JP2009249924A - マンホールの補強構造、マンホールの補強方法 - Google Patents

マンホールの補強構造、マンホールの補強方法 Download PDF

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Abstract

【課題】マンホールを十分に補強しつつ防食被覆を施すことができる補強構造を提供する。
【解決手段】マンホール1の補強構造100は、改質硫黄からなり、マンホール1の内壁面に沿って平面視で多角形状に並ぶように配置された複数の平板状の防食ボード10と、防食ボード10と、マンホール1の内壁面との間に介在されたモルタル30と、隣接する防食ボード1の間に流動状態で充填され、経時的に固化した耐酸性の接着剤40Aと、を備え、防食ボード10の両側辺には、隣接する防食ボード10との間の目地40Aがマンホール1の内側に向かって広がるように、傾斜が設けられている。
【選択図】図1

Description

本発明は、内壁面が腐食されたマンホールを構造補強するとともに防食被覆を施す補強構造及び方法に関する。
マンホールには常時土圧が作用しており、この土圧に抵抗できるように十分な構造的耐力が必要とされるため、コンクリートにより構成される。しかし、マンホールを構成するコンクリートは、長期間に亘って下水から発生する硫化水素に曝されることにより、内壁面が腐食されることがある。このように内壁面が腐食された状態で放置すると、構造的耐力が低下してしまうため、適宜な時期に、マンホールの内壁面を構造的に補強するとともに、防食被覆を施す必要がある。
ところで、本願出願人は、改質硫黄に補強繊維を含んだ補強層を介在させてなる防食ボードを表面に取り付け、防食ボードの目地に耐酸性を有する接着剤を充填することにより、下水施設などの高腐食環境下にあるコンクリート構造物を防食被覆する方法を提案しており(例えば、特許文献1参照)、この方法によりマンホールを防食被覆することが考えられる。
特開2007―106645号公報
上記の防食ボードをマンホールの内壁の防食に適用する場合、複数の防食ボードをマンホールの内壁面に沿って多角形状に取り付けることとなる。その場合、図9に示すように、防食ボード110の各辺が表面に対して垂直に形成されているため、横方向に隣接する防食ボード110の目地140Aはマンホール内側に近いほど狭まる構成となり、マンホール内側から目地140Aの内部に接着剤を十分に充填することは難しい。このように、目地140Aの内部に完全に接着剤を充填することができないと、構造的に十分な耐力が得られず、また、目地の防食性能が低下してしまう。
本発明は、上記の問題に鑑みなされたものであり、マンホールを十分に補強しつつ防食被覆を施すことができる補強構造を提供することである。
本発明のマンホールの補強構造は、円形断面のマンホールを補強する構造であって、 改質硫黄からなり、前記マンホールの内壁面に沿って平面視で多角形状に並ぶように配置された複数の平板状の防食ボードと、前記防食ボードと、前記マンホールの内壁面との間に介在されたセメント系材料と、隣接する前記防食ボードの間に流動状態で充填され、経時的に固化した耐酸性の固化剤と、を備え、隣接する前記防食ボードの互いに対向する側辺の少なくとも一方には、当該隣接する防食ボードの間の目地が、前記マンホールの内側へ向けて広がるように、傾斜が設けられていることを特徴とする。
ここで、前記防食ボードの少なくとも一方の側辺に、前記傾斜が設けられていてもよい。
ここで、前記防食ボードは、前記改質硫黄に補強繊維を含んだ補強層を備えてもよい。また、前記補強層は、前記補強繊維がネット状に配置されていてもよく、前記補強繊維は、炭素繊維であってもよい。また、前記固化剤は、エポキシ樹脂と硅砂とを含有する接着剤であってもよい。
また、前記マンホールは内周面の一部に突起部を備え、前記防食ボードは前記突起部の周囲以外の部位に配置され、前記固化剤は、前記突起部の周囲のマンホールの内壁面が露出した部分にも塗布されていてもよい。
また、本発明のマンホールの補強方法は、円形断面のマンホールを補強する方法であって、改質硫黄からなる複数の平板状の防食ボードを、前記マンホールの内壁面に沿って平面視で多角形状に並ぶように配置するとともに、前記防食ボードと前記マンホールの内壁面との間にセメント系材料を介在させる防食ボード設置工程と、経時的に固化する耐酸性の固化剤を隣接する前記防食ボードの間の目地に流動状態で充填する固化剤充填工程と、を備え、予め、隣接する前記防食ボードの互いに対向する側辺の少なくとも一方に、当該隣接する防食ボードの間の目地が、前記マンホールの内側へ向けて広がるように、傾斜を設けておくことを特徴とする。
また、上記のマンホールの補強方法において、前記防食ボード設置工程では、前記マンホールの内壁面にアンカーボルトを打設しておき、裏面に前記セメント系材料が塗布された前記防食ボードを、前記防食ボードに形成されたボルト孔に前記アンカーボルトが挿通するように配置し、前記アンカーボルトにナットを締め付けることにより、前記防食ボードと前記ナットの間に介在する押し付け部材を介して、前記防食ボードを前記マンホールの内壁面に押し付けるように設置し、前記固化剤充填工程において、充填した固化剤が固化した後に、前記ナット及び押し付け部材を取り外して、前記アンカーボルトの頭部側に皿ナットを設け、該皿ナットが前記ボルト孔を塞いだ状態とし、前記アンカーボルトのうち前記皿ナットから突き出た部分を切断するとともに、前記アンカーボルトの頭部側及び前記皿ナットに防食被覆を施してもよい。
本発明によれば、隣接する防食ボードの対向する端辺に、前記横方向に隣接する防食ボードとの目地が、前記マンホールの中心に向かって広がるような傾斜が設けられており、目地に確実に固化剤を充填することができる。このため、確実に目地を防食被覆することができる。また、補強構造に用いられている防食ボード、セメント系材料及び固化剤は、マンホールを構成するコンクリートと同等あるいはそれ以上の強度を有するため、マンホールを確実に構造補強することができる。
以下、本発明のマンホールの補強構造の一実施形態を図面を参照しながら説明する。
図1〜図3は、本実施形態のマンホール1の補強構造100の構成を示す図であり、図1は横方向断面図、図2はマンホール1の内壁面の展開図、図3は図1におけるA部の拡大図である。図1〜図3に示すように、本実施形態の補強構造100は、平板状に形成され、マンホール1の内壁面に沿って、平面視で多角形状に、かつ、上下に複数段に配置された防食ボード10と、防食ボード10とマンホール1の内壁面との間に介装されたモルタル30と、防食ボード10をマンホール1の内壁に向けて押し付けるアンカー20及び皿ナット21と、隣接する防食ボード10の間の目地4A,4Bに充填された接着剤40A、40Bと、を備える。防食ボード10は、腐食していない状態のマンホール1を構成するコンクリートの表面となる位置と略一致するように配置されている。
図4は、防食ボード10の詳細な構造を示す図であり、(A)は斜視図、(B)は内部構成を示すべく一部を除去して示す図である。同図に示すように、防食ボード10は、表裏面に層状に設けられた改質硫黄11a、11bと、これらの改質硫黄11a、11bの間に介在する補強層12とから構成されている。また、防食ボード10の両側辺(マンホール1に取り付けた際に横方向に隣接する防食ボード10と対向する辺、図4(A)では防食ボード10の長辺)には、マンホール1の内壁面に取り付けられた際に、横方向に隣接する防食ボード10により形成される目地がマンホール1の内側に向けて広がるように傾斜が設けられている。また、防食ボード10の裏面(マンホール10内壁面と対向する側の面)には、モルタル30との付着力を向上するため目荒らしが施されている。
改質硫黄11a、11bは、硫黄に所定の添加剤を加えて改質した固化体であり、例えば、石油精製の脱硫工程で回収された硫黄にオレフィン系化合物を加え、さらに、鉄鋼スラグや石炭灰等を混ぜ合わせて固化させることにより製造される。このような改質硫黄11a、11bは後述するように圧縮強度及び曲げ強度がコンクリートに比べて高く、また、耐酸性を有する。このため、改質硫黄11a、11bを備えた防食ボード10は、コンクリートに比べて高強度で耐酸性に優れている。なお、ここでいう耐酸性とは、下水道事業団平成14年12月版「下水道コンクリート構造物の腐食抑制技術及び防食指針・同マニュアル」品質規格に適合することをいい、出願人らは、このような改質硫黄11a、11bを備えた防食ボード10について、上記の品質規格に適合することを実験により確認している。
一方、補強層12は、補強繊維をネット状に配置することにより構成されている。このように補強繊維をネット状に配置することにより、補強効果を向上させつつ、防食ボード10のコストを抑えることができる。補強繊維としては、たとえば、ビニロン短繊維や、ボリプロピレン、ガラス、アラミド、ポリエチレン等からなる補強繊維を用いることができ、特に炭素繊維が好適である。なお、本実施形態では、補強層12は改質硫黄11a、11bの中央部に一層だけ設ける構成としたが、改質硫黄の中央に複数埋め込む構成や、改質硫黄の表層に埋め込む構成としてもよい。このように、改質硫黄11a、11bの間に補強層12を介在させることにより、防食ボード10の強度を向上することができる。
防食ボード10は、例えば、硅砂を混入した溶融硫黄11aを所定の型枠に半分流し込んで、その上から補強層12を構成する炭素繊維ネットを敷き、さらに、残り半分の溶融硫黄11bを流し込み、固化した改質硫黄11a、11bの端辺を傾斜するように切除することにより、製造することができる。
図2及び図3に戻り、マンホール1の内壁面には昇降用のステップ(特許請求の範囲における「突起物」に相当)3が設けられている。ステップ3に当たる部位にはステップ3と干渉しないように、他の部位とは大きさの異なる防食ボード10が用いられている。そして、ステップ3の周囲のマンホール1の内壁面が露出する部分には、目地4A,4Bと同様に接着剤42が塗布されている。また、皿ナット21には、マンホール1の内壁面側から覆うように接着剤41が塗布されている。
本実施形態の補強構造100に用いられる接着剤40A、40B、41、42は、耐酸性を有する接着剤である。なお、上記の防食ボード10と同様に、耐酸性とは、下水道事業団平成14年12月版「下水道コンクリート構造物の腐食抑制技術及び防食指針・同マニュアル」品質規格に適合することをいう。接着剤40A、40B、41、42としては、例えば、樹脂系接着剤(エポキシ樹脂系、ビニルエステル樹脂系、シリコーン系、アクリル樹脂系など)、ゴム系接着剤(クロロプレンゴム系など)、若しくは水・気硬性接着剤(セメント系、石膏系など)等があり、特に、耐酸エポキシ樹脂と硅砂とを含有したものが好ましい。耐酸エポキシ樹脂に硅砂を混入しておくことにより、接着剤の粘性が増し、接着剤が垂れにくくなって施工性が向上する。このような接着剤としては、例えば、コニシ株式会社のボンドE455C(商品名)などを用いることができる。なお、出願人らは、本実施形態で用いられる接着剤が上記の品質規格に適合することを実験により確認している
図5は、本実施形態の補強構造100に用いられる各材料の圧縮強度及び曲げ強度を示す表である。同図に示すように、マンホール1を構成するコンクリートは、圧縮強度35.0[N/mm]、曲げ強度6.0[N/mm]、であるのに対して、硫黄固化体(改質硫黄)は、圧縮強度54.6[N/mm]、曲げ強度10.1[N/mm]である。また、防食ボード10とマンホール1の間に充填されたモルタル30は、圧縮強度42.0[N/mm]、曲げ強度7.0[N/mm]、である。また、目地に充填された接着剤40A(コニシ株式会社製のボンドE455C(商品名))は、圧縮強度65.4[N/mm]、曲げ強度35.8[N/mm]である。このように、本実施形態の補強構造100を構成する各材料は、マンホール1を構成するコンクリートに比べて高い圧縮強度及び曲げ強度を有するため、補強構造100により補強されたマンホール1は、腐食の影響のない状態のマンホールと同等あるいはそれ以上の構造性能を確保することができる。
以下、かかる構成の補強構造100を構築する方法を図6及び図7を参照しながら、説明する。なお、図6は、補強構造100を構築する方法を説明するための図であって、マンホール上方から下方を見た透視図である。また、図7は、アンカーの取り付けられた部分を示す拡大断面図である。
補強構造100によりマンホール1の補強を行う際には、まず、マンホール1の内壁面の腐食した部分を切除し、マンホール1の内壁面を洗浄して表面の付着物等を除去する。そして、防食ボード10を取り付ける位置及びアンカーを打設する位置を墨出し、墨出しした位置にアンカー孔3を設け、このアンカー孔3にアンカーボルト20を固定する。また、各防食ボード10のアンカーボルト20に当たる位置には貫通孔13を設けておく。
また、上記の作業と平行してモルタル30を作成しておく。そして、防食ボード10の裏面に、防食ボード10とマンホール1の内壁面との間に隙間なく充填されるように十分な量のモルタル30を塗布し、図6(A)に示すように、このモルタル30を塗布した防食ボード10を、横方向に隣接する防食ボード10の傾斜が設けられた端辺同士が対向し、かつ、複数の防食ボード10が平面視で正多角形状に並ぶように設置する。そして、図7(A)に示すように、防食ボード10がマンホール1の内壁面に押しつけられるように、アンカーボルト20に押さえ部材22及びナット21を取り付ける。なお、上記のように、ステップ3にあたる位置には、ステップ3と干渉しないような大きさに成形した防食ボード10を取り付ける。このようにして防食ボード10の取り付け作業を上下方向に複数段に亘って行う。
次に、図6(B)に示すように、防食ボード10の目地4A,4Bに接着剤40A、40Bを充填する。この際、上記のように、横方向に隣接する防食ボード10の対向する端部には、傾斜が設けられているため、マンホールの内側から容易に接着剤40Aを目地4A内部に充填することができる。このようにして、上下方向各段の防食ボード10の目地4A,4Bに接着剤40A,40Bを充填する。また、ステップ3の周囲のマンホール1の内壁面の露出している部分にも同様の接着剤42を塗布する。
そして、防食ボード10とマンホール1の内壁面との間のモルタル30が硬化した後、図6(C)に示すように、ナット21及び押し付け部材22を取り外し、アンカーボルト20に皿ナット25を螺合させ、皿ナット25がボルト孔13を塞いだ状態にする。そして、図6(D)及び図7(B)に示すように、アンカーボルト20の皿ナット25から突き出た部分を切断し、皿ナット25の表面に防食ボード10の目地4A,4Bに充填したものと同様の耐酸性を有する接着剤41を塗布する。この接着剤41が固化することにより、本実施形態の補強構造100が構築される。
以上説明したように、本実施形態によれば、横方向に隣接する防食ボード10の目地4Aがマンホール1の内側に向かって広がるように、防食ボード10の両側辺に傾斜が設けられているため、マンホール1の内側から目地4Aに確実に接着剤40Aを充填することができる。これにより、確実にマンホール1の内壁面を防食被覆することができる。また、ステップ3にあたる位置には、ステップ3と干渉しないような大きさに形成した防食ボード10を取り付け、ステップ3の周囲のマンホール1の内壁面が露出した部位に接着剤42を塗布する構成としたため、ステップ3を取り外すことなく、施工を行うことができる。
また、本実施形態の補強構造100は、モルタル30、防食ボード10及び接着剤40A,40Bがマンホール1を構成するコンクリートと同等あるいはそれ以上の強度を有するため、コンクリートのみからなるマンホールと同等あるいはそれ以上の強度を確保することができる。さらに、防食ボード10を横方向に正多角形状に配置し、防食ボード10間の目地4Aに充填した接着剤40Aが固化することにより、これらが一体となって、周囲の地盤からマンホール1に作用する土水圧によりマンホール1の内壁面に作用する周方向の圧縮力に対して効果的に抵抗することができる。
なお、本実施形態では、補強層12を備えた防食ボード10を用いる構成としたが、上記のように、防食ボード10を構成する改質硫黄11a、11b、モルタル30及び接着剤40a、40bがマンホール1を構成するコンクリートとほぼ同等あるいはそれ以上の強度を備えるため、補強層12を備えていない防食ボードであっても、同様の効果が得られる。
また、本実施形態では、防食ボード10とマンホール1の内壁面との間にモルタル30を介在させる構成としたが、これに限らず、マンホール1を構成するコンクリートと同等あるいはそれ以上の強度を有するコンクリートやグラウト等のセメント系材料を介在させる構成としてもよい。
また、本実施形態では、防食ボード10の目地4A,4Bに、耐酸エポキシ樹脂と硅砂とを含有した接着剤40A、40Bを充填する構成としたが、これに限らず、マンホール1を構成するコンクリートと同等あるいはそれ以上の強度と耐酸性を備え、流動性を有する状態から経時的に固化する耐酸性の固化剤であれば、用いることができる。
また、本実施形態では防食ボード10の両側辺に傾斜を設ける構成としたが、必ずしも、傾斜を両側辺に設ける必要はなく、横方向に隣接する防食ボード10の何れか一方に目地が内側に向かって広がるような傾斜を設ける構成としてもよい。
また、本実施形態では、傾斜が厚さ方向全体に亘って設けられた防食ボード10を用いるものとしたが、これに限らず、例えば、図8に示すように、厚さ方向中間部から表面に達するような傾斜210Aが設けられた防食ボード210を用いてもよい。かかる場合であっても、隣接する防食ボード210間の目地4Aのマンホール1中心側の部分が、マンホール中心に向けて広がる形状となるため、マンホール1中心側から目地4Aに確実に接着剤40Aを充填することができる。
本実施形態のマンホールの補強構造の構成を示す横方向断面図である。 本実施形態のマンホールの内壁面の展開図である。 図1におけるA部の拡大図である。 防食ボードを示し、(A)は斜視図、(B)は内部構成を示すべく一部を除去して示す図である。 本実施形態の補強構造に用いられる各材料の圧縮強度及び曲げ強度を示す表である。 補強構造を構築する方法を説明するためのマンホール上方から下方を見た透視図である。 補強構造を構築する方法における、アンカーの取り付けられた部分を示す拡大断面図である。 両側辺に厚さ方向中央から表面に亘るような傾斜が設けられた防食ボードを用いた場合の防食ボードの接合部の拡大図である。 マンホールの内壁面に沿って横方向に並べられた、各辺が防食ボードの表面に対して垂直に形成された防食ボードの接合部の拡大図である。
符号の説明
1 マンホール
3 ステップ
4A,4B 目地
10 防食ボード
11a、11b 改質硫黄
12 補強層
20 アンカーボルト
21 ナット
22 押さえ部材
25 皿ナット
30 モルタル
40A、40B、41、42 接着剤

Claims (9)

  1. 円形断面のマンホールを補強する構造であって、
    改質硫黄からなり、前記マンホールの内壁面に沿って平面視で多角形状に並ぶように配置された複数の平板状の防食ボードと、
    前記防食ボードと、前記マンホールの内壁面との間に介在されたセメント系材料と、
    隣接する前記防食ボードの間に流動状態で充填され、経時的に固化した耐酸性の固化剤と、を備え、
    隣接する前記防食ボードの互いに対向する側辺の少なくとも一方には、当該隣接する防食ボードの間の目地が、前記マンホールの内側へ向けて広がるように、傾斜が設けられていることを特徴とするマンホールの補強構造。
  2. 前記防食ボードの少なくとも一方の側辺に、前記傾斜が設けられていることを特徴とする請求項1記載のマンホールの補強構造。
  3. 前記防食ボードは、前記改質硫黄に補強繊維を含んだ補強層を備えることを特徴とする請求項1又は2記載のマンホールの補強構造。
  4. 前記補強層は、前記補強繊維がネット状に配置されてなることを特徴とする請求項3記載のマンホールの補強構造。
  5. 前記補強繊維は、炭素繊維であることを特徴とする請求項4記載のマンホールの補強構造。
  6. 前記固化剤は、エポキシ樹脂と硅砂とを含有する接着剤であることを特徴とする請求項1から5何れかに記載のマンホールの補強構造。
  7. 請求項1から6何れかに記載のマンホールの補強構造であって、
    前記マンホールは内周面の一部に突起部を備え、
    前記防食ボードは前記突起部の周囲以外の部位に配置され、前記固化剤は、前記突起部の周囲のマンホールの内壁面が露出した部分にも塗布されていることを特徴とするマンホールの補強構造。
  8. 円形断面のマンホールを補強する方法であって、
    改質硫黄からなる複数の平板状の防食ボードを、前記マンホールの内壁面に沿って平面視で多角形状に並ぶように配置するとともに、前記防食ボードと前記マンホールの内壁面との間にセメント系材料を介在させる防食ボード設置工程と、
    経時的に固化する耐酸性の固化剤を隣接する前記防食ボードの間の目地に流動状態で充填する固化剤充填工程と、を備え、
    予め、隣接する前記防食ボードの互いに対向する側辺の少なくとも一方に、当該隣接する防食ボードの間の目地が、前記マンホールの内側へ向けて広がるように、傾斜を設けておくことを特徴とするマンホールの補強方法。
  9. 請求項8記載のマンホールの補強方法であって、
    前記防食ボード設置工程では、
    前記マンホールの内壁面にアンカーボルトを打設しておき、
    裏面に前記セメント系材料が塗布された前記防食ボードを、前記防食ボードに形成されたボルト孔に前記アンカーボルトが挿通するように配置し、
    前記アンカーボルトにナットを締め付けることにより、前記防食ボードと前記ナットの間に介在する押し付け部材を介して、前記防食ボードを前記マンホールの内壁面に押し付けるように設置し、
    前記固化剤充填工程において、充填した固化剤が固化した後に、前記ナット及び押し付け部材を取り外して、前記アンカーボルトの頭部側に皿ナットを設け、該皿ナットが前記ボルト孔を塞いだ状態とし、前記アンカーボルトのうち前記皿ナットから突き出た部分を切断するとともに、前記アンカーボルトの頭部側及び前記皿ナットに防食被覆を施すことを特徴とするマンホールの補強方法。
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