JP2009237365A - 投写型映像表示装置 - Google Patents

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博之 齋
Satoru Imai
悟 今井
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誠 前田
Takeshi Masutani
健 増谷
Toshiya Iinuma
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Abstract

【課題】光学素子の温度が許容温度範囲の上限を超えることを抑制することを可能とする投写型映像表示装置を提供する。
【解決手段】投写型映像表示装置100は、空気流路310を流れる空気を冷却する冷却装置300と、光学素子(液晶パネル40など)に照射される光の光量を制御する光源制御部220とを備える。光学素子は、空気流路310内に設けられる。冷却装置300は、動作開始指示を受けた場合に、空気流路310を流れる空気の冷却を開始する。光源制御部220は、動作開始指示を受けた場合に、所定光量よりも小さい光量の光が光学素子に照射されるように制御する。
【選択図】図4

Description

本発明は、光源と、光源から出射される光が照射される光学素子と、光学素子から出射された光を投写する投写光学系とを有する投写型映像表示装置に関する。
従来、光源と、光源から出射された光を変調する光学素子と、光学素子から出射された光を投写する投写光学系とを有する投写型映像表示装置が知られている。光学素子は、透過型液晶パネル、反射型液晶パネル、DMD(Digital Micromirror Device)などである。
上述した投写型映像表示装置では、光源から出射された光が光学素子に照射される。すなわち、光源から出射された光によって光学素子が加熱される。
従って、一般的には、投写型映像表示装置には、光学素子などの冷却対象を冷却する冷却装置が設けられる。光学素子などの冷却対象は、光源から出射される光の光路上に設けられている。従って、冷却装置としては、光源から出射される光を妨げないように、空冷式の冷却装置を用いることが好ましい。なお、液冷式の冷却装置などを用いることは好ましくないことに留意すべきである。
例えば、空冷式の冷却装置は、空気ダクト(空気流路)を流れる空気を冷却する冷却部を備える。冷却部としては、例えば、ペルチェ素子が用いられる。光学素子は、空気流路上に設けられる。光学素子は、空気流路を流れる空気(冷却風)によって冷却される(例えば、特許文献1)。
特開2005−121250公報
ところで、一般的には、投写型映像表示装置の電源が投入された場合に、空気流路を流れる空気の冷却を冷却部が開始するタイミングは、光の出射を光源が開始するタイミングと同じである。
ここで、空気流路に充満する空気を冷却部が冷却する必要があるため、空気流路を流れる空気が所定温度に達するまでの時間(以下、空気冷却時間)は、光源から出射される光量が所定光量に達するまでの時間(以下、光量立ち上げ時間)よりも長い。
上述したように、光源から出射される光は、光学素子に照射される。従って、空気冷却時間が光量立ち上げ時間よりも長いと、光学素子の温度が光学素子に許容される動作温度の範囲(以下、許容温度範囲)の上限を超える可能性がある。
そこで、本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、光学素子の温度が許容温度範囲の上限を超えることを抑制することを可能とする投写型映像表示装置を提供することを目的とする。
第1の特徴に係る投写型映像表示装置は、光源(光源10)と、前記光源から出射される光が照射される光学素子(液晶パネル40、入射側偏光板41及び出射側偏光板42)と、前記光学素子から出射された光を投写する投写光学系(投写レンズユニット160)とを有する。投写型映像表示装置は、空気の流路である空気流路(空気流路310)と、前記空気流路を流れる空気を冷却する冷却部(吸熱器320)とを有する冷却装置(冷却装置300)と、前記光学素子に照射される光の光量を制御する光量制御部(光源制御部220又は絞り量制御部250)とを備える。前記光学素子は、前記空気流路内に設けられる。前記光学素子に照射される光の光量は、通常動作状態において所定光量に定められている。前記冷却部は、自装置の動作開始を指示する動作開始指示を受けた場合に、前記空気流路を流れる空気の冷却を開始する。前記光量制御部は、前記動作開始指示を受けた場合に、前記所定光量よりも小さい光量の光が前記光学素子に照射されるように制御する。
かかる特徴によれば、冷却部は、自装置の動作開始を指示する動作開始指示を受けた場合に、空気流路を流れる空気の冷却を開始する。光量制御部は、動作開始指示を受けた場合に、所定光量よりも小さい光量の光が光学素子に照射されるように制御する。従って、動作開始指示を受けてから通常動作状態に至るまでにおいて、光学素子の温度が許容温度範囲の上限を超えることを抑制することができる。
第1の特徴において、前記光量制御部は、前記動作開始指示を受けた場合であっても、前記光学素子に光が照射されないように制御する。
第1の特徴において、前記光源は、複数の光源によって構成されている。前記光量制御部は、前記動作開始指示を受けた場合に、前記複数の光源のうち、一部分の光源から出射された光のみが前記光学素子に照射されるように制御する。
第1の特徴において、前記光源は、複数の光源によって構成されている。前記光量制御部は、前記動作開始指示を受けた場合に、前記複数の光源のうち、一部分の光源から出射された光が他部分の光源から出射された光よりも時間的に遅延して前記光学素子に照射されるように制御する。前記一部分の光源及び前記他部分の光源は幾何学的に対称である。
第1の特徴において、前記光量制御部は、前記光源に供給される電力を制御することによって、前記光学素子に照射される光の光量を制御する。
第1の特徴において、投写型映像表示装置は、前記光源と前記光学素子との間に設けられており、遮光部材によって構成された光量絞り部(光量絞り部60)をさらに備える。前記光量制御部は、前記光量絞り部を制御することによって、前記光学素子に照射される光の光量を制御する。
第1の特徴において、前記光量制御部は、前記動作開始指示を受けてから所定時間が経過するまで、前記所定光量よりも小さい光量の光が前記光学素子に照射されるように制御する。
第1の特徴において、前記冷却装置は、前記空気流路内の温度を検出する温度センサ(温度センサ381)を有する。前記光量制御部は、前記動作開始指示を受けてから前記温度センサによって検出された温度が所定温度を下回るまで、前記所定光量よりも小さい光量の光が前記光学素子に照射されるように制御する。
第1の特徴において、前記冷却装置は、前記冷却部の温度を検出する温度センサ(温度センサ382)を有する。前記光量制御部は、前記動作開始指示を受けてから前記温度センサによって検出された温度が所定温度を下回るまで、前記所定光量よりも小さい光量の光が前記光学素子に照射されるように制御する。
第1の特徴において、投写型映像表示装置は、前記光学素子を制御する光学素子制御部(映像制御部240)をさらに備える。前記光学素子は、1対の偏光板(入射側偏光板41及び出射側偏光板42)と、前記1対の偏光板に挟まれた液晶パネル(液晶パネル40)とによって構成されている。前記光学素子制御部は、前記動作開始指示を受けた場合に、前記光源から出射される光が前記1対の偏光板を透過するように前記液晶パネルを制御する。
本発明によれば、光学素子の温度が許容温度範囲の上限を超えることを抑制することを可能とする投写型映像表示装置を提供することができる。
以下において、本発明の実施形態に係る投写型映像表示装置について、図面を参照しながら説明する。なお、以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には、同一又は類似の符号を付している。
ただし、図面は模式的なものであり、各寸法の比率などは現実のものとは異なることに留意すべきである。従って、具体的な寸法などは以下の説明を参酌して判断すべきである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることは勿論である。
[第1実施形態]
(投写型映像表示装置の構成)
以下において、第1実施形態に係る投写型映像表示装置の構成について、図面を参照しながら説明する。図1は、第1実施形態に係る投写型映像表示装置100を示す図である。
図1に示すように、投写型映像表示装置100は、光源10と、フライアイレンズユニット20と、PBSアレイ30と、複数の液晶パネル40(液晶パネル40R、液晶パネル40G、液晶パネル40B)と、クロスダイクロイックプリズム50とを有する。
光源10は、白色光を発するUHPランプなどである。光源10が発する光は、赤成分光、緑成分光及び青成分光を含む。
フライアイレンズユニット20は、光源10が発する光を均一化する。具体的には、フライアイレンズユニット20は、フライアイレンズ20a及びフライアイレンズ20bによって構成される。
フライアイレンズ20a及びフライアイレンズ20bは、それぞれ、複数の微少レンズによって構成される。各微少レンズは、光源10が発する光が液晶パネル40の全面に照射されるように、光源10が発する光を集光する。
PBSアレイ30は、フライアイレンズユニット20から出射された光の偏光状態を揃える。例えば、PBSアレイ30は、フライアイレンズユニット20から出射された光をS偏光に揃える。
液晶パネル40Rは、赤成分光の偏光方向を回転させることによって赤成分光を変調する。液晶パネル40Rの光入射面側には、一の偏光方向(例えば、P偏光)を有する光を透過して、他の偏光方向(例えば、S偏光)を有する光を遮光する入射側偏光板41Rが設けられている。液晶パネル40Rの光出射面側には、一の偏光方向(例えば、P偏光)を有する光を遮光して、他の偏光方向(例えば、S偏光)を有する光を透過する出射側偏光板42Rが設けられている。
同様に、液晶パネル40G及び液晶パネル40Bは、それぞれ、緑成分光及び青成分光の偏光方向を回転させることによって緑成分光及び青成分光を変調する。液晶パネル40Gの光入射面側には、入射側偏光板41Gが設けられており、液晶パネル40Gの光出射面側には、出射側偏光板42Gが設けられている。液晶パネル40Bの光入射面側には、入射側偏光板41Bが設けられており、液晶パネル40Bの光出射面側には、出射側偏光板42Bが設けられている。
クロスダイクロイックプリズム50は、液晶パネル40R、液晶パネル40G及び液晶パネル40Bから出射された光を合成する。クロスダイクロイックプリズム50は、投写レンズユニット160側に合成光を出射する。
また、投写型映像表示装置100は、ミラー群(ダイクロイックミラー111、ダイクロイックミラー112、反射ミラー121〜反射ミラー123)と、レンズ群(コンデンサレンズ131〜コンデンサレンズ133、コンデンサレンズ140R、コンデンサレンズ140G、コンデンサレンズ140B、リレーレンズ151〜リレーレンズ153)とを有する。
ダイクロイックミラー111は、PBSアレイ30から出射された光のうち、赤成分光を透過する。ダイクロイックミラー111は、PBSアレイ30から出射された光のうち、緑成分光及び青成分光を反射する。
ダイクロイックミラー112は、ダイクロイックミラー111で反射された光のうち、青成分光を透過する。ダイクロイックミラー112は、ダイクロイックミラー111で反射された光のうち、緑成分光を反射する。
反射ミラー121は、赤成分光を反射して赤成分光を液晶パネル40R側に導く。反射ミラー122及び反射ミラー123は、青成分光を反射して青成分光を液晶パネル40B側に導く。
コンデンサレンズ131は、光源10が発する白色光を集光するレンズである。コンデンサレンズ132は、ダイクロイックミラー111を透過した赤成分光を集光する。コンデンサレンズ133は、ダイクロイックミラー111で反射された緑成分光及び青成分光を集光する。
コンデンサレンズ140Rは、液晶パネル40Rに赤成分光が照射されるように、赤成分光を略平行光化する。コンデンサレンズ140Gは、液晶パネル40Gに緑成分光が照射されるように、緑成分光を略平行光化する。コンデンサレンズ140Bは、液晶パネル40Bに青成分光が照射されるように、青成分光を略平行光化する。
リレーレンズ151〜リレーレンズ153は、青成分光の拡大を抑制しながら、液晶パネル40B上に青成分光を略結像する。
さらに、投写型映像表示装置100は、投写レンズユニット160を有する。投写レンズユニット160は、クロスダイクロイックプリズム50から出射された合成光(映像光)をスクリーン上などに投写する。
ここで、投写型映像表示装置100は、投写型映像表示装置100を構成する光学素子を冷却する冷却装置300を有する。冷却装置300は、液晶パネル40、入射側偏光板41及び出射側偏光板42などの光学素子を冷却する。
具体的には、冷却装置300は、空気の流路である空気流路を有しており、空気流路内で空気を循環させる。冷却装置300は、空気流路内を流れる空気を冷却する。冷却対象の光学素子(液晶パネル40、入射側偏光板41及び出射側偏光板42、光学補償板(不図示))は、空気流路内に設けられている。なお、冷却装置300の詳細については後述する(図2を参照)。
(冷却装置の構成)
以下において、第1実施形態に係る冷却装置の構成について、図面を参照しながら説明する。図2は、第1実施形態に係る冷却装置300を示す図である。なお、図2は、図1に示すA方向から投写型映像表示装置100を見た図である。
図2に示すように、冷却装置300は、空気流路310と、吸熱器320と、圧縮機330と、放熱器340と、減圧器350と、冷媒流路360と、循環ファン370とを有する。
ここでは、冷媒流路360内を循環する冷媒としてCO冷媒を例に挙げて説明する。また、図3を参照しながら、冷媒の循環について説明する。図3において、縦軸は、CO冷媒に対する圧力(P)であり、横軸は、CO冷媒のエンタルピー(h)である。等温線は、温度が一定となる圧力(P)及びエンタルピー(h)の組み合わせを示す線である。飽和液線は、過冷却液と湿り蒸気との境界を示す線であり、飽和蒸気線は、湿り蒸気と過熱蒸気との境界を示す線である。臨界点は、飽和液線と飽和蒸気線との境目である。
空気流路310は、空気の流路である。上述したように、空気流路310内には、冷却対象の光学素子(液晶パネル40、入射側偏光板41及び出射側偏光板42、光学補償板(不図示))が設けられる。
吸熱器320は、冷媒流路360内を循環する冷媒によって、空気流路310内を流れる空気を冷却する冷却部である。すなわち、吸熱器320では、空気流路310内を流れる空気の熱をCO冷媒が吸熱する。図3では、工程(1)に示すように、CO冷媒による吸熱によって、圧力(P)が一定のまま、エンタルピー(h)が増大する。
圧縮機330は、吸熱器320において蒸発した冷媒を圧縮する。図3では、工程(2)に示すように、圧力(P)の増大によって、CO冷媒の過熱度が増大する。
放熱器340は、圧縮機330によって圧縮された冷媒の熱を放熱する。図3では、工程(3)に示すように、CO冷媒の冷却によって、圧力(P)が一定のまま、エンタルピー(h)が減少する。これによって、CO冷媒は、過冷却液に遷移する。
減圧器350は、放熱器340によって放熱された冷媒を減圧する。図3では、工程(4)に示すように、エンタルピー(h)が一定のまま、圧力(P)が減少する。これによって、CO冷媒は、湿り蒸気に遷移する。
なお、図3は、投写型映像表示装置100の使用環境温度が比較的低温であるケースを例示している。投写型映像表示装置100の使用環境温度が比較的高温になるケースでは、放熱器340で放熱される工程(3)の圧力が臨界圧力以上となる超臨界サイクルとなる。
冷媒流路360は、冷媒の流路である。具体的には、冷媒流路360は、吸熱器320、圧縮機330、放熱器340及び減圧器350を通る環状の流路である。
循環ファン370は、空気流路310内において空気を循環させるファンである。具体的には、循環ファン370は、吸熱器320によって冷却された空気を光学素子側に送り出す。
なお、冷却装置300は、温度センサ381又は温度センサ382を有していてもよい。温度センサ381は、空気流路310内を流れる空気の温度を検出する。温度センサ382は、吸熱器320(冷却部)の温度を検出する。
空気流路310内を流れる空気の温度を検出する温度センサ381の位置は、空気流路310内のどの位置であってもよい。温度センサ381の位置は、吸熱器320や光学素子を通過する空気の流れの出口から遠い位置である方が好ましい。吸熱器320や光学素子では、これらを通過する空気温度が大きく変化するため、これらの出口では、空気温度のムラが大きく、これらの出口に温度センサ381を配置すると、平均的な空気温度を検出することが難しい。
一方で、これらの出口に温度センサ381を配置すると、空気温度が均一化して、平均的な空気温度を検出することが容易である。
図2では、吸熱器320に空気が吸い込まれる側に温度センサ381が配置されているが、光学素子に空気が吸い込まれる側に温度センサ381を配置することも好ましい。
冷却部の温度を検出する温度センサ382の位置は、吸熱器320内の冷媒流路のうち、冷媒流路の中間部分以降の位置であることが好ましい。吸熱器320内の冷媒流路のうち、冷媒流路の入り口の温度は、空気流路310内の空気温度と関連性が小さい場合がある。従って、冷媒流路の入り口は、空気流路310内の空気温度を温度センサ382が間接的に検出する位置としては好ましくない。
一方で、冷媒流路の中間部分以降の温度は、空気流路310内の空気温度と関連性が比較的大きい。従って、冷媒流路の中間部分以降の位置は、空気流路310内の空気温度を温度センサ382が間接的に検出する位置として好ましい。
(制御ユニットの構成)
以下において、第1実施形態に係る制御ユニットの構成について、図面を参照しながら説明する。図4は、第1実施形態に係る制御ユニット200を示すブロック図である。
第1実施形態では、液晶パネル40(すなわち、入射側偏光板41)に照射される光の光量は、通常動作状態において所定光量に定められていることに留意すべきである。通常動作状態は、投写型映像表示装置100の動作が安定した状態において、投写型映像表示装置100が映像光を投写する状態である。
図4に示すように、制御ユニット200は、操作受付部210と、光源制御部220と、冷却制御部230と、映像制御部240とを有する。
操作受付部210は、操作I/F(不図示)などから、操作指示を受け付ける。操作指示は、例えば、投写型映像表示装置100の動作開始を指示する動作開始指示を含む。動作開始指示は、例えば、投写型映像表示装置100の電源投入指示、映像の表示開始指示などである。
光源制御部220は、動作開始指示に応じて、光源10を制御する。具体的には、光源制御部220は、光源10に供給される電力を制御する。光源制御部220は、光源10に供給される電力の絶対量を制御してもよい。光源制御部220は、光源10に供給される電力をパルスによって制御してもよい。
ここで、光源制御部220は、動作開始指示を受けた場合に、所定光量よりも小さい光量の光が液晶パネル40(すなわち、入射側偏光板41)に照射されるように、光源10に供給される電力を制御する。具体的には、光源制御部220は、所定電力よりも小さい電力を光源10に供給するように、光源10に供給される電力を制御する。なお、所定電力は、液晶パネル40(すなわち、入射側偏光板41)に所定光量の光を照射するために必要な電力である。
光源10に供給される電力の制御方法としては、例えば、光源10に供給される電力を所定電力の半分に制御する方法、光源10に供給される電力を“0”に制御する方法などが考えられる。
以下においては、液晶パネル40(すなわち、入射側偏光板41)に照射される光量を所望光量よりも低減させる期間を“光量低減期間”と称する。光量低減期間は、(1)動作開始指示を受けてから所定時間が経過するまでの期間、(2)動作開始指示を受けてから、温度センサ381によって検出された温度(空気流路310内を流れる空気の温度)が所定温度を下回るまでの期間、(3)動作開始指示を受けてから、温度センサ382によって検出された温度(吸熱器320の温度)が所定温度を下回るまでの期間などである。
冷却制御部230は、動作開始指示に応じて、冷却装置300を制御する。ここでは、冷却制御部230は、動作開始指示を受けた場合に、冷却装置300の動作を直ちに開始する。すなわち、動作開始指示を受けた場合に、冷却装置300は、空気流路310内を流れる空気の冷却を直ちに開始する。
映像制御部240は、動作開始指示に応じて、液晶パネル40を制御する。例えば、映像制御部240は、DVD再生装置や内蔵メモリに格納された映像データに基づいて、液晶パネル40上に表示される映像を制御する。
ここで、映像制御部240は、光量低減期間において、光源10から出射された光の全てが出射側偏光板42を透過するように液晶パネル40を制御する。すなわち、映像制御部240は、スクリーン上に白映像が表示されるように液晶パネル40を制御する。
映像制御部240は、赤成分光、緑成分光及び青成分光のうち、特定の色成分光のみが出射側偏光板42を透過するように液晶パネル40を制御してもよい。例えば、映像制御部240は、他の色成分光に比べて光エネルギーが大きい青成分光のみが出射側偏光板42Bを透過するように液晶パネル40Bを制御する。
(光学素子の冷却)
以下において、第1実施形態に係る冷却対象の光学素子の冷却について、図面を参照しながら説明する。図5(a)及び図5(b)は、第1実施形態に係る冷却対象の光学素子の冷却を説明するための図である。なお、冷却対象の光学素子は、上述したように、液晶パネル40、入射側偏光板41及び出射側偏光板42、光学補償板(不図示)である。
図5(a)において、縦軸は、冷却対象の光学素子などの温度を示しており、横軸は、動作開始指示から経過した時間を示している。温度tは、室温である。温度tは、冷却対象の光学素子に許容される動作温度の範囲(以下、許容温度範囲)の上限である。
図5(b)において、縦軸は、光源10に供給される電力を示しており、横軸は、動作開始指示から経過した時間を示している。電力Pは、液晶パネル40(すなわち、入射側偏光板41)に所定光量の光を照射するために必要な所定電力である。電力Pは、所定電力の半分の電力である。
ここで、図5(a)において、曲線aは、冷却装置300を動作させないケースを示している。曲線b〜曲線dは、冷却装置300を動作させるケースを示している。曲線bは、所定電力が光源10に供給されるケースを示している。
曲線cは、動作開始指示を受けてから時間Xが経過するまで、所定電力の半分の電力が光源10に供給されるケースを示している(図5(b)における曲線cを参照)。曲線dは、動作開始指示を受けてから時間Xが経過するまで、電力が光源10に供給されないケースを示している(図5(b)における曲線dを参照)。
曲線eは、空気流路310内を流れる空気の温度を示している。すなわち、曲線eは、温度センサ381によって検出される温度を示している。曲線fは、吸熱器320の温度を示している。すなわち、曲線fは、温度センサ382によって検出される温度を示している。
曲線a〜曲線dに示すように、曲線a及び曲線bでは、冷却対象の光学素子の温度が許容温度範囲の上限(温度t)を超えてしまう。特に、曲線bでは、冷却装置300を動作させているにもかかわらず、光学素子の温度が許容温度範囲の上限(温度t)を超えている。
これに対して、曲線c及び曲線dでは、冷却対象の光学素子の温度が許容温度範囲の上限(温度t)を超えていない。
ここで、光量低減期間としては、上述した(1)〜(3)の期間が考えられる。所定時間や所定温度は、図5(a)に示す温度変化を予め測定して、光学素子の温度が許容温度範囲の上限(温度t)を超えないように定められる。
具体的には、光量低減期間として(1)の期間を用いるケースでは、所定時間は時間Xである。光量低減期間として(2)の期間を用いるケースでは、所定温度は温度tである。光量低減期間として(3)の期間を用いるケースでは、所定温度は温度tである。
(作用及び効果)
第1実施形態では、冷却装置300(吸熱器320)は、動作開始指示を受けた場合に、空気流路310を流れる空気の冷却を開始する。光源制御部220は、動作開始指示を受けた場合に、所定電力よりも小さい電力を光源10に供給するように、光源10に供給される電力を制御する。従って、動作開始指示を受けてから通常動作状態に至るまでにおいて、冷却対象の光学素子の温度が許容温度範囲の上限を超えることを抑制することができる。
第1実施形態では、光源制御部220は、光量低減期間において、所定電力よりも小さい電力を光源10に供給するように、光源10に供給される電力を制御する。光量低減期間は、(1)動作開始指示を受けてから所定時間が経過するまでの期間、(2)動作開始指示を受けてから、温度センサ381によって検出された温度が所定温度を下回るまでの期間、(3)動作開始指示を受けてから、温度センサ382によって検出された温度が所定温度を下回るまでの期間などである。従って、冷却対象の光学素子の温度が許容温度範囲の上限を超えることを抑制しながら、液晶パネル40(すなわち、入射側偏光板41)に所定光量の光を適切なタイミングで照射することができる。
第1実施形態では、映像制御部240は、光量低減期間において、光源10から出射された光の全てが出射側偏光板42を透過するように液晶パネル40を制御する。従って、光の遮光に起因する出射側偏光板42の温度上昇を抑制することができる。
第1実施形態では、映像制御部240は、光量低減期間において、他の色成分光に比べて光エネルギーが大きい青成分光のみが出射側偏光板42Bを透過するように液晶パネル40Bを制御する。光の遮光に起因する出射側偏光板42Bのダメージを抑制することができる。
[第2実施形態]
以下において、第2実施形態について、図面を参照しながら説明する。以下においては、第1実施形態と第2実施形態との相違点について主として説明する。
具体的には、第1実施形態では、冷却対象の光学素子に照射される光量は、光源10に供給される電力によって制御される。これに対して、第2実施形態では、冷却対象の光学素子に照射される光量は、遮光部材によって構成された光量絞り部によって制御される。
(投写型映像表示装置の構成)
以下において、第2実施形態に係る投写型映像表示装置の構成について、図面を参照しながら説明する。図6は、第2実施形態に係る投写型映像表示装置100を示す図である。図6では、図1と同様の構成について同様の符号を付している。
図6に示すように、投写型映像表示装置100は、図1に示した構成に加えて、光量絞り部60を有する。
光量絞り部60は、光源10と液晶パネル40との間に設けられる。光量絞り部60は、遮光部材によって構成される。光量絞り部60は、光源10から出射される光を遮光する量(絞り量)を変更可能に構成されている。光量絞り部60は、例えば、シャッタなどによって構成される。これによって、光量絞り部60は、液晶パネル40(すなわち、入射側偏光板41)に照射される光の光量を調整する。
(制御ユニットの構成)
以下において、第2実施形態に係る制御ユニットの構成について、図面を参照しながら説明する。図7は、第2実施形態に係る制御ユニット200を示すブロック図である。図7では、図4と同様の構成について同様の符号を付している。
図7に示すように、制御ユニット200は、光源制御部220に代えて、絞り量制御部250を有する。
絞り量制御部250は、動作開始指示に応じて、光量絞り部60を制御する。具体的には、絞り量制御部250は、光源10から出射される光を遮光する量(絞り量)を制御する。
ここで、絞り量制御部250は、動作開始指示を受けた場合に、所定光量よりも小さい光量の光が液晶パネル40(すなわち、入射側偏光板41)に照射されるように、光量絞り部60の絞り量を制御する。具体的には、絞り量制御部250は、光源10から出射される光を所定絞り量よりも大きい絞り量で、光量絞り部60の絞り量を制御する。なお、所定絞り量は、液晶パネル40(すなわち、入射側偏光板41)に所定光量の光が照射される絞り量である。また、所定絞り量は“0”であってもよい。
光量絞り部60の絞り量の制御方法としては、例えば、光源10から出射される光の半分を遮光する方法、光源10から出射される光の全てを遮光する方法などが考えられる。
(作用及び効果)
第2実施形態では、冷却装置300(吸熱器320)は、動作開始指示を受けた場合に、空気流路310を流れる空気の冷却を開始する。絞り量制御部250は、動作開始指示を受けた場合に、光源10から出射される光を所定絞り量よりも大きい絞り量で、光量絞り部60の絞り量を制御する。従って、第1実施形態と同様に、動作開始指示を受けてから通常動作状態に至るまでにおいて、冷却対象の光学素子の温度が許容温度範囲の上限を超えることを抑制することができる。
[第3実施形態]
以下において、第3実施形態について、図面を参照しながら説明する。以下においては、第1実施形態と第3実施形態との相違点について主として説明する。
具体的には、第1実施形態では、投写型映像表示装置100は、単数の光源10を有している。これに対して、第3実施形態では、投写型映像表示装置100は、複数の光源10を有している。
(投写型映像表示装置の構成)
以下において、第3実施形態に係る投写型映像表示装置の構成について、図面を参照しながら説明する。図8は、第3実施形態に係る投写型映像表示装置100を示す図である。図8では、図1と同様の構成について同様の符号を付している。
図8に示すように、投写型映像表示装置100は、複数の光源10(光源10a〜光源10d)を有する。また、投写型映像表示装置100は、図1に示した構成に加えて、複数の反射ミラー170(反射ミラー170a〜反射ミラー170d)を有する。
光源10a〜光源10dは、上述した光源10と同様に、白色光を発するUHPランプなどである。反射ミラー170a〜反射ミラー170dは、それぞれ、光源10a〜光源10dから出射された光をフライアイレンズユニット20側に反射する。
図9は、第3実施形態に係る光源10a〜光源10dの配置を示すイメージ図である。図9では、反射ミラー170a〜反射ミラー170dで反射された際に、光源10a〜光源10dから出射された光の配置が示されている。図9に示すように、光源10a〜光源10dから出射される光は、光軸中心の周囲に設けられる。
ここで、上述した光源制御部220は、光量低減期間において、光源10の点灯数を制御する。第3実施形態では、通常動作状態における所定光量は、光源10a〜光源10dの全てから出射される光の光量であることに留意すべきである。
具体的には、光源制御部220は、動作開始指示を受けた場合に、複数の光源10のうち、一部分の光源10に対する電力の供給を開始して、他部分の光源10に対する電力の供給の開始を留保する。すなわち、光源制御部220は、光量低減期間において、光源10の点灯数を減少させる。例えば、光源制御部220は、光量低減期間において、2つの光源10のみを点灯させて、他の光源10の点灯を留保する。
このように、光源制御部220は、一部分の光源10から出射される光が他部分の光源10から出射される光よりも時間的に遅延して、冷却対象の光学素子に照射されるように制御する。
ここで、光量低減期間において点灯させる光源10は、光軸中心に対して点対称であることが好ましい。例えば、光源制御部220は、光源10a及び光源10dを点灯させて、光源10b及び光源10cの点灯を留保する。又は、光源制御部220は、光源10b及び光源10cを点灯させて、光源10a及び光源10dの点灯を留保する。
また、一部分の光源10から出射される光量は、他部分の光源10から出射される光量に対して対称的であることが好ましい。
(作用及び効果)
第3実施形態によれば、光源制御部220は、動作開始指示を受けた場合に、複数の光源10のうち、一部分の光源10に対する電力の供給を開始して、他部分の光源10に対する電力の供給の開始を留保する。従って、第1実施形態と同様に、動作開始指示を受けてから通常動作状態に至るまでにおいて、冷却対象の光学素子の温度が許容温度範囲の上限を超えることを抑制することができる。
また、光量低減期間において点灯させる光源10は、光軸中心に対して点対称である。従って、光量低減期間において、スクリーン上で生じる色むらを抑制することができる。
[第3実施形態の変形例]
以下において、第3実施形態の変形例について、図10を参照しながら説明する。第3実施形態の変形例では、投写型映像表示装置100は、複数の光源10(光源10a〜光源10e)を有する。図10は、第3実施形態の変形例に係る光源10a〜光源10eの配置を示すイメージ図である。
このようなケースにおいて、光源10a〜光源10eを点灯させる順序としては、以下に示す順序が考えられる。
(1) 2段階で表示するケース
第1段階として、光源制御部220は、光源10a、光源10d及び光源10eを点灯させる。第2段階として、光源制御部220は、光源10b及び光源10cを点灯させる。
又は、第1段階として、光源制御部220は、光源10b、光源10c及び光源10eを点灯させる。第2段階として、光源制御部220は、光源10a及び光源10dを点灯させる。
(2) 3段階で表示するケース
第1段階として、光源制御部220は、光源10eを点灯させる。第2段階として、光源制御部220は、光源10a及び光源10dを点灯させる。第3段階として、光源制御部220は、光源10b及び光源10cを点灯させる。
又は、第1段階として、光源制御部220は、光源10eを点灯させる。第2段階として、光源制御部220は、光源10b及び光源10cを点灯させる。第3段階として、光源制御部220は、光源10a及び光源10dを点灯させる。
なお、第1段階と第2段階とを入れ替えてもよく、第1段階と第3段階とを入れ替えてもよいことに留意すべきである。
[第4実施形態]
以下において、第4実施形態について、図面を参照しながら説明する。第4実施形態は、第2実施形態と第3実施形態とを組み合わせた実施形態である。
(投写型映像表示装置の構成)
以下において、第4実施形態に係る投写型映像表示装置の構成について、図面を参照しながら説明する。図11は、第4実施形態に係る投写型映像表示装置100を示す図である。なお、図11では、図1、図6及び図8と同様の構成について同様の符号を付している。
図11に示すように、投写型映像表示装置100は、複数の光量絞り部60(光量絞り部60a〜光量絞り部60d)を有する。
光量絞り部60a〜光量絞り部60dは、それぞれ、光源10a〜光源10dの光出射側に設けられている。光量絞り部60a〜光量絞り部60dは、上述した光量絞り部60と同様に、遮光部材によって構成される。光量絞り部60a〜光量絞り部60dは、それぞれ、光源10a〜光源10dから出射される光を遮光する量(絞り量)を変更可能に構成されている。
ここで、上述した絞り量制御部250は、光量低減期間において、光量絞り部60a〜光量絞り部60dの絞り量を制御する。第4実施形態では、通常動作状態における所定光量は、光源10a〜光源10dの全てから出射される光の光量であることに留意すべきである。
具体的には、絞り量制御部250は、動作開始指示を受けた場合に、複数の光源10のうち、一部分の光源10から出射される光を遮光せずに、他部分の光源10から出射される光の全てを遮光する。すなわち、絞り量制御部250は、光量低減期間において、一部分の光源10から出射される光のみを液晶パネル40に到達させる。例えば、絞り量制御部250は、光量低減期間において、2つの光源10から出射される光を液晶パネル40に到達させ、他の光源10から出射される光を液晶パネル40に到達させない。
光量低減期間において、液晶パネル40に到達する光を出射する光源10は、第3実施形態と同様に、光軸中心に対して点対称であることが好ましい。
(作用及び効果)
第4実施形態では、絞り量制御部250は、動作開始指示を受けた場合に、複数の光源10のうち、一部分の光源10から出射される光を遮光せずに、他部分の光源10から出射される光の全てを遮光する。従って、第1実施形態と同様に、動作開始指示を受けてから通常動作状態に至るまでにおいて、冷却対象の光学素子の温度が許容温度範囲の上限を超えることを抑制することができる。
また、光量低減期間において、液晶パネル40に到達する光を出射する光源10は、光軸中心に対して点対称である。従って、光量低減期間において、スクリーン上で生じる色むらを抑制することができる。
[第5実施形態]
以下において、第5実施形態について、図面を参照しながら説明する。以下においては、第1実施形態と第5実施形態との相違点について説明する。
第1実施形態では、光変調素子として液晶パネルが用いられており、冷却対象の光学素子は、液晶パネル40、入射側偏光板41及び出射側偏光板42である。
これに対して、第5実施形態では、光変調素子として2次元走査ミラーが用いられており、冷却対象の光学素子は、2次元走査ミラーである。
(投写型映像表示装置の構成)
以下において、第5実施形態に係る投写型映像表示装置の構成について、図面を参照しながら説明する。図12は、第5実施形態に係る投写型映像表示装置100を示す図である。
図12に示すように、投写型映像表示装置100は、赤光源410Rと、緑光源410Gと、青光源410Bと、ダイクロイックミラー420と、ダイクロイックミラー430と、2次元走査ミラー440とを有する。
赤光源410Rは、赤成分光を出射するレーザ光源である。緑光源410Gは、緑成分光を出射するレーザ光源である。青光源410Bは、青成分光を出射するレーザ光源である。
ダイクロイックミラー420は、赤光源410Rから出射された赤成分光を透過し、緑光源410Gから出射された緑成分光を反射する。
ダイクロイックミラー430は、ダイクロイックミラー420から出射された赤成分光及び緑成分光を透過し、青光源410Bから出射された青成分光を反射する。
すなわち、ダイクロイックミラー420及びダイクロイックミラー430は、赤成分光、緑成分光及び青成分光を合成する。
2次元走査ミラー440は、ダイクロイックミラー430から出射された合成光(映像光)をスクリーン450上において走査する。具体的には、2次元走査ミラー440は、スクリーン450上において合成光(映像光)をB方向(水平方向)に走査する動作(水平走査)を行う。また、2次元走査ミラー440は、C方向(垂直方向)に沿って水平走査を繰り返す。
第5実施形態では、2次元走査ミラー440は、冷却装置300に設けられた空気流路310内に設けられる。すなわち、2次元走査ミラー440は、冷却対象の光学素子である。
[第6実施形態]
以下において、第6実施形態について、図面を参照しながら説明する。以下においては、第1実施形態と第6実施形態との相違点について説明する。
第1実施形態では、光変調素子として液晶パネルが用いられており、冷却対象の光学素子は、液晶パネル40、入射側偏光板41及び出射側偏光板42である。
これに対して、第6実施形態では、光変調素子として1次元走査ミラーが用いられており、冷却対象の光学素子は、1次元走査ミラーである。
(投写型映像表示装置の構成)
以下において、第6実施形態に係る投写型映像表示装置の構成について、図面を参照しながら説明する。図13は、第6実施形態に係る投写型映像表示装置100を示す図である。
図13に示すように、投写型映像表示装置100は、光源510と、レンズ520と、ライン状光学素子530と、レンズ540と、1次元走査ミラー550とを有する。
光源510は、レーザ光を出射するレーザ光源である。レンズ520は、光源510から出射されたレーザ光をライン状光学素子530上に集光するレンズである。
ライン状光学素子530は、ライン状の形状を有しており、光源510から出射されたレーザ光を変調する。レンズ540は、ライン状光学素子530から出射されたライン状の光を1次元走査ミラー550上に集光する。
1次元走査ミラー550は、ライン状光学素子530から出射されたライン状の光をスクリーン560上において走査する。具体的には、1次元走査ミラー550は、スクリーン560上においてライン状の光をD方向(水平方向)に走査する。
第6実施形態では、1次元走査ミラー550は、冷却装置300に設けられた空気流路310内に設けられる。すなわち、1次元走査ミラー550は、冷却対象の光学素子である。
なお、投写型映像表示装置100は、赤、緑及び青のそれぞれについて、光源510〜1次元走査ミラー550を有していてもよい。このようなケースでは、スクリーン560上において各色成分光が重畳されて、スクリーン560上に映像が形成される。
[その他の実施形態]
本発明は上述した実施形態によって説明したが、この開示の一部をなす論述及び図面は、この発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。
例えば、温度センサ382は、冷媒流路360内を流れる冷媒の温度を検出してもよい。光量低減期間は、動作開始指示を受けてから、温度センサ382によって検出された温度(冷媒の温度)が所定温度を下回るまでの期間であってもよい。
上述した実施形態では特に触れていないが、空気流路310は、密閉された流路であることが好ましい。
上述した実施形態では、冷却装置300は、吸熱器320、圧縮機330、放熱器340及び減圧器350などによって構成される。しかしながら、冷却装置300の構成は、これに限定されるものではない。冷却装置300は、空気流路310を流れる空気を冷却する冷却部としてペルチェ素子を有していてもよい。
第1実施形態に係る投写型映像表示装置100を示す図である。 第1実施形態に係る冷却装置300を示す図である。 第1実施形態に係る冷媒について説明する図である。 第1実施形態に係る制御ユニット200を示すブロック図である。 第1実施形態に係る光学素子の冷却を説明する図である。 第2実施形態に係る投写型映像表示装置100を示す図である。 第2実施形態に係る制御ユニット200を示すブロック図である。 第3実施形態に係る投写型映像表示装置100を示す図である。 第3実施形態に係る光源10の配置を示すイメージ図である。 第3実施形態の変形例に係る光源10の配置を示すイメージ図である。 第4実施形態に係る投写型映像表示装置100を示す図である。 第5実施形態に係る投写型映像表示装置100を示す図である。 第6実施形態に係る投写型映像表示装置100を示す図である。
符号の説明
10・・・光源、20・・・フライアイレンズユニット、30・・・PBSアレイ、40・・・液晶パネル、41・・・入射側偏光板、42・・・出射側偏光板、50・・・クロスダイクロイックプリズム、60・・・光量絞り部、100・・・投写型映像表示装置、111,112・・・ダイクロイックミラー、121〜123・・・反射ミラー、131〜133・・・コンデンサレンズ、140・・・コンデンサレンズ、151〜153・・・リレーレンズ、160・・・投写レンズユニット、170・・・反射ミラー、200・・・制御ユニット、210・・・操作受付部、220・・・光源制御部、230・・・冷却制御部、240・・・映像制御部、250・・・絞り量制御部、300・・・冷却装置、310・・・空気流路、320・・・吸熱器、330・・・圧縮機、340・・・放熱器、350・・・減圧器、360・・・冷媒流路、370・・・循環ファン、381・・・温度センサ、382・・・温度センサ、410・・・光源、420,430・・・ダイクロイックミラー、440・・・2次元走査ミラー、450・・・スクリーン、510・・・光源、520・・・レンズ、530・・・ライン状光学素子、540・・・レンズ、550・・・1次元走査ミラー、560・・・スクリーン

Claims (10)

  1. 光源と、前記光源から出射される光が照射される光学素子と、前記光学素子から出射された光を投写する投写光学系とを有する投写型映像表示装置であって、
    空気の流路である空気流路と、前記空気流路を流れる空気を冷却する冷却部とを有する冷却装置と、
    前記光学素子に照射される光の光量を制御する光量制御部とを備え、
    前記光学素子は、前記空気流路内に設けられており、
    前記光学素子に照射される光の光量は、通常動作状態において所定光量に定められており、
    前記冷却部は、自装置の動作開始を指示する動作開始指示を受けた場合に、前記空気流路を流れる空気の冷却を開始し、
    前記光量制御部は、前記動作開始指示を受けた場合に、前記所定光量よりも小さい光量の光が前記光学素子に照射されるように制御することを特徴とする投写型映像表示装置。
  2. 前記光量制御部は、前記動作開始指示を受けた場合であっても、前記光学素子に光が照射されないように制御することを特徴とする請求項1に記載の投写型映像表示装置。
  3. 前記光源は、複数の光源によって構成されており、
    前記光量制御部は、前記動作開始指示を受けた場合に、前記複数の光源のうち、一部分の光源から出射された光のみが前記光学素子に照射されるように制御することを特徴とする請求項1に記載の投写型映像表示装置。
  4. 前記光源は、複数の光源によって構成されており、
    前記光量制御部は、前記動作開始指示を受けた場合に、前記複数の光源のうち、一部分の光源から出射された光が他部分の光源から出射された光よりも時間的に遅延して前記光学素子に照射されるように制御し、
    前記一部分の光源及び前記他部分の光源は幾何学的に対称であることを特徴とする請求項1に記載の投写型映像表示装置。
  5. 前記光量制御部は、前記光源に供給される電力を制御することによって、前記光学素子に照射される光の光量を制御することを特徴とする請求項1に記載の投写型映像表示装置。
  6. 前記光源と前記光学素子との間に設けられており、遮光部材によって構成された光量絞り部をさらに備え、
    前記光量制御部は、前記光量絞り部を制御することによって、前記光学素子に照射される光の光量を制御することを特徴とする請求項1に記載の投写型映像表示装置。
  7. 前記光量制御部は、前記動作開始指示を受けてから所定時間が経過するまで、前記所定光量よりも小さい光量の光が前記光学素子に照射されるように制御することを特徴とする請求項1に記載の投写型映像表示装置。
  8. 前記冷却装置は、前記空気流路内の温度を検出する温度センサを有しており、
    前記光量制御部は、前記動作開始指示を受けてから前記温度センサによって検出された温度が所定温度を下回るまで、前記所定光量よりも小さい光量の光が前記光学素子に照射されるように制御することを特徴とする請求項1に記載の投写型映像表示装置。
  9. 前記冷却装置は、前記冷却部の温度を検出する温度センサを有しており、
    前記光量制御部は、前記動作開始指示を受けてから前記温度センサによって検出された温度が所定温度を下回るまで、前記所定光量よりも小さい光量の光が前記光学素子に照射されるように制御することを特徴とする請求項1に記載の投写型映像表示装置。
  10. 前記光学素子を制御する光学素子制御部をさらに備え、
    前記光学素子は、1対の偏光板と、前記1対の偏光板に挟まれた液晶パネルとによって構成されており、
    前記光学素子制御部は、前記動作開始指示を受けた場合に、前記光源から出射される光が前記1対の偏光板を透過するように前記液晶パネルを制御することを特徴とする請求項1に記載の投写型映像表示装置。
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