JP2009253013A - 基板処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】
基板処理装置に於いて、プラズマを発生する為の電極の強度、弾性が高温でも低下することがなく、電極を収納する保護管先端部でも十分なプラズマを得られる様にする。
【解決手段】
複数の基板を積層した状態で収納する処理管46と、前記基板を加熱する加熱手段と、前記処理管の下方下部から該処理管内に挿入され、屈曲部76と前記基板の積層方向に延在する直線部77とを有する少なくとも一対の保護管71と、該保護管内にそれぞれ収納され、高周波電力が印加される電極69とを備え、該電極は、線材をコイル状に巻いた構造体の周囲を、線材が平面上に編込まれた部材で覆った構造である。
【選択図】 図4

Description

本発明は、基板処理装置に関し、特に、プラズマにより励起された処理ガスを利用してウェーハに成膜を行う基板処理装置に関するものである。
シリコンウェーハ等の基板に処理ガスをプラズマにより励起し、薄膜を生成する基板処理装置として、ウェーハを縦型の処理管内部に垂直方向に所定ピッチで水平に積層した状態で収納して処理するバッチ式の基板処理装置がある。
バッチ式の基板処理装置としては、例えば特許文献1に示されるものがあり、プラズマを発生する為の電極が処理管の内壁に沿って立設されていることが示され、前記電極はプラズマから保護する為、保護管に挿入されている。
前記電極は処理管の下部から水平方向に挿入され、処理管の内壁に沿って立設される為、保護管は下部に屈曲部を有している。従って、前記電極を保護管に挿入する場合、前記電極は保護管の下部で屈曲し、更に真直されることになる。この為、前記電極は屈曲が可能な性状を有することが求められる。
又、特許文献1には、電極を線状の導電部材を編込んで構成することにより、変形に自由度を持たせて屈曲可能としたことが開示されている。
プラズマ生成の為、電極は保護管の上部迄到達させて挿入されるが、基板処理装置を稼働した場合、処理時の熱により、強度が低下し、自重で電極が塑性変形して収縮し、温度が低下した場合にも変形が残り、電極の上端位置が下がり、保護管先端部でのプラズマ生成が不十分となる現象が発生する。
国際公開第2005/083766号公報
本発明は斯かる実情に鑑み、プラズマを発生する為の電極の強度、弾性が高温でも低下することがなく、電極を収納する保護管先端部でも十分なプラズマを得られる様にするものである。
本発明は、複数の基板を積層した状態で収納する処理管と、前記基板を加熱する加熱手段と、前記処理管の下方下部から該処理管内に挿入され、屈曲部と前記基板の積層方向に延在する直線部とを有する少なくとも一対の保護管と、該保護管内にそれぞれ収納され、高周波電力が印加される電極とを備え、該電極は、線材をコイル状に巻いた構造体の周囲を、線材が平面上に編込まれた部材で覆った構造である基板処理装置に係るものである。
本発明によれば、複数の基板を積層した状態で収納する処理管と、前記基板を加熱する加熱手段と、前記処理管の下方下部から該処理管内に挿入され、屈曲部と前記基板の積層方向に延在する直線部とを有する少なくとも一対の保護管と、該保護管内にそれぞれ収納され、高周波電力が印加される電極とを備え、該電極は、線材をコイル状に巻いた構造体の周囲を、線材が平面上に編込まれた部材で覆った構造であるので、電極が加熱された場合、構造体が電極の形状を維持し、収縮することを抑制し、電極の上端位置が下がり、保護管先端部でのプラズマ生成が不十分となることが抑制されるという優れた効果を発揮する。
以下、図面を参照しつつ本発明を実施する為の最良の形態を説明する。
先ず、図1により本発明が適用される基板処理装置の概略を説明する。
筐体21内部の前面側には、図示しない外部搬送装置との間で基板収納容器としてのカセット22の授受を行う容器授受手段としてのカセットステージ23が設けられ、該カセットステージ23の後側には昇降手段としてのカセットエレベータ24が設けられ、該カセットエレベータ24にはカセット搬送手段としてのカセット搬送機25が取付けられている。又、前記カセットエレベータ24の後側には、前記カセット22の収納手段としてのカセット棚26が設けられると共に前記カセットステージ23の上方にもカセット収納手段である予備カセット棚27が設けられている。該予備カセット棚27の上方にはファン、防塵フィルタで構成されたクリーンユニット28が設けられ、クリーンエアを前記筐体21の内部、例えば前記カセット22が搬送される領域を流通させる様に構成されている。
前記筐体21の後部上方には、基板処理炉29が設けられ、該基板処理炉29の下方には後述する基板としてのウェーハ31を水平姿勢で多段に保持する基板保持手段としてのボート32を前記基板処理炉29に装入、引出しする昇降手段としてのボートエレベータ33が設けられ、該ボートエレベータ33に取付けられた昇降部材34の先端部には前記基板処理炉29の炉口部を閉塞する蓋体としてのシールキャップ35が取付けられ、該シールキャップ35に前記ボート32が垂直に支持され、該ボート32はウェーハ31を水平姿勢で多段に保持する。
前記ボートエレベータ33と前記カセット棚26との間には昇降手段としての移載エレベータ36が設けられ、該移載エレベータ36には基板移載手段としてのウェーハ移載機37が取付けられている。該ウェーハ移載機37は、基板を載置する所要枚数(例えば5枚)の基板搬送プレート40を有し、該基板搬送プレート40は進退、回転可能となっている。
又、前記基板処理炉29下部近傍には、開閉機構を持ち前記基板処理炉29の炉口を塞ぐ遮蔽部材としての炉口シャッタ38が設けられている。
前記移載エレベータ36と対向する前記筐体21の側面には、ファン、防塵フィルタで構成されたクリーンユニット30が設けられ、該クリーンユニット30から送出されたクリーンエアは、前記ウェーハ移載機37、前記ボート32、前記ボートエレベータ33を含む領域を流通した後、図示しない排気装置により前記筐体21の外部に排気される様になっている。
前記カセット搬送機25、前記ウェーハ移載機37、前記ボートエレベータ33等の駆動制御、前記基板処理炉29の加熱制御等は制御部41により行われる。
以下、基板処理装置の作動について説明する。
前記ウェーハ31が垂直姿勢で装填された前記カセット22は、図示しない外部搬送装置から前記カセットステージ23に搬入され、前記ウェーハ31が水平姿勢となる様、前記カセットステージ23で90°回転させられる。更に、前記カセット22は、前記カセットエレベータ24の昇降動作、横行動作及び前記カセット搬送機25の進退動作、回転動作の協働により前記カセットステージ23から前記カセット棚26又は前記予備カセット棚27に搬送される。
前記カセット棚26には前記ウェーハ移載機37の搬送対象となる前記カセット22が収納される移載棚39があり、前記ウェーハ31の移載に供される前記カセット22は前記カセットエレベータ24、前記カセット搬送機25により前記移載棚39に移載される。
前記カセット22が前記移載棚39に移載されると、前記ウェーハ移載機37は、前記基板搬送プレート40の進退動作、回転動作及び前記移載エレベータ36の昇降動作の協働により前記移載棚39から降下状態の前記ボート32に前記ウェーハ31を移載する。
前記ボート32に所定枚数の前記ウェーハ31が移載されると、前記ボートエレベータ33により前記ボート32が上昇され、該ボート32が前記基板処理炉29に装入される。完全に前記ボート32が装入された状態では、前記シールキャップ35により前記基板処理炉29が気密に閉塞される。
気密に閉塞された該基板処理炉29内では、選択された処理レシピに従い、前記ウェーハ31が加熱されると共に処理ガスが前記基板処理炉29内に供給され、ガス排気管63から図示しない排気装置によって処理室49の雰囲気が排出されつつ、前記ウェーハ31に処理がなされる。
次に、前記処理炉29について、図2、図3により説明する。
本実施の形態で用いられる基板処理装置は、前記制御部41により基板処理装置及び基板処理炉を構成する各部の動作等が制御される。
加熱装置(加熱手段)であるヒータ45の内側に、ウェーハ31を処理する処理管として反応管46が設けられ、該反応管46の下端開口は炉口部47を形成し、該炉口部47は蓋体であるシールキャップ35によりシール部材であるOリング48を介して気密に閉塞される。前記反応管46、前記シールキャップ35により処理室49が画成される。前記シールキャップ35にはボート支持台51を介して基板保持具であるボート32が立設される。該ボート32にはバッチ処理される複数のウェーハ31が水平姿勢で多段に装填され、前記ボート32は前記ウェーハ31を保持した状態で前記処理室49に装入される。前記ヒータ45は前記処理室49に装入された前記ウェーハ31を所定の温度に加熱する。
前記処理室49へは複数種類、ここでは2種類のガスを供給する供給経路としての2本の第1ガス供給管52、第2ガス供給管53が設けられる。前記第1ガス供給管52からは流量制御手段である第1マスフローコントローラ54及び開閉弁である第1バルブ55を介し、更に前記反応管46内に形成されたバッファ室56(後述)を介して前記処理室49に反応ガスが供給され、前記第2ガス供給管53からは流量制御手段である第2マスフローコントローラ57、開閉弁である第2バルブ58、ガス溜め59、及び開閉弁である第3バルブ61、ガス供給部62(図3参照)を介して前記処理室49に反応ガスが供給される。
該処理室49はガスを排気するガス排気管63により第4バルブ64を介して排気手段である真空ポンプ65に接続され、真空排気される様になっている。前記第4バルブ64は開閉して前記処理室49の真空排気・真空排気停止ができ、更に弁開度を調節して圧力調整が可能になっている。
前記反応管46の内壁とウェーハ31との間に形成される空間には、前記反応管46の内壁の下部より上部に亘って、ガス分散空間である前記バッファ室56が設けられており、該バッファ室56のウェーハ31と対峙する面にはガスを供給する第1ガス供給孔66が設けられている。該第1ガス供給孔66は前記反応管46の中心へ向けて開口している。前記第1ガス供給孔66は、下部から上部に亘ってそれぞれ同一の開口面積を有し、更に同じ開口ピッチで設けられている。
前記バッファ室56の前記第1ガス供給孔66が設けられた端部と反対側の端部には、ノズル67が、前記反応管46の下部より上部に亘りウェーハ31の積載方向に沿って設けられている。前記ノズル67にはガスを供給する第2ガス供給孔68が複数に設けられている。該第2ガス供給孔68の開口面積は、前記バッファ室56と前記処理室49の差圧が小さい場合には、ガスの上流側から下流側迄同一の開口面積で同一の開口ピッチとすると良いが、差圧が大きい場合には上流側から下流側に向かって開口面積を大きくするか、開口ピッチを小さくすると良い。
本実施の形態に於いては、前記第2ガス供給孔68の開口面積を上流側から下流側にかけて徐々に大きくしている。この様に構成することで、ガスの流速の差はあるが、流量は略同量であるガスを前記第2ガス供給孔68より前記バッファ室56に噴出させている。
該バッファ室56内に於いて、各第2ガス供給孔68より噴出したガスの粒子速度が平均化された後、前記第1ガス供給孔66より前記処理室49に噴出させている。従って、各第2ガス供給孔68より噴出したガスは、各第1ガス供給孔66より噴出する際には、均一な流量と流速とを有するガスとすることができる。
図4に示される様に、前記バッファ室56に、前記反応管46の下部を半径方向から貫通し、該反応管46の内壁に沿って上方に延出する電極保護管71,71が設けられ、誘電体である該電極保護管71,71は、前記バッファ室56の下部から上部に亘って延在している。
細長い構造を有する第1の電極である第1棒状電極69及び第2の電極である第2棒状電極70が前記電極保護管71,71に保護されて配設され、前記第1棒状電極69又は前記第2棒状電極70のいずれか一方、図示では該第2棒状電極70が整合器42を介して高周波電源43に接続され、前記他方の第1棒状電極69は基準電位であるアースに接続されている。この結果、前記第1棒状電極69及び前記第2棒状電極70間のプラズマ生成領域72にプラズマが生成される。
前記電極保護管71,71の内部は外気(大気)と同一雰囲気であると、該電極保護管71,71にそれぞれ挿入された前記第1棒状電極69及び前記第2棒状電極70は前記ヒータ45の加熱で酸化されてしまう。そこで、前記電極保護管71,71の内部には、窒素等の不活性ガスを充填或はパージし、酸素濃度を充分低く抑えて前記第1棒状電極69又は前記第2棒状電極70の酸化を防止する為の不活性ガスパージ機構が設けられる。
前記電極保護管71は、その軸心が半径方向から鉛直方向に偏向する形状であり、貫通部75、屈曲部76、直線部77を有している。
前記第1棒状電極69及び前記第2棒状電極70は、それぞれ前記バッファ室56の雰囲気と隔離した状態で該バッファ室56に挿入できる構造となっており、前記第1棒状電極69、前記第2棒状電極70は、前記屈曲部76を通過できる様屈撓性を有している。
図5、図6により、前記第1棒状電極69、前記第2棒状電極70について説明する。尚、前記第1棒状電極69、前記第2棒状電極70は同一構造であるので、以下は前記第1棒状電極69について説明する。
該第1棒状電極69は屈撓性を有し、形状維持機能を有する芯材としての構造体1と、屈撓性、伸縮性を有する被覆材としての電極部材2から構成されている。
前記構造体1は、ニッケル等の高融点金属の線材3をコイル状に密巻して形成したものであり、密巻構造であるので、圧縮に対しては変形せず、引張り、曲げに対しては変形する様になっている。前記電極部材2は、高融点金属の線材を平面上に編組んで、筒状に形成したものであり、電極として機能すると共に屈撓性を有している。又、前記電極部材2は、両端が封じられており、前記構造体1の必要以上の屈曲を制限する様になっている。
前記構造体1、前記電極部材2に高融点金属を使用することで、ウェーハ31と同じ温度に加熱される電極保護管71内に於いても変質することなく電極として機能する。
図5は、前記第1棒状電極69の真直状態を示しており、該第1棒状電極69を前記電極保護管71に挿入する際には前記屈曲部76を通過し、その際に前記第1棒状電極69も屈曲する。
又、図6は、該第1棒状電極69が屈曲した状態を示しており、前記構造体1は内側の線材3aは密着したままで、外側の線材3bが離反する。従って、前記第1棒状電極69は前記屈曲部76を通過して前記直線部77迄挿入することができる。又、前記線材3aは密着しているので、前記構造体1に圧縮荷重が作用したとしても収縮変形は生じない。従って、前記第1棒状電極69を前記電極保護管71に挿入する際に、前記第1棒状電極69を挿入する力が密巻状態の前記構造体1を介して前記第1棒状電極69の先端に迄確実に伝達される。
図3に見られる様に、前記ガス供給部62が前記反応管46の内壁に設けられ、前記ガス供給部62は前記第1ガス供給孔66の位置より、前記反応管46の内周を120°程度回った位置となっている。前記ガス供給部62は、ALD法による成膜に於いてウェーハ31へ複数種類のガスを1種類ずつ交互に供給する際に、前記バッファ室56とガス供給種を分担する供給部である。
前記ガス供給部62も前記バッファ室56と同様にウェーハ31と隣接する位置に同一ピッチでガスを供給する供給孔である第3ガス供給孔73を有し、前記ガス供給部62の下部には前記第2ガス供給管53が接続されている。
前記第3ガス供給孔73の開口面積は、前記ガス供給部62内と前記処理室49内の差圧が小さい場合には、ガスの上流側から下流側迄同一の開口面積で同一の開口ピッチとすると良いが、差圧が大きい場合には上流側から下流側に向かって開口面積を大きくするか開口ピッチを小さくすると良い。
本実施の形態に於いては、前記第3ガス供給孔73の開口面積を上流側から下流側にかけて徐々に大きくしている。
前記反応管46内の中央部には所定数のウェーハ31を多段に保持する前記ボート32が前記ボートエレベータ33によって装脱される(図1参照)。又処理の均一性を向上する為に前記ボート32を回転する為の回転装置(回転手段)であるボート回転機構74が設けてあり、該ボート回転機構74により、前記ボート支持台51に立設された前記ボート32を回転する様になっている(図2参照)。
制御手段である前記制御部41は、前記第1、第2のマスフローコントローラ54,57、前記第1〜第4のバルブ55,58,61,64、前記ヒータ45、前記真空ポンプ65、前記ボート回転機構74、前記ボートエレベータ33、前記高周波電源43、前記整合器42に接続されており、前記第1、第2のマスフローコントローラ54,57の流量調整、前記第1〜第3のバルブ55,58,61の開閉動作、前記第4バルブ64の開閉及び圧力調整動作、前記ヒータ45の温度調節、前記真空ポンプ65の起動・停止、前記ボート回転機構74の回転速度調節、ボート昇降機構の昇降動作制御、前記高周波電源43の電力供給制御、前記整合器42によるインピーダンス制御が行われる。
次にALD法による成膜例について、半導体デバイスの製造工程の一つである、DCS及びNH3 を用いてSiN膜を成膜する例で説明する。
CVD(Chemical Vapor Deposition)法の中の1つであるALD(Atomic Layer Deposition)法は、ある成膜条件(温度、時間等)の下で、成膜に用いる2種類(又はそれ以上)の原料となる処理ガスを1種類ずつ交互に基板上に供給し、1原子層単位で吸着させ、表面反応を利用して成膜を行う手法である。
利用する化学反応は、例えばSiN(窒化珪素)膜形成の場合、ALD法ではDCS(SiH2 Cl2 、ジクロルシラン)とNH3 (アンモニア)を用いて300〜600℃の低温で高品質の成膜が可能である。又、ガス供給は、複数種類の反応性ガスを1種類ずつ交互に供給する。そして、膜厚制御は、反応性ガス供給のサイクル数で制御する。(例えば、成膜速度が1Å/サイクルとすると、20Åの膜を形成する場合、処理を20サイクル行う)。
成膜しようとするウェーハ31を前記ボート32に装填し、前記処理室49に搬入する。搬入後、次の3つのステップを順次実行する。
(ステップ1)
ステップ1では、プラズマ励起の必要なNH3 と、プラズマ励起の必要のないDCSとを並行して流す。先ず前記第1バルブ55、及び前記第4バルブ64を共に開けて、前記第1マスフローコントローラ54により流量調整されたNH3 を前記ノズル67の前記第2ガス供給孔68から前記バッファ室56へ噴出し、前記第1棒状電極69及び前記第2棒状電極70間に前記高周波電源43から前記整合器42を介して高周波電力を印加してNH3 をプラズマ励起し、活性種として前記処理室49に供給しつつ前記ガス排気管63から排気する。
NH3 をプラズマ励起することにより活性種として流す時は、前記第4バルブ64を適正に調整して前記処理室49内圧力を10〜100Paの範囲の所定の値に維持する。前記第1マスフローコントローラ54で制御するNH3 の供給流量は1〜10slmの範囲の所定の値で供給される。NH3 をプラズマ励起することにより得られた活性種にウェーハ31を晒す時間は2〜120秒間である。この時の前記ヒータ45の温度は前記ウェーハ31が300〜600℃の範囲の所定の値になる様設定してある。NH3 は反応温度が高い為、上記ウェーハ温度では反応しないので、プラズマ励起することにより活性種としてから流す様にしており、この為ウェーハ温度は設定した低い温度範囲のままで行える。
NH3 をプラズマ励起することにより活性種として供給している時、上流側の前記第2バルブ58を開け、下流側の第3バルブ61を閉め、DCSも流す様にする。これにより前記ガス溜め59にDCSを溜める。この時、前記処理室49内に流しているガスはNH3 をプラズマ励起することにより得られた活性種であり、DCSは存在しない。従って、NH3 は気相反応を起こすことはなく、プラズマにより励起され活性種となったNH3 はウェーハ31上の下地膜等の表面部分と表面反応(化学吸着)する。
(ステップ2)
ステップ2では、前記第1バルブ55を閉め、NH3 の供給を止めるが、引続き前記ガス溜め59へ供給を継続する。該ガス溜め59に所定圧、所定量のDCSが溜まったら前記第2バルブ58も閉め、前記ガス溜め59にDCSを閉込めておく。前記第4バルブ64は開いたままにし前記真空ポンプ65により、前記処理室49を20Pa以下に排気し、残留NH3 を前記処理室49から排除する。又、この時にはN2 等の不活性ガスを前記処理室49に供給すると、更に残留NH3 を排除する効果が高まる。
前記ガス溜め59内には、圧力が20000Pa以上になる様にDCSを溜める。又、前記ガス溜め59と前記処理室49との間のコンダクタンスが1.5×10-33 /s以上になる様に装置を構成する。又、前記反応管46の容積とこれに対する必要な前記ガス溜め59の容積との比として考えると、前記反応管46の容積100l(リットル)の場合に於いては、100〜300ccであることが好ましく、容積比としては前記ガス溜め59は前記処理室49の容積の1/1000〜3/1000倍とすることが好ましい。
(ステップ3)
ステップ3では、前記処理室49の排気が終わったら前記第4バルブ64を閉じて排気を止め、前記第3バルブ61を開く。これにより前記ガス溜め59に溜められたDCSが前記処理室49に一気に供給される。この時前記第4バルブ64が閉じられているので、前記処理室49内の圧力は急激に上昇して約931Pa(7Torr)迄昇圧される。DCSを供給する為の時間は2〜4秒に設定し、その後上昇した圧力雰囲気中に晒す時間を2〜4秒に設定し、合計6秒とした。この時のウェーハ温度はNH3 の供給時と同じく、300〜600℃の範囲内の所望の温度で維持される。DCSの供給により、ウェーハ31の表面に化学吸着したNH3 とDCSとが表面反応(化学吸着)して、ウェーハ31上にSiN膜が成膜される。成膜後、前記第3バルブ61を閉じ、前記第4バルブ64を開けて前記処理室49を真空排気し、残留するDCSの成膜に寄与した後のガスを排除する。又、この時にはN2 等の不活性ガスを前記処理室49に供給すると、更に残留するDCSの成膜に寄与した後のガスを前記処理室49から排除する効果が高まる。又前記第2バルブ58を開いて前記ガス溜め59へのDCSの供給を開始する。
上記ステップ1〜3を1サイクルとし、このサイクルを複数回繰返すことによりウェーハ31上に所定膜厚のSiN膜を成膜する。
ALD装置では、ガスはウェーハ31の表面部分に化学吸着する。このガスの吸着量は、ガスの圧力、及びガスの暴露時間に比例する。よって、希望する一定量のガスを、短時間で吸着させる為には、ガスの圧力を短時間で大きくする必要がある。この点で、本実施の形態では、前記第4バルブ64を閉めた上で、前記ガス溜め59内に溜めたDCSを瞬間的に供給しているので、前記処理室49内のDCSの圧力を急激に上げることができ、希望する一定量のガスを瞬間的に吸着させることができる。
又、本実施の形態では、前記ガス溜め59にDCSを溜めている間に、ALD法で必要なステップであるNH3 をプラズマ励起することにより活性種として供給し、及び前記処理室49の排気をしているので、DCSを溜める為の特別なステップを必要としない。又、前記処理室49内を排気してNH3 を除去してからDCSを流すので、両者はウェーハ31に向かう途中で反応しない。供給されたDCSは、ウェーハ31に吸着しているNH3 とのみ有効に反応させることができる。
本発明に係る基板処理装置の概略を示す斜視図である。 本発明で用いられる基板処理炉の一例を示す概略立断面図である。 該基板処理炉の概略平断面図である。 図3のA矢視図である。 本発明で用いられる電極を示す説明図である。 該電極の屈曲部を示す説明図である。
符号の説明
1 構造体
2 電極部材
3 線材
31 ウェーハ
32 ボート
41 制御部
43 高周波電源
45 ヒータ
46 反応管
56 バッファ室
69 第1棒状電極
70 第2棒状電極
71 電極保護管
75 貫通部
76 屈曲部
77 直線部

Claims (1)

  1. 複数の基板を積層した状態で収納する処理管と、前記基板を加熱する加熱手段と、前記処理管の下方下部から該処理管内に挿入され、屈曲部と前記基板の積層方向に延在する直線部とを有する少なくとも一対の保護管と、該保護管内にそれぞれ収納され、高周波電力が印加される電極とを備え、該電極は、線材をコイル状に巻いた構造体の周囲を、線材が平面上に編込まれた部材で覆った構造であることを特徴とする基板処理装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2021052086A (ja) * 2019-09-25 2021-04-01 株式会社Kokusai Electric 基板処理装置、及び半導体の製造方法

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