JP2009233960A - 樹脂成形用金型、製造装置及び樹脂成型品の製造方法 - Google Patents

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Ichiro Yuzawa
伊知郎 湯澤
Hironobu Koike
宏伸 小池
Toshio Okaniwa
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Abstract

【課題】樹脂成形により樹脂成型品を製造するときに製造効率を向上させる。
【解決手段】上型30と下型40とが成形材料80を所定形状にするときに、空気注入ノズル21aは、空気注入孔38からキャビティ22内に延び、成形材料80の第1の樹脂シート材82と第2の樹脂シート材83との間に空気を注入する。第1及び第2の樹脂シート材82,83は高温状態にあるため、空気圧によって、第1の樹脂シート材82は上型30の内面32に、第2の樹脂シート材83は下型40の内面42に張り付けられ、所望の形状の成型品89が成形される。成型品89は所定の温度まで冷却されて金型20から取り出される。上型30と下型40とが合わさったときに、針部35は表皮材85を突き抜け、第1の樹脂シート材82に所定長だけ刺さる。これによって、第1の樹脂シート材82の熱が上型30へスムーズに伝達するため、成型品89の冷却時間を短縮できる。
【選択図】図3

Description

本発明は、樹脂成形用金型、製造装置及び樹脂成型品の製造方法に係り、自動車等の内装材として用いられる樹脂成型品を製造するときに用いられる樹脂成形用金型及びその金型を備える製造装置及びその金型を用いた樹脂成型品の製造方法に関する。
自動車においては、トランクルームのパネルやドアトリム等の内装材に樹脂成型品が以前より使用されている。そして、近年では、樹脂成型品の特徴の「軽量」及び「複雑な形状に対応可能」という二つの特徴から、一層着目されるようになっている。
樹脂成型品の構造には例えば高剛性の中空構造体や、軽量高剛性のサンドッチ構造体などがあり、必要とされる強度や形状、機能に応じて選択されている。
ところで、中空構造体を成形する製造方法のひとつに、材料であるPP(ポリプロピレン)を加熱後にエアを注入して所定の形状に成形し、冷却後に完成した成型品を金型から取り出す手法がある。
その製造方法を用いた装置として、複数層からなる樹脂シートを加熱して軟化させ、一対の成形型の間に挟み、前記の層間にノズルを差し込み空気を吹き込んで、所望の形状の成型品を成形する装置がある(例えば、特許文献1参照)。
また、別の装置として、軟化させた樹脂材を金型の上側から投入しつつ、金型の下側から空気を挿入し、上記の樹脂材を金型に押し付け所望の形状にする技術もある。
特開2000−289135号公報
ところで、従来にも増して自動車の部品に対するコスト低減の要求が厳しくなっており、部品の生産効率の向上が常時求められている。生産工程の見直し等によるコスト低減には限界が来ており、異なる視点で新たな技術を導入する必要があった。
このような状況にあって、本発明者は、製造工程において金型の冷却工程に時間短縮の可能性があることに想到した。つまり、冷却効率を向上させることで、樹脂成型品の製造効率を向上させることができることに着目するに至った。冷却効率を向上させるために、水冷装置などの強制的に冷却する技術を導入した場合、製造装置が大きくなってしまうとともに、その冷却装置の管理にコストがかかってしまい、そのような水冷装置を新たに導入することは難しい状況にあった。
本発明は、このような状況においてなされたものであり、上記課題を解決することができる技術を提供することを目的とする。
本発明のある態様は、自動車の内装に用いられる樹脂成形用金型に関する。この樹脂成形用金型は、対向して配置される第1及び第2の金型を備え、前記第1及び第2の金型の間に樹脂成形用材料を配置して、自動車の内装に用いられる樹脂成型品を成形する樹脂成形用金型であって、第1又は第2の金型の少なくとも一方の金型の内面に所定の針状体を設けた。
また、前記樹脂成型品は、シート状の樹脂材と前記樹脂材の表面に重ねられて設けられた表皮材とを含んだ成形用材料を、前記第1及び第2の金型によって挟んで型締めすることによって成形され、前記針状体は、前記表皮材が設けられた面側の金型に設けられてもよい。
また、前記針状体は、前記第1及び第2の金型が前記成形用材料を型締めするときに、前記表皮材を越えて前記樹脂材に達するとともに、前記樹脂材を貫通しない長さであってもよい。
本発明の別の態様は、自動車の内装に用いられる樹脂成型品の製造装置に関する。この製造装置は、上記の樹脂成形用金型を備えている。
本発明の別の態様は、自動車の内装に用いられる樹脂成型品の製造方法に関する。この製造方法は、シート状の樹脂材と前記樹脂材の表面に重ねられて設けられた表皮材とを含んだ成形用材料を、前記表皮材に対向する側に所定の針状体が設けられた一方の金型と、当該金型に対向して配置される他方の金型とからなる一対の樹脂成形用金型によって型締めする。
本発明の別の態様は、自動車の内装に用いられる中空樹脂成型品の製造方法に関する。この製造方法は、対向して配置される第1及び第2の金型により形成されるキャビティを備えた1対の金型を用いてブロー成形で成形される中空の樹脂成形品の製造方法において、前記第1の金型と前記第2の金型の少なくとも一方の金型の内面に所定の針状体を設けた。
本発明の更に別の態様は、自動車の内装に用いられる樹脂成型品に関する。この樹脂成型品は、上記の製造方法により製造される。
本発明によると、樹脂成型品を製造するときに、成形後の樹脂材の冷却効率を向上させることができる。
次に、本発明を実施するための最良の形態(以下、単に「実施形態」という)を、図面を参照して具体的に説明する。以下に説明する実施形態では、自動車の内装部品に使用される樹脂成型品について説明する。
本実施形態では、材料であるPP樹脂シート(ポリプロピレン樹脂シート又はオレフィン樹脂シート;以下、単に「PP」とも言う)を加熱した後で空気を注入して所定の中空構造体を成形する態様について説明する。
図1は、本実施形態に係る樹脂成型品を成型して製造する成形装置10の概略を示す構成図である。図示のように、成形装置10は、樹脂の成型品89の形状を作り出す金型20と、その金型20を加圧するプレス部11とを含んで構成される。図示のように、所定温度に加熱され成形装置10に供給された成形材料80は、プレス部11が加圧する金型20によって所定形状の成型品89に成形され、冷却後に金型20から取り出される。
図2は、樹脂成型品の成形材料80の断面形状を示した図である。成形材料80は、基材81と、基材81の上面に重ねられる表皮材85とからなる。基材81は、非通気性のPPからなる第1及び第2の樹脂シート材82,83と、第1及び第2の樹脂シート材82,83の間に介在するように挟まって配置される不織布84(後述の図3及び図8では太線で表記)とから構成される。したがって、金型20に投入されるときには、成形材料80は、上型30側から表皮材85、第1の樹脂シート材82、不織布84、第2の樹脂シート材83の順で重なっている。
第1及び第2の第1の樹脂シート材82,83は、PPからなるがこれに限る趣旨ではなく、加熱して成形される樹脂材であればよい。なお、第1の樹脂シート材82は、例えば、厚さ1mmであり、第2の樹脂シート材83は1.5mmである。なお、本実施形態では、表皮材85が片面(第1の樹脂シート材82)に取り付けられたが、両面(第1及び第2の樹脂シート材82,83)に取り付けられてもよい。そして、成形材料80の基材81は、成形装置10に供給される時には、所望の形状に成形可能にするために高温に加熱された状態(例えば、200℃以上)にあり、成形後、上述の通り所定の温度まで冷却されると金型20から取り出される。
ところで、成型品89は、冷却が不十分のまま金型20から取り出されると、第1の樹脂シート材82や第2の樹脂シート材83に変形(撓み)が発生してしまうことがあり、成型品89の冷却が十分となるように工程が管理されている。しかし、成型品89の製造工程における冷却工程の時間は、比較的大きな割合を占めている。その原因のひとつが第1の樹脂シート材82と上型30の内面32との間に存在する表皮材85である。つまり、表皮材85が一種の断熱材として作用するため、第1の樹脂シート材82から内面32への熱伝達がスムーズになされていない。そこで、以下に示すような金型20の構成を採用することで、第1の樹脂シート材82から金型20(上型30)への熱伝達の速度を速め、冷却効率を向上させた。
図3は、金型20の断面図を成形材料80とともに示しており、図3(a)は、成形材料80が型締めされる前の状態を模式的に示しており、図3(b)は、成形材料80が型締めされた状態を模式的に示している。
金型20は、互いに対向する上型30と下型40と、成型品89を中空構造体にするために空気を注入する空気注入装置21とを含んで構成される。空気注入装置21は、上型30の側部に取り付けられており、上型30と下型40とが一体に合わさったときであっても、下型40とは干渉しないようになっている。
また、上型30は、内面32が所望の外形形状に形成されており、成形面(内面32)の外側は所定の高さで凸状のフランジ31が形成されている。そして、このフランジ31は、成形される成型品89の外形部分に相当する位置に形成されている。
さらに、フランジ31の所定の位置には、上型30の内外を連通する空気注入孔38が形成されている。そして、空気注入孔38に対応する位置に取り付けられた空気注入装置21から延びる空気注入ノズル21aが空気注入孔38に挿通される。
空気注入ノズル21aの先端は、図3(a)に示すように上型30と下型40とが離れている状態では、空気注入孔38の内部にある。そして、図3(b)に示すように、上型30と下型40とが一体となり成形材料80を所定形状にするときに、空気注入ノズル21aの先端は、空気注入孔38から金型20に形成されたキャビティ22内に延び、成形材料80の第1の樹脂シート材82(不織布84)と第2の樹脂シート材83の間に空気を注入する。第1及び第2の樹脂シート材82,83は高温状態にあるため、空気の圧力によって、第1の樹脂シート材82は上型30の内面32に、第2の樹脂シート材83は下型40の内面42に張り付けられ、これによって、成形材料80は所望の形状の成型品89に成形され、成型品89は所定の温度まで冷却されると金型20から取り出される。なお、空気注入ノズル21aを第1の樹脂シート材82と第2の樹脂シート材83の間に適正に挿入する技術については、公知の技術(例えば、特開2001−47505号公報や特開2000−289135号公報参照)により実施できる。
また、内面32には、所定の間隔及び所定の高さの複数の針部35が内面32と一体で設けられている。なお、針部35の符号については、代表して一部のみに付している。図4(a)及び図4(b)はそれぞれ、図3(a)及び図3(b)の領域X1及びX2を拡大している。具体的には、図4(a)は、針部35が成形材料80に挿入される前の状態を示し、図4(b)は、針部35が成形材料80に挿入された状態を示している。
図4(b)に示すように、上型30と下型40とが合わさった状態のときに、針部35は、表皮材85を突き抜け、第1の樹脂シート材82に所定長だけ刺さる。これによって、第1の樹脂シート材82の熱が上型30へスムーズに伝達するため、成型品89の冷却時間を短縮できる。
図5は、内面32の針部35の配置について一部を模式的に示した平面図(例えば図3では下側から見た図)であり、図6は、針部35の形状の種類を模式的に示している。図6(a)〜(d)は針部35の側面形状(縦方向の形状)についての4つの例を模式的に示している。また、図6(e)及び(f)は、針部35の形状の平面図について、図5の針部35の2つの変形例(三角錐及び四角錐)について模式的に示している。図5に示すように、針部35は、根元部分の直径(針径)Dでかつ縦横それぞれ所定の間隔(ピッチ)Lでマトリックス状に配置されている。また、例えば図6(a)に示すように、針部35は所定の高さH1で円錐形状である。
針部35の直径Dの下限は、冷却効率の観点で0.5mm以上であることが好ましい。また、針部35を第1の樹脂シート材82から抜かれたときに残る跡を所定の大きさに抑える観点では、上限は2mm以下であることが好ましく、0.85mm以下であることがより好ましい。なお、表皮材85の材質によって針部35が刺さった跡が目立ったり目立たなかったりするため、上記上限は、表皮材85に応じて適宜選択されればよい。
また、針部35の間隔Lは、5mm〜20mmが好ましく、8mm〜15mmがより好ましい。一般に、冷却効率を考えると、針部35のピッチ(間隔L)は小さい方が好ましい。ここで、間隔Lが20mmより大きい場合、1本の針部35が針を中心とした半径14mm以上の円周内(面積で6.3cm2以上)を冷却しなければならない。その結果、針部35近辺と針部35から離れた場所での樹脂(第1の樹脂シート材82)の冷却速度に大きな差が出来てしまい、冷却時間の短縮につながらないだけでなく樹脂のヒケの原因となる。一方、間隔Lが5mm未満である場合、1cm2当たり4本より多い針部35が存在することになり、針部35の断面積が型内面32に占める割合が大きくなり、針部35が表皮材85を貫通しないおそれが生じる。そこで、針部35の間隔Lを上述の範囲に設定することが好ましい。
なお、針部35の形状は、純粋な円錐形状や角錐形状に限らず、図6(b)や(d)に示すように根元部分に円筒形状を有してもよいし、図6(c)及び(d)に示すように円錐や角錐の側面部分が直線でなく曲面となっていてもよい。
そして、針部35の高さH1は、上型30と下型40とが合わさった状態で、第1の樹脂シート材82に突き刺さる必要がある。一方で、第1の樹脂シート材82から中空22aに突き出ないことが必要である。したがって、図4(b)に示した上型30と下型40とが合わさった型締状態で、針部35の高さH1は、表皮材85の厚さH2より長く、表皮材85の厚さH2と第1の樹脂シート材82の厚さH3を足した長さ(H2+H3)より短くなるように、針部35の高さH1が設定される。つまり、H1は、H2+H3>H1>H2の関係を満たす。
一方、下型40の内面42が所望の形状に形成されており、成形面の外側には上型30のフランジ31と対向するようにして所定の高さのフランジ41が形成されている。そして、フランジ41には、キャビティ22を取り囲むようにしてトリム刃44が形成されている。
図3(b)に示すように、上型30と下型40とが合わさったときに、トリム刃44の先端が、上型30のフランジ31の下側端面31aと一致して、成形材料80を所望の外形にトリミングする。
なお、内面42の一部には、成型品89を所望の立体構造にして所望の機能(例えば、成型品89の強度確保や、可折機能)を実現するために、所定の高さ及び形状の凸部45が形成されている。
以上の構成による成型品89の成形工程を簡単に説明する。
まず、作業者は、加熱状態の基材81と表皮材85を重ねた状態とした成形材料80を下型40上に配置する。
つづいて、作業者は、成形装置10を操作して、プレス部11によって上型30を降下させ上型30と下型40とを合わせる。このとき、成形材料80は、トリム刃44によって所望の形状にトリミングされる。
そして、空気注入装置21は、空気注入ノズル21aを金型20のキャビティ22内に延ばす。このとき、上述のように、空気注入ノズル21aの先端が第1の樹脂シート材82と第2の樹脂シート材83との間に位置する。この状態で、空気注入装置21は、第1の樹脂シート材82と第2の樹脂シート材83との間に所定の圧力で空気を注入する。
すると、図3(b)に示したように、第1の樹脂シート材82は、表皮材85とともに上型30の内面32に張り付き、第2の樹脂シート材83は下型40の内面42に張り付き、所望の形状の成型品89が成形される。また、不織布84は第1の樹脂シート材82と第2の樹脂シート材83に狭持された部分でアンカー効果により第1の樹脂シート材82と第2の樹脂シート材83の両方に貼着している。
このとき、上型30の内面32に設けられた針部35は、表皮材85を突き抜けて第1の樹脂シート材82に突き刺さっている。なお、第1の樹脂シート材82は加熱状態でありその材質が軟らかくなっているので、針部35が突き刺さった面と反対側の面では実質平面状態が維持される。
その後、成型品89が適正温度になるように、金型20が所定時間だけ冷却される。このとき、針部35が設けられていることで、冷却時間が短縮される。冷却後、空気注入装置21からの空気の注入が停止され、成型品89の中空22aが大気圧に戻され、空気注入ノズル21aが成型品89から抜かれる。なお、このとき、成型品89の表皮材85が不織布やカーペットである場合、針部35が刺さった跡は表皮材85を構成する繊維に隠れてしまい実質視認できないレベルになる。
そして、プレス部11は上型30を上昇させ、上型30と下型40とを分離させる。この状態で、作業者は、成形された成型品89を下型40から取り出す。
つづいて、上記の冷却時間の短縮効果の検証結果について説明する。図7は、上型30と下型40が合わさった型締め状態の時間(以下、「型締時間」という)と、内面32の表面温度及び第1の樹脂シート材82の変形の発生の有無との関係について、針部35が設けられている場合と設けられていない場合の検証結果を示している。
型締時間は、33秒、38秒、48秒、53秒の4条件である。また、針部35の直径Dは0.85mm、高さH1は3.5mm、針の配置間隔D(ピッチ)は5mmである。また、表皮材85は、450g/m2のカーペット表皮材である。
この条件で針部35が設けられていない場合、第1の樹脂シート材82に変形が発生しないようにするためには、53秒の型締め時間が必要とされた。このとき、内面32の温度は78℃である。そして、48秒より短い型締時間の条件では、第1の樹脂シート材82に変形が発生し、成型品89は不良となった。
一方、針部35が設けられた場合、型締め時間が33秒のときに第1の樹脂シート材82に変形が発生したが、38秒以上の場合、第1の樹脂シート材82に変形は発生しなかった。
以上の結果から、針部35を設けた構成の場合、型締め時間を15秒短縮することができた。型締め時間が短縮できるのに伴い、プレスの加圧時間が短縮される為、モーターへの投入エネルギーが低減される。さらに、確実に冷却を行えるので、変形発生が防止され、不良品の発生率を低減させ、材料ロスを低減できる。以上のように、投入されるエネルギーや材料を低減でき、さらに、成型品89の製造能力を向上させることができ、大幅なコストダウンが実現できる。
以上、本発明を実施形態をもとに説明した。この実施形態は例示であり、それらの各構成要素の組み合わせにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
例えば、成型品89の表皮材85が、両面に設けられる場合には、表皮材85は、上型30だけでなく下型40に設けられてもよい。当然に表皮材85が対向する金型が、下型40であれば、針部35は下型40に設けられる。
また、成型品89の製造方法は、上記の実施形態で例示したものに限る趣旨ではない。例えば、図8の変形例に示すように、ブロー成形手法の一種であり、成型品189を中空構造体のキャビティ(図3では、中空22a)に所定のコア材を配置したサンドッチ構造体として形成する製造方法にも適用できる。図8は、図3(b)に対応しており、同一構成について意は同一符号を付している。中空22aにおいて第1の樹脂シート材82と第2の樹脂シート材83との間に発泡性樹脂であるコア材25が配置されている。このコア材25により、成型品89の強度が高められる。この変形例の構成の場合も、上述の実施形態同様の効果が得られる。
また、図9の変形例は、スタンピング製法と呼ばれる製造方法により成型品289を成形する製造装置に用いられる金型220の断面構造を模式的に示している。ここでは、金型220は、凸状の上型230と凹状の下型240とからなり、下型240の内面に針部245が設けられている。そして、成型品289の成形材料280は、下型140側の表皮材285と上型230側の樹脂シート材282からなる。この変形例の構成の場合も、上述の実施形態同様の効果が得られる。
さらに、図示はしないが、ブロー成形方法の一種で、パリソンと呼ばれるチューブ状の成型材料を中空の金型内に入れ内部に空気を吹き込んで膨らませると同時に冷却して中空の成型品製造する手法にも、本発明を適用することができる。また、真空成形手法や射出成形手法、更に各手法を併用した手法に対しても適用することができる。
実施形態に係る、樹脂成型品を製造する成形装置の模式図である。 実施形態に係る、成形装置に投入される成形材料の構造を模式的に示す断面図である。 実施形態に係る、金型の断面図を成形材料とともに模式的に示した図である。 実施形態に係る、金型の断面図を成形材料とともに模式的に示した図3の図を一部拡大した図である。 実施形態に係る、上型の内面に設けられた針部の配置を模式的に示した平面図である。 実施形態に係る、金型に設けられる針部の形状として、側面(縦方向の形状)及び正面(先端側から見た形状)の形状の6種類の例を模式的に示した図である。 実施形態に係る、内面に針部を備えた金型を用いて成型品を製造したとき冷却時間の短縮効果及び変形の発生に関して検証した結果を示した図である。 実施形態の変形例に係る、針部を備えた金型をサンドッチ構造体として形成する製造方法を適用したときの金型の断面構造を模式的に示した図である。 実施形態の変形例に係る、針部を備えた金型をスタンピング製法の製造装置に適用させたときの金型の断面構造を模式的に示した図である。
符号の説明
10 成形装置
11 プレス部
20、220 金型
30、230 上型
32 内面
35、245 針部
40、240 下型
45 凸部
80、280 成形材料
81 基材
82 第1の樹脂シート材
83 第2の樹脂シート材
84 不織布
85、285 表皮材
282 樹脂シート材

Claims (7)

  1. 対向して配置される第1及び第2の金型を備え、前記第1及び第2の金型の間に樹脂成形用材料を配置して、自動車の内装に用いられる樹脂成型品を成形する樹脂成形用金型であって、
    第1又は第2の金型の少なくとも一方の金型の内面に所定の針状体を設けたことを特徴とする樹脂成形用金型。
  2. 前記樹脂成型品は、シート状の樹脂材と前記樹脂材の表面に重ねられて設けられた表皮材とを含んだ成形用材料を、前記第1及び第2の金型によって挟んで型締めすることによって成形され、
    前記針状体は、前記表皮材が設けられた面側の金型に設けられたことを特徴とする請求項1に記載の樹脂成形用金型。
  3. 前記針状体は、前記第1及び第2の金型が前記成形用材料を型締めするときに、前記表皮材を越えて前記樹脂材に達するとともに、前記樹脂材を貫通しない長さであることを特徴とする請求項2に記載の樹脂成形用金型。
  4. 請求項1から3までのいずれかに記載の樹脂成形用金型を備えたことを特徴とする自動車の内装に用いられる樹脂成型品の製造装置。
  5. シート状の樹脂材と前記樹脂材の表面に重ねられて設けられた表皮材とを含んだ成形用材料を、前記表皮材に対向する側に所定の針状体が設けられた一方の金型と、当該金型に対向して配置される他方の金型とからなる一対の樹脂成形用金型によって型締めすることを特徴とする自動車の内装に用いられる樹脂成型品の製造方法。
  6. 対向して配置される第1及び第2の金型により形成されるキャビティを備えた1対の金型を用いてブロー成形で成形される中空樹脂成形品の製造方法において、前記第1の金型と前記第2の金型の少なくとも一方の金型の内面に所定の針状体を設けたことを特徴とする自動車の内装に用いられる中空樹脂成型品の製造方法。
  7. 請求項5又は請求項6に記載の製造方法により製造された自動車の内装に用いられる樹脂成型品。

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