JP2009256285A - 水性経口液剤 - Google Patents

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Yoshiharu Okamoto
芳晴 岡本
Yoshihiro Shigemasa
重政  好弘
Takashi Takeuchi
崇 竹内
Minoru Morimoto
稔 森本
Akihiko Sugiyama
晶彦 杉山
Ryutaro Hamano
隆太郎 浜納
Hayato Hamano
隼人 浜納
Kokichi Ikenari
幸吉 池成
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【課題】ニンニク等を原料とし、かつ、原料由来の臭気を除いた無味無臭の、食品、医薬品、医薬部外品として有用な水性経口液剤の提供。
【解決手段】ニンニク、ニラ、キノコ類および唐辛子から選ばれる少なくとも1種の成分を水中で、それらの臭気を感じなくなるまでエアレーションした後、濾過した濾液からなることを特徴とする薬物吸収促進用、アトピー性皮膚炎軽減用、花粉症症状緩和用、抗癌用、肝臓障害軽減用、記憶低下軽減用または抗鬱用の水性経口液剤。
【選択図】なし

Description

本発明は、ニンニク等を原料とし、かつ、原料由来の臭気を除いた無味無臭の、食品、医薬品、医薬部外品として有用な水性経口液剤に関する。
従来から、ニンニクやニラは、薬用成分を含み、食用、香辛料、強壮薬等として、幅広く利用されている。また、キノコ類は、骨粗鬆症や、癌や、ダイエットなどに有効であるとされている。さらに、唐辛子は、カプサイシンを含んでおり、これが、皮下脂肪の燃焼促進をすることで、ダイエットに効果があるとされている。
しかしながら、これらには、独特の臭気があり、唐辛子には、辛味がある。
本出願人らは、先に、これらの臭気や、辛味を除いた、無味無臭の液剤が飲料水として適しており、疲労回復や体脂肪の減少に有用であることを見出し、特許出願した(特許文献1参照)。
特開2006−314275号公報
本発明は、上記した無味無臭の液剤の、さらなる新たな用途を提供せんとするものである。
本発明者らは、上記液剤の薬理作用について、鋭意研究を重ねた結果、上記液剤の飲用により、薬物吸収促進作用、アトピー性皮膚炎軽減作用、花粉症症状緩和作用、抗癌作用、肝臓障害軽減作用、記憶低下軽減作用および抗鬱作用が発揮されることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、
(1)ニンニク、ニラ、キノコ類および唐辛子から選ばれる少なくとも1種の成分を水中で、それらの臭気を感じなくなるまでエアレーションした後、濾過した濾液からなることを特徴とする薬物吸収促進用、アトピー性皮膚炎軽減用、花粉症症状緩和用、抗癌用、肝臓障害軽減用、記憶低下軽減用または抗鬱用の水性経口液剤、
(2)ニンニク、ニラ、キノコ類および唐辛子を個別にエアレーションし、得られた濾液を混合する上記(1)記載の水性経口液剤、
(3)ニンニク、ニラ、キノコ類および唐辛子を混合してエアレーションする上記(1)記載の水性経口液剤、
(4)黒酢の存在下にエアレーションを行う上記(1)〜(3)いずれか1項記載の水性経口液剤、
(5)飲食品である上記(1)〜(4)いずれか1項記載の水性経口液剤、
(6)医薬品または医薬部外品である上記(1)〜(4)いずれか1項記載の水性経口液剤などを提供するものである。
本発明によれば、例えば、細刻ないしは粉砕したニンニク、ニラ、キノコ類および唐辛子から選ばれる少なくとも1種の成分を個別に、または混合して、水中で、それらの臭気のなくなるまでエアレーションすることによって、それらの有効成分を含有する無味無臭の液体が得られる。個別にエアレーションした場合は、これらを適宜の割合で混合する。得られた液体または混合液を、水性経口液剤として飲用することにより、薬物吸収促進作用、アトピー性皮膚炎軽減作用、花粉症症状緩和作用、抗癌作用、肝臓障害軽減作用、記憶低下軽減作用および抗鬱作用を発揮させることができる。
本発明の水性液剤に用いる各濾液は、上記特許文献1に記載に従って得ることができる。以下に個別にエアレーションする場合について説明する。
(1)ニンニクおよび/またはニラの濾液
ニンニクの皮を剥き、水洗し、例えば、ミキサーで粉砕し、粉砕したニンニクを上部が開放系の容器に入れた水中に分散させる。
水に分散させるニンニクの量は、特に限定するものではないが、生産効率等を考慮した場合、通常、水100重量部に対し、ニンニクが、1〜15重量部、好ましくは、2〜10重量部、さらに好ましくは、4〜6重量部とする。
次に、例えば、エアポンプを用い、容器底部から水中に通気し、エアレーションを行う。エアレーション条件も特に限定するものではないが、25〜40℃、好ましくは25〜35℃で、30〜35m/の空気量とする。
エアレーションにより、容器上部が開放系なので、ニンニク臭は、大気中へ抜ける。エアレーションは、ニンニク臭がなくなるまで行う。ニンニク臭がなくなる時点は、エアレーションの泡の状態によって決めることができる。
すなわち、ニンニクの水分散液中に、空気を送り込むと、その初期段階において、エアレーションによる泡以外に、反応による泡が観察されるが、ニンニク臭がなくなる時点では、反応による泡が観察されなくなり、エアレーションによる泡のみが観察されるようになる。エアレーションを10〜14ヶ月、通常は、約1年間行うことにより、ニンニク臭がなくなるので、この時間を基準としてエアレーションを行ってもよい。エアレーション中に、蒸発等により水が減少する場合には、水を、適宜、補給する。
ニンニク臭がなくなった時点で、容器内の、ニンニクと、水を常法により濾別して、無味無臭の濾液を得る。
ニラも、ニンニクと同様の条件で処理して、無味無臭の濾液を得ることができるが、生産効率等を考慮した場合、ニラの量は、水100重量部に対し、ニラが1〜15重量部、好ましくは、2〜10重量部、さらに好ましくは、4〜8重量部とする。また、ニラはニンニクと適宜の割合で混合して、エアレーションを行ってもよい。
(2)キノコ類の濾液
キノコ類もニンニクと同様に、処理することができるが、例えば、干ししいたけを用いる場合、その量は、生産効率等を考慮した場合、水100重量部に対し、干ししいたけ(乾燥重量)1〜3重量部、好ましくは、1〜2重量部になるようする。また、生しいたけを使用する場合は、水100重量部に対し、生しいたけが、4〜12重量部、好ましくは、4〜8重量部となるようにする。例えば、生まいたけを用いる場合は、水100重量部に対し、生まいたけ3〜15重量部、好ましくは、4〜10重量部となるようにする。乾燥まいたけを用いる場合は、水100重量部に対し、乾燥まいたけが、0.3〜3重量部、好ましくは、0.4〜2重量部となるようにする。
(3)唐辛子の濾液
唐辛子の濾液も、例えば、唐辛子パウダーをニンニクと同様に処理することにより得られる。唐辛子パウダーの量は、水100重量部に対し、唐辛子パウダー(乾燥重量)が、1〜8重量部、好ましくは、1〜6重量部となるようにする。
本発明においては、これらの濾液の少なくとも1つを調製する際に、他の成分、例えば、黒酢その他の酢の存在下にエアレーションを行ってもよい。
すなわち、水と、ニンニクと、黒酢とをエアレーションしたり、水と、ニラと、黒酢とをエアレーションしたり、水と、しいたけと、黒酢とエアレーションしたり、水と、まいたけと、黒酢とをエアレーションしたり、水と、唐辛子と、黒酢とをエアレーションしたりした場合も、無味無臭の濾液を得ることができる。
黒酢を使用する場合、黒酢は、水100重量部に対し、2〜4重量部、好ましくは、2〜3重量部の割合で用いる。
通常、濾液はエアレーション中は、カビ発生や腐敗は起こさないが、要すれば、無菌状態で濾液の調製を行ってもよい。
得られた各濾液を適宜の割合、通常、等量ずつ混合して、所望の水性経口液剤を得る。
各成分を混合してエアレーションする場合は、上記の個別にエアレーションする場合に順じて、各成分、水を混合し、エアレーションを行えばよい。
混合してエアレーションする場合も、通常、約1年間で成分の臭気がなくなる。
また、成分の種類や、各成分の混合割合を変化させた複数のバッチを同時にエアレーションした後、濾過した濾液を適宜の割合で混合してもよい。
また、濾液調製に際しては、木酢、竹酢、ネギ類、海藻、ゲルマニウム、亜鉛、ゼオライト、砂鉄、麦飯石、アロエ粉末、キビ糖、黒砂糖、杉花粉、杉葉、粗糖、カキ殻、甘草、イカリ草、アシタバ、ジュウヤク、ウコン、レンセン草、ヨクイニン、クマザサ、ツワブキ、イチョウ葉、ヨモギ、ドロマイトその他の土壌成分その他の材料を添加して、エアレーションしてもよい。
本発明の水性経口液剤は、適宜水(水道水、ミネラル水など)で希釈して、ヒトを含む動物に対して使用することができる。例えば、体重が50kg未満のヒトには、1回当たり、液剤0.5〜2ml/kgの量を、水で2〜4倍に希釈し、また、体重が50kg以上のヒトには、液剤25〜100mlを、水で2〜4倍に希釈して、1日1〜2回、飲用させる。飲用を継続することにより、以下の実施例に示すごとく、所望の薬物吸収促進作用、アトピー性皮膚炎軽減作用、花粉症症状緩和作用、抗癌作用、肝臓障害軽減作用、記憶低下軽減作用および抗鬱作用が得られる。
以下に実施例を挙げて、本発明をさらに詳しく説明するが、これらに限定されるものではない。
経口水性液剤の製造
(1)ニンニク濾液の調製
上部が開放系の容器に水100Lを入れ、水洗、粉砕したニンニク5kgを分散させた。ついで、エアポンプを駆動して、容器底部に設けたエアレーション・ストーン部から、空気を32m/分の割合で供給し、温度25℃〜35℃で、蒸発した水を補給しながら、約1年間エアレーションした。約1年経過した時点で、ニンニクの水分散液に、反応による泡が観察されなくなり、エアレーションによる泡のみが観察されるようになり、ニンニク臭を感じなくなった。この時点で、容器内の、ニンニクの水分散液を濾紙で濾過し、無味無臭の濾液を得た。
(2)ニラ濾液の調製
ニンニク濾液の調製と同様にして、水100Lに、水洗、粉砕したニラ7kgを分散させ、ニラの濾液を得た。
(3)干ししいたけ濾液の調製
ニンニク濾液の調製と同様にして、水100Lに、粉砕した干ししいたけ1.5kg(乾燥重量)を分散させ、干ししいたけ濾液を得た。
(4)まいたけ濾液の調製
ニンニク濾液の調製と同様にして、水100Lに、粉砕した生まいたけ8kgを分散させ、生まいたけ濾液を得た。
(5)唐辛子濾液の調製
ニンニク濾液の調製と同様にして、水100Lに、唐辛子パウダー(市販品)を4kg(乾燥重量)を分散させ、唐辛子濾液を得た。
上記で得られた、濾液(1)、(3)、(4)および(5)を容量比1:1:1:1の割合で混合し、所望の経口水性液剤を得た。
合成ペニシリン製剤吸収促進効果に及ぼす影響
実施例1で得られた経口水性液剤のアンピシリン吸収促進効果に及ぼす影響について検討した。
方法
実験犬2頭(24時間絶食させたもの)を用い、該経口水性液剤1mL/kgを水道水で2倍希釈して実験犬の1頭に経口投与した。残りの1頭(対照)には同量の水道水を経口投与した。投与30分後、合成ペニシリン製剤(バチリオン)20mg/kgを経口投与した。
投与前、投与後15、30、60、120分後に末梢血を各5ml採取し、血清を分離した。高速液体クロマトグラフィー(HPLC)にて血清中の合成ペニシリン濃度を測定した。 HPLC分析のための前処理として、血清250μLに純水100μLを加え(1.4倍希釈)、限外濾過フィルター(Ultrafree-MC、MILLIPORE、5000 M.W.)により高分子成分を除去した後,濾液をHPLC分析した.HPLC分析時の条件は下記のとおりである。
カラム:COSMOSIL 5C18-MS-II(4.6x250mm)
溶出液A:0.04Mリン酸緩衝液(pH2.8)
溶出液B:メタノール
流速:0.8mL/分
検出:UV210nm
カラム温度:40℃
注入量:50μL
結果
結果を表1に示す。
Figure 2009256285
1) シグナル強度(x10-3)

表1に示すごとく、実施例1の経口水性液剤を薬物投与前に経口投与することにより、薬物の吸収が促進されることが示された。
マウスアトピー性皮膚炎モデルに対する軽減効果
実施例1で得られた経口水性液剤のアトピー性皮膚炎症状軽減効果について検討した。
方法
雄のNC/Ngaマウス(6週齢、1群8尾)を以下の3群に分けた。
非感作群:感作せず、水道水を給与。
感作対照群:感作させ、水道水を給与。
感作経口水性液剤投与群:感作させ、10倍希釈した実施例1の経口水性液剤を給与。
各群のマウスに水道水または経口水性液剤の希釈水を2週間給与した。投与開始2週間後に2,4,6−トリニトロクロロベンゼン(TNCB)溶液を胸、腹、後肢に塗布し、感作させた。感作4日目以降は1週間ごとにTNCB溶液を耳および背部に合計9回塗布して皮膚炎を誘発させた。
皮膚炎症状を、臨床スコア、耳介の肥厚、掻痒行動、皮膚の病理組織学的評価と、血清総IgE濃度の測定によって判定した。
結果
その結果、感作マウスは、耳および背部のTNCB塗布部位に対する掻痒行動が顕著に増加し、皮膚の肥厚も認められた。一方、実施例1の経口水性液剤投与マウスは掻痒行動が低下し、皮膚の炎症も軽度であった。
NC/Ngaマウスのアトピー性皮膚炎の発症には、原因遺伝子が第9染色体にマッピングされることがすでに報告されている(Kohara et al., Immunogenetics, 53:15-21, 2001)。この実施例では、NC/Ngaマウスの皮膚にTNCBを繰り返し塗布することによって感作させ、アトピー性皮膚炎を惹起させたが、本発明の経口水性液剤はこのアトピー性皮膚炎症状を緩和することが示された。
マウスにおける花粉症症状緩和効果
実施例1で得られた経口水性液剤の花粉症による症状緩和効果について検討した。
方法
雄のICRマウス(6週齢、1群8尾)を以下の3群に分けた。
非感作群:感作せず、水道水を給与。
感作対照群:感作させ、水道水を給与。
感作経口水性液剤投与群:感作させ、10倍希釈した実施例1の経口水性液剤を給与。
両群マウスの鼻腔内に、図1に示すスケジュールにしたがってスギ花粉症抗原(Cry j-1, Hayashibara Biochemical Laboratories, Inc.)を投与し、スギ花粉を感作させた。
被験群には感作処置中、3週間にわたって実施例1の経口水性液剤を飲水させ、対照群には経口水性液剤の代わりに水道水を飲水させた(水道水群)。
その後、スギ花粉症抗原を鼻腔内に投与(即時型アレルギー性鼻炎を誘導)した時の30分間の鼻拭い回数を計測した。
結果
結果を図2および図3に示す。これらの図から明らかなごとく、花粉症抗原感作群では鼻拭い回数は顕著に増加したが、実施例1の経口水性液剤(HP−1)投与によって鼻拭い回数は有意に抑制された。
この結果は、実施例1の経口水性液剤投与が即時型アレルギー性鼻炎の症状を緩和したことを示しており、特に花粉症抗原であるCry j-1によって誘導される鼻炎症状の緩和に対し、該経口水性液剤の飲水給与が有効であることを示している。
各種癌細胞に及ぼす影響
実施例1で得られた経口水性液剤の腫瘍増殖抑制効果について検討した。
方法
実施例1の経口水性液剤(濾過滅菌後使用)、該液剤を10倍に濃縮したもの(×10液剤)、該液剤を煮沸処理したもの(煮沸液剤、濾過滅菌後使用)、アガリスク((株)ノエビア、東京)(培養液で0.1mg/mLに調整し、濾過滅菌後使用)、マイタケエキス((株)健美舎、大阪)(培養液で5倍希釈し、濾過滅菌後使用)の、以下の細胞株に対する増殖抑制効果を調べた。
ヒト前骨髄球性白血病細胞株(HL-60)
マウス白血病由来株化細胞(L1210)
犬扁平上皮癌細胞株(sqc-1)(麻布大学荻原喜久美先生より分与)
犬悪性黒色腫細胞株(c-mela-1)(麻布大学荻原喜久美先生より分与)
各細胞を5%牛胎児血清添加培養液(sqc-1: Eagle MEM、岩城硝子、東京;HL-60、L1210、c-mela-1: RPMI 1640, Sigma, USA)で5.0x10〜5.0x10細胞/mLに調整し、96穴ウエルの一穴に100μLずつ分注した。HL-60およびL1210については細胞を96穴ウエルに分注直後にサンプルを10μLずつ添加し、5%CO、37℃下で3日間培養した。陽性対照には培養液を同量添加した。
sqc-1およびc-mela-1については96穴ウエルに分注後、5%CO、37℃下で24時間培養した。24時間後、サンプルを10μLずつ添加し、その後5%CO、37℃下で3日間培養した。陽性対照には培養液を同量添加した。
培養終了後、MTT溶液25μLずつ各ウエルに添加し、さらに5%CO、37℃下で2時間培養した。
HL-60およびL1210については、細胞破壊抽出液を100μLずつ各ウエルに添加し、懸濁後15分間静置した。sqc-1およびc-mela-1については、培養液を捨て、細胞破壊抽出液を100μLずつ各ウエルに添加し、サスペンド後15分間静置した。
ELISAリーダーで550nmの吸光度を測定した。
結果
結果を表2に示す。
Figure 2009256285
1) (試料 OD/対照 OD) x 100
2) 平均 +/- SD (n=4)
3) ND: No data
4) n=2
これらの結果より、4種類の癌細胞に対して30〜50%細胞増殖抑制効果があることが明らかとなった。また、L1210およびsqc-1をもちいた実験より、10倍濃縮した液剤では、細胞増殖抑制効果はさらに10%上昇することが判明した。sqc-1を用いた実験より、経口水性液剤を煮沸してもその細胞増殖抑制効果は低下しないことも判明した。
一般に市販されている抗腫瘍効果があるとされているアガリスクとマイタケエキスについても細胞増殖抑制効果を検討した結果、25%の細胞増殖抑制効果があることが明かとなった。これらの物質と実施例1の経口水性液剤を比較すると、実施例1の経口水性液剤はこれらの物質と同等またはそれ以上の効果があることが示された。
ラットCCl誘発肝障害モデルにおける効果
実施例1で得られた経口水性液剤のCCl誘発肝障害に対する緩和効果について検討した。
方法
雄のラット(Wistar-Imamichi、7週齢、1群5尾)を以下の群に分けた。
非処置群:CCl処置せず、水道水を給与。
処置対照群:CCl処置し、水道水を給与。
処置経口水性液剤給与群:CCl処置し、3倍希釈した実施例1の経口水性液剤を給与。
処置経口水性液剤給与群:CCl処置し、2倍希釈した実施例1の経口水性液剤を給与。
ラットに1週間、実施例1で得られた経口水性液剤または水道水を給与した。給与期間終了後、50%(v/v)CClオリーブ油溶液を単回経口投与し(3ml/kg)、
24時間後に肝臓のサンプリングを実施した。肝組織のパラフィン包埋切片を作製し、HE染色を施し、病理組織学的に検索した。
結果
結果を図4に示す。CCl処置対照群では著明な小葉中心性の変性・壊死(矢印)が認められたのに対し、CCl処置+2倍希釈の実施例1の経口水性液剤投与群の5例中2例では、小葉中心性の変性・壊死は認められず、細胞単位の空胞変性のみが認められた。CCl処置+3倍希釈の実施例1の経口水性液剤投与群では、対照群と著明な差は見られなかった。すなわち、2倍希釈の実施例1の経口水性液剤給与群において、肝組織の変性性変化および壊死性変化の著明な軽減が認められ、実施例1の経口水性液剤投与がCCl誘発肝障害を緩和する効果を有していることが示された。
老化促進マウスにおける記憶低下軽減効果
老化に伴う記憶力の減少に対する実施例1の経口水性液剤の軽減効果について検討した。
方法
雄の老化促進マウス(SAMP-8、日本SLC、3週齢、1群4尾)および雄の正常対照マウス(SAMR-1、 日本SLC、3週齢、1群4尾)を以下の群に分けた。
正常対照群(SAMR-1):水道水給与。
対照群(SAMP-8):水道水給与。
被験群(SAMP-8):実施例1の経口水性液剤を水道水で3倍希釈して給与。
各群のマウス(3週齢)に水道水または実施例1の経口水性液剤の希釈水を3週間飲水として給与し、6週齢時に受動回避試験を実施した。すなわち、試験1日目に試験箱の明室にマウスを入れ、1分後に暗室入り口のドアを開ける。その後、マウスが暗室に入るまでの時間を獲得試行潜時とした。暗室入り口のドアを閉じ、暗室床の金属グリッドから1.2mA、3秒の電気ショックを与えた。その24時間後に再びマウスを試験箱の明室に入れ、1分後に暗室入り口のドアを開ける。マウスが暗室に入るまでの時間を再生試行潜時とした。
なお、マウスの両前肢が暗室入り口を通過した時点で、暗室に入ったものとみなした。
結果
結果を図5に示す。獲得試行潜時は各群ともに差異はみられなかった。再生試行についてみると、正常対照群マウスでは全例ともに再生試行の潜時が約600秒であったのに対し(グラフは省略)、SAMP-8マウスの対照群は100秒以下に減少し、記憶障害を呈していた。3倍希釈した経口水性液剤(HP−1)を3週間給与したところ、SAMP-8マウスの再生試行潜時は約180秒レベルまで有意に改善した。
受動回避試験における再生試行潜時は、獲得試行時の嫌悪刺激をどれだけ記憶しているかの指標となる。したがって、本実験に使用したSAMP-8マウスは6週齢時点ですでに記憶力が有意に低下しているが、実施例1の経口水性液剤はこれを有意に軽減すると考えられる。また、SAMP-8の記憶・学習力低下は、脳のアセチルコリン神経の活動低下と密接に関連していることが知られており、該水性液剤は何らかの作用によって、このアセチルコリン神経の作用低下を補償していることが予想される。
マウスにおける抗欝効果
実施例1で得られた経口水性液剤の鬱症状軽減効果について検討した。
方法
雄のICRマウス(6週齢、1群10尾)を以下の群に分けた。
対照群:水道水を給与。
被験群1:実施例1の経口水性液剤を水道水で3倍希釈して給与。
被検群2:実施例1の経口水性液剤を水道水で10倍希釈して給与。
各群のマウスに水道水または実施例1の経口水性液剤の希釈水を1週間給与した。直径10cmのシリンダーに25℃の温水を水深10cmまで入れ、その中にマウスを入れて6分間の行動を解析した(強制水泳試験)。初めの2分間を除外し、2〜6分までの4分間(240秒)における不動時間を計測した。
結果
結果を図6に示す。水道水を給与したマウスの不動時間は約190秒であるのに対し、3倍希釈の実施例1の経口水性液剤(HP−1)を投与したマウスでは、不動時間が有意に減少した。また、10倍希釈の実施例1の経口水性液剤を投与したマウスでは、水道水を給与したマウスとの間に著明な差は認められなかった。
強制水泳における不動時間は動物が鬱様状態の場合に延長することが知られており、抗鬱薬の薬効評価にしばしば用いられる。この実施例の結果は、3倍希釈の経口水性液剤が鬱様症状を有意に緩和することを示している。
以上記載したごとく、本発明によれば、ニンニク等を原料とした、かつ、無味無臭の、薬物吸収促進、アトピー性皮膚炎軽減、花粉症症状緩和、抗癌、肝臓障害軽減、記憶低下軽減および抗鬱に有用な、経口水性液剤が提供できる。
スギ花粉抗原によるマウスの感作プロトコールを示す図である。 マウスにおける花粉症症状緩和効果試験における、10分ごとの鼻拭い回数を示すグラフである。 マウスにおける花粉症症状緩和効果試験における、30分ごとの鼻拭い回数を示すグラフである。 ラットのCCl誘発肝障害に対する効果を示す肝臓組織片を示す写真である。図中の矢印は小葉中心性の変性・壊死を示す。 SAMP-8マウスの受動回避試験における経口水性液剤の記憶低下軽減効果を示すグラフである。 マウスの強制水泳における経口水性液剤の不動時間短縮効果を示すグラフである。

Claims (6)

  1. ニンニク、ニラ、キノコ類および唐辛子から選ばれる少なくとも1種の成分を水中で、それらの臭気を感じなくなるまでエアレーションした後、濾過した濾液からなることを特徴とする薬物吸収促進用、アトピー性皮膚炎軽減用、花粉症症状緩和用、抗癌用、肝臓障害軽減用、記憶低下軽減用または抗鬱用の水性経口液剤。
  2. ニンニク、ニラ、キノコ類および唐辛子を個別にエアレーションし、得られた濾液を混合する請求項1記載の水性経口液剤。
  3. ニンニク、ニラ、キノコ類および唐辛子を混合してエアレーションする請求項1記載の水性経口液剤。
  4. 黒酢の存在下にエアレーションを行う請求項1〜3いずれか1項記載の水性経口液剤。
  5. 飲食品である請求項1〜4いずれか1項記載の水性経口液剤。
  6. 医薬品または医薬部外品である請求項1〜4いずれか1項記載の水性経口液剤。
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