JP2009249354A - 血中dha濃度を高める方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】多価不飽和脂肪酸の積極的な摂取に関して種々の取り組みがなされているが、効果発現量の観点からの一日摂取目標量の多さおよび風味等から、加工食品に添加されているこれら多価不飽和脂肪酸の量は一日目標摂取量の半分にも満たないのが現状である。多価不飽和脂肪酸の消化管からの吸収を高める事が出来れば、少量の摂取で効果発現量の摂取が実質的に可能となる。また、高価な多価不飽和脂肪酸の使用量を抑えることで低コスト製造が可能となり、また、不快臭の低減にもなり、広く一般的な飲食品、医薬部外品、医薬品展開が期待できる。
【解決手段】DHAに対して、ホスファチジルコリンとリゾホスファチジルコリンを特定の比率の混合物を含有せしめた組成物を投与すること血中DHA濃度を高める方法を提供することにより、上記課題を解決する。
【選択図】なし
【解決手段】DHAに対して、ホスファチジルコリンとリゾホスファチジルコリンを特定の比率の混合物を含有せしめた組成物を投与すること血中DHA濃度を高める方法を提供することにより、上記課題を解決する。
【選択図】なし
Description
本発明は、血中DHA濃度を高める方法に関するものである。
近年注目されている油脂に、ドコサヘキサエン酸(DHA)、エイコサペンタエン酸(EPA)、α−リノレン酸などのn−3系多価不飽和脂肪酸がある。これらの多価不飽和脂肪酸は魚油、紫蘇の実油、亜麻仁油等の油脂に豊富に含まれ、心血管系疾患の予防効果、脳の発達促進作用、記憶学習脳の維持向上作用、痴呆症の改善効果、視覚機能の維持向上作用、抗炎症作用などの様々な生理作用を示すことが報告されている。また、多価不飽和脂肪酸は、大脳、網膜、心臓、精子、母乳中などに多く含まれるが、生体内でほとんど生合成できないため、必須脂肪酸として体外から摂取する必要がある。
厚生労働省より「日本人の食事摂取基準(2005年版)」が制定され、18歳以上の多価不飽和脂肪酸の摂取目標量は2.0〜2.9g/日以上と設定されたが、実際には、日本人の魚油由来n−3系多価不飽和脂肪酸の標準的な摂取量は0.8〜1.2g/日であり、目標量の半分以下しか摂取できていない。因みに、魚油由来のn−3系多価不飽和脂肪酸1gが含まれる飲食品の目安量として、焼いた秋刀魚で約半尾、小型の鰯で2尾であり、刺身であれば鮪(腹部位)で4〜5切れ、鰤で6〜7切れである。しかし、近年の食事の欧米化および飽食化が進み、魚の摂取量が減少している。
多価不飽和脂肪酸を日常的に無理なく摂取する手段として、多価不飽和脂肪酸を含有する油脂を製剤化(例えば、特許文献1〜10参照。)し、広く一般の飲食品に利用する試みがなされてきた。しかしながら、これら製剤の飲食品への添加量は、飲食品100gもしくは食品1食あたり、多価不飽和脂肪酸として、0.01〜0.1gであり、これ以上の添加はその食品の外観、風味に影響を与えかねない。また、多価不飽和脂肪酸が添加されている食品の積極的な摂取も期待できるが、摂取目標量から普段の食事から摂取される多価不飽和脂肪酸の標準摂取量を差し引いた必要量、1g/日を摂取するのは非常に困難である。
これまでに飲食品、医薬部外品へ多価不飽和脂肪酸を添加させる為の製剤化の方法は数多く報告されているが、多価不飽和脂肪酸の吸収性を改善させた観点からの製剤化の方法および製造方法はない。また、効果発現量を得る為に摂取目標量を摂取させる目的とした場合、添加量が多くなり、飲食品、医薬部外品、医薬品の外観、風味、形状、用量、保存方法、賞味期間に何らかの影響や問題点を有する。このため、風味および酸化安定性に優れ、広く一般的に利用可能であり、なおかつ多価不飽和脂肪酸および多価不飽和脂肪酸含有油脂の吸収性向上が望まれている。
特開平5−137506号公報
特開平6−172782号公報
特開平6−063386号公報
特開平6−240287号公報
特開平6−298642号公報
特開平9−87656号公報
特開2004−105045号公報
特開2003−183691号公報
特開2006−298969号公報
特開2007−068480号公報
本発明は、上記の如き事情を背景としてなされたものであって、その課題とするところは、DHAに対して、特定の比率でホスファチジルコリンとリゾホスファチジルコリンを混合せしめた組成物を投与することを特徴とする血中DHA濃度を高める方法を提供し、広く一般の人々が多価不飽和脂肪酸の摂取目標量の達成を容易にすることにある。
本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意検討した結果、DHAに対して、特定の比率でホスファチジルコリンとリゾホスファチジルコリンを混合せしめた組成物が、経口摂取した場合に血中DHA濃度を格段に上昇させるという課題を解決できることを見出した。
本発明により、広く一般の人々が多価不飽和脂肪酸の摂取目標量の達成を容易にすることが可能となる。また本発明に係る組成物は、少量の摂取で効果発現量の摂取が実質的に可能であることから、飲食品、医薬部外品、医薬品への添加量を低減することが可能となり、これまで問題であった外観、風味、形状、用量、保存方法、賞味期間の影響や問題を格段に抑えることが期待できる。
以下に本発明を詳しく説明する。
本発明におけるDHAとは、分子内に6個の二重結合を有する脂肪酸またはこれを構成成分とする化合物の総称であり、その誘導体の形でも利用することができる。例えば、脂肪酸塩やグリセリン、エタノールとのエステル、リン脂質の構成成分であってもよい。飲食品に対しては簡便に使用できることから、特にグリセリンエステルであるトリグリセリドが推奨される。
本発明におけるDHAとは、分子内に6個の二重結合を有する脂肪酸またはこれを構成成分とする化合物の総称であり、その誘導体の形でも利用することができる。例えば、脂肪酸塩やグリセリン、エタノールとのエステル、リン脂質の構成成分であってもよい。飲食品に対しては簡便に使用できることから、特にグリセリンエステルであるトリグリセリドが推奨される。
また本発明におけるDHAは、高純度品であっても、これを含有する油脂組成物であってもよい。
天然由来の魚油、微細藻類の抽出油には、DHAがトリグリセリドとして含まれており、そのまま本発明の目的に使用できる。目的に応じて適宜選択すればよいが、生理的効果を期待するならば含量が高い方が望ましいことから魚油および微細藻類からの抽出油が好適に利用できる。DHA含量が20%〜90%のものが市販されており、いずれも利用可能である。
天然由来の魚油、微細藻類の抽出油には、DHAがトリグリセリドとして含まれており、そのまま本発明の目的に使用できる。目的に応じて適宜選択すればよいが、生理的効果を期待するならば含量が高い方が望ましいことから魚油および微細藻類からの抽出油が好適に利用できる。DHA含量が20%〜90%のものが市販されており、いずれも利用可能である。
本発明は、DHAに特に限定されるものではなく、多価不飽和脂肪酸であれば良い。その多価不飽和脂肪酸としては、α−リノレン酸、エイコサペンタエン酸(EPA)、ドコサペンタエン酸(DPA)、リノール酸、γ−リノレン酸、アラキドン酸、共役リノール酸(CLA)、α−エレオステアリン酸といった脂肪酸が例示できる。
本発明における血中DHA濃度を高めることとは、特定の油脂組成物を投与することによって、消化管、粘膜からの体内へのDHA吸収率を改善させ,血中でのDHA濃度を格段に高めることである。また本発明における投与について、人種、性別、年齢、摂取時間、摂取形態によって特に限定されるものではない。
本発明における投与とは、油脂組成物を生物体内へ利用できる方法であればその手段を限定されるものではなく、経口投与、静脈内投与、筋肉内投与、皮下投与、経皮投与などが挙げられるが、血中DHA濃度を高める方法を広く一般の人々が利用しやすいという点で経口投与または飲食品への添加による摂取が好ましい。
本発明においては、ホスファチジルコリンおよびリゾホスファチジルコリンを特定の比率で含有せしめる必要があり、その比率とは、ホスファチジルコリンとリゾホスファチジルコリンの比率が90:10〜10:90であることが好ましく、75:25〜25:75であることより好ましく、60:40〜50:50であることが血中DHA濃度を高める点でさらに好ましい。
本発明においては、DHAとホスファチジルコリンおよびリゾホスファチジルコリンを特定の比率で含有せしめた混合物の比率が0.1:100〜100:100であることが好ましく、1:100〜20:100であることが血中DHA濃度を高める点でさらに好ましい。
DHAに対して、特定の比率でホスファチジルコリンとリゾホスファチジルコリンを混合せしめた組成物を投与することにより本発明の目的を十分達成しうるものであるが、ここにポリグリセリン脂肪酸エステル、抗酸化剤、を更に併用することで、組成物の保存安定性や風味を一段と向上させることができる。
以上に挙げたポリグリセリン脂肪酸エステルの併用は、本発明のDHAに対して、特定の比率でホスファチジルコリンとリゾホスファチジルコリンを混合せしめた組成物の保存安定性をより向上させ、飲食品等への添加を容易にし、その配合割合は目的に応じて適宜調整すればよく、特に限定するものではない。ポリグリセリン組成中のグリセリン縮合度が3〜10の中から選ばれる1種のポリグリセリンの含量が35%以上であるポリグリセリン脂肪酸エステルは3〜10重量%であることが好ましく、4〜7重量%であることが好ましい。本発明においては、少ない摂取量で、多価不飽和脂肪酸の摂取目標量の達成が容易になるため、必ずしも、DHAの含量を多く必要とはしない
抗酸化剤とは、ビタミンA、ビタミンB、ビタミンB誘導体、ビタミンC、ビタミンC誘導体、ビタミンE、ビタミンE誘導体、パントテン酸、プロブコール、リコペン、カロテノイド類、クエン酸、クエン酸誘導体、シトルリン、ポリフェノール、ジブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール、コエンザイム、リポ酸、グルタチオン、セレン、チオ硫酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、エリソルビン酸ナトリウム、還元酵素であるスーパーオキシドディスムターゼ(SOD)、グルタチオンペルオキシダーゼ、グルタチオン−S−トランスフェラーゼ、グルタチオン還元酵素、カタラーゼから選ばれる1種又は2種以上の混合物が挙げられる。
本発明における組成物に抗酸化剤を添加する量は、特に規定するものではなく、少なすぎると抗酸化効果が劣り、多すぎるとその特有の味から添加された食品の風味を損なう恐れがあるため、組成物全体の0.01〜1.0重量%が好ましく、0.1〜0.5重量%の範囲がより好ましい。
これらに加え、他の有用素材を併用して製剤の安定性や付加価値を向上させたり、粘度を調整して取り扱いを容易にすることも可能である。そのような成分を例示するならば、グリセリン脂肪酸エステル、有機酸モノグリセリド、ポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、SAIB、ポリソルベート、サポニン、ポリオキシエチレンソルビタンエステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテルといった乳化剤、乳糖、ショ糖、澱粉、デキストリン、結晶セルロース、糖アルコール等の賦形剤、カンゾウ抽出物、サッカリンナトリウム、アスパルテームといった甘味料、クチナシ色素、黄色4号といった着色料、ソルビン酸、ヒノキチオールといった保存料、アルギン酸、メチルセルロースといった増粘剤、エリソルビン酸といった酸化防止剤、リンゴ酸、酒石酸、乳酸、フィチン酸といった酸味料、イノシン酸ナトリウム、グルタミン酸ナトリウムといった調味料、柑橘系フレーバー、ミルクフレーバー、ヨーグルトフレーバーといった香料、L−リジン塩、L−トレオニン、L−カルニチン、L−トリプトファンといったアミノ酸類、カルシウム、鉄、亜鉛、銅、マグネシウムといったミネラル類、油脂、タンパク質、デキストリン、水、エタノールといった食品素材が挙げられる。
本発明における組成物の調製方法は、特に定めるものではない。例えば、ホスファチジルコリンおよびリゾホスファチジルコリンを特定の比率で混合し、これに攪拌しながら徐々にDHAを添加して調製することができる。また逆に、該油脂を攪拌しながら徐々にホスファチジルコリンおよびリゾホスファチジルコリンを特定の比率で混合したものを添加して調製してもよい。
この組成物の調製に使用できる機器類としては、通常の攪拌装置や乳化装置が利用できる。例えばプロペラ型、アンカー型、パドル型の攪拌機、より強力なせん断力を付与できるローター・ステーター型乳化機、磨砕機能を備えたミル型乳化機、高圧化でキャビテーションを発生させる高圧ノズル型乳化機、高圧下で液同士を衝突させ、衝撃力、乱流によるせん断力およびキャビテーションにより乳化させる高圧衝突型乳化機、超音波でキャビテーションを発生させる超音波乳化機、細孔を通して均一乳化を行う膜乳化機、エレメント内で液の分散集合を繰り返して均一混合するスタティックミキサーといったものが例示できる。これらは単独で使用できるほか、2種以上を組み合わせて使用してもよい。これらの機器の使用法については限定するものではないが、一般的にホモミキサーと称されるローター・ステーター型乳化機が簡便に利用できるため好適である。さらには、これに必要に応じてホモジナイザーと称される高圧ノズル型乳化機を併用すると、より安定な組成物が調製できるため、より好ましい。かかる本発明においてDHA、ホスファチジルコリンおよびリゾホスファチジルコリンの特定の比率の含有によって効果を発揮するものであり、その調製法によって限定されるものではない。
本発明における組成物の添加は特に定めるものではなく、飲食品、医薬部外品、医薬品、飼料、ペットフード等に幅広く利用できるが、特に人が手軽に摂取できる飲食品が好ましい。
本発明の、血中DHA濃度を高める方法における飲食品とは、前述の設計に基づいて調製された組成物を含有する食品を指し、特に限定するものではない。例えば、即席麺、カップ麺、レトルト・調理食品、調理缶詰、電子レンジ食品、即席スープ・シチュー、即席みそ汁・吸い物、スープ缶詰、フリーズドライ食品といった即席食品、炭酸飲料、天然果汁、果汁飲料、果汁入り清涼飲料水、果肉飲料、果粒入り果実食品、野菜系飲料、豆乳・豆乳飲料、コーヒー飲料、お茶飲料、粉末飲料、濃縮飲料、スポーツ飲料、栄養飲料、アルコール飲料といった嗜好飲料類、パン、マカロニ・スパゲッティ、麺類、ケーキミックス、から揚げ粉・パン粉、ギョーザ・春巻の皮といった小麦粉食品、キャラメル・キャンディー、チューイングガム、チョコレート、クッキー・ビスケット、ケーキ・パイ、スナック・クラッカー、和菓子・米菓子・豆菓子、デザート菓子といった菓子類、しょうゆ、みそ、ソース類、トマト加工調味料、みりん類、食酢類、甘味料、魚醤、ニョクマムといった基礎調味料、風味調味料、調理ミックス、カレーの素、たれ類、ドレッシング、麺つゆ、スパイスといった複合調味料、バター、マーガリン、マヨネーズといった油脂食品、牛乳・加工乳、乳飲料、ヨーグルト類、乳酸菌飲料、チーズ、アイスクリーム、調製粉乳、クリームといった乳・乳製品、素材冷凍食品、半調理冷凍食品、調理済冷凍食品といった冷凍食品、水産缶詰・ペースト類、魚肉ハム・ソーセージ、水産練り製品、水産珍味類、水産乾物類、佃煮といった水産加工品、畜産缶詰・ペースト類、畜肉ハム・ソーセージ、畜産珍味類といった畜産加工品、農産缶詰、果実缶詰、ジャム・マーマレード類、漬物、煮豆、農産乾物類、シリアルといった農産加工品、ベビーフード、離乳食、ふりかけ、お茶漬けのり、サプリメントなどを例示できる。
本発明における飲食品への添加量は特に定めるものではなく、目的に応じて適宜調整すればよい。敢えて例示するならば、飲食品100gもしくは飲食品1食あたり、DHAとして1mg〜1000mg、好ましくは5mg〜400mg、より好ましくは20mg〜200mgといった添加量が挙げられる。
以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明の係る実施例のみに限定されるものではない。
以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明の係る実施例のみに限定されるものではない。
実施例1
ホスファチジルコリン(シグマ・アルドリッチジャパン株式会社 大豆由来)4.5g、リゾホスファチジルコリン(シグマ・アルドリッチジャパン株式会社 大豆由来)0.5gに、ホモミキサーで3000rpmで攪拌しつつ、透明に融解した精製魚油(株式会社マルハニチロホールディングス DHA含量22%)300gを徐々に添加した。次いで水695gを添加後ホモミキサーで8000rpm、10分攪拌し、本発明の血中DHA濃度を高める方法に係る組成物Aを得た。
ホスファチジルコリン(シグマ・アルドリッチジャパン株式会社 大豆由来)4.5g、リゾホスファチジルコリン(シグマ・アルドリッチジャパン株式会社 大豆由来)0.5gに、ホモミキサーで3000rpmで攪拌しつつ、透明に融解した精製魚油(株式会社マルハニチロホールディングス DHA含量22%)300gを徐々に添加した。次いで水695gを添加後ホモミキサーで8000rpm、10分攪拌し、本発明の血中DHA濃度を高める方法に係る組成物Aを得た。
実施例2
ホスファチジルコリン(シグマ・アルドリッチジャパン株式会社 大豆由来)3.75g、リゾホスファチジルコリン(シグマ・アルドリッチジャパン株式会社 大豆由来)1.25gに、ホモミキサーで3000rpmで攪拌しつつ、透明に融解した精製魚油(株式会社マルハニチロホールディングス DHA含量22%)300gを徐々に添加した。次いで水695gを添加後ホモミキサーで8000rpm、10分攪拌し、本発明の血中DHA濃度を高める方法に係る組成物Bを得た。
ホスファチジルコリン(シグマ・アルドリッチジャパン株式会社 大豆由来)3.75g、リゾホスファチジルコリン(シグマ・アルドリッチジャパン株式会社 大豆由来)1.25gに、ホモミキサーで3000rpmで攪拌しつつ、透明に融解した精製魚油(株式会社マルハニチロホールディングス DHA含量22%)300gを徐々に添加した。次いで水695gを添加後ホモミキサーで8000rpm、10分攪拌し、本発明の血中DHA濃度を高める方法に係る組成物Bを得た。
実施例3
ホスファチジルコリン(シグマ・アルドリッチジャパン株式会社 大豆由来)3.0g、リゾホスファチジルコリン(シグマ・アルドリッチジャパン株式会社 大豆由来)2.0gに、ホモミキサーで3000rpmで攪拌しつつ、透明に融解した精製魚油(株式会社マルハニチロホールディングス DHA含量22%)300gとペンタグリセリンモノミリステート(太陽化学株式会社 サンソフト A−141E、構成ポリグリセリン中グリセリン5量体の含量が42%)55gの混合物を徐々に添加した。次いで水635gを添加後ホモミキサーで8000rpm、10分攪拌し、本発明の血中DHA濃度を高める方法に係る組成物Cを得た。
ホスファチジルコリン(シグマ・アルドリッチジャパン株式会社 大豆由来)3.0g、リゾホスファチジルコリン(シグマ・アルドリッチジャパン株式会社 大豆由来)2.0gに、ホモミキサーで3000rpmで攪拌しつつ、透明に融解した精製魚油(株式会社マルハニチロホールディングス DHA含量22%)300gとペンタグリセリンモノミリステート(太陽化学株式会社 サンソフト A−141E、構成ポリグリセリン中グリセリン5量体の含量が42%)55gの混合物を徐々に添加した。次いで水635gを添加後ホモミキサーで8000rpm、10分攪拌し、本発明の血中DHA濃度を高める方法に係る組成物Cを得た。
実施例4
ホスファチジルコリン(シグマ・アルドリッチジャパン株式会社 大豆由来)2.7g、リゾホスファチジルコリン(シグマ・アルドリッチジャパン株式会社 大豆由来)2.3gに、ホモミキサーで3000rpmで攪拌しつつ、透明に融解した精製魚油(株式会社マルハニチロホールディングス DHA含量22%)300gを徐々に添加した。次いで水695gを添加後ホモミキサーで8000rpm、10分攪拌し、本発明の血中DHA濃度を高める方法に係る組成物Dを得た。
ホスファチジルコリン(シグマ・アルドリッチジャパン株式会社 大豆由来)2.7g、リゾホスファチジルコリン(シグマ・アルドリッチジャパン株式会社 大豆由来)2.3gに、ホモミキサーで3000rpmで攪拌しつつ、透明に融解した精製魚油(株式会社マルハニチロホールディングス DHA含量22%)300gを徐々に添加した。次いで水695gを添加後ホモミキサーで8000rpm、10分攪拌し、本発明の血中DHA濃度を高める方法に係る組成物Dを得た。
実施例5
ホスファチジルコリン(シグマ・アルドリッチジャパン株式会社 大豆由来)2.5g、リゾホスファチジルコリン(シグマ・アルドリッチジャパン株式会社 大豆由来)2.5gに、ホモミキサーで3000rpmで攪拌しつつ、透明に融解した精製魚油(株式会社マルハニチロホールディングス DHA含量22%)300gとトリグリセリンモノミリステート(太陽化学株式会社 サンソフト A−141C、構成ポリグリセリン中グリセリン3量体の含量が47%)55gとポリフェノール(太陽化学株式会社 サンフェノンBG−3 ポリフェノール含量80%)3gの混合物を徐々に添加した。次いで水637gを添加後ホモミキサーで8000rpm、10分攪拌し、本発明の血中DHA濃度を高める方法に係る組成物Eを得た。
ホスファチジルコリン(シグマ・アルドリッチジャパン株式会社 大豆由来)2.5g、リゾホスファチジルコリン(シグマ・アルドリッチジャパン株式会社 大豆由来)2.5gに、ホモミキサーで3000rpmで攪拌しつつ、透明に融解した精製魚油(株式会社マルハニチロホールディングス DHA含量22%)300gとトリグリセリンモノミリステート(太陽化学株式会社 サンソフト A−141C、構成ポリグリセリン中グリセリン3量体の含量が47%)55gとポリフェノール(太陽化学株式会社 サンフェノンBG−3 ポリフェノール含量80%)3gの混合物を徐々に添加した。次いで水637gを添加後ホモミキサーで8000rpm、10分攪拌し、本発明の血中DHA濃度を高める方法に係る組成物Eを得た。
実施例6
ホスファチジルコリン(シグマ・アルドリッチジャパン株式会社 大豆由来)1.25g、リゾホスファチジルコリン(シグマ・アルドリッチジャパン株式会社 大豆由来)3.75gに、ホモミキサーで3000rpmで攪拌しつつ、透明に融解した精製魚油(株式会社マルハニチロホールディングス DHA含量22%)300gを徐々に添加した。次いで水695gを添加後ホモミキサーで8000rpm、10分攪拌し、本発明の血中DHA濃度を高める方法に係る組成物Fを得た。
ホスファチジルコリン(シグマ・アルドリッチジャパン株式会社 大豆由来)1.25g、リゾホスファチジルコリン(シグマ・アルドリッチジャパン株式会社 大豆由来)3.75gに、ホモミキサーで3000rpmで攪拌しつつ、透明に融解した精製魚油(株式会社マルハニチロホールディングス DHA含量22%)300gを徐々に添加した。次いで水695gを添加後ホモミキサーで8000rpm、10分攪拌し、本発明の血中DHA濃度を高める方法に係る組成物Fを得た。
実施例7
ホスファチジルコリン(シグマ・アルドリッチジャパン株式会社 大豆由来)0.5g、リゾホスファチジルコリン(シグマ・アルドリッチジャパン株式会社 大豆由来)4.5gに、ホモミキサーで3000rpmで攪拌しつつ、透明に融解した精製魚油(株式会社マルハニチロホールディングス DHA含量22%)300gを徐々に添加した。次いで水695gを添加後ホモミキサーで8000rpm、10分攪拌し、本発明の血中DHA濃度を高める方法に係る組成物Gを得た。
ホスファチジルコリン(シグマ・アルドリッチジャパン株式会社 大豆由来)0.5g、リゾホスファチジルコリン(シグマ・アルドリッチジャパン株式会社 大豆由来)4.5gに、ホモミキサーで3000rpmで攪拌しつつ、透明に融解した精製魚油(株式会社マルハニチロホールディングス DHA含量22%)300gを徐々に添加した。次いで水695gを添加後ホモミキサーで8000rpm、10分攪拌し、本発明の血中DHA濃度を高める方法に係る組成物Gを得た。
実施例8
ホスファチジルコリン(シグマ・アルドリッチジャパン株式会社 大豆由来)0.162g、リゾホスファチジルコリン(シグマ・アルドリッチジャパン株式会社 大豆由来)0.138gに、ホモミキサーで3000rpmで攪拌しつつ、透明に融解した精製魚油(株式会社マルハニチロホールディングス DHA含量22%)300gを徐々に添加した。次いで水699.7gを添加後ホモミキサーで8000rpm、10分攪拌し、本発明の血中DHA濃度を高める方法に係る組成物Hを得た。
ホスファチジルコリン(シグマ・アルドリッチジャパン株式会社 大豆由来)0.162g、リゾホスファチジルコリン(シグマ・アルドリッチジャパン株式会社 大豆由来)0.138gに、ホモミキサーで3000rpmで攪拌しつつ、透明に融解した精製魚油(株式会社マルハニチロホールディングス DHA含量22%)300gを徐々に添加した。次いで水699.7gを添加後ホモミキサーで8000rpm、10分攪拌し、本発明の血中DHA濃度を高める方法に係る組成物Hを得た。
実施例9
ホスファチジルコリン(シグマ・アルドリッチジャパン株式会社 大豆由来)1.62g、リゾホスファチジルコリン(シグマ・アルドリッチジャパン株式会社 大豆由来)1.38gに、ホモミキサーで3000rpmで攪拌しつつ、透明に融解した精製魚油(株式会社マルハニチロホールディングス DHA含量22%)300gを徐々に添加した。次いで水697gを添加後ホモミキサーで8000rpm、10分攪拌し、本発明の血中DHA濃度を高める方法に係る組成物Iを得た。
ホスファチジルコリン(シグマ・アルドリッチジャパン株式会社 大豆由来)1.62g、リゾホスファチジルコリン(シグマ・アルドリッチジャパン株式会社 大豆由来)1.38gに、ホモミキサーで3000rpmで攪拌しつつ、透明に融解した精製魚油(株式会社マルハニチロホールディングス DHA含量22%)300gを徐々に添加した。次いで水697gを添加後ホモミキサーで8000rpm、10分攪拌し、本発明の血中DHA濃度を高める方法に係る組成物Iを得た。
実施例10
ホスファチジルコリン(シグマ・アルドリッチジャパン株式会社 大豆由来)32.4g、リゾホスファチジルコリン(シグマ・アルドリッチジャパン株式会社 大豆由来)27.6gに、ホモミキサーで3000rpmで攪拌しつつ、透明に融解した精製魚油(株式会社マルハニチロホールディングス DHA含量22%)300gを徐々に添加した。次いで水640gを添加後ホモミキサーで8000rpm、10分攪拌し、本発明の血中DHA濃度を高める方法に係る組成物Jを得た。
ホスファチジルコリン(シグマ・アルドリッチジャパン株式会社 大豆由来)32.4g、リゾホスファチジルコリン(シグマ・アルドリッチジャパン株式会社 大豆由来)27.6gに、ホモミキサーで3000rpmで攪拌しつつ、透明に融解した精製魚油(株式会社マルハニチロホールディングス DHA含量22%)300gを徐々に添加した。次いで水640gを添加後ホモミキサーで8000rpm、10分攪拌し、本発明の血中DHA濃度を高める方法に係る組成物Jを得た。
実施例11
ホスファチジルコリン(シグマ・アルドリッチジャパン株式会社 大豆由来)162g、リゾホスファチジルコリン(シグマ・アルドリッチジャパン株式会社 大豆由来)138gに、ホモミキサーで3000rpmで攪拌しつつ、透明に融解した精製魚油(株式会社マルハニチロホールディングス DHA含量22%)300gを徐々に添加した。次いで水400gを添加後ホモミキサーで8000rpm、10分攪拌し、本発明の血中DHA濃度を高める方法に係る組成物Kを得た。
ホスファチジルコリン(シグマ・アルドリッチジャパン株式会社 大豆由来)162g、リゾホスファチジルコリン(シグマ・アルドリッチジャパン株式会社 大豆由来)138gに、ホモミキサーで3000rpmで攪拌しつつ、透明に融解した精製魚油(株式会社マルハニチロホールディングス DHA含量22%)300gを徐々に添加した。次いで水400gを添加後ホモミキサーで8000rpm、10分攪拌し、本発明の血中DHA濃度を高める方法に係る組成物Kを得た。
比較例1
ホスファチジルコリン(シグマ・アルドリッチジャパン株式会社 大豆由来)5.0gに、ホモミキサーで3000rpmで攪拌しつつ、透明に融解した精製魚油(株式会社マルハニチロホールディングス DHA含量22%)300gを徐々に添加した。次いで水695gを添加後ホモミキサーで8000rpm、10分攪拌し、DHA含有組成物Lを得た。
ホスファチジルコリン(シグマ・アルドリッチジャパン株式会社 大豆由来)5.0gに、ホモミキサーで3000rpmで攪拌しつつ、透明に融解した精製魚油(株式会社マルハニチロホールディングス DHA含量22%)300gを徐々に添加した。次いで水695gを添加後ホモミキサーで8000rpm、10分攪拌し、DHA含有組成物Lを得た。
比較例2
ホスファチジルコリン(シグマ・アルドリッチジャパン株式会社 大豆由来)4.75g、リゾホスファチジルコリン(シグマ・アルドリッチジャパン株式会社 大豆由来)0.25gに、ホモミキサーで3000rpmで攪拌しつつ、透明に融解した精製魚油(株式会社マルハニチロホールディングス DHA含量22%)300gを徐々に添加した。次いで水695gを添加後ホモミキサーで8000rpm、10分攪拌し、DHA含有組成物Mを得た。
ホスファチジルコリン(シグマ・アルドリッチジャパン株式会社 大豆由来)4.75g、リゾホスファチジルコリン(シグマ・アルドリッチジャパン株式会社 大豆由来)0.25gに、ホモミキサーで3000rpmで攪拌しつつ、透明に融解した精製魚油(株式会社マルハニチロホールディングス DHA含量22%)300gを徐々に添加した。次いで水695gを添加後ホモミキサーで8000rpm、10分攪拌し、DHA含有組成物Mを得た。
比較例3
ホスファチジルコリン(シグマ・アルドリッチジャパン株式会社 大豆由来)0.25g、リゾホスファチジルコリン(シグマ・アルドリッチジャパン株式会社 大豆由来)4.75gに、ホモミキサーで3000rpmで攪拌しつつ、透明に融解した精製魚油(株式会社マルハニチロホールディングス DHA含量22%)300gを徐々に添加した。次いで水695gを添加後ホモミキサーで8000rpm、10分攪拌し、DHA含有組成物Nを得た。
ホスファチジルコリン(シグマ・アルドリッチジャパン株式会社 大豆由来)0.25g、リゾホスファチジルコリン(シグマ・アルドリッチジャパン株式会社 大豆由来)4.75gに、ホモミキサーで3000rpmで攪拌しつつ、透明に融解した精製魚油(株式会社マルハニチロホールディングス DHA含量22%)300gを徐々に添加した。次いで水695gを添加後ホモミキサーで8000rpm、10分攪拌し、DHA含有組成物Nを得た。
比較例4
リゾホスファチジルコリン(シグマ・アルドリッチジャパン株式会社 大豆由来)5.0gに、ホモミキサーで3000rpmで攪拌しつつ、透明に融解した精製魚油(株式会社マルハニチロホールディングス DHA含量22%)300gを徐々に添加した。次いで水695gを添加後ホモミキサーで8000rpm、10分攪拌し、DHA含有組成物Oを得た。
リゾホスファチジルコリン(シグマ・アルドリッチジャパン株式会社 大豆由来)5.0gに、ホモミキサーで3000rpmで攪拌しつつ、透明に融解した精製魚油(株式会社マルハニチロホールディングス DHA含量22%)300gを徐々に添加した。次いで水695gを添加後ホモミキサーで8000rpm、10分攪拌し、DHA含有組成物Oを得た。
比較例5
ホスファチジルコリン(シグマ・アルドリッチジャパン株式会社 大豆由来)0.081g、リゾホスファチジルコリン(シグマ・アルドリッチジャパン株式会社 大豆由来)0.069gに、ホモミキサーで3000rpmで攪拌しつつ、透明に融解した精製魚油(株式会社マルハニチロホールディングス DHA含量22%)300gを徐々に添加した。次いで水699.85gを添加後ホモミキサーで8000rpm、10分攪拌し、DHA含有組成物Pを得た。
ホスファチジルコリン(シグマ・アルドリッチジャパン株式会社 大豆由来)0.081g、リゾホスファチジルコリン(シグマ・アルドリッチジャパン株式会社 大豆由来)0.069gに、ホモミキサーで3000rpmで攪拌しつつ、透明に融解した精製魚油(株式会社マルハニチロホールディングス DHA含量22%)300gを徐々に添加した。次いで水699.85gを添加後ホモミキサーで8000rpm、10分攪拌し、DHA含有組成物Pを得た。
比較例6
ホスファチジルコリン(シグマ・アルドリッチジャパン株式会社 大豆由来)486g、リゾホスファチジルコリン(シグマ・アルドリッチジャパン株式会社 大豆由来)414gに、ホモミキサーで3000rpmで攪拌しつつ、透明に融解した精製魚油(株式会社マルハニチロホールディングス DHA含量22%)300gを徐々に添加後、ホモミキサーで8000rpm、10分攪拌し、DHA含有組成物Qを得た。
ホスファチジルコリン(シグマ・アルドリッチジャパン株式会社 大豆由来)486g、リゾホスファチジルコリン(シグマ・アルドリッチジャパン株式会社 大豆由来)414gに、ホモミキサーで3000rpmで攪拌しつつ、透明に融解した精製魚油(株式会社マルハニチロホールディングス DHA含量22%)300gを徐々に添加後、ホモミキサーで8000rpm、10分攪拌し、DHA含有組成物Qを得た。
比較例7
グリセリン400gにペンタグリセリンモノミリステート55gを添加、70℃においてホモミキサーで十分に攪拌した。十分に攪拌されたことを確認後に品温を50℃まで冷却した。ここへ、ホモミキサーで3000rpmで攪拌しつつ、別途透明に融解した精製魚油(株式会社マルハニチロホールディングス DHA含量22%)300gとクルードレシチン(太陽化学株式会社 サンレシチンL−8、リン脂質中ホスファチジルコリン含量19.1%、リゾホスファチジルコリン含量0.7%;ホスファチジルコリン:リゾホスファチジルコリン含量の比率:96.5:3.5)5gの混合物を徐々に添加した。次いで水240gを添加後ホモミキサーで8000rpm、10分攪拌し、特許公開2007−68480実施例2記載のDHA含有乳化組成物Rを得た。
グリセリン400gにペンタグリセリンモノミリステート55gを添加、70℃においてホモミキサーで十分に攪拌した。十分に攪拌されたことを確認後に品温を50℃まで冷却した。ここへ、ホモミキサーで3000rpmで攪拌しつつ、別途透明に融解した精製魚油(株式会社マルハニチロホールディングス DHA含量22%)300gとクルードレシチン(太陽化学株式会社 サンレシチンL−8、リン脂質中ホスファチジルコリン含量19.1%、リゾホスファチジルコリン含量0.7%;ホスファチジルコリン:リゾホスファチジルコリン含量の比率:96.5:3.5)5gの混合物を徐々に添加した。次いで水240gを添加後ホモミキサーで8000rpm、10分攪拌し、特許公開2007−68480実施例2記載のDHA含有乳化組成物Rを得た。
比較例8
透明に融解した精製魚油(株式会社マルハニチロホールディングス DHA含量22%)300gに0.8%のカルボキシメチルセルロース溶液水700gを添加後ホモミキサーで8000rpm、10分攪拌し、DHA含有組成物Sを得た。
透明に融解した精製魚油(株式会社マルハニチロホールディングス DHA含量22%)300gに0.8%のカルボキシメチルセルロース溶液水700gを添加後ホモミキサーで8000rpm、10分攪拌し、DHA含有組成物Sを得た。
試験例1
6週齢のSD系オスラット100匹をMF固形飼料(日本クレア株式会社)を与えて2週間飼育し、8週齢となったSD系オスラット100匹を18時間絶食させた後、20群に分け、それぞれの群に、上記実施例で得られた血中DHA濃度を高める方法における11種類の組成物(A,B,C,D,E,F,G,H,I,J,K)および上記比較例で得られた多価不飽和脂肪酸含有組成物の8種類の組成物(L,M,N,O,P,Q,R,S)の投与試料をそれぞれ0.5g強制的に投与した。また、MF固形飼料中に魚粉に由来するDHAが該試験に影響することを考慮しイオン交換水をコントロールとして、同様に投与し比較例9の群とした。投与後、数時間おきに12時間まで、それぞれ尾静脈から血液を採取し、速やかに血清分離をした後、血中DHA含量をガスクロマトグラフィーで測定した。
6週齢のSD系オスラット100匹をMF固形飼料(日本クレア株式会社)を与えて2週間飼育し、8週齢となったSD系オスラット100匹を18時間絶食させた後、20群に分け、それぞれの群に、上記実施例で得られた血中DHA濃度を高める方法における11種類の組成物(A,B,C,D,E,F,G,H,I,J,K)および上記比較例で得られた多価不飽和脂肪酸含有組成物の8種類の組成物(L,M,N,O,P,Q,R,S)の投与試料をそれぞれ0.5g強制的に投与した。また、MF固形飼料中に魚粉に由来するDHAが該試験に影響することを考慮しイオン交換水をコントロールとして、同様に投与し比較例9の群とした。投与後、数時間おきに12時間まで、それぞれ尾静脈から血液を採取し、速やかに血清分離をした後、血中DHA含量をガスクロマトグラフィーで測定した。
各採血時間でのコントロールの血清DHA含量を差し引いた多価不飽和脂肪酸含有組成物投与0時間〜12時間の吸収されたDHAの総量を示す曲線下面積(AUC)を表1に示す。
表1における最高血中DHA濃度とは、経時的に血中DHA濃度を測定し、血中DHA濃度がピークの時の濃度をいう。曲線下面積(AUC)とは、血中濃度の時間経過を表したグラフで描かれる曲線(血中濃度−時間曲線)と、横軸(時間軸)によって囲まれた部分の面積をいい、積分することにより求められる。AUCが大きいほど吸収総量も大きいことになる。
表1における最高血中DHA濃度とは、経時的に血中DHA濃度を測定し、血中DHA濃度がピークの時の濃度をいう。曲線下面積(AUC)とは、血中濃度の時間経過を表したグラフで描かれる曲線(血中濃度−時間曲線)と、横軸(時間軸)によって囲まれた部分の面積をいい、積分することにより求められる。AUCが大きいほど吸収総量も大きいことになる。
表1の結果より本発明の血中DHA濃度を高める方法に係る組成物は、比較例2の多価不飽和脂肪酸含有組成物に比べて、0時間から12時間の血中DHA曲線下面積は、2.2〜4.7倍と明らかに高い吸収量を示した。日本人の多価不飽和脂肪酸の摂取目標量を1g/日として考えた場合、本発明においては、DHA212〜454mg/日の量の摂取をすればよく、本発明が広く一般食品に利用されるのであれば、多価不飽和脂肪酸の摂取目標量を容易に達成することが可能である。
本発明による組成物に依存した消化吸収による血中への移行、すなわち、血中DHA濃度の顕著な上昇は明らかであり、少摂取量での、血管系疾患の予防効果、脳の発達促進作用、記憶学習脳の維持向上作用、痴呆症の改善効果、視覚機能の維持向上作用、抗炎症作用などの様々な生理効果が大いに期待できる。
また、ポリグリセリン脂肪酸エステル添加如何に関わらず、血中DHA濃度を高めることができ保存安定性が向上した。
また、ポリグリセリン脂肪酸エステル添加如何に関わらず、血中DHA濃度を高めることができ保存安定性が向上した。
試験例2
実施例5および実施例6で得られた組成物0.1gに水を加えて100gとし、よく攪拌して均一な分散液を得た。この分散液を40℃で2か月保存したときの透過率(650nm)および粒度分布を測定し、保存試験前後で比較を行った。
結果を表2に示す。
実施例5および実施例6で得られた組成物0.1gに水を加えて100gとし、よく攪拌して均一な分散液を得た。この分散液を40℃で2か月保存したときの透過率(650nm)および粒度分布を測定し、保存試験前後で比較を行った。
結果を表2に示す。
表2の結果より、ポリグリセリン脂肪酸エステルを配合させることにより、さらに、発明の多価不飽和脂肪酸の吸収量を向上させる方法に係る組成物の水分散液への透明性を高め、かつ保存中も変化がほとんどないことが確認された。
実施例12
実施例3で得られた組成物C1.5gに市販の牛乳を加えて200gとした。これをアルミ缶に充填し、レトルト殺菌機にて123℃で20分間加熱殺菌した後冷却し、本発明の血中DHA濃度を高める方法に係る飲料Aを得た。
実施例3で得られた組成物C1.5gに市販の牛乳を加えて200gとした。これをアルミ缶に充填し、レトルト殺菌機にて123℃で20分間加熱殺菌した後冷却し、本発明の血中DHA濃度を高める方法に係る飲料Aを得た。
実施例13
実施例3で得られた組成物C3.0gに市販の牛乳を加えて200gとした。これをアルミ缶に充填し、レトルト殺菌機にて123℃で20分間加熱殺菌した後冷却し、本発明の血中DHA濃度を高める方法に係る飲料Bを得た。
実施例3で得られた組成物C3.0gに市販の牛乳を加えて200gとした。これをアルミ缶に充填し、レトルト殺菌機にて123℃で20分間加熱殺菌した後冷却し、本発明の血中DHA濃度を高める方法に係る飲料Bを得た。
実施例14
実施例5で得られた組成物E3.0gに市販の牛乳を加えて200gとした。これをアルミ缶に充填し、レトルト殺菌機にて123℃で20分間加熱殺菌した後冷却し、本発明の血中DHA濃度を高める方法に係る飲料Cを得た。
実施例5で得られた組成物E3.0gに市販の牛乳を加えて200gとした。これをアルミ缶に充填し、レトルト殺菌機にて123℃で20分間加熱殺菌した後冷却し、本発明の血中DHA濃度を高める方法に係る飲料Cを得た。
比較例10
比較例8で得られた組成物S3.0gに市販の牛乳を加えて200gとした。これをアルミ缶に充填し、レトルト殺菌機にて123℃で20分間加熱殺菌した後冷却し、DHA含有乳化組成物を含む飲料Dを得た。
比較例8で得られた組成物S3.0gに市販の牛乳を加えて200gとした。これをアルミ缶に充填し、レトルト殺菌機にて123℃で20分間加熱殺菌した後冷却し、DHA含有乳化組成物を含む飲料Dを得た。
試験例3
実施例12〜14および比較例10で調製した飲料を40℃で2週間保存し、外観および風味を保存試験前後で比較した。
結果を表3に示す。
実施例12〜14および比較例10で調製した飲料を40℃で2週間保存し、外観および風味を保存試験前後で比較した。
結果を表3に示す。
以上の結果より、本発明の血中DHA濃度を高める方法に係る飲料は保存の安定性・風味的に優れていることは明らかである。
また、本発明に係る組成物Cおよび組成物Eは、試験例1で得られた結果によれば、比較例8の組成物Sに比較し、DHA吸収量はそれぞれ4.9倍および4.8倍となり、試験例3で得られた結果を総合すると、実施例12における飲料Aについては、DHAの1日必要量の1g/日の1/2量を、および実施例14における飲料Cについては、DHA必要量1g/日の全量を、摂取することが可能となる。したがって、飲料への安定性、血中DHA濃度の格段の上昇すなわちDHA吸収性の顕著な向上、さらには少使用量で済むことによるコストの低減により、広く一般の人々にとって、多価不飽和脂肪酸の摂取目標量の達成が容易に可能となる。
実施例15
カゼインナトリウム(DMVインターナショナル)50g、卵白酵素分解物(太陽化学株式会社)42.5g、デキストリン(松谷化学工業株式会社)100g、実施例4で得られた組成物D6.0gを水1Lに溶解し、水相をタンク内に調製した。これとは別に、MCT(花王株式会社)45g、パーム油(不二製油株式会社)17.5g、サフラワー油(太陽油脂株式会社)35g、レシチン(太陽化学株式会社)0.7g、消泡剤(太陽化学株式会社)1gを混合溶解し、油相を調製した。タンク内の水相に油相を添加し、攪拌して混合した後、70℃に加温し、更に、ホモジナイザーにより14.7MPaの圧力で均質化した。次いで、90℃で10分間殺菌した後、濃縮し、噴霧乾燥して、中間製品粉末約260gを調製した。この中間製品粉末200gにデキストリン(松谷化学工業株式会社)156g、グアーガム分解物(太陽化学株式会社 サンファイバーR)18g、少量のビタミンとミネラルおよび粉末香料を添加し、均一に混合して、本発明の血中DHA濃度を高める方法に係る経口流動食約370gを得た。
カゼインナトリウム(DMVインターナショナル)50g、卵白酵素分解物(太陽化学株式会社)42.5g、デキストリン(松谷化学工業株式会社)100g、実施例4で得られた組成物D6.0gを水1Lに溶解し、水相をタンク内に調製した。これとは別に、MCT(花王株式会社)45g、パーム油(不二製油株式会社)17.5g、サフラワー油(太陽油脂株式会社)35g、レシチン(太陽化学株式会社)0.7g、消泡剤(太陽化学株式会社)1gを混合溶解し、油相を調製した。タンク内の水相に油相を添加し、攪拌して混合した後、70℃に加温し、更に、ホモジナイザーにより14.7MPaの圧力で均質化した。次いで、90℃で10分間殺菌した後、濃縮し、噴霧乾燥して、中間製品粉末約260gを調製した。この中間製品粉末200gにデキストリン(松谷化学工業株式会社)156g、グアーガム分解物(太陽化学株式会社 サンファイバーR)18g、少量のビタミンとミネラルおよび粉末香料を添加し、均一に混合して、本発明の血中DHA濃度を高める方法に係る経口流動食約370gを得た。
実施例16
実施例4で得られた組成物D1.5gおよび、グアーガム分解物(太陽化学株式会社 サンファイバーR)3gを市販の野菜果汁混合飲料100mLに添加混合溶解して、本発明の血中DHA濃度を高める方法に係る野菜果汁混合飲料を得た。
実施例4で得られた組成物D1.5gおよび、グアーガム分解物(太陽化学株式会社 サンファイバーR)3gを市販の野菜果汁混合飲料100mLに添加混合溶解して、本発明の血中DHA濃度を高める方法に係る野菜果汁混合飲料を得た。
実施例17
実施例4で得られた組成物D4gおよび、市販のケーキミックス粉200gを容器に入れた後、バター35gを入れ、木杓子で混ぜ合わせた。それに溶き卵25gを加えて、なめらかな生地になるまで良く練った。小麦粉を振った台の上に生地を取り出し、さらに小麦粉を振って麺棒で5mmの厚さに伸ばし、丸型で抜き、それを170℃のオーブンで10分間焼いて、1個約5gの本発明の血中DHA濃度を高める方法に係るクッキーを得た。
実施例4で得られた組成物D4gおよび、市販のケーキミックス粉200gを容器に入れた後、バター35gを入れ、木杓子で混ぜ合わせた。それに溶き卵25gを加えて、なめらかな生地になるまで良く練った。小麦粉を振った台の上に生地を取り出し、さらに小麦粉を振って麺棒で5mmの厚さに伸ばし、丸型で抜き、それを170℃のオーブンで10分間焼いて、1個約5gの本発明の血中DHA濃度を高める方法に係るクッキーを得た。
実施例18
実施例4に用いたホスファチジルコリンとリゾホスファチジルコリンの混合物10gに、ホモミキサーで3000rpmで攪拌しつつ、透明に融解した精製魚油(株式会社マルハニチロホールディングス DHA含量22%)300gとデカグリセリンモノステアレート(太陽化学株式会社 サンソフト Q−18Y、構成ポリグリセリン中グリセリン3量体の含量が42%)55gとビタミンC3gの混合物を徐々に添加した。次いで水632gを添加後ホモミキサーで8000rpm、10分攪拌し、本発明の血中DHA濃度を高める方法に係る組成物Tを得た。
実施例4に用いたホスファチジルコリンとリゾホスファチジルコリンの混合物10gに、ホモミキサーで3000rpmで攪拌しつつ、透明に融解した精製魚油(株式会社マルハニチロホールディングス DHA含量22%)300gとデカグリセリンモノステアレート(太陽化学株式会社 サンソフト Q−18Y、構成ポリグリセリン中グリセリン3量体の含量が42%)55gとビタミンC3gの混合物を徐々に添加した。次いで水632gを添加後ホモミキサーで8000rpm、10分攪拌し、本発明の血中DHA濃度を高める方法に係る組成物Tを得た。
実施例19
実施例4に用いたホスファチジルコリンとリゾホスファチジルコリンの混合物10gに、ホモミキサーで3000rpmで攪拌しつつ、透明に融解した精製魚油(株式会社マルハニチロホールディングス DHA含量22%)300gとデカグリセリンモノオレイエート(太陽化学株式会社 サンソフト Q−17S、構成ポリグリセリン中グリセリン3量体の含量が46%)55g、L−シトルリン(株式会社協和発酵ウェルネス)0.02gの混合物を徐々に添加した。次いで水635gを添加後ホモミキサーで8000rpm、10分攪拌し、本発明の血中DHA濃度を高める方法に係る組成物Uを得た。
実施例4に用いたホスファチジルコリンとリゾホスファチジルコリンの混合物10gに、ホモミキサーで3000rpmで攪拌しつつ、透明に融解した精製魚油(株式会社マルハニチロホールディングス DHA含量22%)300gとデカグリセリンモノオレイエート(太陽化学株式会社 サンソフト Q−17S、構成ポリグリセリン中グリセリン3量体の含量が46%)55g、L−シトルリン(株式会社協和発酵ウェルネス)0.02gの混合物を徐々に添加した。次いで水635gを添加後ホモミキサーで8000rpm、10分攪拌し、本発明の血中DHA濃度を高める方法に係る組成物Uを得た。
実施例20
実施例4に用いたホスファチジルコリンとリゾホスファチジルコリンの混合物100gに、ホモミキサーで3000rpmで攪拌しつつ、透明に融解した精製魚油(株式会社マルハニチロホールディングス DHA含量22%)300gを徐々に添加しながらホモミキサーで8000rpm、10分攪拌し本発明の血中DHA濃度を高める方法に係る組成物Vを得た。組成物V330mgをソフトカプセルに封入し、1粒525mgの本発明の血中DHA濃度を高める方法に係るソフトカプセルを得た。
実施例4に用いたホスファチジルコリンとリゾホスファチジルコリンの混合物100gに、ホモミキサーで3000rpmで攪拌しつつ、透明に融解した精製魚油(株式会社マルハニチロホールディングス DHA含量22%)300gを徐々に添加しながらホモミキサーで8000rpm、10分攪拌し本発明の血中DHA濃度を高める方法に係る組成物Vを得た。組成物V330mgをソフトカプセルに封入し、1粒525mgの本発明の血中DHA濃度を高める方法に係るソフトカプセルを得た。
以上より、本発明の血中DHA濃度を高める方法によって、経口摂取した際に吸収性を向上させた組成物を提供し、少ない摂取量で、生体にとって有効となる血中DHA濃度を供与できるこが確認された。
本発明は、様々な飲食品、医薬部外品、医薬品に応用可能である。
Claims (1)
- DHAおよび、ホスファチジルコリンとリゾホスファチジルコリンの比率が90:10〜10:90である混合物を含有する組成物を投与することを特徴とする血中DHA濃度を高める方法。
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JP2008100586A Pending JP2009249354A (ja) | 2008-04-08 | 2008-04-08 | 血中dha濃度を高める方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2009249354A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN111374226A (zh) * | 2018-12-28 | 2020-07-07 | 内蒙古蒙牛乳业(集团)股份有限公司 | 一种饲料添加剂、含其的饲料及应用 |
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2008
- 2008-04-08 JP JP2008100586A patent/JP2009249354A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN111374226A (zh) * | 2018-12-28 | 2020-07-07 | 内蒙古蒙牛乳业(集团)股份有限公司 | 一种饲料添加剂、含其的饲料及应用 |
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