JP2009234083A - 表面材の製造方法及び製造装置、並びに、表面材 - Google Patents

表面材の製造方法及び製造装置、並びに、表面材 Download PDF

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Abstract

【課題】高品質の表面材を効率良く製造することができる表面材の製造方法を提供する。
【解決手段】本発明に係る表面材の製造方法は、エンボスパターンを有するエンボスロールと、このエンボスロールに隣接する冷却ロールとの間隙に、バッカー層用シート及び表面シートを給送する給送ステップと、この表面シートの表面を前記エンボスロールに対向させると共に、裏面をバッカー層用シートに重ね合わせた状態で、表面シート及びバッカー層用シートを間隙に通し、当該2つのシートが前記間隙を通過するときに当該2つのシートを前記エンボスロール及び前記冷却ロールにより押圧する押圧ステップと、を備え、バッカー層用シートは、溶融状態の熱可塑性樹脂からなり、表面シートは、表面側及び裏面側において熱可塑性樹脂を備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、床や壁等の表面を被覆する表面材の製造方法及び製造装置、並びに、表面材に関する。
床の表面を被覆する表面材として、図5に示すような表面材が知られている(例えば、特許文献1参照)。同図に示すように、この表面材100は、バッカー層101と、このバッカー層101の表面に貼着された化粧シート102とを備えている。そして、表面材100は、接着層104を介して、床等の木質基材105の表面に貼着される。
表面材100を構成するバッカー層101は、化粧シート102に硬度や強度、耐衝撃性等を付与するために設けられる厚手の熱可塑性樹脂層である。一方、化粧シート102は、意匠性を付与するために木目や石目などの模様が印刷されており、その表面には、表面保護層103がコーティングされている。さらに、化粧シート102の表面にはエンボスパターンが形成されている。
従来、上記のような表面材100を製造する場合は、一般的には、バッカー層101と化粧シート102とを別に製造しておき、予め化粧シート102の表面にエンボスパターンを形成しておく。そして、バッカー層101の表面に接着剤を塗布し、そこに化粧シート102を積層することにより、バッカー層101及び化粧シート102を貼着していた。また、バッカー層101に接着剤を塗布するときは、バッカー層101の表面にプライマー処理を施していた。
特開2006−218784号公報
しかしながら、このような製造方法では、積層する2つのシートを別個に製造した上で、エンボスパターンの形成や、接着剤による貼り合わせを行うので、表面材100の製造に多くの工程が必要になり、手間がかかるという問題があった。
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであって、高品質の表面材を効率良く製造することができる表面材の製造方法の提供を目的とする。また、これと併せて、この製造方法のための製造装置、及び、製造方法により製造される表面材の提供を目的とする。
本発明に係る表面材の製造方法は、上記問題を解決するためになされたものであり、エンボスパターンを有するエンボスロールと、前記エンボスロールに隣接する冷却ロールとの間隙に、バッカー層用シート及び表面シートを給送する給送ステップと、前記表面シートの表面を前記エンボスロールに対向させると共に、裏面を前記バッカー層用シートに重ね合わせた状態で、前記表面シート及び前記バッカー層用シートを前記間隙に通し、当該2つのシートが前記間隙を通過するときに当該2つのシートを前記エンボスロール及び前記冷却ロールにより押圧する押圧ステップと、を備え、前記バッカー層用シートは、溶融状態の熱可塑性樹脂からなり、前記表面シートは、表面側及び裏面側において熱可塑性樹脂を備える。
この構成によれば、押圧ステップにおいて、溶融状態の熱可塑性樹脂からなるバッカー層用シートと、熱可塑性樹脂からなる表面シートの裏面側とを重ねた状態で押圧するので、バッカー層用シートの熱可塑性樹脂の熱により、表面シートの裏面側における熱可塑性樹脂を溶融(軟化)させることができる。そして、バッカー層用シートと、表面シートの裏面側との熱可塑性樹脂が互いに溶融(軟化)している状態で、押圧するので、バッカー層用シート及び表面シートを確実に接着することができる。また、バッカー層用シートの熱可塑性樹脂の熱が、表面シートの表面側まで伝わるので、表面側の熱可塑性樹脂を軟化させることができる。そして、表面シートの表面側を、軟化している状態でエンボスロールにより押圧するので、エンボスパターンを容易に形成することができる。
このように、バッカー層用シートと表面シートとを確実に接着すると同時に、表面シートの表面側にエンボスパターンを形成することができるので、高品質の表面材を効率良く製造することができる。
また、上記製造方法において、前記バッカー層用シートの熱可塑性樹脂、及び、前記表面シートの裏面側における熱可塑性樹脂は、いずれもポリオレフィン系樹脂で形成することができる。
この構成によれば、バッカー層用シートにおける熱可塑性樹脂と、表面シートの裏面側における熱可塑性樹脂との融点を近づけることができる。これにより、表面シートの熱可塑性樹脂を容易に溶融(軟化)させることができるので、バッカー層用シート及び表面シートをより確実に接着することができる。
また、前記表面シートの表面側における熱可塑性樹脂は、ポリオレフィン系樹脂とすることができる。この構成によれば、表面シートの表面側における熱可塑性樹脂も上記熱可塑性樹脂と融点が近いので、これを容易に軟化させることができる。これにより、エンボスパターンをより容易に形成することができる。
また、本発明に係る表面材は、上記問題を解決するためになされたものであり、上述した表面材の製造方法により製造される。
また、上記製造方法において、前記バッカー層用シートのポリオレフィン系樹脂は、前記表面シートにおけるポリオレフィン系樹脂より曲げ弾性率を大きくすることができる。このような構成によれば、実用的な強度を備える表面材を製造することができる。
また、前記バッカー層用シートのポリオレフィン系樹脂は、前記表面シートにおけるポリオレフィン系樹脂より融点を高くすることができる。このような構成によれば、表面シートにおけるポリオレフィン系樹脂を確実に溶融(軟化)させることができるので、バッカー層用シートと表面シートとを確実に接着することができる。
また、前記バッカー層用シートのポリオレフィン系樹脂は、メルトフローレートが1〜20g/10minとすることができる。このような構成によれば、バッカー層用シートの加工性を良好にすることができる。その他、表面シートの表面は、電離放射線硬化型樹脂又は熱硬化型樹脂を含む表面保護層により被覆することができる。また、表面シートに、絵柄模様を付することができる。さらに、表面材の裏面、すなわち、前記バッカー層用シートが固化することにより形成されるバッカー層の裏面にプライマー層を形成することができる。
また、本発明は、上述した表面材の製造方法に用いる製造装置であって、上記問題を解決するためになされたものであり、熱可塑性樹脂を含む表面シート及びバッカー層用シートを有する表面材を製造する表面材の製造装置であって、エンボスパターンを有するエンボスロールと、前記エンボスロールに隣接する冷却ロールと、前記エンボスロールと前記冷却ロールとの間隙に前記バッカー層用シートを給送するダイスと、前記間隙において前記バッカー層用シートと前記エンボスロールとの間に前記表面シートを給送する搬送経路と、を備え、前記間隙を通過する前記表面シート及びバッカー層用シートを前記2つのロールで押圧する。
この構成によれば、バッカー層用シートと表面シートとを接着しつつ、表面シートにエンボスパターンを形成するので、表面材を効率良く製造することができる。
本発明の表面材の製造方法によれば、高品質の表面材を効率良く製造することができる。
以下、本発明の実施形態について添付図面を参照して説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る表面材の製造方法の説明図である。
まず、本発明の表面材の製造方法に用いる製造装置の一例について説明する。図1に示すように、この製造装置50は、エンボスロール51と、このエンボスロール51に近接するように配置された冷却ロール52とを備えている。また、両ロール51,52の間隙55の上方には、Tダイス53が設けられている。そして、このTダイス53からは、両ロール間の間隙に向けて、加熱溶融状態のシート状の熱可塑性樹脂が連続して吐出され、これが表面材のバッカー層用シートとなる。
エンボスロール51は、金属製の円筒状部材であり、外周に凹凸状のエンボスパターンが形成されている。エンボスパターンとしては、導管溝、梨地、砂目及びヘアラインなどの模様を例示できる。冷却ロール52は、金属製の円筒状部材であり、外周が平滑に形成されている。これらエンボスロール51及び冷却ロール52は、互いの回転軸が平行する状態で回転可能なように、対向配置されている。また、エンボスロール51と冷却ロール52との間には、後述する表面シート及びバッカー層用シートが通過可能な間隙55が形成されており、この間隙55を通過する表面シート及びバッカー層用シートをエンボスロール51及び冷却ロール52により押圧するようになっている。間隙を通過した表面シート及びバッカー層用シートは、圧着され表面材となる。間隙55の幅は、製造される表面材の厚みに応じて設定されている。
また、冷却ロール52の斜め下方には、両ロール51,52により押圧されて形成された表面材を案内するガイドロール54が配置されている。冷却ロール52は、表面材を巻き取りながら外周に沿って案内し、ガイドロール54は、この表面材を支持しながら下流へ案内する。
次に、本発明の一実施形態に係る表面材の製造方法について説明する。本実施形態に係る表面材の製造方法は、給送ステップと、押圧ステップとを備えている。
給送ステップ
給送ステップでは、エンボスロール51と冷却ロール52との間隙55に、バッカー層用シート2及び表面シート3を給送する。バッカー層用シート2は、上述した溶融状態の熱可塑性樹脂からなり、Tダイス53から連続的にシート状に押し出されている。表面シート3は、図示しない搬送装置により搬送された後、間隙55に連続的に供給される。搬送装置としては、例えば、エンボスロール51の上流に配置されたガイドロールやベルトコンベア等から構成されており、表面シート3を間隙55に搬送可能に構成されている。
バッカー層用シート2の材質としては、ポリオレフィン系樹脂を用いることができる。ポリオレフィン系樹脂としては、例えば、ポリプロピレン樹脂やポリエチレン樹脂が挙げられる。
バッカー層用シート2に用いるポリオレフィン系樹脂は、実用上の観点から、曲げ弾性率が1000MPa〜2500MPaであることが好ましい。また、バッカー層用シート2に用いるポリオレフィン系樹脂は、加工性の観点から、融点が140℃〜170℃であることが好ましい。また、バッカー層用シート2に用いるポリオレフィン系樹脂は、加工性の観点から、JIS K7210に規定するメルトフローレートが1〜20g/10minであることが好ましく、1.5〜10g/10minであることがより好ましい。また、バッカー層用シート2の厚さは、150μm以上が好ましく、250μm〜400μm程度がより好ましい。
図2は、表面シート3の断面図である。図2に示すように、表面シート3は、基材層30と、基材層30に積層された透明性樹脂層31とを備えている。基材層30及び透明性樹脂層31は、いずれも熱可塑性樹脂からなり、基材層30は表面シート3の裏面側に配置されており、透明性樹脂層31は表面シート3の表面側に配置されている。
基材層30の材質としては、上述したバッカー層用シート2と同様の材質を用いることができる。基材層30は、バッカー層用シート2との接着性を高める観点から、熱可塑性エラストマー成分を含有することが好ましい。また、基材層30は、着色材により着色されていても良い。着色材としては、例えば、二酸化チタン、カーボンブラック、酸化鉄等の無機顔料、フタロシアニンブルー等の有機顔料のほか、各種の染料も使用することができる。また、基材層30の厚みは、最終製品の用途、使用方法等により適宜設定できるが、一般には50〜150μmが好ましい。
基材層30に用いるポリオレフィン系樹脂の曲げ弾性率は、実用上の観点から、バッカー層用シート2に用いるポリオレフィン系樹脂の曲げ弾性率より小さいことが好ましく、具体的には、500MPa〜1200MPaであることが好ましい。また、基材層30に用いるポリオレフィン系樹脂の融点は、加工性の観点から、バッカー層用シート2に用いるポリオレフィン系樹脂の融点より低いことが好ましく、具体的には、135℃〜160℃であることが好ましい。
また、基材層30の表面には絵柄模様32が印刷されている。絵柄模様32としては、例えば、木目模様、石目模様、砂目模様、タイル貼模様、煉瓦積模様、布目模様、皮絞模様、幾何学図形、文字、記号、抽象模様等が挙げられる。絵柄模様32は、公知の着色剤(染料又は顔料)を結着材樹脂とともに溶剤(又は分散媒)中に溶解(又は分散)して得られるインキを用いた印刷法により形成することができる。絵柄模様32の印刷の厚みは特に限定されず、製品特性に応じて適宜設定できるが、塗工時の層厚は1〜15μm程度、乾燥後の層厚は0.1〜10μm程度である。
透明性樹脂層31は、基材層30の表面に塗布された接着剤33により、基材層30に接着されている。接着剤33としては、例えば、ポリウレタン系樹脂、ポリアクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、エポキシ系樹脂等を含む各種接着剤を使用できる。また、接着剤33は、絵柄模様32が認識できる限り、透明でも半透明でもよい。接着剤33の厚みは、その種類や、透明性樹脂層31の材質によって異なるが、一般的には0.1〜30μm程度とすれば良い。
透明性樹脂層31は、絵柄模様32の視認性の観点から、透明又は半透明の樹脂からなることが好ましい。透明性樹脂層31の材質としては、上述したバッカー層用シート2と同様の材質を用いることができる。透明性樹脂層31には、充填剤、艶消し剤、発泡剤、難燃剤、滑剤、帯電防止剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定化剤、ラジカル捕捉剤、軟質成分(例えばゴム)等の各種の添加剤が含まれていても良い。また、透明性樹脂層31の厚みは特に限定されないが、一般的には10〜150μm程度である。
また、透明性樹脂層31に用いるポリオレフィン系樹脂の曲げ弾性率は、実用上の観点から、バッカー層用シート2に用いるポリオレフィン系樹脂の曲げ弾性率より小さいことが好ましく、具体的には、500MPa〜1200MPaであることが好ましい。また、透明性樹脂層31に用いるポリオレフィン系樹脂の融点は、加工性の観点から、バッカー層用シート2に用いるポリオレフィン系樹脂の融点より低いことが好ましく、具体的には、135℃〜160℃であることが好ましい。
透明性樹脂層31の表面は、表面保護層34により被覆されている。表面保護層34は、電離放射線硬化型樹脂や熱硬化型樹脂を含有することができ、特に電離放射線硬化型樹脂を含有することが好ましい。
押圧ステップ
図3は、図1の要部Aを拡大した図である。図3に示すように、押圧ステップでは、表面シート3の表面をエンボスロール51に対向させると共に、裏面をバッカー層用シート2に重ね合わせた状態で、表面シート3及びバッカー層用シート2を間隙55に通す。そして、表面シート3及びバッカー層用シート2が間隙55を通過するときに、これら2つのシート2,3をエンボスロール51及び冷却ロール52により押圧する。間隙55の幅は、表面シート3及びバッカー層用シート2に対して両ロール51、52による押圧力が作用するように設定されることが好ましい。具体的には、この幅は、表面シート3の厚みと同じ値と、製造される表面材1の厚みからエンボスパターンの深さを差引いた値との間で設定されることが好ましい。
表面シート3及びバッカー層用シート2が押圧されるとき、バッカー層用シート2の熱が表面シート3の基材層30に伝達され、基材層30の裏面側が一部溶融(軟化)する。そして、バッカー層用シート2及び基材層30が互いに溶融(軟化)した状態で押圧されるので、両者が熱圧着する。
また、バッカー層用シート2の熱が表面シート3内に伝達され、透明性樹脂層31まで伝達される。これにより、透明性樹脂層31が軟化する。そして、この状態で表面シート3の表面がエンボスロール51により押圧されるので、表面シート3の表面にエンボスパターンが形成される。
その後、バッカー層用シート2及び表面シート3は、接着された状態で冷却ロール52に巻き取られ、この過程で両シートは冷却される。バッカー層用シート2は、冷却されると固化してバッカー層20となる。こうして、表面シート3の裏面にバッカー層20が裏打ちされた表面材1が形成される。
図4は、表面材1の断面図である。図4に示すように、表面材1の表面にはエンボスパターンが形成されている。また、表面シート3の裏面にバッカー層20が密着している。その後、表面材1は、冷却ロール52に巻き取られた後、ガイドロール54を経由して下流へ搬送される。
以上のように、本実施形態に係る表面材の製造方法によれば、押圧ステップにおいて、溶融状態の熱可塑性樹脂からなるバッカー層用シート2と、熱可塑性樹脂からなる表面シートの裏面側とを重ねた状態で押圧するので、バッカー層用シート2の熱により、基材層30の熱可塑性樹脂を溶融(軟化)することができる。そして、バッカー層用シート2及び基材層30の熱可塑性樹脂が互いに溶融(軟化)している状態で、押圧するので、バッカー層用シート2及び基材層30を確実に接着することができる。また、バッカー層用シート2の熱が、表面シート3の表面側まで伝わるので、透明性樹脂層31の熱可塑性樹脂を軟化させることができる。そして、軟化状態の透明性樹脂層31をエンボスロールにより押圧するので、エンボスパターンを容易に形成することができる。このように、バッカー層用シート2と基材層30とを確実に接着すると同時に、透明性樹脂層31にエンボスパターンを形成することができるので、高品質の表面材1を効率良く製造することができる。また、エンボスパターンが形成された後に表面シート3を加熱することがないので、一旦形成されたエンボスパターンを良好な形状に保つことができる。
また、バッカー層用シート2及び基材層30の熱可塑性樹脂がいずれもポリオレフィン系樹脂からなるので、バッカー層用シート2及び基材層30の融点を近づけることができる。これにより、基材層30の熱可塑性樹脂を容易に溶融(軟化)させることができるので、バッカー層用シート2及び基材層30をより確実に接着することができる。
さらに、透明性樹脂層31の熱可塑性樹脂がポリオレフィン系樹脂からなるので、透明性樹脂層31もバッカー層用シート2と融点が近く、容易に軟化させることができる。これにより、透明性樹脂層31にエンボスパターンをより容易に形成することができる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明の具体的な態様は、上記実施形態に限定されるものではない。
例えば、上記実施形態では、バッカー層用シート2、基材層30、及び、透明性樹脂層31の材質としてポリオレフィン系樹脂を用いたが、熱可塑性樹脂であれば材質は特に限定されず、塩化ビニル系、アクリル樹脂系であってもよい。また、表面シート3は、必ずしも上記のような複数の層から形成したものにする必要はなく、例えば、単層の熱可塑性樹脂で形成することもできる。
また、上記実施形態では、バッカー層用シート2は、単層であったが、2層以上の積層体であってもよい。このようなバッカー層用シート2を形成する場合は、マニホールドタイプやフィールドブロックタイプのTダイスを用いることができる。
また、上記実施形態では、冷却ロール52は、表面が平滑に形成された金属製のロールであったが、エンボスロール51と共にバッカー層用シート2及び表面シート3を押圧可能であればその構成は特に限定されない。例えば、表面に梨地模様が形成されたゴムロール等であってもよい。
また、上記実施形態では、表面シート3に特に加工を施していなかったが、表面シート3を間隙55に給送する前に、表面シート3を予備加熱してもよい。予備加熱は、例えば、表面シート3の搬送経路に配置されたヒーターにより行うことができる。これにより、透明性樹脂層31を容易に軟化させることができ、表面シート3の表面にエンボスパターンを確実に形成することができる。
表面シート3を間隙55に給送する前に、表面シート3の裏面に接着剤を塗布してもよい。これにより、表面シート3とバッカー層20との接着をより強固なものにすることができる。また、バッカー層用シート2を間隙55に給送する前に、バッカー層用シート2の表裏面にオゾン処理を施してもよい。さらに、表面材1を製造した後、表面材1の裏面にプライマー処理を施してもよい。
以下、実施例及び比較例を用いて、本発明を更に詳細に説明する。ただし、本発明は、本実施例に限定されるものではない。
実施例として、本発明に係る表面材の製造方法により、図4に示す表面材1を製造した。また、比較例として、従来技術に係る表面材の製造方法により、表面材を製造した。まず、実施例及び比較例において共通する条件について説明する。
表面シート
図2に示すように、表面シート3における基材層30は、着色ポリオレフィン樹脂から形成され、その厚さは60μmであり、表裏面にコロナ処理が施されている。基材層30の表面には、アクリル−ウレタン系樹脂をメチルエチルケトン及び酢酸ブチルの混合溶剤に溶かした溶液が、固形分量が2g/mとなるように塗布されており、これにより印刷用のプライマー層が形成されている。前記溶液は、グラビア印刷法により塗布されている。
絵柄模様32は、木目模様であり、印刷用のプライマー層の上にグラビア印刷法により印刷されている。印刷用のインキは、アクリル−ウレタン系樹脂溶液とした。絵柄模様32上に、熱硬化性ウレタン樹脂系接着剤33が塗布されている。接着剤33は、固形分量が8g/mとなるように塗布され、その厚みは8μmである。
透明性樹脂層31は、ポリプロピレン系樹脂から形成されており、その厚さは80μmである。透明性樹脂層31は、溶融状態の熱可塑性樹脂をTダイスから押し出し、固化させることにより形成できる。透明性樹脂層31の表面には、厚さ15μmのウレタンアクリレート系電子線硬化型樹脂からなる表面保護層34が形成されている。表面保護層34は、樹脂を塗布し、乾燥させた後、酸素濃度が200ppmの環境下において、125KeV、5Mradの条件で電子線を照射して硬化させることにより形成できる。また、表面シート3の厚さは、160μmとした。
[実施例]
上述した表面シート3と、バッカー層用シート2とを、表面温度20℃のエンボスロール51と表面温度20℃の冷却ロール52との間隙に給送し、2つのロールで押圧することにより表面材1を製造した。
バッカー層用シート2の材質としては、ホモポリプロピレン樹脂を用いた。Tダイス53から押し出すバッカー層用シート2の厚さは、500μmとした。この時のバッカー層用ホモポリプロピレン樹脂の温度は260℃であった。そして、図1に示す装置にて、上述した方法により、搬送スピード50m/minにて表面シートとバッカー層用シートとを熱圧着し、表面材を形成した。
[比較例]
まず、上述した表面シート3の裏面に、ウレタン−セルロース系樹脂からなるプライマー層を形成した。このプライマー層は、樹脂溶液をグラビア印刷法により固形分量が2g/mとなるように塗布することにより形成できる。ウレタン−セルロース系樹脂の溶液は、メチルエチルケトンとメチルイソブチルケトンとの混合溶液に、ウレタン及び硝化綿を添加し、さらに、ヘキサメチレンジイソシアネートをウレタン及び硝化綿の混合物100重量部に対して5重量部添加することにより調製している。その後表面シート3を100℃の加熱ロールに巻くと共に、赤外線ヒーターでシート表面を150℃に加熱することにより、表面シート3における熱可塑性樹脂を溶融した。次に、エンボスロールと、エンボスロールに隣接するゴムロールとの間隙に表面シート3を給送し、この表面シート3を2つのロールにより押圧することにより、表面シート3の表面にエンボスパターンを形成した。こうして、エンボスパターンを有する表面シート3を製造した。
なお、エンボスロールとゴムロールは、内部に20℃の冷却水が供給されており、表面に接触するシートを冷却可能に構成されている。また、ゴムロールは表面に梨地模様を有している。
続いて、Tダイスからホモポリプロピレン樹脂をシート状に押し出し、これを冷却することにより、バッカー層を製造した。バッカー層の厚さは、500μmとした。また、バッカー層の表裏面にコロナ処理を施した。続いて、表面シート3の裏面に熱硬化性ウレタン樹脂系接着剤を塗布し、搬送スピード20m/minでバッカー層を貼着した。こうして、比較例に係る表面材を製造した。
実施例と比較例とを対比すると、実施例では製造工程を簡略化することができた。また、実施例では、バッカー層20と表面シート3との接着性を高めることができた。実施例の接着強度が25mm幅当り50Nに対し、比較例の接着強度が25mm幅当り25Nであった。接着強度の測定は「JIS K6854−3 T型剥離試験」に準拠した。
本発明の一実施形態に係る表面材の製造方法の説明図である。 表面シートの断面図である。 図1の要部を拡大した図である。 表面材の断面図である。 従来の表面材の断面図である。
符号の説明
1 表面材
2 バッカー層用シート
3 表面シート
20 バッカー層
30 基材層
31 透明性樹脂層
50 表面材の製造装置
51 エンボスロール
52 冷却ロール
53 Tダイス
55 間隙

Claims (6)

  1. エンボスパターンを有するエンボスロールと、前記エンボスロールに隣接する冷却ロールとの間隙に、バッカー層用シート及び表面シートを給送する給送ステップと、
    前記表面シートの表面を前記エンボスロールに対向させると共に、裏面を前記バッカー層用シートに重ね合わせた状態で、前記表面シート及びバッカー層用シートを前記間隙に通し、当該2つのシートが前記間隙を通過するときに当該2つのシートを前記エンボスロール及び前記冷却ロールにより押圧する押圧ステップと、を備え、
    前記バッカー層用シートは、溶融状態の熱可塑性樹脂からなり、
    前記表面シートは、表面側及び裏面側において熱可塑性樹脂を備える、表面材の製造方法。
  2. 前記バッカー層用シートの熱可塑性樹脂、及び、前記表面シートの裏面側における熱可塑性樹脂は、いずれもポリオレフィン系樹脂からなる請求項1に記載の表面材の製造方法。
  3. 前記表面シートの表面側における熱可塑性樹脂は、ポリオレフィン系樹脂からなる請求項2に記載の表面材の製造方法。
  4. 前記表面シートの表面は、電離放射線硬化型樹脂又は熱硬化型樹脂を含む表面保護層により被覆されている請求項1から3のいずれかに記載の表面材の製造方法。
  5. 請求項1から4のいずれかに記載の表面材の製造方法により製造された表面材。
  6. 熱可塑性樹脂を含む表面シート及びバッカー層用シートを有する表面材を製造する表面材の製造装置であって、
    エンボスパターンを有するエンボスロールと、
    前記エンボスロールに隣接する冷却ロールと、
    前記エンボスロールと前記冷却ロールとの間隙に前記バッカー層用シートを給送するダイスと、
    前記間隙において前記バッカー層用シートと前記エンボスロールとの間に前記表面シートを給送する搬送経路と、を備え、
    前記間隙を通過する前記表面シート及びバッカー層用シートを前記2つのロールで押圧する表面材の製造装置。
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