JP2009237710A - 搬送装置のモーション制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 開始点から複数の中間点を通過させて目標点に至らせる動作において、移動時間の短縮が図れ、省エネルギの面でも優れた搬送装置のモーション制御装置を提供する。【解決手段】 移動体3に次の動作を行わせるモーション制御部7を設ける。開始点A、複数の中間点B1〜Bn、および目標点Cまでの、各移動区間M1〜Mm毎の移動体3の移動経路R1〜Rmを、次のように定める。制御対象となる移動区M1〜Mn間の両端を結ぶ直線L1〜Lnに対して、次の移動区間M2〜Mmの終端が位置する方向から離れる方向に移動した後に、前記終端へ近づく方向に戻る移動経路をとる。
【選択図】 図1

Description

この発明は、旋盤等の工作機械や、パンチプレス等の板材加工機等を含む加工機に設けられて、直交2軸方向にワークを搬送する搬送装置のモーション制御装置に関する。
この種の搬送装置では、図5に示す移動体50の移動の開始点Aから目標点Cへの位置決めにおいて、途中で複数の中間点B1〜Bnを通過しなければならないことがある。例えば、旋盤のガントリローダでは、ワークフィーダ51上のワークを把持し、工作機械の上方の走行経路から、機体カバーの上面にあるシャッタを通過して機内に下降させることが必要である。この場合、工作機械の上方の走行経路におけるワークフィーダ51の真上と、シャッタの開口の真上と、シャッタから主軸52の高さまで下降した位置とに、中間点B1,B2,Bnが設定される。また、板材加工機における板材を水平面上で直交2軸方向に移動させる搬送装置においては、途中の障害物を避けるために、上記のように複数の中間点B(B1〜Bn)を通過しなければならないことがある。
従来は、このような所定の中間点B1〜Bnを通過させる位置決めでは、開始点Aから各中間点B1〜Bnおよび目標点Cへの各点間の区間毎の位置決めに分割し、中間点B1〜Bnではなるべく停止しないで次の動作へ移る制御を行い、中間点B1〜Bnでは低速で近傍を通過するのが通例であった。
上記従来例の制御では、移動体50を、速度ゼロに近い状態で各中間点B1〜Bnの近傍を通過させ、目標点Cに向けて再加速しなければならない。そのため、移動に長い時間を要するという問題がある。
また、各中間点B1〜Bnでは、移動体50に速度の急な低下や再加速のための大きな加速度が発生する。この加速度により搬送装置に与えるショックが大きくて、機械強度への影響があり、エネルギの損失も大きいという問題がある。
この発明の目的は、開始点から複数の中間点を通過させて目標点に至らせる動作において、移動時間の短縮が図れ、搬送装置の強度上の要求も少なくて済み、省エネルギの面でも優れた搬送装置のモーション制御装置を提供することである。
この発明の他の目的は、開始点や目標点で、これらの点に対して真っ直ぐに移動体を対向して移動させることが必要な場合も、上記の目標を達成可能とし、かつ適切な移動経路の生成が簡単に行えるようにすることである。
この発明のさらに他の目的は、複数の中間点や目標点を順次繋ぐ各区間が、逆方向に折れ曲がる蛇行経路となる場合にも、上記の目標を達成可能とし、かつ適切な移動経路の生成が簡単に行えるようにすることである。
この発明の搬送装置のモーション制御装置(1)は、直交する第1および第2の座標軸(X,Y)の方向に移動自在に設けられ搬送物(W)を保持して移動する移動体(3)と、この移動体(3)を前記第1および第2の座標軸(X,Y)の方向に移動させる各軸の駆動源(4,5)とを有する搬送装置(2)において、前記各軸の駆動源(4,5)を制御する搬送装置(2)のモーション制御装置(1)であって、開始点(A)から目標点(C)まで、中間点(B1〜Bn)を通過して前記移動体(3)が移動するように、前記各軸(X,Y)の駆動源(4,5)を制御するモーション制御部(7)を備える。
前記開始点(A)、中間点(B1〜Bn)、および目標点(C)のうちの移動順が続く点の間で区分される各移動区間(M1〜Mm)毎の移動体(3)の移動経路(R1〜Rm)につき、制御対象となる移動区間(M1〜Mn)の両端を結ぶ直線(L1〜Ln)に対して、次の移動区間(M2〜Mm)の終端が位置する方向から離れる方向に移動した後に前記終端へ近づく方向に戻る移動経路をとるように、前記モーション制御部(7)により各軸の駆動源(4,5)の制御を行うものとする。
この構成のモーション制御装置(1)によると、モーション制御部(7)は、上記各移動区間(M1〜Mm)毎の移動体(3)の移動経路につき、制御対象となる移動区間(M1〜Mn)の両端を結ぶ直線(L1〜Ln)に対して、次の移動区間(M2〜Mm)の終端が位置する方向から離れる方向に移動した後に前記終端へ近づく方向に戻る移動経路をとるように、各軸の駆動源(4,5)の制御を行う。このように、一旦、次の移動区間(M2〜Mm)の終端とは逆方向に移動させておくため、いわば助走を行って中間点(B1〜Bn)を通過することになる。また、移動体(3)の移動経路(R1〜Rm)は、各中間(B1〜Bn)点を通る滑らかな曲線となる。このため、中間点(B1〜Bn)で急激に減速させたり急激に再加速する必要がなく、移動時間の短縮が図れる。また、移動体(3)に加わる加速度ベクトルの絶対値を可能な限り小さくできて、搬送装置(2)の強度上の要求も少なくて済み、省エネルギの面でも優れたものとなる。
この発明において、前記モーション制御部(7)は、前記各移動区間(M1〜Mm)の移動経路のうち、一端が前記開始点(A)となる移動区間(M1)の移動経路(R1)の始まり部分が直線経路部分(R1a)となり、または一端が前記目標点(C)となる移動区間(Mm)の移動経路(Rm)の終わり部分が直線経路部分(Rma)となり、または前記両直線経路部分(R1a,Rma)が生じるように、各軸の駆動源(4,5)の制御を行う直線経路生成部(16)を有するものとしても良い。
例えば、目標点Cが旋盤の主軸チャック(23)の場合、ワーク(W)の受渡しのために、主軸チャック(23)の軸心方向となる直線経路で移動体(3)を移動させる必要がある。また、開始点(A)がワークフィーダ(35)上のワーク(W)を把持する位置である場合、移動体(3)によりワーク(W)を確実に把持するためには、垂直に移動させる必要がある。このような直線移動が必要な部分を、上記直線経路生成部(16)で生成することで、開始点(A)や目標点(C)で、これらの点に対して真っ直ぐに移動体(3)を対向して移動させることが必要な場合も、上記の移動時間の短縮等の目標を達成可能とし、かつ適切な移動経路の生成が簡単に行える。
この発明において、前記モーション制御部(7)は、制御対象となる移動区間(M1〜Mn)両端を結ぶ直線(L2〜Ln)に対して、次の移動区間(M3〜Mm)の終端が位置する方向と、前の移動区間(L1〜Ln)の始端が位置する方向とが逆の場合は、前記直線に対して途中で交差するS字状の移動経路をとるように、各軸の駆動源(4,5)の制御を行うものとしても良い。例えば、実施形態に対応する図1では、移動区間(M3)の移動経路(Rn(R3))がS字状の移動経路となる。
このように、S字状の移動経路(Rn(R3))をとることで、各移動区間が、逆方向に折れ曲がる蛇行経路となる場合にも、上記の目標を達成可能とし、かつ適切な移動経路の生成が簡単に行える。
この発明の搬送装置のモーション制御装置は、直交する第1および第2の座標軸の方向に移動自在に設けられ搬送物を保持して移動する移動体と、この移動体を前記第1および第2の座標軸の方向に移動させる各軸の駆動源とを有する搬送装置において、前記各軸の駆動源を制御する搬送装置のモーション制御装置であって、開始点から目標点まで、中間点を通過して前記移動体が移動するように、前記各軸の駆動源を制御するモーション制御部を備え、前記開始点、中間点、および目標点のうちの移動順が続く点の間で区分される各移動区間毎の移動体の移動経路につき、制御対象となる移動区間の両端を結ぶ直線に対して、次の移動区間の終端が位置する方向から離れる方向に移動した後に前記終端へ近づく方向に戻る移動経路をとるように、前記モーション制御部により各軸の駆動源の制御を行うものとしたため、開始点から複数の中間点を通過させて目標点に至らせる動作において、移動時間の短縮が図れ、搬送装置の強度上の要求も少なくて済み、省エネルギの面でも優れたものとなる。
前記モーション制御部が、前記各移動区間の移動経路のうち、一端が前記開始点となる移動区間の移動経路の始まり部分が直線経路部分となり、または一端が前記目標点となる移動区間の移動経路の終わり部分が直線経路部分となり、または前記両直線経路部分が生じるように、各軸の駆動源の制御を行う直線経路生成部を有するものとした場合は、開始点や目標点で、これらの点に対して真っ直ぐに移動体を対向して移動させることが必要な場合も、上記の移動時間短縮等の目標を達成可能とし、かつ適切な移動経路の生成が簡単に行える。
制御対象となる移動区間の両端を結ぶ直線に対して、次の移動区間の終端が位置する方向と、前の移動区間の始端が位置する方向とが逆の場合は、前記直線に対して途中で交差するS字状の移動経路をとるように、前記モーション制御部により各軸の駆動源の制御を行うものとした場合は、複数の中間点や目標点を順次繋ぐ各区間が、逆方向に折れ曲がる蛇行経路となる場合にも、上記の移動時間短縮等の目標を達成可能とし、かつ適切な移動経路の生成が簡単に行える。
この発明の第1の実施形態にかかる搬送装置のモーション制御装置を、図1ないし図3と共に説明する。このモーション制御装置1の制御対象となる搬送装置2は、第1の座標軸であるX軸に沿う方向、およびX軸に直交する第2の座標軸であるY軸に沿う方向に移動可能な移動体3、およびこの移動体3をX軸およびY軸に沿う方向にそれぞれ移動させる各軸の駆動源4,5を有する搬送装置である。移動体3は、被搬送物を把持する手段を有している。各軸の駆動源4,5は、例えばサーボモータである。
このモーション制御装置1は、コンピュータおよびこのコンピュータに実行させるプログラム、並びに他の電気部品等からなり、基本制御部6およびモーション制御部7を有する。基本制御部6は、モーション制御部7の上位制御部となるものであり、移動体3の動作の開始等のシーケンス制御を行う。基本制御部6は、例えば、これら基本制御部6およびモーション制御部7を構成するプログラムとは別に設けられた搬送プログラム15を解読して実行する手段であって、その実行時の移動体3の全体の移動経路Rおよび移動速度の制御をモーション制御部7に行わせる。
モーション制御部7は、搬送装置2における上記各軸の駆動源4,5を制御する手段であって、X軸およびY軸で構成される直交座標系で、開始点Aから目標点Cまで、複数の中間点B1〜Bn(n:2以上の自然数)を通過して前記移動体3が移動するときの、移動経路Rおよび速度の指令を生成する。
上記開始点A、複数の中間点B1〜Bn、および目標点Cの位置関係を説明する。これこれらの各点A、B1〜Bn、Cは、上記直交座標系の平面内に位置する点があれば良いが、図示の例では、中間点が3つであって、次の関係とされている。
開始点Aは、ワーク供給台35上の搬送物であるワークWを、移動体3が把持する位置である。第1の中間点B1は、開始点Aの真上であって、移動体3の水平走行経路上の位置である。すなわち、開始点Aと第1の中間点B1とを結ぶ仮想直線L1は、Y軸と平行である。第2の中間点B2は、上記移動体3の水平走行経路上の所定の位置(後述の天井開口27の真上の位置)である。第1の中間点B1と第2の中間点B2とを結ぶ仮想直線L2は、X軸と平行である。第3の中間点Bn(B3)は、第2の中間点B2の真下であって、主軸チャック23の軸心Oの延長線上の位置である。主軸チャック23の軸心Oは、X軸に平行である。第2の中間点B2と第3の中間点Bnとを結ぶ仮想直線L3は、Y軸と平行である。目標点Cは、移動体3が主軸チャック23に対してワークWの受渡しを行う位置である。第3の中間点Bnと目標点Cとを結ぶ仮想直線Lnは、主軸チャック23の軸心Oの延長線上にあり、X軸と平行である。なお、座標原点は、任意の位置に設定しても良い。
上記全体の移動経路Rは、開始点C、複数の中間点B1〜Bn、および目標点Cのうちの移動順が続く点の間で区分される各移動区間M1〜Mm(m:n+1)毎に、区分移動経路R1〜Rmに区分される。上記各仮想直線L1〜L4は、請求項で言う「移動区間の両端を結ぶ直線」である。
モーション制御部7は、移動位置座標設定部8,移動範囲条件設定部9,直線経路生成部16,能力条件設定部10,経路演算手段11,および各軸駆動指令生成手段12を有し、さらにX軸およびY軸のサーボ制御手段13,14を有している。
移動位置座標設定部8は、開始点A、各中間点B1〜Bn、および目標点Cの各軸の座標位置を記憶する手段である。移動位置座標設定部8への各座標位置の入力は、基本制御部6を介して上記搬送プログラム15から与えることで行うが、キーボード等の入力手段から与えるようにしても良い。
移動範囲条件設定部9には、移動体3の移動が許容される許容ゾーンZが設定される。同図では、許容ゾーンZは、ハッチングを付した部分の間の白抜き部分で示している。許容ゾーンZは、制御対象となる搬送装置2やその周辺装置等に応じて適宜定められる。この許容ゾーンZは、例えば、上記各仮想直線L1〜L4の両側に、任意に定められる設定幅を持つ帯状のゾーンとされる。
移動範囲条件設定部9への許容ゾーンZの設定の入力は、適宜の入力手段で行うようにしても良く、またこの許容ゾーンZの座標は、移動体2のストローク限として定まる位置であっても良い。
直線経路生成部16は、移動経路Rを直線とする範囲を設定した手段である。この直線範囲として、一端が開始点Aとなる移動区間M1の移動経路R1の始まり部分となる直線範囲R1と、一端が目標点Cとなる移動区間Mmの移動経路Rmの終わり部分となる直線範囲Rmとが設定される。これら直線範囲R1,Rmは、任意に設定され、距離または座標値で設定される。
能力条件設定部10は、X軸最大速度、X軸最大加速度、Y軸最大速度、およびY軸最大加速度等が設定される。最大加速度は時定数として設定しても良い。これら最大速度および最大加速度は、X軸駆動源4やY軸駆動源5の能力、並びに移動抵抗となる移動体3の重量、移動体3に搬送される被搬送物の重量、および各部の摩擦係数等で定まる定格値等が設定される。これら最大速度および最大加速度の能力条件設定部10への入力は、適宜の入力手段で行う。
経路演算手段11は、上記移動位置座標設定部8、移動範囲条件設定部9、および能力条件設定部10の各設定値から、後述の所定の演算規則11aに従って、移動体1の移動経路Rおよび移動速度を計算する手段である。
各軸駆動指令生成手段12は、経路演算手段11の演算結果に従って、各軸の駆動指令を生成する手段であり、例えば、パルス分配等によって、位置および速度の指令となる各軸の駆動指令を出力する。
各軸のサーボ制御手段13,14は、各軸駆動指令生成手段12からパルス列等で出力された各軸の駆動指令に従ってX軸駆動源4およびY軸駆動源5を制御する手段である。サーボ制御手段13,14は、例えば、サーボモータからなるX軸駆動源4,Y軸駆動源5の有するパルスコーダ(図示せず)の出力を用いて閉ループ制御を行う。
経路演算手段11における演算規則11aにつき説明する。この演算規則11aは、基本的には移動体3が次の(1) 〜(6) の条件を満足するように移動する移動経路R,速度となるように、演算を行うものとされる。
(1) 開始点Aから、各中間点B1〜Bnを通過して、目標点Cにへ移動する。
(2) 各移動区間M1〜Mm毎の移動体3の移動経路R1〜Rn(n=m−1)につき、制御対象となる移動区R1〜Rn間の両端を結ぶ直線L1〜Lnに対して、次の移動区間L2〜Lmの終端が位置する方向から離れる方向に移動した後に、前記終端へ近づく方向に戻る移動経路R1〜Rnとする。なお、最後の移動区間Mmの移動経路Rmは、次の移動区間がなく、(2) の条件の適用外となる。
(3) 一端が開始点Aとなる移動区間M1の移動経路R1の始まり部分は、直線経路部分R1aとする。一端が目標点Cとなる移動区間Mmの移動経路Rmの終わり部分は、直線経路部分Rmaとする。
(4) 開始点Aから各中間点B1〜Bnを通過して目標点Cに至るまでの移動時間を最短とする。
(5) 制御対象となる移動区間M2〜Mnの両端を結ぶ直線L2〜Lnに対して、次の移動区間M2〜Mm の終端が位置する方向と、前の移動区間の始端が位置する方向とが逆の場合は、前記直線L2〜Lnに対して途中で交差するS字状の移動経路をとる。
(6) 許容ゾーンZ内から脱しない移動経路R1〜Rmとする。なお、許容ゾーンZを設定しない場合は、この許容ゾーンによる制限は行わない。
なお、上記(4) の設定条件は、例えば、上記移動範囲条件設定部9および能力条件設定部10に設定された各値を満足するという前提を含む条件である。この条件は、さらに、速度零から最大速度まで最大加速度(例えば、時定数で与えられる)で加速し、最大速度に達した後、減速も最大加速度で行う制御、いわゆる台形制御を行うという条件を含むものとしても良い。
経路演算手段11は、このような演算規則11aに従って、各移動区間(M1〜Mm)の移動経路Rおよび速度を演算する。
図1の下部に示す移動経路R(R1〜Rm)は、上記の条件(1) 〜(6) を満足する一例の概略を示す。駆動区間M1〜M3の上記各直線L1〜Lnは、コ字状となっているが、そのコ字状部分の外側に膨らむ曲線のR1〜Rmとなっている。また、移動区間M3の移動経路R3が、S字状となっている。
図2と共に、各軸X,Yの速度曲線の一部の例を示す。最初の移動区間M1は、移動経路R1の始まり部分がY軸方向の直線経路部分R1aであるため、移動開始時(時刻t1)ではY軸方向のみ駆動を行う。移動体2が、設定された直線経路部分R1aの終わりに達すると(時刻t2)、X軸方向につき、次の移動区間M2の終端(中間点B2)と反対側へ移動を開始する。この後、移動体2が第1の中間点B1に到達するまでに、X軸方向につき、上記次の移動区間M2の終端(中間点B2)側へ移動方向を反転する(時刻t3)。
移動体2が第1の中間点B1に到達したとき(時刻t4)は、X軸,Y軸ともに、移動状態にある。なお、X軸の速度曲線で形成される部分S1,S2の面積は、移動距離を示しており、これらS1,S2の面積は互いに等しい。
このように、一旦、X軸方向につき逆方向に移動するため、速度がある程度上昇した状態で、中間点B1を通過することになる。そのため、次の移動区間M2につき、中間点B1で速度零からX軸方向に移動開始する場合に比べて、移動時間が短縮される。
また、移動区間M3では、S字状の移動経路R3となるが、そのため、この移動経路R3の始端(中間点B2)においては、この区間の移動方向であるY軸方向に、ある程度の速度に達した状態で通過でき、かつ終端(中間点B3)においては、次の区間の移動方向であるX軸方向に、ある程度の速度に達した状態で通過することができる。そのため、移動時間が短縮される。
この構成のモーション制御装置によると、このようにモーション制御部7は、各移動区間M1〜Mm毎の移動体2の移動経路R1〜Rmにつき、制御対象となる移動区R1〜Rm間の両端を結ぶ直線L1〜Lnに対して、次の移動区間L2〜Lmの終端が位置する方向から離れる方向に移動した後に、前記終端へ近づく方向に戻る移動経路R1〜Rmをとるように、各軸の駆動源4,5の制御を行う。このように、一旦、次の移動区間L2〜Lmの終端とは逆方向に移動させておくため、いわば助走を行って中間点B1〜Bnを通過することになる。また、移動体3の移動経路R1〜Rmは、各中間点中間点B1〜Bnを通る滑らかな曲線となる。このため、中間点中間点B1〜Bnで急激に減速させたり急激に再加速する必要がなく、移動時間の短縮が図れる。また、移動体3に加わる加速度ベクトルの絶対値を可能な限り小さくできて、搬送装置2の強度上の要求も少なくて済み、省エネルギの面でも優れたものとなる。
また、モーション制御部7は、一端が開始点Aとなる移動区間M1の移動経路R1の始まり部分を直線経路部分R1aとし、かつ、一端が目標点Cとなる移動区間Mmの移動経路Rmの終わり部分を直線経路部分Rmaとする。
そのため、例えば、目標点Cが旋盤の主軸チャック23に対応する位置であっても、ワークWを主軸チャック23の軸心方向に移動させることができて、主軸チャック23への円滑かつ確実な受け渡しが行える。また、開始点Aがワークフィーダ等のワーク供給台35上のワークWを把持する位置である場合に、直線経路での昇降により、移動体2によってワークWを確実に把持することができる。
さらに、前記のように、各移動区間の方向の関係によって、S字状の移動経路R3とするため、各移動区間が、逆方向に折れ曲がる蛇行経路となる場合にも、上記の移動時間短縮等の目標を達成が可能となる。
図3は、上記実施形態のモーション制御装置1が適用される搬送装置2の具体例の一つを示す。同図は、加工機20とガントリ形式の搬送装置2とを備える加工設備を示す。
加工機20は、タレット旋盤等の工作機械であり、ベッド21上の主軸台22に、主軸チャック23を有する主軸が設置され、主軸台22の側方に、タレットからなる刃物台(図示せず)が設けられている。加工機20は、機体カバー26で覆われ、機体カバー26の天井板部26aに、主軸チャック23の上方に位置してシャッタ(図示せず)で開閉される天井開口27が設けられている。
搬送装置2は、加工機20の上方で水平(X軸方向)に延びるレール28に走行体29を設置し、走行体29に、前後移動台30および昇降ロッド31を介して、ローダヘッド32が昇降可能に設けられている。ローダヘッド32は、ワークWを把持する2個のローダチャック33を有している。これら2個のローダチャック33は、主軸チャック23に対向する向きと下向きとに設けられ、互いに位置を入れ換え可能とされている。上記ローダヘッド32が、図1の例の移動体3である。また、走行体29に搭載されて走行体29を走行駆動する駆動源29aが図1のX駆動源であり、前後移動台30に搭載されてローダヘッド32を昇降駆動する駆動源32aが図1のY軸駆動源である。加工機20からX軸方向に離れて、ワークフィーダ等のワーク供給台35が設けられている。
この加工設備では、ローダヘッド32が、開始点Aで、ワークフィーダ35上のワークWを下向きのローダチャック33で把持し、第1の中間点B1まで上昇する。この後、ローダヘッド32が走行体29の走行により機体カバー26の天井開口27の上方位置(中間点B2)まで走行し、ここから下降して天井開口27を通り、機内に進入する。主軸チャック23の高さ位置(第3の中間点B3)まで下降した後、主軸チャック23に対向してX軸方向に移動し、目標点Cに至ると、主軸チャック23に対してワークWの搬入を行う。このような移動を行うについて、各移動区間M1〜Mmにおける移動経路R1〜Rmが、上記の移動経路Rをとる。
図1の許容ゾーンZ(図1)は、例えば、天井開口27の縁にローダヘッド32が干渉しないで昇降できる範囲と、機体カバー26の上方でローダヘッド32が干渉しないで水平走行できる範囲と、ワークフィーダ35の上方でローダヘッド32が周辺物(図示せず)と干渉しないで走行できる範囲に対して設定される。
このようなガントリ形式の搬送装置2の場合に、この発明における前記各効果が効果的に発揮される。
図4は、上記実施形態のモーション制御装置1が適用される搬送装置2の他の具体例を示す。同図は、板材用の加工機40と搬送装置2とを備える加工設備を示す。
加工機40は、タレット式のパンチプレスからなり、テーブル41上の板材のワークWを前後(Y軸方向)および左右(X軸方向)に移動させる板材送り機構42、および加工位置PでワークWにパンチ加工を行うパンチ駆動機構43、並びにパンチ金型を支持するタレット44を備えている。この加工機40は、板材のワークWから複数の製品Waを切り取る加工が可能である。
搬送装置2は、2本の前後レール45上を移動する前後移動台46に、左右方向に延びるレール47が設けられ、レール47に走行自在に設置された走行体48に板材把持具49が設けられている。この走行体48が図1の移動体3となる。板材把持具49は、板材Wや製品Waを吸着する真空吸着パッド(図示せず)等を複数設けたものである。走行体48は、走行駆動源48aを搭載しており、この走行駆動源48aが図1の例のX駆動源4となる。図6の前後移動台46は前後移動用駆動源46aを搭載しており、この前後移動用駆動源46aが、図1の例のY軸駆動源5となる。
この構成の搬送装置2の場合にも、この発明における前記の各効果が効果的に発揮される。周辺物(図示せず)との干渉回避等のために、移動体3である走行体48につき、開始点から目標点まで、複数の中間点を通過して移動させることが必要な場合がある。その場合に、この発明の上記各効果が、効果的に発揮される。
この発明の一実施形態に係る搬送装置のモーション制御装置の概念構成を示すブロック図と、その移動体の移動経路とを示す説明図である。 移動体の各軸の速度曲線例の一部を示すグラフである。 搬送装置の具体例を示す破断正面図である。 搬送装置の他の具体例を示す平面図である。 従来例の説明図である。
符号の説明
1…モーション制御装置
2…搬送装置
3…移動体
4,5…駆動源
7…モーション制御部
11…経路演算手段
11a…演算規則
15…搬送プログラム
16…直線経路生成部
20…加工機
23…主軸チャック
27…天井開口
32…ローダヘッド(移動体)
40…加工機
46…前後移動台
48…走行体(移動体)
A…開始点
B1〜Bn…中間点
C…目標点
L1〜Ln,Lm…直線
M1〜,Mn,Mm…移動区間
O…軸心
R1a,R1Ma…直線経路部分
R1〜Rm,Rm…移動経路
X…第1の座標軸
Y…第2の座標軸
Z…許容ゾーン

Claims (3)

  1. 直交する第1および第2の座標軸の方向に移動自在に設けられ搬送物を保持して移動する移動体と、この移動体を前記第1および第2の座標軸の方向に移動させる各軸の駆動源とを有する搬送装置において、前記各軸の駆動源を制御する搬送装置のモーション制御装置であって、
    開始点から目標点まで、中間点を通過して前記移動体が移動するように、前記各軸の駆動源を制御するモーション制御部を備え、
    前記開始点、中間点、および目標点のうちの移動順が続く点の間で区分される各移動区間毎の移動体の移動経路につき、制御対象となる移動区間の両端を結ぶ直線に対して、次の移動区間の終端が位置する方向から離れる方向に移動した後に前記終端へ近づく方向に戻る移動経路をとるように、前記モーション制御部により各軸の駆動源の制御を行うものとした、
    ことを特徴とする搬送装置のモーション制御装置。
  2. 前記モーション制御部は、前記各移動区間の移動経路のうち、一端が前記開始点となる移動区間の移動経路の始まり部分が直線経路部分となり、または一端が前記目標点となる移動区間の移動経路の終わり部分が直線経路部分となり、または前記両直線経路部分が生じるように、各軸の駆動源の制御を行う直線経路生成部を有するものとした請求項1記載の搬送装置のモーション制御装置。
  3. 前記モーション制御部は、制御対象となる移動区間の両端を結ぶ直線に対して、次の移動区間の終端が位置する方向と、前の移動区間の始端が位置する方向とが逆の場合は、前記直線に対して途中で交差するS字状の移動経路をとるように、各軸の駆動源の制御を行うものとした請求項1または請求項2記載の搬送装置のモーション制御装置。
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