JP2009254285A - 風味油の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】従来にはない新鮮な風味と旨味を有する、野菜類や果実類から風味成分を抽出した風味油の製造方法を提供する。
【解決手段】次の(A)、(B)及び(C)の工程:
(A)野菜類及び/又は果実類を成形加工する工程、
(B)野菜類及び/又は果実類に、野菜類及び/又は果実類の固形分100質量部に対して1〜10質量部であり、かつ系中水分100質量部に対して0.1〜1.25質量部となる量の酵素を作用させる工程、
(C)野菜類及び/又は果実類に食用油脂を加えて攪拌する工程、
を含む操作を行った後に、食用油脂を分取する風味油の製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、野菜類及び/又は果実類から風味成分を抽出する風味油の製造方法に関する。
長ネギ、タマネギ、生姜、ニンニク等の香味野菜類や、リンゴ、イチゴ、モモ、ミカン等の果実類から、動植物油脂を用い、加熱抽出等によりその風味成分を抽出した油脂が、各種食品の製造工程や製品の味付け、香り付け又はコク付けを目的として広く使用されている。これらは、シーズニングオイル、風味油、着香油、調味油、香味油などと呼ばれている。
風味油の製造方法としては、例えば、天然源植物性可食材料と、可食性油脂類とを、調合香料組成物の存在下に加熱変性処理(加水分解等)し、得られた加熱変性処理物から生成した加熱変性処理ずみ香味成分を分離採取する方法(特許文献1)、水分60%以上の生野菜を植物油脂と共に加熱した後、油相を採取する方法(特許文献2)、水分30%以下の乾燥ないし半乾燥植物性食品を油脂に加え、加熱した後に油相を採取する方法(特許文献3)、植物性食用油脂を用い、温度等の条件を変化させて多段階で抽出する方法(特許文献4)、食用油脂と風味賦与物を混合し、常圧加熱処理後水分存在下に加圧加熱処理する方法(特許文献5)、野菜等の風味性材料を加熱後に食用油脂に配合し抽出する方法(特許文献6)等、油脂に直接風味成分を抽出する技術が一般的に知られている。また、新鮮な風味を持った風味油を得る方法として、野菜ジュースを得た後に酵素処理を行い、その後油脂で抽出する方法(特許文献7)、生タマネギに水及び酵素を加えて酵素反応し、その後油脂を加えて加熱処理した後に油相部を採取する方法(特許文献8)等、酵素を作用させる工程を組み合わせた技術も提案されている。
特開昭58−40063号公報 特公昭59−4972号公報 特開平3−254638号公報 特公平1−39732号公報 特公平5−81214号公報 特開平10−262561号公報 特開2003−135000号公報 特開2008−61589号公報
前述の従来技術は、いずれも野菜類を動植物油脂で抽出する方法であるが、抽出効率を上げるために野菜類を裁断あるいは粉砕して使用するという方法や抽出油の温度を高くするという方法を採っている。これらのうち、酵素を用いずに抽出温度が100℃以上になるような方法は風味成分の高濃度抽出を目的としているが、揮発性の風味成分を抽出することはできない。一方、前述の野菜果汁を用いて酵素処理を行う手法は野菜類の新鮮な風味を得ることを目的として提案された方法であるが、本発明者が検討したところ、処理条件によっては新鮮な風味が得られないことが判明した。また、酵素処理の効率を高めるために、酵素反応温度を高くしたり水を多く加えた場合には、野菜類に内在している酵素活性までもが高まり、風味成分の加水分解が進行し易くなること等により、新鮮な風味成分が損なわれるという事実が判明した。
すなわち、野菜類や果実類から風味成分を抽出して風味油を製造する手段として、以上のような従来の処理方法を用いたのでは、野菜類等の新鮮な風味を十分に抽出することが困難であった。
従って、本発明の目的は、従来にはない新鮮な風味と旨味を有する、野菜類や果実類から風味成分を抽出した風味油の製造方法を提供することにある。
そこで本発明者は、上記の課題を解決すべく検討を行った結果、野菜類及び/又は果実類を成形加工する工程、野菜類及び/又は果実類に酵素を作用させる工程、並びに野菜類及び/又は果実類に食用油脂を加えて攪拌する工程を組み合わせることにより、従来では実現できなかった新鮮な風味を有する風味油が得られることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、次の(A)、(B)及び(C)の工程:
(A)野菜類及び/又は果実類を成形加工する工程、
(B)野菜類及び/又は果実類に、野菜類及び/又は果実類の固形分100質量部に対して1〜10質量部であり、かつ系中水分100質量部に対して0.1〜1.25質量部となる量の酵素を作用させる工程、
(C)野菜類及び/又は果実類に食用油脂を加えて攪拌する工程、
を含む操作を行った後に、食用油脂を分取する風味油の製造方法を提供するものである。
また、本発明は、上記の方法により得られる風味油、及び該風味油を含有する食品を提供するものである。
本発明の風味油の製造方法を用いることにより、従来にはない新鮮な風味と旨味を有する、野菜類や果実類から風味成分を抽出した風味油を得ることができる。
本発明の製造方法により得られる風味油は、その風味成分を野菜類及び/又は果実類(以下、これらを総称する場合は、単に「野菜類等」と表記する)から抽出する。野菜類及び/又は果実類の種類としては特に制限はないが、水分量が80質量%(以下、単に「%」と表記する)以上であることが、新鮮な風味が得られる点から好ましい。具体的には、乾燥工程等の加熱工程を経ていないもの、例えば、生鮮野菜類、生鮮果実類、それらの冷凍品が好ましい。野菜類としては、例えば、キャベツ、ホウレンソウ、レタス、シュンギク、小松菜、カラシナ、シソ、セリ、アスパラガス、ニラ、パセリ、ミツバ等の葉菜類;ショウガ、ニンニク、ニンジン、ダイコン、カブ、ゴボウ、ワサビ等の根菜類;タマネギ、長ネギ、フキ、セロリ等の茎菜類;カリフラワー、ブロッコリー、ミョウガ等の花菜類;キュウリ、カボチャ、トマト、ナス、ピーマン、シシトウガラシ等の果菜類等が挙げられる。
果実類としては、例えば、スイカ、メロン、マクワウリ等のウリ科の果実;ミカン、オレンジ、ユズ、カボス、スダチ、レモン、ライム等のミカン科果実;モモ、リンゴ、ウメ、スモモ、イチゴ、カリン、ビワ、梨、西洋梨、アンズ等のバラ科果実;バナナ等のバショウ科の果実;パイナップル等のパイナップル科の果実;キウイ等のマタタビ科の果実;アボガト等のクスノキ科の果実;パパイア等のパパイア科の果実等が挙げられる。
本発明の風味油の製造方法に使用する野菜類等は、以上例示したような野菜類、果実類から選択される1種でも良いし、2種以上を組み合わせて使用しても良い。
本発明においては、(A)野菜類等を成形加工する工程を採る。ここでいう「成形加工」とは、野菜類等を粉砕又はカットすることをいう。扇型切りや房のある野菜類等は房の状態にし、鱗茎のある野菜類は粉砕又はカットした後に鱗茎を剥がした状態としてもよく、それ以外の形状のものは長辺方向の長さ(長手方向の長さ)を10〜100mm程度とすることが新鮮な風味を発現させる点から好ましく、更に15〜90mm、特に40〜75mmとすることが好ましい。加工用具又は加工機としては、包丁、ダイスカッター、スライスカッター等が挙げられ、野菜類等の大きさや量等に合わせ、適宜任意のものを選択し、適宜任意の使用条件により成形加工することができる。
本発明においては、(B)野菜類等に、野菜類等の固形分100質量部(以下、単に「部」と表記する)に対し1〜10部であり、かつ系中水分100部に対して0.1〜1.25部となる量の酵素を作用させる工程を採る。酵素としては、セルラーゼ、グルタミナーゼ、ペクチナーゼ及びプロテアーゼから選択される1種又は2種以上を用いることが、野菜類等の新鮮な風味が十分に抽出され、従来にはない新鮮な風味と旨味を有する風味油とする点から好ましい。セルラーゼとしては、例えば、セルロシンAC−40(エイチビーアイ(株))等が挙げられる。グルタミナーゼとしては、例えば、グルタミナーゼダイワ(大和化成(株))等が挙げられる。ペクチナーゼとしては、例えば、スクラーゼN(三共(株))等が挙げられる。プロテアーゼとしては、例えば、プロテアーゼ「アマノ」G(天野エンザイム(株))等が挙げられる。
酵素の使用量は、野菜類等の種類、酵素の力価によっても異なるが、野菜類等の固形分100部に対し1〜10部であるが、野菜類等の新鮮な風味が十分に抽出される点から、野菜類等の固形分100部に対し0.1〜8部、特に0.3〜6部とすることが好ましい。また、作用させる酵素量は、工程(B)における系中水分100部に対して0.1〜1.25部であるが、更に0.1〜1部、特に0.1〜0.8部とすることが、風味成分の加水分解が少なく、野菜類等の新鮮な風味が十分に抽出される点から好ましい。酵素の添加にあたっては、系中の水分量を測定しておき、所定量になるように固形の酵素又は酵素含有液を添加すればよいが、野菜類等以外の水分を加えないこと、すなわち、酵素を野菜類等に含まれる水分のみに溶解させて作用させることが好ましい。但し、ここでいう「水分を加えない」とは、野菜類等の洗浄水として持ち込まれる程度の水分を排除するものではない。すなわち、「水分を加えない」とは、系中水分のうち野菜類等に含まれる水分以外の水分が10%以下、更に7%以下、特に5%以下であることをいう。
また、前記工程(B)において、野菜類等の固形分/系中水分の質量比は、4/100〜30/100であることが、野菜類等の新鮮な風味が十分に抽出される点から好ましく、更に6/100〜15/100、特に8/100〜13/100とすることが好ましい。
前記工程(B)の処理条件は、野菜類等の種類、酵素の種類によっても異なるが、例えば20〜60℃の温度で1〜24時間とし、操作は、静置又は攪拌する方法が挙げられる。温度は、更に35〜60℃、特に38〜45℃、時間は更に3〜24時間、特に5〜22時間とすることが好ましい。攪拌は特に制限されないが、強磁場型マグネチックスターラー等を用いて行うことが好ましく、また密閉容器内で行うことが好ましい。
酵素処理時における反応液のpHは3〜8とすることが、野菜類等の新鮮な風味が十分に抽出される点から好ましく、更に3.2〜7、特に3.5〜6.8とすることが好ましい。また、使用する素材により反応液のpHを調整する目的で、有機酸及びそのアルカリ金属塩を添加してもよい。有機酸は野菜類等の新鮮な風味が十分に抽出される点から、酢酸、クエン酸、リンゴ酸、乳酸、酒石酸及びコハク酸から選択される1又は2以上のものを用いることが好ましく、中でも酢酸を用いることが好ましく、有機酸のアルカリ金属塩としては風味の点からナトリウム塩が好ましく、特に酢酸ナトリウムが好ましい。反応液中の有機酸の含有量は、0.01〜1mol/L、更に0.03〜0.5mol/L、特に0.08〜0.3mol/Lとすることが、pHを最適範囲に調整し、野菜類等の新鮮な風味が十分に抽出される点から好ましい。
本発明においては、(C)野菜類等に食用油脂を加えて攪拌する工程を採る。使用する食用油脂の量は、目的とする風味油の種類によって任意に設定が可能であるが、野菜類等100部に対して100〜2000部とすることが好ましく、更に150〜1500部、特に100〜300部とすることが、風味油製造直後の野菜類等の新鮮な風味が良好に維持される点から好ましい。攪拌は、プロペラ式攪拌装置、掻き取り型斜軸攪拌装置、マグネチックスターラー等により行う方法が挙げられ、また、密閉容器を用いて行うことが好ましい。攪拌する際の条件は、酵素が存在しない場合には、温度を0〜40℃とし、攪拌速度100r/min以下にて、1分〜24時間の範囲で設定するのが好ましい。酵素が存在する場合には、温度は使用する酵素の活性化温度に依存するが概ね40〜60℃、時間は1〜24時間とすることが好ましい。酵素処理開始直後の攪拌は最初5〜100r/minで攪拌し、野菜類等に内在する水が出始めた後は、回転数を100〜1000r/minとすることが、酵素反応時間を短縮する点から好ましい。
本発明において使用する食用油脂は、動物性、植物性のいずれでも良く、例えば、動物油としては牛脂、豚脂、魚油等、植物油としては大豆油、パーム油、パーム核油、綿実油、落花生油、ナタネ油、コーン油、サフラワー油、サンフラワー油、米油等が挙げられ、それらの硬化油も挙げられる。また、中鎖脂肪酸トリグリセライド(MCT)や、これと前記の動植物油とのエステル交換油等も挙げられる。これらの中でも、風味油製造直後の野菜類等の風味を良好に維持する点から、大豆油、綿実油、落花生油、ナタネ油、コーン油、サフラワー油、サンフラワー油等の植物油を用いることが好ましい。
また、本発明において使用される食用油脂に含まれる遊離脂肪酸(塩)含量は、5%以下に低減されるのが好ましく、より好ましくは0〜3.5%、更に0〜2%、特に0.01〜1%、特に0.05〜0.5%とするのが風味の点で好ましい。
本発明において、食用油脂がジアシルグリセロールを15%以上含有することがまとまりのある良好な風味を発現する点から好ましい。食用油脂中のジアシルグリセロール含量は、より好ましくは15〜95%であり、更に好ましくは35〜95%、更に50〜95%、更に70〜93%、特に75〜93%、殊更80〜90%とすることが好ましい。
ジアシルグリセロールを構成する脂肪酸の80〜100%が不飽和脂肪酸であることが好ましく、より好ましくは90〜100%、更に93〜100%、特に93〜98%、殊更94〜98%であるのが外観、生理効果、油脂の工業的生産性の点で好ましい。ここで、この不飽和脂肪酸の炭素数は14〜24、更に16〜22であるのが好ましい。
ジアシルグリセロールを構成する脂肪酸のうち、オレイン酸の含有量は20〜65%であることが好ましく、更に25〜60%、特に30〜50%、殊更30〜45%であるのが外観、脂肪酸の摂取バランスの点で好ましい。更に外観、生理効果の点から、ジアシルグリセロール中のジオレイルグリセロールの含有量は、45%未満、更に0〜40%が好ましい。
ジアシルグリセロールを構成する脂肪酸のうちリノール酸の含有量は15〜65%、好ましくは20〜60%、更に30〜55%、特に35〜50%であるのが外観、脂肪酸の摂取バランスの点で好ましい。更に、酸化安定性、生理効果の点から、ジアシルグリセロール中のリノール酸/オレイン酸の含有質量比が0.01〜2、好ましくは0.1〜1.8、特に0.3〜1.7であることが好ましい。
ジアシルグリセロールを構成する脂肪酸のうちリノレン酸の含有量は15%未満、好ましくは0〜13%、更に1〜10%、特に2〜9%であるのが外観、脂肪酸の摂取バランス、酸化安定性の点で好ましい。リノレン酸には、異性体としてα−リノレン酸とγ−リノレン酸が知られているが、α−リノレン酸が好ましい。
ジアシルグリセロールを構成する脂肪酸のうち、飽和脂肪酸の含有量は20%未満であることが好ましく、より好ましくは0〜10%、更に0〜7%、特に2〜7%、殊更2〜6%であるのが、外観、生理効果、油脂の工業的生産性の点で好ましい。飽和脂肪酸としては、炭素数14〜24、特に16〜22のものが好ましく、パルミチン酸、ステアリン酸が特に好ましい。
ジアシルグリセロールを構成する脂肪酸のうち、トランス不飽和脂肪酸の含有量は、0〜4%、好ましくは0.1〜3.5%、更に0.2〜3%であるのが風味、生理効果、外観、油脂の工業的生産性の点で好ましい。
ジアシルグリセロールを構成する脂肪酸のうち、共役不飽和脂肪酸の含有量は1%以下であることが好ましく、より好ましくは0.01〜0.9%、更に0.1〜0.8%、特に0.2〜0.75%、殊更0.3〜0.7%であるのが風味、生理効果、外観、油脂の工業的生産性の点で好ましい。
ジアシルグリセロールを構成する脂肪酸中、炭素数12以下の脂肪酸の含有量は、風味の点で5%以下であるのが好ましく、更に0〜2%、特に0〜1%、実質的に含まないのが更に好ましい。残余の構成脂肪酸は炭素数14〜24、特に16〜22であるのが好ましい。
また、生理効果、保存性、油脂の工業的生産性及び風味の点から、ジアシルグリセロール中の1,3−ジアシルグリセロールの割合が50%以上、更に52〜100%、特に54〜90%、殊更56〜80%であるジアシルグリセロールを用いるのが好ましい。
ジアシルグリセロールの起源としては、植物性、動物性油脂のいずれでもよい。具体的な原料としては、菜種油、ひまわり油、とうもろこし油、大豆油、あまに油、米油、紅花油、綿実油、牛脂、魚油等を挙げることができる。またこれらの油脂を分別、混合したもの、水素添加や、エステル交換反応などにより脂肪酸組成を調整したものも原料として利用できるが、水素添加していないものであることが、食用油脂を構成する全脂肪酸中のトランス不飽和脂肪酸含量を低減させる点から好ましい。また、生理効果、製品が白濁せず外観が良好となる点から、不飽和脂肪酸含有量が高い植物油が好ましく、中でも菜種油、大豆油がより好ましい。
本発明において使用される食用油脂は、トリアシルグリセロールを4.9〜84.9%含有することが好ましく、より好ましくは4.9〜64.9%、更に6.9〜39.9%、特に6.9〜29.9%、殊更9.8〜19.8%含有するのが生理効果、油脂の工業的生産性、外観の点で好ましい。
本発明において使用される食用油脂に含まれるトリアシルグリセロールの構成脂肪酸は、ジアシルグリセロールと同じ構成脂肪酸であることが、生理効果、油脂の工業的生産性の点で好ましい。
本発明において使用される食用油脂は、モノアシルグリセロールを0.1〜5%含有することが好ましく、より好ましくは0.1〜2%、更に0.1〜1.5%、特に0.1〜1.3%、殊更0.2〜1%含有するのが風味、外観、油脂の工業的生産性等の点で好ましい。電子レンジ調理により加熱されやすいという点でモノアシルグリセロールは0.1%以上含有するのが好ましく、電子レンジ調理中の発煙等安全性の点から5%以下が好ましい。モノアシルグリセロールの構成脂肪酸はジアシルグリセロールと同じ構成脂肪酸であることが、油脂の工業的生産性の点で好ましい。
本発明においては、前記(A)〜(C)の工程を適宜組み合わせて行うことができるが、少なくとも工程(A)は単独で、又は他の工程と同時に最初に行うのが好ましい。具体的には、例えば、まず(A)野菜類等を成形加工した後に、(B)酵素を作用させ、次いで(C)食用油脂を加えて攪拌するという方法が挙げられる。この場合、野菜類等の新鮮さを保つ観点から、野菜類等を成形加工した後は速やかに酵素を作用させることが好ましい。成形加工後、酵素処理を開始するまでの時間は60分以下、更に40分以下、特に20分以下とすることが、野菜類等の新鮮さを保つ点から好ましい。
また、工程(A)と工程(B)を同時に行った後、工程(C)を行っても良い。すなわち、野菜類等を成形加工する際に同時に酵素を投入して作用させるという方法である。本態様は、野菜類等の新鮮さを保つ点から好ましい。
本発明の態様においては、(A)野菜類等を成形加工した後に、(C)食用油脂を加えて攪拌し、その後(B)酵素を作用させるという方法でも良い。
また、工程(A)と工程(C)を同時に行った後、工程(B)を行っても良い。すなわち、野菜類等を食用油脂中で成形加工及び攪拌した後、酵素を作用させるという方法である。この場合、食用油脂中で野菜類等を成形加工した後に攪拌しても良いし、成形加工しつつ攪拌しても良い。これら態様は、新鮮な風味と旨味の成分をより多く抽出する観点から好ましい。
本発明においては、前記(A)〜(C)の工程を行った後に油相である食用油脂を分取する。油相を分取する手段としては、例えば、遠心分離、静置分離等の方法を採用することができる。得られた油相は、細孔径1μm程度のフィルター等にて濾過することにより、野菜類等の固形物を除去することが、従来にはない新鮮な風味と旨味を長期間維持する点から好ましい。
本発明の製造方法により得られる風味油は、例えば、風味調味料、たれ類、ドレッシング、パスタソース等の液体調味料;スープ類;調理食品;総菜類;スナック類;珍味類等の広い食品に利用することができる。これらの食品に対する風味油の配合量は、例えば、食品中に0.01〜100%、更に0.05〜80%、特に0.1〜60%とすることが、本発明の風味油の特徴である従来にはない新鮮な風味と旨味を付与する点から好ましい。
〔食用油脂〕
食用油脂として次の3種類を使用した。なお、下記TAGはトリアシルグリセロール、DAGはジアシルグリセロール、MAGはモノアシルグリセロールを意味する。
・DAG高含有油脂:エコナクッキングオイル(花王(株)/TAG:15%、DAG:84%、MAG:1%)
・TAG主体の油脂:市販ひまわり油(味の素(株)/TAG:97%、DAG:3%、MAG:0%)
〔ヘッドスペース分析法(1−プロパンチオール分析法)〕
スペルコ社10mLサイズヘッドスペースバイアルに試料を1g量り採り、封入した後、ゲステル社MPS3型自動前処理装置を用いてスペルコ社ヘッドスペース固体濃縮抽出ファイバー(モデル CAR/PDMS/PDMS メタル)を用いて、気相から香気成分を抽出(条件:平衡化温度40℃30分間、抽出40℃30分間、攪拌あり)した。この抽出した試料を、アジレントテクノロジー社ガスクロマトグラム質量検出器(GC/MS、モデル6890GC/5975B Inert MS)にアジレントテクノロジー社J&W DB−WAX(長さ60m×φ0.25m、膜厚0.25μm)カラムを取り付けた分析装置にスプリットレス法にて注入した。SCAN法にて質量分析を行い、簡易1点検量線外部標準法(溶媒の影響を考慮し、1−プロパンチオール(関東化学、特級)を標準濃度100μg/gになるように抽出に用いたものと同一の油脂を用いて調製した標準溶液をそれぞれ調製した。標準液を1g採り10mLヘッドスペースバイアルに封入したものを標準とした)にて分析した。
〔官能評価法〕
調味食品開発に携わる専門パネル5名により、次に示す製造方法により製造した風味油(本発明品1〜4及び比較品1〜2)を食し、新鮮香及びコク味について次の基準に従って評価を行った。結果を表1に示す。
・「新鮮香」の評価基準
×:新鮮香を感じられない
△:新鮮香を弱いが感じられる
○:新鮮香を明らかに感じられる
・「コク味」の評価基準
×: コク味が感じられない
△: 弱いコク味を有する
○: コク味が感じられ、ややおいしい
◎: コク味があり、おいしい
なお、ここでいう「新鮮香」とは、生タマネギ特有の辛味を想起させる風味及び有機硫黄化合物由来の香気をいい、「コク味」とは、持続する旨味をいう。
実施例1
市販の北海道産のタマネギL玉(水分含有量90.4%)を、包丁を用いて予め手作業で頭部と根部を切断後、洗浄処理を施し、8分割して扇型に加工した。成形加工の3分後に、2Lネジ口ガラス瓶にタマネギ400gを投入し、セルラーゼとしてセルロシンAC−40(エイチビーアイ(株))を0.4g添加した。ネジ口ガラス瓶にオクタゴン型テフロン(登録商標)攪拌子(長さ40mm)を入れ、マグネチックスターラー((株)アサヒ理化製作所社製モデルAMG−H型、回転磁石強度:12000G)にて50r/minに設定し、40℃恒温槽中で攪拌を開始した。3時間経過時点から20時間までは同マグネチックスターラーの攪拌設定を750r/minとし、引き続き酵素処理反応を行った。反応終了後、ネジ口ガラス瓶反応容器を水を張った3Lステンレス容器に設置し、加熱して90℃に達したところで90℃3分間保持することにより酵素失活処理を行った。その後、急冷し、酵素反応生成物およそ400gを得た。その酵素反応生成物にDAG高含有油脂400gを入れ、マグネチックスターラーを用い、750r/minにて1時間攪拌処理することにより抽出処理を行った。酵素反応生成物を含む抽出液を遠沈管に入れ、日立工機製遠心分離機を用いて7000r/min、10分間処理し、遠心分離を行った。遠沈管から上層油相部を採取し、これに硫酸ナトリウム40gを入れ、750r/minにて10分間攪拌した。次いで、細孔径1.0μmPTFEフィルター(日本ミリポア(株))を取り付けたガラス濾過器にて吸引濾過し、清澄な風味油およそ350gを得た。
実施例2
実施例1記載の方法において、抽出油脂をTAG主体の油脂に置き換えた以外は、実施例1と同様の操作を行い風味油を得た。
実施例3
実施例1記載の方法において、酵素使用量を2gとし、抽出油脂を600gとした以外は、実施例1と同様の操作を行い風味油を得た。
実施例4
実施例2記載の方法において、酵素使用量を2gとし、抽出油脂を600gとした以外は、実施例2と同様の操作を行い風味油を得た。
比較例1
市販の北海道産のタマネギL玉を、包丁を用いて予め手作業で頭部と根部を切断加工後、3〜5mm大にみじん切り加工した。タマネギ400gに0.3%ビタミンC水溶液1500gを添加してミキサーにて粉砕した。これを2Lネジ口瓶に入れ、そこに、セルラーゼとしてAC−40(エイチービーアイ)0.4g添加し、実施例1と同様に攪拌しながら40℃にて20時間酵素処理した。得られた粉砕物を遠心分離により固液分離しタマネギジュース1400gを得た。得られたタマネギジュースにDAG高含有油脂400gを添加して、室温下、1時間攪拌抽出を行った。抽出後、静置し、油層部をデカント分離して清澄なタマネギ風味油およそ350gを得た。
比較例2
比較例1記載の方法において、抽出油脂をTAG主体の油脂に置き換えた以外は、比較例1と同様の操作を行い風味油を得た。
Figure 2009254285
表1の結果から、実施例1〜4の方法により製造した風味油は、比較例1又は2の方法にて製造したものと比べて明らかに新鮮香が優れており、今までにない新鮮な香りを有しつつ旨味とコク味を有していた。この点は、分析によりタマネギ新鮮香を呈する成分の一つである1−プロパンチオールが検出されたことからも裏付けられた。実施例1と2は、抽出油を変更したのみであるが、いずれも生タマネギの新鮮香を感じた。このように油の種類に依らず、本発明の製造方法によって、今まで採取が難しかった新鮮香を有する風味油を得ることができた。
また、実施例1に対する実施例3、及び実施例2に対する実施例4は、酵素及び食用油脂の量を増大させたものである。野菜類等の量に対して使用する食用油脂の量のみを増大させれば、抽出される新鮮香の成分である1−プロパンチオールの量は低下するはずであるが、併せて酵素の量を増やすことで1−プロパンチオールの量を増大させることができた。この結果が官能評価に表れており、実施例3は実施例1に対し、実施例4は実施例2に対して、それぞれ同レベルの新鮮香とおいしさを兼ね備えたタマネギ風味油が得られた。すなわち、野菜類等の量を変えずに酵素の量を増やすことで、良好な風味をより多く抽出することができることが示唆された。

Claims (8)

  1. 次の(A)、(B)及び(C)の工程:
    (A)野菜類及び/又は果実類を成形加工する工程、
    (B)野菜類及び/又は果実類に、野菜類及び/又は果実類の固形分100質量部に対して1〜10質量部であり、かつ系中水分100質量部に対して0.1〜1.25質量部となる量の酵素を作用させる工程、
    (C)野菜類及び/又は果実類に食用油脂を加えて攪拌する工程、
    を含む操作を行った後に、食用油脂を分取する風味油の製造方法。
  2. 前記(B)工程において、野菜類及び/又は果実類中の水分以外に水を加えないものである請求項1記載の風味油の製造方法。
  3. 使用する野菜類及び/又は果実類の水分量が80質量%以上である請求項1又は2記載の風味油の製造方法。
  4. 酵素が、セルラーゼ、グルタミナーゼ、ペクチナーゼ及びプロテアーゼから選択される1種又は2種以上のものである請求項1〜3のいずれか1項に記載の風味油の製造方法。
  5. 食用油脂が、ジアシルグリセロールを15質量%以上含有するものである請求項1〜4のいずれか1項に記載の風味油の製造方法。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の製造方法により得られる風味油。
  7. 請求項6記載の風味油を含有する食品。
  8. 食品が液体調味料である請求項7記載の食品。
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