JP7202055B2 - 防ダニ性ポリウレタンフォーム - Google Patents

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Description

本発明は、防ダニ性ポリウレタンフォームに関する。
ポリウレタンフォームは、マットレス、ソファ用クッション材、車両のシートクッション等に広く使用されている。
また、ポリウレタンフォームには、ダニの繁殖を防ぐために有機成分からなるダニ忌避剤を配合したものがある(特許文献1)。
また、ポリウレタンフォームに硼酸系ガラス粉末を含有させたものがある(特許文献2)。
特開平10-120895号公報 特公平6-94408号公報
しかし、有機成分からなるダニ忌避剤として用いられるトルアミド系化合物、有機酸エステル系化合物、ピレスロイド系化合物は、揮発成分によりダニを寄せ付けない(ダニ忌避)効果があるため、ポリウレタンフォームの表面での忌避効果が得られる。しかし、使用時にポリウレタンフォームの内部の湿度が高くなるため、ポリウレタンフォームの内部でダニがより繁殖しやすくなる。
一方、ポリウレタンフォームに硼酸系ガラス粉末を含有させただけのものは、有機成分からなるダニ忌避剤よりも長い期間、防ダニ効果が得られるが、ポリウレタンフォームの内部に侵入して繁殖するダニを充分に防ぐことができない問題がある。
本発明は前記の点に鑑みなされたものであって、優秀な防ダニ効果が長期に渡って得られる防ダニ性ポリウレタンフォームの提供を目的とする。
請求項1の発明は、ポリオール、イソシアネート、発泡剤、触媒、整泡剤及び防ダニ剤を含む防ダニ性ポリウレタンフォーム用組成物から得られる防ダニ性ポリウレタンフォームであって、前記防ダニ剤が硼酸系ガラス粉末からなり、前記硼酸系ガラス粉末は、粒子径(D50%)が1~20μmであり、前記防ダニ性ポリウレタンフォーム用組成物における前記硼酸系ガラス粉末の添加率は0.3~5%であり、前記防ダニ性ポリウレタンフォームは、セル数が20~60個/25mmであることを特徴とする。
請求項2の発明は、請求項1において、前記防ダニ性ポリウレタンフォームの通気性が10~200L/minであることを特徴とする。
本発明によれば、防ダニ性ポリウレタンフォームに含まれる防ダニ剤を、硼酸系ガラス粉末とし、硼酸系ガラス粉末の粒子径(D50%)を1~20μmとし、防ダニ性ポリウレタンフォーム用組成物における前記硼酸系ガラス粉末の添加率を0.3~5%としたことにより、防ダニ性ポリウレタンフォームが優秀な防ダニ性を有するものとなる。
さらに、防ダニ性ポリウレタンフォームのセル数を20~60個/25mmとしてセルサイズを小さくしたことにより、ダニが防ダニ性ポリウレタンフォームのセルを通り難くなって、外部のダニが防ダニ性ポリウレタンフォームの内部に侵入して繁殖するのを抑えることができ、優れた防ダニ性を発揮することができる。
実施例及び比較例の構成、物性測定結果及び防ダニ試験結果を示す表である。
本発明の防ダニ性ポリウレタンフォームは、ポリオール、イソシアネート、発泡剤、触媒、整泡剤及び防ダニ剤を含む防ダニ性ポリウレタンフォーム用組成物から、ポリオールとイソシアネートの反応により得られるものであって、連続気泡構造を有する。
ポリオールとしては、ポリウレタンフォーム用のポリオールが使用され、特に限定されるものではなく、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリエーテルエステルポリオールの何れでもよく、それらの一種類あるいは複数種類を使用してもよい。
ポリエーテルポリオールとしては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ブチレングリコール、ネオペンチルグリコール、グリセリン、ペンタエリスリトール、トリメチロールプロパン、ソルビトール、シュークロース等の多価アルコールにエチレンオキサイド(EO)、プロピレンオキサイド(PO)等のアルキレンオキサイドを付加したポリエーテルポリオールを挙げることができる。
ポリエステルポリオールとしては、例えば、マロン酸、コハク酸、アジピン酸等の脂肪族カルボン酸やフタル酸等の芳香族カルボン酸と、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール等の脂肪族グリコール等とから重縮合して得られたポリエステルポリオールを挙げることできる。
また、ポリエーテルエステルポリオールとしては、前記ポリエーテルポリオールと多塩基酸を反応させてポリエステル化したもの、あるいは1分子内にポリーエーテルとポリエステルの両セグメントを有するものを挙げることができる。
イソシアネートとしては、イソシアネート基を2以上有する脂肪族系または芳香族系ポリイソシアネート、それらの混合物、およびそれらを変性して得られる変性ポリイソシアネートを使用することができる。脂肪族系ポリイソシアネートとしては、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ジシクロヘキサメタンジイソシアネート等を挙げることができ、芳香族ポリイソシアネートとしては、トルエンジイソシアネート(TDI)、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、ナフタレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ポリメリックポリイソシアネート(クルードMDI)等を挙げることができる。なお、その他プレポリマーも使用することができる。
イソシアネートインデックス(INDEX)は、80以上が好ましく、より好ましくは85~120である。イソシアネートインデックスは、イソシアネートにおけるイソシアネート基のモル数をポリオールの水酸基などの活性水素基の合計モル数で割った値に100を掛けた値であり、[イソシアネートのNCO当量/活性水素当量×100]で計算される。
発泡剤としては、水、代替フロンあるいはペンタンなどの炭化水素を、単独または組み合わせて使用できる。水の場合は、ポリオールとイソシアネートの反応時に炭酸ガスを発生し、その炭酸ガスによって発泡がなされる。発泡剤としての水の量は、ポリオール100重量部に対して0~10重量部が好ましい。
触媒としては、公知のポリウレタン化触媒を併用することができる。例えば、トリエチルアミン、トリエチレンジアミン、ジエタノールアミン、ジメチルアミノモルフォリン、N-エチルモルホリン、テトラメチルグアニジン等のアミン触媒や、スタナスオクトエートやジブチルチンジラウレート等のスズ触媒やフェニル水銀プロピオン酸塩あるいはオクテン酸鉛等の金属触媒(有機金属触媒とも称される。)を挙げることができる。
整泡剤としては、ポリウレタンフォーム用として公知のものを使用することができる。例えば、シリコーン系整泡剤、含フッ素化合物系整泡剤および公知の界面活性剤を挙げることができる。整泡剤の量は、ポリオール100重量部に対して0.6~3.0重量部である。
防ダニ剤としては、硼酸系ガラス粉末が使用される。硼酸系ガラス粉末は、無水硼酸をガラス微粒子に担持したものである。
硼酸系ガラス粉末の粒子径は、メジアン径D50%が1~20μmが好ましく、より好ましくはD50%が5~20μmである。また、累積粒径分布曲線の98%における粒子径(D98%)を最大粒子径としたときに、最大粒子径D98%が1~50μmが好ましく、より好ましくはD98%が10~50μmである。
硼酸径ガラス粉末の粒子径を前記範囲とすることにより、防ダニ効果がより良好となる。特に、粒子径が大であるD50%が5~20μmでは、防ダニ効果がより良好なものになる。
硼酸系ガラス粉末の量は、前記防ダニ性ポリウレタンフォーム用組成物における前記硼酸系ガラス粉末の添加率を0.3~5%とするのが好ましい。防ダニ剤の添加率が低くなると防ダニ性が低下し、一方、防ダニ剤の添加率が高すぎるとポリウレタンフォームの良好な発泡が損なわれるようになる。
また、防ダニ性ポリウレタンフォーム用組成物には、その他の助剤が適宜含まれる。例えば、難燃剤、着色剤等を挙げることができる。
難燃剤は、ポリ塩化ビニル、クロロプレンゴム、塩素化ポリエチレンなどのハロゲン化ポリマー、リン酸エステルやハロゲン化リン酸エステル化合物、あるいはメラミン樹脂やウレア樹脂などの有機系難燃剤、酸化アンチモンや水酸化アルミニウムなどの無機系難燃剤等を挙げることができる。難燃剤を使用する場合の配合量は、ポリオール100重量部に対して5~50重量部である。
着色剤は、カーボンブラック等を挙げることができる。着色剤の配合量は、着色剤の種類に応じて決定される。
防ダニ性ポリウレタンフォームは、前記防ダニ性ポリウレタンフォーム用組成物のポリオールとイソシアネートを反応させて発泡させることにより製造される。
前記防ダニ性ポリウレタンフォームの製造方法における発泡は、スラブ発泡あるいはモールド発泡のいずれでもよい。スラブ発泡は、混合した防ダニ性ポリウレタンフォーム用組成物(ポリウレタンフォーム原料)をベルトコンベア上に吐出し、大気圧下、常温で発泡させる方法であり、一方、モールド発泡は、混合した防ダニ性ポリウレタンフォーム用組成物をモールド(成形型)に充填してモールド内で発泡させる方法である。
本発明の防ダニ性ポリウレタンフォームが使用される物品は限定されず、身に着ける物、あるいは傍に置く物などに好適である。例えば、寝具(枕、マットレス)、座布団、座椅子用パッド、衣料用パット、身に着ける防ダニ用品、玩具、車両のシートクッション等を挙げることができる。
本発明の防ダニ性ポリウレタンフォームのセル数(JISK6400-1附属書 1)は、20~60個/25mmが好ましい。
防ダニ性ポリウレタンフォームのセル数が小ほど、防ダニ性ポリウレタンフォームのセル径が大になって通気性が増大し、逆にセル数が大ほど、防ダニ性ポリウレタンフォームのセル径が小になって通気性が低下する。
防ダニ性ポリウレタンフォームのセル数が小(セル径が大)過ぎると、ダニが、外部から防ダニ性ポリウレタンフォームのセルを通って、防ダニ性ポリウレタンフォームの内部に侵入し易くなる。内部に侵入したダニは、防ダニ性ポリウレタンフォームの内部で繁殖し、防ダニ性が低くなる。
一方、防ダニ性ポリウレタンフォームのセル数が大(セル径が小)過ぎると、防ダニ性ポリウレタンフォームの通気性が低くなりすぎて蒸れやすくなる。
防ダニ性ポリウレタンフォームのセル数を前記範囲とすることにより、ダニが外部から防ダニ性ポリウレタンフォームの内部に侵入するのを抑えて防ダニ性を良好にできると共に、防ダニ性ポリウレタンフォームの内部を蒸れにくくでき、快適に使用できるようになる。なお、前記セル数の範囲ではセル数が大(セル径が小)のほうが、防ダニ性が高くなる。
防ダニ性ポリウレタンフォームの通気性は、10~200L/minが好ましい。防ダニ性ポリウレタンフォームの通気性が低すぎると、防ダニ性ポリウレタンフォームの内部が蒸れやすくなって、防ダニ性ポリウレタンフォームの内部に一度侵入したダニが繁殖しやすくなる。
一方、防ダニ性ポリウレタンフォームの通気性が高すぎると、セル径が大きくなり、ダニが侵入し易くなる。
防ダニ性ポリウレタンフォームのセル数を前記範囲とし、かつ、通気性を前記範囲とすれば、防ダニ性ポリウレタンフォームの内部の蒸れを抑えて防ダニ性を高めると共に、使用感を快適にすることができる。
防ダニ性ポリウレタンフォームの密度(JIS K 7222)は、防ダニ性ポリウレタンフォームの製品用途によって適宜決定される。例えば、用途がマットレス、ソファ用クッション材の場合の密度の例として、20~60kg/cmを挙げる。
以下の原料を図1に示す配合で混合し、反応・発泡させて各実施例及び各比較例のポリウレタンフォームを作製した。
・ポリオール:ポリエーテルポリオール、数平均分子量3000、官能基数3、水酸基価56.1mgKOH/g、品番;GP-3000、三洋化成工業社製
・発泡剤:水
・アミン触媒:トリエチレンジアミン33%、ジプロピレングリコール66%溶液、品番;DABCO33LV、エボニック社製。
・金属触媒:オクチル酸第一錫、品番;MRH110、城北化学工業化学株式会社製
・整泡剤:シリコーン系整泡剤、品番;L-595、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン社製
・防ダニ剤A-1:硼酸系ガラス粉末、粒径D50%;2.9μm、D98%;6.7μm、石塚硝子社製
・防ダニ剤A-2:硼酸系ガラス粉末、粒径D50%;12.7μm、D98%;36.1μm、石塚硝子社製
・防ダニ剤B:ピレスロイド系防ダニ剤、大和化学社製
・イソシアネート:2,4-TDI80%と2,6-TDI20%の混合物、品番;コロネートT-80、日本ポリウレタン工業社製
図1における防ダニ剤添加率(%)は、[防ダニ剤の添加量/配合全体量×100]の式で計算することができる。
得られた実施例1~6及び比較例1~3に対し、物性としてポリウレタンフォームの密度(kg/m)、25%ILD硬さ(N)、セル数(個/25mm)、通気性(L/min)について測定し、また防ダニ試験としてダニ増殖抑制試験を行った。
密度はJIS K7222、25%ILD硬さはJIS K6200-2、引張強度はJIS K6400-5、伸びはJIS K6400-5、セル数はJIS JISK6400-1附属書 1、通気性はJIS K6400-7(A法)に基づいて測定した。
ダニ増殖抑制試験の方法は、培地接触法(JISL1920に基づく)により行った。培地接触法は、直径4.5cmのシャーレに、直径4cm、厚み1cmの検体(ポリウレタンフォーム)を入れ、ダニ60匹を含む培地0.1gを、検体上に均一にばらまき、シャーレを25℃、75%RH、暗条件で静置する。4週間放置したものと6週間放置したものとについて、それぞれダニを洗い出し、顕微鏡下で生存するダニ(生きダニ)の数を計数し、4週間放置後及び6週間放置後の増殖率(%)、4週間放置後及び6週間放置後の増殖抑制率(%)を以下の式で計算した。なお、使用したダニはヤケヒョウダニである。検体は、防ダニ剤添加ポリウレタンフォーム(実施例、比較例)と、防ダニ剤未添加ポリウレタンフォームとを用い、それぞれの検体に対してダニ増殖抑制試験をおこなった。
増殖率(%)=[(試験後の生きダニ数-試験開始時のダニ数(60匹))/試験開始時のダニ数(60匹)]×100
増殖抑制率(%)=[1-(防ダニ剤添加ポリウレタンフォームの生きダニ数/防ダニ剤未添加ポリウレタンフォームの生きダニ数)]×100
また、4週間放置後と6週間放置後について、生きダニ数(生存ダニ数)に対する評価、増殖率の評価、増殖抑制率の評価を行い、また4週間放置後と6週間放置後の結果から総合評価(ダニ増殖抑制効果)を行った。
4週間放置後の生きダニ数に対する評価は、生きダニ数が60匹未満の場合に「◎」、60匹以上~120匹未満の場合に「〇」、120匹以上~240匹未満の場合に「△」、240匹以上の場合に「×」とした。
4週間放置後の増殖率の評価は、増殖率が10%未満の場合に「◎」、10%以上~100%未満の場合に「〇」、100%以上~250%未満の場合に「△」、250%以上の場合に「×」とした。
4週間放置後の増殖抑制率の評価は、増殖抑制率が80%以上の場合に「◎」、60%以上~80%未満の場合に「〇」、40%以上~60%未満の場合に「△」、40%未満の場合に「×」とした。
6週間放置後の生きダニ数に対する評価は、生きダニ数が120匹未満の場合に「◎」、120匹以上~240匹未満の場合に「〇」、240匹以上~360匹未満の場合に「△」、360匹以上の場合に「×」とした。
6週間放置後の増殖率の評価は、増殖率が100%未満の場合に「◎」、100%以上~300%未満の場合に「〇」、300%以上~500%未満の場合に「△」、500%以上の場合に「×」とした。
6週間放置後の増殖抑制率の評価は、増殖抑制率が80%以上の場合に「◎」、60%以上~80%未満の場合に「〇」、40%以上~60%未満の場合に「△」、40%未満の場合に「×」とした。
総合評価(ダニ増殖抑制効果)は、以下のように評価する。防ダニ試験結果における各評価(生きダニ数に対する評価、増殖率の評価、増殖抑制率の評価)が全て「◎」の場合に総合評価(ダニ増殖抑制効果)を「◎」、防ダニ試験結果における各評価が「〇」以上であって、かつ一つでも「〇」が存在する場合に総合評価(ダニ増殖抑制効果)を「〇」、防ダニ試験結果における各評価が「△」以上であって、かつ一つでも「△」が存在する場合に総合評価(ダニ増殖抑制効果)を「△」、防ダニ試験結果における各評価に一つでも「×」が存在する場合に総合評価(ダニ増殖抑制効果)を「×」とした。
実施例1は、ポリオールが100重量部、発泡剤が3.8重量部、アミン触媒が0.1重量部、金属触媒が0.23重量部、整泡剤が1.0重量部、防ダニ剤A-1が0.8重量部、イソシアネートが47.8重量部、配合原料合計が153.7重量部、イソシアネートインデックスが105、防ダニ剤添加率が0.5%からなる防ダニ性ポリウレタンフォーム用組成物を使用した。
実施例1は、防ダニ剤A-1を使用し、防ダニ剤A-1の添加率を0.5%とした例であり、物性値が、密度28.0kg/m、25%ILD硬さ150N、セル数36個/25mm、通気性110L/minであった。防ダニ試験結果は、4週間放置後の生きダニ数98匹、評価「〇」、4週間放置後の増殖率63%、評価「〇」、4週間放置後の増殖抑制率75%、評価「〇」、6週間放置後の生きダニ数227匹、評価「〇」、6週間放置後の増殖率278%、評価「〇」、6週間放置後の増殖抑制率85%、評価「◎」、総合評価(ダニ増殖抑制効果)「〇」であった。実施例1は、総合評価(ダニ増殖抑制効果)が「〇」であり、ダニの増殖抑制効果が良好なものである。
実施例2は、金属触媒を0.25重量部、防ダニ剤A-1を1.6重量部、配合原料合計を154.6重量部、防ダニ剤添加率を1.0%とし、その他は実施例1と同様の配合からなる防ダニ性ポリウレタンフォーム用組成物を使用した。
実施例2は、防ダニ剤A-1を増量し、防ダニ剤A-1の添加率を1.0%とした例であり、物性値が、密度28.2kg/m、25%ILD硬さ147N、セル数36個/25mm、通気性115L/minであった。防ダニ試験結果は、4週間放置後の生きダニ数43匹、評価「◎」、4週間放置後の増殖率-28%、評価「◎」、4週間放置後の増殖抑制率89%、評価「◎」、6週間放置後の生きダニ数21匹、評価「◎」、6週間放置後の増殖率-65%、評価「◎」、6週間放置後の増殖抑制率99%、評価「◎」、総合評価(ダニ増殖抑制効果)「◎」であった。実施例2は、防ダニ剤A-1の添加率を実施例1の0.5%に対して1.0%に増量したことにより、防ダニ性が実施例1よりも良好となって総合評価(ダニ増殖抑制効果)が「◎」になり、ダニの増殖抑制効果が良好なものである。
実施例3は、金属触媒を0.27重量部、防ダニ剤A-1を4.6重量部、配合原料合計を157.6重量部、防ダニ剤添加率を3.0%とし、その他は実施例1と同様の配合からなる防ダニ性ポリウレタンフォーム用組成物を使用した。
実施例3は、防ダニ剤A-1を増量し、防ダニ剤A-1の添加率を3.0%とした例であり、物性値が、密度28.6kg/m、25%ILD硬さ137N、セル数34個/25mm、通気性165L/minであった。防ダニ試験結果は、4週間放置後の生きダニ数43匹、評価「◎」、4週間放置後の増殖率-28%、評価「◎」、4週間放置後の増殖抑制率89%、評価「◎」、6週間放置後の生きダニ数21匹、評価「◎」、6週間放置後の増殖率-65%、評価「◎」、6週間放置後の増殖抑制率99%、評価「◎」、総合評価(ダニ増殖抑制効果)「◎」であった。実施例3は、防ダニ剤A-1の添加率を実施例1の0.5%に対して3.0%に増加させたことにより、防ダニ性が実施例1よりも良好となって総合評価(ダニ増殖抑制効果)が「◎」になり、ダニの増殖抑制効果が良好なものである。
実施例4は、発泡剤を2.6重量部、アミン触媒を0.2重量部、金属触媒を0.35重量部、防ダニ剤A-1を0.75重量部、イソシアネートを37.6重量部、配合原料合計を142.5重量部、イソシアネートインデックス110、防ダニ剤添加率を0.5%とし、その他は実施例1と同様の配合からなる防ダニ性ポリウレタンフォーム用組成物を使用した。
実施例4は、発泡剤、防ダニ剤A-1、イソシアネートの配合量を実施例1より減量させ、アミン触媒、金属触媒、イソシアネートインデックスを実施例1よりも増量させて、防ダニ性ポリウレタンフォームのセル数を増加させた(セル径を小さくした)例であり、物性値が、密度37.0kg/m、25%ILD硬さ150N、セル数46個/25mm、通気性75L/minであった。防ダニ試験結果は、4週間放置後の生きダニ数64匹、評価「〇」、4週間放置後の増殖率7%、評価「◎」、4週間放置後の増殖抑制率63%、評価「〇」、6週間放置後の生きダニ数51匹、評価「◎」、6週間放置後の増殖率-15%、評価「◎」、6週間放置後の増殖抑制率95%、評価「◎」、総合評価(ダニ増殖抑制効果)「〇」であった。実施例4は、実施例1よりもセル数を増加(セル径を小さく)したことにより、実施例1よりも4週間放置後及び6週間放置後における増殖率が小さくなって増殖抑制率が大きくなり、実施例1よりもダニの増殖抑制効果が良好なものである。
実施例5は、実施例4における防ダニ剤A-1に代えて防ダニ剤A-2を同量使用し、その他は実施例4と同様の配合からなる防ダニ性ポリウレタンフォーム用組成物を使用した。
実施例5は、防ダニ剤A-2を使用した例であり、物性値が、密度36.8kg/m、25%ILD硬さ155N、セル数46個/25mm、通気性66L/minであった。防ダニ試験結果は、4週間放置後の生きダニ数34匹、評価「◎」、4週間放置後の増殖率-43%、評価「◎」、4週間放置後の増殖抑制率80%、評価「◎」、6週間放置後の生きダニ数30匹、評価「◎」、6週間放置後の増殖率-50%、評価「◎」、6週間放置後の増殖抑制率97%、評価「◎」、総合評価(ダニ増殖抑制効果)「◎」であった。実施例5は、実施例4の防ダニ剤A-1(硼酸系ガラス粉末、粒径D50%;2.9μm、D98%;8μm以下)に代えて、防ダニ剤A-2(硼酸系ガラス粉末、粒径D50%;12.7μm、D98%;40μm以下)を使用したことにより、実施例4よりも4週間放置後及び6週間放置後における増殖率が小さくなって増殖抑制率が大きくなり、実施例4よりもダニの増殖抑制効果が良好なものである。
実施例6は、実施例5における防ダニ剤A-2を1.4重量部、配合原料合計を143.2重量部、防ダニ剤添加率を1%とし、その他は実施例5と同様の配合からなる防ダニ性ポリウレタンフォーム用組成物を使用した。
実施例6は、防ダニ剤A-2の配合量を実施例5よりも増加させた例であり、物性値が、密度37.2kg/m、25%ILD硬さ158N、セル数45個/25mm、通気性67L/minであった。防ダニ試験結果は、4週間放置後の生きダニ数12匹、評価「◎」、4週間放置後の増殖率-80%、評価「◎」、4週間放置後の増殖抑制率93%、評価「◎」、6週間放置後の生きダニ数17匹、評価「◎」、6週間放置後の増殖率-72%、評価「◎」、6週間放置後の増殖抑制率98%、評価「◎」、総合評価(ダニ増殖抑制効果)「◎」であった。実施例6は、実施例5の防ダニ剤A-2の添加率を増加させたことにより、防ダニ性が実施例5よりも良好となり、総合評価(ダニ増殖抑制効果)が「◎」になり、実施例5よりもダニの増殖抑制効果が良好なものである。
比較例1は、実施例1における防ダニ剤A-1を配合せず、配合原料合計を152.9重量部、防ダニ剤添加率を0.0%とし、その他は実施例1と同様の配合からなる防ダニ性ポリウレタンフォーム用組成物を使用した。
比較例1は、防ダニ剤を配合しない例であり、物性値が、密度27.8kg/m、25%ILD硬さ154N、セル数38個/25mm、通気性102L/minであった。防ダニ試験結果は、4週間放置後の生きダニ数391匹、評価「×」、4週間放置後の増殖率552%、評価「×」、6週間放置後の生きダニ数1479匹、評価「×」、6週間放置後の増殖率2365%、評価「×」、総合評価(ダニ増殖抑制効果)「×」であった。比較例1は、防ダニ剤が配合されていないため、防ダニ性が得られなかった。
比較例2は、実施例3において、防ダニ剤A-1(硼酸系ガラス粉末、粒径D50%;2.9μm、D98%;8μm以下)に代えて、防ダニ剤B(ピレスロイド系防ダニ剤)を4.6重量部配合し、その他は実施例3と同様の配合からなる防ダニ性ポリウレタンフォーム用組成物を使用した。
比較例2は、ピレスロイド系の防ダニ剤Bを配合した例であり、物性値が、密度28.5kg/m、25%ILD硬さ144N、セル数36個/25mm、通気性110L/minであった。防ダニ試験結果は、4週間放置後の生きダニ数236匹、評価「△」、4週間放置後の増殖率293%、評価「×」、4週間放置後の増殖抑制率40%、評価「△」、6週間放置後の生きダニ数885匹、評価「×」、6週間放置後の増殖率14%、評価「×」、6週間放置後の増殖抑制率40%、評価「△」、総合評価(ダニ増殖抑制効果)「×」であった。比較例2は、ピレスロイド系の防ダニ剤を配合したことによって防ダニ効果が得られるものの、総合評価(ダニ増殖抑制効果)「×」であり、硼酸系ガラス粉末からなる実施例1~6よりも防ダニ効果が低いものである。
比較例3は、ポリオールを100重量部、発泡剤を2.6重量部、アミン触媒を0.2重量部、金属触媒を0.35重量部、整泡剤を1.0重量部、防ダニ剤を配合せず、イソシアネートを37.6重量部、配合原料合計を141.8重量部、イソシアネートインデックスを110、防ダニ剤添加率を0.0%とした防ダニ性ポリウレタンフォーム用組成物を使用した。
比較例3は、発泡剤、アミン触媒、金属触媒、イソシアネート配合量、イソシアネートインデックスを比較例1から変更することにより、比較例1よりもセル数を減少(セル径を大きく)させた例であり、物性値が、密度36.6kg/m、25%ILD硬さ153N、セル数46個/25mm、通気性66L/minであった。防ダニ試験結果は、4週間放置後の生きダニ数172匹、評価「△」、4週間放置後の増殖率187%、評価「△」、6週間放置後の生きダニ数980匹、評価「×」、6週間放置後の増殖率1533%、評価「×」、総合評価(ダニ増殖抑制効果)「×」であった。比較例3は、比較例1よりもセル数を減少(セル径を大きく)させたことにより、4週間放置後及び6週間後の防ダニ性が比較例1よりも良くなっていることがわかる。
このように、本発明の防ダニ性ポリウレタンフォームは、優秀な防ダニ効果が長期に渡って得られ、寝具(枕、マットレス)、座布団、座椅子用パッド、衣料用パット、身に着ける防ダニ用品、玩具、車両のシートクッション等に好適である。

Claims (3)

  1. ポリオール、イソシアネート、発泡剤、触媒、整泡剤及び防ダニ剤を含む防ダニ性ポリウレタンフォーム用組成物から得られる防ダニ性ポリウレタンフォームであって、
    前記防ダニ剤が硼酸系ガラス粉末からなり、
    前記硼酸系ガラス粉末は、粒子径(D50%)が1~20μmで、且つ粒子径(D98%)が1~50μmであり、
    前記防ダニ性ポリウレタンフォーム用組成物における前記硼酸系ガラス粉末の添加率は0.3~5%であり、
    前記防ダニ性ポリウレタンフォームは、セル数が20~60個/25mmであることを特徴とする防ダニ性ポリウレタンフォーム。
  2. 前記防ダニ性ポリウレタンフォームの通気性が10~200L/minであることを特徴とする請求項1に記載の防ダニ性ポリウレタンフォーム。
  3. 請求項1または2に記載の防ダニ性ポリウレタンフォームを備える物品であって、前記物品が玩具または車両のシートクッションであることを特徴とする物品。
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