JP2009252848A - 露光装置及び露光方法、並びにデバイス製造方法 - Google Patents

露光装置及び露光方法、並びにデバイス製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】高精度且つ安定なウエハテーブルの位置計測及び駆動制御を実現する。
【解決手段】
エンコーダシステムを構成する光源16Xa,16Yaから、テーブルWTBの一側面を介してその上面に設けられたグレーティングに計測光Lx1,Ly2を入射させ、これらの計測光に由来する回折光Lx2,Ly2を光検出器16Xb,16Ybを用いて受光して、テーブルWTBの位置情報を計測する。テーブルWTBの周辺雰囲気の揺らぎの影響が小さいため、高精度なテーブルの位置計測が可能になる。さらに、エンコーダシステムの作動状態を診断し、また計測された位置情報の信頼性を検証し、それらの結果に応じて、エンコーダシステムから干渉計システムへ切り換え、干渉計システムを用いて計測される位置情報に基づいてテーブルWTBを駆動制御する。それにより、高精度且つ安定なテーブルの駆動制御が可能となる。
【選択図】図2

Description

本発明は、露光装置及び露光方法、並びにデバイス製造方法に係り、半導体素子、液晶表示素子等のマイクロデバイス(電子デバイスなど)を製造するリソグラフィ工程で用いられる露光装置及び露光方法、並びに前記露光装置又は露光方法を用いるデバイス製造方法に関する。
従来、半導体素子、液晶表示素子等のマイクロデバイス(電子デバイスなど)を製造するリソグラフィ工程では、ステップ・アンド・リピート方式の投影露光装置(いわゆるステッパ)又はステップ・アンド・スキャン方式の投影露光装置(いわゆるスキャニング・ステッパ(スキャナとも呼ばれる))などが比較的多く用いられている。
この種の露光装置では、ウエハ又はガラスプレート等の被露光物体(以下、ウエハと総称する)上の複数のショット領域にレチクル(又はマスク)のパターンを転写するために、ウエハを保持するウエハステージはXY2次元方向に例えばリニアモータ等により駆動される。このウエハステージの位置計測は、長期に渡って計測の安定性が良好で、高分解能なレーザ干渉計を用いて行われるのが、一般的であった。
しかるに、半導体素子の高集積化に伴う、パターンの微細化により、より高精度なステージの位置制御が要求されるようになり、今や、レーザ干渉計のビーム路上の雰囲気の温度変化及び/又は温度勾配の影響で発生する空気揺らぎに起因する計測値の短期的な変動がオーバレイバジェット中の大きなウエイトを占めるようになっている。
一方、ステージの位置計測に使用されるレーザ干渉計以外の計測装置として、エンコーダがあるが、エンコーダは、計測においてスケール(グレーティングなど)を使用するため、格子ピッチのドリフト、固定位置ドリフト、あるいは熱膨張等などによりそのスケールの機械的な長期安定性に欠ける。このため、エンコーダは、レーザ干渉計に比べて計測値のリニアリティに欠け、長期安定性に劣るという欠点を有している。
上述のレーザ干渉計とエンコーダとの欠点に鑑みて、レーザ干渉計とエンコーダ(回折格子を用いる位置検出センサ)とを併用して、ステージの位置を計測する装置が、種々提案されている(例えば特許文献1、2等参照)。特に、最近では、計測分解能が、レーザ干渉計と同程度以上のエンコーダが出現しており(例えば、特許文献3等参照)、上述のレーザ干渉計とエンコーダとを組み合わせる技術が注目されるようになってきた。
しかるに、干渉計のミラー又はエンコーダのスケール(グレーティングなど)は、ステージの外面、例えば側面などに設けられた場合、そのステージが加速した際のステージの微小変形に伴い、ステージ上の位置(ステージ上の所定点との位置関係)が変化してしまい、これがステージの位置計測精度を低下させる蓋然性が高い。また、たとえば、スループットを向上させる観点から、スキャニング・ステッパにおいてウエハステージの加速中に露光を開始するという新技術が提案されたとしても、上記のステージの加速に伴うミラー又はスケールのステージ上での位置の変化が、上記新技術の実施のための障害要因となるおそれがある。
米国特許第6,819,425号明細書 特開2004−101362号公報 米国特許第7,238,931号明細書
本発明は、上述した事情の下になされたものであり、第1の観点からすると、エネルギビームの照射によって物体にパターンを形成する露光装置であって、物体を保持して実質的に所定平面に沿って移動可能で、前記物体の裏面側で前記所定平面に実質的に平行な面に沿ってグレーティングが配置され、所定波長の光が内部を進行可能な移動体と;前記所定平面と交差する前記移動体の一側面を介して前記移動体の外部から前記グレーティングに前記所定波長の計測光を入射させ、該計測光に由来する前記グレーティングからの回折光を受光し、前記所定平面内の計測方向に関する前記移動体の第1位置情報を計測する計測システムと;前記移動体の少なくとも前記計測方向に関する基準位置からの変位である第2位置情報を計測する干渉計システムと;前記計測システムの作動状態を診断し、該診断の結果と、前記第1、第2位置情報と、に基づいて、前記移動体を駆動する駆動システムと;を備える露光装置である。
これによれば、移動体の第1位置情報の計測において、回折光が移動体内を通過する光路上では、移動体の周辺雰囲気の揺らぎの影響を受けることがない。さらに、移動体の外部についても、回折光の光路は近接し、ほぼ同じ雰囲気中を伝播するので、周辺雰囲気の揺らぎの影響は小さい。そのため、移動体の第1位置情報を高精度に計測することができる。さらに、駆動システムは、計測システムの作動状態を診断し、その診断の結果と、第1、第2位置情報と、に基づいて、移動体を駆動する。従って、計測システムの作動状態に応じて第1、第2位置情報を切り換え、切り換え後の位置情報に基づいて移動体を駆動することができるので、常時、高精度且つ安定な移動体の駆動制御が可能となる。
本発明は、第2の観点からすると、本発明の露光装置を用いて基板を露光することと;前記露光された基板を現像することと;を含むデバイス製造方法である。
本発明は、第3の観点からすると、エネルギビームを物体に照射して前記物体上に所定のパターンを形成する露光方法であって、前記物体を保持するとともに、前記物体の裏面側で所定平面に実質的に平行な面に沿ってグレーティングが配置され、所定波長の光が内部を進行可能な移動体を、前記所定平面に沿って移動させ、前記所定平面と交差する前記移動体の一側面を介して前記移動体の外部から前記グレーティングに前記所定波長の計測光を入射させ、該計測光に由来する前記グレーティングからの回折光を受光して、前記所定平面内の計測方向に関する前記移動体の第1位置情報を計測する工程と;前記移動体の少なくとも前記計測方向に関する基準位置からの変位である第2位置情報を、干渉計システムを用いて計測する工程と;前記第1位置情報の信頼性を検証し、該検証の結果と、前記第1、第2位置情報と、に基づいて、前記移動体を駆動する工程と;を含む露光方法である。
これによれば、回折光が移動体内を通過する光路上において、移動体の周辺雰囲気の揺らぎの影響を受けることがない。さらに、移動体の外部においても、回折光の光路は近接し、ほぼ同じ雰囲気中を伝播するので、周辺雰囲気の揺らぎの影響は小さい。そのため、高精度に移動体の第1位置情報を計測することができる。さらに、駆動する工程では、第1位置情報の信頼性を検証し、その検証の結果と、第1、第2位置情報と、に基づいて、移動体を駆動する。従って、第1位置情報の信頼性に応じて第1、第2位置情報を切り換え、切り換え後の位置情報に基づいて移動体を駆動することができるので、常時、高精度且つ安定な移動体の駆動制御が可能となる。
本発明は、第4の観点からすると、本発明の露光方法を用いて前記物体として基板を露光することと;前記露光された基板を現像することと;を含むデバイス製造方法である。
以下、本発明の一実施形態について、図1〜図4に基づいて説明する。
図1には、一実施形態に係る露光装置100の概略構成が示されている。露光装置100は、ステップ・アンド・スキャン方式の縮小投影露光装置である。露光装置100は、光源及び照明光学系を含み、照明光ILによりレチクルRを照明する照明系12、レチクルRを保持するレチクルステージRST、投影光学系PL、ウエハWを保持するウエハステージWST、及び装置全体を統括制御する主制御装置20(図1では不図示、図4参照)等を備えている。以下においては、投影光学系PLの光軸AXと平行な方向をZ軸方向、これに直交する面内でレチクルRとウエハWとが相対走査される方向をY軸方向、Z軸及びY軸に直交する方向をX軸方向とし、X軸、Y軸、及びZ軸回りの回転(傾斜)方向をそれぞれθx、θy、及びθz方向として説明を行う。
照明系12は、レチクルブラインド(不図示)で規定されたレチクルR上でX軸方向に延びるスリット状の照明領域を照明光ILによりほぼ均一な照度で照明する。ここで、照明光ILとしては、一例としてArFエキシマレーザ光(波長193nm)が用いられている。
レチクルステージRST上には、回路パターン等が描かれたレチクルRが、例えば真空吸着により、固定されている。レチクルステージRSTは、レチクルRの位置制御のため、レチクルステージ駆動系13(図1では不図示、図4参照)により、照明系12の光軸(後述する投影光学系PLの光軸AXに一致)に垂直なXY平面内で微少駆動可能であるとともに、所定の走査方向(図1における紙面内左右方向、すなわちY軸方向)に所定の走査速度で駆動可能となっている。
レチクルステージRSTのXY平面内の位置は、レチクルレーザ干渉計(以下、「レチクル干渉計」という)11によって、レチクルステージRSTの側面(鏡面加工された端面)を介して、例えば0.5〜1nm程度の分解能で、常時検出される。レチクル干渉計11からのレチクルステージRSTの位置情報は、主制御装置20(図4参照)に送られている。主制御装置20は、レチクルステージRSTの位置情報に基づいてレチクルステージ駆動系13を介してレチクルステージRSTを駆動する。
投影光学系PLとしては、例えばZ軸方向と平行な光軸AXに沿って配列される複数のレンズ(レンズエレメント)から成る屈折光学系が用いられている。投影光学系PLは、例えば両側テレセントリックで所定の投影倍率(例えば1/4倍又は1/5倍)を有する。このため、照明系12からの照明光ILによって照明領域が照明されると、投影光学系PLの第1面(物体面)とパターン面がほぼ一致して配置されるレチクルRを通過した照明光ILにより、投影光学系PLを介してその照明領域内のレチクルRの回路パターンの縮小像(回路パターンの一部の縮小像)が、その第2面(像面側)に配置される、表面にレジスト(感応剤)が塗布されたウエハW上の前記照明領域に共役な領域(露光領域IA)に形成される。そしてレチクルステージRSTとウエハステージWSTとの同期駆動によって、照明領域(照明光IL)に対してレチクルRを走査方向(Y軸方向)に相対移動するとともに、露光領域IA(照明光IL)に対してウエハWを走査方向(Y軸方向)に相対移動することで、ウエハW上の1つのショット領域(区画領域)の走査露光が行われ、そのショット領域にレチクルのパターンが形成される。すなわち、本実施形態では、照明系12、レチクルR及び投影光学系PLによってウエハW上にパターンが生成され、照明光ILによるウエハW上の感応層(レジスト層)の露光によってウエハW上にそのパターンが形成される。
ウエハステージWSTは、その上面にて静電チャック機構(不図示)によりウエハホルダWHを吸着保持している。また、ウエハホルダWHは、該ウエハホルダWHが有する静電チャック機構により、ウエハWを吸着保持する。ウエハステージWSTは、図1に示されるように、ステージ本体14と、その上に固定されたウエハテーブルWTBと、静電チャック機構(不図示)によってウエハテーブルWTBに対して着脱自在のウエハホルダWHと、を含んでいる。なお、ウエハホルダWHをウエハテーブルWTBに固定する保持機構は静電チャック機構に限らず、例えば真空チャック機構あるいはクランプ機構などでも良い。また、ウエハホルダWHは、ウエハテーブルWTBと一体に形成されても良いし、静電チャック機構と異なる機構、例えば真空チャック機構などによってウエハWを保持しても良い。
ステージ本体14(ウエハステージWST)は、例えばリニアモータ及びボイスコイルモータ(VCM)などを含むステージ駆動系27(図4参照)により、X軸方向、Y軸方向、Z軸方向、θx方向、θy方向、及びθz方向の6自由度方向に駆動される。これにより、ウエハWは6自由度方向に移動可能である。なお、ステージ本体14はX軸方向、Y軸方向、及びθz方向に駆動可能とし、かつウエハテーブルWTBを少なくともZ軸方向、θx方向、及びθy方向に微動可能としても良い。この場合、ウエハテーブルWTBを6自由度方向に微動可能としても良い。
ウエハテーブルWTBは、透明な部材(例えば、ガラス等)から成る、平面視(上方から見て)、略正方形の板状部材である。ウエハテーブルWTBの上面の中央部にウエハホルダWHが保持されている。ウエハテーブルWTBは、その内部を後述するエンコーダシステムの計測光が進行するので、少なくともこの計測光に対して透明な透明部材で構成される。また、ウエハテーブルWTBは、XY平面と実質的に平行な第1面(上面)及び第2面(下面)と、X軸方向にそれぞれ延びる一対の側面及びY軸方向にそれぞれ延びる一対の側面とを有する。本実施形態では、後述するように、4つの側面(以下では、端面とも呼ぶ)から、計測用のレーザ光(計測光)がウエハテーブルWTBの内部に入射する又は外部に射出される。なお、透明部材は、低熱膨張率の材料であることが好ましく、本実施形態では一例として合成石英などが用いられる。また、ウエハテーブルWTBはその全体が透明部材で構成されても良いが、計測用のレーザ光が通るウエハテーブルWTBの一部のみを透明部材で構成しても良い。
ウエハテーブルWTBの−Y側端面及び+Y側端面は、図3(A)に示されるように、X軸方向に延び、かつXZ平面に対して所定角度(θ(0°<θ<90°))傾斜している。すなわち、両端面は、ウエハテーブルWTBの上面に対して鋭角(90°−θ)をなす。同様に、ウエハテーブルWTBの−X側端面及び+X側端面は、Y軸方向に延び、かつYZ平面に対して所定角度(θ)傾斜している。
ウエハテーブルWTBの上面中央部(ウエハホルダWHよりも一回り大きい部分)には、図1に示されるように、X軸方向を周期方向とするグレーティングと、Y軸方向を周期方向とするグレーティングと、を組み合わせた2次元グレーティング(以降、単にグレーティングと呼ぶ)24が水平に設置されている。グレーティング24の上面は、保護部材としてのカバーガラス51によって覆われている。本実施形態では、カバーガラス51の上面に、ウエハホルダWHを吸着保持する前述の静電チャック機構が設けられている。なお、本実施形態では、ウエハテーブルWTBの上面のほぼ全面を覆うようにカバーガラス51を設けているが、グレーティング24を含む上面の一部のみを覆うようにカバーガラス51を設けても良い。また、本実施形態では、カバーガラス51をウエハテーブルWTBと同一の材料で構成するが、他の材料、例えば金属、セラミックス、あるいは薄膜などで構成しても良い。
なお、ウエハテーブルWTBはカバーガラス51を含むものとしても良い。この場合、グレーティング24の形成面がウエハテーブルWTBの最上面ではなくその内部に配置されることになる。また、グレーティング24を、ウエハホルダの裏面に設けても良い。さらに、カバーガラスなどの保護部材を設ける代わりに、例えばウエハホルダなどで代用しても良い。
ウエハステージWSTのXY平面内における、すなわちX及びY軸方向に関する位置情報は、後述するエンコーダシステムにより、グレーティング24を用いて、常時検出されている。検出されるウエハステージWSTの位置情報は主制御装置20に送られる。主制御装置20は、この位置情報に基づいて、前述したリニアモータ及びボイスコイルモータを駆動して、ウエハステージWSTの位置を制御する。
また、露光装置100では、上述のエンコーダシステムとは独立に、ウエハテーブルWTBに固定された移動鏡17を介して、ウエハテーブルWTB(ウエハW)の全6自由度(X,Y,Z,θx,θy,θz)方向に関する位置情報を計測するためのレーザ干渉計システム18(以下、適宜、干渉計システムと略述する)が設けられている。ここで、実際には、ウエハテーブルWTB上には、X軸に垂直な反射面を有し、Y軸方向に延びるX移動鏡と、Y軸に垂直な反射面を有し、X軸方向に延びるY移動鏡とが設けられ、これに対応して、X移動鏡、Y移動鏡にそれぞれ測長ビームを照射するX干渉計、Y干渉計が、それぞれ設けられる。X干渉計、Y干渉計としては、測長軸を複数有する多軸干渉計が用いられており、主制御装置20は、X干渉計及びY干渉計の計測値に基づいて、ウエハテーブルWTB(ウエハステージWST)のX軸方向の位置及びY軸方向の位置に加え、θx、θy、及びθz方向の位置情報(回転情報)をも計測することができる。また、干渉計システム18は、ウエハテーブルWTBに固定されたXY平面に対して45度傾斜した不図示の反射面、及び投影光学系PLを保持する不図示のメインフレームに固定された反射面を介してウエハテーブルWTB(ウエハステージWST)のZ位置を計測する、Z干渉計をも備えている。
本実施形態では、主制御装置20は、露光時などにウエハテーブルWTB(ウエハステージWST)のX軸方向及びY軸方向の位置を、通常、後述するエンコーダシステムの計測値に基づいて制御し、干渉計システム18のX干渉計、Y干渉計の計測値は、補助的に用いる。すなわち、主制御装置20は、後述するエンコーダシステムの各エンコーダの計測領域から外れる位置に移動した場合に、干渉計システム18のX干渉計、Y干渉計の計測値に基づいてウエハテーブルWTB(ウエハステージWST)のX軸方向及びY軸方向の位置を制御する。また、主制御装置20は、エンコーダシステムのいずれかのエンコーダの出力異常が発生した場合などに、バックアップとして、干渉計システム18のX干渉計及び/又はY干渉計の計測値を用いる。詳細は、後述する。
また、図1では図示が省略されているが、本実施形態の露光装置100には、投影光学系PLの−Y側に、例えば画像処理方式のFIA(Field Image Alignment)系から構成されるアライメント系ALG(図4参照)が設けられている。
さらに、露光装置100には、投影光学系PLの直下でウエハWの面位置(Z軸方向の位置)を検出するための、例えば特開平6−283403号公報(対応する米国特許第5,448,332号明細書)等に開示される多点焦点位置検出系から成るフォーカスセンサAF(図4参照)が設けられている。このフォーカスセンサAFの出力が主制御装置20に供給され、主制御装置20はウエハステージWSTをZ軸方向、θx方向及びθy方向に微動していわゆるフォーカスレベリング制御を行う。
図4には、露光装置100の制御系の主要な構成が示されている。制御系は、主制御装置20を中心として構成されている。制御装置20(図4参照)は、ワークステーション(又はマイクロコンピュータ)等を含み、上記検出系など、露光装置100の構成各部を統括制御する。
次に、ウエハステージWSTの位置計測に用いられるエンコーダシステム16(図4参照)の構成について説明する。本実施形態のエンコーダシステム16は、前述のグレーティング24と、グレーティング24に計測用のレーザ光(計測光)Lx1,Ly1をそれぞれ照射する光源16Xa,16Ya(光源16Yaは、図1及び図3(A)〜図3(C)では不図示、図2(A)参照)と、グレーティング24からの複数の回折光Lx2,Ly2をそれぞれ受光する光検出器16Xb,16Yb(光検出器16Ybは、図1及び図3(A)〜図3(C)では不図示、図2(A)参照)と、を備えている。光検出器16Xb,16Ybは、複数の回折光Lx2又はLy2を集光して干渉光を生成するための回折格子と、生成された干渉光を受光するための受光素子、例えばCCDと、を含む。
図2(A)には、露光領域IAと、光源16Xa,16Yaと、光検出器16Xb,16Ybと、の位置関係が、斜視図にて示されている。光源16Xaと光検出器16Xbは、露光領域IAの中心から−Y側及び+Y側にほぼ等間隔離れた位置に配置されている。光源16Yaと光検出器16Ybは、露光領域IAの中心から+X側及び−X側にほぼ等間隔離れた位置に配置されている。なお、本実施形態では、露光領域IAの中心はXY平面内で投影光学系PLの光軸AXと一致している。
グレーティング24と光源16Xaと受光系16Xbとを用いることにより、ウエハテーブルWTB(ウエハW)のX軸方向に関する位置情報を検出することができる。これらの要素を含んで構成されるエンコーダを、Xエンコーダ16Xと呼ぶ。図2(A)及び図3(A)に示されるように、光源16Xaは計測光Lx1を、XY平面内においてY軸に平行に、YZ平面においてY軸に対して角θを成す方向に、射出する。計測光Lx1は、ウエハテーブルWTBの−Y側の端面に垂直に入射し、ウエハテーブルWTBの内部に進入する。進入した計測光Lx1は、ウエハテーブルWTBの内部を伝播し、グレーティング24にYZ平面内において入射角(90°−θ)で入射する。ここで、図2(B)に示されるように、計測光Lx1のグレーティング24上での照射点が、常に、露光領域IAの中心の直下の点IAaに位置するように、光源16Xaの設置位置、計測光Lx1の射出角、及びウエハテーブルWTBの端面の傾斜角θ、が定められている。
計測光Lx1が、グレーティング24に入射し、そのX軸方向を周期方向とするグレーティングによって反射・回折されることにより、複数の回折光が発生する。図2(A)及び図2(B)には、±1次の回折光Lx2が図示されている。これら±1次の回折光Lx2は、グレーティング24から、図3(A)に示されるように、YZ平面内において射出角(90°−θ)を成し、且つ、図2(B)に示されるように、XY平面内においてY軸に平行な中心軸に関して互いに絶対値が等しい(ただし符号が異なる)回折角を成す方向へ射出される。なお、これらの回折光は、図3(A)〜図3(C)では、紙面垂直方向に重なっている。
回折光Lx2は、ウエハテーブルWTBの+Y側の端面から外部に射出され、光検出器16Xbによって受光される。光検出器16Xbは、その内部に設けられた回折格子を用いて、回折光Lx2を集光、合成して干渉光を発生させ、その強度を検出する。検出結果は、主制御装置20に送られる。主制御装置20は、受信した検出結果から、ウエハテーブルWTB(ウエハW)のX軸方向に関する位置情報を算出する。ここで、Xエンコーダ16Xの計測光Lx1の光路は、図2(B)からもわかるように、Z軸方向から見て(XY平面内において)その計測方向(X軸方向)と直交している。
同様に、グレーティング24と光源16Yaと受光系16Ybとを用いることにより、ウエハテーブルWTB(ウエハW)のY軸方向に関する位置情報を検出することができる。これらの要素を含んで構成されるエンコーダを、Yエンコーダ16Yと呼ぶ。図2(A)に示されるように、光源16Yaは、計測光Ly1を、XY平面内においてX軸に平行に、XZ平面においてX軸に対して角θを成す方向に、射出する。計測光Ly1は、ウエハテーブルWTBの+X側の端面に垂直に入射し、ウエハテーブルWTBの内部に進入する。進入した計測光Lx1は、ウエハテーブルWTBの内部を伝播し、グレーティング24にXZ平面内において入射角(90°−θ)で入射する。ここで、図2(B)に示されるように、計測光Ly1のグレーティング24上での照射点が、常に、露光領域IAの中心の直下の点IAaに位置するように、光源16Yaの設置位置、計測光Ly1の射出角、及びウエハテーブルWTBの端面の傾斜角θ、が定められている。
計測光Ly1が、グレーティング24に入射し、そのY軸方向を周期方向とするグレーティングによって反射・回折されることにより、複数の回折光が発生する。図2(A)及び図2(B)には、±1次の回折光Ly2が図示されている。これら±1次の回折光Ly2は、グレーティング24から、XZ平面内において射出角(90°−θ)を成し、且つ、図2(B)に示されるように、XY平面内においてX軸に平行な中心軸に関して互いに絶対値が等しい(ただし符号が異なる)回折角を成す方向へ射出される。
回折光Ly2は、ウエハテーブルWTBの−X側の端面から外部に射出され、光検出器16Ybによって受光される。光検出器16Ybは、その内部に設けられた回折格子を用いて、回折光Ly2を集光・合成して干渉光を発生させ、その強度を検出する。検出結果は、主制御装置20に送られる。主制御装置20は、受信した検出結果から、ウエハテーブルWTB(ウエハW)のY軸方向に関する位置情報を算出する。なお、Yエンコーダ16Yの計測光Ly1の光路は、図2(B)からもわかるように、Z軸方向から見て(XY平面内において)その計測方向(Y軸方向)と直交している。
図3(A)〜図3(C)に示されるように、光源16Xaから射出される計測光Lx1は、少なくともウエハW上に露光領域IAが存在する領域内では、必ず、ウエハテーブルWTBの−Y側の端面に入射する。そのため、図3(A)〜図3(C)に示される領域内をウエハテーブルWTBが移動する際には、Xエンコーダ16Xを用いて、ウエハテーブルWTBのX軸方向に関する位置情報を計測することができる。同様に、光源16Yaから射出される計測光Ly1は、少なくともウエハW上に露光領域IAが存在する領域内では、必ず、ウエハテーブルWTBの+X側の端面に入射する。そのため、露光時移動領域内をウエハテーブルWTBが移動する際には、Yエンコーダ16Yを用いて、ウエハテーブルWTBのY軸方向に関する位置情報を計測することができる。
上述のように、本実施形態のエンコーダシステム16は、計測光を、ウエハテーブルWTBの側面を介してその上面に設けられたグレーティング24に照射し、それによって発生する回折光を受光することによって、グレーティング24、すなわちウエハテーブルWTBの位置情報を計測する。ここで、グレーティング24は、長時間の使用において、機械的あるいは熱的な力が加えられて歪むことがある。また、カバーガラスなど保護部材を設けない場合には、機械的に損傷することも起こり得る。グレーティング24の歪みや損傷は、本実施形態の露光装置100において要求される計測精度に対し、必ずしも無視できない計測誤差を生じ得る。そこで、本実施形態では、主制御装置20が、以下のようにして、干渉計システム18を用いて、エンコーダシステム16の計測誤差を補正する補正データを作成し、該補正データを用いてエンコーダシステム16の計測値を補正することで、エンコーダシステム16の計測精度を保証する。
まず、主制御装置20は、干渉計システム18を用いてウエハテーブルWTBの位置情報を監視しつつステージ駆動系27を制御して、ウエハテーブルWTB(ウエハステージWST)を基準姿勢(所定のZ位置及びθx=θy=θz=0)に設定した後、XY平面内で駆動してエンコーダシステム16の計測領域内に位置させる。
次に、主制御装置20は、干渉計システム18の位置計測結果に従ってステージ駆動系27を制御して、基準姿勢を維持したまま、ウエハテーブルWTB(ウエハステージWST)をエンコーダシステム16の計測領域内で移動させる。それと同時に、主制御装置20は、干渉計システム18とエンコーダシステム16とを用いて、ウエハテーブルWTBのX,Y軸方向に関する位置情報(X,Y位置情報)を計測する。得られた両システム18,16の位置情報について差をとり、X,Y位置の関数ΔX(X,Y),ΔY(X,Y)として、メモリ内に記憶する。これらの関数を、エンコーダシステム16の計測誤差を補正する補正データとして使用する。
ここで、干渉計システム18の各干渉計を用いた計測では、測長ビームの光路上の雰囲気の温度変化と温度勾配とによって発生する空気の揺らぎにより、計測誤差が発生し得る。そこで、上述の位置計測では、揺らぎによる計測誤差が発生しないように十分低速度でウエハテーブルWTB(ウエハステージWST)を駆動することが望ましい。
なお、補正データは、X位置とY位置の各計測点における離散データからなるテーブルデータの形で、メモリ内に記憶しても良い。あるいは、エンコーダシステム16の計測誤差を表すX,Y位置の試行関数を与え、試行関数の未定乗数を、上述の計測結果を用いて最小二乗法により決定する。そして、得られた試行関数を、補正データとして用いても良い。
主制御装置20は、以上の処理を、露光装置100の起動時、アイドル中、所定枚数、例えば単位数のウエハ交換時、などに実行して、補正データΔX(X,Y),ΔY(X,Y)を作成しておく。そして、主制御装置20は、露光装置の稼働中は、ウエハテーブルWTB(ウエハステージWST)のX,Y位置を監視し、これらの計測結果を用いて、補正データからエンコーダシステム16の誤差補正量ΔX,ΔYを求める。そして、これらの補正量を、エンコーダシステム16の実の計測結果に加えて、補正する。あるいは、これらの補正量を、ウエハテーブルWTB(ウエハステージWST)を駆動するための目標位置に加えて補正しても良い。この取り扱いにおいても、エンコーダシステム16の計測結果を補正する場合と同等の効果が得られる。
本実施形態の露光装置100では、グレーティング24は、ウエハWを保持するウエハホルダWHと接触するウエハテーブルWTBの上面に設けられている。従って、露光されたウエハWが持つ熱がウエハホルダWHを介してウエハテーブルWTBに伝わり、グレーティング24を歪ませてしまうことも考えられる。また、この場合、時間の経過とともにグレーティング24の歪みが拡大し得る。そこで、主制御装置20は、例えば、所定数のウエハの露光が終了し、最後のウエハを交換する毎に、上述の手順に従って補正データを適宜、更新する。なお、所定数として、例えば1、あるいは25(1ロットの枚数)と定める。このように、適宜補正データを更新することにより、エンコーダシステム16の計測誤差、さらに時間とともに拡大するような計測誤差でさえも解消することができる。これにより、高精度且つ安定なウエハテーブルWTB(ウエハステージWST)の駆動制御が可能となる。
前述のように、本実施形態のエンコーダシステム16は、計測光を、ウエハテーブルWTBの側面を介してその上面に設けられたグレーティング24に照射し、それによって発生する回折光を受光することによって、グレーティング24、すなわちウエハテーブルWTBの位置情報を計測する。ここで、長時間のエンコーダシステム16の使用において、例えば、ウエハテーブルWTBの側面に異物が付着し、その異物によって計測光又は回折光が遮られるなどによってエンコーダシステム16が誤作動することが考えられる。また、エンコーダシステム16を構成する光源又は光検出器が故障し、エンコーダシステム16からの出力が得られなくなる事態が起こることも考えられる。なお、グレーティング24が局所的に損傷するなどの事態は殆ど起こりえないと思われるが、仮に起こった場合、その損傷部分に計測光が投射されることで、エンコーダシステム16が誤作動するおそれがある。そこで、このような事態を回避するために、主制御装置20が、エンコーダシステム16の作動状態を診断し、異常が検知された際には干渉計システム18による位置情報の計測に切り換える、あるいはエンコーダシステム16の計測結果の信頼性を検証し、その信頼性が著しく損なわれていると判断された際には干渉計システム18の計測結果を用いてエンコーダシステム16の計測結果を補正する、といったバックアップ処理が必要になる。
本実施形態では、前述のように、エンコーダシステム16とは独立に、干渉計システム18を用いたウエハテーブルWTB(ウエハステージWST)の位置計測を行っている。そこで、エンコーダシステム16の作動状態を診断するために、またエンコーダシステム16の計測結果の信頼性を検証するために、エンコーダシステム16と干渉計システム16との計測結果の差を指標として用いることができる。例えば、主制御装置20は、この指標の絶対値が、予め設定されている最大許容範囲を超えた場合に、エンコーダシステム16が誤作動を起こした(エンコーダシステム16に異常が発生した)と判断する。また、主制御装置20は、指標の絶対値が、最大許容範囲内ではあるが最小許容範囲を超えている場合、エンコーダシステム16の計測結果に誤差が含まれ、その信頼性が損なわれていると判断する。
主制御装置20は、エンコーダシステム16の誤作動(異常)が検知された際には、ウエハテーブルWTB(ウエハステージWST)の駆動制御を停止させないために、直ちにエンコーダシステム16の位置計測結果に基づく駆動制御から干渉計システム18の位置計測結果に基づく駆動制御に切り換えるためのバックアップ処理を実行する。その切り換えの際、主制御装置20は、ウエハテーブルWTB(ウエハステージWST)の位置情報が連続になるように、より正確にはエンコーダシステム16の誤作動(異常)が検知される前の位置情報と切り換え後の位置情報とが連続になるように、干渉計システム18の位置計測結果に対するオフセットを設定する。切り換え後は、主制御装置20は、オフセットを用いて干渉計システム18の位置計測結果を補正し、補正後の位置計測結果に基づいてウエハテーブルWTB(ウエハステージWST)を駆動制御する。
前述の指標が許容範囲に収まり、エンコーダシステム16の正常状態への回復が検知されると、主制御装置20は、干渉計システム18の位置計測結果に基づく駆動制御からエンコーダシステム16の位置計測結果に基づく駆動制御への切り換え処理を実行する。その切り換えの際、主制御装置20は、必要に応じて、ウエハテーブルWTB(ウエハステージWST)の位置情報が連続になるように、エンコーダシステム16(を構成する各エンコーダ16X,16Y)の計測値をリセットする。
また、エンコーダシステム16の計測結果に誤差が含まれ、その信頼性が損なわれたと判断された場合にも、主制御装置20は、上と同様に、エンコーダシステム16の位置計測結果に基づく駆動制御から干渉計システム18の位置計測結果に基づく駆動制御に切り換えるためのバックアップ処理を実行する。ただし、切り換え時には、すでにエンコーダシステム16の計測結果に誤差が含まれている。そこで、主制御装置20は、エンコーダシステム16の計測結果の信頼性が十分保証されている際に、指標として用いているエンコーダシステム16と干渉計システム18との計測結果の差を(少なくとも一定期間にわたって)記憶しておく。そして、切り換え時に、主制御装置20は、記憶された信頼性が保証されている差を用いて、干渉計システム18の位置計測結果に対するオフセットを設定する。
前述の指標が許容範囲に収まり、エンコーダシステム16の計測結果の信頼性が十分回復したことが検知されると、主制御装置20は、干渉計システム18の位置計測結果に基づく駆動制御からエンコーダシステム16の位置計測結果に基づく駆動制御への切り換え処理を実行する。その切り換えの際、主制御装置20は、必要に応じて、ウエハテーブルWTB(ウエハステージWST)の位置情報が連続になるように、エンコーダシステム16(を構成する各エンコーダ16X,16Y)の計測値をリセットする。
本実施形態では、前述のように、ウエハテーブルWTB(ウエハステージWST)が露光時に移動する領域(露光時移動領域)内、少なくともウエハW上に露光領域IAが存在する領域内、ではエンコーダシステム16を用いてウエハテーブルWTB(ウエハステージWST)の位置情報を計測することがきる。露光時移動領域外、例えばウエハWの交換時にウエハテーブルWTB(ウエハステージWST)が移動する領域では、干渉計システム18を用いてのみウエハテーブルWTB(ウエハステージWST)の位置情報を計測することがきる。そのため、主制御装置20は、ウエハテーブルWTB(ウエハステージWST)がエンコーダシステム16の計測領域内から外に移動する際には、先と同様のエンコーダシステム16の位置計測結果に基づく駆動制御から干渉計システム18の位置計測結果に基づく駆動制御への切り換え処理を実行する。また、エンコーダシステム16の計測領域外から内に移動する際にも、主制御装置20は、先と同様の干渉計システム18の位置計測結果に基づく駆動制御からエンコーダシステム16の位置計測結果に基づく駆動制御への切り換え処理を実行する。
以上詳細に説明したように、本実施形態に係るエンコーダシステムは、光源16Xa,16Yaから射出される計測光Lx1,Ly1を、ウエハテーブルWTBの外部からその一側面を介して、露光領域IAの直下に位置する点IAaにてグレーティング24に照射する。それにより、複数の回折光が発生する。そして、計測光Lx1,Ly1のそれぞれに由来する回折光Lx2,Ly2を、光検出器16Xb,16Ybを用いて受光することにより、ウエハテーブルWTBの位置情報を計測することができる。従って、ウエハテーブルWTBの位置情報の計測において、回折光がウエハテーブルWTB内を通過する光路上では、ウエハテーブルWTBの周辺雰囲気の揺らぎの影響を受けることがない。さらに、ウエハテーブルWTBの外部についても、回折光の光路は近接し、ほぼ同じ雰囲気中を伝播するので、周辺雰囲気の揺らぎの影響は小さい。従って、高精度なウエハテーブルWTBの位置計測を行うことが可能となる。
さらに、本実施形態では、主制御装置20が、エンコーダシステム16の作動状態を診断し、またエンコーダシステム16の計測結果の信頼性を検証し、これらの結果と、エンコーダシステム16と干渉計システム18とを用いて計測されるウエハテーブルWTB(ウエハステージWST)の位置情報と、に基づいて、ウエハテーブルWTB(ウエハステージWST)を駆動制御する。従って、エンコーダシステム16の作動状態又はエンコーダシステム16の計測結果の信頼性に応じてエンコーダシステム16と干渉計システム18とを用いて計測されるウエハテーブルWTB(ウエハステージWST)の位置情報を切り換えて使用し、切り換え後の位置情報に基づいてウエハテーブルWTB(ウエハステージWST)を駆動することができるので、高精度且つ安定なウエハテーブルWTB(ウエハステージWST)の駆動制御が可能となる。
また、本実施形態では、ウエハテーブルWTB及びこれに保持されるウエハWの位置計測を高精度に行うことが可能なエンコーダシステムを備えているので、その計測結果に基づいて、レチクルステージRST(レチクルR)とウエハステージWST(ウエハW)とを投影光学系PLの投影倍率に応じた速度比で相対移動させることにより、ウエハ上にレチクルRのパターンを高精度に転写、形成することが可能となる。
また、本実施形態では、ウエハテーブルWTBのウエハホルダWHの裏面部分にグレーティング24が設けられていることから、ウエハテーブルWTBの加速により、ウエハテーブルWTB上でのグレーティング24の位置が微小に変化することが無い。このため、ウエハテーブルWTBを加速している間にも高精度な位置計測を行うことができる。したがって、例えば加速している間に露光を開始することも可能となり、高スループットが期待できる。
また、本実施形態では、露光領域IAの中心の直下の所定点IAaにてウエハテーブルWTBの位置を計測しているので、アッベ誤差無く、高精度な位置計測を行うことができ、該計測結果を用いて、露光の際のウエハの位置制御を行うことで、高精度な露光を行うことが可能である。
また、本実施形態では、計測光をウエハテーブルWTBの端面から、その内部を伝播させて、グレーティング24に入射させている。この構成の場合、例えば計測光をウエハテーブルWTBの上面から入射し、そして底面にて反射させて、グレーティング24に入射させる構成と比べて、ウエハテーブルWTBのY軸方向及びX軸方向のサイズを小さくすることができる。また、計測光とグレーティング24とのなす角θを小さくすることにより、ウエハテーブルWTBのZ軸方向のサイズ(高さ又は厚さ)も小さくすることができる。従って、本実施形態のエンコーダシステムの構成を採用することにより、ウエハテーブルWTBを小型化することができる。
なお、上記実施形態において、図2(A)に示されるエンコーダシステム16の各光源に代えて、2つの計測光を射出する光源を用いても良い。2つの計測光は、光源の内部において、例えば半導体レーザから射出されるレーザ光を回折格子を介して分岐することによって、生成される。射出される2つの計測光は、ウエハテーブルWTBの側面を介してテーブル内部に進入し、テーブル内部を伝播し、グレーティング24に入射する。そして、グレーティング24にて発生する複数の回折光のうち、2つの計測光のそれぞれに由来する少なくとも各1つの回折光が同軸上に合成される。その合成光の強度を、光検出器を用いて検出する。ここで、2つの計測光がグレーティング24上の同一点(例えば点IAa又はその近傍)に入射し、それぞれの計測光に由来する少なくとも各1つの回折光が同軸上に合成されるように、ウエハテーブルWTBの側面に入射する際の屈折を考慮して、光源の設置位置、2つの計測光の射出角、及びウエハテーブルWTBの端面の傾斜角θ、グレーティング24のピッチが定められているものとする。この光源を導入したエンコーダシステムを採用した場合も、図2(A)に示される構成のエンコーダシステム16を用いた場合と同等の効果が得られる。
また、上記実施形態では、光源からの計測光を、ウエハテーブルのX軸方向(又はY軸方向)の一側の端面から入射させ、その計測光に由来するグレーティングで発生する回折光をウエハテーブルのX軸方向(又はY軸方向)の他側の端面を介して光検出器で受光する構成のエンコーダが用いられる場合について説明した。しかし、本発明がこれに限定されるものではない。例えば、ウエハテーブルのX軸方向(又はY軸方向)の一側の端面をビームスプリッタにより構成し、該ビームスプリッタを介して光源からの計測光の一部をウエハテーブルの内部に入射させ、その計測光に由来するウエハテーブルの天井部に設けられたグレーティングからの回折光を、ビームスプリッタ(前記端面)で反射された計測光の一部と同軸に合成し、この合成された2つの光の干渉光の強度を光検出器で検出する構成のエンコーダを用いる、露光装置などにも本発明は好適に適用することができる。
なお、上記実施形態及び変形例では、ウエハテーブルWTBの少なくとも一部を、エンコーダシステムの計測用レーザ光が透過可能な材料(合成石英など)で構成するものとしたが、これに限らず、例えば中空の枠部材などで構成しても良い。この場合、枠部材の開口部に透過部材を設けてその内部を密封しても良いし、その内部の温度を調整可能としても良い。ウエハテーブルを中空の枠部材などで構成する場合を含み、上記実施形態では、エンコーダ本体の構成部分のうち、熱源となる部分(光源、ディテクタなど)と、熱源と成らない部分(光学系など)とを分離し、両者を光ファイバで接続するような構成を採用しても良い。
なお、上記実施形態では露光装置が単一のウエハステージを備える場合について説明したが、これに限らず、例えば米国特許第6,590,634号明細書、米国特許第5,969,441号明細書、米国特許第6,208,407号明細書などに開示されているように、複数のウエハステージを備える露光装置にも、本発明を適用することが可能である。また、例えば、米国特許第6,897,963号明細書に開示されるように、ウエハステージと、ウエハステージとは独立して移動可能な計測ステージとを含むステージ装置を備える露光装置に本発明を適用することも可能である。
なお、例えば国際公開第2004/053955号パンフレット及びこれに対応する米国特許出願公開第2005/0259234号明細書などに開示される液浸露光装置に、本発明を適用することも可能である。この場合、移動鏡17に代えて、ウエハテーブルWTBの側面に反射面を形成することで、ウエハテーブルWTBの上面が、ウエハWを含め、全体としてフルフラットな同一面となるようにすることが望ましい。
また、上記実施形態の露光装置における投影光学系は縮小系のみならず等倍及び拡大系のいずれでも良いし、投影光学系は屈折系のみならず、反射系及び反射屈折系のいずれでも良いし、その投影像は倒立像及び正立像のいずれでも良い。さらに、前述の露光領域IAは、投影光学系PLの視野内で光軸AXを含むオンアクシス領域であるが、例えば国際公開第2004/107011号パンフレットに開示されるインライン型の反射屈折系と同様に、光軸AXを含まないオフアクシス領域でも良い。また、露光領域IAの形状は矩形に限らず、例えば円弧、台形、あるいは平行四辺形などでも良い。
また、照明光ILは、ArFエキシマレーザ光(波長193nm)に限らず、KrFエキシマレーザ光(波長248nm)などの紫外光、あるいはF2レーザ光(波長157nm)などの真空紫外光であっても良い。また、例えば米国特許第7,023,610号明細書などに開示されているように、真空紫外光としてDFB半導体レーザ又はファイバーレーザから発振される赤外域、又は可視域の単一波長レーザ光を、例えばエルビウム(又はエルビウムとイッテルビウムの両方)がドープされたファイバーアンプで増幅し、非線形光学結晶を用いて紫外域に波長変換した高調波を用いても良い。
また、上記実施形態では、露光装置の照明光ILとしては波長100nm以上の光に限らず、波長100nm未満の光を用いても良いことは言うまでもない。例えば、SOR又はプラズマレーザを光源として、軟X線領域(例えば5〜15nmの波長域)のEUV(Extreme Ultraviolet)光を発生させるとともに、その露光波長(例えば13.5nm)の下で設計されたオール反射光学系、及び反射型マスクを用いるEUV露光装置にも本発明を好適に適用することができる。このほか、電子線又はイオンビームなどの荷電粒子線を用いる露光装置にも、本発明は適用できる。
また、上記実施形態においては、光透過性の基板上に所定の遮光パターン(又は位相パターン・減光パターン)を形成した光透過型マスク(レチクル)を用いたが、このレチクルに代えて、例えば米国特許第6,778,257号明細書に開示されているように、露光すべきパターンの電子データに基づいて、透過パターンまたは反射パターン、あるいは発光パターンを形成する電子マスク(可変成形マスク、アクティブマスク、あるいはイメージジェネレータとも呼ばれ、例えば非発光型画像表示素子(空間光変調器)の一種であるDMD(Digital Micro-mirror Device)などを含む)を用いても良い。
また、例えば国際公開第2001/035168号パンフレットに開示されているように、干渉縞をウエハ上に形成することによって、ウエハ上にライン・アンド・スペースパターンを形成する露光装置(リソグラフィシステム)にも本発明を適用することができる。
さらに、例えば米国特許第6,611,316号明細書に開示されているように、2つのレチクルパターンを投影光学系を介してウエハ上で合成し、1回のスキャン露光によってウエハ上の1つのショット領域をほぼ同時に二重露光する露光装置にも本発明を適用することができる。
また、物体上にパターンを形成する装置は、前述の露光装置(リソグラフィシステム)に限られず、例えばインクジェット方式にて物体上にパターンを形成する装置にも本発明を適用することができる。
なお、上記実施形態でパターンを形成すべき物体(エネルギビームが照射される露光対象の物体)はウエハに限られるものではなく、ガラスプレート、セラミック基板、フィルム部材、あるいはマスクブランクスなど、他の物体でも良い。
露光装置の用途としては半導体製造用の露光装置に限定されることなく、例えば、角型のガラスプレートに液晶表示素子パターンを転写形成する液晶用の露光装置、あるいは有機EL、薄型磁気ヘッド、撮像素子(CCD等)、マイクロマシン及びDNAチップなどを製造するための露光装置にも広く適用できる。また、半導体素子などのマイクロデバイスだけでなく、光露光装置、EUV露光装置、X線露光装置、及び電子線露光装置などで使用されるレチクル又はマスクを製造するために、ガラス基板又はシリコンウエハなどに回路パターンを転写する露光装置にも本発明を適用できる。
半導体素子などの電子デバイスは、デバイスの機能・性能設計を行うステップ、この設計ステップに基づいたレチクルを製作するステップ、シリコン材料からウエハを製作するステップ、前述した実施形態の露光装置(パターン形成装置)によりマスク(レチクル)のパターンをウエハに転写するリソグラフィステップ、露光されたウエハを現像する現像ステップ、レジストが残存している部分以外の部分の露出部材をエッチングにより取り去るエッチングステップ、エッチングが済んで不要となったレジストを取り除くレジスト除去ステップ、デバイス組み立てステップ(ダイシング工程、ボンディング工程、パッケージ工程を含む)、検査ステップ等を経て製造される。この場合、リソグラフィステップで、上記実施形態の露光装置を用いて前述の露光方法が実行され、ウエハ上にデバイスパターンが形成されるので、高集積度のデバイスを生産性良く製造することができる。
以上説明したように、本発明の露光装置及び露光方法は、移動体を用いて物体を保持して移動させ、該物体にエネルギビームを照射してパターンを形成するのに適している。また、本発明のデバイス製造方法は、高集積度のデバイスの製造に適している。
一実施形態に係る露光装置を示す概略図である。 図2(A)は図1のウエハテーブルとエンコーダシステムの構成各部の位置関係を示す斜視図、図2(B)はエンコーダシステムが発する計測光の光路を示す射影図である。 図3(A)〜図3(C)は、エンコーダシステム及び干渉計システムを用いたウエハテーブルの位置計測を説明するための図である。 露光装置の制御系の主要な構成を示すブロック図である。
符号の説明
12…照明系(パターニング装置の一部)、16…エンコーダシステム、16X…Xエンコーダ、16Y…Yエンコーダ、16Xa,16Ya…光源、16Xb,16Yb…光検出器、18…干渉計システム、18Y…Y干渉計ユニット、24…2次元グレーティング、100…露光装置(パターン形成装置)、IAa…所定点、IL…照明光(エネルギビーム)、PL…投影光学系(パターニング装置の一部)、Lx1,Ly1…計測光、Lx2,Ly2…回折光、W…ウエハ(物体)、WTB…ウエハテーブル(移動体、テーブル)。

Claims (56)

  1. エネルギビームの照射によって物体にパターンを形成する露光装置であって、
    物体を保持して実質的に所定平面に沿って移動可能で、前記物体の裏面側で前記所定平面に実質的に平行な面に沿ってグレーティングが配置され、所定波長の光が内部を進行可能な移動体と;
    前記所定平面と交差する前記移動体の一側面を介して前記移動体の外部から前記グレーティングに前記所定波長の計測光を入射させ、該計測光に由来する前記グレーティングからの回折光を受光し、前記所定平面内の計測方向に関する前記移動体の第1位置情報を計測する計測システムと;
    前記移動体の少なくとも前記計測方向に関する基準位置からの変位である第2位置情報を計測する干渉計システムと;
    前記計測システムの作動状態を診断し、該診断の結果と、前記第1、第2位置情報と、に基づいて、前記移動体を駆動する駆動システムと;
    を備える露光装置。
  2. 前記駆動システムは、前記第1、第2位置情報の差を指標として、前記計測システムの作動状態を診断する、請求項1に記載の露光装置。
  3. 前記駆動システムは、前記計測システムが正常に作動していると診断した場合には、前記第1位置情報に基づいて前記移動体を駆動する、請求項1又は2に記載の露光装置。
  4. 前記駆動システムは、前記計測システムに異常が発生したと診断した場合には、前記第1位置情報から前記第2位置情報に切り換え、切り換え後の位置情報に基づいて前記移動体を駆動する、請求項3に記載の露光装置。
  5. 前記駆動システムは、前記計測システムが異常状態から正常状態に回復したと診断した場合には、前記第2位置情報から前記第1位置情報に切り換え、切り換え後の位置情報に基づいて前記移動体を駆動する、請求項4に記載の露光装置。
  6. 前記駆動システムは、前記第1、第2位置情報の切り換えに際し、切り換え前後で位置情報が保存するように、切り換え後に基づく位置情報に対してオフセットを設定する、請求項4又は5に記載の露光装置。
  7. 前記駆動システムは、前記計測システムが正常に作動している際に前記第1位置情報を記憶し、前記第1位置情報から前記第2位置情報への切り換えに際し、前記切り換え前に記憶された前記第1位置情報に前記第2位置情報が一致するように、該第2位置情報に対してオフセットを設定する、請求項6に記載の露光装置。
  8. 前記駆動システムは、前記移動体が前記計測システムの計測領域内から外に移動する際に、前記第1位置情報から前記第2位置情報に切り換え、また前記計測領域外から内に移動する際に、前記第2位置情報から前記第1位置情報に切り換え、切り換え後の位置情報に基づいて前記移動体を駆動する、請求項1〜7のいずれか一項に記載の露光装置。
  9. 前記駆動システムは、前記第1、第2位置情報の切り換えに際し、切り換え前後で位置情報が保存するように、切り換え後に基づく位置情報に対してオフセットを設定する、請求項8に記載の露光装置。
  10. 前記移動体の前記一側面を介して前記移動体の外部から内部に入射する前記計測光の前記所定平面に対する正射影の延びる方向は、前記計測方向と前記所定平面内で交差する、請求項1〜9のいずれか一項に記載の露光装置。
  11. 前記移動体の前記一側面を介して前記移動体の外部から内部に入射する前記計測光は、側面視で前記一側面に直交する、請求項1〜10のいずれか一項に記載の露光装置。
  12. 前記移動体の前記一側面は、前記所定平面に対して鋭角をなす傾斜面から成る、請求項1〜11のいずれか一項に記載の露光装置。
  13. 前記計測システムは、前記計測光に由来する前記グレーティングからの回折光を、前記移動体の前記一側面とは異なる他の側面を介して受光する、請求項1〜12のいずれか一項に記載の露光装置。
  14. 前記一側面は、前記所定平面に平行な一軸方向に延びる前記移動体の第1側面であり、
    前記他の側面は、前記一側面と前記一軸方向に垂直な方向に関して反対側で前記一軸方向に延びる前記移動体の第2側面であり、
    前記計測システムは、前記第1側面を介して少なくとも1つの第1計測光を前記移動体内部に入射させ、該第1計測光に由来する前記回折光を前記第2側面を介して受光する第1計測装置を含む、請求項13に記載の露光装置。
  15. 前記第1計測装置は、1つの前記第1計測光を照射し、少なくとも2つの前記回折光を受光する、請求項14に記載の露光装置。
  16. 前記第1計測装置は、2つの前記第1計測光を前記グレーティング上の同一点に照射し、同軸上に合成された少なくとも2つの前記回折光を受光する、請求項14に記載の露光装置。
  17. 前記グレーティングは、前記一軸方向を周期方向とする回折格子を含み、
    前記第1計測装置は、前記移動体の前記一軸方向の位置情報を計測する、請求項14〜16のいずれか一項に記載の露光装置。
  18. 前記移動体は、前記所定平面内で前記一軸方向に垂直な方向に延びる第3、第4側面を有し、
    前記計測システムは、前記第3、第4側面の一方を介して少なくとも1つの第2計測光を前記移動体内部に入射させ、該第2計測光に由来する前記回折光を前記第3、第4側面の他方を介して受光する第2計測装置をさらに含む、請求項14〜17のいずれか一項に記載の露光装置。
  19. 前記第2計測装置は、1つの前記第2計測光を照射し、少なくとも2つの前記回折光を受光する、請求項18に記載の露光装置。
  20. 前記第2計測装置は、2つの前記第2計測光を前記グレーティング上の同一点に照射し、同軸上に合成された少なくとも2つの前記回折光を受光する、請求項18に記載の露光装置。
  21. 前記グレーティングは、前記一軸方向に垂直な方向を周期方向とする回折格子を含み、
    前記第2計測装置は、前記垂直な方向に関する前記ステージの位置情報を計測する、請求項18〜20のいずれか一項に記載の露光装置。
  22. 前記干渉計システムは、前記移動体に設けられた反射面に測定ビームを照射し、前記測定ビームの前記反射面からの反射ビームと所定の参照ビームとの干渉光を受光して、前記移動体の少なくとも前記計測方向に関する位置情報を計測する、請求項1〜21のいずれか一項に記載の露光装置。
  23. 前記移動体は、前記計測システムからの光が内部を透過するテーブルと、前記物体を保持可能かつ前記テーブルに設けられる保持部材とを含み、前記グレーティングは、前記テーブル又は前記保持部材に形成される、請求項1〜22のいずれか一項に記載の露光装置。
  24. 前記保持部材は、前記テーブルに対して着脱自在である、請求項23に記載の露光装置。
  25. 前記移動体は、前記光が入射しかつ前記所定平面と実質的に平行な一面に前記グレーティングが形成される透過部材と、前記物体を保持しかつ前記透過部材に対してその一面側に設けられる保持部材とを含む、請求項1〜22のいずれか一項に記載の露光装置。
  26. 前記グレーティングは、前記所定平面内で互いに直交する2つの方向を周期方向とする2次元格子である、請求項1〜25のいずれか一項に記載の露光装置。
  27. 前記計測システムは、前記計測光を、前記移動体の内部で反射させることなく前記グレーティングに照射する、請求項1〜26のいずれか一項に記載の露光装置。
  28. 前記移動体の内部に入射する光は、前記エネルギビームの照射領域内の所定点に照射される、請求項1〜27のいずれか一項に記載の露光装置。
  29. 前記移動体の内部に入射する光が照射される所定点は、露光中心である、請求項28に載の露光装置。
  30. 請求項1〜29のいずれか一項に記載の露光装置を用いて基板を露光することと;
    前記露光された基板を現像することと;を含むデバイス製造方法。
  31. エネルギビームを物体に照射して前記物体上に所定のパターンを形成する露光方法であって、
    前記物体を保持するとともに、前記物体の裏面側で所定平面に実質的に平行な面に沿ってグレーティングが配置され、所定波長の光が内部を進行可能な移動体を、前記所定平面に沿って移動させ、前記所定平面と交差する前記移動体の一側面を介して前記移動体の外部から前記グレーティングに前記所定波長の計測光を入射させ、該計測光に由来する前記グレーティングからの回折光を受光して、前記所定平面内の計測方向に関する前記移動体の第1位置情報を計測する工程と;
    前記移動体の少なくとも前記計測方向に関する基準位置からの変位である第2位置情報を、干渉計システムを用いて計測する工程と;
    前記第1位置情報の信頼性を検証し、該検証の結果と、前記第1、第2位置情報と、に基づいて、前記移動体を駆動する工程と;
    を含む露光方法。
  32. 前記駆動する工程では、前記第1、第2位置情報の差を指標として、前記第1位置情報の信頼性を検証する、請求項31に記載の露光方法。
  33. 前記駆動する工程では、前記第1位置情報の信頼性が保証されていると判断した場合には、前記第1位置情報に基づいて前記移動体を駆動する、請求項31又は32に記載の露光方法。
  34. 前記駆動する工程では、前記第1位置情報の信頼性が損なわれたと判断した場合には、前記第1位置情報から前記第2位置情報に切り換え、切り換え後の位置情報に基づいて前記移動体を駆動する、請求項33に記載の露光方法。
  35. 前記駆動する工程では、前記第1位置情報の信頼性が回復したと判断した場合には、前記第2位置情報から前記第1位置情報に切り換え、切り換え後の位置情報に基づいて前記移動体を駆動する、請求項34に記載の露光方法。
  36. 前記駆動する工程では、前記第1、第2位置情報の切り換えに際し、切り換え前後で位置情報が保存するように、切り換え後に基づく位置情報に対してオフセットを設定する、請求項34又は35に記載の露光方法。
  37. 前記駆動する工程では、前記第1位置情報の信頼性が保証されている際に前記第1位置情報を記憶し、前記第1位置情報から前記第2位置情報への切り換えに際し、前記切り換え前に記憶された前記第1位置情報に前記第2位置情報が一致するように、該第2位置情報に対してオフセットを設定する、請求項36に記載の露光方法。
  38. 前記駆動する工程では、前記移動体が前記計測システムの計測領域内から外に移動する際に、前記第1位置情報から前記第2位置情報に切り換え、また前記計測領域外から内に移動する際に、前記第2位置情報から前記第1位置情報に切り換え、切り換え後の位置情報に基づいて前記移動体を駆動する、請求項31〜37のいずれか一項に記載の露光方法。
  39. 前記駆動する工程では、前記第1、第2位置情報の切り換えに際し、切り換え前後で位置情報が保存するように、切り換え後に基づく位置情報に対してオフセットを設定する、請求項38に記載の露光方法。
  40. 前記第1位置情報を計測する工程では、前記計測光を、該計測光の前記所定平面に対する正射影の延びる方向が前記計測方向と前記所定平面内で交差する所定方向から、前記移動体の前記一側面を介して外部から前記移動体の内部に入射させる、請求項31〜39のいずれか一項に記載の露光方法。
  41. 前記第1位置情報を計測する工程では、側面視で前記一側面に直交する方向から、前記移動体の前記一側面を介して外部から前記移動体の内部に、前記計測光を入射させる、請求項31〜40のいずれか一項に記載の露光方法。
  42. 前記移動体の前記一側面は、前記所定平面に対して鋭角をなす傾斜面から成る、請求項31〜41のいずれか一項に記載の露光方法。
  43. 前記第1位置情報を計測する工程では、前記計測光に由来する前記グレーティングからの回折光を、前記移動体の前記一側面とは異なる他の側面を介して受光する、請求項31〜42のいずれか一項に記載の露光方法。
  44. 前記一側面は、前記所定平面に平行な一軸方向に延びる前記移動体の第1側面であり、
    前記他の側面は、前記一側面と前記一軸方向に垂直な方向に関して反対側で前記一軸方向に延びる前記移動体の第2側面であり、
    前記第1位置情報を計測する工程は、前記第1側面を介して少なくとも1つの第1計測光を前記移動体内部に入射させ、該第1計測光に由来する前記回折光を前記第2側面を介して受光する第1計測工程を含む、請求項43に記載の露光方法。
  45. 前記第1計測工程では、1つの前記第1計測光を照射し、少なくとも2つの前記回折光を受光する、請求項44に記載の露光方法。
  46. 前記第1計測工程では、2つの前記第1計測光を前記グレーティング上の同一点に照射し、同軸上に合成された少なくとも2つの前記回折光を受光する、請求項44に記載の露光方法。
  47. 前記グレーティングは、前記一軸方向を周期方向とする回折格子を含み、
    前記第1計測工程では、前記移動体の前記一軸方向の位置情報を計測する、請求項44〜46のいずれか一項に記載の露光方法。
  48. 前記移動体は、前記所定平面内で前記一軸方向に垂直な方向に延びる第3、第4側面を有し、
    前記第1位置情報を計測する工程は、前記第3、第4側面の一方を介して少なくとも1つの第2計測光を前記移動体内部に入射させ、該第2計測光に由来する前記回折光を前記第3、第4側面の他方を介して受光する第2計測工程をさらに含む、請求項44〜47のいずれか一項に記載の露光方法。
  49. 前記第2計測工程では、1つの前記第2計測光を照射し、少なくとも2つの前記回折光を受光する、請求項48に記載の露光方法。
  50. 前記第2計測工程では、2つの前記第2計測光を前記グレーティング上の同一点に照射し、同軸上に合成された少なくとも2つの前記回折光を受光する、請求項48に記載の露光方法。
  51. 前記グレーティングは、前記一軸方向に垂直な方向を周期方向とする回折格子を含み、
    前記第2計測工程では、前記垂直な方向に関する前記移動体の位置情報を計測する、請求項48〜50のいずれか一項に記載の露光方法。
  52. 前記グレーティングとして、前記所定平面内で互いに直交する2つの方向を周期方向とする2次元格子が用いられている、請求項31〜51のいずれか一項に記載の露光方法。
  53. 前記第1位置情報を計測する工程では、前記計測光を、前記移動体の内部で反射させることなく前記グレーティングに照射する、請求項31〜52のいずれか一項に記載の露光方法。
  54. 前記移動体の内部に入射する光は、前記エネルギビームの照射領域内の所定点に照射される、請求項31〜53のいずれか一項に記載の露光方法。
  55. 前記移動体の内部に入射する光が照射される所定点は、露光中心である、請求項54に記載の露光方法。
  56. 請求項31〜55のいずれか一項に記載の露光方法を用いて前記物体として基板を露光
    することと;
    前記露光された基板を現像することと;を含むデバイス製造方法。
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