JP2009256676A - フルカラー印刷用の光消去可能なインク - Google Patents

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Abstract

【課題】様々なインク媒体中に分散可能なように表面を機能化した光触媒活性を有する半導体ナノ粒子を含有する、改善された光消去可能インク組成物を提供する。
【解決手段】染料と、担体と、表面機能化された光触媒活性を有する半導体ナノ粒子とを含むインクであって、染料は、インクを活性化放射に晒すことによって表面機能化された光触媒活性を有する半導体ナノ粒子によって漂白されるインク。
【選択図】なし

Description

本開示は一般に改善された光消去可能インクに向けられる。具体的には、本開示は、染料、及び表面機能化された光触媒活性を有する半導体ナノ粒子を含有する改善されたインク組成物を提供する。
再使用可能文書技術は、紙のような印刷基材に1回を超えて印刷することを可能にする。非再使用可能文書印刷は基材の処分の結果として大きな環境影響を有するのに対して、再使用可能紙(例えば)は日常的な印刷ニーズに対して経済的及び環境的な利点をもたらすことができる。再使用可能印刷の一方法は、基材上に印刷されたインクを漂白して、不可視の漂白されたインクの上に新しいインクを印刷できるようにすることである。
半導体金属酸化物は、最も一般に用いられる有機分子分解用の光触媒材料の一つである。そのような半導体金属酸化物は、界面活性剤、農薬、及び染料を含む様々な化合物の光分解に用いられている。空気、湿気、及び光の存在下において、多くの半導体金属酸化物は、染料のような有機分子の光分解を開始することができる反応種を生成する。
例えば、ドープ及び非ドープ二酸化チタン(TiO2)及び酸化亜鉛(ZnO)のナノ粒子(30−50nm)は、織物加工処理からの廃水中の染料の光退色、及び他の水汚染物質の光触媒による除去に広く利用されている。例えば、Agostiano他は、引用によりその全体が本明細書に組み入れられる非特許文献1において、織物染料Uniblue Aを漂白するのに二酸化チタンを使用できることを示した。反応種の生成は表面現象であり、従ってこれらの材料の触媒効率は、ナノ粒子サイズの材料を用いることにより改善することができる。
様々な出版物において、印刷に関連する光触媒粒子の使用法が論じられている。例えば、Chatani他による特許文献1は、光触媒活性二酸化チタン粒子でコーティングした印刷紙基材について記載している。二酸化チタンは「空気浄化効果」並びに「良好な印刷適性」及び「良好なカラー印刷品質」をもたらす。Chataniは光触媒活性粒子を用いてインクを漂白することによる基材の再使用については論じていない。
特許文献2には、光照射によって消去可能なインク組成物が提供されている。特に、染料、及び光触媒として機能する酸化チタンのナノ粒子を含む水性インク組成物が提供されている。
米国特許出願公開第2006/0137841号明細書 特開2003−073587号公報
P.D. Cozzoli, R. Comparelli, E. Fanizza, M.L. Curri, A. Agostiano 著、Mater. Sci. Eng. 2003年、C23, 707-713.
しかし、染料ベースのインクは、特定の所望の組成物又は乾燥特性を達成するために、種々様々な溶媒を含み、単なる水溶液ではない。溶媒ベースのインクは多くの印刷用途に一般的である。これに対して、特許文献2で開示されたインクは水溶液に限定されるが、その理由は酸化チタンは有機溶媒のような他のシステムには容易には分散できないからである。
さらに、酸化チタンは水性環境にも十分な分散性を有しないので、特許文献2に開示されるような湿潤剤を使用する必要がある。湿潤剤の使用は、インクジェットのような要求の厳しい印刷用途に必要な分散液の品質及び安定性を達成する見込みがない。不十分な分散性の結果、光触媒退色効果は不均一になる可能性がある。そのような不均一性は、印刷画像の部分を見えるように残す可能性があり、従って基材は再使用可能ではなくなり、それゆえそのようなシステムを用いる目的を失敗させる。
従って、当技術分野において、改善された光消去可能インクの必要性が存在する。
本開示は、改善された光消去可能インク組成物を提供することにより、これら及び他の必要性に対処する。より具体的には、本開示は、種々様々なインク媒体中に分散可能なように表面を機能化した光触媒活性を有する半導体ナノ粒子を含有する、改善された光消去可能インク組成物を提供する。
実施形態において、本開示は、染料、担体及び表面機能化された光触媒活性を有するナノ粒子を含み、ここで染料は、インクを活性化放射に晒すことで表面機能化された光触媒活性を有する半導体ナノ粒子によって漂白される、インクを提供する。
他の実施形態において本開示は、染料、担体及び表面機能化された光触媒活性を有する半導体ナノ粒子を含むインク組成物から作成されるフルカラー・インクセットを備える印刷機を提供する。別の実施形態において本開示は、染料、担体及び表面機能化された光触媒活性を有する半導体ナノ粒子を含むインク組成物が基材上に印刷された印刷文書を提供する。
最後に、別の実施形態において本開示は、染料、担体及び表面機能化された光触媒活性を有する半導体ナノ粒子を含むインク組成物を用いて基材に印刷して第1の印刷画像を有する印刷済基材を形成し、印刷済基材を活性化放射に晒してインクを実質的に完全に漂白し、次に基材に再び印刷して第2の印刷画像を有する印刷済基材を形成する、ステップを含む、基材に印刷する方法を提供する。
本開示は、本明細書で説明する特定の実施形態には限定されず、当業者であれば本開示に基づいて幾つかの構成成分及びプロセスを変更することができる。本明細書で用いる用語は、特定の実施形態を説明する目的だけのものであり、限定することを意図したものではない。
本明細書及び添付の特許請求の範囲において、「1つ」及び「この」のような単数形は、内容が明白に別様に規定しない限り、複数形を含む。さらに、以下に定義する多くの用語に対する言及がなされる。
用語「漂白」は、活性化放射に晒されたインクと晒されていないインクとの間のカラー・コントラストが完全に又は実質的に完全に消失することと定義される。例えば、基材と消去済画像の間のカラー・コントラストがもはや見る人に知覚できなくなるとき漂白が生じたと言う。具体的には、漂白は少なくとも、基材と消去済画像の間の任意のカラー差が、ΔEをCIE76に従って次式のように定義したとき、
Figure 2009256676
凡そΔE=5より小さく測定されることを含む。
染料、及び表面機能化された光触媒活性を有する半導体ナノ粒子を含むインクであって、インクが活性放射にさらされることで表面機能化された光触媒活性を有する半導体ナノ粒子により染料が漂白される、改善されたインク組成物が提供される。
インクは、一般的に既知のように、印刷基材をカラー化するのに用いられる着色剤を含む印刷可能組成物である。実施形態において、本開示のインクは様々な既知の形態の何れかをとることができ、例えば、インクは液体インク、固体インク、ゲルインク又は放射硬化性インクとすることができる。本開示のインクはまた、担体として様々な既知の溶媒基剤の何れかを含むことができる。例えば、実施形態において担体は水性溶媒とすることができる。他の実施形態において担体は、有機相又はワックス又はゲル基剤とすることができる。
染料は、一般的に既知のように、インクに可溶は種類の着色剤である。着色剤がインク・ビヒクル中に溶解又は分散できる条件で、任意の所望の又は有効な着色剤をインク組成物内に用いることができ、それら着色剤には染料、染料の混合物、及び類似物が含まれる。その組成物は従来のインク着色材料、例えば、カラー・インデックス(C.I)溶媒染料、分散液染料、修飾酸直接染料、塩基染料、イオウ染料、建染め染料など、と組み合せて用いることができる。染料は幾つかの染料類、例えば、酸又は塩基染料、反応染料、イオウ染料又はアゾ染料などに分類することができる。本開示において、光漂白機構は染料構造に比較的敏感ではないので、染料は、様々な既知の染料類の何れかのうちの一つとすることができる。染料構造の選択は最終的には所望の色及びインク・ビヒクルに依存することになる。
染料の例には、USHANTI Colorから入手可能なEASTMAN olefin、USHARECT Blue86(Direct Blue 86)、Classic Dyestuffsから入手可能なINTRALITE Turquoise 8GL(Direct Blue 86)、Chemiequipから入手可能なCHEMICTIVE Brilliant Red 7BH(Reactive Red 4)、Bayerから入手可能なLEVAFIX Black EB、Atlas Dye−Chemから入手可能なREACTRON RED H8B(Reqactive Red 31)、Warner−Jenkinsonから入手可能なD&C Red #28(Acid Red 92)、Global Colorsから入手可能なDirect Brilliant Pink B、Metrochem Industriesから入手可能なAcid Tartrazine、Clariantから入手可能なCARTASOL Yellow 6GF、Clariantから入手可能なCARTA Blue 2GLなどが含まれる。適切な揮発性溶媒染料の例には、NEOZAPON Red 492(BASF)、ORASOL Red G(Ciba)、Direct Brilliant Pink B(Global Colors)、AIZEN SPILON Red C−BH(保土谷化学)、KAYANOL Red(日本化薬)、Spirit Fast Yellow 3G、AIZEN SPILON Yellow C−GNH(保土谷化学)、CARTASOL Brilliant Yellow 4GF(Clariant)、PERGASOL Yellow CGP(Ciba)、ORASOL Black RLP(Ciba)、SAVINYL Black RLS(Clariant)、MORFAST Black Conc.A(Rohm and Haas)、ORASOL Blue GN(Ciba)、SAVINYL Blue GLS(Sandoz)、LUXOL Fast Blue MBSN(Pylam)、SEVRON Blue 5GMF(Classic Dyestuffs)、BASACID Blue 750(BASF)などが含まれる。NEOZAPON Black X51(C.I.Solent Black、C.I.12195)(BASF)、Sudan Blue670(C.I.61554)(BASF)、Suden Yellow146(C.I.12700)(BASF)、及びSuden Red462(C.I.260501)(BASF)は幾つかの実施形態において特に適している。このリストは網羅的であること又は限定することを意図したものではない。
表面機能化された光触媒活性を有する半導体ナノ粒子は、光触媒活性を有する様々な既知の半導体材料の何れかとすることができる。例えば、実施形態において、光触媒活性を有する半導体ナノ粒子は、酸化チタン(TiO、TiO2、Ti23)、酸化亜鉛(ZnO)、Nb25、SrTiO3、SnO2、ZrO2、ZnS、α−Fe23、CeO2、CdS、GaP、WO3、Fe23、CdSe、InTaO4、MoO3、WS2、MoS2、Ta25、Si、及びこれらの混合物から作成することができる。特定の実施形態において、半導体ナノ粒子は二酸化チタンから作成する。
光触媒活性を有する半導体材料は、表面積対体積の比を増して表面反応性を高めるためにナノ粒子の形態にする。実施形態においてナノ粒子は、約300nm未満の平均直径を有する。例えば、200nm未満の平均直径は、ナノ粒子が裸眼では見えないことを確実にする。特定の実施形態において、ナノ粒子は約5nmと30nmの間の平均直径を有する。
「平均の」ナノ粒子サイズは、普通d50で表すが、粒子サイズ分布の中央値における中央粒径値として定義され、その場合、分布内の粒子の50%がd50粒径値よりも大きく、分布内の粒子の他の50%がd50値よりも小さい。平均粒径は、動的光散乱のような光散乱技術を用いて粒径を推定する方法で測定することができる。本明細書で用いる用語「粒子直径」は、透過型電子顕微鏡(TEM)によって生成された粒子画像から導かれる最長寸法(針状粒子の場合)におけるナノ粒子の長さを指す。
光触媒活性を有する半導体ナノ粒子は、所望の酸化還元特性に応じて、ドープ型又は非ドープ型とすることができる。ドープ型の場合、光触媒活性を有する半導体ナノ粒子は、当技術分野で一般に知られている種々の既知のドーパントでドープすることができる。実施形態において、光触媒活性を有する半導体ナノ粒子は、シリコン、酸化シリコン、クロム、マンガン、コバルト、窒素、酸化ランタニド、鉄、バナジウム、銀、銅、金、炭素、フッ素、イオウ、及びこれらの混合物でドープすることができる。幾つかの実施形態において、ドーパントの包含は、例えば活性化放射の波長をシフトさせること或いは触媒効率を向上させることによって、半導体ナノ粒子の光触媒活性に影響を及ぼす可能性がある。
光触媒活性を有する半導体ナノ粒子を表面機能化する表面機能化化合物は、半導体ナノ粒子と結合する第1の部分とインク・ビヒクルとの適合性を有する第2の部分とを有する様々な既知の化合物の何れかとすることができる。表面機能化は、例えば、直接的化学結合、化学吸着又は物理吸着のようなプロセスによって行うことができる。
一般に、表面機能化化合物は、アルコール、ジオール、ポリオール、アクリレート、アクリル酸、ポリアクリレート、置換1級アミン、2級アミン、カルボン酸、トリハロシリル基、トリアルキルシリル基、トリアルコキシシリル基、スルホン酸、エチレンオキシド及びプロピレンオキシドのうちの1つ又はそれ以上とすることができる。前記の化合物の各々は、所望に応じて及び当技術分野で一般的に既知のように、長鎖若しくは短鎖、分岐、及び置換若しくはエチレン型不飽和とすることができる。長鎖化合物は一般に約4個と約20個の間の炭素原子を有し、一方短鎖化合物は一般に最大で12個の炭素原子を含む。
表面機能化化合物の例には、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、グリコール、グリコール類、ポリエチレングリコール又はジエチレングリコール、並びに、R1を長鎖又は短鎖、分岐、又は置換アルキル、アリール、アルコキシ、又はエチレン型不飽和基とするR1−NHR2型構造の1級及び2級アミン、例えば、ブチルアミン、トリブチルアミン又はアミノブチルアクリレート、並びに、モノ及びジカルボン酸、並びに、3−(メトキシシリル)プロピル(メタ)アクリレート、並びに、モノ及びジスルホン酸、並びに、ポリエチレンオキシド又はポリプロピレンオキシドが含まれる。
用いられる特定の表面機能化化合物は、インク・ビヒクル環境とナノ粒子を含む半導体材料との両方に依存する。特に、異なる種類のインク溶媒環境には、半導体ナノ粒子をその中に分散させるために、異なる種類の表面機能化化合物が必要となる、
表面機能化化合物は、平均的な半導体ナノ粒子の全表面積の約0.01%乃至約75%を表面機能化する量を半導体材料に加えることができる。
表面機能化された結果、半導体ナノ粒子はインク中に高濃度で分散される。この増加した分散は、光触媒漂白に様々な仕方で影響を及ぼし得る。例えば、ナノ粒子はインク中に均一に分散するので、同じレベルの漂白を達成するのに、非表面活性化ナノ粒子の必要量よりも少ないナノ粒子を用いることができると考えられる。このように、インクは、表面機能化された光触媒活性を有する半導体ナノ粒子を約0.5重量%乃至約50重量%含むことができる。実施形態において、表面機能化された光触媒活性を有する半導体ナノ粒子の重量パーセントは約1乃至約20%とすることができる。
さらに、半導体材料上の表面機能化化合物の存在はまた、より迅速な漂白をもたらすと考えられる。表面機能化種は半導体ナノ粒子により酸化又は還元されて反応種を生成することができ、これが染料に対して活性であるか又は長い寿命を有し、染料との高い反応確率を与えるとの仮説が考えられる。
上述の特徴及び利点は、非常に意外なものであるが、何故なら表面機能化は、日焼け止め剤のような用途において、半導体ナノ粒子の光触媒活性を調節する又は減らすために施されてきたからである。これに対して、現在の場合には、分散性を達成するのに必要な表面機能化の量は触媒効果に負の影響を与えない。
活性化放射はインク組成物中の半導体材料を活性化することが知られている任意の放射とすることができる。光触媒半導体システムにおいて一般に知られているように、活性化放射は、光生成電子又はホールを半導体ナノ粒子の表面に移動させ、それらがそこで酸化還元種の源として機能して最終的に染料の分解をもたらす。
実施形態において活性化放射は、紫外線(約100nm乃至約400nmの波長を有する)、可視光線(約400nm乃至約700nmの波長を有する)、赤外線(約700nm乃至約1×106nmの波長を有する)、熱放射、及びマイクロ波放射(約1×106nm乃至約0.1mの波長を有する)から成る群から選択される1つ又はそれ以上の型の放射とすることができる。特定の実施形態において活性化放射は、約200nmから約380nmまでの範囲にわたる波長又は波長帯を有する紫外線である。
インク組成物は、インクを実質的に完全に漂白するのに十分な時間、活性化放射に晒される。実施形態において、実質的に完全な漂白は、約5分未満の活性化放射への晒し時間に行われる。特定の実施形態において、インクを実質的に完全に漂白するのに十分な、活性化放射への晒し時間は約1分である。
様々な半導体材料が種々の型の放射によって活性化されるので、活性化放射は用いる半導体材料種によって適切に選択する必要がある。或いは、用いる半導体材料種は所望の型の活性化放射に応じて選択することができる。例えば、実施形態において、活性化放射が紫外線であるときは、半導体材料は約6.6eVと約3.0eVの間のバンドギャップを有するものとする。そのような紫外活性化放射に敏感な半導体材料には、例えば、酸化チタン(TiO、TiO2、Ti23)、酸化亜鉛(ZnO)、Nb25及び酸化ニオブ、SrTiO3、SnO2、ZrO2、ZnS、α−Fe23、及びCeO2が含まれる。他の実施形態において、活性化放射が赤外線であるときは、半導体材料は約3.0eVと約1.0eVの間のバンドギャップを有するものとする。可視光線に敏感な半導体材料には、CdS、GaP、WO3、Fe23、CdSe、InTaO4、MoO3、WS2、MoS2、Ta25及びSiが含まれる。
最後にインクはまた、随意の表面活性剤を含むことができる。表面活性剤は、反応性ラジカル種の担体として機能することにより、本開示におけるような触媒系をより効率的なものにすることができる。実施形態においてインクは、約1%乃至約30%の表面活性剤を含むことができる。例えば、実施形態において表面活性剤は、アルキル硫酸塩又はスルホン酸塩、アルキルアンモニウム塩、アルキルエステル、セチル又はオレイルアルコールのような脂肪アルコール、アルキルポリ(エチレンオキシド)、及びポリ(エチレンオキシド)とポリ(プロピレンオキシド)のコポリマー(ポロクサマ又はポロクサミンの名称で市販)、アルキルポリグルコシド、下図の構造を有するポリエーテル修飾ポリジメチルシロキサン、及び、フルオロ界面活性剤とすることができる。
Figure 2009256676
式中、R基は官能修飾基である。
本開示のインク組成物は、上述のように、フルカラー・インクセットに組み込むことができる。フルカラー・インクセットは、それぞれが実質的に類似の成分であるが異なる色の染料を含んだ少なくとも2つのインクから作られるものであり、容易に製造することができる。このように、例えば、シアンインク、マゼンタインク、黄インク及び黒インクを含むフルカラー・インクセットを作ることができ、その際、4つのインクの各々、又はそれらの任意のサブセットは、表面機能化された光触媒活性を有する半導体ナノ粒子を含有する、本開示によるインクとする。
次に、フルカラー・インクセットをインク印刷機に含めることができる。インク印刷機は、例えば、デスクトップ・インクジェット印刷機又はオフセット輪転印刷機のような任意の型のインク印刷機とすることができる。実施形態において印刷機は、本開示のインクセットを従来のインクセットの替りに用いる従来の印刷機とすることができる。他の実施形態において印刷機は、単一システム内で再使用文書に対する漂白及び再印刷の両方を行えるように活性化放射源をさらに含む印刷機とすることができる。インクはまた、隋意に例えば万年筆又はフェルトペンを用いて基材に塗布することもできる。
次に、印刷機は本開示のインクを、印刷基材上に印刷して印刷文書を作成する。印刷基材は、白若しくはカラー紙、又は透明若しくはカラー・プラスチックのような任意の従来の印刷基材とすることができる。
それに応じて、上述の光消去可能インクを用いて基材に印刷する方法もまた提供される。この方法は、上述のインクを用いて基材に第1の画像を印刷して印刷済基材を形成し、印刷済基材を活性化放射に晒してインクを実質的に完全に漂白し、次に基材に第2の画像を印刷する、ステップを含む。このようにして、個々の基材は少なくとも2回再使用することができる。上記の方法は同じ基材を用いて数回繰り返すことができるが、但し、基材は最終的にはインクで飽和する結果として劣化し得る。
本開示は以下の実施例に関連して詳細に説明することになるが、本開示はそれに限定されるものと解釈すべきではない。以下の実施例において、全ての「成分」は別様に明記されない限り重量で与えられる。
第1のインク組成物は比較例として作成した。インク1は、15mgのクリスタル・バイオレット(Sigma−Aldrichから市販)を5mlの蒸留水に溶解させて作成した。
第2のインク組成物は本開示によって作成した。インク2は、15mgのクリスタル・バイオレット及び200mgの表面機能化二酸化チタンのナノ粒子を5mlの蒸留水に溶解させて作成した。二酸化チタンのナノ粒子は、ジエチレングリコールで表面機能化し、16nmの平均粒径(動的光散乱で測定)を有するものであった。
それぞれのインクを2つのガラス・スライドの間に配置して膜を得た。それぞれの試料の凡そ半分を紫外線(312nmの波長を有する)に約1分間晒した。ナノ粒子を含有する試料の紫外線に晒された領域は完全に退色したが、一方ナノ粒子を含有しないインクの晒された領域には目に見える退色は起らなかった。このように、表面処理した二酸化チタンは、短時間のうちに実施的に完全は漂白を達成した。
このことは、不可視の表面機能化二酸化チタンのナノ粒子を用いて得られる、光触媒効果に基づく漂白プロセスを例証するものである。

Claims (3)

  1. 染料と、
    担体と、
    表面機能化された光触媒活性を有する半導体ナノ粒子と、
    を含むインクであって、
    前記染料は、前記インクを活性化放射に晒すことによって前記表面機能化された光触媒活性を有する半導体ナノ粒子によって漂白される、
    ことを特徴とするインク。
  2. 染料と、
    表面機能化された光触媒活性を有する二酸化チタンのナノ粒子と、
    水性又は有機溶媒と、
    を含むインクであって、
    前記染料は、前記インクのセットを放射に晒すことによって前記表面機能化された光触媒活性を有する半導体ナノ粒子によって漂白され、
    前記表面機能化された光触媒活性を有する二酸化チタンのナノ粒子は、ジエチレングリコールによって表面機能化される、
    ことを特徴とするインク。
  3. 請求項1に記載のインクを用いて、基材に印刷して第1の印刷画像を有する印刷済基材を形成し、
    前記印刷済基材を活性化放射に晒して前記インクを実質的に完全に漂白し、
    次いで前記基材に印刷して第2の印刷画像を有する印刷済基材を形成する、
    ステップを含むことを特徴とする、基材に印刷する方法。
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