JP2009241736A - 後輪独立操舵装置 - Google Patents

後輪独立操舵装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2009241736A
JP2009241736A JP2008090358A JP2008090358A JP2009241736A JP 2009241736 A JP2009241736 A JP 2009241736A JP 2008090358 A JP2008090358 A JP 2008090358A JP 2008090358 A JP2008090358 A JP 2008090358A JP 2009241736 A JP2009241736 A JP 2009241736A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
screw member
resin
rear wheel
male screw
female screw
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2008090358A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5222607B2 (ja
Inventor
Takehiko Hakui
武彦 伯井
Hajime Kajiwara
肇 梶原
Masanori Watanabe
正憲 渡邉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Honda Motor Co Ltd filed Critical Honda Motor Co Ltd
Priority to JP2008090358A priority Critical patent/JP5222607B2/ja
Publication of JP2009241736A publication Critical patent/JP2009241736A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5222607B2 publication Critical patent/JP5222607B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Abstract

【課題】後輪に外力などが作用した場合に、作用した外力で送りねじ機構がずれることを防ぐことができる後輪独立操舵装置を提供する。
【解決手段】後輪独立操舵装置10は、アクチュエータ15のハウジング30内に備えたモータ38を回転させ、モータ38の回転を送りねじ機構43に伝え、送りねじ機構43の雄ねじ部材107の回転で雌ねじ部材108を軸方向に送り出してアクチュエータ15を伸縮させることで、後輪18の舵角を制御するものである。この後輪独立操舵装置10は、雌ねじ部材108の一端部108aに、雄ねじ部材107に荷重を作用させる樹脂部材131が設けられている。
【選択図】図5

Description

本発明は、アクチュエータを伸縮させて後輪の舵角を制御する後輪独立操舵装置に関する。
後輪独立操舵装置のなかには、アクチュエータを伸縮させてアッパリンクおよびロアリンクを制御することで、サスペンションのバンプ(伸び)、リバウンド(縮み)に伴うキャンバ角やトレッドの変化を抑えて操縦安定性能を高めるようにしたものが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
特公平6−47388号公報
特許文献1のアクチュエータは、モータの駆動で送りねじ機構の雄ねじ部材を回転させ、雄ねじ部材の回転で雌ねじ部材をモータから離れる方向や近づく方向に送り出すように構成されている。
モータの駆動で送りねじ機構の雌ねじ部材を送り出すことでアクチュエータが伸縮し、後輪のトー角を制御することができる。
後輪のトー角を制御することで、サスペンションのバンプ、リバウンドに伴うキャンバ角やトレッドの変化を抑えて操縦安定性能を高めることが可能であるとされている。
ところで、後輪独立操舵装置は、送りねじ機構の雄ねじ部材の回転で雌ねじ部材をモータから離れる方向や近づく方向に送り出している。
雄ねじ部材を雌ねじ部材に対して円滑に移動可能とするために、雄ねじ部材と雌ねじ部材との噛合部にバックラッシュ(雄ねじ部材および雌ねじ部材の各歯面間の遊び(隙間))が形成されている。
このため、例えば、後輪に外力などが作用した場合、後輪に作用した外力が雌ねじ部材に伝わり、雌ねじ部材がバックラッシュにより移動する(ずれる)虞がある。
すなわち、送りねじ機構がバックラッシュによりずれる虞がある。
送りねじ機構がバックラッシュによりずれた場合、雌ねじ部材の移動に連動して後輪がずれることが考えられる。
本発明は、後輪に外力などが作用した場合に、作用した外力で送りねじ機構がずれることを防ぐことができる後輪独立操舵装置を提供することを課題とする。
請求項1に係る発明は、アクチュエータのハウジング内に備えたモータを回転させ、前記モータの回転を送りねじ機構に伝え、前記送りねじ機構の雄ねじ部材の回転で雌ねじ部材を軸方向に送り出してアクチュエータを伸縮させることで、後輪の舵角を制御する後輪独立操舵装置において、前記雌ねじ部材および前記雄ねじ部材のうち、一方のねじ部材の一部に、他方のねじ部材に荷重を作用させる樹脂部材が設けられたことを特徴とする。
請求項1に係る発明では、雌ねじ部材および雄ねじ部材のうち、一方のねじ部材の一部に、他方のねじ部材に荷重を作用させる樹脂部材を設けた。
よって、雌ねじ部材および雄ねじ部材間の移動を樹脂部材で防ぐことができる。
これにより、例えば、後輪に外力などが作用した場合に、作用した外力で送りねじ機構がずれることを防ぐことができるという利点がある。
さらに、樹脂部材は金属に比べて剛性を低く抑えることができる。よって、雄ねじ部材を回転させて雌ねじ部材を送り出す際に、樹脂部材を弾性変形させることができる。
これにより、雄ねじ部材を雌ねじ部材に対して円滑に移動することができるという利点がある。
加えて、一方のねじ部材の一部に樹脂部材を設けたので、樹脂部材を設けていない部位には、バックラッシュが形成されている。
よって、バックラッシュに潤滑油が供給され、樹脂部材を設けていない雄ねじ部材および雌ねじ部材間を良好に潤滑することができる。
一方、樹脂部材を設けた部位には、潤滑油が供給され難い。しかし、樹脂材は無潤滑状態でも良好な滑りを得ることができる特性を備えている。
よって、樹脂材で形成した樹脂部材は、無潤滑状態でも雄ねじ部材に対して良好な滑りを得ることができる。
このように、樹脂部材を設けていない雄ねじ部材および雌ねじ部材間を良好に潤滑し、かつ、樹脂部材は無潤滑状態でも良好な滑りを得ることで、雄ねじ部材を雌ねじ部材に対して円滑に移動することができるという利点がある。
本発明を実施するための最良の形態を添付図に基づいて以下に説明する。なお、「前」、「後」、「左」、「右」は運転者から見た方向にしたがい、前側をFr、後側をRr、左側をL、右側をRとして示す。
図1は本発明に係る後輪独立操舵装置(第1実施の形態)を示す斜視図、図2は図1の2矢視図である。
後輪独立操舵装置10は、車体11に上下動可能に連結されたアッパアーム12およびロアアーム13と、アッパアーム12およびロアアーム13に操舵自在に連結されたナックル14と、ナックル14を操舵するアクチュエータ15と、ナックル14の上下動を緩衝する懸架ばね付きダンパー16とを備えた四輪操舵車両用のダブルウイッシュボーン式のリヤサスペンションである。
ナックル14に後輪18が回転自在に支持されている。
アッパアーム12は、基端部がゴムブッシュジョイント21,21で車体11に上下動可能に連結されている。
ロアアーム13は、基端部がゴムブッシュジョイント22…で車体11に上下動可能に連結されている。
アッパアーム12の先端部およびロアアーム13の先端部にボールジョイント23,24を介してナックル14の上部および下部が連結されている。
アクチュエータ15は、基端部がゴムブッシュジョイント26を介して車体11に連結され、先端部がゴムブッシュジョイント27を介してナックル14の後部位に連結されている。
懸架ばね付きダンパー16は、上端部16aが車体11(具体的には、サスペンションタワーの上壁19)に設けられ、下端部16bがゴムブッシュジョイント28を介してナックル14の上部に連結されている。
後輪独立操舵装置10によれば、アクチュエータ15を伸長することで、ナックル14の後部が車幅方向外側に押圧されて後輪18のトー角をトーイン方向に制御させることができる。
一方、アクチュエータ15を収縮することで、ナックル14の後部が車幅方向内側に引っ張られて後輪18のトー角をトーアウト方向に制御させることができる。
すなわち、アクチュエータ15は、トー角をコントロールするトーコントロールアクチュエータである。
よって、通常のステアリングホイール(不図示)の操作による前輪の操舵に加えて、後輪18のトー角を制御して車両の直進安定性能や旋回性能を高めることができる。
後輪18のトー角は、例えば、車速やステアリングホイールの操舵角に応じて制御される。
以下、図3〜図5に基づいてアクチュエータ15を詳しく説明する。
図3は図1の3−3線断面図である。
アクチュエータ15は、車体11(図2参照)側に連結されるゴムブッシュジョイント26が設けられた第1ハウジング31と、第1ハウジング31にボルト32…で一体に設けられた第2ハウジング33と、第2ハウジング33にスライド自在に支持された出力ロッド34とを備えている。
出力ロッド34は、ナックル14側に連結されるゴムブッシュジョイント27が設けられている。
第1、第2のハウジング31,33は、フランジ31a,33aがボルト32…で締結されることで一体に連結されている。すなわち、第1、第2のハウジング31,33でハウジング30が形成されている。
第1ハウジング31は、内部にモータ38が収納されている。
第2ハウジング33は、内部に、モータ38に連結された減速機41と、減速機41に連結されたカップリング42と、カップリング42に連結された送りねじ機構43とが収納されている。
モータ38は、カップ状のヨーク45と、ヨーク45のフランジ45aにボルト46…で締結されたベアリングホルダ47とを備えている。
ヨーク45およびベアリングホルダ47を締結するボルト46…を、第1ハウジング31にねじ結合することでモータ38は第1ハウジング31に取り付けられている。
ヨーク45の内周面に環状のステータ48が支持され、ステータ48内にロータ49が配置されている。
ロータ49の回転軸51は、一端部がヨーク45の底部にボールベアリング52を介して回転自在に支持され、他端部がベアリングホルダ47にボールベアリング53を介して回転自在に支持されている。
ベアリングホルダ47は、内面に、回転軸51のコミュテータ54に摺接するブラシ55が支持されている。
ブラシ55から延びた導線56が、グロメット57を介して外部に引き出されている。
減速機41は、第1遊星歯車減速機構61および第2遊星歯車減速機構62が直列に連結されている。
第1、第2の遊星歯車減速機構61,62を直列に連結することで、モータ38の回転を減速機41で大きく減速させてカップリング42に伝えることができる。
カップリング42に伝えられた回転は、送りねじ機構43の入力フランジ81に伝えられる。
図4は図3の4部拡大図である。
第2ハウジング33の軸方向中間部の内周面に第1スライドベアリング104が設けられ、第2ハウジング33の軸方向端部にエンド部材105がねじ結合されている。
エンド部材105の内周面に第2スライドベアリング106が設けられている。
第1、第2のスライドベアリング104,106に出力ロッド34が摺動自在に支持されている。
出力ロッド34内に送りねじ機構43が収納されている。
送りねじ機構43は、入力フランジ81(図3参照)に同軸上に設けられた雄ねじ部材107と、雄ねじ部材107の外周にねじ結合された雌ねじ部材108とを備えている。
雄ねじ部材107は、一端側(右側)が入力フランジ81の中心を貫通してナット112(図3参照)で締結されている。
雌ねじ部材108は、中空の出力ロッド34の内周面に嵌合され、他端側(左側)の外周が出力ロッド34の内周にねじ結合部114でねじ結合されている。
この送りねじ機構43は、入力フランジ81の回転を雄ねじ部材107に伝えることで、雌ねじ部材108を軸線111方向に移動させることができる。
よって、雌ねじ部材108と一体に出力ロッド34を軸線111方向に移動させることができる。
ここで、アクチュエータ15には、出力ロッド34の移動位置を検出し、検出した移動位置を制御装置(図示せず)にフィードバックする位置検出手段120が設けられている。
位置検出手段120は、出力ロッド34の外周にボルト121で固定された被検出部122と、被検出部122の位置を磁気的に検出する検出部123とを備えている。
検出部123は、第2ハウジング33に設けられたセンサ本体124に収納されている。
被検出部122は、一例として、永久磁石が用いられている。
検出部123は、一例として、コイル等が用いられている。
第2ハウジング33には開口部33bが形成されている。開口部33bを形成することで、出力ロッド34の移動に伴って被検出部122が移動した際に、被検出部122が第2ハウジング33に干渉することを防止できる。
図3に戻って、アクチュエータ15によれば、ハウジング30内に備えたモータ38を回転させ、モータ38の回転を入力フランジ81を介して雄ねじ部材107に伝えることができる。
雄ねじ部材107が回転することで、雌ねじ部材108を軸線111方向(軸方向)に送り出すことができる。
雌ねじ部材108を送り出してアクチュエータ15を伸縮させることで、後輪18(図2参照)の舵角を制御することができる。
図5は図4の5部拡大図、図6は本発明に係る送りねじ機構の雄ねじ部材から樹脂部材を外した状態を示す断面図である。
送りねじ機構43の雄ねじ部材107は、全体が金属で形成されたねじ部材である。
雌ねじ部材108は、樹脂材で形成された環状の樹脂部材131が一端部(一方のねじ部材の一部)108aに設けられ、その他の金属雌ねじ部132が金属で形成されたねじ部材である。
すなわち、雌ねじ部材108の一端部(右端部)108a側に環状の収納凹部134が形成され、環状の収納凹部134に環状の樹脂部材131が一体に設けられている。
雄ねじ部材107の歯面107aと金属雌ねじ部132の歯面132aとの間にはバックラッシュ(歯面107aおよび歯面132a間の遊び(隙間))135が形成されている。
歯面107aおよび歯面132a間にバックラッシュ135を形成することで、金属雌ねじ部132に対して雄ねじ部材107を円滑に移動させることが可能である。
よって、バックラッシュ135に潤滑油が供給され、歯面107aおよび歯面132a間を潤滑油で良好に潤滑することができる。
樹脂部材131は、外周が環状に形成され、内周に樹脂雌ねじ137が形成されている。
樹脂雌ねじ137は、雄ねじ部材107の歯面107aに対してバックラッシュ135が形成されていない状態で螺合されている。
すなわち、図6に示すように、樹脂雌ねじ137が螺合されていない状態において、樹脂雌ねじ137のリードL1が、雄ねじ部材107のリードL2に対して長く形成されている。
よって、樹脂雌ねじ137の歯部が雄ねじ部材107の歯面107a間に圧縮された状態で螺合されている。
そして、樹脂雌ねじ137の歯面137aは、雄ねじ部材107の歯面107a(他方のねじ部材)に荷重を作用させた状態で当接されている。
ここで、樹脂雌ねじ137を樹脂材で形成することで、金属製のねじに比べて剛性を小さく抑えることができる。よって、雄ねじ部材107を回転させて雌ねじ部材108を送り出す際に、樹脂雌ねじ137を弾性変形させることができる。
これにより、樹脂雌ねじ137の歯面137aおよび雄ねじ部材107の歯面107a間にバックラッシュ135のない状態でも、雄ねじ部材107を雌ねじ部材108に対して円滑に移動することができる。
加えて、樹脂材は無潤滑状態でも良好な滑りを得ることができる特性を備えている。よって、樹脂材で形成した樹脂雌ねじ137は、無潤滑状態でも雄ねじ部材107に対して良好な滑りを得ることができる。
このように、雄ねじ部材107および金属雌ねじ部132間を良好に潤滑することができ、かつ、樹脂雌ねじ137は無潤滑状態でも良好な滑りを得ることで、雄ねじ部材107を雌ねじ部材108に対して円滑に移動することができる。
以上説明したように、送りねじ機構43は、雌ねじ部材108の一端部108aに樹脂部材131を設けた。
よって、雌ねじ部材108および雄ねじ部材107間の移動(ずれ)を樹脂部材131で防ぐことができる。
これにより、例えば、後輪18(図2参照)に外力などが作用した場合に、作用した外力で送りねじ機構43がずれることを防ぐことができる。
つぎに、雄ねじ部材107の軸荷重を雌ねじ部材108で支える例を図7のグラフに基づいて説明する。
図7は第1実施の形態に係る雄ねじ部材の軸荷重を雌ねじ部材で支える例を説明するグラフである。
縦軸は雄ねじ部材107の軸荷重Fを示し、横軸は樹脂部材131のたわみ量δを示す。
ここで、軸荷重とは、雄ねじ部材107の軸方向に作用する荷重をいう。
この軸荷重は、例えば、後輪に外力などが作用した場合に、後輪に作用した外力が雌ねじ部材に伝わることにより生じる。
グラフG1は雄ねじ部材107の軸荷重(すなわち、雌ねじ部材108全体に作用する軸荷重)Fを示す。
グラフG2は樹脂雌ねじ137に作用する軸荷重Fを示す。
グラフG1に示すように、雄ねじ部材107に軸荷重Fとして0〜F1が作用した場合、樹脂部材131のたわみ量δが0〜δ1となる。
ここで、たわみ量δ1はバックラッシュの大きさと同等である。
よって、樹脂部材131のたわみ量δが0〜δ1間において、雄ねじ部材107の軸荷重Fを、雌ねじ部材108のうち、樹脂部材131で受けることができる。
これにより、雄ねじ部材107に軸荷重Fとして0〜F1が作用した場合に、雄ねじ部材107を樹脂部材131で支えて、雄ねじ部材107が軸方向に移動することを防ぐことができる。
このように、バックラッシュの範囲内で、雄ねじ部材107に軸荷重が生じた場合でも、雄ねじ部材107が軸方向に移動することを樹脂部材131で防ぐことができる。
したがって、例えば、後輪18に外力などが作用した場合に、後輪18に作用した外力が雌ねじ部材108に伝わり、雌ねじ部材108が不用意に移動(ずれて)してしまうことを防止できる。
一方、雄ねじ部材107に軸荷重FとしてF1〜F2が作用した場合、樹脂部材131のたわみ量δがδ1〜δ2となる。
ここで、たわみ量δ1〜δ2はバックラッシュの大きさを超えている。
よって、樹脂部材131のたわみ量δがδ1〜δ2間において、雄ねじ部材107の軸荷重Fを、樹脂部材131および金属雌ねじ部132で受けることができる。
これにより、雄ねじ部材107に軸荷重FとしてF1〜F2が作用した場合に、雄ねじ部材107を樹脂部材131および金属雌ねじ部132で支えて、雄ねじ部材107が軸方向に移動することを阻止することができる。
このように、バックラッシュの範囲外で、雄ねじ部材107に軸荷重が生じた場合には、雄ねじ部材107が軸方向に移動することを樹脂部材131および金属雌ねじ部132で防ぐことができる。
したがって、例えば、後輪18に外力などが作用した場合に、後輪18に作用した外力が雌ねじ部材108に伝わり、雌ねじ部材108が不用意に移動(ずれ)してしまうことを防止できる。
ところで、樹脂部材131のたわみ量δ2間では、雄ねじ部材107の軸荷重F2のうち、軸荷重F3を金属雌ねじ部132で受けることができる。
よって、樹脂部材131に作用する軸荷重をF4と小さく抑えることができる。
これにより、樹脂部材131の耐久性を良好に確保することができる。
つぎに、第2〜第6の実施の形態の送りねじ機構を図8〜図12に基づいて説明する。なお、第2〜第6の実施の形態の送りねじ機構において、第1実施の形態の送りねじ機構43と同一・類似部材については同じ符号を付して説明を省略する。
図8は本発明に係る送りねじ機構(第2実施の形態)を示す断面図である。
第2実施の形態の送りねじ機構140は、雄ねじ部材107のうち、樹脂材で形成された樹脂部材141が一部(一方のねじ部材の一部)107bに設けられ、その他の金属雄ねじ部142が金属で形成されている。
すなわち、雄ねじ部材107の溝部144に収納凹部145が形成され、収納凹部145に樹脂部材141が収納されている。
樹脂部材141を樹脂材で形成することで、金属製のねじに比べて剛性を小さく抑えることができる。よって、樹脂部材141を回転させて雌ねじ部材108を送り出す際に、樹脂部材141を弾性変形させることができる。
これにより、樹脂部材141および雌ねじ部材108間にバックラッシュ135のない状態でも、雄ねじ部材107(樹脂部材141)を雌ねじ部材108に対して円滑に移動することができる。
加えて、樹脂材は無潤滑状態でも良好な滑りを得ることができる特性を備えている。よって、樹脂材で形成した樹脂部材141は、無潤滑状態でも雄ねじ部材107に対して良好な滑りを得ることができる。
これにより、雄ねじ部材107を雌ねじ部材108に対して円滑に移動することができる。
以上説明したように、送りねじ機構140は、雄ねじ部材107に樹脂部材141を設けることで、雌ねじ部材108および雄ねじ部材107間の移動を樹脂部材141で防ぐことができる。
これにより、例えば、後輪18(図2参照)に外力などが作用した場合に、作用した外力で送りねじ機構140がずれることを防ぐことができる。
すなわち、第2実施の形態の送りねじ機構140によれば、第1実施の形態の送りねじ機構43と同様の効果を得ることができる。
なお、第2実施の形態では、樹脂部材141を1個のみを設けた例について説明したが、これに限らないで、樹脂部材141を複数箇所に設けることも可能である。
図9は本発明に係る送りねじ機構(第3実施の形態)を示す断面図である。
第3実施の形態の送りねじ機構150は、雄ねじ部材107のうち、樹脂材で形成された樹脂部材151が一部(一方のねじ部材の一部)107cに設けられ、その他の金属雄ねじ部152が金属で形成されている。
すなわち、雄ねじ部材107の歯部154に収納凹部155が形成され、収納凹部155に樹脂部材151が収納されている。
第3実施の形態の送りねじ機構150によれば、第2実施の形態の送りねじ機構140と同様の効果を得ることができる。
なお、第3実施の形態では、樹脂部材151を1個のみを設けた例について説明したが、これに限らないで、樹脂部材151を複数箇所に設けることも可能である。
図10は本発明に係る送りねじ機構(第4実施の形態)を示す断面図である。
第4実施の形態の送りねじ機構160は、収納凹部145内に圧縮ばね161が収納されたもので、その他の構成は第2実施の形態の送りねじ機構140と同じである。
収納凹部145内に圧縮ばね161を収納することで、樹脂部材141を圧縮ばね161で収納凹部145から押し出す方向に押圧することができる。
これにより、樹脂部材141が雌ねじ部材108に沿って摺動して、樹脂部材141の先端部が摩耗しても、樹脂部材141の先端部を雌ねじ部材108に対して荷重を常に作用させることができる。
さらに、第4実施の形態の送りねじ機構160によれば、第2実施の形態の送りねじ機構140と同様の効果を得ることができる。
なお、第4実施の形態では、樹脂部材141を1個のみを設けた例について説明したが、これに限らないで、樹脂部材141を複数箇所に設けることも可能である。
図11は本発明に係る送りねじ機構(第5実施の形態)を示す断面図である。
第5実施の形態の送りねじ機構170は、雄ねじ部材107に軸線方向に対して直交する方向に収納部171が貫通され、収納部171の開口171a,171aに臨ませて一対の樹脂部材141が収納され、一対の樹脂部材141間に圧縮ばね172が収納されたもので、その他の構成は第4実施の形態の送りねじ機構160と同じである。
第5実施の形態の送りねじ機構170によれば、一対の樹脂部材141を1個の圧縮ばね172を用いて押圧することができるので、部品点数を減らすことができる。
さらに、第5実施の形態の送りねじ機構170によれば、第4実施の形態の送りねじ機構160と同様の効果を得ることができる。
図12は本発明に係る送りねじ機構(第6実施の形態)を示す断面図である。
第6実施の形態の送りねじ機構180は、雌ねじ部材108のうち、樹脂材で形成された樹脂部材181が一部(一方のねじ部材の一部)108bに設けられ、その他の金属雌ねじ部182が金属で形成されている。
すなわち、雌ねじ部材108に軸線方向に直交する収納部183が貫通され、収納部183に樹脂部材181が収納されている。
収納部183はボルト184をねじ結合する雌ねじ34aと同軸上に形成されている。ボルト184は、ブロック186を出力ロッド34に取り付けた状態で、先端部184aが収納部183のうち外部側に突出している。
ブロック186には、被検出部122が設けられている。
ボルト184の先端部184aが樹脂部材181の外側端に当接することで、樹脂部材181の内側端を雄ねじ部材107の刃先107dに押圧することができる。
樹脂部材181の内側端を雄ねじ部材107の刃先107dに押圧することで、雄ねじ部材107の刃先107dに荷重を作用させることができる。
よって、第6実施の形態の送りねじ機構180によれば、第2実施の形態の送りねじ機構140と同様の効果を得ることができる。
さらに、ブロック186を取り付けるボルト184を利用して樹脂部材181を雄ねじ部材107の刃先107dに押し付けることができるので、部品点数を減らすことができる。
なお、前記実施の形態で示した送りねじ機構43、雄ねじ部材107、雌ねじ部材108、樹脂部材131,141,151,181などは例示した形状に限定するものではなく適宜変更が可能である。
本発明は、アクチュエータを伸縮させて後輪の舵角を制御する後輪独立操舵装置を備えた自動車への適用に好適である。
本発明に係る後輪独立操舵装置(第1実施の形態)を示す斜視図である。 図1の2矢視図である。 図1の3−3線断面図である。 図3の4部拡大図である。 図4の5部拡大図である。 本発明に係る送りねじ機構の雄ねじ部材から樹脂部材を外した状態を示す断面図である。 第1実施の形態に係る雄ねじ部材の軸荷重を雌ねじ部材で支える例を説明するグラフである。 本発明に係る送りねじ機構(第2実施の形態)を示す断面図である。 本発明に係る送りねじ機構(第3実施の形態)を示す断面図である。 本発明に係る送りねじ機構(第4実施の形態)を示す断面図である。 本発明に係る送りねじ機構(第5実施の形態)を示す断面図である。 本発明に係る送りねじ機構(第6実施の形態)を示す断面図である。
符号の説明
10…後輪独立操舵装置、15…アクチュエータ、18…後輪、30…ハウジング、38…モータ、43…送りねじ機構、107…雄ねじ部材、107b,107c…雄ねじ部材の一部(一方のねじ部材の一部)、108…雌ねじ部材、108a…雌ねじ部材の一端部(一方のねじ部材の一部)、108b…雌ねじ部材の一部(一方のねじ部材の一部)、131,141,151,181…樹脂部材。

Claims (1)

  1. アクチュエータのハウジング内に備えたモータを回転させ、前記モータの回転を送りねじ機構に伝え、前記送りねじ機構の雄ねじ部材の回転で雌ねじ部材を軸方向に送り出してアクチュエータを伸縮させることで、後輪の舵角を制御する後輪独立操舵装置において、
    前記雌ねじ部材および前記雄ねじ部材のうち、一方のねじ部材の一部に、他方のねじ部材に荷重を作用させる樹脂部材が設けられたことを特徴とする後輪独立操舵装置。
JP2008090358A 2008-03-31 2008-03-31 後輪独立操舵装置 Expired - Fee Related JP5222607B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008090358A JP5222607B2 (ja) 2008-03-31 2008-03-31 後輪独立操舵装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008090358A JP5222607B2 (ja) 2008-03-31 2008-03-31 後輪独立操舵装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009241736A true JP2009241736A (ja) 2009-10-22
JP5222607B2 JP5222607B2 (ja) 2013-06-26

Family

ID=41304161

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008090358A Expired - Fee Related JP5222607B2 (ja) 2008-03-31 2008-03-31 後輪独立操舵装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5222607B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018509338A (ja) * 2015-03-24 2018-04-05 アディエント ルクセンブルク ホールディング エス エー アール エル 車両座席用の調節装置及び車両座席

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS60116454U (ja) * 1984-01-18 1985-08-06 株式会社 吉田製作所 椅子のネジ機構
JPS63149465A (ja) * 1986-12-10 1988-06-22 Nippon Seiko Kk ボ−ルねじ
JPH04203650A (ja) * 1990-11-30 1992-07-24 Onishi Raito Kogyosho:Kk ねじ送り装置
JPH0647388B2 (ja) * 1985-11-28 1994-06-22 いすゞ自動車株式会社 全輪独立操舵装置
JPH09177924A (ja) * 1995-12-21 1997-07-11 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> ネジのバックラッシュ除去方法及び機構
JPH1047451A (ja) * 1996-07-31 1998-02-20 Ntn Corp バックラッシ除去送りねじ装置

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS60116454U (ja) * 1984-01-18 1985-08-06 株式会社 吉田製作所 椅子のネジ機構
JPH0647388B2 (ja) * 1985-11-28 1994-06-22 いすゞ自動車株式会社 全輪独立操舵装置
JPS63149465A (ja) * 1986-12-10 1988-06-22 Nippon Seiko Kk ボ−ルねじ
JPH04203650A (ja) * 1990-11-30 1992-07-24 Onishi Raito Kogyosho:Kk ねじ送り装置
JPH09177924A (ja) * 1995-12-21 1997-07-11 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> ネジのバックラッシュ除去方法及び機構
JPH1047451A (ja) * 1996-07-31 1998-02-20 Ntn Corp バックラッシ除去送りねじ装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018509338A (ja) * 2015-03-24 2018-04-05 アディエント ルクセンブルク ホールディング エス エー アール エル 車両座席用の調節装置及び車両座席

Also Published As

Publication number Publication date
JP5222607B2 (ja) 2013-06-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4319217B2 (ja) 伸縮アクチュエータ
JP4464955B2 (ja) 伸縮アクチュエータ
US8689927B2 (en) Electric power steering device
JP4310336B2 (ja) 伸縮アクチュエータ
JP4310347B2 (ja) 送りねじ機構
JP2008164017A5 (ja)
US20080217097A1 (en) Electric-powered power steering apparatus
JP4459278B2 (ja) 伸縮アクチュエータ
JP2008230298A (ja) 車両用アクチュエータ
JP2008013174A (ja) 電動式操向装置
CN102485570B (zh) 电动助力转向系统
JP2008540209A (ja) 後輪操舵装置及びこれを備えた原動機付き車両
JP2009173192A (ja) 後輪操舵装置
JP2009243621A (ja) 伸縮アクチュエータ
JP2009133339A (ja) 伸縮アクチュエータ
JP5222607B2 (ja) 後輪独立操舵装置
JP5090992B2 (ja) 伸縮アクチュエータ
JP2009241660A (ja) 後輪独立操舵装置
JP2010023813A (ja) 操舵装置
JP7091854B2 (ja) 十字軸継手
JP4815462B2 (ja) 伸縮アクチュエータ
JP5311862B2 (ja) 操舵装置
JP2015009632A (ja) 車輪操舵装置
JP2009236212A (ja) 伸縮アクチュエータ
JP6204306B2 (ja) 伸縮アクチュエータ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20101125

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120329

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120508

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120706

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130305

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130311

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20160315

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5222607

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees