JP2009252281A - 磁気記録媒体及びその製造方法、並びに磁気記録再生装置 - Google Patents

磁気記録媒体及びその製造方法、並びに磁気記録再生装置 Download PDF

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Abstract

【課題】磁性層等で発生する腐食を防ぎ、耐環境性の向上を可能とした磁気記録媒体及びその製造方法、並びに、そのような磁気記録媒体を用いた磁気記録再生装置を提供する。
【解決手段】基板1の上に、少なくとも磁性層2と、磁性層2を覆うカーボン保護層9とを備え、磁性層2の表面には、磁気記録領域である凸部7と、磁気記録領域を分離する境界領域である凹部6とが設けられ、磁性層2の凹部6とカーボン保護層9との間には、Cr又はTiを主として含むバリア層8が設けられている。
【選択図】図11

Description

本発明は、磁気記録再生装置(ハードディスクドライブ)等に用いられる磁気記録媒体及びその製造方法、並びに磁気記録再生装置に関するものである。
近年、磁気記録の分野では、例えば磁気記録再生装置や、フレキシブルディスク装置、磁気テープ装置など、その適用範囲は著しく増大しており、その重要性が増すと共に、これらの装置に用いられる磁気記録媒体についても、その記録密度の著しい向上が図られつつある。
特に、MRヘッド、及びPRML技術の導入以来、面記録密度の上昇は、更に激しさを増しており、近年ではGMRヘッドやTMRヘッドなども導入されて、1年に約100%ものペースで増加を続けている。
したがって、磁気記録媒体については、今後更に高記録密度を達成することが要求されており、具体的には磁性層の高保磁力化、高信号対雑音比(SNR)、高分解能等を達成することが要求されている。また、近年では、線記録密度の向上と同時にトラック密度の増加によって面記録密度を上昇させようとする努力も続けられている。
また、最新の磁気記録再生装置においては、トラック密度が110kTPIにも達している。しかしながら、トラック密度を上げていくと、隣接するトラック間の磁気記録情報が互いに干渉し合い、その境界領域の磁化遷移領域がノイズ源となりSNRを損なうという問題が生じやすくなる。このことはそのままBit Error rateの低下につながるため、記録密度の向上に対して障害となっている。
ここで、面記録密度を上昇させるためには、磁気記録媒体上の各記録ビットのサイズをより微細なものとし、各記録ビットに可能な限り大きな飽和磁化と磁性膜厚とを確保する必要がある。しかしながら、記録ビットを微細化していくと、1ビット当たりの磁化最小体積が小さくなり、熱揺らぎによる磁化反転で記録データが消失するという問題が生じる。
一方、磁気記録再生装置では、トラック密度を上げていくと、トラック間距離が近づくために、極めて高精度のトラックサーボ技術が必要となる。このため、記録は幅広く実行し、再生は隣接トラックからの影響をできるだけ排除するために、記録時よりも狭く実行する方法が一般的に用いられている。しかしながら、この方法ではトラック間の影響を最小限に抑えることができる反面、再生出力を十分得ることができず、その結果、十分なSNRを確保することが困難となるという問題がある。
そこで、上述した熱揺らぎの問題を解決し、十分なSNR及び出力の確保を達成する方法の一つとして、磁気記録媒体の表面に記録トラックに沿った凹凸を形成し、記録トラック同士を物理的に分離することによって、トラック密度を上げようとする試みがなされている(以下、このような技術をディスクリートトラック法と呼び、このディスクリートトラック法によって製造された磁気記録媒体のことをディスクリートトラック媒体と呼ぶ。)。また、同一トラック内のデータ領域を更に分割した、いわゆるパターンドメディアを製造しようとする試みもある。
ディスクリートトラック媒体の一例として、表面に凹凸パターンを形成した非磁性基板上に磁性層を形成して、物理的に分離した磁気記録トラック及びサーボ信号パターンを形成してなる磁気記録媒体が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
この磁気記録媒体は、表面に複数の凹凸のある基板の表面に軟磁性層を介して強磁性層を形成し、その表面に保護膜を形成したものである。この磁気記録媒体では、凸部領域に周囲と物理的に分断された磁気記録領域が形成されている。この磁気記録媒体によれば、軟磁性層での磁壁発生を抑制できるため熱揺らぎの影響が出にくく、隣接する信号間の干渉もないので、ノイズの少ない高密度磁気記録媒体を形成できるとされている。
ディスクリートトラック法には、何層かの薄膜からなる磁気記録層を形成した後に、物理的にトラックを形成する方法と、基板表面に凹凸パターンを形成した後に、磁気記録層の薄膜形成を行う方法とがある(例えば、特許文献2,3を参照。)。
また、ディスクリートトラック媒体の磁気トラック間を物理的に分離する方法としては、予め形成した連続した磁性層に、窒素や酸素等のイオンを注入する、又は、レーザを照射することにより、その部分の磁気的な特性を変化させて分離する方法が開示されている(例えば、特許文献4〜6参照。)。
特開2004−164692号公報 特開2004−178793号公報 特開2004−178794号公報 特開平5−205257号公報 特開2006−209952号公報 特開2006−309841号公報
上述したように、ディスクリートトラック媒体やパターンドメディアの製造工程においては、物理的に分離された磁気記録領域を形成するため、酸素やハロゲンを用いた反応性プラズマ若しくは反応性イオンに晒すことにより磁性層に分離された磁気記録パターンを形成する方法や、磁性層にイオン注入を行うことによって分離された磁気記録領域を形成する方法が用いられている(以下、磁性層改質法と呼ぶ。)。
これらの製造方法は、磁性層の表面にマスク層を形成し、このマスク層をフォトリソグラフィー技術によりパターニングし、磁気記録領域の境界領域にイオン注入等を行い、当該箇所の磁気特性を低下させる若しくは非磁性化することにより、ディスクリートトラック媒体及びパターンドメディアを製造する方法である。
これらの製造方法は、磁性層を物理的に加工して境界領域に非磁性材料を埋め込み、その後、表面を平滑化する製造方法(以下、磁性層加工法と呼ぶ。)に比べて、製造プロセスを簡略化でき、また、製造プロセスにおける磁気記録媒体の汚染の影響を減らせる点で優れている。
一方、これらの方法で製造された磁気記録媒体では、連続した磁性層に対して部分的にイオン照射やイオン注入を行った箇所が、他の箇所に対してわずかに削られる(エッチングされる)ため、磁気記録領域とその周囲の境界領域との間で段差が生ずることになる。この場合、段差部分に他の物質を充填し、その表面を平滑化することも可能ではあるが、このような方法を用いると、磁性層加工法に対する磁性層改質法のメリットが無くなってしまう。
ところで、磁気記録媒体では、その表面に高度な平滑性が求められる一方で、若干の凹凸は許容されるとの観点に基づき、上述した磁性層の磁気記録領域とその境界領域との間に凹凸を残存させた状態で、この磁性層上にCVD法でカーボン膜を形成してみたところ、カーボン膜の成膜条件にもよるが、イオン注入等を行った凹部におけるカーボン膜の膜厚が、イオン注入等を行わなかった凸部に比べて薄くなることがわかった。これは、CVD法で形成したカーボンラジカルが基板表面の凸部に集中し、その箇所でのカーボンの核形成が優先的になされ、凸部のカーボン膜厚が、他の箇所に比べ厚くなるためと考えられる。
上述した磁気記録媒体の表面に形成されるカーボン保護層は、磁気記録媒体を磁気ヘッドの接触から保護する働きに加えて磁性層等が大気中の水分等によって腐食(酸化)するのを防ぐ働きがある。
一方、本発明者の研究によると、基板上に少なくとも磁性層とカーボン保護層とを有する磁気記録媒体において、磁性層の表面に凹凸があると、磁性層の凹部を覆うカーボン保護層の層厚が薄くなり、その箇所から磁性層の腐食が進行しやすくなることが明らかになった。これは、単に磁性層の凹部のカーボン保護層が薄いために、この領域の腐食が進行したことに加え、カーボン保護層の層厚が磁性層の表面において差を持っていることが原因であると考えられる。すなわち、カーボン保護層が厚み方向に分布を持ち、且つ、カーボン保護層の薄い箇所の下に腐食されやすい材料があると、その箇所での腐食が加速されることが明らかになった。
本発明は、このような従来の事情に鑑みて提案されたものであり、上述した磁性層等で発生する腐食を防ぎ、耐環境性の向上を可能とした磁気記録媒体及びその製造方法、並びに、そのような磁気記録媒体を用いた磁気記録再生装置を提供することを目的とする。
本発明は、以下の手段を提供する。
(1) 基板の上に、少なくとも磁性層と、前記磁性層を覆うカーボン保護層とを備え、
前記磁性層の表面には、磁気記録領域である凸部と、前記磁気記録領域を分離する境界領域である凹部とが設けられ、
前記境界領域である凹部と前記カーボン保護層との間には、Cr又はTiを主として含むバリア層が設けられていることを特徴とする磁気記録媒体。
(2) 前記境界領域は、前記磁性層の一部を改質することにより形成されていることを特徴とする前項(1)に記載の磁気記録媒体。
(3) 前記カーボン保護層の前記磁気記録領域上における層厚が前記境界領域上における層厚に比べて厚いことを特徴とする前項(1)又は(2)に記載の磁気記録媒体。
(4) 前記バリア層の層厚が0.3〜5nmであることを特徴とする前項(1)〜(3)の何れか一項に記載の磁気記録媒体。
(5) 基板の上に磁性層を形成する工程と、
前記磁性層の表面に磁気記録領域を分離する境界領域である凹部を形成する工程と、
前記凹部にCr又はTiを主として含むバリア層を形成する工程と、
前記磁性層及び前記バリア層を覆うカーボン保護層を形成する工程とを含むことを特徴とする磁気記録媒体の製造方法。
(6) 前記磁性層を形成した後に、
前記磁性層の上にマスク層を形成する工程と、
前記マスク層の上にレジスト層を形成する工程と、
前記レジスト層の前記境界領域に対応する位置に凹部を形成する工程と、
前記凹部に対応する部分のマスク層を除去する工程と、
前記マスク層を除去した箇所の前記磁性層の露出した表面を反応性プラズマ又は反応性イオンに晒して、当該箇所の磁性層を改質する工程とを経ることによって、
前記磁性層の表面に前記境界領域である凹部を形成することを特徴とする前項(5)に記載の磁気記録媒体の製造方法。
(7) 前記レジスト層に凹部を形成する際に、前記レジスト層にスタンプを押し付けた状態で放射線を照射し、当該レジスト層に前記スタンプの形状を転写することを特徴とする前項(6)に記載の磁気記録媒体の製造方法。
(8) 前記マスク層を除去した箇所の前記磁性層の一部をイオンミリングにより除去することを特徴とする前項(6)又は(7)に記載の磁気記録媒体の製造方法。
(9) 前記磁性層の表面に前記境界領域である凹部を形成した後に、
前記磁性層の表面及び前記レジスト層の上にバリア層を形成する工程と、
前記レジスト層及びマスク層を除去すると共に、前記レジスト層上の前記バリア層をリフトオフにより除去する工程とを経ることによって、
前記境界領域である凹部に前記バリア層を埋め込み形成することを特徴とする前項(5)又は(6)に記載の磁気記録媒体の製造方法。
(10) 前記磁性層の磁気記録領域上に形成されたバリア層を選択的に除去する際に、前記磁気記録領域の表面に対して斜めの方向からイオンビームを照射することを特徴とする前項(9)に記載の磁気記録媒体の製造方法。
(11) 前項(1)〜(4)の何れか一項に記載の磁気記録媒体と、
前記磁気記録媒体を記録方向に駆動する媒体駆動部と、
前記磁気記録媒体に対する記録動作と再生動作とを行う磁気ヘッドと、
前記磁気ヘッドを磁気記録媒体に対して相対移動させるヘッド移動手段と、
前記磁気ヘッドへの信号入力と前記磁気ヘッドから出力信号の再生とを行うための記録再生信号処理手段とを備えることを特徴とする磁気記録再生装置。
以上のように、本発明によれば、磁性層の耐食性に優れ、特に高温高湿環境下において耐環境性の高い、なお且つ生産性に優れた磁気記録媒体及びその製造方法、並びに、そのような磁気記録媒体を用いた磁気記録再生装置を提供することが可能である。
以下、本発明を適用した磁気記録媒体及びその製造方法、並びに磁気記録再生装置について、図面を参照して詳細に説明する。
なお、以下の説明で用いる図面は、特徴をわかりやすくするために、便宜上特徴となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率などが実際と同じであるとは限らない。
(磁気記録媒体)
本発明を適用した磁気記録媒体は、基板上に少なくとも磁性層とカーボン保護層とを有するものであって、磁性層の表面に、磁気記録領域である凸部と、磁気記録領域を分離する境界領域である凹部とが設けられ、磁性層の境界領域とカーボン保護層との間に、Cr又はTiを主として含むバリア層が設けられていることを特徴とする。
具体的に、この磁気記録媒体の表面側から見た場合、連続した磁性層に非磁性化等した境界領域を形成することによって、分離した磁気記録領域が形成されている。また、本発明では、磁性層を表面側から見て、磁気記録領域が境界領域によって分離されていればよく、磁性層の底部において分離されていなくとも、本発明の分離した磁気記録領域として本発明の目的を達成することが可能である。(なお、磁性層の表面(おもてめん)とは、磁性層の磁気ヘッド側の面(磁性層の基板側の面の反対側)を指し、磁性層の表面(ひょうめん)がカーボン保護層で覆われている場合も、以下の説明において磁性層の表面と表すものとする。)
すなわち、本発明は、磁性層の表面に記録トラックに沿った凹凸を形成し、記録トラック同士を物理的に分離することによって、トラック密度を上げようとするディスクリートトラック型の磁気記録媒体に適用可能である。また、この場合の磁気記録領域は、磁気記録トラック及びサーボ信号パターンを形成する。さらに、本発明は、磁気記録領域が1ビットごとに一定の規則性をもって配置されたパターンドメディアや、磁気記録領域がトラック状に配置されたメディア、その他のサーボ信号パターン等を含む磁気記録媒体に適用可能である。その中でも、ディスクリート型の磁気記録媒体は、その製造における簡便性から、本発明を適用するのに好適である。
ここで、本発明を適用した磁気記録媒体の特徴部分である磁性層に説明すると、図1(a)〜(c)に示すように、各磁気記録媒体の磁性層100の表面には、磁気記録領域Mである凸部101と、この磁気記録領域Mを分離する境界領域Sである凹部102とが設けられている。
このうち、図1(a)に示す磁気記録媒体の場合、連続した磁性層100の境界領域Sとなる箇所に、イオン照射やイオン注入等を行うことによって、その箇所が僅かにエッチングされた複数の凹部102が形成され、これら複数の凹部102の間に、磁気記録領域Mである凸部101が形成されている。また、これら複数の凹部102は、連続した磁性層100の境界領域Sとなる箇所に、後述するイオンミリングを行うことによって形成することもできる。
そして、このような凸部101及び凹部102(凹凸)が形成された磁性層100の上には、PVD法(物理蒸着法)を用いることによって、カーボン保護層103が形成されている。この場合、カーボン保護層103は、凸部101と凹部102との面上において同じ層厚となっており、カーボン保護層103の表面には、磁性層100の表面に形成された凸部101及び凹部102とほぼ同一の高さ(深さ)の凹凸が形成されている。
一方、図1(b)に示す磁気記録媒体の場合、凸部101及び凹部102が形成された磁性層100の上に、CVD法(化学蒸着法)を用いることによって、カーボン保護層103が形成されている。この場合、カーボン保護層103は、イオン注入等を行った境界領域S(凹部102)の面上における層厚が、イオン注入等を行わなかった磁気記録領域M(凸部101)の面上における層厚に比べて、厚くなることがある。
これは、磁性層100でイオン注入等を行った箇所は、その表面に極微小な凹凸が形成され、その箇所における反応性ラジカルの付着確率が高まり、この箇所でカーボンの核形成が優先的になされ、イオン注入箇所のカーボン保護層103の層厚が他の箇所に比べて厚くなるためと考えられる。このような傾向は、磁性層100の表面に形成された凸部101及び凹部102を緩和する方向に作用するため、磁気記録媒体の表面の平滑性を高める上では好ましい。
しかしながら、本発明は、このような凹凸形状を有する磁気記録媒体には不適である。すなわち、この磁気記録媒体の場合、磁気記録領域Mの周辺部においてカーボン保護層103の層厚が厚いために、この箇所から磁性層100の腐食が発生することがないからである。また、このような凹凸形状を有する磁気記録媒体では、磁性層100の磁気記録領域Mとカーボン保護層103との間にバリア層を設けることが考えられるが、このような構成を採用すると、磁気記録領域Mと磁気ヘッドとの距離が長くなり、磁気記録媒体の電磁変換特性を悪化させることになる。
これに対して、本発明は、図1(c)に示すように、カーボン保護層103の磁気記録領域M(凸部101)の面上における層厚が境界領域S(凹部102)の面上における層厚に比べて厚くなる磁気記録媒体に適用される。すなわち、この磁気記録媒体の場合、磁性層100の磁気記録領域Mにおける耐食性はカーボン保護層103で確保し、加えて、境界領域Sの表面をバリア層で覆うことによって、この境界領域Sの酸化を防止することができる。
なお、本発明では、カーボン保護層103の磁気記録領域Mの面上における層厚と境界領域Sの面上における層厚とを同一とすることも考えられるが、そのような構造を採用すると、磁気記録媒体の製造条件の僅かな変化によりカーボン保護層が厚み方向に分布を持ち、磁気記録媒体の耐環境特性がばらつく可能性が高まる。
バリア層は、磁性層100の境界領域Sとカーボン保護層103との間に設けるが、磁気記録領域Mとカーボン保護層103との間にも設けることも可能である。しかしながら、磁気記録領域Mとカーボン保護層103との間にバリア層を設けた場合、Cr又はTiを主として含む材料は非磁性材料である場合が多いため、磁気記録再生装置における磁気ヘッドと磁性層との距離が広がり、磁気記録媒体の磁気記録再生特性が低下する。したがって、本発明では、磁性層100が凸部101と凹部102とを有することから、この凹部102を埋めるようにバリア層を設けることが、磁気記録媒体の電磁変換特性を低下させることがなく、また、磁性層100の表面を平滑化する観点からも望ましい。
以上のような構造を有する磁気記録媒体では、カーボン保護層の薄部から侵入した水分や酸素がバリア層により遮断されることから、磁性層が腐食するのを防ぐことができる。したがって、本発明によれば、磁性層の耐食性に優れ、特に高温高湿環境下において耐環境性の高い、なお且つ生産性に優れた磁気記録媒体を提供することが可能である。
(磁気記録媒体の製造方法)
次に、本発明を適用した磁気記録媒体の具体的な製造工程について、図2〜12を参照しながら説明する。
本発明を適用して製造される磁気記録媒体は、例えば図11に示すように、非磁性基板の表面に、軟磁性層、中間層、磁気パターンが形成された磁性層、及びカーボン保護層をこの順で積層した構造を有し、さらに最表面に潤滑膜が形成されてなる。
なお、この磁気記録媒体では、非磁性基板、磁性層、及びカーボン保護層以外の構成要素については、その材料や寸法等を含めて本発明の要旨を変更しない範囲で適宜変更して実施することが可能である。したがって、図2〜12においては、軟磁性層、中間層、及び潤滑膜の図示を省略するものとする。
この磁気記録媒体を製造する際は、先ず、図2に示すように、非磁性基板1の上に連続した磁性層2を形成する(以下、工程Aという。)。
非磁性基板1については、Alを主成分とした例えばAl−Mg合金等のAl合金基板や、通常のソーダガラス、アルミノシリケート系ガラス、結晶化ガラス類、シリコン、チタン、セラミックス、各種樹脂からなる基板など、非磁性基板であれば任意のものを用いることができる。その中でも、Al合金基板や結晶化ガラス等からなるガラス製の基板、又はシリコン基板を用いることが好ましい。
また、非磁性基板1の平均表面粗さ(Ra)は、1nm以下、さらには0.5nm以下であることが好ましく、その中でも0.1nm以下であることが特に好ましい。
磁性層2については、酸化物を0.5原子%〜6原子%の範囲内で含む磁性材料を用いることができる。具体的には、主としてCoを主成分として含む磁性合金を用いることが好ましく、そのような磁性合金として、例えば、CoCr、CoCrPt、CoCrPtB、CoCrPtB−X、CoCrPtB−X−Yに酸化物を添加した合金や、CoCrPt−O、CoCrPt−SiO、CoCrPt−Cr、CoCrPt−TiO、CoCrPt−ZrO、CoCrPt−Nb、CoCrPt−Ta、CoCrPt−Al、CoCrPt−B、CoCrPt−WO、CoCrPt−WOなどのCo系合金を挙げることができる。なお、上記の構成材料中のXは、Ru、W等を示しており、Yは、Cu、Mg等を示している。
磁性層2は、再生の際に一定以上の出力を得るにはある程度以上の厚みが必要であり、一方で記録再生特性を表す諸パラメーターは出力の上昇とともに劣化するのが通例であるため、最適な厚みに設定する必要がある。具体的には、磁性層2の層厚を3nm以上20nm以下とすることが好ましく、より好ましくは5nm以上15nm以下である。このように、磁性層2は、使用する磁性合金の種類と積層構造に合わせて、十分なヘッド出入力が得られるように形成すればよい。
次に、図3に示すように、磁性層2の上にマスク層3を形成する(以下、工程Bという。)。マスク層3は、Ta、W、Ta窒化物、W窒化物、Si、SiO、Ta、Re、Mo、Ti、V、Nb、Sn、Ga、Ge、As、Niからなる群から選ばれた何れか一種以上を含む材料で形成することができる。その中でも、As、Ge、Sn、Gaを用いることが好ましく、Ni、Ti、V、Nbを用いることがより好ましく、Mo、Ta、Wを用いることが最も好ましい。また、マスク層3の層厚は、一般的には1nm〜20nmの範囲が好ましい。
このような材料を用いることにより、マスク層3のミリングイオンに対する遮蔽性を向上させ、また、マスク層3による磁気記録領域の形成特性を向上させることができる。さらに、これらの物質は、反応性ガスを用いたドライエッチングが容易であるため、後述する図9に示す工程Hにおいて、残留物を減らし、磁気記録媒体表面の汚染を減少させることができる。
次に、図4に示すように、マスク層3の上にレジスト層4を形成する(以下、工程Cという。)。レジスト層4には、放射線照射により硬化するレジスト材として、ノボラック系樹脂や、アクリル酸エステル類、脂環式エポキシ類などの紫外線硬化樹脂などを用いることができる。
次に、図5に示すように、マスク層3をパターニングする(以下、工程Dという。)。
具体的には、紫外線に対して透過性の高いガラス若しくは樹脂からなるスタンプ5を用いて、レジスト層4にネガパターンを転写する。ネガパターンは、磁気記録領域(記録トラック)を分離する境界領域に対応した磁性層2上のレジスト層4に凹部4aを形成したものである。
スタンプ5は、例えば、金属プレートに電子線描画などの方法を用いて記録トラックに対応した微細なトラックパターン(凹部)を有するスタンパを用いて、そのトラックパターンに対応する凸部5aが転写されたものからなる。スタンパの材料としては、プロセスに耐え得る硬度、耐久性が要求されるため、例えばNiなどが用いられるが、上記目的に合致するものであれば、このような材料に特に限定されるものではない。また、スタンパには、通常のデータを記録するための記録トラックに対応したトラックパターンの他にも、バーストパターンや、グレイコードパターン、プリアンブルパターンといったサーボ信号に対応するパターンを形成して、これらのパターンをスタンプ5に転写してもよい。
このようなスタンプ5を用いてレジスト層4にネガパターンを転写する際には、レジスト層4の流動性が高い状態で、図5中の矢印で示すように、スタンプ5をレジスト層4に押し付ける。そして、スタンプ5をレジスト層4に押し付けた状態で、このレジスト層4に放射線を照射し、レジスト層4を硬化させた後、スタンプ5をレジスト層4から離間させる。これにより、境界領域に対応した磁性層2上のレジスト層4に凹部4aを形成することができる。
このような製造方法を用いることにより、レジスト層4にスタンプ5の形状を精度良く転写することが可能となり、後述するマスク層3のエッチング工程において、マスク層3のエッジの部分のダレを無くし、マスク層3の注入イオンに対する遮蔽性を向上させ、また、マスク層3による磁気記録領域の形成特性を向上させることができる。
レジスト層4にスタンプ5を押し付けた状態で、レジスト層4に放射線を照射する方法としては、スタンプ5の反対側、すなわち非磁性基板1側から放射線を照射する方法や、スタンプ5の材料として放射線を透過できる物質を選択し、スタンプ5側から放射線を照射する方法、スタンプ5の側面側から放射線を照射する方法などがある。また、熱線のように固体に対して伝導性の高い放射線を用いて、スタンプ5又は非磁性基板1側から熱伝導により放射線を照射する方法を用いることもできる。また、スタンプ5を用いてレジスト層4にネガパターンを転写する際は、パターン転写後にレジスト層4に対して放射線を照射することも可能である。
なお、ここで言う放射線とは、熱線、可視光線、紫外線、X線、ガンマ線等の広い概念の電磁波のことである。また、放射線照射により硬化する材料としては、例えば、熱線に対しては熱硬化樹脂、紫外線に対しては紫外線硬化樹脂がある。
レジスト層4に形成される凹部4aの厚みは、0〜10nmの範囲内とすることが好ましい。凹部4aの厚みを上記範囲とすることにより、後述するマスク層3のエッチング工程において、マスク層3のエッジの部分のダレを無くし、マスク層3のミリングイオンに対する遮蔽性を向上させ、また、マスク層3による磁気記録領域の形成特性を向上させることができる。なお、レジスト層4の層厚は、一般的には10nm〜100nm程度である。
次に、図6に示すように、レジスト層4の凹部4aに対応する部分のマスク層3を除去することによって、凹部3aを形成する。(以下、工程Eという。)。この工程Eにおいて、凹部4aの底部にレジスト層4が残存している場合は、この残存したレジスト層4もマスク層3と共に除去される。
次に、図7に示すように、磁性層2の表層の一部をイオンミリングにより除去することによって、凹部2aを形成する。(以下、工程Fという。)。
凹部2aの深さdは、0.1〜15nmの範囲とすることが好ましく、より好ましくは1〜10nmの範囲である。この凹部2aの深さdが0.1nm未満であると、上記磁性層2の除去効果が現れず、一方、この凹部2aの深さdが15nmを超えると、磁気記録媒体の表面平滑性が悪化し、磁気記録再生装置を製造した際の磁気ヘッドの浮上特性が悪くなる。
なお、上記工程Fは省略することもできる。この場合、後述する工程Gにおいて、磁性層2の露出した面を反応性プラズマや反応性イオンに晒すことによって、磁性層2にエッチングされた凹部2aを形成することができる。したがって、上記イオンミリングと反応性プラズマや反応性イオンに晒す工程を設けた場合、上記凹部2aの深さdは、それらの合計の深さとなる。
次に、図8に示すように、磁性層2のイオンミリングにより除去した箇所(凹部2a)を反応性プラズマや反応性イオンに晒して、当該箇所の磁性層2の磁気特性を改質する。これにより、磁性層2の改質された境界領域6によって磁気記録領域7を分離することができる。(以下、工程Gという。)。
本発明において、磁性層2の磁気特性の改質とは、磁性層2の磁気記録領域7を分離するために境界領域6を非磁性化することの他に、磁性層2の保磁力、残留磁化等を部分的に変化させることを指し、その変化とは、保磁力を下げ、残留磁化等を下げることを指す。
また、磁性層2の磁気特性を改質する方法の一つとして、成膜された磁性層2を反応性プラズマや反応性イオンに晒して磁性層2を非晶質化することが挙げられる。すなわち、磁性層2の磁気特性の改質は、磁性層2の結晶構造の改変によって実現することも含む。
本発明において、磁性層を非晶質化するとは、磁性層の原子配列を、長距離秩序を持たない不規則な原子配列の形態とすることを指し、より具体的には、2nm未満の微結晶粒がランダムに配列した状態とすることを指す。そして、この原子配列状態を分析手法により確認する場合は、X線回折又は電子線回折により、結晶面を表すピークが認められず、また、ハローが認められるのみの状態とする。
本発明では、成膜された磁性層2を反応性プラズマや反応性イオンに晒すことによって磁性層2を改質するが、この改質は、磁性層2を構成する磁性金属と反応性プラズマ中の原子又はイオンとの反応により実現することが好ましい。なお、ここで言う反応とは、磁性金属に反応性プラズマ中の原子等が侵入し、磁性金属の結晶構造が変化すること、磁性金属の組成が変化すること、磁性金属が酸化すること、磁性金属か窒化すること、磁性金属が珪化すること等を挙げることができる。
反応性プラズマとしては、例えば、誘導結合プラズマ(ICP;Inductively Coupled Plasma)や、反応性イオンプラズマ(RIE;Reactive Ion Plasma)などを挙げることができる。
また、反応性イオンとしては、例えば、誘導結合プラズマや、反応性イオンプラズマ内に存在する反応性のイオンなどを挙げることができる。
誘導結合プラズマは、気体に高電圧をかけることによってプラズマ化し、さらに高周波数の変動磁場によってそのプラズマ内部に渦電流によるジュール熱を発生させることによって得られる高温のプラズマである。誘導結合プラズマは、電子密度が高く、従来のイオンビームを用いてディスクリートトラック媒体を製造する場合に比べ、広い面積の磁性層において、高い効率で磁気特性の改質を実現することができる。
反応性イオンプラズマは、プラズマ中にO、SF、CHF、CF、CCl等の反応性ガスを加えた反応性の高いプラズマである。このようなプラズマを本発明の反応性プラズマとして用いることにより、磁性層2の磁気特性の改質をより高い効率で実現することが可能となる。
本発明では、反応性プラズマ又は反応性イオンが、ハロゲンイオンを含有することが好ましい。また、ハロゲンイオンが、CF、SF、CHF、CCl、KBrからなる群から選ばれた何れか1種以上のハロゲン化ガスを反応性プラズマ中に導入して形成したハロゲンイオンであることが、磁性層2とプラズマとの反応性を高め、また、形成するパターンをシャープにする上で好ましい。
この理由の詳細は明らかではないが、反応性プラズマ中のハロゲン原子が、磁性層2の表面に形成している異物をエッチングし、これにより磁性層2の表面が清浄化し、磁性層2の反応性が高まることが考えられる。また、清浄化した磁性層2の表面とハロゲン原子とが高い効率で反応することが考えられる。
また、本発明では、磁性層2の表層の一部を除去し、その後に、表面を反応性プラズマや反応性イオンに晒して磁性層2の磁気特性を改質させた方が、磁性層2の一部を除去しなかった場合に比べ、磁気記録領域のコントラストがより鮮明になり、また磁気記録媒体のS/Nが向上した。
この理由としては、磁性層2の表層の一部を除去することにより、その表面の清浄化・活性化が図られ、反応性プラズマや反応性イオンとの反応性が高まったこと、また磁性層2の表層に空孔等の欠陥が導入され、その欠陥を通じて磁性層2に反応性イオンが侵入しやすくなったことが考えられる。
次に、図9に示すように、改質された磁性層2の境界領域6及びレジスト層4の表面に、Cr又はTiを主として含むバリア層8を形成する(以下、工程Hという。)。
バリア層8は、Cr又はTiを主として含む材料として、CrやTiの他に、例えばCrMoや、CrW、CrCo、CrTi、TiN、TiCoなどのCr又はTiを主として含む合金を用いることができる。なお、Cr又はTiを主として含む合金とは、その原子比率の第一の構成元素がCr又はTiであることを意味する。CrやTiは、耐食性が高く、また結晶構造が緻密であるため大気中の水分や酸素の拡散を遮断するのに適した材料である。また、バリア層8の形成方法としては、スパッタ法等を用いることができる。
バリア層8の層厚は、0.3〜5nmの範囲にあることが好ましい。バリア層8の層厚を上記範囲とすることにより、大気中の水分や酸素の磁性層への拡散を遮断することが可能となり、また、磁気記録媒体の表面を平滑な面とすることが可能となる。
次に、図10に示すように、レジスト層4及びマスク層3を除去する(以下、工程Jという。)この工程Jでは、レジスト層4及びマスク層3を除去すると同時に、レジスト層4の上のバリア層8もリフトオフにより除去される。また、レジスト層4及びマスク層3の除去には、ドライエッチングや、反応性イオンエッチング、イオンミリング、湿式エッチングなどを用いることができる。
また、磁気記録領域7の表面に形成されたバリア層8を除去する際は、この磁気記録領域7の表面に対して斜めの方向からイオンビームを照射する方法を採用することができる。これは、図12に示すように、磁気記録領域7の表面に対して斜めの方向からイオンビームBを照射することにより、境界領域(凹部)6を有する磁性層2の表面で磁気録領域(凸部)7に形成したバリア層8を選択的にエッチングして、境界領域(凹部)6にのみバリア層8を埋め込み形成する方法である。
レジスト層4及びマスク層3を除去した後は、上記工程F、G、Hで活性化した磁性層2に不活性ガスを照射する工程を設けることが好ましい。このような工程を設けることにより、磁性層2が安定化し、高温多湿環境下においても磁性粒子のマイグレーション等の発生が抑制される。なお、この理由については明らかではないものの、磁性層2の表面に不活性元素が侵入することにより磁性粒子の移動が抑制されること、或いは不活性ガスの照射により、磁性層2の活性な表面が除去され、磁性粒子のマイグレーション等が抑制されることなどが考えられる。
不活性ガスとしては、Ar、He、Xeからなる群から選ばれた何れか1種以上のガスを用いることが好ましい。これらの元素は安定であり、磁性粒子のマイグレーション等の抑制効果が高いからである。また、不活性ガスの照射には、イオンガン、ICP,RIEからなる群から選ばれた何れかの方法を用いることが好ましい。この中で特に、照射量の多さの点で、ICPやRIEを用いることが好ましい。
次に、図11に示すように、磁性層2及びバリア層8の表面を覆うカーボン保護層9を形成する(以下、工程Kという。)カーボン保護層9には、特にDLC(Diamond Like Carbon)薄膜をCVD法を用いて成膜することが好ましい。本発明に用いるCVD法及びCVD成膜装置は公知であるが、磁性層2の磁気記録領域7上におけるカーボン保護層9の層厚を境界領域6上における層厚より厚くするため、例えば以下のようなCVD成膜装置を用いることが好ましい。
すなわち、CVD成膜装置については、ディスクを収容するチャンバと、チャンバの両側壁内面に相対向するように設置された電極と、これら電極に高周波電力を供給する高周波電源と、チャンバ内のディスクに接続可能なバイアス電源と、ディスク上に形成するべきカーボン保護層9の原料となる反応ガスの供給源とを備えたものとする。
チャンバには、反応ガスをチャンバ内に導入する導入管と、チャンバ内のガスを系外に排出する排気管を接続する。排気管には、排気量調節バルブを設け、排気量を調節することによって、チャンバの内圧を任意の値に設定することができるようにする。
高周波電源としては、カーボン保護層9の成膜時に電極に50〜2000Wの電力を供給することができるものを用いることが好ましい。
バイアス電源としては、磁気記録領域7の凸部にプラズマを集中させ、凸部のラジカル密度を高め、凸部の成膜速度を高めるために、高周波電源又はパルス直流電源を用いることが好ましい。
高周波電源としては、10〜300Wの高周波電力をディスクに印加できるものが好ましい。また、パルス直流電源としては、パルス幅は10〜50000ns、周波数は10kHz〜1GHzの範囲内で、−400〜−10Vの電圧(平均電圧)をディスクに印加することが可能なものを用いることが好ましい。
その後、カーボン保護層9の上には、潤滑層を形成することが好ましい。潤滑層に用いる潤滑剤としては、フッ素系潤滑剤、炭化水素系潤滑剤及びこれらの混合物等を挙げることができ、通常1〜4nmの厚さで潤滑層を形成する。
以上のような製造工程を経ることにより作製された磁気録媒体では、磁気層2の境界領域6の磁気特性を低下させる、例えば保磁力や残留磁化を極限まで低減させることによって、磁気記録の際の書き滲みを無くして、高い面記録密度を得ることが可能である。そして、本発明によれば、そのような磁気記録媒体を簡便な製造プロセスにより製造することが可能である。
(磁気記録再生装置)
次に、本発明を適用した磁気記録再生装置(HDD)の一構成例を図13に示す。
本発明を適用した磁気記録再生装置は、図13に示すように、上記本発明を適用した磁気ディスク(磁気記録媒体)31と、この磁気ディスク31を回転駆動する回転駆動部(磁気記録媒体を記録方向に駆動する媒体駆動部)32と、磁気ディスク31に対する記録動作と再生動作とを行う磁気ヘッド33と、磁気ヘッド33を磁気ディスク31の径方向に移動させるヘッド駆動部(磁気ヘッドを磁気記録媒体に対して相対移動させるヘッド移動手段)34と、磁気ヘッド33への信号入力と磁気ヘッド33から出力信号の再生とを行うための記録再生信号処理系(記録再生信号処理手段)35とを備えている。
この磁気記録再生装置では、上記本発明を適用した磁気記録媒体を用いることで記録密度の高い磁気記録再生装置を構成することが可能となる。また、磁気記録媒体の記録トラックを磁気的に不連続に加工したことによって、従来はトラックエッジ部の磁化遷移領域の影響を排除するために再生ヘッド幅を記録ヘッド幅よりも狭くして対応していたものを、両者をほぼ同じ幅にして動作させることができる。これにより十分な再生出力と高いSNRを得ることができるようになる。
さらに、磁気ヘッド33の再生部をGMRヘッド又はTMRヘッドで構成することにより、高記録密度においても十分な信号強度を得ることができ、高記録密度を持った磁気記録再生装置を実現することができる。またこの磁気ヘッド33の浮上量を0.005μm〜0.020μmの範囲内とし、従来より低い高さで浮上させると、出力が向上して高い装置SNRが得られ、大容量で高信頼性の磁気記録再生装置を提供することができる。また、最尤復号法による信号処理回路を組み合わせるとさらに記録密度を向上でき、例えば、トラック密度100kトラック/インチ以上、線記録密度1000kビット/インチ以上、1平方インチ当たり100Gビット以上の記録密度で記録・再生する場合にも十分なSNRが得られる。
以下、実施例により本発明の効果をより明らかなものとする。なお、本発明は、以下の実施例に限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲で適宜変更して実施することができる。
(実施例1)
実施例1では、HD用ガラス基板をセットした真空チャンバを予め1.0×10−5Pa以下に真空排気した。ここで使用したガラス基板はLiSi、Al−KO、Al−KO、MgO−P、Sb−ZnOを構成成分とする結晶化ガラスを材質とし、外径65mm、内径20mm、平均表面粗さ(Ra)は2オングストロームである。
このガラス基板にDCスパッタリング法を用いて、軟磁性層として65Fe−30Co−5B、中間層としてRu、磁性層として、グラニュラ構造の垂直配向の磁性層を形成した。磁性層の合金組成は、Co−10Cr−20Pt−8(SiO)(これらはモル比。)とし、膜厚は150Åとした。他の層の膜厚は、FeCoB軟磁性層は600Å、Ru中間層は100Åとした。その上に、スパッタ法を用いてマスク層を形成した、マスク層にはTaを用いて膜厚は60nmとした。その上に、レジストをスピンコート法により塗布した。レジストには、紫外線硬化樹脂であるノボラック系樹脂を用いた。また膜厚は100nmとした。
その上に、磁気記録領域のネガパターンを有するガラス製のスタンプを用いて、スタンプを1MPa(約8.8kgf/cm)の圧力で、レジスト層に押圧した。その状態で、波長250nmの紫外線を、紫外線の透過率が95%以上であるガラス製のスタンプの上部から10秒間照射し、レジストを硬化させた。その後、スタンプをレジスト層から分離し、磁気記録領域を転写した。レジスト層に転写した磁気記録領域は、レジストの凸部が幅120nmの円周状、レジストの凹部が幅60nmの円周状であり、レジスト層の層厚は80nm、レジスト層の凹部の厚さは 約5nmであった。また、レジスト層凹部の基板面に対する角度は、ほぼ90度であった。
その後、レジスト層の凹部の箇所、及びその下のTa層をドライエッチングで除去した。ドライエッチング条件は、レジスト層のエッチングに関しては、Oガスを40sccm、圧力0.3Pa、高周波プラズマ電力300W、DCバイアス30W、エッチング時間10秒とし、Ta層のエッチングに関しては、CFガスを50sccm、圧力0.6Pa、高周波プラズマ電力500W、DCバイアス60W、エッチング時間30秒とした。
その後、磁性層でマスク層に覆われていな箇所について、その表面をイオンミリングにより除去した。イオンミリングにより除去した深さは、4nmとした。イオンミリングにはArイオンを用いた。イオンミリングの条件は、高周波放電力800W、加速電圧500V、圧力0.014Pa、Ar流量5sccm、電流密度0.4mA/cmとした。イオンミリングを施した表面を反応性プラズマにさらし、その箇所の磁性層について磁気特性の改質を行った。磁性層の反応性プラズマ処理は、アルバック社の誘導結合プラズマ装置NE550を用いた。プラズマの発生に用いるガスおよび条件としては、CFを90cc/分を用い、プラズマ発生のための投入電力は200W、装置内の圧力は0.5Paとし、磁性層を300秒間処理した。その後、CF4を酸素ガスに変え、磁性層を50秒間処理した。磁性層では、磁気特性の改質を行った表面にバリア層としてCrを4nmの厚さで成膜した。
その後、レジスト層及びマスク層をドライエッチングにより除去した。ドライエッチングの条件は、SFガスを100sccm、圧力2.0Pa、高周波プラズマ電力400W、処理時間、300秒とした。その後、磁性層の表面にアルゴンイオン注入を行った。アルゴンイオン注入の条件は、アルゴンガス5sccm、圧力0.014Pa、加速電圧300V、電流密度 0.4mA/cm、処理時間10秒とした。レジスト層及びマスク層をドライエッチングにより除去した。
その表面にCVD法にてカーボン(DLC:ダイヤモンドライクカーボン)保護層を形成した。カーボン保護層の成膜にはRFプラズマCVD装置を用い、印加電力は、13.56MHzで500W、成膜時間は10秒とした。なお、カーボン保護層の成膜に際して、基板に、−150V、パルス幅200nm、周波数200kHzの直流パルス電圧を印可した。その後、潤滑剤として、Z−dol 2000を20オングストローム塗布して磁気記録媒体を製造した。
以上のように作製された磁気記録媒体の耐環境性評価を実施した。
評価は、磁気記録媒体を温度80℃、湿度85%の大気環境下に96時間保持し、その後、磁気記録媒体の表面に生ずる5ミクロンφ以上のコロージョンスポットの数をカウントすることにより行った。
また、この磁気記録媒体の表面に3%の硝酸水溶液を5箇所(100マイクロリットル/箇所)、純水を5箇所(100マイクロリットル/箇所)ずつ滴下し、1時間静置後これを回収し、この中に含まれるCo量をICP−MSで測定した。なお、ICP−MSでの測定は、Yを200ppt含んだ3%硝酸1ミリリットルを基準液とした。その結果、コロージョンスポットは1個/面、コバルトの抽出量は0.12マイクロg/面であった。
(実施例2)
実施例2では、バリア層としてTiを成膜した以外は、実施例1と同様の条件で磁気記録媒体を製造した。そして、この実施例2の磁気記録媒体について、耐環境性評価を実施したところ、コロージョンスポットは1個/面、コバルトの抽出量は0.41マイクロg/面であった。
(比較例1)
比較例1では、バリア層を設けなかった以外は、実施例1と同様の条件で磁気記録媒体を製造した。そして、この比較例1の磁気記録媒体について、耐環境性評価を実施したところ、コロージョンスポットは19個/面、コバルトの抽出量は0.39マイクロg/面であった。
本発明によれば、高記録密度であり、磁気記録領域の耐食性、特に耐環境性が高く、したがって耐久性に優れた磁気記録媒体を、高い生産性で提供することが可能となり産業上の利用可能性が高い。
図1は、本発明を適用した磁気記録媒体の磁性層を説明するための断面図である。 図2は、本発明を適用した磁気記録媒体の製造工程を説明するための図であり、工程Aを示す断面図である。 図3は、本発明を適用した磁気記録媒体の製造工程を説明するための図であり、工程Bを示す断面図である。 図4は、本発明を適用した磁気記録媒体の製造工程を説明するための図であり、工程Cを示す断面図である。 図5は、本発明を適用した磁気記録媒体の製造工程を説明するための図であり、工程Dを示す断面図である。 図6は、本発明を適用した磁気記録媒体の製造工程を説明するための図であり、工程Eを示す断面図である。 図7は、本発明を適用した磁気記録媒体の製造工程を説明するための図であり、工程Fを示す断面図である。 図8は、本発明を適用した磁気記録媒体の製造工程を説明するための図であり、工程Gを示す断面図である。 図9は、本発明を適用した磁気記録媒体の製造工程を説明するための図であり、工程Hを示す断面図である。 図10は、本発明を適用した磁気記録媒体の製造工程を説明するための図であり、工程Iを示す断面図である。 図11は、本発明を適用した磁気記録媒体の製造工程を説明するための図であり、工程Jを示す断面図である。 図12は、バリア層を除去する工程を示す断面図である。 図13は、本発明を適用した磁気記録再生装置の一構成例を斜視図である。
符号の説明
1…非磁性基板 2…磁性層 3…マスク層 4…レジスト層 5…スタンプ 6…境界領域(凹部) 7…磁気記録領域(凸部) 8…バリア層 9…カーボン保護層
31…磁気ディスク(磁気記録媒体) 32…回転駆動部(媒体駆動部) 33…磁気ヘッド 34…ヘッド駆動部(ヘッド移動手段) 35…記録再生信号処理系(記録再生信号処理手段)
100…磁性層 101…凸部 102…凹部 103…カーボン保護層 M…磁気記録領域 S…境界領域

Claims (11)

  1. 基板の上に、少なくとも磁性層と、前記磁性層を覆うカーボン保護層とを備え、
    前記磁性層の表面には、磁気記録領域である凸部と、前記磁気記録領域を分離する境界領域である凹部とが設けられ、
    前記境界領域である凹部と前記カーボン保護層との間には、Cr又はTiを主として含むバリア層が設けられていることを特徴とする磁気記録媒体。
  2. 前記境界領域は、前記磁性層の一部を改質することにより形成されていることを特徴とする請求項1に記載の磁気記録媒体。
  3. 前記カーボン保護層の前記磁気記録領域上における層厚が前記境界領域上における層厚に比べて厚いことを特徴とする請求項1又は2に記載の磁気記録媒体。
  4. 前記バリア層の層厚が0.3〜5nmであることを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の磁気記録媒体。
  5. 基板の上に磁性層を形成する工程と、
    前記磁性層の表面に磁気記録領域を分離する境界領域である凹部を形成する工程と、
    前記凹部にCr又はTiを主として含むバリア層を形成する工程と、
    前記磁性層及び前記バリア層を覆うカーボン保護層を形成する工程とを含むことを特徴とする磁気記録媒体の製造方法。
  6. 前記磁性層を形成した後に、
    前記磁性層の上にマスク層を形成する工程と、
    前記マスク層の上にレジスト層を形成する工程と、
    前記レジスト層の前記境界領域に対応する位置に凹部を形成する工程と、
    前記凹部に対応する部分のマスク層を除去する工程と、
    前記マスク層を除去した箇所の前記磁性層の露出した表面を反応性プラズマ又は反応性イオンに晒して、当該箇所の磁性層を改質する工程とを経ることによって、
    前記磁性層の表面に前記境界領域である凹部を形成することを特徴とする請求項5に記載の磁気記録媒体の製造方法。
  7. 前記レジスト層に凹部を形成する際に、前記レジスト層にスタンプを押し付けた状態で放射線を照射し、当該レジスト層に前記スタンプの形状を転写することを特徴とする請求項6に記載の磁気記録媒体の製造方法。
  8. 前記マスク層を除去した箇所の前記磁性層の一部をイオンミリングにより除去することを特徴とする請求項6又は7に記載の磁気記録媒体の製造方法。
  9. 前記磁性層の表面に前記境界領域である凹部を形成した後に、
    前記磁性層の表面及び前記レジスト層の上にバリア層を形成する工程と、
    前記レジスト層及びマスク層を除去すると共に、前記レジスト層上の前記バリア層をリフトオフにより除去する工程とを経ることによって、
    前記境界領域である凹部に前記バリア層を埋め込み形成することを特徴とする請求項5又は6に記載の磁気記録媒体の製造方法。
  10. 前記磁性層の磁気記録領域上に形成されたバリア層を選択的に除去する際に、前記磁気記録領域の表面に対して斜めの方向からイオンビームを照射することを特徴とする請求項9に記載の磁気記録媒体の製造方法。
  11. 請求項1〜4の何れか一項に記載の磁気記録媒体と、
    前記磁気記録媒体を記録方向に駆動する媒体駆動部と、
    前記磁気記録媒体に対する記録動作と再生動作とを行う磁気ヘッドと、
    前記磁気ヘッドを磁気記録媒体に対して相対移動させるヘッド移動手段と、
    前記磁気ヘッドへの信号入力と前記磁気ヘッドから出力信号の再生とを行うための記録再生信号処理手段とを備えることを特徴とする磁気記録再生装置。
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