JP2009250072A - 負圧発生装置の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 スロットル制御系の故障時にブースタ負圧の確保と、エゼクタを機能或いは機能停止させる状態変更手段の過熱を防止或いは抑制することとを両立させることができる負圧発生装置の制御装置を提供する。
【解決手段】 車両が備える内燃機関50の吸気系10のインテークマニホールド14から取り出そうとする負圧よりも大きな負圧を発生させるエゼクタ30と、エゼクタ30を機能、或いは機能停止させるVSV1とを有して構成される負圧発生装置100を制御するためのECU40Aであって、吸気系10の吸気通路に配設されたスロットル弁13aが電子制御で駆動されるとともに、スロットル弁13aの制御系が故障しているときに、該故障に基づきVSV1がエゼクタ30を機能させる或いは機能させている場合に、定期的に通電を停止或いは制限することで、エゼクタ30を機能停止させるようにVSV1を制御する特定制御手段を備える。
【選択図】 図3

Description

本発明は、負圧発生装置の制御装置に関し、特に電子制御で駆動されるスロットル弁の制御系が故障しているときに負圧発生装置を制御するための負圧発生装置の制御装置に関する。
従来、車両において内燃機関の吸気系の吸気通路で発生する負圧を利用するブレーキブースタが知られている。ブレーキブースタは一般にスロットル弁の下流側の吸気通路(例えばインテークマニホールド)から負圧の供給を受け、供給された負圧を運転者のペダル踏力をアシストする機能に利用する。一方、従来から吸気系に電子制御スロットルが適用された内燃機関も知られている。電子制御スロットルは、一般にスロットル弁の制御系(以下、単にスロットル制御系とも称す)が故障した場合に備えて、スロットル弁を所定開度に機械的に開弁固定するスロットルオープナーを有しており、このスロットルオープナーはスロットル制御系の故障時に車両の退避走行を可能にする。
ところが、スロットルオープナーが作動すると、スロットル弁下流側で発生する負圧の大きさも同時に小さくなる。したがって、スロットル制御系の故障時にブレーキ操作が行われた結果、ブレーキブースタの負圧(以下、単にブースタ負圧と称す)が低下した場合には、十分な大きさの負圧がブレーキブースタに供給されなくなってしまい、以後のブレーキ操作でブレーキブースタの機能が低下してしまうことになる。
これに対して特許文献1では以下に示す車載制御装置が提案されている。この車載制御装置は、内燃機関の吸気系の吸気通路から取り出そうとする負圧よりも、さらに大きな負圧をブレーキブースタに供給できるエゼクタを利用している。このエゼクタはスロットル弁を迂回するバイパス路に配設されており、ベンチュリー効果によってより大きな負圧を発生させる。特許文献1が提案する車載制御装置は、スロットル制御系が故障した場合にこのエゼクタを利用してより大きな負圧をブレーキブースタに供給しようとするものであり、この車載制御装置によれば、退避走行車速とブースタ負圧とを高いレベルで維持できる。なお、そのほか本発明と関連性があると考えられる技術が例えば特許文献2または3で提案されている。
特開2005−186708号公報 特開2007−302101号公報 特開2005−255072号公報
ところで、エゼクタは吸気を流通させることで機能させることができる。そしてエゼクタを任意に機能或いは機能停止させるように制御するためには、エゼクタを機能或いは機能停止させる状態変更手段として、具体的には例えばエゼクタに吸気を流通させる状態と流通させない状態とを電子制御で切り替え可能な電磁弁が用いられる。またエゼクタは機関冷間時に行われる触媒暖機制御時にブースタ負圧を確保することを主目的として利用されるのが一般的である。そしてこのためには、エゼクタは機関温間時に特段利用する必要がないものであることなどから、電磁弁には通常、ノーマルクローズのものが用いられる。このため、エゼクタを機能させる場合には電磁弁は通電されることになる。
ところが、スロットル制御系の故障時にエゼクタを常時機能させるようにした場合には、退避走行中に電磁弁が長時間通電されることになる。このため、この場合にはブースタ負圧は確保できるものの、電磁弁が過熱によって故障してしまう虞があった。
そこで本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、スロットル制御系の故障時にブースタ負圧の確保と、エゼクタを機能或いは機能停止させる状態変更手段の過熱を防止或いは抑制することとを両立させることができる負圧発生装置の制御装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するための本発明は、車両が備える内燃機関の吸気系の吸気通路から取り出そうとする負圧よりも大きな負圧を発生させるエゼクタと、該エゼクタを機能、或いは機能停止させる状態変更手段とを有して構成される負圧発生装置を制御するための負圧発生装置の制御装置であって、前記吸気系の吸気通路に配設されたスロットル弁が電子制御で駆動されるとともに、該スロットル弁の制御系が故障しているときに、通電を制御することで前記状態変更手段を制御して、一時的に前記エゼクタを機能停止させる、或いは前記エゼクタの機能を制限する特定制御手段を備えることを特徴とする。
本発明によれば、一時的にエゼクタを機能停止させるようにすることで、通電を停止することができることから、スロットル制御系の故障時に状態変更手段が過熱してしまうことを防止或いは抑制できる。また本発明によれば、一時的にエゼクタを機能停止させたとき以外のときに、エゼクタを機能させることができるので、ブースタ負圧を確保することもできる。
なお、状態変更手段には電磁弁のほか、具体的には例えば電子制御で開度を変更可能な流量調節弁を適用することもでき、この場合にはDUTY制御において通電を制限することで、エゼクタの機能を制限するとともに、過熱を防止或いは抑制することもできる。またこの場合には、同時に制限されたエゼクタの機能に応じてブースタ負圧を確保することもできる。
また本発明はさらに前記故障に基づき前記状態変更手段が前記エゼクタを機能させる或いは機能させている場合に、前記特定制御手段が、定期的に通電を停止或いは制限することで、前記エゼクタを機能停止させる、或いは前記エゼクタの機能を制限するように前記状態変更手段を制御する構成であってもよい。すなわち、一時的にエゼクタを機能停止させる、或いはエゼクタの機能を制限するにあたって、スロットル制御系の故障に基づき状態変更手段がエゼクタを機能させる或いは機能させている場合には、具体的には例えば本発明のように構成することができる。
また本発明はさらに前記故障に基づき前記状態変更手段が前記エゼクタを機能させる或いは機能させている場合に、前記特定制御手段が、前記車両でアクセル操作が行われた場合に通電を停止或いは制限することで、前記エゼクタを機能停止させる、或いは前記エゼクタの機能を制限するように前記状態変更手段を制御する構成であってもよい。また一時的にエゼクタを機能停止させる、或いはエゼクタの機能を制限するにあたって、スロットル制御系の故障に基づき状態変更手段がエゼクタを機能させる或いは機能させている場合には、具体的には例えば本発明のように構成することができる。
なお、スロットル制御系の故障時にはアクセル操作でスロットル開度を変更することはできないが、アクセル操作により例えば点火時期を進角させて内燃機関のトルクを増大させることは一般に行われている。このため、スロットル制御系の故障時であってもアクセル操作は行われることになる。
また本発明は前記特定制御手段が、前記アクセル操作が行われている間、通電を停止或いは制限する構成であってもよい。ここで、アクセル操作が行われている間は通常、ブレーキ操作が行われない状態であるので、このような場合に状態変更手段への通電を停止或いは制限して、エゼクタを機能停止或いはエゼクタの機能を制限するようにした本発明によれば、必要に応じてブースタ負圧が確保されないという点でブレーキ操作に悪影響が及ぶことも抑制できる。また本発明によれば、アクセル操作が行われていない場合にはエゼクタを機能させることになるため、このときにブースタ負圧を確保することができる。
また本発明は前記特定制御手段が、さらに前記アクセル操作が所定時間継続して行われた場合に、通電を停止或いは制限する構成であってもよい。本発明によれば、アクセル操作が所定時間継続して行われた場合に、通電を停止或いは制限するので、アクセル操作が短時間の間に頻繁に行われた場合に、これに伴いエゼクタが頻繁に機能、機能停止を繰り返すことで、ブースタ負圧を確保できなくなる事態もさらに防止できる。
また本発明は前記特定制御手段が、前記車両でブレーキ操作が行われた場合に、通電することで、前記エゼクタを機能させるように前記状態変更手段を制御する構成であってもよい。また一時的にエゼクタを機能停止させる、或いはエゼクタの機能を制限するにあたっては、具体的には例えば本発明のように構成することができる。
本発明によれば、ブレーキ操作が行われた場合に通電することで、スロットル制御系故障時の通電を制限することができる。すなわち、ブレーキ操作が行われた場合以外の場合には、通電を停止或いは制限することができる。このため本発明によれば、状態変更手段が過熱してしまうことを防止或いは抑制できる。
また本発明によれば、ブレーキ操作が行われた場合に(すなわちブースタ負圧を消費した場合に)、状態変更手段に通電し、エゼクタを機能させるようにしたので、合理的なタイミングでブースタ負圧を確保することもできる。
また本発明は前記特定制御手段が、前記ブレーキ操作が行われている間、通電する構成であってもよい。ブレーキ操作が行われた場合に通電するにあたっては、具体的には例えば本発明のように構成することができる。
また本発明は前記特定制御手段が、前記ブレーキ操作が行われた場合に、該ブレーキ操作が行われているか否かに関わらず、継続的に通電する構成であってもよい。ここで、エゼクタによる負圧充填速度はベンチュリー効果で負圧を発生させる性質上、吸気通路から直接負圧を取り出す場合と比較して遅いところ、発明によれば、ブレーキ操作が行われているか否かに関わらず、継続的に状態変更手段に通電するようにしたので、さらにブースタ負圧をより確実に十分な大きさに確保することもできる。
なお、ブレーキ操作が行われているか否かに関わらず、継続的に状態変更手段に通電するにあたっては、具体的には例えば所定時間の間、通電するように構成することができるほか、ブースタ負圧が絶対圧で所定値よりも低くなるまでの間、通電するように構成することなどができる。また状態変更手段が流量調節弁である場合に鑑み、通電することには通電を制限した状態で通電することも含まれ、エゼクタを機能させることには機能が制限された状態にエゼクタを機能させることも含まれる。この場合、継続的な通電を終了した後には、通電を停止させるほか、通電をさらに制限することもできる。
本発明によれば、スロットル制御系の故障時にブースタ負圧の確保と、エゼクタを機能或いは機能停止させる状態変更手段の過熱を防止或いは抑制することとを両立させることができる負圧発生装置の制御装置を提供できる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を図面と共に詳細に説明する。
図1は、ECU(Electronic Control Unit:電子制御装置)40Aで実現されている本実施例に係る負圧発生装置の制御装置を、負圧発生装置100とともに模式的に示す図である。内燃機関50を始めとした図1に示す各構成は車両(図示省略)に搭載されている。内燃機関50の吸気系10は、エアクリーナ11と、エアフロメータ12と、電子制御スロットル13と、インテークマニホールド14と、内燃機関50の各気筒(図示省略)に連通する図示しない吸気ポートと、これらの構成の間に適宜配設される例えば吸気管15a、15bなどを有して構成されている。エアクリーナ11は内燃機関50の各気筒に供給される吸気を濾過するための構成であり、図示しないエアダクトを介して大気に連通している。エアフロメータ12は吸入空気量を計測するための構成であり吸入空気量に応じた信号を出力する。
電子制御スロットル13は、スロットル弁13aと、スロットルボディ13bと、弁軸13cと、電動モータ13dとを有して構成されている。スロットル弁13aは、内燃機関50に供給する吸入空気量を開度変化により調整するための構成である。スロットル弁13aには、スロットルオープナーとして機能するリターンスプリング(図示省略)が連結されている。スロットルボディ13bは、吸気通路が形成された筒状部材からなる構成であり、この吸気通路に配設されたスロットル弁13aの弁軸13cを支持する。電動モータ13dは、ECU40Aの制御のもと、スロットル弁13aの開度を変更するための構成であり、この電動モータ13dにはステップモータが採用されている。電動モータ13dはスロットルボディ13bに固定されており、その出力軸(図示省略)は弁軸13cに連結されている。スロットル弁13aの開度は、電子制御スロットル13に内蔵された図示しないスロットル開度センサからの出力信号に基づき、ECU40Aで検出される。インテークマニホールド14は、上流側で一つの吸気通路を下流側で内燃機関50の各気筒に対応させて分岐するための構成であり、吸気を内燃機関50の各気筒に分配する。
ブレーキ装置20は、ブレーキペダル21と、ブレーキブースタ22と、マスターシリンダ23と、ホイルシリンダ(図示省略)とを有して構成されている。運転者が車輪の回転を制動するために操作するブレーキペダル21は、ブレーキブースタ22の入力ロッド(図示省略)と連結されている。ブレーキブースタ22は、ペダル踏力に対して所定の倍力比でアシスト力を発生させるための構成であり、内部でマスターシリンダ23側に区画された負圧室(図示省略)が、エゼクタ30を介してインテークマニホールド14の吸気通路に接続されている。ブレーキブースタ22は、さらにその出力ロッド(図示省略)がマスターシリンダ23の入力軸(図示省略)と連結されており、マスターシリンダ23は、ペダル踏力に加えてアシスト力を得たブレーキブースタ22からの作用力に応じて油圧を発生させる。マスターシリンダ23は、油圧回路を介して各車輪のディスクブレーキ機構(図示省略)に設けられたホイルシリンダ夫々に接続されており、ホイルシリンダはマスターシリンダ23から供給された油圧で制動力を発生させる。ブレーキ装置20には、ブレーキペダル21の踏み込みを検知するブレーキSW24が配設されている。なお、ブレーキブースタ22は気圧式のものであれば特に限定されるものではなく、一般的なものであってよい。
エゼクタ30は、吸気系10、より具体的にはインテークマニホールド14から取り出そうとする負圧よりもさらに大きな負圧を発生させてブレーキブースタ22の負圧室に供給するための構成である。エゼクタ30は、流入ポート31aと流出ポート31bと負圧供給ポート31cとを有している。これらのうち、負圧供給ポート31cがエアホース5cでブレーキブースタ22の負圧室に接続されている。また、流入ポート31aはエアクリーナ11内の吸気通路とエアホース5aで、流出ポート31bはインテークマニホールド14の吸気通路にエアホース5bで、電子制御スロットル13、より具体的にはスロットル弁13aを挟むようにして夫々接続されている。これによって、エアフロメータ12及び電子制御スロットル13を迂回するバイパス路Bが、エゼクタ30を含んでエアホース5aと5bとで形成される。なお、エゼクタ30が機能していない場合、ブレーキブースタ22の負圧室には、インテークマニホールド14の吸気通路から、エアホース5b、エゼクタ30の流出ポート31b及び負圧供給ポート31c、エアホース5c夫々を介して負圧が供給される。
エアホース5aには、VSV(バキュームスイッチングバルブ)1を介在させている。VSV1は、ECU40Aの制御のもと、バイパス路Bを連通、遮断するための構成であり、本実施例では具体的には2ポジション2ポートのノーマルクローズのソレノイドバルブで実現されている。但し、これに限られず、VSV1は他の適宜の電磁弁などであってよく、さらに例えば電子制御で開度を変更可能な流量調整弁などであってもよい。また、このVSV1はバイパス路Bを連通、遮断することで、エゼクタ30を機能、或いは機能停止させるための構成となっている。本実施例ではVSV1で状態変更手段を実現している。
図2はエゼクタ30の内部構成を模式的に示す図である。エゼクタ30は内部にディフューザ32を備えている。ディフューザ32は、先細テーパ部32aと、末広テーパ部32bと、これらを連通する通路にあたる負圧取出部32cとで構成されている。先細テーパ部32aは、流入ポート31aに対向するようにして開口しており、末広テーパ部32bは、流出ポート31bに対向するようにして開口している。また、負圧取出部32cは、負圧供給ポート31cに連通している。流入ポート31aには、流入してきた吸気を先細テーパ部32aに向けて噴射するノズル33が配設されており、ノズル33から噴射された吸気はディフューザ32を流通し、さらに流出ポート31bからエアホース5bに流出する。この際、ディフューザ32で高速噴流が生起されることにより、ベンチュリー効果で負圧取出部32cに大きな負圧が発生し、さらにこの負圧は負圧供給ポート31cからエアホース5cを介して負圧室に供給される。このようなエゼクタ30の機能により、ブレーキブースタ22は、インテークマニホールド14から取り出す場合よりも大きな負圧を得ることができる。
なお、負圧取出部32cと負圧供給ポート31cとの間の内部流路と、流出ポート31bと負圧供給ポート31cとの間の内部流路と、ブレーキブースタ22のエアホース5c接続部とに設けられた逆止弁34は、夫々逆流を防止するためのものである。また、エゼクタ30は図2に示す内部構造を備えるものに限られず、その他の異なる内部構造を備えるエゼクタをエゼクタ30の代わりに適用してよい。本実施例では負圧発生装置100はVSV1とエゼクタ30とを有して実現されており、この負圧発生装置100はさらに具体的にはエアホース5a、5b及び5cと逆止弁34とを有して構成されている。
ECU40Aは、図示しないCPU(Central Processing Unit:中央演算処理装置)と、ROM(Read Only Memory)と、RAM(Random Access Memory)とを有して構成されるマイクロコンピュータ(以下、単にマイコンと称す)や入出力回路などを有して構成されている。ECU40Aは主として内燃機関50を制御するための構成であり、本実施例ではVSV1や電子制御スロットル13も制御している。ECU40AにはVSV1や電子制御スロットル13のほか、各種の制御対象が電気的に接続されている。また、ECU40Aにはスロットル開度センサや、ブレーキSW24や、車速を検出するための車速センサ71や、アクセル開度(踏み込み量)を検出するためのアクセルセンサ72や、内燃機関50の水温を検出するための水温センサ73や、内燃機関50の回転数NEを検出するためのクランク角センサ74などの各種のセンサが電気的に接続されている。なお、ブースタ負圧を制御に利用する場合には、さらにブースタ負圧を検出するための圧力センサ(図示省略)が電気的に接続されてもよい。またブースタ負圧は圧力センサで直接的に検出する代わりに内燃機関50の運転状態等に基づき、演算により推定してもよい。
ROMはCPUが実行する種々の処理が記述されたプログラムを格納するための構成であり、本実施例では内燃機関50制御用のプログラムのほか、電子制御スロットル13制御用のプログラムや、種々の条件のもと、エゼクタ30を機能、或いは機能停止させるようにVSV1を制御する(以下、単にVSV1を開く、或いは閉じるとも称す)ためのVSV1制御用プログラムなども格納している。VSV1はこのVSV1制御用プログラムによって、基本的に冷間時(例えば75℃以下)に開かれるとともに、温間時に閉じられる。なお、これらのプログラムは一体として組み合わされていてもよい。
電子制御スロットル13制御用プログラムは、退避走行制御用プログラムを有して構成されている。退避走行制御用プログラムは、スロットル制御系に故障(フェール)が発生しているか否かを判定するとともに、故障が発生していると判定した場合に電動モータ13dへの通電をカットするように作成されている。このため、スロットル制御系に故障が発生している場合には、リターンスプリングがばね力を発揮できるようになり、スロットル弁13aはリターンスプリングによって所定の開度(例えば7度乃至8度)に開弁固定される。これにより電子制御スロットル13において吸入空気量がある程度の量だけ許容されるようになることから、スロットル制御系に故障が発生しても車両を退避走行させることが可能になる。なお、スロットル制御系の故障としては、例えばスロットル開度センサの異常や、制御回路の異常や、電動モータ13dの異常や、コネクタの接続不良または外れや、断線による故障などがある。
VSV1制御用プログラムは、退避走行制御用プログラムに基づき、温間時にスロットル制御系が故障していると判定されたときにVSV1を開くための特定ブースタ負圧確保制御用プログラムを有して構成されている。これにより、退避走行中にブースタ負圧を十分な大きさに確保できるようになる。さらに本実施例ではVSV1制御用プログラムが、特定ブースタ負圧確保制御用プログラムに基づいてVSV1が開かれる或いは開かれている状態で、定期的に通電を停止する(或いは換言すれば定期的に通電を行う)ことで、定期的にVSV1を閉じる(或いは換言すれば定期的にVSV1を開く)ための第1の特定過熱抑制制御用プログラムを有して構成されている。また定期的に通電を停止するにあたって、第1の特定過熱抑制制御用プログラムは、具体的にはVSV1が開いている期間が所定時間T1以上になる毎に、通電を停止するように作成されている。
なお、VSV1が流量調節弁で実現されている場合にあっては、定期的に通電を停止する代わりに、DUTY制御において定期的に通電を制限することで、定期的にVSV1の開度を小さく制限してもよい。またこのときVSV1が開かれる或いは開かれている状態は、DUTY制御において通電が制限され、VSV1の開度が制限されている状態であってもよい。例えばブースタ負圧を確保するにあたって、エゼクタ30の必要流量がVSV1を全開にせずとも確保できる場合には、このようにVSV1の開度が開かれる或いは開かれている状態を、DUTY制御において通電が制限され、VSV1の開度が制限されている状態とすることができる。この場合には、定期的に通電をさらに制限、或いは停止するように第1の特定過熱抑制制御用プログラムを作成することができる。
一方、VSV1の開度が開かれる或いは開かれている状態を、DUTY制御において通電が制限され、VSV1の開度が制限されている状態とすることで、VSV1の過熱を防止或いは抑制できる場合にあっては、必ずしも定期的に通電をさらに制限、或いは停止しなくてもよい。
本実施例ではマイコンと上述の各種のプログラムとで各種の制御手段や検出手段や判定手段などが実現されており、特にマイコンと上記の第1の特定過熱抑制制御用プログラムとで請求項2記載の特定制御手段が実現されている。また、本実施例ではECU40Aで負圧発生装置の制御装置が実現されている。
次にECU40Aで行われる処理を図3に示すフローチャートを用いて詳述する。ECU40Aは、ROMに格納された上述の各種のプログラムに基づき、CPUがフローチャートに示す処理を極短い時間で繰り返し実行することで、負圧発生装置を制御する。CPUは水温が所定値α(例えば75℃)を超えたか否かを判定する処理を実行する(ステップS11)。すなわち、本ステップで温間時であるか否かが判定される。否定判定であれば冷間時であるため、CPUはVSV1を開くための処理を実行する(ステップS14)。またこのときCPUはVSV1開継続時間を積算する処理を実行する(ステップS15)。これにより、VSV1が開いている期間を計測することができる。
一方、ステップS11で肯定判定であれば温間時であると判定され、このときCPUはスロットル制御系が故障している(電スロフェール)か否かを判定する処理を実行する(ステップS12)。否定判定であれば、CPUはVSV1を閉じるための処理を実行する(ステップS16)。またこのときCPUはVSV1開継続時間をクリアする処理を実行する(ステップS17)。
一方、ステップS12で肯定判定であれば、CPUはVSV1開継続時間が所定時間T1よりも短いか否かを判定する処理を実行する(ステップS13)。肯定判定であれば、VSV1が開いている期間が所定時間T1よりも短いと判定される。この場合、CPUはVSV1を開くための処理を実行する(ステップS14)。続いてステップS15でVSV1開継続時間を積算した後、次のルーチン以降では、VSV1開継続時間が所定時間T1以上になるまでの間は、ステップS11からS15までの処理を繰り返す。これにより、所定時間T1継続してVSV1を開くことができ、以ってブースタ負圧を確保できる。
一方、次のルーチン以降で、VSV1開継続時間が所定時間T1以上になった場合には、ステップS13で否定判定される。このときにはVSV1が開いている期間が所定時間T1以上になったと判定され、このときCPUはVSV1を閉じるための処理を実行する(ステップS16)。これにより、スロットル制御系の故障時であっても、VSV1への通電を停止することができ、以ってVSV1が過熱してしまうことを防止或いは抑制できる。続いてステップS17でVSV1開継続時間をクリアし、リターンした後の次のルーチン以降では、ステップS11からS15に示す処理が行われ、さらにこのときVSV1開継続時間が所定時間T1以上になった場合には、ステップS13で否定判定され、この結果、ステップS16、S17に進むことになる。これにより、定期的に(所定時間T3毎に)VSV1への通電を停止して、VSV1の加熱を防止或いは抑制できる。
なお、ステップS16の後、さらに所定時間経過したか否かを判定するとともに、所定時間が経過した場合にステップS17に進むようにしてもよい。これにより、VSV1への通電停止時間を長く確保することもできる。また所定時間T1は可変であってもよく、例えばブースタ負圧に応じて、所定時間T1を設定してもよい。この場合には、例えばブースタ負圧が絶対圧で所定値以下である場合には(すなわちブースタ負圧が十分確保されている場合には)、所定時間T1を短く設定することで、VSV1への通電を停止する機会を多くし、これによりVSV1の過熱を優先的に防止或いは抑制し、またブースタ負圧が絶対圧で所定値よりも高い場合には、所定時間T1を長く設定することで、ブースタ負圧を優先的に確保することもできる。
このようにECU40Aは、スロットル制御系の故障時にブースタ負圧の確保と、VSV1の過熱を防止或いは抑制することと両立させることができる。
本実施例に係るECU40Bは、第1の特定過熱抑制制御用プログラムの代わりに、第2の特定過熱抑制制御用プログラムをROMに格納している点以外、実施例1に係るECU40Aと実質的に同一のものとなっている。なお、車両が備える各構成はECU40AがECU40Bに変更される点以外、図1に示す各構成と同一のものとなっている。このため本実施例では車両が備える各構成については図示省略する。
第2の特定過熱抑制制御用プログラムは、特定ブースタ負圧確保制御用プログラムに基づいてVSV1が開かれる或いは開かれている状態で、アクセル操作が所定時間(ここでは所定時間T2)継続して行われた場合に、アクセル操作が行われている間、通電を停止することで、VSV1を閉じるように作成されている。
本実施例ではマイコンと上述の各種のプログラムとで各種の制御手段や検出手段や判定手段などが実現されており、特にマイコンと第2の特定過熱抑制制御用プログラムとで請求項5記載の特定制御手段が実現されている。また、本実施例ではECU40Bで負圧発生装置の制御装置が実現されている。
次に、ECU40Bで行われる処理を図4に示すフローチャートを用いて詳述する。CPUは水温が所定値αを超えたか否かを判定する処理を実行し(ステップS21)、否定判定であればVSV1を開くための処理を実行する(ステップS25)。一方、ステップS21で肯定判定であれば温間時であると判定され、このときCPUはスロットル制御系が故障している(電スロフェール)か否かを判定する処理を実行する(ステップS22)。否定判定であれば、特段の処理を要しない温間時であるため、CPUはVSV1を閉じるための処理を実行する(ステップS26)。一方、ステップS22で肯定判定であれば、CPUはアクセルセンサ72の出力に基づき、アクセル開度が所定値βよりも小さいか否かを判定する処理を実行する(ステップS23)。本ステップでアクセル操作が行われたか否かが判定される。
ステップS23で肯定判定であれば、アクセル操作は行われていないと判定される。この場合には、CPUはVSV1を開くための処理を実行する(ステップS25)。これにより、スロットル制御系の故障時にブースタ負圧を十分な大きさに確保できる。一方、ステップS23で否定判定であれば、アクセル操作が行われたと判定される。この場合には、CPUはアクセルON後時間が所定時間T2よりも小さいか否かを判定する処理を実行する(ステップS24)。すなわち本ステップで、アクセル操作が所定時間T2継続して行われたか否かが判定される。
ステップS24で肯定判定であれば、アクセル操作が所定時間T2継続して行われていないと判定される。この場合には、CPUはVSV1を開くための処理を実行する(ステップS25)。これにより、アクセル操作が短時間の間に頻繁に行われた場合に、エゼクタ30が機能、機能停止を頻繁に繰り返すことで、ブースタ負圧を確保できなくなる事態を防止できる。アクセル操作が継続して行われている場合(アクセル開度が継続して所定値β以上の場合)には、次のルーチン以降でアクセル操作が所定時間T2継続して行われるまでの間、ステップS21からS25までに示す処理を繰り返す。
一方、次のルーチン以降で、アクセル操作が所定時間T2継続して行われた場合には、アクセルON後時間が所定時間T2以上となり、この結果、ステップS24で否定判定される。この場合には、CPUはVSV1を閉じるための処理を実行する(ステップS26)。これにより、スロットル制御系の故障時であっても、VSV1への通電を停止することができ、以ってVSV1が過熱してしまうことを防止或いは抑制できる。またアクセル操作が行われている間は通常、ブレーキ操作が行われない状態であるため、このような場合にVSV1への通電を停止することで、必要に応じてブレーキ負圧が確保されないという点でブレーキ操作に悪影響が及ぶことも抑制できる。
なお、VSV1はその後のルーチンで、アクセル操作が行われなくなった場合(アクセル開度が所定値βよりも小さくなった場合)に開かれる(ステップS23、S25)。また、ステップS24においては、所定値βの設定により、単にアクセル操作が行われたか否かだけでなく、例えばさらに加速要求の度合いが大きいアクセル操作が行われたか否かなどを判定することも可能である。これにより、例えばアクセルペダルの踏み込みが浅い場合には、アクセル操作が行われていないとみなすこともできる。
また、本実施例に係る特定制御手段は、例えば車両でアクセル操作が所定時間T2継続して行われた場合に、アクセル操作が行われている間、の代わりに、例えば単にアクセル操作が行われた場合に、通電を停止或いは制限することで、VSV1が流量調節弁の場合にあっては開度を小さく制限することも含め、VSV1を閉じる構成とすることも可能である。またこの場合には、具体的には例えばアクセル操作が行われている間、VSV1を閉じる構成とすることができる。
またこの場合には、例えばアクセル操作が行われてから、所定時間の間にさらにアクセル操作が行われた場合に、本実施例に係る特定制御手段がVSV1を閉じることを禁止する特定禁止制御手段を負圧発生装置の制御装置であるECU40Bがさらに備えてもよい。これにより、アクセル操作が頻繁に行われた場合にエゼクタ30が機能、機能停止を頻繁に繰り返すことで、ブースタ負圧を確保できなくなる事態を防止できる。またこのような特定禁止制御手段は例えばマイコンとプログラムによって実現できる。
このようにECU40Bは、スロットル制御系の故障時にブースタ負圧の確保と、VSV1の過熱を防止或いは抑制することとを両立させることができる。
本実施例に係るECU40Cは、第1の特定過熱抑制制御用プログラムの代わりに、第3の特定過熱抑制制御用プログラムをROMに格納している点以外、実施例1に係るECU40Aと実質的に同一のものとなっている。なお、車両が備える各構成はECU40AがECU40Cに変更される点以外、図1に示す各構成と同一のものとなっている。このため本実施例では車両が備える各構成については図示省略する。
第3の特定過熱抑制制御用プログラムは、スロットル制御系が故障しているときに、さらに車両でブレーキ操作が行われた場合に、通電することで、VSV1を開くように作成されている。またこの第3の特定過熱抑制制御用プログラムは、さらに具体的にはブレーキ操作が行われている間、通電することで、VSV1を開くように作成されている。
なお、第3の特定過熱抑制制御用プログラムは特定ブースタ負圧確保制御用プログラムよりも優先して適用される。換言すれば、第3の特定過熱抑制制御用プログラムは特定ブースタ負圧確保制御用プログラムを制限するプログラムであるともいえ、特定ブースタ負圧確保制御用プログラムに基づいてVSV1が開かれる状態で、VSV1を制限的に開くためのプログラムであるともいえる。このため本実施例では、温間時にスロットル制御系が故障した場合に、特定ブースタ負圧確保制御用プログラムに基づき、VSV1は直ちに開かれない。
本実施例ではマイコンと上述の各種のプログラムとで各種の制御手段や検出手段や判定手段などが実現されており、特にマイコンと上記の第3の特定過熱抑制制御用プログラムとで請求項7記載の特定制御手段が実現されている。また、本実施例ではECU40Cで負圧発生装置の制御装置が実現されている。
次にECU40Cで行われる処理を図5に示すフローチャートを用いて詳述する。CPUは水温が所定値αを超えたか否かを判定する処理を実行し(ステップS31)、否定判定であればVSV1を開くための処理を実行する(ステップS34)。一方、ステップS31で肯定判定であれば温間時であると判定され、このときCPUはスロットル制御系が故障している(電スロフェール)か否かを判定する処理を実行する(ステップS32)。否定判定であれば、CPUはVSV1を閉じるための処理を実行する(ステップS35)。一方、ステップS32で肯定判定であれば、CPUはブレーキSW24の出力に基づき、ブレーキONであるか否かを判定する処理を実行する(ステップS33)。本ステップでブレーキ操作が行われたか否かが判定される。
ステップS33で否定判定でれば、ブレーキ操作が行われていないと判定される。この場合には、CPUはVSV1を閉じるための処理を実行する(ステップS35)。これにより、スロットル制御系の故障時に通常、VSV1に通電されなくなることから、VSV1の過熱を防止或いは抑制できる。一方、ステップS33で肯定判定であれば、ブレーキ操作が行われたと判定される。この場合には、CPUはVSV1を開くための処理を実行する(ステップS34)。これによりスロットル制御系の故障時にブレーキ操作が行われた場合に限って(すなわちブースタ負圧を消費した場合に限って)、VSV1を開いてエゼクタ30を機能させることができ、以って合理的なタイミングでブースタ負圧を確保することができる。なお、VSV1はその後のルーチンで、ブレーキ操作が行われなくなった場合(ブレーキOFFになった場合)に閉じられる(ステップS33、S35)。
このようにECU40Cは、スロットル制御系の故障時にブースタ負圧の確保と、VSV1の過熱を防止或いは抑制することと両立させることができる。
本実施例に係るECU40Dは、実施例3で前述した第3の特定過熱抑制制御用プログラムの代わりに、以下に示すように作成された第4の特定過熱抑制制御用プログラムをROMに格納している点以外、実施例3に係るECU40Cと実質的に同一のものとなっている。なお、車両が備える各構成はECU40AがECU40Dに変更される点以外、図1に示す各構成と同一のものとなっている。このため本実施例では車両が備える各構成については図示省略する。
第4の特定過熱抑制制御用プログラムは、スロットル制御系が故障しているときに、さらに車両でブレーキ操作が行われた場合に、ブレーキ操作が行われているか否かに関わらず、継続的に通電することで、VSV1を開くように作成されている。また継続的に通電するにあたって、第4の特定過熱抑制制御用プログラムは、本実施例ではさらに具体的には所定時間T3の間、通電するように作成されている。なお、この第4の特定過熱抑制制御用プログラムも特定ブースタ負圧確保制御用プログラムよりも優先して適用される。
本実施例ではマイコンと上述の各種のプログラムとで各種の制御手段や検出手段や判定手段などが実現されており、特にマイコンと上記の第4の特定過熱抑制制御用プログラムとで請求項8記載の特定制御手段が実現されている。また、本実施例ではECU40Dで負圧発生装置の制御装置が実現されている。
次にECU40Dで行われる処理を図6に示すフローチャートを用いて詳述する。CPUは水温が所定値αを超えたか否かを判定する処理を実行し(ステップS41)、否定判定であればVSV1を開くための処理を実行する(ステップS49)。一方、ステップS41で肯定判定であれば温間時であると判定され、このときCPUはスロットル制御系が故障している(電スロフェール)か否かを判定する処理を実行する(ステップS42)。否定判定であれば、CPUは後述するステップS48を経て、VSV1を閉じるための処理を実行する(ステップS50)。一方、ステップS42で肯定判定であれば、CPUはブレーキSW24の出力に基づき、ブレーキがOFFからONになったか否かを判定する処理を実行する(ステップS43)。本ステップでブレーキ操作が行われたか否かが判定される。
ステップS43で肯定判定であれば、ブレーキ操作が行われたと判定される。このときCPUはブレーキ操作が行われてから、所定時間T3が経過したか否かを判定するために用いる経過時間をクリアする処理を実行するとともに(ステップS44)、ブレーキがOFFからONなったことを示すフラグをONにする処理を実行する(ステップS45)。続いてCPUは、ステップS43でブレーキ操作が行われたと判定されたことに基づき、VSV1を開くための処理を実行する(ステップS49)。これにより、スロットル制御系の故障時にブレーキ操作が行われた場合に限って(すなわちブースタ負圧を消費した場合に限って)、VSV1を開いてエゼクタ30を機能させることができ、以って合理的なタイミングでブースタ負圧を確保することができる。
次のルーチン以降では、ステップS41およびS42を経て、ステップS43に進む。このときフラグがONになっている場合には、CPUはブレーキ操作が行われているか否かに関わらず、否定判定する。続いてCPUは経過時間を積算する処理を実行するとともに(ステップS46)、経過時間が所定時間T3よりも小さいか否かを判定する処理を実行する(ステップS47)。肯定判定であれば、CPUはVSV1を開くための処理を実行する(ステップS49)。これにより、所定時間T3の間、通電することでVSV1を開くことができ、以ってブースタ負圧をより確実に十分な大きさに確保することができる。
一方、次のルーチン以降で経過時間が所定時間T3以上になった場合には、ステップS47で否定判定される。この場合には、CPUはフラグをOFFにする処理を実行するとともに(ステップS48)、VSV1を閉じるための処理を実行する(ステップS50)。これにより、スロットル制御系故障時にVSV1への通電を制限することができ、以ってVSV1が過熱してしまうことを防止或いは抑制できる。
このようにECU40Dは、スロットル制御系の故障時にブースタ負圧の確保と、VSV1の過熱を防止或いは抑制することと両立させることができる。
上述した実施例は本発明の好適な実施の例である。但し、これに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変形実施可能である。
ECU40Aを負圧発生装置100と共に模式的に示す図である。 エゼクタ30の内部構成を模式的に示す図である。 ECU40Aで行われる処理をフローチャートで示す図である。 ECU40Bで行われる処理をフローチャートで示す図である。 ECU40Cで行われる処理をフローチャートで示す図である。 ECU40Dで行われる処理をフローチャートで示す図である。
符号の説明
1 VSV
10 吸気系
13 電子制御スロットル
20 ブレーキ装置
22 ブレーキブースタ
30 エゼクタ
40 ECU
50 内燃機関
100 負圧発生装置

Claims (8)

  1. 車両が備える内燃機関の吸気系の吸気通路から取り出そうとする負圧よりも大きな負圧を発生させるエゼクタと、該エゼクタを機能、或いは機能停止させる状態変更手段とを有して構成される負圧発生装置を制御するための負圧発生装置の制御装置であって、
    前記吸気系の吸気通路に配設されたスロットル弁が電子制御で駆動されるとともに、該スロットル弁の制御系が故障しているときに、通電を制御することで前記状態変更手段を制御して、一時的に前記エゼクタを機能停止させる、或いは前記エゼクタの機能を制限する特定制御手段を備えることを特徴とする負圧発生装置の制御装置。
  2. 請求項1記載の負圧発生装置の制御装置であって、
    さらに前記故障に基づき前記状態変更手段が前記エゼクタを機能させる或いは機能させている場合に、前記特定制御手段が、定期的に通電を停止或いは制限することで、前記エゼクタを機能停止させる、或いは前記エゼクタの機能を制限するように前記状態変更手段を制御することを特徴とする負圧発生装置の制御装置。
  3. 請求項1記載の負圧発生装置の制御装置であって、
    さらに前記故障に基づき前記状態変更手段が前記エゼクタを機能させる或いは機能させている場合に、前記特定制御手段が、前記車両でアクセル操作が行われた場合に通電を停止或いは制限することで、前記エゼクタを機能停止させる、或いは前記エゼクタの機能を制限するように前記状態変更手段を制御することを特徴とする負圧発生装置の制御装置。
  4. 請求項3記載の負圧発生装置の制御装置であって、
    前記特定制御手段が、前記アクセル操作が行われている間、通電を停止或いは制限することを特徴とする負圧発生装置の制御装置。
  5. 請求項3または4記載の負圧発生装置の制御装置であって、
    前記特定制御手段が、さらに前記アクセル操作が所定時間継続して行われた場合に、通電を停止或いは制限することを特徴とする負圧発生装置の制御装置。
  6. 請求項1記載の負圧発生装置の制御装置であって、
    前記特定制御手段が、前記車両でブレーキ操作が行われた場合に、通電することで、前記エゼクタを機能させるように前記状態変更手段を制御することを特徴とする負圧発生装置の制御装置。
  7. 請求項6記載の負圧発生装置の制御装置であって、
    前記特定制御手段が、前記ブレーキ操作が行われている間、通電することを特徴とする負圧発生装置の制御装置。
  8. 請求項6記載の負圧発生装置の制御装置であって、
    前記特定制御手段が、前記ブレーキ操作が行われた場合に、該ブレーキ操作が行われているか否かに関わらず、継続的に通電することを特徴とする負圧発生装置の制御装置。
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