JP2009238805A - 半導体装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】板状に形成されたヒートシンク3と、その表面3a側に固定される半導体チップ7と、ヒートシンク3の裏面3bが露出するようにヒートシンク3及び半導体チップ7を封止するモールド樹脂9とを備え、ヒートシンク3の側面35aのうちモールド樹脂9によって覆われる部分に、前記側面35aから前記表面3aに沿って延びる突起37が、前記ヒートシンク3の表面3a及び裏面3bとの間に段差を有して形成されている半導体装置1を提供する。
【選択図】図1
Description
ヒートシンク510には、その側面513から突出してモールド樹脂560に食い込む突起514が形成されており、これによってヒートシンク510とモールド樹脂560との密着性を高めている。また、ヒートシンク510の裏面512は、半導体チップ520において発生した熱を放熱するために外方に露出している。
この際、樹脂は、ヒートシンク510の表面511の周縁から裏面512側に向かうようにヒートシンク510の厚さ方向に流れるが、単純に突起514が張り出しているだけでは、突起514の上側において突起514の突出方向に向かう樹脂の流れが強くなり、樹脂が突起514の下側に回り込みにくくなる、という問題がある。この場合、突起514の下側においてモールド樹脂560内、あるいは、ヒートシンク510とモールド樹脂560との間にボイド(空洞)が生じる虞がある。
この場合には、相互に隣り合う突起の間に隙間が形成されるため、モールド樹脂で封止する際には、ヒートシンクの上方から流れてくる樹脂が、この隙間を通じて簡単に各突起の下端面側に回り込むことができる。したがって、突起の下端面側に樹脂のボイドが発生することを確実に防止することが可能となる。
さらに、突起をヒートシンクの側面の長手方向に分割して形成した場合には、相互に隣り合う突起の隙間にモールド樹脂が充填されるため、モールド樹脂と複数の突起とが長手方向に噛み合うことになる。したがって、ヒートシンクが長手方向に移動してモールド樹脂から剥離することも防止できる。
図1,2に示すように、この実施形態に係る半導体装置1は、厚板状のヒートシンク3の表面3aに、セラミック基板(基板)5及び半導体チップ7を順次重ねて配すると共に、ヒートシンク3の裏面3bが外方に露出するように、ヒートシンク3、セラミック基板5及び半導体チップ7をモールド樹脂9により封止して構成されている。また、セラミック基板5の表面5aには、半導体チップ7と同様に、複数(図1においては2つ)の外部接続リード11が配されており、一部(図1においては1つ)の外部接続リード11Bは、導電性を有する板状の接続板13を介して半導体チップ7と電気接続されている。
そして、ヒートシンク3の厚さ方向(図1,2におけるZ軸方向)に延びる第1凹部35の底面35aは、ヒートシンク3の長手方向に沿って形成されている。また、ヒートシンク3の長手方向に面する第1凹部35の内側面(側面)35bは、第2凹部36の一方の内側面36bと同一平面をなすように連ねて形成されており、これら第1凹部35及び第2凹部36の内側面35b,36bは、幅方向に沿ってヒートシンク3の外側にも向けられるように傾斜して形成されている。
具体的には、ヒートシンク3の側面をなす第1凹部35の底面35aには第1突起37が形成されている。そして、各底面35aに形成される第1突起37は、複数(図2においては各底面35aに2つずつ、図2全体では合計4つ)に分割して形成されており、ヒートシンク3の表面3aに沿う底面35aの長手方向に配列されている。これによって、相互に隣り合う底面35aの突起37の間に隙間が形成されている。
また、ヒートシンク3の側面をなす第1凹部35及び第2凹部36の内側面35b,36bには、第2突起38が形成されている。この第2突起38は、これら2つの内側面35b,36bにわたって一体に形成されている。
ここで、ヒートシンク3の表面3aと同じ方向に面する突起37,38の上端面37a,38a側には、各凹部35,36の底面35aや内側面35b,36bから(ヒートシンク3の表面3aに沿って)さらに内側に窪む窪み部39A,39Bが形成されている。この窪み部39A,39Bによって、上端面37a,38aが底面35aや内側面35b,36bよりも内側に延長され、その結果、突起37,38の上端面37a,38aの面積がヒートシンク3の裏面3bと同じ方向に面する突起37,38の下端面37b,38bよりも広く形成されることになる。
以上のように形成される突起37,38の下端面37b,38b側には、モールド樹脂9が充填されている。すなわち、突起37,38は、モールド樹脂9に対してヒートシンク3がその裏面3b方向に抜けないようにモールド樹脂9と係合することになる。
この構成されるセラミック基板5は、その裏面5bに形成された第3配線パターン54を介して、ヒートシンク3の表面3aに配されており、具体的には半田(不図示)を介してセラミック板51の裏面51bに形成された第3配線パターン54に固定されている。
半導体チップ7は、このセラミック基板5の表面の中央部分に配されており、半田(不図示)を介してセラミック板51の表面51aの中央部分から周縁部分の一端にわたって形成された第1配線パターン52に固定されている。すなわち、半導体チップ7は、ヒートシンク3と同様にセラミック基板5に固定されているが、セラミック基板5によってヒートシンク3と電気的に絶縁されている。
垂直板部112は、外部接続リード11をセラミック基板5に固定した状態において、セラミック基板5の表面5aから上方に延びるように配される。また、突出部114は、セラミック基板5の面方向に沿ってセラミック基板5から離れるように延出すると共に、モールド樹脂9の外方に突出している。
すなわち、これら複数の外部接続リード11は、いずれもヒートシンク3と同様にセラミック基板5に固定されているが、セラミック基板5によってヒートシンク3と電気的に絶縁されている。
その後、一体固定されたヒートシンク3、セラミック基板5、半導体チップ7、外部接続リード11及び接続板13をモールド樹脂9成形用の金型内に入れ、金型内に溶融した樹脂を流し込み、モールド樹脂9を形成する。
このように樹脂が流れることで、突起37,38の下端面37b,38b側にはモールド樹脂9が充填され、突起37,38が、モールド樹脂9に対してヒートシンク3がその裏面3b方向に抜けないようにモールド樹脂9と係合することになる。
以上のように樹脂を流し込むことでモールド樹脂9が形成され、半導体装置1の製造が完了する。
また、ヒートシンク3の表面3aとの間にも段差を有するように突起37,38が形成されると共に、窪み部39A,39Bによって突起37,38の上端面37a,38aの面積が下端面37b,38bよりも広く形成されることで、樹脂を流し込む際に、樹脂が突起37,38の下端面37b,38b側に回し込みやすくなるため、突起37,38の下端面37b,38b側においてモールド樹脂9内、あるいは、ヒートシンク3とモールド樹脂9との間にボイドが発生することを防止できる。
さらに、同一の底面35aに形成された突起37を分割して形成すると、相互に隣り合う突起37の隙間にもモールド樹脂9が充填されるため、モールド樹脂9と複数の突起37とがヒートシンク3の長手方向に噛み合うことになる。したがって、ヒートシンク3が長手方向に移動してモールド樹脂9から剥離することも防止できる。
例えば、窪み部39A,39Bによって突起37,38の上端面37a,38aの面積は下端面37b,38bよりも広く形成されているが、この窪み部は特に形成されなくてもよい。すなわち、突起37,38の上端面37a,38aの面積は下端面37b,38bと同等であってもよく、この場合でも、モールド樹脂9中にボイドが発生することを防止できる。
さらに、上述したように、突起37,38の形成位置が上記実施形態に限定されないことから、ヒートシンク3の平面視形状は、上記実施形態の形状に限らず、任意の形状に形成することができ、例えば第1凹部35や第2凹部36の無い単純な矩形状に形成されていてもよい。
さらに、セラミック基板5は、配線パターン52〜54を形成して構成されるとしたが、少なくともヒートシンク3や半導体チップ7、外部接続リード11を固定できるように構成されていればよく、例えばセラミック板51のみによって構成されてもよいし、あるいは、導電性を有する基板としてもよい。
なお、配線パターン52〜54を形成しない場合、半導体チップ7の一の外部接続リード11Aとの電気接続には、例えば上記実施形態の接続板13のように別途導電性の板部材を用いてもよい。また、セラミック基板5が導電性を有する基板である場合には、例えば、電気絶縁性を有する接着剤等を介して半導体チップ7やヒートシンク3、外部接続リード11を基板に接着すればよい。
3 ヒートシンク
3a 表面
3b 裏面
7 半導体チップ
9 モールド樹脂
35a 底面(側面)
35b,36b 内側面(側面)
37,38 突起
37a,38a 上端面
37b,38b 下端面
39A,39B 窪み部
Claims (3)
- 板状に形成されたヒートシンクと、その表面側に固定される半導体チップと、前記ヒートシンクの裏面が露出するように前記ヒートシンク及び前記半導体チップを封止するモールド樹脂とを備え、
厚さ方向に延びる前記ヒートシンクの側面のうち前記モールド樹脂によって覆われる部分に、前記側面から前記表面に沿って延びる突起が、前記ヒートシンクの表面及び裏面との間に段差を有して形成されていることを特徴とする半導体装置。 - 前記ヒートシンクの表面と同じ方向に面する前記突起の上端面側に前記側面から前記表面に沿って窪む窪み部を形成することで、前記上端面の面積が前記ヒートシンクの裏面と同じ方向に面する前記突起の下端面よりも広く形成されることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
- 前記突起が、複数に分割されて前記表面に沿う前記側面の長手方向に配列されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の半導体装置。
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2008
- 2008-03-26 JP JP2008079733A patent/JP5124330B2/ja active Active
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