JP2009243021A - ポリエステル繊維およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】高強度、高タフネスで優れた物性を有するポリエステルマルチフィラメントを提供する。
【解決手段】紡糸線に沿って該紡糸口金から300mmまでの間ですべての吐出糸にレーザを照射し、各吐出糸に3以上の異なる方向からレーザを照射する単糸6本以上からなるポリエステルマルチフィラメント。1.強度≧9.0cN/dtex 2.弾性率≧130cN/dtex 3.タフネス≧30 4.下記式


m:m本からなるマルチフィラメントのうち、m番目の単糸強度(cN/dtex)m≧6
【選択図】なし

Description

本発明は、ポリエステル繊維の製造方法に関するものであり、詳しくは従来にはない力学的特性を有したポリエステルマルチフィラメントの製造方法に関する。
ポリエステル繊維は、力学的特性、寸法安定性においてバランスがよく優れた特性をもち、かつ溶融紡糸・延伸、更には高速紡糸により安価に製造できるため、衣料用途のみならず産業用途にも広く使用されている。
ポリエステル繊維が産業用途に用いられる場合、一般に最も重要視される特性は力学的特性、例えば強度が大きいことであり、用途を広げるため、さらなる力学的特性向上への要望が高まってきている。
ポリエステル樹脂を利用した繊維の製造方法は、一般に、ポリエステル樹脂を溶融して、スピンブロックに装着された溶融紡糸口金パックへ導き、この溶融紡糸口金パックから樹脂を溶融吐出し、吐出された繊維を冷却固化させ、引取ローラによって引き取る溶融紡糸工程で行なわれることは周知である。また、タイヤコードやゴムホース、ゴムベルトなどのゴム補強用途、シートベルトなどのベルト、スリング用途、魚網、陸上ネットなどのネット用途、ロープ用途、その他高い力学特性を要求される産業用ポリエステル繊維は、一般的には高重合度の原料樹脂を溶融紡糸した後、高倍率で延伸し、必要に応じて熱セットする方法で製造される。得られる繊維は適度な破断伸度を有しつつ、破断強度が高いことが要求される。この特性をタフネスと称し、強度×(伸度)1/2で表す。
強度を向上させるためには、未延伸糸段階においてできるだけ分子鎖を低配向としておき、延伸工程で高倍率延伸を施すことにより高配向な繊維とすることが手法の一つとして挙げられる。
低配向化技術の一つとして、レーザ照射が知られている。レーザ照射により樹脂を瞬間加熱し、溶融粘度を低下させることによって低配向化させることが可能となる。ポリエステル溶融紡糸において、紡糸口金面から紡糸線に沿って15cmまでの位置で、走行する樹脂に対し20W/cm以上のエネルギー密度でレーザを照射することによって優れた延伸性、すなわち低配向化した未延伸糸を得る方法について発明者らは開示している(特許文献1:第2〜4頁参照)。しかしながら、より低配向化した繊維を得るため、強力なレーザ照射をすると、ポリエステル樹脂が分解してしまい、得られた繊維の強度が低くなってしまう問題があり、特許文献1記載の方法で得られる繊維の強度は十分ではなかった。
また、糸条の細化が実質的に終了するまでの間にレーザを照射して糸条の片面加熱と片面冷却とを同時に行なう技術が知られている(特許文献2参照)。該技術においては使用する樹脂の固有粘度は高々0.63程度(特許文献2:第3頁参照)である上、紡糸線において片面を冷却しつつ、強力なレーザ(実施例では100〜300W)を糸条のもう片面に短時間照射することにより、強制的に断面方向の構造差を生じさせるため、得られた繊維の強度は非常に低いレベルとなってしまう。
また、レーザ照射において、照射するレーザ及び口金孔径等を規定する方法が提案されているが(特許文献3)、この方法では、確かに糸の力学特性が向上する効果があるものの、マルチフィラメントの紡糸では、単糸間の強度差を生じさせるため、用途によっては満足できる物性の繊維が得られなかった。
以上のように、溶融紡糸方法によって得られるポリエステル繊維は公知であるが、この繊維において高強度で、かつ高タフネスを有するポリエステルマルチフィラメントの製造方法はいまだ存在しない。
特開2004−324017号公報(第1〜2頁) 特公昭56−11762号公報(第1〜3頁) 特開2006−038323号公報(第1〜2頁)
本発明の課題は、上記従来技術の問題点を解消し、従来にはない力学的特性を有したポリエステルマルチフィラメントとその製造方法を提供するものである。
本発明者らは、溶融紡糸におけるポリエステルの高温時の細化挙動について鋭意検討を重ねてきた結果、高分子量ポリエステル樹脂において、レーザ照射により樹脂を加熱し高温時の細化挙動を促進させることが、ポリエステルの構造形成に影響を与え、従来にない力学的特性を有した繊維が得られることを見出し、本発明に到達した。
すなわち、本発明は、溶融紡糸により得られ、溶融紡糸により得られ、単糸6本以上からなり、下記1〜4の要件を同時に満たすことを特徴とするポリエステルマルチフィラメントである。
1.強度≧9.0cN/dtex、
2.弾性率≧130cN/dtex、
3.タフネス≧30、
タフネス=強度×(伸度)1/2
4.下記式(a)および(b)を満足すること、
m:m本からなるマルチフィラメントのうち、m番目の単糸強度(cN/dtex)
m≧6
また、本発明のポリエステルマルチフィラメントの製造方法は、6以上の孔を有する紡糸口金を用いてポリエステル樹脂を溶融紡糸し、紡糸線に沿って該紡糸口金から100mmまでの間ですべての吐出糸にレーザを照射する溶融紡糸方法であって、ある吐出糸に照射したレーザまたはいずれの吐出糸にも照射していないレーザをミラーによって反射させることで、各吐出糸に3以上の異なる方向からレーザを照射するとともに、ミラーのうち少なくとも1枚が複数方向にレーザを反射するものであることを特徴とする。
請求項1にかかる本発明によれば、従来にはない力学的特性を有したポリエステルマルチフィラメントが提供される。
また、請求項2にかかる本発明によれば、そのような従来にはない力学的特性を有したポリエステルマルチフィラメント製造方法が提供される。
本発明のポリエステルマルチフィラメントとその製造方法の実施形態について、以下に説明する。
本発明において用いられるポリエステル樹脂は、エステル結合を繰り返し構造にもつ直鎖状高分子であり、力学的特性、寸法安定性においてバランスがよく優れた特性をもち、かつ溶融紡糸・延伸、更には高速紡糸により安価に製造できるため産業上の利用分野が広い樹脂である。ポリエステル樹脂は特に限定されるものではないが、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートは汎用性が高いため好ましく、高強度を達成するためには、ポリエチレンテレフタレートであることがより好ましい。本発明で用いられるポリエステル樹脂には、本発明の効果を損なわない範囲で他の成分が共重合されていても良い。さらに、本発明で用いられるポリエステル樹脂には、艶消剤、難燃剤、滑剤等の既知添加剤を少量含有してもよい。
本発明のポリエステル繊維は、溶融紡糸で得られた下記の各要件1〜4を同時に満たすものであるが、そのようにする理由は次の通りである。
1.強度≧9.0cN/dtex、
近年のハイテクノロジー化の流れの中にあって、産業資材用途の構造材として要求される品質水準を考慮すれば、強度は少なくとも9.0cN/dtex以上は必要である。更に高度な要求を満たし、産業資材における用途拡大を可能とするためには10.0cN/dtex以上であることが好ましい。上限は、好ましくは、本発明で実質的に製造できる上限に近いと考えられる20cN/dtexである。
2.弾性率≧130cN/dtex、
産業資材用途では、伸長圧縮が繰り返しかかることが多く、弾性率が低い、つまり弾性変形領域が狭い繊維は経時的に繊維の塑性変形が進み、力学的特性の低下や破断が起こり、構造材としての劣化が進行する。優れた弾性率を有する繊維であれば伸長圧縮の応力を弾性変形で担うことができるため、塑性変形が少なく、繊維および構造材の劣化を最小限にすることができる。したがって、本発明のポリエステル繊維では弾性率が130cN/dtex以上であることが必要であり、150cN/dtex以上とすることが好ましい。弾性率の上限は、好ましくは、実質的に製造できる限界レベルに近いと考えられる250cN/dtexである。
3.タフネス≧30、
産業資材用途に用いる繊維としては高応力下においてもエネルギー吸収率が大きいものことが必要とされる。これは一般的にタフネスとされる特性であり、強度×(伸度)1/2で表し、本は発明においては、強度の単位はcN/dtex、伸度の単位は%の値から導出する値を用いる。ベルト用補強材、タイヤコード、ロープ等の産業資材用途では、単繊維が負担する応力が瞬間的に増大する場合があり、これに起因する構造材内の単繊維の破断が構造材の品質の低下を招く。更にロープなどの高応力下で伸長圧縮が繰り返しかかるような条件下では、単繊維のタフネスが低いと擦過や変形などにより容易に構造材の劣化が進行する。このような劣化を抑制するためにはタフネスが30以上である必要があり、更にこの特性を顕著なものとするためにはタフネスを35以上とすることが好ましい。タフネスの上限は、好ましくは、本発明で、実質的に製造できる限界レベルに近いと考えられる60である。
4.下記式(a)および(b)を満足すること、
m:m本からなるマルチフィラメントのうち、m番目の単糸強度(cN/dtex)
m≧6
産業資材用途に用いる繊維としては、マルチフィラメント自体が高強度であることが必要であるが、このためには単糸間の力学特性に差がないことが必要である。通常、マルチフィラメントを構成する単糸間の均一性が高いほど、マルチフィラメントで高強度を発揮できるものである。このため、6本以上からなるマルチフィラメントであり、式(a)で規定する単糸(1本のフィラメント)の強度の値のバラつきが0.3以下であることが重要であり、単糸の強度をより効果的に発揮するために、0.15以下であればより好ましい。下限は、好ましくは、本発明で実質的に製造ができる限界に近いと考えられる0.001である。また、マルチフィラメントを構成する繊維の本数は、多いほどマルチフィラメントの破断にかかる強力の絶対量が大きくなるため好ましいが、用途によって最適な本数を選択することができる。上限は、好ましくは、本発明で実質的に製造ができる限界レベルに近いと考えられる2000である。
本発明では、紡糸口金から吐出した高温の溶融樹脂にレーザを照射し瞬時に加熱することで、高温時の変形速度を増加させるものであり、紡糸口金より紡糸線にそって100mmまでの間で、樹脂に適度な強度のレーザを照射することが必要である。紡糸口金より100mmまでの間では、樹脂温度が十分高いため、レーザ照射により高温変形が促進されやすいほか、糸揺れがほとんど無く安定してレーザ照射が行えるためである。また、100mmよりも離れた位置で強力なレーザ照射をする場合には、加熱斑に伴う脈動が発生することとなり、繊維軸方向に物性斑が発生してしまい、得られる繊維の強度が低下する。この観点から、樹脂がより高温であり、糸揺れの少なくなる紡糸口金より50mmまでの間で照射することがより好ましく、照射位置での加熱効率を上げて樹脂温度を高めるためには、紡糸口金か吐出された直後、つまり0mmで照射することがさらに好ましい。本発明における紡糸口金面とは吐出された樹脂が自由表面を持って伸長変形可能となる位置を意味する。
本発明では、各吐出糸に3以上の異なる方向からレーザを照射することが必要であり、3以上の異なる方向からレーザ照射することで、熱分解を抑えつつ十分に樹脂を加熱できる他、各吐出糸は断面方向に構造差が小さく均一な力学特性を有するようになり、強度の優れたマルチフィラメントを得ることができる。照射レーザの数については、特に限定されるものではないが、繊維の強度をさらに上げるためには、6方向以上からレーザ照射することが好ましい。上限としては、実質的に照射できる方向の限界と考えられる100方向である。
ミラーのうち少なくとも一つが複数方向にレーザを反射するものとは、本発明で実質使用するレーザ光を照射した場合に複数方向に反射できるミラーのことを指し、ミラーの複合体でもよいし、一枚で複数方向に反射する機構を備えていてもよい。本発明で実質使用するレーザ光は、直径または幅が0.5mm以上である。該ミラーを用いることで、吐出糸が多い場合でも、複数本のレーザを各吐出糸に容易に照射できるようになり、得られるマルチフィラメントの単糸間の力学特性が均一化されるものである。
また、本発明では、少なくとも1方向から照射するレーザの強度分布が均一化またはほぼ均一化されていることが好ましい。ここで、強度分布を均一化またはほぼ均一化するとは、通常レーザ光の中心部分が高エネルギーとなるガウス分布状の強度分布をとるレーザ光に対し、ホモジナイザー等を使用して、中心部分のエネルギーを低下させてレーザ光の強度分布を変形させることを示す。強度分布が均一化されたレーザを照射することで、各吐出糸に均一にレーザ照射できることから、得られるマルチフィラメントの強度、弾性率、タフネスが安定し、単糸間の力学特性が均一化されるため好ましい。
また、本発明で使用するミラーは、溶融紡糸の吐出口金付近で使用して高温雰囲気下におかれることに加え、ミラーに当たるレーザの数%が熱となってミラーに吸収されることから、ミラー部が高温になることがある。高温になったミラー上でオリゴマー等が熱劣化することにより、ミラーが汚れやすくなり、各吐出糸を十分加熱できなくなる問題がある。このため、溶融紡糸によって安定してポリエステルマルチフィラメントを得るために、ミラーの周囲に冷却水を通すなど、ミラーに冷却機構を有することが好ましい。
本発明の効果を十分なものとするためにはポリエステル樹脂の固有粘度は0.8dl/g以上であることが好ましい。ポリエステル樹脂の固有粘度を高くすることで、得られる繊維の破断強度、タフネスを向上させるためである。さらに破断強度を向上させるためには固有粘度を1.0dl/g以上とすることが好ましく、1.2dl/gとすることがより好ましい。固有粘度が0.8dl/g未満である場合には破断強度およびタフネスのレベルが低下し、十分な物性の糸が得られない。上限は、好ましくは本発明では実質的に製造できる上限に近いと考えられる3.0dl/gである。
本発明に用いる紡糸口金の口金孔径:D(φcm)は樹脂の安定吐出ができればよく、特に限定されるものではないが、高強度の繊維を得るためにはφ0.05cm未満であることが好ましい。φ0.05cm未満であれば、口金から吐出前の高温の状態で樹脂が細化することになる。これは、紡糸線上でレーザ照射によって樹脂を加熱して細化させるという本発明の目的と近く、相乗効果として好ましいものであり、延伸糸とした時の強度およびタフネスの向上を両立させやすくなる。また、口金孔径が小さい場合には、レーザ照射する位置で繊維直径が小さくなり、樹脂のレーザの吸収率が低下するため、各吐出糸へのレーザ照射が均一になりやすい。この目的のためには、口金孔径がφ0.03cm以下であることが好ましい。本発明において、実質的に樹脂の吐出ができる下限に近いと考えられるφ0.005cmが下限である。なお、本発明における口金孔径とは口金に穿設された吐出孔の出口径のことであり、異形孔で紡糸する場合には、吐出孔断面積を丸孔と換算した値を用いる。
本発明でいうレーザ受光長:l(cm)とは、樹脂に実質的にレーザが照射される部分の繊維軸方向の長さのことであり、樹脂は受光長を通過する時間分だけレーザ照射を受けて加熱されるものである。受光長については、特に限定されるものではないが、ポリエステル樹脂が十分に加熱されるためには0.2cm以上であることが好ましく、製糸性を安定させるために、1cm以下であることが好ましい。
本発明で用いるレーザとは、単色光であり、平行光線であり、コヒーレントである光線を指す。レーザのエネルギー密度:E(W/cm)は、溶融樹脂がレーザを受光する位置において測定されるレーザ出力をスポット面積によって除することにより算出されるものである。
本発明で用いるレーザの種類は特に限定されないが、レーザの波長10.6μmである炭酸ガスレーザは、ポリエステル樹脂の吸収率が高く効率的であること、また、工業的に用いるには大出力が得られること、安価なことが好ましく、この点からも炭酸ガスレーザであることが好ましい。
本発明でいう単孔当たりの吐出量:Q(g/min)とは、上記の紡糸口金1孔当たりの樹脂の吐出量である。本発明の製造方法は産業用繊維を目的としているため、樹脂の単孔あたりの吐出量は1.0g/min以上が好ましく、更に好ましくは2.0g/min以上である。
本発明では、溶融紡糸で得られる繊維をより低配向化するために、樹脂に強力なレーザを照射することが好ましく、紡糸線に沿って3方向以上から適度な強度のレーザを照射することが好ましい。このとき、1方向から照射するレーザとしては、口金孔径:D(φcm)、レーザ受光長:l(cm)、i番目のレーザのエネルギー密度:Ei(W/cm2)、単孔当たりの吐出量:Q(g/min)より求められる下記式(c)の値が3以下であることが好ましい。
式(c)で求められる値が3より大きくなる場合には、任意の1方向から高強力のレーザ照射をすることになり、ポリエステル樹脂の受光部表層部分の樹脂温度が必要以上に高温になる。このため、樹脂に含まれるオリゴマー成分の熱分解が起こり、得られる繊維に太細斑が発生する他、吐出樹脂のわずかな揺れによって繊維が溶断するなどして製糸性が悪化するためである。さらに高強力のレーザ照射を行う場合には、ポリエステル樹脂自体の熱分解により固有粘度が低下し、得られる繊維の破断強度、タフネスが著しく低下する。このため、式(c)で求められる値が3以下を満たすように、1方向からのレーザ照射で加えられる熱量を制限することが重要であり、紡糸の安定性を高めて生産性を上げるためには、式(c)より求められる値が2.5以下であることがより好ましい。
また、一方で、十分な破断強度、タフネスなどの物性を有する繊維を得るためには、紡糸線上にて樹脂を十分加熱するために、強力なレーザ照射が必須である。このため3方向以上から、下記式(d)で計算される値が3以上になるように、レーザ照射することが好ましい。
このように本発明では、3方向以上からレーザ照射することにより、任意の一方向からのレーザ照射による紡糸不安定化要因を除き、かつ、式(d)を満たすようにレーザ照射を行うことで、樹脂に十分な熱量を加えることができる。これに伴い、得られる未延伸繊維が低配向化し、延伸後には高強度、高タフネス化した繊維が得られるものである。樹脂をより加熱することが、本発明の効果を大きくすることから、式(d)で求められる値は3.5以上であることがより好ましい。上限としては、実質的に紡糸が困難となってくる限界に近いと考えられる30である。
本発明に従って高温時の細化が促進された繊維は、十分に優れた力学的特性を有するが、更に製糸性向上や配向抑制を目的として従来法である冷却遅延措置、いわゆる加熱筒や保温筒を併用することは好ましいことである。
本発明の製造方法において、繊維の引取方法は特に限定されるものではなく、いわゆる2工程法および直接延伸法などの任意の方法を採用することができる。ただし、紡糸線上で配向結晶化が起こると、結晶が配向の阻害点となるために、分子鎖を効率良く配向させる効果が減少してしまう可能性がある。したがって、紡糸工程において配向結晶化が起こらない引取速度とすることが好ましい。具体的には、引取速度は1000m/min未満であることが好ましい。1000m/min未満とすることにより、未延伸繊維の配向度を低くすることができ、高強度化が達成しやすくなる。更にこの傾向を顕著なものとするためには引取速度を700m/min以下とすることが好ましい。ただし、工業的観点から好ましくは引取速度の下限は300m/minである。なお、本発明の引取速度とは溶融樹脂が冷却固化後接触する第一ローラの回転速度のことを言う。
産業用繊維に適した優れた特性、特に強度を有した繊維とするためには、延伸熱セットを施すことにより、分子鎖を配向させ、熱的に安定した繊維構造を形成させることが好ましい。延伸方法としては、例えば、回転速度を変更した一対以上のローラ間で延伸する手法がある。
また、優れた力学的特性を得るためには2段以上で延伸することが好ましい。各ローラ間の速度比および温度については必要とする力学的特性に応じ変更することができる。加熱手法としては加熱ローラ、熱板、熱ピンおよびレーザ光照射などの加熱手法から選択することができる。なお、延伸工程での加熱手法としてレーザ光を用いることは延伸工程の加熱時に生成する微結晶などの分子鎖配向の阻害点となるものを生成させることなく、高応力で延伸できるという点から好ましい手法である。
以下、実施例および比較例により、本発明を具体的かつより詳細に説明する。
図1および図2に本発明の実施の形態例を示す装置の概略図を示す。図1に示すレーザ照射装置は、レーザ光が各吐出糸F(フィラメント)に照射された後、1aのミラーによってミラー2aおよびミラー2dの2方向に反射され、その後も各吐出糸に照射されるものである。図2に示す照射装置は、レーザ光が1bのミラーによって複数方向に反射され、その後、空間内で各吐出糸Fに照射されるものである。図1および図2の装置は、紙面の垂直方向に広がりを持って設計できる。
実施例および比較例中の物性値は、以下の方法によって測定した。
A.破断強度、伸度、弾性率
マルチフィラメントまたは単糸の重量を測定して繊維の繊度を求めた後、島津製作所社製オートグラフを用い、初期試料長50mm(未延伸繊維)、100mm(延伸繊維)、引張速度100%/minにて応力−歪曲線を測定し、マルチフィラメントまたは単糸の破断強度、伸度、弾性率をそれぞれ求めた。繊維繊度の測定は2回測定した平均値を使用した。応力−歪み曲線は5回測定した平均値を使用した。
B.レーザ強度
樹脂が走行していない状態で、樹脂の走行位置にレーザパワーメータ(OPHIR社製)を設置してレーザの照射エネルギーを測定し、これをレーザビームプロファイラ(SPIRICON社製)にて測定した照射時のレーザスポット面積で除した。これを2回行い、平均値をレーザ強度とした。
C.固有粘度
試料を160℃で20分間加熱してオルソクロロフェノール溶液に溶解し、オストワルド粘度計を用いて25℃で測定する。なお、本実施例では、昭和電工社製Shodex GPC−101を用い、溶離液HFIP、カラムHFIP−806M×2、検出器RI、流速1.0mL/minにて測定し、固有粘度既知のポリエチレンテレフタレート(IV=0.6、0.8、1.7)を用いて換算した。これを2回行い、平均値を固有粘度とした。
実施例1
ポリエチレンテレフタレート(固有粘度:1.0dl/g)を2軸エクストルーダによって溶融し、紡糸温度320℃、紡糸口金(孔径φ0.03cm 孔数6)より単孔吐出量3.0g/minで吐出した。この紡糸口金面より下流15mmのところで、図1に示す装置を用い、レーザ受光長0.4cmの箇所に、それぞれレーザ強度250W/cm2の炭酸ガスレーザを6方向より照射し、冷却固化後500m/minの紡糸速度で引き取り、未延伸糸を得た。該未延伸糸を供給ローラに導き、第1延伸ローラ、第2延伸ローラおよび第3延伸ローラ間で2段延伸を行った後、最終ローラを経て、張力制御方式の巻取機によって巻取り、延伸糸を得た。各延伸ローラの温度は90℃、140℃、230℃とし、2段目の延伸倍率は1.6倍、延伸速度は100m/minに設定した。得られたポリエステル繊維の物性を表1に示す。
実施例2
用いた樹脂の固有粘度を1.2dl/gとし、紡糸温度330℃とした以外は、すべて実施例1と同様の方法で製糸を行い、延伸糸を得た。得られたポリエステル繊維の物性を表1に示す。
実施例3
用いた紡糸口金の孔数36、単孔吐出量2.0g/minとし、レーザを3方向から照射した以外は実施例1と同様の方法で製糸を行い、延伸糸を得た。得られたポリエステル繊維の物性を表1に示す。
実施例4
糸に照射する以前のレーザ光をホモジナイザーに通し、強度分布を均一化させた以外はすべて実施例1と同様の方法で製糸を行い、延伸糸を得た。得られたポリエステル繊維の物性を表1に示す。レーザ強度を均一化させることで、得られた延伸糸の単子間斑が減少し、より優れ繊維が得られた。
実施例5
レーザ強度100W/cm2の炭酸ガスレーザを照射した以外は、すべて実施例1と同様の方法で製糸を行い、延伸糸を得た。得られたポリエステル繊維の物性を表1に示す。
比較例1
レーザ強度250W/cm2の炭酸ガスレーザを1方向から照射した以外は、すべて実施例1と同様の方法で製糸を行い、延伸糸を得た。得られたポリエステル繊維の物性を表1に示す。
比較例2
レーザ強度1000W/cm2の炭酸ガスレーザを1方向から照射した以外は、すべて実施例1と同様の方法で製糸を行い、延伸糸を得た。得られたポリエステル繊維の物性を表1に示す。
表1に示した実施例、比較例の結果から、3方向以上からレーザを照射することで、得られる延伸糸の強度、弾性率、タフネスが上昇し、産業用途に有効な高強度繊維が得られていることがわかる。さらに、実施例1から4では、各吐出糸に式4で示す高エネルギーのレーザを照射することにより、実施例5と比較して強度・弾性率・タフネスが上昇している。また、実施例4では、レーザの強度分布を均一化させることにより、式(a)で示す単糸間斑が小さくなっており、安定して性能を発揮し、産業上有効で多岐にわたる用途に使用しやすい繊維となっている。以上のように、本発明にかかるポリエステル繊維は高強度であるとともに、高タフネスを示すものである。
本発明の方法を実施する際に、用いることのできる6方向から各吐出糸へレーザ照射する装置の一例を示したものである。 本発明の方法を実施する際に、用いることのできる装置として、レーザを複数方向へ反射するミラーを用いた装置の一例を示したものである。
符号の説明
L:レーザ光
F:各吐出糸(フィラメント)
1a、1b:複数方向への反射ミラー
2a〜2m:ミラー

Claims (5)

  1. 溶融紡糸により得られ、単糸6本以上からなり、下記1〜4の要件を同時に満たすことを特徴とするポリエステルマルチフィラメント。
    1.強度≧9.0cN/dtex、
    2.弾性率≧130cN/dtex、
    3.タフネス≧30 、
    タフネス=強度×(伸度)1/2
    4.下記式(a)および(b)を満足すること、
    m:m本からなるマルチフィラメントのうち、m番目の単糸強度(cN/dtex)
    m≧6
  2. 6以上の孔を有する紡糸口金を用いてポリエステル樹脂を溶融紡糸し紡糸線に沿って該紡糸口金から100mmまでの間ですべての吐出糸にレーザを照射する溶融紡糸方法であって、ある吐出糸に照射したレーザまたはいずれの吐出糸にも照射していないレーザをミラーによって反射させることで、各吐出糸に3以上の異なる方向からレーザを照射するとともに、ミラーのうち少なくとも一つが複数方向にレーザを反射または透過するものであることを特徴とするポリエステルマルチフィラメントの製造方法。
  3. 溶融吐出される樹脂の固有粘度が0.8g/dl以上であり、下記式(c)および(d)を満たすように各吐出糸に対してn方向からレーザを照射することを特徴とする請求項2記載のポリエステルマルチフィラメントの製造方法。
    n≧3
    D:口金孔径(cm)
    l:レーザ受光長(cm)
    i:ある吐出糸に照射されるi番目のレーザのエネルギー密度(W/cm2
    Q:単孔当たりの吐出量(g/min)
  4. 少なくとも1方向から照射するレーザの強度分布が均一化またはほぼ均一化されていることを特徴とする請求項2または3記載のポリエステルマルチフィラメントの製造方法。
  5. ミラーとして、冷却機構を有するものを用いることを特徴とする請求項2〜4のいずれか記載のポリエステルマルチフィラメントの製造方法。
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