JP5211809B2 - 難黄変軟質ポリウレタンフォーム及び衣料関係用パッド - Google Patents

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本発明は難黄変軟質ポリウレタンフォームに係り、特に、主鎖に炭素−炭素二重結合を有するポリオールをポリウレタンフォーム原料として用いることにより、耐洗濯性等の耐久性を損なうことなく難黄変性を改善した軟質ポリウレタンフォームと衣料関係用パッドに関する。
軟質ポリウレタンフォームは良好なクッション性を有し、綿のように長期ないし繰り返し使用時にヘタることがなく、柔らかく良好な感触を有することから、ブラジャーパッド材、肩パッド材、ハンガーパッド材等の衣料関係用パッド材、紙おむつ、ナプキン等のサニタリー周辺材料、医療関連用品、その他各種雑貨素材等として広く使用されている。
従来の軟質ポリウレタンフォームは、製造時のポリオール原料中に酸化防止剤としてのBHT(ジブチルクレゾール)が含まれており、このBHTの変色(黄変)及び移染変色(軟質ポリウレタンフォームと接触する布地などを染色汚染する。)の問題があった。即ち、ポリウレタン原料としてBHTを含む配合で発泡を行った場合、発泡後のフォーム中にもBHTが残存することとなり、このBHTが大気中に含有される窒素酸化物(NO)と反応して黄変が発生する。また、BHTは昇華性があるため、揮散して近傍の生地に付着し同様に生地を変色させる。
また、軟質ポリウレタンフォームは紫外線の影響によっても黄変する。
このようなフォームの黄変及びこれに起因する移染変色は、衣料や医療、その他雑貨のような日用品用途の軟質ポリウレタンフォームとしては重大な欠陥となる。
従来、このようなフォームの黄変を防止するために、ポリウレタンフォーム原料に、酸化防止剤や紫外線吸収剤を添加する方法が知られている(特許文献1)。また、別手段として、変色の原因となる芳香族イソシアネートを使用せずに、耐黄変性に有効な脂肪族イソシアネートを使用する方法も知られている(特許文献2)。
また、主鎖にエステル結合(−C(=O)−O−)を有するポリオールをポリウレタンフォーム原料に用いた難黄変軟質ポリウレタンフォームも提案されている(特許文献3)。
特開平11-323126号公報 特開平10-36543号公報 国際公開2002/053018号公報
しかし、酸化防止剤や紫外線吸収剤は、少量配合では十分な効果が得られず、多量添加しようとすると、反応をコントロールすることが困難であり、また、酸化防止剤や紫外線吸収剤は非常に高価であるため製品のコストアップにつながるという問題があった。
また、脂肪族イソシアネートは高価であるため製品のコストアップを招く上に、湿熱耐久性に劣る製品となるという問題点があった。しかも、脂肪族イソシアネートを用いた軟質ポリウレタンフォームでは、洗剤液による劣化が激しく、洗濯が必要な衣料、寝具用途には使用できないといった問題もあった。
また、主鎖にエステル結合を有するポリオールを用いることにより、エステル結合を有しない通常のエーテル系ポリオールよりも耐黄変性は改善されるものの、このポリオールを用いたフォームにあっては、加水分解のために洗濯に対する耐久性が劣るものとなるという問題がある。
本発明は上記従来の問題点を解決し、従来の難黄変性改善技術とは異なる成分を用いて、耐湿熱性、耐洗濯性等の耐久性を損なうことなくフォームの難黄変性の改善を図り、黄変による劣化や外観の悪化の問題のない難黄変軟質ポリウレタンフォーム及び衣料関係用パッドを提供することを目的とする。
本発明(請求項1)の難黄変軟質ポリウレタンフォームは、ポリオールとイソシアネートとを含むポリウレタンフォーム原料を発泡させてなる軟質ポリウレタンフォームにおいて、該ポリオールが、イソプレンをモノマー成分とするポリオールと、下記(i)〜(iii)のいずれかのポリエーテルポリオールとを含み、JIS L0855準拠のNO 弱試験前後のYI値の差(ΔYI)が20以下であることを特徴とする。
(i) ポリオール骨格にエステル結合を有するポリエーテルポリオール、
(ii) ポリオール構造内にベンゼン環を複数個有するポリエーテルポリオール
(iii) ポリオール骨格内にエステル結合を有し、かつポリオール構造内にベンゼン環を複数個有するポリエーテルポリオール
本発明(請求項2)の難黄変軟質ポリウレタンフォームは、ポリオールとイソシアネートとを含むポリウレタンフォーム原料を発泡させてなる軟質ポリウレタンフォームにおいて、該ポリウレタンフォーム原料が尿素を含み、該ポリオールが、イソプレンをモノマー成分とするポリオールを含み、JIS L0855準拠のNO 弱試験前後のYI値の差(ΔYI)が20以下であることを特徴とする。
本発明(請求項)の衣料関係用パッドは、請求項1又は2に記載の難黄変軟質ポリウレタンフォームよりなることを特徴とする。
本発明によれば、ポリウレタンフォーム原料中のポリオールとして、主鎖に炭素−炭素二重結合を有するポリオールを用いることにより、耐湿熱性、耐洗濯性等の耐久性を損なうことなく、フォームの難黄変性を改善することができる。
本発明において、このようなポリオールを用いることによる難黄変性の改善効果の作用機構の詳細は明らかではないが、主鎖に炭素−炭素二重結合を導入することにより、この炭素−炭素二重結合部分で主鎖の運動性が低下し、主鎖の構造がある程度拘束されることにより、黄変し難くなることによるものと推定される。また、主鎖にエステル結合を導入する場合に比べて耐湿熱性、耐洗濯性が損なわれることはなく、取り扱い性、耐久性に優れたものとなる。
本発明で用いる主鎖に炭素−炭素二重結合を有するポリオールとしては、特にイソプレンをモノマー成分とするポリオールを用いる
また、本発明の難黄変軟質ポリウレタンフォームは、ポリウレタンフォーム原料に尿素を配合することにより、より一層難黄変性を高めることができる(請求項)。
本発明によれば、JIS L0855準拠のNO弱試験前後のYI値の差(ΔYI)が20以下の難黄変軟質ポリウレタンフォームが提供される。
以下に本発明の難黄変軟質ポリウレタンフォームの実施の形態を詳細に説明する。
本発明の難黄変軟質ポリウレタンフォームは、ポリウレタンフォーム原料中のポリオールとして、主鎖に炭素−炭素二重結合を有するポリオールを用いることを特徴とする。
本発明の難黄変軟質ポリウレタンフォームは、ポリオールとして主鎖に炭素−炭素二重結合を有するポリオールを用いること以外は、通常のポリウレタンフォーム原料を用いて常法に従って製造することができる。
以下に本発明の難黄変軟質ポリウレタンフォームの製造に用いるポリウレタンフォーム原料について説明する。
<ポリオール>
本発明において、ポリオールとしては、主鎖に炭素−炭素二重結合を有するポリオールを用いる。このポリオールとしては、特に制限がないが、イソプレン、1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン、2,3−ジメチルブタジエン、フェニルブタジエン等の共役ジエン系モノマーを構成単位としたもの等が挙げられる。
イソプレンをモノマー成分とするポリオールとしては具体的には、数平均分子量が1000〜8000程度、好ましくは、2000〜5000程度で、分子両末端にOH基を有するポリイソプレンポリオールの二重結合部分の一部に、必要に応じて、白金、バナジウム等の水素化触媒を用いて水素添加したものを用いることができる。
本発明において、このようなポリオールの使用量は、分子中の二重結合の割合にもよるが、ポリイソプレン系ではポリウレタンフォーム原料中の全ポリオール100重量部に対して15〜75重量部、特に30〜60重量部とすることが好ましい。炭素−炭素二重結合を有するポリオールの使用量が少ないと、このポリオールを用いることによる難黄変性の改善効果を十分に得ることができず、多過ぎると反応調整が困難になる他、硬度上昇、伸びの低下につながり、軟質ポリウレタンフォームとしての風合いを損ねる恐れがある。
併用するポリオールに特に制限はないが、耐湿熱性、耐洗濯性を考慮しながら、下記(i)〜(iii)のいずれかのポリエーテルポリオールを併用すると、通常のポリオール(後述の実施例におけるポリオールB)を併用する時よりも難黄変性を改善する事が出来る。
(i) ポリオール骨格にエステル結合を有するポリエーテルポリオール、
(ii) ポリオール構造内にベンゼン環を複数個有するポリエーテルポリオール
(iii) ポリオール骨格内にエステル結合を有し、かつポリオール構造内にベンゼン環を複数個有するポリエーテルポリオール
このようなポリエーテルポリオールとしては、フタル酸系ポリエーテルポリオール、マレイン酸系ポリエーテルポリオール等が例示される。このフタル酸系ポリエーテルポリオールとしては、例えば、グリセリンにプロピレンオキサイドと無水フタル酸を交互に付加し、末端をプロピレンオキサイドとしたポリエーテルポリオールが挙げられる。このフタル酸系ポリエーテルポリオールのフタル酸含有量は50〜70重量%であることが好ましい。
本発明においては、ポリオールは、本発明の効果を損なわない範囲で、上記の主鎖に炭素−炭素二重結合を有するポリオールや(i)〜(iii)以外のポリエーテルポリオールを含んでいても良い。
上記以外のポリオールとしては、例えばグリセリン、トリメチロールプロパン又はジエチレングリコールにプロピレンオキサイド、エチレンオキサイドを付加重合したポリエーテルポリオール、ジエチレングリコール、トリメチロールプロパン又はグリセリン等にアジピン酸を付加重合したポリエーテルポリオール等が挙げられる。
本発明で用いるポリオールは、難揮散性の高分子量酸化防止剤が添加されていても良い。この酸化防止剤としては、数平均分子量300以上の高分子フェノール系酸化防止剤が好適である。このフェノール系酸化防止剤の数平均分子量が300未満では、フェノール系酸化防止剤の揮散が生じ、移染変色が生じる。フェノール系酸化防止剤の数平均分子量は特に400以上、とりわけ600以上であることが好ましい。このようなフェノール系酸化防止剤としては、ユニロイヤル社製「ナウガード445」や(株)ADEKA製「AO80」等のフェノール系酸化防止剤を用いることができる。
このフェノール系酸化防止剤の配合量は、少な過ぎると酸化防止性能が弱く、多過ぎるとフォームの外観の乱れが生じるおそれがある。従って、フェノール系酸化防止剤の配合量はポリオール100重量部に対して0.05〜2.0重量部程度であることが好ましい。
なお、ポリオールは、BHTを実質的に含有しないことが好ましい。
<イソシアネート>
イソシアネートとしては、一分子中に2個以上のイソシアネート基を有する有機ポリイソシアネートであって、脂肪族系及び芳香族ポリイソシアネート化合物、これらの変性物を用いることができるが、これに限定されるものではない。脂肪族系ポリイソシアネートとしては、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、メチルシクロヘキサンジイソシアネート等が例示される。芳香族ポリイソシアネートとしては、トルエンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ポリメリックジフェニルメタンジイソシアネート等が例示される。これらの変性物としては、カルボジイミド変性物、プレポリマー変性物が例示される。本発明において好ましいポリイソシアネートは、芳香族系ポリイソシアネート又は芳香族系ポリイソシアネートの変性物であり、特に好ましくはトルエンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネートである。
<発泡剤>
発泡剤としては、ポリウレタンフォームの製造に使用される全ての発泡剤が使用できる。例えば、低沸点不活性溶剤としてトリクロロフルオロメタン、ジクロロジフルオロメタン等のフロン系化合物等、メチレンクロライド、液化炭酸ガス反応によってガスを発生するものとして水、酸アミド、ニトロアルカン等、熱分解してガスを発生するものとして重炭酸ナトリウム、炭酸アンモニウム等がある。これらのうち、好ましい発泡剤としては、メチレンクロライド、水等が挙げられる。
<触媒>
触媒としては、通常のウレタンフォームの製造に使用される全ての触媒が使用できる。例えば、ジブチルチンジラウレート、スタナスオクトエート等の錫系触媒、トリエチルアミン、テトラメチルヘキサンメチレンジアミン等の3級アミン類等が挙げられる
<整泡剤>
整泡剤としては、シリコーン系界面活性剤を用いることができる。
<ポリウレタンフォーム原料配合>
ポリオール、イソシアネート、触媒、発泡剤、整泡剤は、通常、次のような配合で用いられる。
ポリオール:100重量部
イソシアネート:90〜120(NCOインデックス)
触媒:0.01〜2.0重量部
発泡剤:1.0〜25.0重量部
整泡剤:0.1〜3.0重量部
<尿素>
ポリウレタンフォーム原料は、尿素を含むものであってもよく、尿素を含むことにより、より一層の難黄変性の改善効果を得ることができる。
ポリウレタンフォーム原料中の尿素の含有量が少な過ぎると、尿素を配合したことによる難黄変性の向上効果を十分に得ることができず、多過ぎると反応制御が困難になる。ポリウレタンフォーム原料中の尿素の割合は、ポリオール100重量部に対して0.1〜10重量部、特に0.5〜3重量部とすることが好ましい。
<難黄変性向上剤>
本発明においては、ポリウレタンフォーム原料に、紫外線吸収剤や耐NO化剤等の難黄変性向上剤を配合することにより、難黄変性をより一層改善することができる。
紫外線吸収剤としては、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤が好適であり、これは紫外線によるポリウレタンフォーム黄変を防止する。このベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤としては、チバジャパン(株)製「T−213」、(株)ADEKA製「LA−31」等を用いることができる。ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤の配合量が多過ぎると得られるフォームの外観の乱れが生じるおそれがあるので、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤の配合量はポリウレタン原料中のポリオール100重量部に対して0.1〜3.0重量部とするのが好ましい。
耐NO化剤としては、リン系酸化防止剤が好適であり、これは、ポリウレタンフォームのNO変色、熱プレス時の変色を防止する。このリン系酸化防止剤としては、(株)ADEKA製「3010」、「1178」等を用いることができる。リン系酸化防止剤の配合量が多過ぎると得られるフォームの外観の乱れが生じるおそれがあるので、リン系酸化防止剤の配合量はポリウレタン原料中のポリオール100重量部に対して0.5〜6.0重量部とするのが好ましい。
<その他の成分>
ポリウレタンフォーム原料中に、更に必要に応じて、難燃剤、その他の助剤が配合されても良い。難燃剤としては、トリス(2−クロロエチル)フォスフェート、トリス(2,3−ジブロモプロピル)フォスフェート等のような従来公知の難燃剤の他、金属水酸化物、三酸化アンチモン等の無機質粉末を用いることができる。
また、その他の助剤としては、顔料、染料などの着色粉末、タルク、グラファイトなどの粉末、ガラス短繊維、その他の無機増量剤や有機溶媒などが挙げられる。
なお、本発明の難黄変軟質ポリウレタンフォームは、衣料用パット材として使用する場合、硬度(JIS K6400)が5〜20kgf程度で、密度(JIS K6400)が16〜40kg/m程度であることが好ましい。
本発明の難黄変軟質ポリウレタンフォームは、比較的低温でそして比較的短時間で熱プレスしても目的形状の成形体を成形することができる。この成形体としては、ブラジャーパッド、肩パッド、ハンガーパッド等の衣料関係用パッドが例示される。中でも、この難黄変軟質ポリウレタンフォームはブラジャーパッドに適用するのに好適である。本発明の難黄変軟質ポリウレタンフォームを用いてパッドを成形するには、所定の大きさの発泡成形体を熱プレス用の金型の上型と下型との間に挟んで熱プレスすればよい。
このパッドは、そのままブラジャーパッド、肩パッド、ハンガーパッド等として用いられてもよく、布で被包されて用いられてもよい。布としては、織布、不織布のいずれでもよいが、織布が好適である。布の材質としては、綿などの天然繊維、ナイロン、ポリエステルなどの化学繊維のいずれでもよい。
本発明の難黄変軟質ポリウレタンフォームは変色しにくいので、この布の厚さが薄く、布を通して内部の難黄変軟質ポリウレタンフォームが透視される場合でも、布で被包されたパッド製品は長期にわたり変色が見られない。
以下に実施例及び比較例を挙げて本発明をより具体的に説明する。
実施例1,2、比較例1〜
表1に示す配合のポリウレタンフォーム原料を常法に従って25℃で発泡させて軟質ポリウレタンフォームを製造した。
この軟質ポリウレタンフォームについて、以下の評価を行い、結果を表1に示した。
<硬度>
JIS K6400に準拠して測定した。
<密度>
JIS K6400に準拠して測定した。
<NO変色試験>
各フォームについてJIS L0855準拠のNO弱試験及びNO強試験後のYI値を測定し、それぞれ試験前のYI値との差を求めた。なお、YI値は、日本電色工業(株)製測色色差計「ZE2000」にて測定した。NO弱試験前のYI値と試験後のYI値との差(ΔYI)が大きいほど変色が大きいことを示し、試験前のYI値と試験後のYI値との差(ΔYI)は40以下、特に30以下、とりわけ20以下であることが望まれる。
<UV変色試験>
各フォームにJIS L0842記載のカーボンアーク灯にて紫外線(UV)を40時間照射(ブラックパネル温度3℃)し、上記NO変色試験と同様にUV照射前後のYI値からΔYIを求めた。
Figure 0005211809
なお、表1中の註1〜7は次の通りである。
註1:出光興産(株)製「poly ip」
ポリイソプレンポリオール
OH価=46.6
数平均分子量=2500
註2:三洋化成工業(株)製「サンニックスGS3000V」
グリセリンにプロピレンオキサイドとエチレンオキサイドを付加
OH価=56
数平均分子量=3000
註3:三洋化成工業(株)製「サンニックスFK134」
グリセリンにプロピレンオキサイドと無水フタル酸を交互に付加し、末端をプロピレンオキサイドとしたポリエーテルポリオール
グリセリンとプロピレンオキサイドのモル比は50/50
フタル酸含有量は60重量%
OH価=56
数平均分子量=3000
註4:三井化学ポリウレタン(株)製「TDI80」
トリレンジイソシアネート
註5:東ソー(株)製「TOYOCAT ET33B」
アミン触媒
註6:エアープロダクツジャパン(株)製「DABCO CS−90」
アミン触媒
註7:日本化学産業(株)製「ニッカオクチック錫」
註8:東レ・ダウコーニング(株)製「L6202」
シリコーン界面活性剤
註9:三井化学(株)製 工業用尿素
註10:(株)トクヤマ製
表1の通り、本発明によれば、主鎖に炭素−炭素二重結合を有するジエン系ポリオールを用いることにより、NO変色性、UV変色性がいずれも著しく改善されることが分かる。更に、併用するポリオールとしてポリオール骨格内にエステル結合を有し、かつポリオール構造内にベンゼン環を複数個有するフタル酸系ポリエーテルポリオールを併用することにより、また、尿素を併用することにより、難黄変性がより一層改善されることが分かる。

Claims (3)

  1. ポリオールとイソシアネートとを含むポリウレタンフォーム原料を発泡させてなる軟質ポリウレタンフォームにおいて、該ポリオールが、イソプレンをモノマー成分とするポリオールと、下記(i)〜(iii)のいずれかのポリエーテルポリオールとを含み、JIS L0855準拠のNO 弱試験前後のYI値の差(ΔYI)が20以下であることを特徴とする難黄変軟質ポリウレタンフォーム。
    (i) ポリオール骨格にエステル結合を有するポリエーテルポリオール、
    (ii) ポリオール構造内にベンゼン環を複数個有するポリエーテルポリオール
    (iii) ポリオール骨格内にエステル結合を有し、かつポリオール構造内にベンゼン環を複数個有するポリエーテルポリオール
  2. ポリオールとイソシアネートとを含むポリウレタンフォーム原料を発泡させてなる軟質ポリウレタンフォームにおいて、該ポリウレタンフォーム原料が尿素を含み、該ポリオールが、イソプレンをモノマー成分とするポリオールを含み、JIS L0855準拠のNO 弱試験前後のYI値の差(ΔYI)が20以下であることを特徴とする難黄変軟質ポリウレタンフォーム。
  3. 請求項1又は2に記載の難黄変軟質ポリウレタンフォームよりなる衣料関係用パッド。
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