JP2012119500A - 基板処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】電極を縮みにくくし、パーティクルの発生を抑制して、処理される基板の品質を均一なものとすることができる基板処理装置を提供する。
【解決手段】複数の基板を積層して収容する処理室と、前記処理室の外周に設けられ、前記基板が積層された高さ領域を加熱する加熱ユニットと、前記処理室に処理ガスを供給するガス供給ユニットと、前記処理室内の雰囲気を排気するガス排気ユニットと、前記処理ガスを活性な状態とするため、高周波電力が印加される少なくとも一対の電極と、前記一対の電極のそれぞれを、少なくとも一箇所が曲がった状態で収納する収納管と、を備え、前記電極は、金属からなる芯線と、該芯線により折曲可能であるように複数個が連結され、前記基板が積層された高さ領域に対応する位置に設けられた第一の管体と、前記芯線により折曲可能であるように複数個が連結され、前記基板が積層された高さ領域より低い位置に設けられた石英からなる第二の管体と、から構成される。
【選択図】図9

Description

本発明は、例えばバッチ式プラズマ処理装置等の半導体製造装置等として用いられる基板処理装置に関する。
半導体製造工程の1つに、CVD(Chemical Vapor Deposition)法やALD(Atomic Layer Deposition)法を用いて基板上に所定の薄膜を堆積する成膜工程がある。CVD法のなかで、薄膜堆積が原子層レベルで制御されているものはALD法、或いはサイクリックCVD法と呼ばれている。このALD法やサイクリックCVD法により、プラズマにより励起された処理ガスを利用して基板に成膜が行われている。プラズマにより励起された処理ガスを利用して基板に成膜を行う基板処理装置として、プラズマを発生させる電極を保護管内に収容するものがある。
特許文献1は、少なくとも一つの基板を収容する処理室と、前記処理室内に処理ガスを供給するガス供給系と、前記処理室内の雰囲気を排気する排気系と、前記処理ガスを活性な状態とするため、保護管内に挿抜可能に収容された、少なくとも一対の電極と、を有し、前記電極は、少なくとも一箇所が屈曲した状態で前記保護管内に収容され、さらに、前記電極は可撓性の部材で構成した基板処理装置を開示する。
再公表特許 WO2005/083766
しかしながら、従来の技術では、可撓性部材で構成した電極が、例えば、熱や重力によって保護管内で縮むことがあり、電極が縮むことで、例えばプラズマの分布状況等の処理室内における状況が不均一となり、処理される基板の品質が不均一になるといった問題が生じることがあった。
また、ALD法やサイクリックCVD法による成膜では、プラズマを発生させることで、基板だけでなく、反応管下方の低温領域においても薄膜が形成されてしまう。しかしながら、反応管下方に堆積される膜は、セルフクリーニングで除去することは難しい。また、成膜とクリーニングを繰り返し行うことで、反応管下方の累積膜の膜厚は増大し、これによりマイクロクラッキング(MC)が発生してしまう。このマイクロクラッキングは、パーティクルを発生させクリーニング周期を短くするだけでなく、反応管に損傷を与え破損事故等にもつながってしまう。
本発明の目的は、電極を縮みにくくし、パーティクルの発生を抑制して、処理される基板の品質を均一なものとすることができる基板処理装置を提供することにある。
本発明の一態様によれば、複数の基板を積層して収容する処理室と、前記処理室の外周に設けられ、前記基板が積層された高さ領域を加熱する加熱ユニットと、前記処理室に処理ガスを供給するガス供給ユニットと、前記処理室内の雰囲気を排気するガス排気ユニットと、前記処理ガスを活性な状態とするため、高周波電力が印加される少なくとも一対の電極と、前記一対の電極のそれぞれを、少なくとも一箇所が曲がった状態で収納する収納管と、を備え、前記電極は、金属からなる芯線と、該芯線により折曲可能であるように複数個が連結され、前記基板が積層された高さ領域に対応する位置に設けられた第一の管体と、前記芯線により折曲可能であるように複数個が連結され、前記基板が積層された高さ領域より低い位置に設けられた石英からなる第二の管体と、から構成される基板処理装置が提供される。
本発明の他の一態様によれば、複数の基板を積層して収容する処理室と、前記処理室に処理ガスを供給するガス供給ユニットと、前記処理室内の雰囲気を排気するガス排気ユニットと、前記処理ガスを活性な状態とするため、高周波電力が印加される少なくとも一対の電極と、前記一対の電極のそれぞれを、少なくとも一箇所が曲がった状態で収納する収納管と、を備え、前記電極は、金属からなる芯線と、該芯線により折曲可能であるように複数個が連結され、高周波電力を処理室内に導入する高周波電力導入部の電力密度が前記基板の積層された領域の電力密度より低くなるように設けられた石英からなる管体と、から構成される基板処理装置が提供される。
本発明によれば、電極を縮みにくくし、パーティクルの発生を抑制して、処理される基板の品質を均一なものとすることができる基板処理装置を提供することができる。
本発明の実施形態に係る基板処理装置を示す斜視図である。 本発明の実施形態に係る基板処理装置を示す側面透視図である。 本発明の実施形態に係る基板処理装置が有する処理炉を示す平面図である。 本発明の実施形態に係る基板処理装置が有する処理炉を示し、図3におけるA−A線断面を示す断面図である。 本発明の実施形態におけるプロセスを説明するフローチャートである。 本発明の実施形態に係る電極が収納管に収納されている様子を示す側面図である。 本発明の実施形態に係る基板処理装置が有する電極の構成を示す斜視図である。 本発明の実施形態に係る基板処理装置が有する電極の湾曲した状態を示す側面図である。 (a)は比較例に係る電極が収納管に収納された様子を示す側面図であり、(b)は本発明の実施形態に係る電極が収納管に収納された様子を示す側面図である。 (a)は比較例に係る処理炉の構成を示す側面図であり、(b)は本発明の実施形態に係る処理炉の構成を示す側面図である。 本発明の実施形態に係る基板処理装置が有する電極の変形例を示す斜視図である。 比較例に係る電極を示し、(a)は収納管に挿入された状態の電極を示す側面図であり、(b)は収納管に挿入された状態で重力の作用を受けて縮んだ状態の電極を示す側面図であり、(c)は収納管の内壁との間の摩擦で縮んだ状態の電極を示す側面図である。 本発明の他の比較例に係る電極を示し、(a)は他の比較例に係る電極の構成を示す側面図であり、(b)は他の比較例に係る電極に縮みと歪みが生じた状態を説明する側面図である。 サイクリックCVD法における成膜レートと温度の関係を示す図である。
次に本発明を実施するための形態を図面に基づいて説明する。
図1及び図2には、本発明の実施形態に係る基板処理装置1が示されている。基板処理装置1は、半導体製造装置として構成されていて、筐体101を有する。
筐体101の前面側には、図示しない外部搬送装置との間で、基板収納容器として用いられるカセット100の授受を行う保持具授受部材として用いられるカセットステージ105が設けられている。カセットステージ105の後側には昇降手段としてのカセットエレベータ115が設けられ、該カセットエレベータ115には搬送手段としてのカセット移載機114が取り付けられている。また、カセットエレベータ115の後側には、カセット100の載置手段として用いられるカセット棚109が設けられるとともに、カセットステージ105の上方にも、予備カセット棚110が設けられている。予備カセット棚110の上方にはクリーンユニット118が設けられ、クリーンエアを前記筐体101の内部に流通させるように構成されている。
筐体101の後部上方には、処理炉202が設けられ、処理炉202の下方には基板として用いられるウエハ200を水平姿勢で多段に保持する基板保持手段としてのボート217を処理炉202に昇降させる昇降手段として用いられるボートエレベータ121が設けられている。ボートエレベータ121に取り付けられた昇降部材122の先端部には、蓋体としてのシールキャップ219が取り付けられ、ボート217を垂直に支持している。ボートエレベータ121とカセット棚109との間には、昇降手段として用いられる移載エレベータ113が設けられ、移載エレベータ113には基板搬送手段として用いられるウエハ移載機112が取り付けられている。また、ボートエレベータ121の横には、開閉機構を持ち前記処理炉202の下面を塞ぐ遮蔽部材として用いられる炉口シャッタ116が設けられている。
ウエハ200が装填されたカセット100は、図示しない外部搬送装置からカセットステージ105にウエハ200が上向きの姿勢で搬入され、ウエハ200が水平の姿勢になるようカセットステージ105で90°回転させられる。さらに、カセット100は、カセットエレベータ115の昇降動作、横行動作及びカセット移載機114の進退動作、回転動作の協働により前記カセットステージ105からカセット棚109又は予備カセット棚110に搬送される。
カセット棚109にはウエハ移載機112の搬送対象となるカセット100が収納される移載棚123があり、ウエハ200が移載に供されるカセット100はカセットエレベータ115、カセット移載機114により移載棚123に移載される。
カセット100が移載棚123に移載されると、ウエハ移載機112の進退動作、回転動作及び移載エレベータ113の昇降動作の協働により移載棚123から降下状態のボート217にウエハ200を移載する。
ボート217に所定枚数のウエハ200が移載されると、ボートエレベータ121によりボート217が処理炉202に挿入され、シールキャップ219により処理炉202が気密に閉塞される。気密に閉塞された処理炉202内では、ウエハ200が加熱されるとともに処理ガスが処理炉202に供給され、ウエハ200に処理がなされる。
ウエハ200への処理が完了すると、ウエハ200は上述した動作と逆の手順により、ボート217から移載棚123のカセット100に移載され、カセット100はカセット移載機114により移載棚123からカセットステージ105に移載され、図示しない外部搬送装置により筐体101の外部に搬出される。なお、炉口シャッタ116は、ボート217が降下状態の際に処理炉202の下面を塞ぎ、外気が処理炉202内に巻き込まれるのを防止している。
カセット移載機114等の搬送動作は、制御手段として用いられるコントローラ280により制御される。
図3及び図4には、処理炉202が示されている。
処理炉202の周辺には、加熱装置(加熱ユニット)として用いられるヒータ207が設けられ、ヒータ207の内側に、ウエハ200を処理する反応容器として用いられる反応管203が設けられ、反応管203の下端開口は蓋体として用いられるシールキャップ219により、気密部材として用いられるOリング220を介して気密に閉塞され、少なくとも、反応管203、及びシールキャップ219により、ウエハ200を収納する処理室201を形成している。
シールキャップ219にはボート支持台218を介してボート217が立設され、ボート支持台218はボート217を保持する保持体となっている。そして、ボート217は処理室201に挿入される。ボート217にはバッチ処理される複数のウエハ200が水平姿勢で管軸方向に多段に積載される。ヒータ207は処理室201に挿入されたウエハ200を所定の温度に加熱する。
処理室201へは複数種類、ここでは3種類のガスを供給する供給経路として用いられる3本のガス供給管232a、232b、232cが設けられる。第1のガス供給管232aからは流量制御装置(流量制御手段)である第1のマスフローコントローラ241a及び開閉弁である第1のバルブ243aを介し、さらに後述する反応管203内に形成されたバッファ室237を介して処理室201に反応ガスが供給される。第2のガス供給管232bからは、流量制御装置(流量制御手段)である第2のマスフローコントローラ241b、開閉弁である第2のバルブ243b、ガス溜め247、及び開閉弁である第3のバルブ243cを介し、後述するガス供給部249を介して処理室201に反応ガスが供給される。第3のガス供給管232cからは、流量制御装置(流量制御手段)である第3のマスフローコントローラ241c及び開閉弁である第4のバルブ243eを介して第2のガス供給管232bの第3のバルブ243cの下流側に接続されて、後述するガス供給部249を介して処理室201にクリーニングガスが供給される。
3本のガス供給管232a、232b、232c、第1のマスフローコントローラ241a、第1のバルブ243a、第2のマスフローコントローラ241b、第2のバルブ243b、ガス溜め247、第3のバルブ243c、及びガス供給部249、第3のマスフローコントローラ241c、第4のバルブ243e等は、処理室201に処理ガス又はクリーニングガスを供給するガス供給ユニットとして用いられている。
処理室201は、ガスを排気するガス排気管231によりAPCバルブ243dを介して真空ポンプ246に接続され、真空排気されるようになっている。また、このAPCバルブ243dは、弁を開閉して処理室201の真空排気・真空排気停止ができ、さらに弁開度を調節して圧力調整可能になっている開閉弁である。ガス排気管231、APCバルブ243d、真空ポンプ246等が、処理室201内の雰囲気を排気するガス排気ユニットして用いられている。
処理室201を構成している反応管203の内壁とウエハ200との間における円弧状の空間には、反応管203の下部より上部の内壁にウエハ200の積載方向に沿って、ガス分散空間であるバッファ室237が設けられている。バッファ室237のウエハ200と隣接する壁の端部には、ガスを供給する供給孔である第1のガス供給孔248aが設けられている。第1のガス供給孔248aは、反応管203の中心へ向けて開口している。第1のガス供給孔248aは、下部から上部にわたってそれぞれ同一の開口面積を有し、さらに同じ開口ピッチで設けられている。
バッファ室237の第1のガス供給孔248aが設けられた端部と反対側の端部には、ノズル233が、反応管203の下部より上部にわたりウエハ200の積載方向に沿って配設されている。ノズル233には、ガスを供給する複数の供給孔である第2のガス供給孔248bが設けられている。第2のガス供給孔248bの開口面積は、バッファ室237と処理室201の差圧が小さい場合には、ガスの上流側から下流側まで同一の開口面積で同一の開口ピッチとすると良いが、差圧が大きい場合には上流側から下流側に向かって開口面積を大きくするか、開口ピッチを小さくすると良い。
本実施の形態においては、第2のガス供給孔248bの開口面積を上流側から下流側にかけて徐々に大きくしている。このように構成することで、第2の各ガス供給孔248bよりガスの流速の差はあるが、流量は略同量であるガスをバッファ室237に噴出させている。そして、バッファ室237内において、それぞれの第2のガス供給孔248bより噴出したガスの粒子速度差が緩和された後、第1のガス供給孔248aより処理室201に噴出させている。よって、各第2のガス供給孔248bより噴出したガスは、各第1のガス供給孔248aより噴出する際には、均一な流量と流速とを有するガスとすることができる。
さらに、バッファ室237には、第1の電極269、及び第2の電極270が設けられている。第1の電極269と第2の電極270とは、処理室201内のガスを活性な状態とするため、高周波電力が印加される一対の電極として用いられ、ともに棒状であって、上部より下部にわたって、それぞれが収納管275、275内に収納されている。第1の電極269、及び第2の電極270のいずれか一方は、整合器272を介して高周波電源273に接続され、他方は基準電位であるアースに接続されている。この結果、第1の電極269及び第2の電極270間のプラズマ生成領域224にプラズマが生成される。
2つの収納管275は、それぞれが第1の電極269、第2の電極270を保護する保護管として用いられるとともに、第1の電極269、第2の電極270のそれぞれを、少なくとも一箇所が屈曲した状態で収納する収納管として用いられ、第1の電極269及び第2の電極270のそれぞれをバッファ室237の雰囲気と隔離した状態でバッファ室237に挿入できる構造となっている。ここで、収納管275の内部が外気(大気)と同一雰囲気であると、収納管275にそれぞれ挿入された第1の電極269及び第2の電極270はヒータ207の加熱で酸化されてしまう。そこで、収納管275の内部は窒素などの不活性ガスを充填あるいはパージし、酸素濃度を充分低く抑えて第1の電極269又は第2の電極270の酸化を防止するための不活性ガスパージ機構が設けられる。
さらに、第1のガス供給孔248aの位置より、反応管203の内周を、例えば120°程度回った内壁に、ガス供給部249が設けられている。ガス供給部249は、ALD法による成膜においてウエハ200へ、複数種類のガスを1種類ずつ交互に供給する際に、バッファ室237とガス供給種を分担する供給部である。
ガス供給部249もバッファ室237と同様にウエハと隣接する位置に同一ピッチでガスを供給する供給孔である第3のガス供給孔248cを有し、下部では第2のガス供給管232bが接続されている。
第3のガス供給孔248cの開口面積は、ガス供給部249内と処理室201内の差圧が小さい場合には、ガスの上流側から下流側まで同一の開口面積で同一の開口ピッチとすると良いが、差圧が大きい場合には上流側から下流側に向かって開口面積を大きくするか開口ピッチを小さくすると良い。
本実施の形態においては、第3のガス供給孔248cの開口面積を上流側から下流側にかけて徐々に大きくしている。
反応管203内の中央部には、複数枚のウエハ200を多段に同一間隔で載置するボート217が設けられており、ボート217は図中省略のボートエレベータ機構により反応管203に出入りできるようになっている。また、処理の均一性を向上するためにボート217を回転するための回転装置(回転手段)として用いられるボート回転機構267が設けてあり、ボート回転機構267を回転することにより、石英キャップ218に保持されたボート217を回転するようになっている。
コントローラ280は、第1、第2、第3のマスフローコントローラ241a、241b、241c、第1〜第4のバルブ243a、243b、243c、及び243e、APCバルブ243d、ヒータ207、真空ポンプ246、ボート回転機構267、図中省略のボート昇降機構、高周波電源273、整合器272等に接続されており、第1、第2、第3のマスフローコントローラ241a、241b、241cの流量調整、第1〜第4のバルブ243a、243b、243c、243eの開閉動作、APCバルブ243dの開閉及び圧力調整動作、ヒータ207温度調節、真空ポンプ246の起動・停止、ボート回転機構267の回転速度調節、ボート昇降機構の昇降動作制御、高周波電源273の電力供給制御、整合器272によるインピーダンス制御等が、コントローラ280によって行われる。
基板処理装置1においては、例えば、ALD法による成膜がなされ、例えば、半導体デバイスの製造工程の一つとして、ジクロロシラン(SiH2Cl2、DCS)及びアンモニア(NH3)ガスを用いてシリコン窒化膜(SiN膜)の成膜がなされる。
利用する化学反応は、例えばSiN膜形成の場合、ALD法ではDCSとNH3ガスを用いて300〜600℃の低温で高品質の成膜が可能である。また、ガス供給は、複数種類の反応性ガスを1種類ずつ交互に供給する。そして、膜厚制御は、反応性ガス供給のサイクル数で制御し、例えば、成膜速度が1Å/サイクルとすると、20Åの膜を形成する場合、処理を20サイクル行う。
図5には、本発明の実施形態におけるプロセスを説明するフローチャートが示されている。
まず、複数枚のウエハ200がボート217に装填(ウエハチャージ、ステップS1)されると、図1、図2及び図4に示されているように、複数枚のウエハ200を支持したボート217は、ボートエレベータ121によって持ち上げられて処理室201内に搬入(ボートロード、ステップS2)される。この状態で、シールキャップ219はOリング220を介して反応管203の下端をシールした状態となる。
次に、処理室201内が所望の圧力(真空度)となるように真空ポンプ246によって真空排気される。この際、処理室201内の圧力は、圧力センサ245で測定され、この測定された圧力に基づきAPCバルブ243dが、フィードバック制御される。また、処理室201内が所望の温度となるようにヒータ207によって加熱される。この際、処理室201内が所望の温度分布となるように、温度センサ263が検出した温度情報に基づきヒータ207への通電具合がフィードバック制御される(圧力・温度調整、ステップS3)。続いて、回転機構267により、ボート217が回転されることで、ウエハ200が回転される。次に、DCSガスとNH3ガスを処理室201内に供給することによりSiN膜を成膜する成膜工程S4を行う。成膜工程S4では次の4つのステップを順次実行する。
(成膜工程)
まず、DCSガスとNH3ガスを処理室201内に供給することによりSiN膜を成膜する。成膜工程では次の4つのステップを順次実行する。
<ステップS4a>
ステップS4aでは、まずDCSガスを流す。第2のガス供給管232bの第2のバルブ243bを開き、第2のガス供給管232b内にDCSガスを流す。第2のガス供給管232b内を流れたDCSガスは、マスフローコントローラ241bにより流量調整される。流量調整されたDCSガスはガス供給部249の第3のガス供給孔248cから処理室201内に供給されつつガス排気管231から排気される。
このとき、APCバルブ243dを適正に調整して処理室201内の圧力を、例えば20〜900Paの範囲内の圧力とする。マスフローコントローラ241bで制御するDCSガスの供給流量は、例えば200〜2000sccmの範囲内の流量とする。DCSガスをウエハ200に晒す時間、すなわちガス供給時間(照射時間)は、例えば2〜10秒間の範囲内の時間とする。このときヒータ207の温度は、ウエハ200の温度が、例えば300〜650℃の範囲内の温度となるよう設定する。
<ステップS4b>
ステップS4bでは、シリコン含有層が形成された後、第3のバルブ243cを閉じ、DCSガスの供給を停止する。このとき、引き続きガス溜め247への供給を継続する。ガス溜め247に所定圧、所定量のDCSが溜まったら上流側の第2のバルブ243bも閉めて、ガス溜め247にDCSを閉じ込めておく。このとき、ガス排気管231のAPCバルブ243dは開いたままとして、真空ポンプ246により処理室201内を真空排気し、処理室201内に残留する未反応もしくはシリコン含有層形成に寄与した後のDCSガスを処理室201内から排除する。なお、この時、N2ガス等の不活性ガスを処理室201内に供給すると、さらに残留DCSガスを排除する効果が高まる。不活性ガスとしては、N2ガスの他、Arガス、Heガス、Neガス、Xeガス等の希ガスを用いてもよい。
<ステップS4c>
ステップS4cでは、処理室201内の残留ガスを除去した後、第1のガス供給管232aのバルブ243aを開き、第1のガス供給管232a内にNH3ガスを流す。第1のガス供給管232a内を流れたNH3ガスは、マスフローコントローラ241aにより流量調整される。流量調整されたNH3ガスは第1のノズル233のガス供給孔248bからバッファ室237内に供給される。このとき、第1の棒状電極269及び第2の棒状電極270間に高周波電源273から整合器272を介して高周波電力を印加することで、バッファ室237内に供給されたNH3ガスはプラズマ励起され、活性種としてガス供給孔248aから処理室201内に供給されつつガス排気管231から排気される。
NH3ガスをプラズマ励起することにより活性種として流すときは、APCバルブ243dを適正に調整して処理室201内の圧力を、例えば20〜200Paの範囲内の圧力とする。マスフローコントローラ241aで制御するNH3ガスの供給流量は、例えば2000〜9000sccmの範囲内の流量とする。NH3ガスをプラズマ励起することにより得られた活性種にウエハ200を晒す時間、すなわちガス供給時間(照射時間)は、例えば6〜60秒間の範囲内の時間とする。このときのヒータ207の温度は、ウエハ200の温度が300〜650℃の範囲内の温度となるような温度に設定する。なお、高周波電源273から第1の棒状電極269及び第2の棒状電極270間に印加する高周波電力は、例えば20〜600Wの範囲内の電力となるように設定する。NH3ガスは反応温度が高く、上記のようなウエハ温度、処理室内圧力では反応しづらいので、プラズマ励起することにより活性種としてから流すようにしており、このためウエハ200の温度は上述のように設定した低い温度範囲のままでよい。
このとき、処理室201内に流しているガスはNH3ガスをプラズマ励起することにより得られた活性種、もしくは処理室201内圧力を高くすることで熱的に活性化されたNH3ガスであり、処理室201内にはDCSガスは流していない。したがって、NH3ガスは気相反応を起こすことはなく、活性種となった、もしくは活性化されたNH3ガスは、ステップS4aでウエハ200上に形成された第1の層としてのシリコン含有層の一部と反応する。これによりシリコン含有層は窒化されて、シリコン(第1の元素)及び窒素(第2の元素)を含む第2の層、すなわち、シリコン窒化層(SiN層)へと改質される。
<ステップS4d>
その後、第1のガス供給管232aのバルブ243aを閉じて、NH3ガスの供給を停止する。このとき、ガス排気管231のAPCバルブ243dは開いたままとして、真空ポンプ246により処理室201内を真空排気し、処理室201内に残留する未反応もしくは窒化に寄与した後のNH3ガスを処理室201内から排除する。なお、この時、N2ガス等の不活性ガスを処理室201内に供給すると、さらに処理室201内に残留する未反応もしくは窒化に寄与した後のNH3ガスを排除する効果が高まる。不活性ガスとしては、N2ガスの他、Arガス、Heガス、Neガス、Xeガス等の希ガスを用いてもよい。
上述したステップS4a〜S4dを1サイクルとして、このサイクルを少なくとも1回以上行うことにより、ウエハ200上に所定膜厚のシリコン(第1の元素)および窒素(第2の元素)を含む薄膜、すなわち、SiN膜を成膜することができる。なお、上述のサイクルは、複数回繰り返すのが好ましい。
所定膜厚のSiN膜を形成する成膜処理がなされると、N2ガス等の不活性ガスが処理室201内へ供給されつつ排気されることで処理室201内が不活性ガスでパージされる(ガスパージ、ステップS5)。その後、処理室201内が所望の圧力(真空度)となるように真空ポンプ246によって真空排気される。この際、処理室201内の圧力は、圧力センサ245で測定され、この測定された圧力に基づきAPCバルブ243dが、フィードバック制御される。また、処理室201内が所望の温度となるようにヒータ207によって加熱される。この際、処理室201内が所望の温度分布となるように、温度センサ263が検出した温度情報に基づきヒータ207への通電具合がフィードバック制御される(圧力・温度調整、ステップS6)。
その後、ボートエレベータ121によりシールキャップ219が下降されて、反応管203の下端が開口されるとともに、処理済ウエハ200がボート217に支持された状態で反応管203の下端から反応管203の外部に搬出(ボートアンロード、ステップS7)される。その後、処理済ウエハ200はボート217より取出される(ウエハディスチャージ、ステップS8)。
そして、空のボート217がボートエレベータ121によって持ち上げられて反応管203の内部に搬入(ボートロード、ステップS9)される。この状態で、シールキャップ219はOリング220を介して反応管203の下端をシールした状態となる。そして、処理室201内が所望の圧力(真空度)となるように真空ポンプ246によって真空排気され、処理室201内が所望の圧力及び温度となるように、フィードバック制御される(圧力・温度調整、ステップS10)。
次に、クリーニングガス供給管としての第3のガス供給管232cの第4のバルブ243eを開き、第3のガス供給管232c内に例えば三弗化窒素(NF3)ガス等のクリーニングガスを流す。第3のガス供給管232c内を流れたクリーニングガスは、マスフローコントローラ241cにより流量調整される。流量調整されたクリーニングガスは第2のガス供給管232bを介して、ガス供給部249の第3のガス供給孔248cから処理室201内に供給されつつガス排気管231から排気される。このとき、同時にバルブAPCバルブ243dを開き、N2ガス等の不活性ガスを流してもよい(クリーニング、ステップS11)。
クリーニングがなされると、N2ガス等の不活性ガスが処理室201内へ供給されつつ排気されることで処理室201内が不活性ガスでパージされる(ガスパージ、ステップS12)。その後、処理室201内が所望の圧力(真空度)となるように真空ポンプ246によって真空排気され、処理室201内が所望の圧力及び温度となるように、フィードバック制御される(圧力・温度調整、ステップS13)。その後、ボートエレベータ121によりシールキャップ219が下降されて、反応管203の下端が開口されるとともに、空のボート217が反応管203の下端から反応管203の外部に搬出(ボートアンロード、ステップS14)される。
これにより、ウエハ200上にDCSガスとNH3ガスとを用いてSiN膜を成膜し、反応管内及びボート217等をセルフクリーニングすることができる。
図6には、第1の電極269が収納管275に収納されている様子が示され、図7及び図8には、第1の電極269が示されている。
以下、第1の電極269について説明をするが、第2の電極270の構成は、第1の電極269と同一である。
図6に示されるように、第1の電極269は、第1の電極269の上方に配置される複数の第1の管体である第1の短管290と、第1の電極269の下方に配置される複数の第2の管体である第2の短管300と、芯線292と、編組部材294とから構成される。
第1の短管290は、ウエハ200が積層される領域(プロダクト領域)Aに配置され、芯線292により折曲可能であるように複数個が連結され、芯線292よりも熱による変形が少ない管体として用いられているとともに、金属、又は絶縁材からなる内部材として用いられていて、芯線292と比較して熱変形しにくく、且つ一定の断熱性と剛性とを有する材料からなり、具体的な材料としては、例えば高純度のアルミナ、Ni(ニッケル)等が用いられる。また、第1の短管290は、略円筒形状を有し、長手方向に貫通するように貫通孔296が形成されている。
また、第2の短管300は、ウエハ200が積層される領域(プロダクト領域)Aより低い領域に配置され、芯線292により折曲可能であるように複数個が連結され、芯線292よりも熱による変形が少ない管体として用いられ、具体的な材料としては、例えば石英が用いられる。また、第2の短管300も第1の短管290同様、略円筒形状を有し、長手方向に貫通するように貫通孔296が形成されている。
芯線292は、複数の第1の短管290及び第2の短管300のそれぞれを互いに連結する金属からなる芯線として用いられていて、複数の第1の短管290に形成された貫通孔296と第2の短管300に形成された貫通孔296を貫通することにより複数の第1の短管290と複数の第2の短管300を折曲可能であるように連結している。芯線292は、曲げの確保できる塑性変形可能であり、より具体的には、例えば、Ni(ニッケル)を主成分とした針金が用いられる。芯線292を用いて、複数の第1の短管290を連結する際には、互いに隣り合う第1の短管290と第1の短管290との間に、一定の隙間d1が設けられる。また、複数の第2の短管300を連結する際にも、互いに隣り合う第2の短管300と第2の短管300との間に、一定の隙間d1が設けられる。また、第1の短管290と第2の短管300との間にも、一定の隙間d1が設けられる。
編組部材294は、複数の第1の短管290の外表面を覆うように設けられる金属からなる網状の外部材として用いられていて、例えばNiを主成分とする細線が編みこまれるようにして形成されている。編組部材294は細線からなり可撓性を有するため変形可能であり、変形することにより複数の第1の短管290の外表面を覆うように配置されている。図7においては、編組部材294は、説明の便宜上、上から2番目に位置する第1の短管290と、上から3番目に位置する第1の短管290との外周面のみを覆うかのように示されているが、編組部材294は、一端部側に位置する第1の短管290から他端部側に位置する第1の短管290まで、すべての第1の短管290の外周面を覆うように設けられている。
以上ように、第1の電極269は、複数の第1の短管290と複数の第2の短管300とがそれぞれ間隔d1を有するように芯線292で連結され、複数の第1の短管290に外周面を覆う編組部材が、細線が編みこまれた変形可能なものであるため、図8に示されるように折曲した状態とすることが可能である。このため、収納管275が屈曲した形状であっても、折曲した収納管275の内壁に沿うように変形することが可能である。また、第1の電極269の一端部側を、収納管275に挿入し、第1の電極269の他端部側を押圧することで、第1の電極269を、折曲した収納管275に倣って、収納管275内に挿入することができる。
また、第1の電極269を構成する複数の第1の短管290及び第2の短管300は、芯線292よりも熱による熱による変形が少なく、且つ一定の剛性を有するため、互いに隣り合う第1の短管290及び第2の短管300の間に形成された隙間d1が詰まることはあっても、それぞれの第1の短管290及び第2の短管300の長さは変わらないため、例えば、収納管275に挿入する際等に、大きく長手方向の長さが縮むことがない。このため、収納管275の先端側等の本来は第1の電極269が配置される場所に、第1の電極269が縮むことにより第1の電極269が到達しなくなることがなく、該場所で発生するプラズマの濃度が本来よりも低くなるとの問題が生じにくい。
図9(a)には、比較例に係る第1の電極269が、収納管275に収納された様子が示されている。また、図9(b)には、本発明の実施形態に係る第1の電極269が、収納管275に収納された様子が示されている。また、図10(a)には、比較例に係る処理炉の構成が示され、(b)には、本発明の実施形態に係る処理炉の構成が示されている。
図9(b)及び図10(b)に示されているように、本発明の実施形態に係る第1の電極269は、ウエハ200が積層される高さ領域(プロダクト領域)Aに対応する位置に、金属もしくは絶縁材からなる第1の短管290を用い、反応管203下方のプロダクト領域Aより低い位置に、石英からなる第2の短管300を用いる。これにより、比較例に係る第1の電極269を用いた場合と比較して、プラズマ発生領域Bが狭くなり、反応管203下方において高周波(RF)放電を抑制し、高周波電力導入部の電力密度を弱めて、プロダクト領域A以外で膜が堆積されないようにすることができる。プロダクト領域Aは、ヒータ207により温度制御されるので、この領域に堆積される膜は、三弗化窒素(NF3)、フッ素(F2)などによりセルフクリーニングされる。したがって、長期間の成膜とクリーニング処理が可能となり、パーティクルの発生を抑制し、反応管203内のフルメンテナンスに至るまでの時間を大幅に延長できる。
図11には、第1の電極269の変形例が示されている。
以下、第1の電極269について説明をするが、第2電極270としても、以下で説明をする変形例に係る電極を利用することができる。
先述の第1の電極269では、複数の第1の短管290及び第2の短管300として略円筒形状のものを用いたが、この変形例では、略球状の第1の短管290及び略球状の第2の短管300を用いる。この変形例に係る第1の電極269でも、第1の短管290及び第2の短管300には管通孔が形成されていて、貫通孔296に芯線292が挿入され、複数の第1の短管290及び複数の第2の短管300が連結される。また、複数の第1の短管290の外周を覆うように編組部材294が設けられている。
変形例に係る第1の電極269においても、プロダクト領域Aに対応する位置に、金属もしくは絶縁材からなる略球状の第1の短管290を用いる。そして、反応管203下方のプロダクト領域Aより低い位置に、石英からなる略球状の第2の短管300を用いる。プロダクト領域Aより低い位置に、石英製の略球状の短管を用いても、高周波(RF)放電を抑制し、高周波電力導入部の放電密度を弱めて、プロダクト領域A以外で膜が堆積されないようにすることができる。
なお、第1の電極269について、略円筒形状の第1の短管290及び略円筒形状の第2の短管300、略球状の第1の短管290及び略球状の第2の短管300を用いる例について説明したが、これに限らず、略円筒形状の第1の短管290及び略球状の第2の短管300或いは略球状の第1の短管290及び略円筒形状の第2の短管300を用いてもよい。
第1の電極269は、芯線292と、芯線292により折曲可能であるように複数個が連結され、芯線292よりも熱による変形が少ない第1の短管290及び電力密度を抑える部材からなる第2の短管300とを有し、芯線292の熱の影響による形状変化を抑えるものであれば良い。よって、先述の実施形態に係る第1の電極269や、先述の変形例に係る第1の電極269のように、第1の短管290に芯線292を通し、第1の短管290に導電性のある編組部材294を巻きつける構成に替えて、第1の短管290そのものを金属等の導電性材料から構成し、編組部材294を設けないようにしても良い。
[比較例]
図12には、比較例に係る一対の電極のうちの一つである第1の電極269が、収納管275に収納された様子が示されている。本来であれば、図12(a)に示されるように、収納管275の上端部近傍まで第1の電極269が到達する。しかしながら、編組構造の場合、熱の影響や長期使用で、弾性の低下もしくは自重によって、図12(b)に示されるように、第1の電極269が縮んでしまう。これにより、本来は第1の電極269が配置されるべき場所に、第1の電極269が存在しない空間310が形成されてしまう。この場合、空間310で生成されるプラズマの濃度は、空間310に第1の電極269が存在する場合と比較して低くなる。
また、図12(c)に示されるように、編組構造の場合、例えば、収納管275内に第1の電極269を挿入する際に、位置P、P等で第1の電極269が収納管275の内壁に接触し、摩擦により第1の電極269が縮んでしまったり、伸縮可能で、長さに固体ばらつきが発生してしまう。この場合も、収納管275の端部に、第1の電極が存在しない空間310が形成される。
また、図13には、他の比較例に係る一対の電極のうちの一つである第1の電極269が示されている。この他の比較例に係る第1の電極は、図13(a)に示すように、芯線292が直接に編組部材294で覆われている。図13(b)は、芯線292が熱によって縮み歪むことによって、第1の電極が長さd2だけ短くなった状態を示している。すなわち、本従来例では、加熱される際に、直接に芯線292が加熱されるため、図13(b)の右側に示されるように、芯線292が熱の影響で縮んだり歪んだりしやすい。
図14は、サイクリックCVD法における成膜レートと温度の関係を示している。
図14に示されているように、例えば、ALD法やサイクリックCVD法によるシリコン窒化(SiN)膜成膜では、プラズマを発生させることで、プロダクト領域(基板の積層された高さ領域)下方の低温領域においてもSiN膜が成膜されてしまう。しかしながら、反応管下方に堆積される膜は、例えば三弗化窒素(NF3)ガスでのセルフクリーニングで除去することは難しい。また、成膜とクリーニングを繰り返し行うことで、反応管下方の累積膜の膜厚は増大し、これによりマイクロクラッキング(MC)が発生してしまう。
本発明によれば、芯線292の曲げを確保でき、第1の短管290及び第2の短管300によって芯線292の歪を抑え、電極269、270全体の縮みを抑制して、処理室201内のプラズマの分布を均一とし、処理されるウエハ200の品質を均一なものとすることができる。また、パーティクルの発生を抑制し、クリーニング周期やフルメンテナンスに至るまでの時間を延長することができる。さらには、反応管203の破損事故を防止することができる。
本発明は、特許請求の範囲に記載した事項を特徴とするが、さらに以下に付記した事項も含まれる。
[付記1]
本発明の一態様によれば、複数の基板を積層して収容する処理室と、前記処理室の外周に設けられ、前記基板が積層された高さ領域を加熱する加熱ユニットと、前記処理室に処理ガスを供給するガス供給ユニットと、前記処理室内の雰囲気を排気するガス排気ユニットと、前記処理ガスを活性な状態とするため、高周波電力が印加される少なくとも一対の電極と、前記一対の電極のそれぞれを、少なくとも一箇所が曲がった状態で収納する収納管と、を備え、前記電極は、金属からなる芯線と、該芯線により折曲可能であるように複数個が連結され、前記基板が積層された高さ領域に対応する位置に設けられた第一の管体と、前記芯線により折曲可能であるように複数個が連結され、前記基板が積層された高さ領域より低い位置に設けられた石英からなる第二の管体と、から構成される基板処理装置が提供される。
[付記2]
本発明の他の一態様によれば、複数の基板を積層して収容する処理室と、前記処理室に処理ガスを供給するガス供給ユニットと、前記処理室内の雰囲気を排気するガス排気ユニットと、前記処理ガスを活性な状態とするため、高周波電力が印加される少なくとも一対の電極と、前記一対の電極のそれぞれを、少なくとも一箇所が曲がった状態で収納する収納管と、を備え、前記電極は、金属からなる芯線と、該芯線により折曲可能であるように複数個が連結され、高周波電力を処理室内に導入する高周波電力導入部の電力密度が前記基板の積層された領域の電力密度より低くなるように設けられた石英からなる管体と、から構成される基板処理装置が提供される。
[付記3]
本発明の他の一態様によれば、編組で編み込まれたロープ状であって、芯線と、前記芯線の歪みを抑えるための短管と、から構成される縦型半導体処理装置のプラズマ電極が提供される。これにより、自由度を備えた構造となり、また、縮み等の形状変化が防止される。さらに、耐熱性の高い材料を使用することで、プラズマ生成室を反応炉内部もしくは近傍に設置でき、プラズマ効率の高い高性能の基板処理装置が提供される。
[付記4]
好ましくは、前記プラズマ電極は、前記処理室への導入部における電場を弱めることで、前記高周波電力導入部における電力密度が上がらないようにする。
1 基板処理装置
200 ウエハ
201 処理室
224 プラズマ生成領域
231 ガス排気管
232 ガス供給管
269 第1の電極
270 第2の電極
273 高周波電源
275 収納管
290 第1の短管
300 第2の短管
292 芯線
294 編組部材
296 貫通孔

Claims (2)

  1. 複数の基板を積層して収容する処理室と、
    前記処理室の外周に設けられ、前記基板が積層された高さ領域を加熱する加熱ユニットと、
    前記処理室に処理ガスを供給するガス供給ユニットと、
    前記処理室内の雰囲気を排気するガス排気ユニットと、
    前記処理ガスを活性な状態とするため、高周波電力が印加される少なくとも一対の電極と、
    前記一対の電極のそれぞれを、少なくとも一箇所が曲がった状態で収納する収納管と、
    を備え、
    前記電極は、金属からなる芯線と、該芯線により折曲可能であるように複数個が連結され、前記基板が積層された高さ領域に対応する位置に設けられた第一の管体と、前記芯線により折曲可能であるように複数個が連結され、前記基板が積層された高さ領域より低い位置に設けられた石英からなる第二の管体と、
    から構成される基板処理装置。
  2. 複数の基板を積層して収容する処理室と、
    前記処理室に処理ガスを供給するガス供給ユニットと、
    前記処理室内の雰囲気を排気するガス排気ユニットと、
    前記処理ガスを活性な状態とするため、高周波電力が印加される少なくとも一対の電極と、
    前記一対の電極のそれぞれを、少なくとも一箇所が曲がった状態で収納する収納管と、
    を備え、
    前記電極は、金属からなる芯線と、該芯線により折曲可能であるように複数個が連結され、高周波電力を処理室内に導入する高周波電力導入部の電力密度が前記基板の積層された領域の電力密度より低くなるように設けられた石英からなる管体と、
    から構成される基板処理装置。
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