JP2009250493A - 加熱調理器 - Google Patents

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Abstract

【課題】
調理する食材に合わせて飽和水蒸気と過熱水蒸気を交互に供給して、不要な油分や塩分を多く取り除く加熱調理器を提供する。
【解決手段】
加熱調理器において、制御手段72は、被加熱物51を加熱する複数の工程の中で水蒸気発生手段43を動作して加熱する工程の加熱時間を全工程の合計時間の75〜90%の時間とし、水蒸気発生手段43を動作して加熱する工程では、温度検出手段85からの温度情報を基に熱風ヒータ14への電力の供給をONとOFFとで制御し、熱風ヒータ14のONの時間、水蒸気発生手段43から噴出する飽和水蒸気を熱風ヒータ14で加熱して加熱室28に過熱水蒸気を供給し、熱風ヒータ14のOFFの時間、水蒸気発生手段43から加熱室28に飽和水蒸気を供給して被加熱物51である肉類を加熱する。
【選択図】図10

Description

本発明は、水蒸気を加熱室の被調理物に供給して調理するオーブンレンジ等の加熱調理器に関するものである。
水蒸気を調理に使用する方法として、水を沸騰させて飽和水蒸気を生成し、該飽和水蒸気を100℃以上に加熱して過熱水蒸気を生成し、該過熱水蒸気で食品を加熱する方法が特許文献1に記載されている。
特開2006−317016号公報
飽和水蒸気を調理に使用すると、該飽和水蒸気は、調理する食材に水分を補給し、加湿や保湿を行う効果がある。
一方、過熱水蒸気は、食材に熱を効率良く伝え、食材を乾燥させ、焼く能力を持ち、脱油・脱塩の効果がある。
また、どちらの水蒸気を使用しても、食材の周囲に充満させて調理することで、酸素の少ない雰囲気を作り出し、調理中の食材の酸化を防止するという効果もある。
特に、近年は健康志向が高まり、その手助けをする調理方法として、過熱水蒸気による調理方法が注目されている。
例えば、過熱水蒸気で鶏肉を調理した場合、余分な油を落しヘルシーで、表面の皮はパリッと、中はジューシーに仕上がり、調理時間も短縮できることから、大変重宝な調理方法として市場に浸透してきた。
しかし、一方で、上記の特許文献1に記載されたものは、過熱水蒸気を生成するに際して飽和水蒸気を加熱する専用の加熱源を持たないで、加熱室を加熱するヒータの熱源を利用しており、前記ヒータが発熱している時に、該ヒータの近傍に飽和水蒸気を噴出することで飽和水蒸気を加熱し、過熱水蒸気を生成していた。
そのため、過熱水蒸気の温度は、加熱室の温度を調節するヒータの加熱条件、すなわち、被加熱物の温度や大きさ,被加熱物を加熱する温度等によって決定され、過熱水蒸気の温度を自由に設定することができなかった。
そして、食材の加熱時に、更に脱油・脱塩効果を高めようと過熱水蒸気を長時間食材に噴出すると、過熱水蒸気により食材の表面が焼け過ぎたり、焼け過ぎを考慮し、加熱室の加熱温度を下げると、食材の中心まで火が通らなかったり、食材の加熱時間を増やすと、食材のうまみ成分を破壊する不具合が発生し、不用な油類や塩類をより多く脱油・脱塩する著しい効果は望めなかった。
本発明は、肉類・魚類を加熱しながら脱油・脱塩が効率良くできるように、加熱時に過熱水蒸気と飽和水蒸気を交互に供給ができるようにし、加熱時の過熱水蒸気と飽和水蒸気によって食材を加熱する平均温度と食材に与える平均湿度の調整ができ、肉類や魚類を加熱しながら今まで以上に多くの脱油・脱塩ができる加熱調理器を提供することを目的とする。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたもので、請求項1では、被調理物を収納する加熱室と、該加熱室の後部に設けられ、該加熱室との間で空気を循環する熱風ファンと、循環する空気を加熱する熱風ヒータとを備えた熱風ユニットと、前記熱風ユニット内に飽和水蒸気を噴出する水蒸気発生手段と、前記加熱室の温度を検出する温度検出手段と、該温度検出手段からの温度情報に基づいて前記水蒸気発生手段と前記熱風ヒータとを制御する制御手段と、を有した加熱調理器において、前記制御手段は、前記被加熱物を加熱する複数の工程の中で前記水蒸気発生手段を動作して加熱する工程の加熱時間を全工程の合計時間の75〜90%の時間となるように制御し、前記水蒸気発生手段を動作して加熱する工程では、前記温度検出手段からの温度情報を基に前記熱風ヒータへの電力の供給をONとOFFとで制御し、前記熱風ヒータのONの時間、前記水蒸気発生手段から噴出する飽和水蒸気を前記熱風ヒータで加熱して前記加熱室に過熱水蒸気を供給し、前記熱風ヒータのOFFの時間、前記水蒸気発生手段から前記加熱室に飽和水蒸気を供給して被加熱物である肉類を加熱するものである。
請求項2では、被調理物を収納する加熱室と、該加熱室の後部に設けられ、該加熱室との間で空気を循環する熱風ファンと、循環する空気を加熱する熱風ヒータとを備えた熱風ユニットと、前記熱風ユニット内に飽和水蒸気を噴出する水蒸気発生手段と、前記加熱室の温度を検出する温度検出手段と、該温度検出手段からの温度情報に基づいて前記水蒸気発生手段と前記熱風ヒータとを制御する制御手段と、を有した加熱調理器において、前記制御手段は、前記被加熱物を加熱する複数の工程の中で前記水蒸気発生手段を動作して加熱する工程の加熱時間を全工程の合計時間の52〜64%の時間となるように制御し、前記水蒸気発生手段を動作して加熱する工程では、前記温度検出手段からの温度情報を基に前記熱風ヒータへの電力の供給をONとOFFとで制御し、前記熱風ヒータのONの時間、前記水蒸気発生手段から噴出する飽和水蒸気を前記熱風ヒータで加熱して前記加熱室に過熱水蒸気を供給し、前記熱風ヒータのOFFの時間,前記水蒸気発生手段から前記加熱室に飽和水蒸気を供給して被加熱物である魚類を加熱するものである。
本発明の加熱調理器を用いれば、加熱時に過熱水蒸気と飽和水蒸気を交互に供給して食材を加熱するので、加熱時の過熱水蒸気と飽和水蒸気によって食材を加熱する平均温度と食材に与える平均湿度とが調整可能となり、肉類や魚類を加熱しながら今まで以上に不要な油分や塩分を多く取り除くことが出来る。
また、加熱時間は過熱水蒸気のみで加熱するよりも短時間で済むことができる。
以下、本発明の実施例を添付図面に従って説明する。
図1から図5は、本実施例の主要部分を示すもので、図1は加熱調理器本体を前面側から見た斜視図、図2は同本体を後方側から見た斜視図、図3は図1のA−A断面図、図4は加熱調理器本体の外枠を取り外し、ドアを開けて本体内部が見える状態の斜視図、図5は同本体の外枠を取り外し、後方内部が見える状態の斜視図である。
図において、加熱調理器の本体1は、加熱室28に加熱する食品を入れ、マイクロ波やヒータの熱,飽和水蒸気,過熱水蒸気を使用して食品を加熱する。
ドア2は、加熱室28に食品を出し入れするために開閉するもので、ドア2を閉めることで加熱室28を密閉状態にし、食品を加熱する時に使用するマイクロ波の漏洩を防止し、ヒータの熱や過熱水蒸気を封じ込め、効率良く加熱することを可能とする。
取っ手9は、ドア2に取り付けられ、ドア2の開閉を容易にするもので、手で握りやすい形状になっている。
ガラス窓3は、加熱中の食品の状態が確認できるようにドア2に取り付けられ、ヒータ等の発熱による高温に耐えるガラスを使用している。
入力手段71は、ドア2の前面下側の操作パネル4に設けられ、マイクロ波加熱やヒータ加熱等の加熱手段や加熱する時間等を入力するための操作部6と、操作部6から入力された内容や加熱の進行状態を表示する表示部5とで構成されている。
水タンク42は、飽和水蒸気を作るのに必要な水を溜めておく容器であり、加熱調理器の本体1の前面下側に設けられ、本体1の前面から着脱可能な構造とすることで給水および排水が容易にできるようになっている。
外枠7は、加熱調理器の本体1の上面と左右側面を覆うキャビネットである。
後板10は、前記したキャビネットの後面を形成するものであり、上部に外部排気ダクト18が取り付けられ、該外部排気ダクト18の取り付けられる内側に、食品から排出した蒸気や本体1の内部の部品を冷却した後の冷却風(廃熱)39を排出する排気孔36が設けられている。
また、外部排気ダクト18は、排気孔36を通過した冷却風(廃熱)を本体1の外に排出するもので、排気は外部排気ダクト18の外部排気口8から排出し、排気の排出方向は本体1の上部方向で且つ前面側に排気する。排気の排出方向を上部方向で且つ前面側に向けることで、背面を壁面に寄せた時でも排気によって壁面を汚すことがないようにしている。
機械室20は、加熱室底面28aと本体1の底板21との間の空間部に設けられ、底板21上には食品を加熱するためのマグネトロン33,マグネトロン33に接続された導波管47,制御基板23、その他後述する各種部品、これらの各種部品を冷却するファン装置15等が取り付けられている。
加熱室底面28aは、略中央部が凹状に窪んでおり、その中に回転アンテナ26が設置され、マグネトロン33より放射されるマイクロ波エネルギーは、導波管47,回転アンテナ駆動手段46の出力軸46aが貫通する開孔部47aを通して回転アンテナ26の下面に流入し、該回転アンテナ26で拡散されて加熱室28に放射される。回転アンテナ26は回転アンテナ駆動手段46の出力軸46aに連結されている。
ファン装置15は、底板21より外気を吸引し吹出し口53より冷却風39を送風し、機械室20の自己発熱するマグネトロン33やインバータ基板22,重量検出手段25等を冷却し、加熱室28の外側と外枠7の間および熱風ケース11aと後板10の間を流れ、外枠7と後板10を冷却しながら排気孔36を通り、外部排気ダクト18の外部排気口8より排出される。
加熱室28の後部には、熱風ユニット11が取り付けられ、該熱風ユニット11内には加熱室28の空気を効率良く循環させる熱風ファン32が取り付けられ、加熱室奥壁面28bには空気の通り道となる熱風吸気孔31と熱風吹出し孔30が設けられている。
熱風ファン32は、熱風ケース11aの外側に取り付けられた熱風モータ13の駆動により回転し、熱風ヒータ14で循環する空気を加熱する。
また、熱風ユニット11は、加熱室奥壁面28bの後部側に熱風ケース11aを設け、加熱室奥壁面28bと熱風ケース11aとの間に熱風ファン32とその外周側に位置するように熱風ヒータ14(熱風ヒータ14の消費電力は750W)を設け、熱風ケース11aの後側に熱風モータ13を取り付け、そのモータ軸を熱風ケース11aに設けた穴を通して熱風ファン32と連結している。
熱風モータ13は、加熱室28や熱風ヒータ14からの熱によって温度上昇するため、それを防ぐために、熱風モータカバー17によって囲われている。
冷却ダクト16は、略筒状に形成されていて熱風ケース11aと後板10との間に位置し、上端開口部を熱風モータカバー17の下面に接続し、下端開口部をファン装置15の吹出し口53に接続し、ファン装置15からの冷却風39の一部を熱風モータカバー17内に取り入れるようにしている。
加熱室28の天面の裏側には、ヒータよりなるグリル加熱手段12(グリル加熱手段12の消費電力は1300W)が取り付けられている。グリル加熱手段12は、マイカ板にヒータ線を巻き付けて平面状に形成し、加熱室28の天面裏側に押し付けて固定し、加熱室28の天面を加熱して加熱室28内の食品を輻射熱によって焼くものである。
また加熱室28の後部上方には、加熱室28の温度を検出する温度検出手段85が設けられている。該温度検出手段85は、グリル加熱手段12及び熱風ユニット11の熱風吹出し孔30から加熱室28内に吹出される熱風の影響を直接受けない位置に設けられている。
一方、加熱室底面28aには、複数個の重量検出手段25、例えば前側左右に右側重量センサ25a,左側重量センサ25b,後側中央に奥側重量センサ25cが設けられ、その上にテーブルプレート24が載置されている。
テーブルプレート24は、食品を載置するためのもので、ヒータ加熱とマイクロ波加熱の両方に使用できるように耐熱性を有し、かつ、マイクロ波の透過性が良く、衛生面でも問題がない磁器等の材料で成形されている。
また、テーブルプレート24の他に、網52(図9)やホーロ製の角皿50(図11)がある。
このテーブルプレート24と角皿50は、調理の種類によって、加熱室28の左右側面に設けた上中下の多段(図では3段)の棚27に載せて使用される。
水蒸気発生手段43は、熱風ユニット11の熱風ケース11aの外側面に取り付けられ、飽和水蒸気を噴出する噴出口44は熱風ユニット11内に臨ませている。
また、水蒸気発生手段43は、アルミの鋳造で作られ、鋳造時にボイラー加熱手段89であるシーズヒータを一体となるように埋め込んでいる。そのヒータの消費電力は600W前後と大きく、水蒸気発生手段43を短時間に水を沸騰できる温度に加熱することができる。
水蒸気発生手段43への水の供給は、ポンプ手段87を駆動することによって水タンク42からパイプ45を通して供給される。供給された水は、水蒸気発生手段43で加熱されて沸騰し、飽和水蒸気となって噴出口44から噴出する。
温度検出手段B88は、水蒸気発生手段43の温度を検出するもので、その検出結果を後述する制御手段72に伝え、ボイラー加熱手段89やポンプ手段87を制御する。
ポンプ手段87は、水タンク42の水を水蒸気発生手段43まで汲み上げるもので、ポンプとポンプを駆動するモータで構成される。水蒸気発生手段43への給水量の調節はモータに供給する電力のON/OFFの比率で決定する。
次に、図6から図7を用いて内部の詳細な構造を説明する。
図6は熱風ユニット11の概略構造を示す斜視図、図7は重量検出手段の概略構造を示す断面図である。
図6により熱風ユニット11の詳細について説明する。
熱風ユニット11は、略中央部に熱風ファン32を設けており、図3に示すように、加熱室奥壁面28bに設けた熱風吸気孔31と熱風吹出し孔30を通して加熱室28の空気を循環させる。熱風ファン32は、熱風ケース11aの外側に取り付けた熱風モータ13の駆動により回転する。
熱風ユニット11の内部には、熱風ファン32の下側に位置するように横長の熱風ヒータ14が設けられ、上部および左右には熱風ファン32で吸引した空気を熱風吸気孔31の下側と上側に設けた熱風吹出し孔30より均等に送風するための導風板11bが取り付けられている。
このように、熱風ユニット11は、熱風ファン32によって加熱室28内の空気を吸引し、吸引した空気を熱風ヒータ14で加熱した後に加熱室28への送風を繰り返すことによって加熱室28を加熱する。
よって、熱風ユニット11内の熱風ヒータ14がONして発熱している時に水蒸気発生手段43で発生した飽和水蒸気を噴出口44より熱風ユニット11内に噴出させると、その飽和水蒸気は、熱風ファン32によって攪拌され、熱風ヒータ14の熱(表面温度が500℃以上)によって100℃以上の高温に加熱されて過熱水蒸気となり、熱風と混合して加熱室28に送風され被加熱物を加熱する。
次に、図7により重量検出手段について説明する。
重量検出手段25は、加熱室底面28aの機械室20側に取り付けられ、プランジャー67のみが加熱室底面28aから加熱室28へ臨んでおり、その上にテーブルプレート24を載置している。
重量検出手段25は、本実施例では静電容量式の検出手段を用いている。その詳細は、薄板の金属材で作られた可動電極68と固定電極69から構成され、固定電極69と可動電極68は略平行に対向して所定の隙間、すなわち検出空間70を保持し、その検出空間70にコンデンサを形成する。そして、テーブルプレート24に載置された食品の重さに応じてプランジャー67が押されると、その下面の可動電極68が移動し、静置している固定電極69との検出空間70で決まる静電容量を後述する制御手段72に送り、制御手段72は、事前にテーブルプレート24だけを載せた時の静電容量を記憶しておくことで、その静電容量の差を求め食品の重量を求める。
食品の重量は、各重量検出手段25の検出した食品重量の合計で求められ、また、各重量検出手段25の検出値の比率からテーブルプレート24のどの位置に食品の重心位置があるのかを求められる。
図8は加熱調理器のシステム全体の動作を説明するブロック図である。
図において、電源76は、商用電源で電流検出手段A75を介して制御手段72に接続されている。
また、電流検出手段A75は、加熱調理器の本体1で使用している電流を検知するもので、電源76の電圧が変動した時など、電流の変化を検出して加熱する出力を一定に調整するために用いられる。
レンジ加熱手段77は、マグネトロン33とマグネトロン33を駆動するための電源を作るインバータ回路を搭載したインバータ基板22である。インバータ回路は、制御手段72を介して入力手段71より入力される加熱パワーに応じた電源を作り、マグネトロン33に印加する。作られる電源は、前述したようにマグネトロン33のマイクロ波出力が電源76の変動に左右されないように、電流検出手段75からの検出信号で電源76を監視し、電源76の変動分を出力で補正するように動作する。
オーブン加熱手段78は、熱風ユニット11内の熱風ヒータ14と熱風ファン32を駆動する熱風モータ13である。制御手段72は、加熱室28内の温度が入力手段71から入力された温度になるように加熱室28の温度を温度検出手段85により検出し、熱風ヒータ14への電力の供給を調整する。
グリル加熱手段12は、加熱室28の天面を加熱して加熱室28内の食品を輻射熱によって焼き上げるものである。
照明手段81は、加熱室28の外側に設けられ、加熱室28の壁面に設けた小穴から加熱室28を照らし、加熱中の食品の状態を見やすくするものである。
冷却手段50は、ファン装置15の冷却用のファンを駆動するモータである。
回転アンテナ駆動手段46は、回転アンテナ26を駆動するためのモータで、同期モータと回転数を減速するためのギャーが一体になっているものである。
温度検出手段85は、加熱室28の温度を検出し、制御手段72によってオーブン加熱手段78やグリル加熱手段12のヒータへ供給する電力を調整するものである。
温度検出手段B88は、水蒸気発生手段43の温度を検出するものである。
ボイラー加熱手段89は、水蒸気発生手段43を加熱するものである。
71は入力手段で、ここでは操作部6と表示部5を示す。
72は制御手段で、入力手段71から入力された内容に従い、食品を加熱調理するように動作させるもので、各検知手段から食品の状態や加熱室28の状態を検知し、その後、各加熱手段や駆動手段を必要に応じて動作させるものである。
本実施例は、以上の構成からなり、次に加熱の動作について説明する。
第1の実施例として、脱油を行う例について、肉類のメニューから焼き豚を作る時の動作について説明する。
食材は豚肩ロース肉(かたまり)を約500グラム用意し、木綿製のたこ糸でしばって形を整え、付け汁(しょうが,長ねぎ,醤油,酒,砂糖,赤味噌)に半日以上付ける。付け汁に付けた肉を加熱する時は、付け汁の汁気をきって図9に示すように、網52の中央に被加熱物(肉)51を載せ、その網52をテーブルプレート24に置いて加熱する。
次に、被加熱物51を加熱する工程について図10を用いて説明する。
図10は、加熱時の各工程の設定温度と、熱風ヒータ14,水蒸気発生手段43の動作と、加熱室28に供給する時の水蒸気の温度を表した説明図である。
加熱工程は、被加熱物51を加熱しながら水蒸気発生手段43を動作し、被加熱物51に含有する油分を排出するための第1の工程と、被加熱物51を焼き上げる第2の工程に分かれる。
この全工程は、手動では一度に設定できないので、全工程を一度に設定でき、連続して全工程を実施するための専用キー(図示せず)を設けると良い。
設定が完了したら、操作部6の調理開始用のスタートキーを押すことで、加熱室28の加熱が開始する。
加熱が開始し、第1の工程では、制御手段72からオーブン加熱手段78である熱風モータ13と熱風ヒータ14に信号が送られる。
熱風モータ13は、熱風ファン32を回転させ、熱風ユニット11の熱風吸気孔31から加熱室28の空気を吸引し、吸引した空気を熱風ユニット11内で攪拌し、吸引した空気を熱風ヒータ14で加熱して、熱風を熱風吹出し孔30より加熱室28に送風する。
熱風ヒータ14は、温度検出手段85の検出値に応じて電力の供給を受け、加熱室28の温度が設定温度である130℃に保たれるように制御され、加熱室28に送風された熱風によって加熱室28と被加熱物51を加熱する。
制御手段72は、加熱室28の温度を温度検出手段85より逐次検出し、加熱時間T1の間、加熱室28の平均温度が設定温度である130℃になるように、熱風ヒータ14への電力の供給を制御する。その制御は、加熱室28の平均温度が設定温度になるように、熱風ヒータ14へ電力の供給と熱風ヒータ14への電力の供給を断つON、OFF制御で行う。
そして、その熱風ヒータ14の制御を行う温度検出手段85の検出値は、熱風ヒータ14への電力の供給を開始するための検出値と熱風ヒータ14への電力の供給を断つための検出値を設定温度毎に事前に決めて制御手段72に入力してある。
加熱開始時、最初の熱風ヒータ14のONの時間は、加熱室28の温度が低いため、過熱水蒸気と飽和水蒸気を加熱室28に送っても、加熱室28を構成している壁面やドア2で結露して、エネルギーを効率良く被加熱物51に伝えられないため、水蒸気発生手段43を動作させていない。
その後、加熱室28が温まり、熱風ヒータ14への電力の供給を断つ温度に達すると、温度検出手段85はその温度を検知して制御手段72に信号を送り、熱風ヒータ14をOFFする。
次に、加熱室28の温度が下がり熱風ヒータ14への電力の供給を開始する温度に達し、温度検出手段85はその下がった温度を検出すると、制御手段72は、再び熱風ヒータ14をONして加熱室28と被加熱物51を加熱する。
また、制御手段72は、同時に水蒸気発生手段43もONして、ボイラー加熱手段89によって水蒸気発生手段43を加熱し、温度検出手段B88によって水蒸気発生手段43が水を沸騰できる温度に上昇したのを検出すると、ポンプ手段87を動作させて水を水蒸気発生手段43に送り、水が沸騰して噴出口44より熱風ユニット11内に飽和水蒸気を噴出する。
この時、事前に水蒸気発生手段43内のボイラー加熱手段89をONして水蒸気発生手段43を予熱しておくことで、飽和水蒸気を噴出するまでの時間のロスを回避できる。
熱風ユニット11内に噴出した飽和水蒸気は、熱風ファン32によって攪拌され、熱風ヒータ14の発熱(表面温度が500℃以上)によって100℃以上の高温に加熱された過熱水蒸気となり、熱風と混合してAの時間、加熱室28に送風され、被加熱物51を加熱する。
熱風と過熱水蒸気によってAの時間、加熱室28と被加熱物51が加熱されると、加熱室28内の温度が上昇し、熱風ヒータ14の電力の供給を断つ温度に達し、それを温度検出手段85が検出して制御手段72により熱風ヒータ14をOFFする。
加熱室28の温度は、熱風ヒータ14がOFFした後も予熱で数度上昇するが、その後に温度が下がり始める。そして、熱風ヒータ14がOFFしているBの時間も水蒸気発生手段43はONし続け、水蒸気発生手段43から噴出した飽和水蒸気は熱風ヒータ14に加熱されること無く、飽和水蒸気のまま加熱室28内に噴出し続ける。
前記加熱を加熱時間T1(33分)が経過後、次に加熱室28の温度を170℃に変更し、同様に被加熱物51を加熱時間T2(30分)の間加熱を続ける。
次に第2の工程では、制御手段72は加熱室28の温度が設定温度である190℃に保たれるように制御し、加熱時間T3(12分)の間、加熱室28に送風する熱風によって被加熱物51を焼き上げる。
制御手段72は、入力された全工程の加熱時間(T1+T2+T3)が経過すると、ブザーなど(図示せず)を鳴らし使用者に加熱の終了を知らせる。
次に加熱中の被加熱物51の状態を説明する。
加熱開始時、被加熱物51は、熱風によって加熱され、水蒸気が加熱室28を構成している壁面やドア2で結露しない状態(温度)になったら、熱風と過熱水蒸気によってAの時間、被加熱物51が加熱されるが、被加熱物51はまだ温度が低いため、加熱室28に送風された過熱水蒸気は、被加熱物51の表面全体で凝縮水滴になることによって発生する凝縮潜熱によって、被加熱物51を熱風より効率良く加熱する。
凝縮潜熱によって加熱された被加熱物51は、次第に温度が上昇し、被加熱物51の表面を加熱する。しかし、その後、Bの時間とAの時間で熱風ヒータ14がOFFとONを繰り返し、飽和水蒸気と過熱水蒸気が交互に加熱室28に供給され、被加熱物51の周囲を一定の湿度で保持すると、被加熱物51の表面で発生する凝縮潜熱による加熱が和らぎ、表面だけが著しく加熱されることなく被加熱物51の内部も加熱されるようになる。
そのため、被加熱物51の表面と内部の温度差が緩和され、被加熱物51の全体の温度を上昇させる。
被加熱物51の温度が上昇し、被加熱物51に含まれる油が溶ける温度に上昇すると油が溶解し、さらに被加熱物51の温度が上昇すると、肉の熱変成温度、つまり、たんぱく質が加熱によって凝固が始まる温度に達すると、たんぱく質の凝固によって被加熱物51全体が縮み、被加熱物51の内部で溶けた油が表面に流出する。表面に流出した油は被加熱物51の表面に付着している水滴と一緒にテーブルプレート24に滴下して被加熱物51から油は排除される。
一般に言われている肉の油類が溶け出す温度は、鶏肉は30〜32℃、豚肉は33〜46℃、牛肉が40〜50℃であり、肉の熱変成の温度は60〜70℃から始まる。
特に、焼き豚やローストビーフのように大きな肉の塊を加熱する場合、加熱時間が長く必要とするため、第1の工程の加熱時間T1で被加熱物51の内部の油を溶かし、加熱時間T2で被加熱物を熱変成させ、第2の工程で被加熱物に与えた大量の水分を蒸発させ焼き上げるものである。
例えば、被加熱物が鶏の胸肉やもも肉等のように食材が薄い場合や小さい場合は、被加熱物の内部への熱伝達が良いため、第1の工程の設定温度を2段に別ける必要は無くなる。また、食材が大きい場合や、表面に焦げやすいタレ等が付着した食材を加熱する場合は更に設定温度を複数段階に別けてもよい。
また、テーブルプレート24に載せられた被加熱物51の重さ(網52の重さは事前に風袋引きする)を測定することで、加熱時間を決定したり、前述した設定温度を複数段階に別ける決定も可能である。
前記水蒸気発生手段43を動作する第1の工程の加熱時間(T1+T2)は、全工程の加熱時間(T1+T2+T3)の75〜90%とするもので、この工程で水蒸気発生手段43で発生する飽和水蒸気の量は、供給する水の量換算で260〜300cc(従来の過熱水蒸気のみの場合、供給する水の量換算で90cc)にも達する。そして、被加熱物51からの油の除去量は、従来、過熱水蒸気のみを加熱に使用していた時に比べ発明者の確認した範囲では10〜17%(被加熱物から流れ出した油の量換算)上昇する。
前記水蒸気発生手段43を動作させる第1の工程の加熱時間(T1+T2)を、全工程の加熱時間(T1+T2+T3)の75〜90%とする理由は、肉の油類が溶け出す温度が前記したように、鶏肉が30〜32℃、豚肉が33〜46℃、牛肉が40〜50℃であり、また、肉の熱変成の温度が60〜70℃から始まることや、焼き豚やローストビーフのように大きな肉の塊や、鶏の胸肉やもも肉等のように食材が薄い場合や小さい場合等を考慮して実験の結果、求められたものである。
前記したように、第1の工程の加熱時間(T1+T2)を、全工程の加熱時間(T1+T2+T3)の75〜90%とすることによって、加熱後の食材は、余分な油類をより多く脱油し、食材に含まれるうまみ成分を多く残す(増加させる)ことができる。
なお、前記した加熱時間が75%未満の場合は、脱油量も少なく、さらに食味で大切なうまみ成分であるアミノ酸の生成(たんぱく質が分解される時に生成される)される量が少なく、90%以上では、脱油が進み、脱油量が多過ぎて、被加熱物である肉の肉質がパサツキ、食味した時の肉本来の食感が失われ、更に、肉本来に含まれているうまみ成分であるイノシン酸が分解されて少なくなる。
次に、第2の実施例として、脱塩を行う例について、魚類のメニューから塩鮭の加熱を例に説明する。
食材は塩鮭の切り身を用意し、図11に示すように、被加熱物(塩鮭)54を中央に載せた網52を角皿50に載せ、その角皿50を下段の棚27に置き加熱する。
次に、被加熱物54を加熱する工程について図12を用いて説明する。
但し、前述した実施例の動作と同じ動作については説明を省略する。
図12は、加熱時の各工程の設定温度と、グリル加熱手段12,熱風ヒータ14,水蒸気発生手段43の動作と、加熱室28に供給する時の水蒸気の温度を表した説明図である。
加熱する工程は、加熱室28を予熱する予熱工程と、被加熱物54を加熱しながら水蒸気発生手段43を動作して被加熱物54に含有する塩分を排出するための第1の工程と、被加熱物54を焼き上げる第2の工程に分かれる。
この全工程は、手動では一度に設定できない。そこで全工程を一度に設定し、連続して全工程を実施するための専用キー(図示せず)を設けると良い。
最初の工程は、加熱室28を予熱する予熱工程なので被加熱物54を入れないで、操作部6の専用キーで設定し、調理開始用のスタートキーを押して加熱を開始する。
予熱工程が開始すると、制御手段72からオーブン加熱手段78である熱風モータ13と熱風ヒータ14に信号が送られる。
熱風モータ13は、熱風ファン32を回転させ、熱風ユニット11の熱風吸気孔31から加熱室28の空気を吸引し、吸引した空気を熱風ユニット11内で攪拌し、吸引した空気を熱風ヒータ14で加熱して熱風を熱風吹出し孔30より加熱室28に送風する。
制御手段72は、加熱室28の温度を温度検出手段85により逐次検出し、加熱室28の平均温度が次工程である第1の工程の設定温度である210℃まで上がるように、熱風ヒータ14をONして電力を供給する制御を行う。
そして、加熱室28が温まり、熱風ヒータ14への電力の供給を断つ温度(210℃)に達すると、温度検出手段85はその温度を検知して制御手段72に信号を送り、熱風ヒータ14をOFFする。
熱風ヒータ14の制御を行う温度検出手段85の検出値は、熱風ヒータ14への電力の供給を開始するための検出値と熱風ヒータ14への電力の供給を断つための検出値を事前に決めて制御手段72に入力してある。
制御手段72は、加熱室28の加熱開始後、加熱室28の温度が次工程の第1の工程で設定されている210℃に達したのを検知すると、加熱室28の温度が次工程の設定温度に達した事を知らせるためブザーなどで報知音を鳴らす。
使用者は、報知音の確認後、図11のようにドア2を開けて、被加熱物(塩鮭)54を載せた網52を角皿50に載せ、その角皿50を加熱室28に設けている下段の棚27に置きスタートキーを押す。
もし、使用者が予熱終了の報知音に気づかなかった場合、一定時間、次工程の設定温度を維持した後に自動的に加熱を終了する。
次に第1の工程について説明する。
制御手段72は、加熱室28の平均温度が設定温度の210℃になるように、グリル加熱手段12と熱風ヒータ14に供給する電力を制御する。
加熱室28と被加熱物54を加熱するグリル加熱手段12と熱風ヒータ14に供給する電力の制御は、加熱室28の温度が低下し加熱室28の加熱を開始する温度を温度検出手段85の検出値で検出してから、加熱室28の温度が上昇し加熱室28の加熱を止める温度を温度検出手段85の検出値で検出するまでの間、グリル加熱手段12と熱風ヒータ14は、それぞれに定めた時間(グリル加熱手段12を10秒ON、熱風ヒータ14を22秒ON)、交互に電力を供給し、加熱室28を加熱(本体1の定格消費電力内なら同時に電力を供給してもよい)するようになっている。
図12に示すグリル加熱手段12と熱風ヒータ14への電力の供給は、温度検出手段85の検出値が加熱室28の加熱を開始する温度を温度検出手段85の検出値で検出してから、加熱室28の温度が上昇し加熱室28の加熱を止める温度を温度検出手段85の検出値で検出する期間(A時間+C時間)、各一回交互にONしたことを示した例を表したものである。
制御手段72は、熱風ヒータ14に電力を供給している時は水蒸気発生手段43もONして、熱風ユニット11内に飽和水蒸気を噴出し、Aの時間、100℃以上の高温に加熱された過熱水蒸気と熱風の混合を加熱室28に送風し被加熱物54を加熱する。
熱風と過熱水蒸気によるAの時間と輻射熱によるCの時間、加熱室28と被加熱物54が加熱されると、加熱室28内の温度が上昇し、加熱室28の加熱を止める温度に達すると、それを温度検出手段85が検出して制御手段72により加熱を止める。
加熱室28の温度は、加熱を停止した後も予熱で数度上昇するが、その後に温度が下がり始める。そして、加熱が停止(グリル加熱手段12と熱風ヒータ14の両方がOFF)しているBの時間、水蒸気発生手段43はONし、水蒸気発生手段43から噴出した飽和水蒸気は熱風ヒータ14に加熱されること無く、飽和水蒸気のまま加熱室28内に噴出する。
次に第2の工程では、制御手段72は加熱室28の温度が設定温度である210℃に保たれるようにグリル加熱手段12への電力の供給を制御し被加熱物54を焼き上げる。
制御手段72は、第1の工程と第2の工程の加熱時間(T1+T2)が経過すると、ブザー等を鳴らし使用者に加熱の終了を知らせる。
次に加熱中の被加熱物54の状態を説明する。
加熱開始時、予熱工程により、水蒸気が加熱室28を構成している壁面やドア2で結露しない状態(温度)に加熱される。
第1の工程では、予熱終了後、被加熱物54を加熱室28に入れ、スタートキーが入力されると、熱風と過熱水蒸気によるAの時間と輻射熱によるCの時間、被加熱物54が加熱される。
加熱開始時は、被加熱物54はまだ温度が低いため、加熱室28に送風された過熱水蒸気は、被加熱物54の表面全体で凝縮水滴になることによって発生する凝縮潜熱によって、被加熱物54を熱風や輻射熱より効率良く加熱する。
凝縮潜熱によって加熱された被加熱物54は、次第に温度が上昇し、被加熱物54の表面を加熱する。しかし、その後、AとBの時間で、飽和水蒸気と過熱水蒸気が交互に加熱室28に供給され、被加熱物54の周囲を一定の湿度で保持すると、被加熱物54の表面で発生する凝縮潜熱による加熱が和らぎ、表面だけが著しく加熱されることがなくなる。
また、加熱室28に供給される過熱水蒸気と飽和水蒸気により、被加熱物54の表面に水滴が発生し、被加熱物54に付着した水滴と、被加熱物54との間で、塩分の濃度差によって、塩分濃度の高い被加熱物54から塩分濃度の低い水滴へ塩分の移動が発生する。水滴は、過熱水蒸気と飽和水蒸気によって常に供給され、その間、被加熱物54と水滴との間で塩分の移動が行われる。そして、被加熱物54の表面についた水滴が角皿50に滴下することで、次第に被加熱物54が含んでいる塩分濃度は低くなる。
第2の工程では、被加熱物に与えた大量の水分を蒸発させ、焼き上げるものである。
被加熱物が前述した以外の食材、例えば、塩さば等を加熱する時に含まれる塩分を低減することができる。
前記第1の工程の加熱時間T1は、予熱工程を除く第1の工程(14分)と第2の工程T2(10分)の加熱時間を合計(T1+T2)(24分)した52〜64%とする。この第1の工程で水蒸気発生手段43で発生する飽和水蒸気の量は、供給する水の量換算で100cc(従来の過熱水蒸気のみの場合、供給する水の量換算で10cc)にも達する。そして、被加熱物54からの塩分の除去量は、今まで、過熱水蒸気のみを加熱に使用していた時に比べ発明者の確認した範囲では7〜25%(被加熱物から流れ出した塩の量換算)上昇する。
前記第1の工程の加熱時間T1を、予熱工程を除く第1の工程(14分)と第2の工程T2(10分)の加熱時間を合計(T1+T2)(24分)した時間の52〜64%とする理由は、食材に要求される余分な塩分をより多く脱塩し、食材に含まれるうまみ成分を多く残すのに適した値である。
なお、前記した加熱時間が52%未満の場合は、脱塩量も少なく、64%以上では、脱塩は進むが、魚本来に含まれているうまみ成分であるイノシン酸が分解されて少なくなる。
以上説明したように、本実施例によれば、加熱時に過熱水蒸気と飽和水蒸気を交互に供給して食材を加熱するので、加熱時の過熱水蒸気と飽和水蒸気によって食材を加熱する平均温度と食材に与える平均湿度とが調整可能となり、肉類や魚類を加熱しながら今までより不要な油分や塩分を多く取り除くことが出来る。
また、加熱の工程のBの時間に飽和水蒸気によって被加熱物が加熱されるので、加熱時間は過熱水蒸気のみで加熱するよりも短時間で済むことができる。
本発明の加熱調理器の本体を前面側から見た斜視図である。 同加熱調理器の本体を後方側から見た斜視図である。 図1のA−A断面図である。 本発明の加熱調理器のドアを開け、本体内部が見える状態の斜視図である。 同加熱調理器の本体の後方内部が見える状態の斜視図である。 同加熱調理器の熱風ユニットの概略構造を示す斜視図である。 同加熱調理器の重量検出手段の概略構造を示す断面図である。 同加熱調理器の制御回路を説明するためのブロック図である。 同加熱調理器の加熱室に網を設置した斜視図である。 同加熱調理器の加熱の工程を説明する説明図である。 同加熱調理器の加熱室に角皿と網を設置した斜視図である。 同加熱調理器の第2の実施例の加熱の工程を説明する説明図である。
符号の説明
11 熱風ユニット
14 熱風ヒータ
25 重量検出手段
32 熱風ファン
43 水蒸気発生手段
72 制御手段
85 温度検出手段

Claims (2)

  1. 被調理物を収納する加熱室と、
    該加熱室の後部に設けられ、該加熱室との間で空気を循環する熱風ファンと、循環する空気を加熱する熱風ヒータとを備えた熱風ユニットと、
    前記熱風ユニット内に飽和水蒸気を噴出する水蒸気発生手段と、
    前記加熱室の温度を検出する温度検出手段と、
    該温度検出手段からの温度情報に基づいて前記水蒸気発生手段と前記熱風ヒータとを制御する制御手段と、を有した加熱調理器において、
    前記制御手段は、前記被加熱物を加熱する複数の工程の中で前記水蒸気発生手段を動作して加熱する工程の加熱時間を全工程の合計時間の75〜90%の時間となるように制御し、
    前記水蒸気発生手段を動作して加熱する工程では、
    前記温度検出手段からの温度情報を基に前記熱風ヒータへの電力の供給をONとOFFとで制御し、
    前記熱風ヒータのONの時間,前記水蒸気発生手段から噴出する飽和水蒸気を前記熱風ヒータで加熱して前記加熱室に過熱水蒸気を供給し、
    前記熱風ヒータのOFFの時間,前記水蒸気発生手段から前記加熱室に飽和水蒸気を供給して被加熱物である肉類を加熱することを特徴とする加熱調理器。
  2. 被調理物を収納する加熱室と、
    該加熱室の後部に設けられ、該加熱室との間で空気を循環する熱風ファンと、循環する空気を加熱する熱風ヒータとを備えた熱風ユニットと、
    前記熱風ユニット内に飽和水蒸気を噴出する水蒸気発生手段と、
    前記加熱室の温度を検出する温度検出手段と、
    該温度検出手段からの温度情報に基づいて前記水蒸気発生手段と前記熱風ヒータとを制御する制御手段と、を有した加熱調理器において、
    前記制御手段は、前記被加熱物を加熱する複数の工程の中で前記水蒸気発生手段を動作して加熱する工程の加熱時間を全工程の合計時間の52〜64%の時間となるように制御し、
    前記水蒸気発生手段を動作して加熱する工程では、
    前記温度検出手段からの温度情報を基に前記熱風ヒータへの電力の供給をONとOFFとで制御し、
    前記熱風ヒータのONの時間、前記水蒸気発生手段から噴出する飽和水蒸気を前記熱風ヒータで加熱して前記加熱室に過熱水蒸気を供給し、
    前記熱風ヒータのOFFの時間、前記水蒸気発生手段から前記加熱室に飽和水蒸気を供給して被加熱物である魚類を加熱することを特徴とする加熱調理器。
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