JP6041910B2 - アブラナ科野菜含有飲料及びその製造方法、並びにアブラナ科野菜含有飲料に対する新鮮な香味の付与方法 - Google Patents

アブラナ科野菜含有飲料及びその製造方法、並びにアブラナ科野菜含有飲料に対する新鮮な香味の付与方法 Download PDF

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Description

本発明が関係するのは、アブラナ科野菜含有飲料及びその製造方法、並びにアブラナ科野菜含有飲料に対する新鮮な香味の付与方法である。
従来から野菜含有飲料は、幅広く飲まれており、その理由は、健康の維持である。野菜含有飲料を例示すると、野菜ミックスジュース、野菜果実ミックスジュース等である。何れのジュースにおいても、その製造方法を主に構成するのは、調合工程であり、ここで調合されるのは、野菜の搾汁、果物の搾汁、及びそれらの濃縮還元汁である。
多くの野菜含有飲料は、容器詰されている(以下、「容器詰野菜含有飲料」という。)。容器詰野菜含有飲料で多用されるのは、アブラナ科野菜である。アブラナ科野菜が含有する香気成分は、多岐にわたり、例示すると、イソチオシシアネート類やスルフィド化合物等である。従来、これらの香気成分は、不快臭とされていた(特許文献1及び2)。
容器詰野菜含有飲料は、手軽に購入できる。すなわち、容器詰野菜含有飲料は、津々浦々、流通している。そのような流通が可能なのは、容器詰野菜含有飲料が殺菌されているからである。
近年、野菜含有飲料の提供場所は、広がっており、小売店舗のみならず、フレッシュジューススタンドもある。フレッシュジューススタンドが提供するのは、野菜の搾汁、果物の搾汁、及びこれらの混合汁である。そのようなフレッシュジュースが提供する価値は、搾りたての美味しさであり、例示すると、新鮮な香味である。
今後、野菜含有飲料が求められるのは、購入の手軽さのみならず、かつ、新鮮さである。この新鮮さとは、生の野菜及び果物本来の香味により近しいことである。この新鮮さを実現するのに必要なのは、加工における香味劣化の抑制である。
特開平10−42841号公報 特開2001−275602号公報
本発明が解決しようする課題は、アブラナ科野菜含有飲料における新鮮さの実現である。
本願発明者らが鋭意検討して見出したのは、イソチオシアネート類及び脂肪族アルデヒド類の調整によって、アブラナ科野菜本来の香味が感じられるという点である。具体的には、次のとおりである。
本発明に係るアブラナ科野菜含有飲料が少なくとも含有するのは、3−ブテン−1−イルイソチオシアネート(以下、ITCと記載する)及びトランス−2−ヘキセナールである。当該飲料において、3−ブテン−1−イルイソチオシアネートの濃度は、500乃至1000ppbであり、かつ、トランス−2−ヘキセナールの濃度は、1000乃至5000ppbである。より好ましくは、当該飲料において、3−ブテン−1−イルイソチオシアネートの濃度は、500乃至5000ppbであり、かつ、トランス−2−ヘキセナールの濃度が1000乃至3000ppbである。
本発明に係るアブラナ科野菜含有飲料の製造方法を構成するのは、破砕工程、酵素反応工程である。当該破砕工程で得られるのは、野菜の破砕物である。また、当該酵素反応工程で生成されるのは、3−ブテン−1−イルイソチオシアネート及びトランス−2−ヘキセナールである。当該破砕物の加工温度は、殺菌の直前まで常温である。
本発明が提供できるのは、アブラナ科野菜含有飲料であって、アブラナ科野菜本来の香味が感じられるものである。
<本実施の形態に係る容器詰アブラナ科野菜含有飲料の概要>
本実施の形態に係る容器詰アブラナ科野菜含有飲料(以下、「本飲料」という。)の香味が想起させるのは、アブラナ科野菜の新鮮さである。本飲料とは、飲料であって、その原料の一部又は全部がアブラナ科野菜であり、かつ、容器詰めされたものである。本飲料を例示すると、野菜ジュース、野菜ミックスジュース、野菜果実ミックスジュース等である。本飲料の流通温度帯は、いわゆるチルド(冷蔵)温度帯であり、より具体的には、10℃以下であり凍結しない温度帯である。
<本飲料の原料>
本飲料の主な原料は、アブラナ科野菜に加えて、それ以外の野菜及び/又は果実である。また、本飲料においては、アブラナ科野菜、それ以外の野菜、及び果実の固形物が配合されていても良い。具体的には、搾汁残渣、荒破砕物、ダイスカット等、処理されたものである。
アブラナ科野菜を例示すると、小松菜、ケール、キャベツ、芽キャベツ、プチヴェール、大根、大根の葉、からし菜等である。これらの中からは一種又は二種以上が選択される。アブラナ科野菜以外の野菜を例示すると、ナス科の野菜、セリ科の野菜、アカザ科の野菜、キク科の野菜、ユリ科の野菜、ウリ科の野菜、シナノキ科、クサスギカズラ科、ショウガ科、シソ科等であり、これらの中から一種又は二種以上が選択される。念のため、ナス科の野菜を例示すると、ナス、パプリカ、ピーマン等である。セリ科の野菜を例示すると、セロリ、アシタバ、パセリ等である。アカザ科の野菜を例示すると、ホウレンソウ、ビート等である。キク科の野菜を例示すると、レタス、シュンギク、サラダナ、ゴボウ、ヨモギ等である。ユリ科の野菜を例示すると、タマネギ、ニンニク、ネギ、ニラ等である。ウリ科の野菜を例示すると、キュウリ、ニガウリ、トウガン等である。シナノキ科を例示すると、モロヘイヤ等である。クサスギカズラ科を例示すると、アスパラガス等である。ショウガ科を例示すると、ショウガ、ミョウガ等である。シソ科を例示すると、シソ、ローズマリー、タイム、ペパーミント等である。
前述の通り、本飲料が含有してもよいのは、果実である。果実を例示すると、柑橘類、リンゴ、ウメ、モモ、サクランボ、アンズ、プラム、プルーン、カムカム、ナシ、洋ナシ、ビワ、イチゴ、ラズベリー、ブラックベリー、カシス、クランベリー、ブルーベリー、メロン、スイカ、キウイフルーツ、ザクロ、ブドウ、バナナ、グァバ、アセロラ、パインアップル、マンゴー、パッションフルーツ、レイシ等であり、これらのうちのから一種又は二種以上が選択される。柑橘類を例示すると、レモン、オレンジ、ネーブルオレンジ、グレープフルーツ、ミカン、ライム、スダチ、ユズ、シイクワシャー、タンカン等である。
<本飲料の製造方法>
本飲料の製造方法(以下、「本製法」という。)を主に構成するのは、破砕工程、搾汁工程、調合工程、殺菌工程、充填工程及び冷却工程である。これらの工程の一般的な説明のために本願明細書が取り込むのは、最新果汁・果実飲料辞典(社団法人日本果汁協会監修)の内容である。本実施の形態に特有な事項の説明は、以下のとおりである。
破砕工程では、野菜又は果物が破砕又は摩砕される。本実施の形態で破砕される野菜は、少なくとも、アブラナ科野菜であり、より具体的には、小松菜である。緑色野菜の加工で一般的に実施される処理方法は、破砕前の加熱である。例示すると、熱水中でのブランチング、あるいは蒸気加熱である。しかし、本製法では、破砕工程前に、アブラナ科野菜は、加熱されない。非加熱の理由は、酵素失活の回避である。すなわち、ミロシナーゼが活性し、それによって、イソチオシアネート類が生成される。また、脂肪酸から青葉様香気成分も生成される。本製法では、アブラナ科野菜以外の原料の破砕は、省略されてもよい。
搾汁工程では、破砕された野菜又は果物が搾られ、それで得られるのは、野菜又は果物の搾汁である。本製法では、アブラナ科野菜以外の原料の搾汁は、省略されてもよい。
調合工程では、当該搾汁が混合撹拌され、それで得られるのは、調合液である。本製造方法が排除しないのは、各種調味料及び食品添加物の添加である。調味料を例示すると、塩、砂糖等である。食品添加物を例示すると、香料、着色料、pH調整剤、酸化防止剤、保存料、乳化剤、栄養強化剤等である。もっとも、これらの物質は、極力添加しないのが好ましい。
殺菌工程では、調合液が殺菌される。殺菌方法は、様々であるが、その一例は、加熱である。殺菌条件は、各種規格(社内規格、業界規格等)に従う。破砕物の加工温度は、殺菌されるまで、常温(5度乃至35度)である。つまり、酵素反応工程とは、破砕工程以降、殺菌工程手前までをいう。
充填工程では、殺菌された調合液が容器詰される。その後、容器は、密封される。容器を例示すると、プラスチックカップ、金属缶、紙容器、ペットボトル、ビン等である。紙容器が含むのは、紙容器であってその内部を保護する手段が金属箔やプラスチックフィルム等であるが、これに限らない。
冷却工程では、殺菌された調合液又は密封された容器が冷却される。本発明において排除しないのは、殺菌工程前における冷却工程である。冷却されるのは、破砕物、搾汁、又は調合液である。冷却方法を例示すると、冷媒を用いた熱交換である。
<本飲料の香気成分>
本飲料が含有する香気成分は、多岐にわたり、例示すると、イソチオシアネート類、脂肪族アルコール類、脂肪族アルデヒド類、スルフィド化合物等である。
イソチオシアネート(”Isothiocyanate”(ITC))類が呈するのは、刺激臭や辛味等である。イソチオシアネート類を含むのは、山葵等である。それ故、イソチオシアネート類が過度に含まれると、飲料適性が損なわれる。イソチオシアネート類を生成させるのは、ミロシナーゼであり、その基質は、含硫配糖体のグルコシノレートである。ミロシナーゼは、アブラナ科野菜の内在酵素である。つまり、アブラナ科野菜の破砕直後に、グルコシノレートは、酵素反応して、それによって生成されるのがイソチオシアネート類である。イソチオシアネート類を例示すると、3−ブテン−1−イルイソチオシアネート(3−Buten−1−yl Isothiocyanate)、2−フェニルエチルイソチオシアネート(2−Phenylethyl Isothiocyanate)、4−ペンチルイソチオシアネート(4−Pentyl Isothiocyanate)、アリルイソチオシアネート(Allyl Isothiocyanate)等である。
脂肪族アルコール類及び脂肪族アルデヒド類は、いずれも、香気成分であり、その一部が寄与するのは、フレッシュ感である。当該香気成分が呈するのは、青葉様の匂い(以下、「青葉様香気」という。)である。当該香気成分の生成経路は、次の通りである。不飽和脂肪酸が過酸化反応して、それによって生成されるのがヒドロペルオキシドである。過酸化反応を起こさせるのは、リポキシゲナーゼである。次に、ヒドロペルオキシドが開裂反応し、それによって生成されるのが不飽和アルデヒドである。開裂反応を起こさせるのは、ヒドロペルオキシドリアーゼである。また、アルコールデヒドロゲナーゼが働くことで生成されるのは、アルコールである。脂肪族アルコール類を例示すると、シス−3−ヘキセノール(cis−3−hexenol)等である。脂肪族アルデヒド類を例示すると、トランス−2−ヘキセナール(trans−2−Hexenal)、ヘキセナール(Hexanal)等である。
スルフィド化合物が呈するのは、漬物臭等である。スルフィド化合物を例示すると、ジメチルスルフィド(Dimethyl Sulfide ”DMS”)、ジメチルトリスルフィド(Dimethyl Tri Sulfide ”DMTS”)等である。
<本飲料の香気成分の濃度値>
本飲料において、3−ブテン−1−イルイソチオシアネートの濃度は、500乃至10000ppbであり、より好ましくは500乃至5000ppbである。3−ブテン−1−イルイソチオシアネートの濃度が10000ppbを超えると、辛味又は刺激が強すぎて、飲料適性が損なわれてしまう(山葵ジュースのような味になる)。他方、3−ブテン−1−イルイソチオシアネートの濃度が500ppb未満であると、アブラナ科野菜本来の香味が感じにくい。本飲料の濃度測定方法は、公知慣用の方法であれば足り、その一例は、後述する(以下、同じ。)。
本飲料において、トランス−2−ヘキセナールの濃度は、1000乃至5000ppbであり、より好ましくは、1000乃至3000ppbである。トランス−2−ヘキセナールの濃度が5000ppbを超えると、香味が甘ったるくなり、野菜飲料らしさが失われる。他方、トランス−2−ヘキセナールの濃度が1000ppb未満であると、青葉様香気又はフルーツ感が感じられない。
以上を纏めると、本飲料において、3−ブテン−1−イルイソチオシアネートの濃度は、500乃至10000ppbであり、かつ、トランス−2−ヘキセナールの濃度は、1000乃至5000ppbである。本実施の形態によれば、アブラナ科野菜特有の辛味及び青葉様香気の双方が感じられ、搾りたて本来の香味が感じられる。
本飲料において、より好ましくは、3−ブテン−1−イルイソチオシアネートの濃度は、500乃至5000ppbであり、かつ、トランス−2−ヘキセナールの濃度は、1000乃至3000ppbである。本実施の形態によれば、搾りたて本来の香味がより鮮明に感じられる。
<本飲料の香気成分の強度>
香気成分の強度(香り強度、オーダー・ユニット)とは、香気成分の濃度値を香気成分の官能閾値で除した値である。官能閾値とは、基準濃度値であって、香りを感じられるか否か決するものである。3−ブテン−1−イルイソチオシアネートの官能閾値は、17ppbである。トランス−2−ヘキセナールの官能閾値は、17ppbである。
本飲料において、3−ブテン−1−イルイソチオシアネートの香り強度は、29乃至588であり、かつ、トランス−2−ヘキセナールの香り強度は、59乃至294である。本実施の形態によれば、アブラナ科野菜特有の辛味及び青葉様香気の双方が感じられ、搾りたて本来の香味が感じられる。
本飲料において、より好ましくは、3−ブテン−1−イルイソチオシアネートの香り強度は、59乃至294であり、かつ、トランス−2−ヘキセナールの香り強度は、59乃至176である。本実施の形態によれば、搾りたて本来の香味がより鮮明に感じられる。
<本飲料の香気成分の相対比>
本飲料において、トランス−2−ヘキセナール(B)の濃度に対する3−ブテン−1−イルイソチオシアネート(A)の濃度の濃度比「A/B」は、0.2乃至3.3である。ここで、各香気成分の濃度の適切な範囲は、前述のとおりである。本実施の形態によれば、アブラナ科野菜特有の辛味及び青葉様香気の双方が感じられ、搾りたて本来の香味が感じられる。
トランス−2−ヘキセナール(B)の香り強度に対する3−ブテン−1−イルイソチオシアネート(A)の香り強度の香り強度比「A/B」は、0.2乃至3.3である。ここで、各香気成分の強度の適切な範囲は、前述のとおりである。本実施の形態によれば、アブラナ科野菜特有の辛味及び青葉様香気の双方が感じられ、搾りたて本来の香味が感じられる。
本飲料において、好ましくは、3−ブテン−1−イルイソチオシアネート(A)の濃度に対するDMTS(C)の濃度の濃度比「C/A」は、0.0003乃至0.0006である。本実施の形態によれば、辛味が適度に存在することにより、漬物臭が感じにくい。
本飲料において、好ましくは、3−ブテン−1−イルイソチオシアネート(A)の香り強度に対するDMTS(C)の香り強度の香り強度比「C/A」は、0.0569乃至0.2130である。本実施の形態によれば、辛味が適度に存在することにより、漬物臭が感じにくい。
本飲料において、好ましくは、トランス−2−ヘキセナール(B)の濃度に対するDMTS(C)の濃度の濃度比「C/B」は、0.0001乃至0.0005である。本実施の形態によれば、青葉様香気が存在することにより、漬物臭が感じにくい。
本飲料において、好ましくは、トランス−2−ヘキセナール(B)の香り強度に対するDMTS(C)の香り強度の香り強度比「C/B」は、0.0150乃至0.0802である。本実施の形態によれば、青葉様香気が存在することにより、漬物臭が感じにくい。
本実施例において、本飲料を具現化したのは、実施例1乃至4である。言うまでもなく、これらの実施例によって、本発明に係る特許請求の範囲が限定されることはない。
<実施例1>
実施例1において配合したのは、小松菜の破砕物(Brix=2.0)である。小松菜は破砕前の加熱処理は行わずにカッターミキサーによる破砕処理を行った。小松菜破砕物の配合量は20kg/100L以外は加水し調製した。200gをフィルム容器に充填し、沸騰湯浴中に浸漬し2分間の殺菌処理を行った。加熱後は、氷水で十分に冷却した。以上の手順で得られた野菜飲料について、イソチオシアネート類及び青葉様香気成分の分析を行った。分析方法はスターバー抽出法ガスクロマトグラフィー質量分析である。香気成分の分析結果は表1のとおりである。
<実施例2>
実施例2において配合したのは、小松菜(Brix=2.0)、ニンジン透明濃縮汁(Brix=60)、リンゴピューレ(Brix=30)、リンゴ透明濃縮汁(Brix=70)、水である。小松菜は破砕前の加熱処理は行わずにカッターミキサーによる破砕処理を行った。配合量は表1の通りである。各原料を混合した後、加水及び均一化し、炭酸ナトリウム水溶液でpHを4.6に調整した。200gをフィルム容器に充填し、沸騰湯浴中に浸漬し2分間の殺菌処理を行った。加熱後は、氷水で十分に冷却した。実施例1と同様に香気成分の分析を行った。
<実施例3>
実施例3における野菜飲料の調製法は、調整するpHを除いて実施例2と同様である。配合量は表1の通りである。調整したpHは5.0である。実施例1と同様に香気成分の分析を行った。
<実施例4>
実施例4における野菜飲料の調製法は、調整するpH、調製後の保管日数を除いて実施例2と同様である。配合量は表1の通りである。調整したpHは5.0である。10℃で7日間の保管後、実施例1と同様に香気成分の分析を行った。
<比較例1>
比較例1は、小松菜を沸騰水中で2分間の加熱処理を行った後に破砕処理を行ったこと以外は、実施例1と同様である。同様に香気成分の分析を行った。
<比較例2>
比較例2は、小松菜を沸騰水中で2分間の加熱処理を行った後に破砕処理を行ったこと以外は、実施例2と同様である。同様に香気成分の分析を行った。
<比較例3>
比較例3は、小松菜を沸騰水中で2分間の加熱処理を行った後に破砕処理を行ったこと以外は、実施例3と同様である。同様に香気成分の分析を行った。
<濃度測定方法>
濃度測定方法は、スターバー抽出法(SBSE法)で検体より抽出した後、ガスクロマトグラフィー質量分析計(GC/MS)で各香気成分のピーク面積を測定するものである。各香気成分の標準品を用いて作成した検量線から濃度を算出し、それらの合計より各香気成分の濃度を得た。これらの測定方法は、いずれも、周知、慣用、公知又は公用されている。香気成分の詳細な測定方法は、次の通りである。
<前処理条件>
検体5gをガラスバイアルに秤量し、飽和塩化カルシウム溶液を5g、内部標準物質として10ppmの1,2−ジクロロベンゼン溶液を5μL添加した。SBSE用スターラーバー(Gerstel社製PDMS Twister)を入れ、テフロン(登録商標)コーティングしたセプタムでシールした後、回転数750ppmで90分間攪拌して、香気成分を樹脂に吸着させた。攪拌後、スターラーバーを水洗及び水分除去した後、加熱脱着用のガラスチューブに入れた。このガラスチューブを加熱脱着システム(Gerstel社製 TDS)に装着し、GC/MS(Agilent社製 7890A 5975)分析に供した。
<加熱脱着システム条件>
TDU:20℃→60℃/min→180℃(4min)
CIS:−150→12℃/sec→250℃(10min)
<GC/MS条件>
注入口モード:ソルベントベント
カラム:J&W DB−WAX 60m×0.25mm×0.5μm
オーブン温度:40℃(5min)→10℃/min→230℃(25min)
キャリアガス:3.1mL/min(ヘリウム)
MSモード:SCAN(質量範囲29〜450)
<Brixの測定方法>
本測定で採用したBrixの測定器は、屈折計(NAR−3T ATAGO社製)である。測定時の温度条件は20℃である。
<各サンプルの分析及び評価結果>
表1が示すのは、各サンプルの配合量、香気成分分析結果、及び官能評価結果である。各サンプルにおいて分析した香気成分は、イソチオシアネート類(刺激臭・辛味)、脂肪族アルデヒド類及び脂肪族アルコール類(青葉様香気)、スルフィド化合物類(漬物臭)である。各成分の官能閾値は、既に報告されているとおりであるが、参照のために本明細書に取り込むのは、次の文献である。イソチオシアネート類については、ACS Symposium Series (American Chemical Society)1996年、Vol.637、p.67−78の報告内容である。また、脂肪族アルデヒドと脂肪族アルコールについては、The American Chemical Society J.Agric.Food chem.1990年、Vol.38、No.1、p336−340の報告内容である。スルフィド化合物については、Biological Interactions Of Sulfur Compounds、1996年及び、Tea and Tea Products: Chemistry and Health−Promoting Properties、2008年の報告内容である。
実施例1乃至4並びに比較例1乃至3を比較すると、実施例1乃至4に相対的に高く含まれているのは、刺激臭・辛味成分、青葉様香気成分である。3−ブテン−1−イルイソチオシアネート及びトランス−2−ヘキセナールの香り強度(オーダー・ユニット”Odor.Unit”)は、相対的に高い。つまり、これらの香気成分は、官能強度があり、本発明に寄与する香気成分である。
実施例1並びに実施例2乃至4を比較すると、小松菜以外の濃縮原料を配合しても香気成分組成は大きく変わらず、小松菜由来の香気成分といえる。つまり、小松菜の破砕前に加熱をしないことで新鮮な香気成分を保持することができる。
スルフィド化合物の含有濃度については、表1のとおり、比較例1乃至3と、実施例1乃至4との間で差がなかった。比較例におけるスルフィド化合物の一部は小松菜の熱水加熱中で水中に流出する可能性も考えられる。しかしながら、比較例1乃至3の官能評価で感じられたのは、漬物臭のような匂いであった。一方、実施例1乃至4ではフレッシュさを損なうネガティブな香りは感じられなかった。つまり、3−ブテン−1−イルイソチオシアネート及びトランス−2−ヘキセナールの方がネガティブな香気成分よりも強く感じられたと考える。
表1によれば、本飲料の官能評価が良好である条件は、少なくとも、(1)3−ブテン−1−イルイソチオシアネートの濃度が759.9乃至972.3ppbであり、かつ、トランス−2−ヘキセナールの濃度が2582.5乃至3656.7ppbであること、並びに、(2)3−ブテン−1−イルイソチオシアネートの香り強度が44.7乃至57.2であり、かつ、トランス−2−ヘキセナールの濃度が151.9乃至215.1であることの何れかである。
Figure 0006041910
<香気成分を調整したサンプルの官能評価>
小松菜を沸騰水中で2分間の加熱処理を行った後にカッターミキサーによる破砕処理を行った。小松菜(Brix=2.0)に加え、ニンジン透明濃縮汁(Brix=60)、リンゴ濃縮ピューレ(Brix=30)、リンゴ透明濃縮汁(Brix=70)を配合し加水した。配合量は実施例3と同様である。各原料を混合した後、加水及び均一化し、炭酸ナトリウム水溶液でpHを5.0に調整した。200gのフィルム容器に充填し、沸騰湯浴中に浸漬し2分間の殺菌処理を行った。加熱後は、氷水で十分に冷却した。
得られた野菜飲料に、3−ブテン−1−イルイソチオシアネート、トランス−2−ヘキセナールのそれぞれを表3に示す濃度で添加した。評価人数6名での官能評価を実施した。官能評価において採用したのは、評点法である。
3−ブテン−1−イルイソチオシアネートは刺激臭・辛味成分である為、濃度が高すぎると飲料適性が劣る。従って、以下基準で評価した。
1点:まったく感じられない、あるいは刺激が強すぎて飲料適性がない
2点:やや感じる、あるいは刺激が強いが飲料として適している
3点:感じる
4点:適度に感じる
5点:非常に良好に感じる
トランス−2−ヘキセナールは濃度が高すぎると人工香料のよう甘ったるく感じてしまい野菜飲料らしさを失う。従って、以下基準で評価した。
1点:まったく感じられない、あるいは香りが強過ぎて野菜飲料らしさがない
2点:やや感じる、あるいは香りは強いが野菜飲料として適している
3点:感じる
4点:適当に感じる
5点:非常に良好に感じる
各評価項目における閾値は、「2点」とした。当該点数において、各評価項目において「1点」に対して香気成分による効果を判別できたからである。
Figure 0006041910
表2によれば、本飲料の香気成分が良好となる香気成分の濃度範囲は、3−ブテン−1−イルイソチオシアネートの濃度は、500乃至10000ppbであり、かつ、トランス−2−ヘキセナールの濃度は、1000乃至5000ppbである。この範囲であれば、アブラナ科野菜特有の辛味及び青葉様香気の双方が感じられ、搾りたて本来の香味が感じられる。
さらに、3−ブテン−1−イルイソチオシアネートの濃度は、500乃至5000ppbであり、かつ、トランス−2−ヘキセナールの濃度は、1000乃至3000ppbである。この範囲であれば、搾りたて本来の香味がより鮮明に感じられる。
以上の範囲を換算して香気成分の強度(香り強度、オーダー・ユニット)とすると、その範囲は、3−ブテン−1−イルイソチオシアネートの香り強度は、29乃至588であり、かつ、トランス−2−ヘキセナールの香り強度は、59乃至294である。この範囲であれば、アブラナ科野菜特有の辛味及び青葉様香気の双方が感じられ、搾りたて本来の香味が感じられる。
さらに、3−ブテン−1−イルイソチオシアネートの香り強度は、59乃至294であり、かつ、トランス−2−ヘキセナールの香り強度は、59乃至176である。この範囲であれば、搾りたて本来の香味がより鮮明に感じられる。
本発明が有用な分野は、野菜含有飲料及びその製造方法である。

Claims (6)

  1. 容器詰小松菜破砕物含有飲料であって、
    含有するのは、非加熱の小松菜が破砕されたものであり、
    3−ブテン−1−イルイソチオシアネートの濃度は、500乃至10000ppbであり、かつ、
    トランス−2−ヘキセナールの濃度は、1000乃至5000ppbである。
  2. 請求項1の飲料であって、
    前記3−ブテン−1−イルイソチオシアネートの濃度は、500乃至5000ppbであり、かつ、
    前記トランス−2−ヘキセナールの濃度は、1000乃至3000ppbである。
  3. 請求項1又は2の飲料であって、
    トランス−2−ヘキセナールの濃度に対する3−ブテン−1−イルイソチオシアネートの濃度の比は、0.2乃至3.3である。
  4. 請求項1乃至の何れかの飲料であって、
    その流通温度帯は、チルド温度帯である。
  5. 容器詰小松菜破砕物含有飲料の製造方法であって、当該製造方法を構成するのは、少なくとも、
    破砕工程であって、この工程で破砕されるのは、小松菜であり、それにより得られるのは、小松菜の破砕物であること、
    酵素反応工程であって、この工程で生成されるのは、3−ブテン−1−イルイソチオシアネート及びトランス−2−ヘキセナールであること、及び、
    調合工程であって、この工程で調合されるのは、前記破砕物であること、であり、
    前記破砕物の加工温度は、殺菌されるまで、常温である。
  6. 容器詰小松菜破砕物含有飲料に対する新鮮な香味の付与方法であって、当該方法を構成するのは、少なくとも、
    破砕工程であって、この工程で破砕されるのは、小松菜であり、それにより得られるのは、小松菜の破砕物であること、及び
    酵素反応工程であって、この工程で生成されるのは、3−ブテン−1−イルイソチオシ
    アネート及びトランス−2−ヘキセナールであること、であり、
    前記破砕物の加工温度は、殺菌されるまで、常温である。
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