JP2009236178A - 移動装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】移動ステージを比較的高い精度で停止させるとともに、移動ステージや固定軸体に生じた微振動を高い精度で抑制する。
【解決手段】一方向に延びた固定体と、前記固定体と離間して前記一方向に沿って移動する可動体とを備え、前記可動体には、前記固定体と対向して配置された板部材によって閉塞された空洞領域が設けられており、前記板部材が、前記空洞領域内の気圧と外部の気圧との差に応じて変形することを特徴とする移動装置を提供する。
【選択図】図2

Description

本発明は、特に超精密加工装置や超精密計測装置、あるいは半導体装置の製造工程における露光装置や描画装置に使用される移動装置として好適なものである。
従来より、往復移動する移動ステージを移動させるとともに、比較的高い精度で位置を規定する案内装置が提案されている。例えば図5(a)に示す下記特許文献1記載の装置では、リニアモータ104,105を用いて、移動ステージ102,103を固定部材101に対して移動させている。下記特許文献1記載の装置では、図5(b)に示すような、板バネ107と摺動体108からなるブレーキ機構106が備えられており、摺動体108をベース基盤101に当接させて移動ステージ102、103を減速・停止させている。
特開平01−259405号公報
上記特許文献1記載の装置では、移動ステージ102の動作を制御するブレーキ機構106を備えてはいるが、摺動体108がベース基盤101に接触した際に板バネの剛性が強すぎてステージの停止位置がずれてしまう課題があった。また、特許文献1のように、リニアモータを用いて、移動ステージを非接触な状態で移動・制御させた場合でも、例えば、移動ステージに微小な変動が生じる場合もあった。半導体製造装置の位置精度の要求仕様が高まるにつれて、比較的微小な振動に起因した位置変動の影響も、無視できなくなってきている。
本発明は上記課題を解決するために、一方向に延びた固定体と、前記固定体と離間して前記一方向に沿って移動する可動体とを備え、前記可動体には、前記固定体と対向して配置された板部材によって閉塞された空洞領域が設けられており、前記板部材が、前記空洞領域内の気圧と外部の気圧との差に応じて変形することを特徴とする移動装置を提供する。
なお、前記空洞領域内への気体の流入、および前記空洞領域内からの気体の流出を制御して、前記空洞領域の気圧を変化させる圧力調整機構を、さらに有することが好ましい。
また、前記板部材は、前記可動体の側から前記固定体の側に向けて突出して変形し、前記固定体と当接することが好ましい。
また、前記可動体は前記固定体と対向する側の表面部分に気体噴出口を備え、前記気体噴出口から気体が噴出されて形成された、前記固定体と前記可動体との間隙の流体層の静圧力によって、前記可動体が前記固定体から浮上することが好ましい。
また、前記板部材は、単結晶サファイアからなることが好ましい。
また、前記板部材が、前記固定体を挟んで対向するように少なくとも2つ設けられていることが好ましい。
前記可動体を前記一方向に沿って移動させる移動機構を備え、前記圧力調整機構は、前記移動機構による前記可動体の移動が停止した状態で、前記空洞領域に気体を流入させて前記板部材を変形させることが好ましい。
本発明によれば、移動ステージを、予め設定された所定位置に比較的高い精度で停止させることができるとともに、移動ステージの位置を変動させることなく、移動ステージや固定軸体に生じた微振動を、高い精度で抑制することができる。例えば、静圧気体軸受機構において生じた流体の流れに起因した微小な振動も、比較的高い精度で抑制することができる。
以下、本発明の移動装置の一実施形態について説明する。図1(a)および(b)は、本発明の移動装置の一実施形態である直線案内装置Aの上面図と側面図である。
本実施形態の直線案内装置Aは、例えば半導体製造工程で用いるステッパ装置などに備えられる。本実施形態では、直線案内装置Aが、真空雰囲気中に配置されている。
直線案内装置Aは、ベース基盤1、可動体である移動ステージ2、リニアモータ3、位置測定手段6、流体制御機構13、コントローラ7、を有して構成されている。コントローラ7は、リニアモータ3、位置測定手段6、流体制御機構13、にそれぞれ接続されている。
直線案内装置Aでは、コントローラ7が各手段の動作を制御し、移動ステージ2上面に載置・固定された部材を、ガイドレール4に沿った方向(図1(a)の紙面の上下方向)に沿って移動させて、所望の停止位置で停止させる。
直線案内装置Aは、ベース基盤1の上面に、各々平行して延びる一対の角柱状のガイドレール4(固定軸体)が配置されている。移動ステージ2の下面側には、各ガイドレール4それぞれに対応して、スライド5が配置されている。スライド5は、ガイドレール4と離間した状態で、ガイドレール4の長さ方向(図1(a)の紙面の上下方向)に沿って移動する。
各ガイドレール4の間隙には、ガイドレール4の延在方向に沿って延びた、リニアモータ3が備えられている。リニアモータ3は、ベース基盤1に固定された固定子9と、移動ステージ2の下面に固定された可動子8と、を備えて構成された公知のリニアモータ機構である。すなわち、リニアモータ3では、可動子8と固定子9との間に磁界を発生させ、固定子9と可動子8とが非接触な状態(固定子9から可動子8が浮上した状態)で、固定子9に対して可動子8を移動および停止させる。リニアモータ3の動作は、コントローラ7によって制御される。
また、直線案内装置Aでは、移動ステージ2の下面側に位置測定手段6が設けられている。位置測定手段6は、例えば公知の磁気式リニアスケールなどを用いればよい。位置測定手段6は、コントローラ7に接続されており、ベース基盤1に対する移動ステージ2の現在の位置情報をコントローラ7に送る。コントローラ7では、位置測定手段6から送られた、可動子8の現在の位置情報に基づき、移動ステージ2が予め設定された所定位置で停止するよう、リニアモータ3による移動動作を制御する。直線案内装置Aでは、このように、コントローラ7が、位置測定手段6による位置測定結果に応じたフィードバック制御を行うことで、移動ステージ2の位置を比較的高い精度で制御する。
流体制御機構13は、後述の、例えば空気ボンベ等からなる気体供給源16と、例えばロータリーポンプ等の真空ポンプからなる排気機構17と、圧力調整弁18と、を備えて構成されている(図3参照)。流体制御機構13の構成・動作については、後述する。
図2(a)および(b)は、スライド5について説明する図であり、直線案内装置Aにおけるスライド5近傍の概略断面図である。また、図3(a)は、直線案内装置Aにおけるスライド5近傍の概略断面図であり、図2(a)および(b)に示す断面と直交する方向の断面で切断した図である。また、図3(b)は、スライド5を下面の側から見た図である。
スライド5は、角柱状の断面形状を有するガイドレール4を囲むように設けられている。スライド5は、ガイドレール4の側面と例えば2〜10μm離間して配された対向面5Aを備える。スライド5には、この対向面5Aの側に配置された、例えば単結晶サファイアからなる板部材10によって閉塞された空気室11(空洞領域)と、この空気室11と接続された管路22とが備えられている。空気室11は、スライド5の対向面5Aの側に設けられた凹部が板部材10によって閉塞されて構成されている。管路22は、スライド5の外面に設けられた開口12と接続した外部配管を介して、流体制御機構13と接続されている。
図2に示すように、板部材10は、ガイドレール4を挟んで対向するように、少なくとも2つ設けられている。また、板部材10は、スライド5の移動方向、すなわちガイドレール4の長さ方向に沿って、複数配置されている。
スライド5は、ガイドレール4と対向する側の面に気体噴出口14を備えている。気体噴出口14は、スライド5に設けられた管路24と接続されており、この管路24はスライド5の外面に設けられた開口26と接続されている。気体噴出口14は、ステージ5の、ガイドレール4の長さ方向に沿った中央領域の近傍に設けられている。この開口26は、外部配管を介して流体制御機構13と接続されている。開口26は、配管を介して気体供給源6と接続されており、圧力制御弁18によって、気体噴出口14から噴出する気体噴出圧の大きさが制御されている。圧力制御弁18の動作は、コントローラ7によって制御されている。
スライド5には、また、気体噴出口14から噴出された気体を回収するための排気口15が開口している。排気口15は、気体噴出口14に対し、ガイドレール4の長さ方向に沿った、より外側領域に設けられている。なお、板部材10によって閉塞された空気室11は、排気口15よりも、ガイドレール14の長さ方向に沿って外側の領域に設けられている。
排気口15は、スライド5に形成された管路28、および外部配管を介して、真空ポンプ等からなる排気機構17と接続されている。気体噴出口14から噴出された気体は、スライド5とガイドレール4との間隙を流れ、スライド5とガイドレール4との間に流体層を形成する(図3(a)に示す矢印の流れ)。直線案内装置Aでは、この静圧流体の静圧力によって、ガイドレール4からスライド5を浮上させる浮上機構を有する。
このように、直線案内装置Aでは、この静圧流体の静圧力によってガイドレール4からスライド5が浮上された状態で、リニアモータ3によって、ガイドレール4の長さ方向に沿ってスライド5が移動可能に構成されている。
本実施形態の直線案内装置Aでは、図3に示すように、空気室11も気体供給源6と接続されており、圧力制御弁18によって、空気室11内の圧力の大きさが調整されている。すなわち、圧力制御弁18によって、空気室11への気体の流入、および空気室11からの気体の流出が制御される。例えば、圧力制御弁11は、空気室11から所定圧力の気体を空気室11に流入させることで、空気室11内の圧力を比較的大きく設定する。また、圧力制御弁11は、下流側の配管内の空気を抜いて空気室11の圧力を低減させることも可能な構成となっている。圧力制御弁18は、コントローラ7と接続しており、コントローラ7によって圧力制御弁18の動作が制御されて、空気室11内の気圧の大きさが調整される。板状部材10は、空気室11の気圧の変化に応じて変形する。より詳しくは、空気室11は、空気室11の気圧と、空気室11の外部(スライド5とガイドレール4との間隙)の気圧と、の気圧の差に応じて変形する。本実施形態の直線案内装置Aでは、流体制御機構13とコントローラ7とによって、板部材10を変形させる変形調整機構が構成されている。
図2(b)に示すように、板部材10は、変形調整機構によって空気室11内の空気圧が調整されることで、スライド5の側からガイドレール4の側に向けて突出するように変形し、ガイドレール4と当接可能となっている。
本実施形態の直線案内装置Aでは、板部材10がガイドレール4に当接することで、移動ステージ2の位置変動が抑制される。例えば、移動ステージ2が所望の停止位置に停止するよう、リニアモータ3が制動動作を行った場合でも、慣性等によって移動ステージ2の位置が停止位置に対して動く場合もある。直線案内装置Aでは、スライド5に接合された板部材10がガイドレール4に押し付けられることで、ガイドレール4に対するスライド5の位置変動、ひいては、ガイドレール4に対する移動ステージ2の位置変動が、比較的高い精度で抑制される。さらに、直線案内装置Aでは、移動ステージ2の移動停止時に、変形調整機構によって板部材10を変形させて、板部材10とガイドレール4とを当接させ、移動ステージ2に生じる振動をより高い精度で抑制することができる。
具体的には、コントローラ7が、位置測定手段6から送られた現在位置情報に基づくフィードバック制御によって、予め設定した所定位置に移動ステージ2を停止させるとともに、リニアモータの可動子のサーボをOFFにしてサーボ振動を停止させる。これとともに、コントローラ7が圧力制御弁18の動作を制御し、空気室11内の気圧を高めることで、板部材10をスライド5の側からガイドレール4の側に向けて突出するように変形させ、この板部材10をガイドレール4と当接させる。これにより、スライド5(および移動ステージ2)の、ガイドレール4に対する位置の変動が抑えられ、移動ステージ2は予め設定された所定位置に比較的高い精度で停止される。また、例えば、静圧流体層の流れの乱れ(層流からの剥離による乱流や、漏れ出しによる振動)に起因した微振動なども、比較的高い精度で抑制される。
なお、直線案内装置Aにおいて、板部材10はスライド5に直接固定されており変形量も2〜10μmと少ないので、板部材10が受ける応力は比較的小さく、板部材10の磨耗や劣化も比較的少ない。また、板部材10がガイドレール4との接触部分において凸曲面形状になることから板部材10の摩耗を抑えることもでき、結果として直線案内装置の寿命を延ばすことができる。
板部材10は、単結晶サファイアからなることが好ましい。単結晶サファイアは耐摩耗性が比較的高く、さらにヤング率も400MPa以上と比較的高い。単結晶サファイアを板部材として用いた場合、微小振動の抑制に、比較的多くの回数繰り返し使用した場合でも、磨耗や故障の発生が比較的少なくされる。
また、板部材10は、セラミックスで構成されることが好ましい。特にアルミナ質焼結体、イットリア質焼結体、アルミナ−イットリア質焼結体もしくは窒化珪素質焼結体は、耐摩耗性が比較的高く、振動制御用途に繰り返し用いた場合でも摩耗量が比較的少ない。また、ジルコニア質焼結体もしくはジルコニア強化アルミナ質焼結体は、3点曲げ強度が900MPa以上、圧縮強度が4000MPa以上と機械的特性に優れているので、繰り返し行われる伸縮に対する信頼性が比較的高い。また、耐摩耗性に比較的優れており、板部材10の摩耗が比較的少なく、信頼性が比較的長い期間確保できる。
直線案内装置Aでは、板部材10の変形量(突出量)が約10μm以上必要であり、さらに、ガイドレール4に接触した際にステージ位置がずれないことが要求される。このため、板部材10の厚さが比較的薄いことが必要であり、平面度も比較的高いことが求められる。板部材を例えばセラミックスから形成すれば、例えば厚み100μmと比較的薄い形状で、かつ1μm以下と比較的高い精度の平面度で製作することができる。また、上記各材料のように、ヤング率が比較的高い材料を用いれば、ガイドレール4と接触した状態での共振の発生を比較的高い精度で抑制することができ、スライド5の位置変動や板部材10自体の異常磨耗の発生を抑制することができる。
直線案内装置Aでは、空気室11内の気圧を高めて板部材10を変形させ、板部材10とガイドレール4とを当接させることで、スライド5に発生する振動を抑制している。直線案内装置Aでは、空気室11の空気圧を調整することで、板部材10とガイドレール4との接触圧力を調整することができる。また、図2(b)に示すように、板部材10はガイドレール4と接触して自らが変形し、板部材10とガイドレール4との接触圧力は、必要以上に大きくならないよう抑制されている。また、空気室11は、静圧流体層を形成するために用いられる気体供給源6と接続され、この気体供給源6から供給される空気によって空気室11の圧力が制御されている。このように直線案内装置Aでは、例えば電源やアクチュエータなど、ステージの移動には直接寄与しないような余分な設備を用いずとも、静圧流体層を形成するための気体供給源6を利用して、ステージの位置固定・および振動抑制の双方の効果を奏することができる。
上述のように、直線案内装置Aでは、ガイドレール4を挟んで対向するように、板部材10が少なくとも2つ設けられている。また、板部材10は、スライド5の移動方向、すなわちガイドレール4の長さ方向に沿って、複数配置されている。このため、直線案内装置Aでは、板部材10からガイドレール4にかかる接触圧力のバランスが、上下左右いずれの方向でも保たれており、ステージ5の位置変動等が比較的高い精度で抑制されている。
なお、直線案内装置Aにおいて、スライド5の停止状態における各空気室11の空気圧の調整、すなわち、スライド5の停止状態における圧力制御弁18の調整(弁の開き具合の調整)は、直線案内装置Aを用いたプロセスを開始するに先がけて、例えば以下のように行っておけばよい。
例えば、移動ステージ2が停止した状態で空気室11に圧縮空気を流入させ、圧力制御弁18にて供給圧力を徐々に上げていく。この際、移動ステージ2の上面の複数部分について、垂直方向の位置をレーザー測長器等で計測し、移動ステージ2の姿勢(垂直位置や傾き)の変化を検知する。移動ステージ2の姿勢が変化した際の圧力制御弁の状態(または供給圧力)をコントローラ7に記憶させ、この供給圧力から0.05MPa低い値を設定値としておく。この設定値の範囲で圧力制御弁18を動作させることで、移動ステージ2の姿勢の変化を比較的少なくし、かつステージの振動を比較的良好に抑制することができる。
また、本実施形態の直線案内装置Aでは、スライド5に、気体噴出口14から噴出された気体を回収するための排気口15が開口されている。排気口15は、気体噴出口14に対し、ガイドレール4の長さ方向に沿った、より外側領域に設けられている。また、板部材10によって閉塞された空気室11は、排気口15よりも、ガイドレール4の長さ方向に沿って外側の領域に設けられている。
上述のように、気体噴出口14から噴出された気体は、スライド5とガイドレール4との間隙を静圧流体層として流れて排気口15に吸気される。この際、静圧流体層として流れた気体のうち一部は、排気口15から吸気されることなく、スライド5の端部から外部へと流れだす。本実施形態のように、直線案内装置Aを真空雰囲気中に配置して用いる場合、この端部から流れ出た静圧流体によって、外部の真空度が低下する場合もあった。本実施形態では、排気口15よりもガイドレール4の長さ方向に沿った外側の領域に、空気室11および空気室11を閉塞する板部材10が設けられている。このような構造とすることで、板部材10をガイドレール4に向けて突出させた状態では、排気口15に吸気されずに外側に漏れ出す際の気体の漏れ出し口が、比較的狭くなっている。これにより、静圧流体層が外部へ漏れ出す部分でのコンダクタンスを比較的高くし、漏れ出す空気の量を比較的低減させて、真空度を高く保つことが可能とされている。
なお、図4(a)および(b)は、本発明の他の実施形態について説明する概略断面図である。図4(a)および(b)では、上述の実施形態(図2等に示す実施形態)と同様の構成については、図2等と同様の符号を用いている。本発明の移動装置では、図4に示すように、ガイドレール4を例えば角柱形状とし、スライド5で周囲の四面全てを囲む形状とされていてもよい。この場合、板部材10の幅を、スライド5の面の幅方向全体の幅と略一致するように構成してもよい。この場合、板部材10によってガイドレール4が受ける圧力は、相対する面(上下、および左右)で略同一であり、ステージ2の姿勢や位置の変化は、比較的少なくされている。また、かかる構成では、図4(b)に示されているように、スライド5とガイドレール4との間隙は、板部材10によって、比較的大きな割合の面積だけ閉塞される。かかる実施形態では、気体の漏れ出し口が、さらに狭くなっている。このため、静圧流体層が外部へ漏れ出す部分のコンダクタンスを比較的高し、漏れ出す空気の量を低減し、真空度は比較的高く保つことが可能とされている。
上述の、図1〜図3に示す直線案内装置を用いて性能確認実験を行った(実験例1)。また、図5(a)および(b)に示す、板バネを用いたブレーキ機構を具備した装置についても、同様の性能確認実験を行った(実験例2)。
実験例1および実験例2のいずれも、移動ステージ、スライド、ガイドレールは、純度99.5%のアルミナセラミックス製のものを用いた。移動ステージは300mm×300mm×20mmの板状体とし、レールとして500mmの長さを有するものを使用した。また、実験例1では、板部材として単結晶サファイア製のものを用いた。
実験例1および実験例2のいずれも、移動速度50mm/secの条件でステージを移動させ、予め設定した停止位置でステージを停止させた。実験例1では、停止位置において板部材を変形させて、板部材とステージとを当接させ、ステージの振動を抑制した。実験例2では、停止位置において、板バネを用いたブレーキ機構を用い、ステージの振動を抑制した。
実験例1および実験例2の双方について、このようにステージの振動を抑制した状態で、ステージの停止位置精度、ピッチング角度変動量、停止時の振動の大きさ、寿命、について測定した。なお、寿命については、停止位置精度あるいは停止時振動の値が、初期の値の30%以上となった時間を寿命とした。
Figure 2009236178
上述の実施形態に対応する実験例1は、板バネを用いたブレーキ機構を用いた実験例2に対し、いずれの項目においてもより良好な結果が得られた。
以上、本発明の直線案内装置について説明したが、本発明の移動装置は上述の各実施形態に限定されるものでなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良および変更を行ってもよいのはもちろんである。
本発明の移動装置の一実施形態について説明する図であり、(a)は上面図、(b)は側面図である。 (a)および(b)は、本発明の移動装置の一実施形態について説明する、概略断面図である。 本発明の移動装置の一実施形態について説明する図であり、(a)は断面図、(b)は下面図である。 (a)および(b)は、本発明の移動装置の他の実施形態について説明する、概略断面図である。 従来の移動装置の構成について説明する概略斜視図である。
符号の説明
1 ベ−ス基盤
2 移動ステージ
3 リニアモータ
4 ガイドレール
5 スライド
6 位置測定手段
7 コントローラ
8 可動子
9 固定子
10 板部材
11 空気室
12 開口
13 流体制御機構
14 気体噴出口
15 排気口
16 気体供給源
17 排気機構
18 圧力調整弁
22 管路
24 管路
26 開口
28 管路

Claims (8)

  1. 一方向に延びた固定体と、
    前記固定体と離間して前記一方向に沿って移動する可動体とを備え、
    前記可動体には、前記固定体と対向して配置された板部材によって閉塞された空洞領域が設けられており、
    前記板部材が、前記空洞領域内の気圧と外部の気圧との差に応じて変形することを特徴とする移動装置。
  2. 前記空洞領域内への気体の流入、および前記空洞領域内からの気体の流出を制御して、前記空洞領域の気圧を変化させる圧力調整機構を、さらに有することを特徴とする請求項1記載の移動装置。
  3. 前記板部材は、前記可動体の側から前記固定体の側に向けて突出して変形し、前記固定体と当接することを特徴とする請求項1または2記載の移動装置。
  4. 前記可動体は前記固定体と対向する側の表面部分に気体噴出口を備え、
    前記気体噴出口から気体が噴出されて形成された、前記固定体と前記可動体との間隙の流体層の静圧力によって、前記可動体が前記固定体から浮上することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の移動装置。
  5. 前記板部材は、単結晶サファイアからなることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の移動装置。
  6. 前記板部材が、前記固定体を挟んで対向するように少なくとも2つ設けられていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の移動装置。
  7. 前記板部材は、前記一方向に沿って複数配置されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の移動装置。
  8. 前記可動体を前記一方向に沿って移動させる移動機構を備え、
    前記圧力調整機構は、前記移動機構による前記可動体の移動が停止した状態で、前記空洞領域に気体を流入させて前記板部材を変形させることを特徴する請求項2〜7のいずれかに記載の移動装置。
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