31,32)と送風機(33,34)とを制御する制御手段(22)とを備えた空調システムであって、
    検出した温度に基づいて室内(2)の空間全体の温度分布を推定する温度推定手段(21)を備え、
    上記制御手段(22)は、上記温度推定手段(21)によって推定した室内(2)の各部の温度に基づいて、上記定置型空調機(31,32)と送風機(33,34)とにより、室内(2)をゾーニングして制御目標空間の空調制御を行う制御部(22a)を備えていることを特徴とする空調システム。
  2. 請求項1において、
    上記温度推定手段(21)は、状態方程式によって表現された動特性モデルを用いて温度を推定するオブザーバ(21)により構成されていることを特徴とする空調システム。
  3. 請求項1または2において、
    上記温度情報検出手段(11,13,14)は、上記室内(2)の壁面及び天井面の少なくとも一方に設けられて室内(2)に存在する発熱体の温度を検出する熱画像センサ(14)を含んでいることを特徴とする空調システム。
  4. 請求項1または2において、
    上記温度情報検出手段(11,13,14)は、室内(2)の複数箇所の空間温度を検出する温度センサであって、室内(2)の各部に固定設置された固定式室内温度センサ(11)と、在室者(P)が個別に保持する携帯式室内温度センサ(13)とを含んでいることを特徴とする空調システム。
  5. 請求項3または4において、
    上記温度情報検出手段(11,13,14)は、さらに、室外に設置された室外温度センサ(12)を含み、
    上記温度推定手段(21)は、室外温度センサ(12)の検出値に基づいて壁から室内(2)への侵入熱を推定して室内(2)の空間全体の温度分布を推定するように構成されていることを特徴とする空調システム。
  6. 請求項1において、
    上記温度推定手段(21)は、室内(2)の温度に影響する外乱が発生したときに、その外乱の影響を補正して室内(2)の空間全体の温度分布を推定するように構成されていることを特徴とする空調システム。
  7. 請求項1において、
    空調対象となる室内(2)を構成する壁の窓にブラインド(35,36,37)が設けられ、
    上記制御手段(22)の制御対象として、上記ブラインド(35,36,37)の開閉機構が含まれていることを特徴とする空調システム。
  8. 請求項1において、
    上記送風機(33,34)が可搬型の送風機(33,34)であることを特徴とする空調システム。
  9. 請求項1において、
    温度情報検出手段(11,13)は、室内(2)の複数箇所で温度とともに湿度も検出する室内温湿度センサとして構成され、
    上記温度推定手段(21)は、設置された室内温湿度センサ(11,13)の出力値に基づいて空間全体の湿度分布も推定する温湿度推定手段として構成され、
    上記制御手段(22)は、上記温湿度推定手段(21)によって推定した室内(2)の各部の温度と湿度に基づいて、上記定置型空調機(31,32)と送風機(33,34)とにより、室内(2)をゾーニングして空調制御を行うように構成されていることを特徴とする空調システム。
  10. 室内(2)に設置された定置型空調機(31,32)と、室内(2)に存在する発熱体の温度と室内(2)の複数箇所の空間温度の少なくとも一方を検出する温度情報検出手段(11,13,14)と、室内(2)で任意の気流を生成する送風機(33,34)と、室内(2)の各部の温度に基づいて上記定置型空調機(31,32)と送風機(33,34)とを制御する制御手段(22)とを備えた空調システムの制御方法であって、
    検出した温度に基づいて室内(2)の空間全体の温度分布を推定する温度推定ステップと、
    上記温度推定ステップで推定した室内(2)の各部の温度に基づいて、上記制御手段(22)で上記定置型空調機(31,32)と送風機(33,34)とにより室内(2)をゾーニングして制御目標空間の空調制御を行う制御ステップとを備えていることを特徴とする空調システムの制御方法。
  11. 請求項10において、
    上記温度推定ステップは、状態方程式によって表現された動特性モデルを用いたオブザーバ(21)を用いて空間温度を推定するステップであることを特徴とする空調システムの制御方法。
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