JP2009233015A - 弾球遊技機 - Google Patents
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Abstract
【課題】光を可動体に投射して表示演出するとともに、該光を用いて可動体が有する複数の入球口への遊技球の入球検知を新奇な構成でかつ迅速に行い得るように構成した遊技機を提供する。
【解決手段】本パチンコ機1は、回転体36に光を投射するプロジェクターと、該プロジェクターからの光(動画像)を用いて、入球口36a〜36gの各入球口に遊技球が入球したことを検知するとともに、入球した入球口がV入賞口(入球口36a)であることを検出するフォトセンサ74,75及び判定手段と、を備え、入球口36aへの入球が検出された際に、回転体36に投射するプロジェクターからの光を大当たり演出するように演出制御する。これにより、遊技領域で動作し得る回転体36に光を投射して回転体36を装飾性豊かに表示演出することができる。
【選択図】図6
【解決手段】本パチンコ機1は、回転体36に光を投射するプロジェクターと、該プロジェクターからの光(動画像)を用いて、入球口36a〜36gの各入球口に遊技球が入球したことを検知するとともに、入球した入球口がV入賞口(入球口36a)であることを検出するフォトセンサ74,75及び判定手段と、を備え、入球口36aへの入球が検出された際に、回転体36に投射するプロジェクターからの光を大当たり演出するように演出制御する。これにより、遊技領域で動作し得る回転体36に光を投射して回転体36を装飾性豊かに表示演出することができる。
【選択図】図6
Description
本発明は、パチンコ機等の弾球遊技機に関し、詳しくは、遊技領域に配置した可動体に光を投射して演出するように構成した弾球遊技機に関する。
一般に、弾球遊技機、例えばパチンコ機として、球受け皿に滞留している遊技球が、発射ハンドルの操作に応じて遊技盤の遊技領域に打ち出された後、遊技領域の障害釘や風車等に導かれつつ盤面を流下して、各種入賞口に入球し、或いは入球せずに遊技盤下部のアウト口に流入するように構成されたものが知られている(特許文献1参照)。
このようなパチンコ機のうち、例えば、いわゆる1種のパチンコ機では、一般入賞口に入球した際にそれに対応した個数の遊技球が払い出され、また始動チャッカーに入球した際にはこれに基づいて大当たり抽選が行われると共に所定数の遊技球が払い出され、当該抽選の結果に応じて、遊技盤の中央部分に設けられた液晶等の画像表示装置の画面上で所定の演出表示が行われる。大当たりの発生時には、アタッカーと呼ばれる大入賞口が開放し、入球に対応して多量の遊技球が払い出される状態となる。
また、例えば、羽根物と呼ばれるいわゆる2種のパチンコ機では、遊技領域に遊技球を打ち出して行う遊技中に、遊技領域の中央部に配置された特別電動役物の左右に備えた羽根部材が、特別入賞口への入賞に起因して、所定の時間で所定回数(通常は1回か2回)だけ開放し、そして閉止するように構成されたものが知られている(特許文献2参照)。
このように開閉動作する羽根部材に、後続して流下してくる遊技球がタイミング良く取り込まれると、その遊技球は、特別電動役物内に設けられたVゾーンか、Vゾーン近傍に設けられた外れゾーンの何れかに入球する。その場合、Vゾーンに入球した際には大当たりとなり、このとき抽選で選ばれたラウンド数だけ、上記羽根部材の開閉動作が繰り返し行われ、その間に該羽根部材により特別電動役物に取り込まれる遊技球に対応する賞球が行われる。
上記したようなパチンコ機の中には、例えば、複数箇所に設けられた可動入賞役物のうち、遊技者にとって有利な遊技状態に移行することが確定した可動入賞役物に向け、サーチライトのような投光手段によって投光することにより、どの可動入賞役物が遊技者にとって有利な遊技状態に移行することが確定したかを遊技者が知るようにでき、これによって遊技者の遊技意欲を高めようとしたものが提案されている(特許文献3参照)。
しかし、上記特許文献3に記載されたようなパチンコ機では、投光手段から可動入賞役物(可動役物)に投光することでパチンコ機の視覚的な遊技性を向上させ得るようにしているものの、投光手段からの光によって可動入賞役物自体の装飾性を向上させたり、投光手段からの光を用いて遊技球の検知に係る処理をしたりするものとはなっていなかった。
ここで、本出願人によって、プロジェクター等の光投射手段を配置して、該プロジェクターからの光(動画像等)を、遊技領域内のVゾーン(V入賞口)を有した可動式の回転体表面にその動作に合わせるように投射し、回転体の装飾性を向上させるような表示演出をするパチンコ機が考えられている。
しかし、上記したパチンコ機や前述の特許文献2に記載されたようなパチンコ機にあっては、回転体等の可動体(可動役物)に設けられたVゾーンに入球(いわゆるV入賞)した場合であっても、Vゾーンの開口近傍に入球検知に係るセンサが配置されておらず、このようなセンサがVゾーンから続く遊技球案内路の比較的奥側に配置されていることから、仮にV入賞に応じた特別な演出が施される仕様となっていたとしても、そのような特別な演出をV入賞の時点から間をあけずに応答性良く実行させることは難しかった。
そこで本発明は、光を可動体に投射して表示演出するとともに、該光を用いて可動体が有する複数の入球口への遊技球の入球検知を新奇な構成でかつ迅速に行い得るように構成し、もって上述した課題を解決した弾球遊技機を提供することを目的とするものである。
請求項1に係る本発明は(例えば図1ないし図10参照)、大当たりを確定する特定入球口(36a)を含む複数の入球口(36a,36b,36c,36d,36e,36f,36g)を有し、かつ一定周期で移動する可動体(36)を遊技領域(11a)に備え、該遊技領域(11a)に打ち出された遊技球(Ba)を前記複数の入球口(36a〜36g)のうちの前記特定入球口(36a)に入球させるように遊技する弾球遊技機(1)において、
前記可動体(36)に光を投射する光投射手段(41)と、
前記光投射手段(41)からの光を用いて、前記複数の入球口(36a〜36g)の各入球口に遊技球(Ba)が入球したことを検知するとともに、前記入球した入球口が前記特定入球口(36a)であることを検出する入球検出手段(29,74,75)と、を備え、
前記入球検出手段(29,74,75)により前記特定入球口(36a)への入球が検出された際、前記可動体(36)に投射する前記光投射手段(41)からの光を大当たり演出するように演出制御してなる、
ことを特徴とする弾球遊技機(1)にある。
前記可動体(36)に光を投射する光投射手段(41)と、
前記光投射手段(41)からの光を用いて、前記複数の入球口(36a〜36g)の各入球口に遊技球(Ba)が入球したことを検知するとともに、前記入球した入球口が前記特定入球口(36a)であることを検出する入球検出手段(29,74,75)と、を備え、
前記入球検出手段(29,74,75)により前記特定入球口(36a)への入球が検出された際、前記可動体(36)に投射する前記光投射手段(41)からの光を大当たり演出するように演出制御してなる、
ことを特徴とする弾球遊技機(1)にある。
請求項2に係る本発明は(例えば図6ないし図9参照)、前記入球検出手段が、前記複数の入球口(36a〜36g)の各入球口に入球した遊技球(Ba)が通過する所定位置に投射された光が、遊技球が入球した際に遮光されることにより、遊技球の各入球口への入球を検知する入球検知手段(74)を有してなる、
ことを特徴とする請求項1記載の弾球遊技機(1)にある。
ことを特徴とする請求項1記載の弾球遊技機(1)にある。
請求項3に係る本発明は(例えば図2ないし図9参照)、前記入球検出手段が、
前記可動体(36)が予め定められた所定位置からなる基点に位置したことを検知する基点検知手段(75)と、
前記基点検知手段(75)により前記可動体(36)が前記基点に位置したことが検知された時点から、前記入球検知手段(74)により入球が検知された時点までの経過時間に基づき、遊技球(Ba)が前記特定入球口(36a)に入球したことを判定する特定入球判定手段(29)と、を有してなる、
ことを特徴とする請求項2記載の弾球遊技機(1)にある。
前記可動体(36)が予め定められた所定位置からなる基点に位置したことを検知する基点検知手段(75)と、
前記基点検知手段(75)により前記可動体(36)が前記基点に位置したことが検知された時点から、前記入球検知手段(74)により入球が検知された時点までの経過時間に基づき、遊技球(Ba)が前記特定入球口(36a)に入球したことを判定する特定入球判定手段(29)と、を有してなる、
ことを特徴とする請求項2記載の弾球遊技機(1)にある。
請求項4に係る本発明は(例えば図3ないし図10参照)、前記光投射手段(41)からの光を用いて、前記複数の入球口(36a〜36g)に入球する遊技球(Ba)を入球前に検知するとともに、該遊技球(Ba)が前記複数の入球口(36a〜36g)のうちの前記特定入球口(36a)に入球し得ることを予め検出する予測検出手段(30,61)を備え、
前記予測検出手段(30,61)により前記特定入球口(36a)に遊技球(Ba)が入球し得ることが検出された際、前記可動体(36)に投射する前記光投射手段(41)からの光を大当たり信頼度演出するように演出制御してなる、
ことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項記載の弾球遊技機(1)にある。
前記予測検出手段(30,61)により前記特定入球口(36a)に遊技球(Ba)が入球し得ることが検出された際、前記可動体(36)に投射する前記光投射手段(41)からの光を大当たり信頼度演出するように演出制御してなる、
ことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項記載の弾球遊技機(1)にある。
請求項5に係る本発明は(例えば図3ないし図10参照)、前記予測検出手段が、
前記複数の入球口(36a〜36g)に入球する際の遊技球(Ba)が通過する所定の通過位置(47)に投射された光が、遊技球(Ba)の通過によって遮光されることにより、入球前の遊技球(Ba)の通過を検知する通過検知手段(61)と、
前記基点検知手段(75)により前記可動体(36)が前記基点に位置したことが検知された時点から、前記通過検知手段(61)により通過が検知された時点までの経過時間に基づき、遊技球(Ba)が前記特定入球口(36a)に入球し得ることを判定する予測判定手段(30)と、を有してなる、
ことを特徴とする請求項4記載の弾球遊技機(1)にある。
前記複数の入球口(36a〜36g)に入球する際の遊技球(Ba)が通過する所定の通過位置(47)に投射された光が、遊技球(Ba)の通過によって遮光されることにより、入球前の遊技球(Ba)の通過を検知する通過検知手段(61)と、
前記基点検知手段(75)により前記可動体(36)が前記基点に位置したことが検知された時点から、前記通過検知手段(61)により通過が検知された時点までの経過時間に基づき、遊技球(Ba)が前記特定入球口(36a)に入球し得ることを判定する予測判定手段(30)と、を有してなる、
ことを特徴とする請求項4記載の弾球遊技機(1)にある。
請求項6に係る本発明は(例えば図1及び図5参照)、前記光投射手段が、プロジェクター(41)であり、
前記可動体(36)が、前記プロジェクター(41)により投射される動画像によって演出表示されてなる、
ことを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項記載の弾球遊技機(1)にある。
前記可動体(36)が、前記プロジェクター(41)により投射される動画像によって演出表示されてなる、
ことを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項記載の弾球遊技機(1)にある。
なお、上記カッコ内の符号は、図面と対照するためのものであるが、これは、発明の理解を容易にするための便宜的なものであり、特許請求の範囲の記載に何等影響を及ぼすものではない。
請求項1に係る本発明によると、可動体に光を投射する光投射手段と、光投射手段からの光を用いて、複数の入球口の各入球口に遊技球が入球したことを検知するとともに、入球した入球口が特定入球口であることを検出する入球検出手段と、を備えさせ、入球検出手段により特定入球口への入球が検出された際、可動体に投射する光投射手段からの光を大当たり演出するように演出制御する。これにより、遊技領域で動作し得る可動体に光を投射して可動体を装飾性豊かに表示演出することができるとともに、該投射された光を用いて可動体が有する複数の入球口への遊技球の入球検知をすることができる。
また、光投射手段からの光が達し得るような入球口の近傍にて、遊技球の入球検知をすることができることから、遊技球の入球から間をおかずに入球検知することができ、該入球検知に係る演出制御を迅速に開始させることができる。そして、例えば、遊技球が、複数の入球口のうちの特定入球口(いわゆるVゾーン)に入球した場合には、可動体に投射する光投射手段からの光を大当たり演出するように演出制御することができるので、大当たりに係る演出を遊技者に迅速に提供し得るとともに、遊技者の注目する可動体上に有効に演出表示することができる。
請求項2に係る本発明によると、入球検出手段が、複数の入球口の各入球口に入球した遊技球が通過する所定位置に投射された光が、遊技球が入球した際に遮光されることにより、遊技球の各入球口への入球を検知する入球検知手段を有してなる。これにより、投射手段から投射した光を、複数の入球口の各入球口に入球した遊技球によって遮光させて検知するような簡易な構成で、遊技球の各入球口への入球検知を低コストで実現することができる。
請求項3に係る本発明によると、入球検出手段が、可動体が予め定められた所定位置からなる基点に位置したことを検知する基点検知手段と、基点検知手段により可動体が基点に位置したことが検知された時点から、入球検知手段により入球が検知された時点までの経過時間に基づき、遊技球が特定入球口に入球したことを判定する特定入球判定手段と、を有してなる。これにより、可動体が基点に位置した時点と、光投射手段からの光を用いて遊技球が複数の入球口のいずれかに入球したこととを検知し得るだけの検知部材の少ない簡易な構成で、特定入球口への入球判定を低コストで実現することができる。
請求項4に係る本発明によると、光投射手段からの光を用いて、複数の入球口に入球する遊技球を入球前に検知するとともに、該遊技球が複数の入球口のうちの特定入球口に入球し得ることを予め検出する予測検出手段を備え、予測検出手段により特定入球口に遊技球が入球し得ることが検出された際、可動体に投射する光投射手段からの光を大当たり信頼度演出するように演出制御してなる。これにより、遊技領域で動作し得る可動体に光を投射して可動体を装飾性豊かに表示演出しつつ、該投射された光を用いて可動体が有する複数の入球口への遊技球の入球検知をするとともに、該遊技球が特定入球口に入球する信頼度を検出することができる。
請求項5に係る本発明によると、予測検出手段が、複数の入球口に入球する際の遊技球が通過する所定の通過位置に投射された光が、遊技球の通過によって遮光されることにより、入球前の遊技球の通過を検知する通過検知手段と、基点検知手段により可動体が基点に位置したことが検知された時点から、通過検知手段により通過が検知された時点までの経過時間に基づき、遊技球が特定入球口に入球し得ることを判定する予測判定手段と、を有してなる。これにより、複数の入球口に入球する際に所定の通過位置を通過する遊技球を、光投射手段からの光を遮光させることで検知するような簡易な構成により、特定入球口への信頼度判定を低コストで実現することができる。
請求項6に係る本発明によると、光投射手段が、プロジェクターであり、可動体が、プロジェクターにより投射される動画像によって演出表示されてなるので、可動体に対し、単純な光や静止画像だけでなく、動画像のような動きのある装飾を施すことができる。また、可動体の動きに合わせ得るような動画像を投射することにより、可動体及び光投射手段による表示演出の幅を広げることができる。
以下、本発明に係る弾球遊技機の実施形態として、遊技場等に設置されるパチンコ機1の概略を図1を参照して説明する。図1は本発明に係る実施の形態におけるパチンコ機1の外部構造を示す正面図である。
なお、後述する実施の形態では、本発明の弾球遊技機を、いわゆる第2種特別電動役物を使用したパチンコ機に適用した例を挙げて説明するが、この第2種特別電動役物の機能を有する弾球遊技機であれば本発明を適用可能であり、従って、第1種及び第2種特別電動役物双方の機能を有するパチンコ遊技機、第2種及び第3種特別電動役物双方の機能を有するパチンコ遊技機,あるいは、第1種、第2種及び第3種特別電動役物すべての機能を有するパチンコ遊技機等にも適用可能であることは勿論である。
すなわち、本パチンコ機(弾球遊技機)1は、図1に示すように、発射ハンドル9の操作による球発射装置72(図7に後述する)の作動で遊技球(いわゆるパチンコ玉)を遊技盤11の遊技領域11aに向かって打ち出しつつ遊技を行うもので、打ち出された遊技球が、入賞口13(以下、可変入賞口13ともいう)、入賞口14(以下、第1入賞口14ともいう)、入賞口15(以下、第2入賞口15ともいう)、入賞口16,17(以下、一般入賞口16,17ともいう)、又はアウト口18に収容される構成をなしている。
図1に示すように、本実施形態におけるパチンコ機1は、開口を有する枠体状の筐体2と、この筐体2に開閉可能に装着された前扉3とを有しており、前扉3の前面には、透明ガラス6を有するガラス枠5が開閉可能に取り付けられている。透明ガラス6の奥側には、遊技盤11が配設されている。前扉3における遊技盤11の左右には演出用照明装置28が配設されており、前扉3における上部左右には夫々スピーカ(図示せず)を有する放音装置8が配設されている。また、ガラス枠5における右側部には、前扉3を筐体2側に施錠又は解放するための施錠装置4が配設されている。
そして、前扉3における下部中央には皿ユニット6が設けられており、皿ユニット6における右上部には、賞球及び貸球を含む遊技球が供給される球供給口23が設けられ、皿ユニット6における右上部には、球貸ボタン7a及びプリペイドカード返却ボタン7bが設けられている。皿ユニット6の中央部には、該皿ユニット6上の遊技球を皿ユニット6下部の球排出口(図示せず)を通して下方に排出するための第1球抜きボタン21aと、皿ユニット6上の遊技球を球供給口23付近から上記球排出口を通して下方に排出するための第2球抜きボタン21bとが配置されている。
また、前扉3における皿ユニット6の右側下方には、球発射装置72を操作して遊技球を遊技盤11に向けて打ち出すための発射ハンドル9が設けられ、皿ユニット6の左側下方には灰皿25が配設されている。なお、図1中の符号12は、発射ハンドル9の操作で発射された遊技球を遊技領域11aに導くガイドレールを示し、符号18はアウト口を示している。また、本パチンコ機1には、遊技中に遊技領域11aにて入賞することなく落下してアウト口18に入り込んだ遊技球をパチンコ機背面側に導くアウト球通路(図示せず)が設けられている。
一方、遊技領域11a内に配設された入賞口13〜17は全て、遊技球が入賞した場合に所定数の遊技球を賞球するように機能するが、単に遊技球の賞球のみを行うものと、賞球以外の他の機能を有するものとが存在している。具体的には、遊技領域11aの中央左右に設けられた入賞口16と、遊技領域11aの左右下方に設けられた、後述する遊技球誘導ユニット20に配設された入賞口17とが、前者に示した賞球のみ行う入賞口となる。また、遊技領域11aの中央に設けられたセンター飾り22の左上部に配置された入賞口13と、遊技領域11aの中央下部に縦に整列されて配設される入賞口14、15とが、後者に示した賞球以外の他の機能を有する入賞口となる。
第1入賞口14及び第2入賞口15の左右には、遊技領域11aに打ち出されて落下してきた遊技球を、第2入賞口15の方へ誘導し得る遊技球誘導ユニット20が配置されている。遊技球誘導ユニット20は、誘導部材19が遊技盤11に取り付けられることにより、その外観が装飾されるとともに、上方に向けて開口した入賞口17が形成される。この入賞口17は、遊技球の入賞をもって所定数の遊技球を賞球する機能を有している。
誘導部材19の上部には、遊技領域11aの中央部に向かって下降するように傾斜する遊技球誘導路が形成されているので、遊技領域11aに打ち出されて落下してくる遊技球が、誘導部材19(すなわち、遊技球誘導ユニット20)の上面側に落下した際には、該誘導路上を遊技領域11aの中央部に向かって転動することとなる。
また、遊技球誘導ユニット20の第2入賞口15側には、誘導部材19の背後から不図示のソレノイドによって突出する可動部材26が配置されている。可動部材26は、上記ソレノイドの非駆動時には、誘導部材19の背後に全体が隠れるように退避した状態となっている。また、駆動時には、図1に示した位置までその先端が移動するので、遊技球誘導路上に落下して転動する遊技球の第2入賞口15への入球を補助し得るものとなる。
一方、前述したセンター飾り22が有する可変入賞口13は、通常時において羽根部材24によって閉鎖されている。しかし、遊技球が、第1入賞口14もしくは第2入賞口15に入賞した際には、羽根部材24が図7にて後述する開閉ソレノイド70によって開閉駆動されることによって、一定時間(例えば約0.5秒/回)だけ開放状態となる。
すなわち、第1入賞口14及び第2入賞口15への入賞は、通常の賞球のみならず、センター飾り22の可変入賞口13を開放させる条件ともなっている。具体的には、第1入賞口14に遊技球が入賞した際には、羽根部材24が駆動されることによって、可変入賞口13が1回だけ開放状態となる。また、第2入賞口15に遊技球が入賞した際には、第1入賞口14に入賞したときと同様な可変入賞口13の開放が2回実行される。これにより、第1入賞口14へ入賞したときよりも第2入賞口15に入賞したときの方が、可変入賞口13への遊技球の入賞可能性は高まるものとなっている。
ところで、遊技領域11aには、センター飾り22の左右下方に風車86が配設されている。また、遊技領域11aにおけるセンター飾り22の周囲には、発射されてからセンター飾り22に関与せずに落下してくる遊技球を適宜散らし、第1入賞口14、第2入賞口15等に対し、入球に導くようにするための複数の障害釘が打ち込まれている。なお、本実施の形態においては、上記風車86がセンター飾り22の左右下方に配設されるものとして説明するが、これは1つの例であり、配設させる位置や数については遊技領域11a内において特に限定されるものではない。また、障害釘や各種入賞口等にあっても、配設させる位置や数について遊技領域11a内において特に限定されるものではない。
次に、センター飾り22について、図2ないし図6、及び図8を参照して説明する。なお、図2は本実施の形態のセンター飾り22を拡大して示す正面図、図3は回転体36及びスクリーン40を取り出して示した正面図、図4は回転体36及びスクリーン40を取り出して示した斜視図である。また、図5は回転体36、スクリーン40、及びプロジェクター41の位置関係を示した概略斜視図、図6は回転体36及びその周辺の平面図、図8は回転体36とフォトセンサ74とを取り出して示した側面図である。
すなわち、図2に示すように、センター飾り22の上部には、本パチンコ機1のテーマとなるロゴ等(図示は省略)を発光装飾する発光装置31が配置され、該発光装置31の左下部には、可変入賞口13を開閉する前述した羽根部材24が配置されている。羽根部材24は、後述する開閉ソレノイド70によって矢印Aの向きに回動駆動されることで可変入賞口13を開閉する。図2では可変入賞口13の開状態における羽根部材24の状態が示されており、打ち出されてきた遊技球は、この開状態の際にセンター飾り22内部に入球し得るものとなる。
センター飾り22内の左部には、可変入賞口13からセンター飾り22の中央部に形成されたステージ部Sへと連通する案内路33及び連通口35が形成されている。案内路33は、センター飾り22の正面視左部で、ステージ部Sに垂直となるように形成されている。なお、この案内路33の内部には、案内路33を落下する遊技球に交互に当接して、該遊技球をジグザグに案内することで減速させる不図示の減速部材が設けられている。これにより、案内路33を通って連通口35からステージ部Sに排出された遊技球の速度は、十分に減速されたものとなる。
センター飾り22の中央部で上記した案内路33から続くステージ部S上には、連通口35から放出された遊技球を引き続きステージ部Sの正面視手前側の中央部へと案内する、なだらかな溝状の案内路39が形成されている。案内路39は、ステージ部Sの中央部で最も高さの低い位置となるようになだらかに下降傾斜して形成されているとともに、ステージ部Sの中央部で奥側へと屈曲することによって該案内路39を転動してきた遊技球を後述する回転体(可動体)36へと案内する。そして、案内路39の連通口35から回転体36までの間には、図6に示すように、案内路39の表面から案内路39の下側に向って貫通した貫通孔(通過位置)47が形成されている。この案内路39における貫通孔47の下方には、受光素子により光の受光状態を検知するフォトセンサ(予測検出手段、通過検知手段)61が配置されており、該フォトセンサ61は、貫通孔47を通過してくる光を受光し、案内路39を案内される遊技球の通過を検知する。
また、図2に示すように、ステージ部Sの中央部には、モータ73(図7参照)からの回転を受けて一定周期(例えば6[s]で1回転)で回転する円形状の回転体36が、前述した案内路39の下流側に位置するように配置されている。回転体36の表面は白色の無地で、その外周縁部には、遊技球を入球し得る大きさの入球口(特定入球口)36a及び入球口36b,36c,36d,36e,36f,36gが同心状に形成されている。そして、回転体36に形成された入球口36a〜36gはその配置位置に偏りがあり、これらのうちの入球口36b〜36gは外周縁部に等角度間隔(60度間隔)にて形成されているが、入球口36aは入球口36gと入球口36bとからそれぞれ30度の角度間隔(つまり、入球口36g,36bの中間)に形成されている。これら入球口36a〜36gはそれぞれ、回転体36の回転に応じてステージ部Sの中央部手前側に順に位置するので、該位置の案内路39の壁部が切り欠かれた部位49から、案内路39を転動してきた遊技球が入球し得るように構成されている。
入球口36a〜36gのうち、入球口36aは、他の入球口36b〜36gに比して回転体36の外周縁部から中心部に向う切り込み面積を大きくとって目立つように形成され、遊技球の入球に伴った入賞によって、いわゆる大当たりとなるV入賞口(特定入賞口)となっている。他の入球口36b〜36gは、遊技球が入賞することで所定の賞球が得られるいわゆる非特定入賞口となっている。入球口36aや入球口36b〜36gを介して入球した遊技球は、各入賞に係る検知がなされた後、回転体36内部に形成されたそれぞれの排出路を介してパチンコ機背面側へと導かれる。
入球口36a〜36gの各入り口近傍の底部には、図6に示すように、各底部を下側に向けて貫通された貫通孔45a,45b,45c,45d,45e,45f,45gが、回転体36の中心からすべて等距離の円周上に形成されている。そして、ステージ部Sの中央部手前側で回転体36の下方には、受光素子により光の受光状態を検知するフォトセンサ(入球検出手段、入球検知手段)74が配置されている。該フォトセンサ74は、回転体36の回転に伴って貫通孔45a〜45gを通過してくる光を順に受光し、入球口36a〜36gへの遊技球の導入(入球)を検知する。また、貫通孔45aと回転体36の中心を挟んで対向する位置(つまり貫通孔45aから180度回転移動した位置)で、貫通孔45a〜45gに比してやや回転体36の平面視中心側には、回転体36の表面から回転体36下方に向けて貫通する貫通孔46が形成されている。そして、ステージ部Sの中央部奥側で回転体36の下方には、受光素子により光の受光状態を検知するフォトセンサ(入球検出手段、基点検知手段)75が配置されている。
一方、センター飾り22の正面視右部で、遊技中の遊技者から視認できない背面側には、図1及び図5に示すように、光動画像を投射するプロジェクター(光投射手段)41が配置されている。本実施の形態のプロジェクター41は、一般的な3LCD(液晶ディスプレイ)方式のもので、光源からの光を不図示のダイクロイックミラー等の特定波長の光を透過させる鏡により赤、緑、青の三原色に分離し、各色専用のLCDによって制御した光を不図示のクロスプリズムで再び合成して投射する。なお、本実施の形態では、センター飾り22の内部空間を節約するため、いわゆるモバイルプロジェクター等の小型で軽量型のものを搭載する。
また、センター飾り22の上部で、発光装置31の背面側には、図1及び図5に示すように、2枚の反射鏡42,43が、その鏡面を略々下方に向けた状態で配置されている。これら反射鏡42,43は、図示しない周知の支持部材を介して、当該状態に位置決めされている。該支持部材及び反射鏡42,43は、センター飾り22の開口部27から露出するスクリーン40の遊技者側には決して突出しないよう、位置関係が精密に設計されている。反射鏡42,43は、プロジェクター41から投射された映像光Lを分割してそれぞれ反射させるもので、反射鏡42は反射した映像光Laをスクリーン40に投射し、反射鏡43は反射した映像光Lbを回転体36に投射する(図5参照)。遊技中、このプロジェクター41からは、通常のスクリーン部材等に投射する一般的な1画面分の動画像が投射される。そして、この1画面分の動画像は、縦の上側2/3がスクリーン40に表示するための動画像で、下側1/3が回転体36に表示する動画像として作製されている。例えば、動画像の上側2/3は、アニメ等の登場人物による大当たり中のラウンド抽選に係るもので、動画像の下側1/3は、文字や模様等による大当たり抽選に係るものとなっている。なお、回転体36に演出表示する動画像の詳細については、図10にて後述する。また、上記した反射鏡42,43の支持機構については便宜上省略するが、プロジェクター41からの投射方向や投射距離を微調整し得るような、例えば、カメラと三脚との間に配置してカメラの向きを自由な向きに固定させ得る自由雲台のような支持機構とするのが好ましい。
次に、本実施形態におけるパチンコ機1の制御系を図7に沿って説明する。図7は本パチンコ機1の全体の制御系を示すブロック図である。
遊技制御装置60は、遊技盤11の裏面に取り付けられた役物制御ユニット(図示略)により実現されている。図7に示すように、遊技制御装置60は、パチンコ遊技等に必要な役物制御を行うワンチップマイコンからなる遊技用マイクロコンピュータ62と、水晶の発振周波数を分周して所定のクロックを得るクロック生成回路(CLK)63と、各種信号の入出力を行う入出力I/F(インターフェース)64とを有している。遊技用マイクロコンピュータ62は、CPU62a、ROM62b、RAM62cを内蔵する、いわゆるアミューズチップ用のICとして製造されている。
この遊技制御装置60の入出力I/F64には、第1入賞口センサ65、第2入賞口センサ66、入賞口センサST、フォトセンサ61、及びフォトセンサ74,75からの検知信号が入力される。ここで、第1入賞口センサ65は、第1入賞口14への入賞を検知するセンサであり、第2入賞口センサ66は、第2入賞口15への入賞を検知するセンサである。また、入賞口センサSTは、一般入賞口16,17への入賞をそれぞれ検知するセンサである。さらに、フォトセンサ61は、遊技球が貫通孔47上を通過したこと(遮光したこと)を検知するセンサであり、フォトセンサ74は、遊技球が回転体36の通過孔45a〜45g上を通過したこと(遮光したこと)を検知するセンサであり、フォトセンサ75は、回転体36の貫通孔46を通過してきた光を検知するセンサである。
また、入出力I/F64からは、放音装置8を放音駆動して効果音などの出力制御を行う音声出力制御装置68、演出用照明装置28やプロジェクター41の光投射制御を行う演出制御装置69、センター飾り22の羽根部材24を駆動する開閉ソレノイド70、球発射装置72を制御する発射制御装置71、回転体36を回転駆動するモータ73に信号が出力される。なお、プロジェクター41から投射する光画像である動画像は、ROM62bに予め記憶されている。
さらに、この入出力I/F64からは、排出制御装置67にも賞球制御情報の信号が出力される。なお、賞球制御情報の内容としては、賞球数情報や排出条件等の情報が出力される。排出制御装置67は、遊技制御装置60から入力される賞球制御情報に基づいて、排出ユニット(不図示)を駆動して遊技球を排出する制御を行うものである。すなわち、遊技制御装置60は、遊技領域11aの各入賞口に設けられた第1入賞口センサ65、第2入賞口センサ66、入賞口センサSTによって入賞が検知されると、各入賞口の入賞価値に対応して予め設定された賞球数情報を、排出制御装置67へ送信する。そして、排出制御装置67では、この賞球数情報を受信して、それに応じた賞球排出制御を行う。
一方、遊技用マイクロコンピュータ62は、フォトセンサ61の検知に応じて遊技球の入球口36aへのV入賞の信頼度に係る判定を行う判定手段(予測検出手段、予測判定手段)30と、フォトセンサ74,75の検知に応じて遊技球の入球口36a〜36gへの入球に係る判定を行う判定手段(入球検出手段、特定入球判定手段)29とを、ROM62bに予め記憶されたプログラムにより構成している。
次に、本パチンコ機1による作用について図9及び図10を参照して説明する。図9はフォトセンサ61,74,75の検知状態を示すグラフ、図10は回転体36に演出表示する動画像の例を示す説明図である。なお、図9(a)〜(f)では、フォトセンサ61,74,75が光を受けた際に検知状態がオン状態となり、光が遮光された際にオフ状態となるパルス状のグラフを示している。また、このグラフ中で、1つの立上がりエッジから次の立下りエッジまで、あるいは、1つの立下りエッジから次の立上がりエッジまでを、以下で検知波形(パルス波形)と記載することがある。
すなわち、本パチンコ機1に対面して着座した遊技者が発射ハンドル9を握り、適宜の角度に回動操作した際には、発射制御装置71がその回転角に基づいて球発射装置72を制御し、それにより、該球発射装置72の作動で遊技球を所定の時間間隔で遊技領域11aに向けて連続的に発射させる。すると、遊技領域11aに打ち出されて転動落下する多数の遊技球は、入賞口16,17等に適時入賞し、或いは、これらに関与せずに転動落下して、遊技領域11a最下部のアウト口18から遊技盤11背面側に排出される。
ここで、本パチンコ機1は、上記したような通常の遊技状態になった際、演出制御装置69の制御によってプロジェクター41が投射駆動され、スクリーン40及び回転体36に投射された動画像が演出表示される。スクリーン40には、例えばパチンコ機1のテーマに係るアニメ等の動画像が、プロジェクター41から反射鏡42を介して投射される。また、回転体36の無地の表面には、回転体36の回転速度に合わせた速度で、例えば図10(a)に示した矢印の図柄が回転する動画像が、プロジェクター41から反射鏡43を介して投射される。なお、この矢印の図柄以外の背景部分は、白色のモノトーンとなっていることから、回転体36周辺のステージ部Sは、所定の明るさで透明光が投射される。従って、プロジェクター41からは、回転体36に動画像が投射されるだけでなく、回転体36周辺部の案内路39にも光が投射されることとなる。
これにより、案内路39の裏側に配置されたフォトセンサ61は、図9(e)に示すように、プロジェクター41から投射された動画像の光を貫通孔47を通して受けることにより、平常時は常に受光状態(オン状態)を示す。フォトセンサ61は、貫通孔47が遮光されない間は、上記した受光状態を示し続ける。
また、回転体36の裏側に配置されたフォトセンサ74は、図9(b)に示すように、プロジェクター41から投射された動画像の光を、回転体36の一定周期の回転によって順次上方を通過する貫通孔45a〜45gを通して受けることにより、平常時は規則的でかつ断続的な検知状態を示す。詳細には、図9(b)に示すグラフは、フォトセンサ74の上方を貫通孔45d,45c,45b,45a,45g,45f,45eが順に通過した際のそれぞれの検知波形が、正面視左から時点Bd,Bc,Bb,Ba,Bg,Bf,Beに夫々生じていることが示されている。ここで、入球口36b〜36g(すなわち貫通孔45b〜45g)は等角度(60度)間隔に配置されているため、時点Bd〜Bgの夫々の間の時間間隔が1.0[s]となる。なお、貫通孔45aにより生じる時点Baの検知波形は、貫通孔45b,45aが30度間隔で配置されていることから、時点Bbから0.5[s]後に生じるものとなっている。フォトセンサ74では、貫通孔45a〜45gが遮光されないかぎり、このような受光状態を周期的に示し続ける。
また、回転体36の裏側に配置されたフォトセンサ75は、図9(a)に示すように、プロジェクター41から投射された動画像の光を、回転体36の一定周期の回転によって順次上方を通過する貫通孔46を通して受けることにより、平常時は規則的でかつ断続的な検知状態を示す。詳細には、図9(a)に示すグラフは、フォトセンサ75の上方を貫通孔46が順に通過した際のそれぞれの検知波形が、正面視左から時点Aa,Abに生じていることが示されている。フォトセンサ75は、このような受光状態を周期的(例えば6秒周期)に示し続ける。
そして、図9(a)に示したフォトセンサ75が検知した時点Aa,Abは、一定周期で回転する回転体36が、その回転の基とする基点に位置したタイミングを示したものとなっている。本実施の形態では、回転体36が上記時点Aa,Abにて基点に位置した際には、V入賞口である入球口36aは、それぞれ部位49から半周ずれた正面視奥側を向いた状態となる。なお、回転体36の基点は、回転体36が一定周期で回転する範囲内のいずれの位置であってもよく、本実施の形態で定めた位置に拘らず、所定位置を基点として任意に定めてよい。
ところで、このような通常時の遊技中、遊技領域11aに打ち出された遊技球が、第1入賞口14へと入賞すると、センター飾り22の有する羽根部材24が、開閉ソレノイド70によって1回の開閉動作(例えば約0.5秒間)を行う。また、遊技球が第2入賞口15へと入賞した際には、センター飾り22の有する羽根部材24は、開閉ソレノイド70によって2回の開閉動作(例えばそれぞれ約0.5秒間ずつ)を行う。このようにして羽根部材24が開状態となったとき、遊技領域11aに打ち出された遊技球の中には、可変入賞口13からセンター飾り22内へと導入されるものがある。
可変入賞口13からセンター飾り22内へと導入された遊技球Baは、案内路33に沿って垂直下方に案内されながらも不図示の減速部材によって減速されるため、連通口35からはその速度が十分に弱められた状態でステージ部S上の案内路39へと排出される。連通口35から排出された遊技球Baは、案内路39上を比較的ゆるやかな速度で部位49手前へと転動する。
ここで、本パチンコ機1では、回転体36が基点に位置した時点から例えば1.1〜1.5[s]後に、案内路39を転動する遊技球が貫通孔47上を通過した際に、V入賞口である入球口36aに高確率で入球し得るように案内路39の傾斜や貫通孔47の位置を設計・形成している。従って、回転体36が基点に位置した時点から例えば1.1〜1.5[s]後の時間内に貫通孔47上を通過した遊技球は、入球口36aに高確率(例えば97〜99%)で入球し得るので、判定手段30によって大当たり信頼度が高い遊技球であると判定される(以下、このような遊技球を高信頼度遊技球という)。
前述したように、連通口35から遊技球が排出されると、該遊技球が、案内路39の転動途中で貫通孔47上を通過して、受光中のフォトセンサ61を遮光するので、フォトセンサ61は、例えば図9(f)の時点Faのような検知状態を示し、該検知信号を遊技用マイクロコンピュータ62の判定手段30へと送信する。判定手段30は、フォトセンサ61からの検知信号を受けると、時点Faの生じたタイミングが、回転体36が基点に位置した時点Aaから例えば1.3[s]後であったことから、該遊技球が高信頼度遊技球であると判定する。なお、判定手段30は、上記判定時における回転体36が基点に位置した時点からの経過時間を、遊技用マイクロコンピュータ62に内蔵された不図示のタイマによって計測する。
判定手段30は、高信頼度遊技球を判定すると、その旨の信号を演出制御装置69に送信する。これにより、演出制御装置69は、プロジェクター41からの光を、図10(a)に示した矢印の動画像から、例えば図10(b)に示したような大当たりへの信頼度を高める「CHANCE」の文字の動画像とするように演出制御(大当たり信頼度演出)する。
一方、貫通孔47上を通過して部位49手前に転動してきた遊技球Baは、モータ73によって回転駆動されている回転体36の入球口36a〜36gのうち、転動してきた際に部位49を挟んで向かい合わせとなったいずれかの入球口へと入球する。
例えば、前述した図9(f)の時点Faに貫通孔47を通過した遊技球Baは、部位49手前に転動してきた際にV入賞口である入球口36aと向かい合わせとなり、該入球口36aに略々確実に入球する。入球口36aに入球した遊技球Baは、入球口36a内の底部に形成された貫通孔45a上を通過することによりフォトセンサ74を遮光する。これにより、フォトセンサ74は、例えば図9(c)のような受光状態、つまり図9(b)の時点Baの検知波形をなくしたような受光状態を示す。
次いで、遊技用マイクロコンピュータ62の判定手段29は、上記したフォトセンサ74からの受光状態に係る検知信号を受けると、回転体36が基点に位置した図9(a)の時点Aaから、図9(c)の検知波形がなくなった時点Caまでの経過時間が例えば3[s]であることに基づき、該遊技球がV入賞口に入賞したことを判定する。なお、判定手段29は、上記判定時における回転体36が基点に位置した時点Aaからの経過時間を、遊技用マイクロコンピュータ62に内蔵された不図示のタイマによって計測する。
判定手段29は、遊技球がV入賞したことを判定すると、その旨の信号を演出制御装置69に送信する。これにより、演出制御装置69は、プロジェクター41からの光を、図10(b)に示した「CHANCE」の文字の動画像から、例えば図10(c)に示したような大当たりの達成感や高揚感を高める「V」の文字の動画像とするように演出制御(大当たり演出)する。
また、例えば、案内路39を転動してきた遊技球Baが、部位49手前で回転駆動されている回転体36の入球口36a〜36gのうちの入球口36cと向かい合わせとなった際には、該入球口36cへと入球する。入球口36cに入球した遊技球Baは、入球口36c内の底部に形成された貫通孔45c上を通過することによりフォトセンサ74を遮光する。これにより、フォトセンサ74は、例えば図9(d)のような時点Dcの検知波形がなくなった受光状態を示す。
遊技用マイクロコンピュータ62の判定手段29は、上記したフォトセンサ74からの受光状態に係る検知信号を受けると、回転体36が基点に位置する図9(a)の時点Aaから、図9(d)の検知波形がなくなった時点Dcまでの経過時間が例えば1.5[s]であることに基づき、該遊技球が非特定入賞口に入賞したことを判定する。なお、遊技球が非特定入賞口に入賞した場合には、プロジェクター41からの光を、前述した大当たり演出などで投射させるような特別なものとはせず、例えば図10(a)に示した矢印の動画像等を通常の遊技時と同様に表示制御し続ける。
なお、回転体36周辺部の案内路39には、白色光が投射されるとして説明したが、フォトセンサ61が受光及び検知し得る程度の明るさのものであれば、アニメや文字等の動画像が投射される構成としてよいことは勿論である。
以上説明した本実施の形態では、本パチンコ機1は、回転体36に光を投射するプロジェクター41と、プロジェクター41からの光(例えば図10(a)に示した動画像)を用いて、入球口36a〜36gの各入球口に遊技球が入球したことを検知するとともに、入球した入球口がV入賞口(入球口36a)であることを検出するフォトセンサ74,75及び判定手段29と、を備え、入球口36aへの入球が検出された際に、回転体36に投射するプロジェクター41からの光を大当たり演出(例えば図10(c)に示した動画像)するように演出制御する。これにより、遊技領域11aで動作し得る回転体36に光を投射して回転体36を装飾性豊かに表示演出することができるとともに、該投射された光を用いて回転体36が有する入球口36a〜36gへの遊技球の入球検知をすることができるようになる。
また、プロジェクター41からの光が達し得るような入球口36a〜36gの各近傍にて、遊技球の入球検知をすることができることから、遊技球の入球した時点から間をおかずに入球検知をすることができ、該入球検知に係る演出制御(例えば大当たり演出)を迅速に開始させることができるようになる。そして、例えば、遊技球が、入球口36a〜36gのうちの入球口36a(V入賞口)に入球した場合には、回転体36に投射するプロジェクター41からの光を大当たり演出するように演出制御することができるので、大当たりに係る演出を遊技者に迅速に提供し得るとともに、遊技者の注目する回転体36上に有効に演出表示することができるようになる。
また、本パチンコ機1が、回転体36が予め定められた所定位置からなる基点に位置したことを検知するフォトセンサ75と、入球口36a〜36gの各入球口への遊技球の入球を検知するフォトセンサ74と、フォトセンサ75により回転体36が基点に位置したことが検知された時点から、フォトセンサ74により入球が検知された時点までの経過時間に基づき、遊技球が入球口36aに入球したことを判定する判定手段29とを備える。これにより、回転体36が基点に位置した時点を検知し得るフォトセンサ75と、遊技球が入球口36a〜36gのいずれかに入球したことを検知し得るフォトセンサ74との簡易な構成で、入球口36aへの入球判定を低コストに実現することができる。
また、本パチンコ機1が、プロジェクター41からの光を用いて、入球口36a〜36gに入球する遊技球を入球前に検知するとともに、該遊技球が入球口36a〜36gのうちの入球口36aに入球し得ることを予め検出する判定手段30及びフォトセンサ61を備え、これらにより入球口36aに遊技球が入球し得ることが検出された際、回転体36に投射するプロジェクター41からの光を大当たり信頼度演出するように演出制御してなる。これにより、遊技領域11aで動作し得る回転体36に光(動画像)を投射して回転体36を装飾性豊かに表示演出しつつ、該投射された光を用いて回転体36が有する入球口36a〜36gへの遊技球の入球検知をするとともに、該遊技球が入球口36aに入球する信頼度を検出することができるようになる。
また、本パチンコ機1が、入球口36a〜36gに入球する際の遊技球が通過する所定の通過位置(貫通孔47)に投射された光が、遊技球の通過によって遮光されることにより、入球前の遊技球の通過を検知するフォトセンサ61と、フォトセンサ75により回転体36が基点に位置したことが検知された時点から、フォトセンサ61により通過が検知された時点までの経過時間に基づき、遊技球が入球口36aに入球し得ることを判定する判定手段30とを備えてなる。これにより、プロジェクター41からの光を、入球口36a〜36gに入球する際に貫通孔47を通過する遊技球によって遮光させることで検知を行うような簡易な構成により、入球口36aへの入球の信頼度判定を低コストで実現することができるようになる。
また、本パチンコ機1は、プロジェクター41を備え、回転体36がプロジェクター41により投射される動画像によって演出表示されてなるので、回転体36に対し、単純な光や静止画像だけでなく、動画像のような動きのある装飾を施すことができる。また、プロジェクター41から回転体36の動きに合わせ得るような動画像を投射することにより、回転体36及びプロジェクター41により幅広い表示演出をすることができるようになる。
以上、本発明をその好適な実施の形態に基づいて説明したが、本発明の弾球遊技機は、上記実施形態の構成にのみ限定されるものではなく、上記実施形態の構成から種々の修正及び変更を施した弾球遊技機も、本発明の範囲に含まれる。
1:弾球遊技機(パチンコ機)
11a:遊技領域
29:入球検出手段(判定手段)、特定入球判定手段(判定手段)
30:予測検出手段(判定手段)、予測判定手段(判定手段)
36:可動体(回転体)、回転体
36a:特定入球口(入球口)
36a,36b,36c,36d,36e,36f,36g:入球口
41:光投射手段(プロジェクター)、プロジェクター
47:通過位置(貫通孔)
61:予測検出手段(フォトセンサ)、通過検知手段(フォトセンサ)
74:入球検出手段(フォトセンサ)、入球検知手段(フォトセンサ)
75:入球検出手段(フォトセンサ)、基点検知手段(フォトセンサ)
Ba:遊技球
11a:遊技領域
29:入球検出手段(判定手段)、特定入球判定手段(判定手段)
30:予測検出手段(判定手段)、予測判定手段(判定手段)
36:可動体(回転体)、回転体
36a:特定入球口(入球口)
36a,36b,36c,36d,36e,36f,36g:入球口
41:光投射手段(プロジェクター)、プロジェクター
47:通過位置(貫通孔)
61:予測検出手段(フォトセンサ)、通過検知手段(フォトセンサ)
74:入球検出手段(フォトセンサ)、入球検知手段(フォトセンサ)
75:入球検出手段(フォトセンサ)、基点検知手段(フォトセンサ)
Ba:遊技球
Claims (6)
- 大当たりを確定する特定入球口を含む複数の入球口を有し、かつ一定周期で移動する可動体を遊技領域に備え、該遊技領域に打ち出された遊技球を前記複数の入球口のうちの前記特定入球口に入球させるように遊技する弾球遊技機において、
前記可動体に光を投射する光投射手段と、
前記光投射手段からの光を用いて、前記複数の入球口の各入球口に遊技球が入球したことを検知するとともに、前記入球した入球口が前記特定入球口であることを検出する入球検出手段と、を備え、
前記入球検出手段により前記特定入球口への入球が検出された際、前記可動体に投射する前記光投射手段からの光を大当たり演出するように演出制御してなる、
ことを特徴とする弾球遊技機。 - 前記入球検出手段は、前記複数の入球口の各入球口に入球した遊技球が通過する所定位置に投射された光が、遊技球が入球した際に遮光されることにより、遊技球の各入球口への入球を検知する入球検知手段を有してなる、
ことを特徴とする請求項1記載の弾球遊技機。 - 前記入球検出手段は、
前記可動体が予め定められた所定位置からなる基点に位置したことを検知する基点検知手段と、
前記基点検知手段により前記可動体が前記基点に位置したことが検知された時点から、前記入球検知手段により入球が検知された時点までの経過時間に基づき、遊技球が前記特定入球口に入球したことを判定する特定入球判定手段と、を有してなる、
ことを特徴とする請求項2記載の弾球遊技機。 - 前記光投射手段からの光を用いて、前記複数の入球口に入球する遊技球を入球前に検知するとともに、該遊技球が前記複数の入球口のうちの前記特定入球口に入球し得ることを予め検出する予測検出手段を備え、
前記予測検出手段により前記特定入球口に遊技球が入球し得ることが検出された際、前記可動体に投射する前記光投射手段からの光を大当たり信頼度演出するように演出制御してなる、
ことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項記載の弾球遊技機。 - 前記予測検出手段は、
前記複数の入球口に入球する際の遊技球が通過する所定の通過位置に投射された光が、遊技球の通過によって遮光されることにより、入球前の遊技球の通過を検知する通過検知手段と、
前記基点検知手段により前記可動体が前記基点に位置したことが検知された時点から、前記通過検知手段により通過が検知された時点までの経過時間に基づき、遊技球が前記特定入球口に入球し得ることを判定する予測判定手段と、を有してなる、
ことを特徴とする請求項4記載の弾球遊技機。 - 前記光投射手段は、プロジェクターであり、
前記可動体は、前記プロジェクターにより投射される動画像によって演出表示されてなる、
ことを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項記載の弾球遊技機。
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