JP2009242996A - 難黄変衣料用パッド - Google Patents

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Abstract

【課題】酸化防止剤、紫外線吸収剤、或いは脂肪族イソシアネートといった黄変防止のための特別な配合成分を用いない場合であっても、また、低硬度フォームであっても十分な耐黄変性を得ることができ、黄変による劣化や外観の悪化の問題のない難黄変衣料用パッドを提供する。
【解決手段】セル数が15〜35個/inchの軟質ポリウレタンフォームよりなる難黄変衣料用パッド。セルが粗くなることによりフォームの骨格が太くなり、その分単位体積当たりのフォームの表面積が減ることにより、変色部位(変色面積)が低減される。
【選択図】なし

Description

本発明は難黄変衣料用パッド及びその製造方法に係り、特に、パッドを構成する軟質ポリウレタンフォームのセルを粗くすることにより、難黄変性を改善した難黄変衣料用パッドに関する。
軟質ポリウレタンフォームは良好なクッション性を有し、綿のように長期ないし繰り返し使用時にヘタることがなく、柔らかく良好な感触を有することから、ブラジャーパッド材、肩パッド材、ハンガーパッド材等の衣料関係用パッド材として広く使用されている。
従来の軟質ポリウレタンフォームは、製造時のポリオール原料中に酸化防止剤としてのBHT(ジブチルクレゾール)が含まれており、このBHTの変色(黄変)及び移染変色(軟質ポリウレタンフォームと接触する布地などを染色汚染する。)の問題があった。即ち、ポリウレタン原料としてBHTを含む配合で発泡を行った場合、発泡後のフォーム中にもBHTが残存することとなり、このBHTが大気中に含有される窒素酸化物(NO)と反応して黄変が発生する。また、BHTは昇華性があるため、揮散して近傍の生地に付着し同様に生地を変色させる。
また、軟質ポリウレタンフォーム自体も窒素酸化物(NO)により黄変し、更に紫外線の影響によっても黄変する。
このようなフォームの黄変及びこれに起因する移染変色は、衣料用パッド用途の軟質ポリウレタンフォームとしては重大な欠陥となる。
従来、このようなフォームの黄変を防止するために、ポリウレタンフォーム原料に、酸化防止剤や紫外線吸収剤を添加する方法が知られている(特許文献1)。また、別手段として、変色の原因となる芳香族イソシアネートを使用せずに、耐黄変性に有効な脂肪族イソシアネートを使用する方法も知られている(特許文献2)。
特開平11-323126号公報 特開平10-36543号公報
しかし、酸化防止剤や紫外線吸収剤は、少量配合では十分な効果が得られず、多量添加しようとすると、反応をコントロールすることが困難であり、また、酸化防止剤や紫外線吸収剤は非常に高価であるため製品のコストアップにつながるという問題があった。
また、脂肪族イソシアネートは高価であるため製品のコストアップを招く上に、湿熱耐久性に劣る製品となるという問題点があった。しかも、脂肪族イソシアネートを用いた軟質ポリウレタンフォームでは、洗剤液による劣化が激しく、洗濯が必要な衣料用途には使用できないといった問題もあった。
衣料用パッドにあっては、感触の良さなどの点から、比較的硬度の低い軟質ポリウレタンフォームが用いられる場合が多いが、低硬度フォームは、発泡反応時の架橋形成を低減しているために、高硬度フォームよりも変色し易く、従来の手法では十分な黄変防止効果が得られない傾向にあった。
本発明は上記従来の問題点を解決し、酸化防止剤、紫外線吸収剤、或いは脂肪族イソシアネートといった黄変防止のための特別な配合成分を用いない場合であっても、また、低硬度フォームであっても十分な耐黄変性を得ることができ、黄変による劣化や外観の悪化の問題のない難黄変衣料用パッドを提供することを目的とする。
本発明(請求項1)の難黄変衣料用パッドは、セル数が15〜35個/inchの軟質ポリウレタンフォームよりなることを特徴とする。
請求項2の難黄変衣料用パッドは、前記軟質ポリウレタンフォームのセル数が25〜30個/inchであることを特徴とする。
請求項3の難黄変衣料用パッドは、請求項1又は2において、ポリオールとイソシアネートとを含むポリウレタンフォーム原料を発泡させてなり、該ポリウレタンフォーム原料が尿素を含むことを特徴とする。
請求項4の難黄変衣料用パッドは、請求項1ないし3のいずれか1項において、ポリオールが、ポリオール骨格にエステル結合を有するポリエーテルポリオールを含むことを特徴とする。
請求項5の難黄変衣料用パッドは、請求項1ないし3のいずれか1項において、ポリオールが、ポリオール構造内にベンゼン環を複数個有するポリエーテルポリオールを含むことを特徴とする。
請求項6の金属回収方法は、請求項1ないし3のいずれか1項において、ポリオールが、ポリオール骨格内にエステル結合を有し、かつポリオール構造内にベンゼン環を複数個有するポリエーテルポリオールを含むことを特徴とする。
請求項7の難黄変衣料用パッドは、請求項6において、ポリエーテルポリオールがフタル酸系ポリエーテルポリオールであることを特徴とする。
請求項8の難黄変衣料用パッドは、請求項1ないし7のいずれか1項において、硬度(JIS K6400)が20kgf以下の軟質ポリウレタンフォームよりなることを特徴とする。
請求項9の難黄変衣料用パッドは、請求項1ないし7のいずれか1項において、JIS L0855準拠のNO弱試験前後のYI値の差(ΔYI)が20以下の軟質ポリウレタンフォームよりなることを特徴とする。
本発明(請求項10)の難黄変衣料用パッドは、セル数が15〜35個/inchで、硬度(JIS K6400)が20kgf以下、JIS L0855準拠のNO弱試験前後のYI値の差(ΔYI)が20以下である軟質ポリウレタンフォームよりなることを特徴とする。
本発明の難黄変衣料用パッドでは、これを構成する軟質ポリウレタンフォームのセル数を15〜35個/inchとして、従来の衣料用パッドの軟質ポリウレタンフォームのセル数(通常40〜50個/inch程度)よりもセルを粗くすることで、黄変を防止する。
このように、フォームのセルを粗くすることによる難黄変性の改善効果の作用機構の詳細は明らかではないが、セルが粗くなることによりフォームの骨格が太くなり、その分単位体積当たりのフォームの表面積が減ることにより、変色部位(変色面積)が低減されることによるものと考えられる。
本発明において、軟質ポリウレタンフォームのセル数は25〜30個/inchであることが、衣料用パッドとしての物性や風合い、感触等を損なうことなく、十分な難黄変性を得る上で好ましい(請求項2)。
また、本発明の難黄変衣料用パッドは、ポリウレタンフォーム原料に尿素を配合することにより、より一層難黄変性を高めることができ(請求項3)、ポリオールとして、ポリオール骨格にエステル結合を有するポリエーテルポリオール(請求項4)、ポリオール構造内にベンゼン環を複数個有するポリエーテルポリオール(請求項5)、ポリオール骨格内にエステル結合を有し、かつポリオール構造内にベンゼン環を複数個有するポリエーテルポリオール(請求項6)、好ましくはフタル酸系ポリエーテルポリオール(請求項7)を用いることにより、より一層難黄変性に優れたパッドとすることができる。
本発明によれば、硬度(JIS K6400)が20kgf以下の軟質ポリウレタンフォームよりなる難黄変衣料用パッド(請求項8)、JIS L0855準拠のNO弱試験前後のYI値の差(ΔYI)が20以下である軟質ポリウレタンフォームよりなる難黄変衣料用パッド(請求項9)、更にはセル数が15〜35個/inchで、硬度(JIS K6400)が20kgf以下、JIS L0855準拠のNO弱試験前後のYI値の差(ΔYI)が20以下の軟質ポリウレタンフォームよりなる難黄変衣料用パッド(請求項10)が提供される。
このようにフォームのセルが粗い本発明の難黄変衣料用パッドは、ポリオールとイソシアネートとを撹拌下に反応、発泡させて軟質ポリウレタンフォームを製造するに当たり、撹拌時に反応系内を脱気することにより、或いは、撹拌混合時の反応系内の内圧を調整することにより、容易に製造することができる。
以下に本発明の実施の形態を詳細に説明する。
本発明の難黄変衣料用パッドは、セル数(1インチ当たりのセルの数)が15〜35個/inchの軟質ポリウレタンフォームよりなるものである。軟質ポリウレタンフォームのセル数が35個/inchを超えると十分な難黄変性を得ることができない。フォームのセル数が少なく、セルが大きい程、難黄変性が高まるが、15個/inchよりセル数の少ないものは、衣料用パッドとしての物性や感触、風合いが損なわれる。従って、本発明の難黄変衣料用パッドを構成する軟質ポリウレタンフォームのセル数は15〜35個/inch、好ましくは25〜30個/inchとする。
なお、本発明の難黄変衣料用パッドを構成する軟質ポリウレタンフォームのセル数以外のその他の物性については特に制限はないが、硬度(JIS K6400)については衣料用パッドとしての用途から5〜20kgf程度であることが好ましく、5〜15kgfであることが更に好ましい。従来法では低硬度、特に硬度9kgf以下になると急激に耐変色性の低下が見られたが、本発明では、低硬度側でも難黄変性の改善効果が有効に発揮される。
また、本発明の難黄変衣料用パッドを構成する軟質ポリウレタンフォームは、通常、密度(JIS K6400)16〜40kg/m程度に形成される。
このようにセルの粗い軟質ポリウレタンフォームを製造する方法としては特に制限はないが、ポリオールとイソシアネートとを撹拌下に反応させて発泡させることにより軟質ポリウレタンフォームを製造する際に、次の(1)及び/又は(2)の方法を採用することが挙げられる。
(1) 原料を脱気して、ポリウレタンフォーム原料中の溶存空気を極力少なくする。具体的には、原料タンク内を減圧することで脱気する。
(2) ミキシングヘッド内の内圧を調整する。
本発明の衣料用パッドを構成する軟質ポリウレタンフォームのポリウレタンフォーム原料には特に制限はないが
(1) 難黄変向上剤の配合
(2) 尿素の配合
(3) 特定のポリオールの使用
により、より一層優れた難黄変性の改善効果を得ることができる。
以下にこのポリウレタンフォーム原料について説明する。
<ポリオール>
本発明において、ポリウレタン原料のポリオールとしては特に制限はないが、
(i) ポリオール骨格にエステル結合を有するポリエーテルポリオール、
(ii) ポリオール構造内にベンゼン環を複数個有するポリエーテルポリオール
或いは、
(iii) ポリオール骨格内にエステル結合を有し、かつポリオール構造内にベンゼン環を複数個有するポリエーテルポリオール
を用いることで、より一層優れた効果を得ることができる。
このポリエーテルポリオールとしては、フタル酸系ポリエーテルポリオール、マレイン酸系ポリエーテルポリオール等が例示される。このフタル酸系ポリエーテルポリオールとしては、例えば、グリセリンにプロピレンオキサイドと無水フタル酸を交互に付加し、末端をプロピレンオキサイドとしたポリエーテルポリオールが挙げられる。このフタル酸系ポリエーテルポリオールのフタル酸含有量は50〜70重量%であることが好ましい。
本発明においては、ポリオールは、本発明の効果を損なわない範囲で、上記(i)〜(iii)以外のポリオールを含んでも良い。
上記以外のポリオールとしては、例えばグリセリン、トリメチロールプロパン又はジエチレングリコールにプロピレンオキサイド、エチレンオキサイドを付加重合したポリエーテルポリオール、ジエチレングリコール、トリメチロールプロパン又はグリセリン等にアジピン酸を付加重合したポリエーテルポリオール等が挙げられる。
ポリオールは、難揮散性の高分子量酸化防止剤が添加されていても良い。この酸化防止剤としては、数平均分子量300以上の高分子フェノール系酸化防止剤が好適である。このフェノール系酸化防止剤の数平均分子量が300未満では、フェノール系酸化防止剤の揮散が生じ、移染変色が生じる。フェノール系酸化防止剤の数平均分子量は特に400以上、とりわけ600以上であることが好ましい。このようなフェノール系酸化防止剤としては、ユニロイヤル社製「ナウガード445」や(株)ADEKA製「AO80」等のフェノール系酸化防止剤を用いることができる。
このフェノール系酸化防止剤の配合量は、少な過ぎると酸化防止性能が弱く、多過ぎるとフォームの外観の乱れが生じるおそれがある。従って、フェノール系酸化防止剤の配合量はポリオール100重量部に対して0.05〜2.0重量部程度であることが好ましい。
なお、ポリオールは、BHTを実質的に含有しないことが好ましい。
<イソシアネート>
イソシアネートとしては、一分子中に2個以上のイソシアネート基を有する有機ポリイソシアネートであって、脂肪族系及び芳香族ポリイソシアネート化合物、これらの変性物を用いることができるが、これに限定されるものではない。脂肪族系ポリイソシアネートとしては、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、メチルシクロヘキサンジイソシアネート等が例示される。芳香族ポリイソシアネートとしては、トルエンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ポリメリックジフェニルメタンジイソシアネート等が例示される。これらの変性物としては、カルボジイミド変性物、プレポリマー変性物が例示される。本発明において好ましいポリイソシアネートは、芳香族系ポリイソシアネート又は芳香族系ポリイソシアネートの変性物であり、特に好ましくはトルエンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネートである。
<発泡剤>
発泡剤としては、ポリウレタンフォームの製造に使用される全ての発泡剤が使用できる。例えば、低沸点不活性溶剤としてトリクロロフルオロメタン、ジクロロジフルオロメタン等のフロン系化合物等、メチレンクロライド、液化炭酸ガス反応によってガスを発生するものとして水、酸アミド、ニトロアルカン等、熱分解してガスを発生するものとして重炭酸ナトリウム、炭酸アンモニウム等がある。これらのうち、好ましい発泡剤としては、メチレンクロライド、水等が挙げられる。
<触媒>
触媒としては、通常のウレタンフォームの製造に使用される全ての触媒が使用できる。例えば、ジブチルチンジラウレート、スタナスオクトエート等の錫系触媒、トリエチルアミン、テトラメチルヘキサンメチレンジアミン等の3級アミン類等が挙げられる
<整泡剤>
整泡剤としては、シリコーン系界面活性剤を用いることができる。
<ポリウレタンフォーム原料配合>
ポリオール、イソシアネート、触媒、発泡剤、整泡剤は、通常、次のような配合で用いられる。
ポリオール:100重量部
イソシアネート:90〜120(NCOインデックス)
触媒:0.01〜2.0重量部
発泡剤:1.0〜25.0重量部
整泡剤:0.1〜3.0重量部
<尿素>
ポリウレタンフォーム原料は、尿素を含むものであってもよく、尿素を含むことにより、より一層の難黄変性の改善効果を得ることができる。
ポリウレタンフォーム原料中の尿素の含有量が少な過ぎると、尿素を配合したことによる難黄変性の向上効果を十分に得ることができず、多過ぎると反応制御が困難になる。ポリウレタンフォーム原料中の尿素の割合は、ポリオール100重量部に対して0.1〜10重量部、特に0.5〜3重量部とすることが好ましい。
<難黄変性向上剤>
本発明においては、ポリウレタンフォーム原料に、紫外線吸収剤や耐NO化剤等の難黄変性向上剤を配合することにより、難黄変性をより一層改善することができる。
紫外線吸収剤としては、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤が好適であり、これは紫外線によるポリウレタンフォーム黄変を防止する。このベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤としては、チバジャパン(株)製「T−213」、(株)ADEKA製「LA−31」等を用いることができる。ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤の配合量が多過ぎると得られるフォームの外観の乱れが生じるおそれがあるので、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤の配合量はポリウレタン原料中のポリオール100重量部に対して0.1〜3.0重量部とするのが好ましい。
耐NO化剤としては、リン系酸化防止剤が好適であり、これは、ポリウレタンフォームのNO変色、熱プレス時の変色を防止する。このリン系酸化防止剤としては、(株)ADEKA製「3010」、「1178」等を用いることができる。リン系酸化防止剤の配合量が多過ぎると得られるフォームの外観の乱れが生じるおそれがあるので、リン系酸化防止剤の配合量はポリウレタン原料中のポリオール100重量部に対して0.5〜6.0重量部とするのが好ましい。
<その他の成分>
ポリウレタンフォーム原料中に、更に必要に応じて、難燃剤、その他の助剤が配合されても良い。難燃剤としては、トリス(2−クロロエチル)フォスフェート、トリス(2,3−ジブロモプロピル)フォスフェート等のような従来公知の難燃剤の他、金属水酸化物、三酸化アンチモン等の無機質粉末を用いることができる。
また、その他の助剤としては、顔料、染料などの着色粉末、タルク、グラファイトなどの粉末、ガラス短繊維、その他の無機増量剤や有機溶媒などが挙げられる。
上述のポリウレタンフォーム原料を用いて製造される軟質ポリウレタンフォームは、比較的低温でそして比較的短時間で熱プレスしても目的形状の衣料用パッドを成形することができる。
本発明の難黄変衣料用パッドは、ブラジャーパッド、肩パッド、ハンガーパッド等に好適であるが、中でも、ブラジャーパッドに適用するのに好適である。本発明に係る軟質ポリウレタンフォームを用いてパッドを成形するには、所定の大きさの発泡成形体を熱プレス用の金型の上型と下型との間に挟んで熱プレスすればよい。
このパッドは、そのままブラジャーパッド、肩パッド、ハンガーパッド等として用いられてもよく、布で被包されて用いられてもよい。布としては、織布、不織布のいずれでもよいが、織布が好適である。布の材質としては、綿などの天然繊維、ナイロン、ポリエステルなどの化学繊維のいずれでもよい。
本発明の難黄変衣料用パッドは変色しにくいので、この布の厚さが薄く、布を通して内部の軟質ポリウレタンフォームが透視される場合でも、布で被包されたパッド製品は長期にわたり変色が見られない。
以下に実施例及び比較例を挙げて本発明をより具体的に説明する。
実施例1〜5、比較例1〜3
表1に示す配合のポリウレタンフォーム原料を常法に従って25℃で発泡させて軟質ポリウレタンフォームを製造した。なお、実施例1〜5においては、イソシアネートを脱気すると共に、撹拌時の内圧を調整することで、セル数の調整を行った。
この軟質ポリウレタンフォームについて、以下の評価を行い、結果を表1に示した。
<硬度>
JIS K6400に準拠して測定した。
<密度>
JIS K6400に準拠して測定した。
<セル数>
フォームの任意の箇所について、目視観察により1インチ当たりのセル数をかぞえ、5点の平均値をセル数とした。
<NO変色試験>
各フォームについてJIS L0855準拠のNO弱試験後のYI値を測定し、試験前のYI値との差を求めた。なお、YI値は、日本電色工業(株)製測色色差計「ZE2000」にて測定した。NO弱試験前のYI値と試験後のYI値との差(ΔYI)が大きいほど変色が大きいことを示し、試験前のYI値と試験後のYI値との差(ΔYI)は20以下、特に15以下、とりわけ10以下であることが望まれる。
Figure 2009242996
なお、表1中の註1〜6は次の通りである。
註1:三洋化成工業(株)製「サンニックスFK134」
グリセリンにプロピレンオキサイドと無水フタル酸を交互に付加し、末端をプロピレンオキサイドとしたポリエーテルポリオール
グリセリンとプロピレンオキサイドのモル比は50/50
フタル酸含有量は60重量%
OH価=56
数平均分子量=3000
註2:三洋化成工業(株)製「サンニックスGS3000V」
グリセリンにプロピレンオキサイドとエチレンオキサイドを付加
OH価=56
数平均分子量=3000
註3:三井化学ポリウレタン(株)製「TDI80」
トリレンジイソシアネート
註4:(株)トクヤマ製
註5:エアープロダクツジャパン(株)製「DABCO CS−90」
アミン触媒
註6:ジーイー東芝シリコーン(株)製「NIAX SILICONE L−638」
シリコーン界面活性剤
註7:三井化学(株)製 工業用尿素
註8:日本化学産業(株)製「ニッカオクチック錫」
表1の通り、本発明によれば、セルの粗い軟質ポリウレタンフォームを用いることにより、難黄変性に優れたポリウレタンフォームが提供されることが分かる。
なお、衣料用パッドは、通常、前述の如く、軟質ポリウレタンフォームの発泡成形体を熱プレスして製造されるが、熱プレス前の軟質ポリウレタンフォームの難黄変性が良好であれば、通常、熱プレス後の難黄変性も同様に良好である。

Claims (10)

  1. セル数が15〜35個/inchの軟質ポリウレタンフォームよりなることを特徴とする難黄変衣料用パッド。
  2. 前記軟質ポリウレタンフォームのセル数が25〜30個/inchであることを特徴とする難黄変衣料用パッド。
  3. 請求項1又は2において、ポリオールとイソシアネートとを含むポリウレタンフォーム原料を発泡させてなり、該ポリウレタンフォーム原料が尿素を含むことを特徴とする難黄変衣料用パッド。
  4. 請求項1ないし3のいずれか1項において、ポリオールが、ポリオール骨格にエステル結合を有するポリエーテルポリオールを含むことを特徴とする難黄変衣料用パッド。
  5. 請求項1ないし3のいずれか1項において、ポリオールが、ポリオール構造内にベンゼン環を複数個有するポリエーテルポリオールを含むことを特徴とする難黄変衣料用パッド。
  6. 請求項1ないし3のいずれか1項において、ポリオールが、ポリオール骨格内にエステル結合を有し、かつポリオール構造内にベンゼン環を複数個有するポリエーテルポリオールを含むことを特徴とする難黄変衣料用パッド。
  7. 請求項6において、ポリエーテルポリオールがフタル酸系ポリエーテルポリオールであることを特徴とする難黄変衣料用パッド。
  8. 請求項1ないし7のいずれか1項において、硬度(JIS K6400)が20kgf以下の軟質ポリウレタンフォームよりなることを特徴とする難黄変衣料用パッド。
  9. 請求項1ないし7のいずれか1項において、JIS L0855準拠のNO弱試験前後のYI値の差(ΔYI)が20以下の軟質ポリウレタンフォームよりなることを特徴とする難黄変衣料用パッド。
  10. セル数が15〜35個/inchで、硬度(JIS K6400)が20kgf以下、JIS L0855準拠のNO弱試験前後のYI値の差(ΔYI)が20以下である軟質ポリウレタンフォームよりなることを特徴とする難黄変衣料用パッド。
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