以下、本発明の遊技機の一実施形態であるパチンコ機について、図面に基づいて、詳細に説明する。
(1)パチンコ機の構造
以下、本発明の一実施形態としてのパチンコ機について、図面に基づいて詳細に説明する。図1は、パチンコ機1の正面を示したものである。パチンコ機1は、周囲が機枠3で覆われており、その機枠3の正面の上部には、遊技盤2が設置されている。また、遊技盤2の中央よりやや上方には、遊技球レール23によって区画された略円形の遊技領域16が設けられており、当該遊技領域16の前方には、ガラス板を嵌め込んだ前扉4が片開き可能に設置されている。また、遊技領域16の下方には、供給皿7と貯留皿8とが、上下に連設されており、貯留皿8の右側には、発射装置10(図3参照)を操作するためのハンドル9が突設されている。一方、遊技領域16の上方の左右には、効果音を発生させるためのスピーカ14,14が設置されている。
図2は、遊技盤2を示したものであり、遊技領域16の中央上部には、センター部材26が設置されており、そのセンター部材26の略中央には、図柄表示装置6が設けられている。図柄表示装置6は、液晶表示画面を有しており、その液晶表示画面の左表示部位6a、右表示部位6b、中表示部位6cの各表示部位に、一桁の数字や一文字のアルファベット等(たとえば、「0」〜「9」、「A」〜「E」)の所定種類の「装飾図柄」(「演出図柄」とも称される)を表示することができるようになっている。なお、図柄表示装置6には、可変抵抗器(図示せず)が接続されており、後述するサブ統合基板41からの指令によって、短時間の内にスムーズに照度を増減させることができるようになっている。
また、図柄表示装置6の中央下側には、遊技球を入賞可能な始動入賞口20が設けられている。加えて、始動入賞口20の下側には、チューリップ式電動役物17が設けられており、上部の扉部材(爪片)が開閉するようになっている。なお、チューリップ式電動役物17等の各入賞装置の内部には、遊技球の入賞を検出する入賞検出装置37(図4参照)が設けられている。さらに、チューリップ式電動役物17の下側には、入賞装置である大入賞装置(大入賞口)18が設置されており、内蔵された作動装置24(図4参照)によって、横長な長方形の板状の扉体が下端縁を中心として片開きするようになっている。一方、センター部材26の左側には、遊技球の通過可能なゲート部材19が設けられている。
また、遊技領域2の右下方には、表示部材81が付設されており、当該表示部材81には、2つのLEDによって形成された普通図柄保留ランプ84、1つのLEDによって形成された普通図柄表示器83、7セグメントのLED板によって形成された特別図柄表示器82、4つのLEDによって形成された特別図柄保留ランプ85、4つのLEDによって形成されたラウンドランプ86等が設けられている。普通図柄表示器83は、「当たり図柄」を表示することができるようになっており、特別図柄表示器82は、所定の種類の「特別図柄」を表示することができるようになっている。加えて、遊技領域16には、上記部材の他に、各種の態様で発光する電飾ランプ15,15・・、種々の入賞口、風車、および多数の障害釘等が設けられている。
一方、図3は、パチンコ機1の背面を示したものであり、パチンコ機1の中央よりやや上側には、パチンコ機1の作動内容を制御するためのメイン制御基板31を内蔵したメイン制御装置30が設置されている。また、メイン制御基板31の右下方(パチンコ機1を背面から見た場合の右下方)には、図柄表示装置6の表示内容を制御するための表示制御基板56が設置されている。さらに、表示制御基板56の左側には、遊技領域16に設置された電飾ランプ15,15・・等の発光部材の発光態様を制御するための発光制御基板61、スピーカ14,14から発生させる効果音の発生態様を制御するための効果音制御基板71が設けられている。また、表示制御基板56の下方には、表示制御基板56、発光制御基板61および効果音制御基板71を統合して制御するためのサブ統合基板41が設置されている。加えて、メイン制御装置30の右側には、賞品球や貸球を払い出すための払出制御装置28が設置されている。
(2)パチンコ機の制御機構
図4は、パチンコ機1の制御機構を示したブロック図である。メイン制御基板31には、後述する「大当たり判定用乱数取得」を実行するとともに種々の作動部材の動作を制御するメインCPU32、ROMやRAM等の記憶手段33、タイマ34、およびインターフェイス35等が搭載されている。そして、メインCPU32は、インターフェイス35を介して、始動入賞口20、チューリップ式電動役物17等に内蔵された入賞検出装置37、大入賞装置18を作動させるための作動装置24、払出制御装置28等と接続されている。また、メイン制御基板31は、インターフェイス35を介してサブ統合基板41と電気的に接続されている。
また、メイン制御基板31の記憶手段33には、後述する「当たり判定」に使用するaカウンタ、「大当たり判定用乱数取得」に使用するcカウンタ、および、主に「特別図柄」や「装飾図柄」の変動時間である基本変動パターン(図柄変動パターン)を決定するdカウンタ等の複数のカウンタ、生起した「大当たり」の種別を決定する大当たり種別決定カウンタであるfカウンタ、「大当たり状態」の生起後に「高確率状態」を生起させるか否かを決定するための確変決定カウンタであるgカウンタ等が内蔵されている。
各カウンタは、電源投入時から所定の規則にしたがって所定の数値の間をごく短時間(たとえば1割込2.000ms)の内に1ずつ加算しながらループカウントするループカウンタであり、当該カウンタを用いた数値の取得は、乱数の取得とみなすことができる。また、aカウンタは“0”〜“100”(101通り)の間を、cカウンタは“0”〜“700”(701通り)の間を、d〜gカウンタは“0”〜“40”(41通り)の間を、夫々ループカウントするようになっている。また、メインCPU32は、遊技球のゲート部材19の通過検出を契機としてaカウンタから1つの数値を取得する一方、遊技球の始動入賞口20またはチューリップ式電動役物17への入賞検出を契機としてc,d,f,gカウンタから夫々1つの数値を取得するようになっている。
さらに、メイン制御基板31の記憶手段33には、図5(a)の如きaカウンタの数値と「普通図柄」とを対応付けた普通図柄決定テーブル、図6の如きdカウンタの数値と基本変動パターンとを対応付けた基本変動パターン決定テーブル、図7の如きfカウンタの数値と大当たりの種類とを対応付けた大当たり種別決定テーブル、および、図8の如きgカウンタの数値と「高確率状態」生起の有無(「大当たり状態」後に「高確率状態」を生起させるか否か)とを対応付けた高確率状態生起決定テーブル等が記憶されている。なお、大当たり種別決定テーブルにおける「第一大当たり」とは、大入賞装置18の16回の断続的な開成のみを伴う「大当たり」であり、「第二大当たり」とは、大入賞装置18の2回の断続的な開成の後に「高確率状態」を生起させる特典を伴う「大当たり」である。
加えて、メイン制御基板31の記憶手段33には、図柄表示装置6において「装飾図柄」が変動表示中に始動入賞口20等へ遊技球が入賞した場合等に、当該入賞に伴うcカウンタおよびdカウンタの取得数値を保留情報として記憶する保留情報記憶部が設けられている。当該保留情報記憶部には、普通図柄表示器83において「普通図柄」の変動表示中に遊技球がゲート部材19を通過した場合におけるaカウンタの取得数値も保留情報として記憶されるようになっており、aカウンタの取得数値、c,d,f,gカウンタの取得数値は、夫々4つまで記憶されるようになっている。なお、保留情報記憶部に記憶されている保留情報の数は、表示部材81の普通図柄保留ランプ84および特別図柄保留ランプ85に表示されるようになっている。また、保留情報は、「普通図柄」、「特別図柄」および「装飾図柄」が確定表示される毎に、記憶した順番で順次消化され、当該消化に伴って新たな保留情報が記憶可能となる。
一方、サブ統合基板41には、サブ統合CPU42、記憶手段43、タイマ44、およびインターフェイス45等が搭載されている。当該サブ統合基板41は、インターフェイス45を介して、表示制御基板56、発光制御基板61、および効果音制御基板71と電気的に接続されている。そして、サブ統合CPU42は、後述するようにメイン制御基板31から「大当たり判定用乱数取得」に係る信号を受信すると、その信号の内容に応じて各制御基板を制御し、スピーカ14,14や電飾ランプ15,15・・の動作、図柄表示装置6における「装飾図柄」等の表示動作を制御するようになっている。
さらに、サブ統合基板41の記憶手段43には、表示部材81の特別図柄表示器82に表示される「特別図柄」が、図5(b)の如く「大当たり判定用乱数取得」の結果に対応付けられて記憶されている。また、記憶手段43には、図柄表示装置6の各表示領域6a〜6cにおいて変動表示あるいは確定表示される「0」〜「9」の数字やアルファベット、絵柄等からなる「装飾図柄」が記憶されているとともに、図柄表示装置6における「装飾図柄」の詳細な変動態様、キャラクターの動画を用いたキャラクター演出、映像を利用した映像演出等からなる複数の詳細変動パターン(「装飾図柄」の表示態様としての図柄変動パターン)が、図9の如くメイン制御基板31で決定される基本変動パターンと対応付けられて記憶されている。
各詳細変動パターンにおける「装飾図柄」の変動態様は、変動開始後、まず高速でスクロールされているように見える高速スクロール変動を実行し、徐々にスクロール速度が下がる低速スクロール変動を実行した後、確定表示されるというものである。なお、一部の変動態様においては、低速スクロール変動後に、各表示領域6a〜6cの「装飾図柄」が左表示領域6a、右表示領域6c、中表示領域6bの順で仮停止表示となり、変動再開後に変動開始後に確定表示となる。
また、詳細変動パターンの内、基本変動パターンAに対応した「ノーマル」は、仮停止表示を伴わない変動パターンである。さらに、基本変動パターンBに対応した「ノーマルリーチ」は、左表示領域6aに「装飾図柄」が仮停止表示された後、右表示領域6cに同一の「装飾図柄」が仮停止表示された後に、「ノーマル」における右表示領域6cの停止表示から中表示領域6bの停止表示までの時間より長い時間に亘って、中表示領域6bの「装飾図柄」が高速スクロール、低速スクロールを実行した後に、確定表示となる所謂「リーチ表示態様」を伴う変動パターンである。なお、「リーチ表示態様」の成立後は、アニメーション演出に発展することなく、比較的短い時間で中表示領域6bに「装飾図柄」が仮停止表示された後にそのまま確定表示される。また、基本変動パターンCに対応した「スーパーリーチ」とは、「ノーマルリーチ」と同様にして「リーチ表示態様」での変動を実行した後、中表示領域6bに「装飾図柄」が仮停止表示されるまでの間に一連の動画を映し出すアニメーション演出あるいは一連の映像からなる映像演出へと発展する変動パターンであり、アニメーション演出あるいは映像演出の終了に伴い中図柄表示領域6bに「装飾図柄」が仮停止表示された後に確定表示される。
一方、基本変動パターンDに対応した「画像暗化演出B+動画演出」とは、図柄表示装置6の照度を一定の数値範囲(約10±5ルクス)となるまで低下させる表示演出である「画像暗化演出」を実行した後に、アニメーションによる表示演出である動画演出を行う変動パターンである。また、基本変動パターンEに対応した「画像暗化演出A+動画演出」とは、図柄表示装置6の照度を「画像暗化演出B」より低い所定の数値以下(約1ルクス以下)となるまで低下させる表示演出である「画像暗化演出」を実行した後に、アニメーションによる表示演出である動画演出を行う変動パターンである。
さらに、図6および図7から明らかなように、基本変動パターンA→基本変動パターンB→基本変動パターンC→基本変動パターンDの順(すなわち、「ノーマル」→「ノーマルリーチ」→「スーパーリーチ」→「画像暗化演出B+動画演出」の順)に、「大当たり判定用乱数取得」の結果が「はずれ」であると選択されにくくなっており、「大当たり判定用乱数取得」の結果が「第一大当たり」であると選択され易くなっている。加えて、「画像暗化演出A+動画演出」は、「大当たり判定用乱数取得」の結果が「第二大当たり」である場合以外には選択されないようになっている。
また、サブ統合基板41記憶手段43には、スピーカ14,14の報音動作態様となる音発生パターンが、メイン制御基板31で決定される基本変動パターンと対応付けられて記憶されている。加えて、サブ統合基板の記憶手段43には、電飾ランプ15,15・・の発光態様となる電飾発光パターンが、メイン制御基板31で決定される基本変動パターンと対応付けられて記憶されている。
(3)パチンコ機の作動内容
上記の如く構成されたパチンコ機1の基本的な作動内容について以下に説明する。遊技者によってハンドル9が回動操作されると、発射装置10が作動し、遊技球レール23,23同士の間(発射通路13)から遊技球が遊技領域16内へ打ち込まれる。そして、遊技領域16内へ打ち込まれた遊技球がゲート部材19を通過すると、当該通過がメインCPU32により検出される。メインCPU32は、ゲート部材19の通過を検出すると、通過検出のタイミングでaカウンタから1つの数値を取得し、取得した数値が所定の「当たり数値(“7”)」であるか否かを判定するという「当たり判定」を実行するとともに、普通図柄表示器83において「普通図柄」を変動表示させる。
そして、「当たり判定」の結果、「当たり」である場合(すなわち、取得数値が「当たり数値」である場合)には、「普通図柄」の変動表示を所定時間(たとえば30秒間)に亘って継続した後、図5(a)の如き「普通図柄(“1”)」を普通図柄表示器83に確定表示させるとともに、チューリップ式電動役物17の爪片を所定の設定時間(たとえば1.0秒間)だけ開成させる。一方、「当たり判定」の結果、「はずれ」である場合(すなわち、取得した数値が「当たり数値」以外の数値である場合)には、「普通図柄」の変動表示を所定時間に亘って継続した後、図5(a)の如き「普通図柄(“−”)」を普通図柄表示器83に確定表示させる。
また、遊技領域16内を流下する遊技球が図柄始動口20またはチューリップ式電動役物17へ入賞(始動入賞)すると(すなわち、所定条件を充足すると)、当該入賞がメインCPU32により検出される。メインCPU32は、始動入賞を検出すると、入賞検出のタイミングでc,d,f,gカウンタが1つの数値を取得する。そして、cカウンタにおける取得数値が所定の「大当たり数値(たとえば“0”または“300”)」(なお、「大当たり数値」以外の数値を「はずれ数値」という)であるか否かを判定するという「大当たり判定用乱数取得」を実行する。
当該「大当たり判定用乱数取得」の結果、cカウンタの取得数値が「大当たり数値」である場合には、大当たり種別決定テーブル(図7参照)を用い、fカウンタの取得数値に対応した「大当たり」の種別を読み出す。そして、読み出された「大当たり」の種類が「第一大当たり」である場合には、第一大当たり時用の基本変動パターン決定テーブル(図6(b)参照)を用い、dカウンタの取得数値に対応した基本変動パターンを読み出す。また、読み出された「大当たり」の種類が「第二大当たり」である場合には、第二大当たり時用の基本変動パターン決定テーブル(図6(c)参照)を用い、dカウンタの取得数値に対応した基本変動パターンを読み出す。一方、「大当たり判定用乱数取得」の結果、取得数値が「大当たり数値」以外の数値である場合には、基本変動パターン決定テーブル(図6(a)参照)を用い、dカウンタの取得数値に対応した基本変動パターンを読み出す。
加えて、「大当たり判定用乱数取得」の結果、取得数値が「大当たり数値」である場合には、高確率状態生起決定テーブル(図8参照)を用い、gカウンタの取得数値に対応した「高確率状態」の生起の有無に関する情報を読み出す。その後、メインCPU32は、「大当たり判定用乱数取得」の結果(取得した乱数が「大当たり数値」であるか「はずれ数値」であるか)、および読み出した基本変動パターン(特に、変動継続時間)の種類を示す情報を含んだ指令コマンドを作成するとともに、当該指令コマンドをサブ統合CPU42へと送信する。なお、「大当たり判定用乱数取得」において「大当たり数値」を取得した場合には、生起させる「大当たり」の種別(「第一大当たり」であるか「第二大当たり」であるか)に関する情報、および「高確率状態」の生起の有無に関する情報を、当該指令コマンドに添付する。
サブ統合CPU42では、指令コマンドを受信すると、「大当たり判定用乱数取得」の結果に応じて最終的に確定表示する「装飾図柄」や仮停止表示させる「装飾図柄」を決定する(たとえば、乱数取得等の抽選を実行する)とともに、基本変動パターンに対応した詳細変動パターン(図柄表示態様)を読み出し、タイマ44により計時しながら、読み出した詳細変動パターンにしたがって図柄表示装置6における「装飾図柄」を変動表示させる。なお、図柄表示装置6において、受信した指令コマンドに対応した始動入賞より前の始動入賞に基づいた「装飾図柄」の変動表示が行われている場合には、その(あるいはそれらの)「装飾図柄」の変動表示が終了した後に、受信した指令コマンドに対応した始動入賞に基づく「装飾図柄」の変動表示を開始する。
また、サブ統合CPU42では、指令コマンドを受信すると、基本変動パターンに対応した音発生パターンを読み出し、タイマ44により計時しながら、図柄表示装置6における「装飾図柄」の変動表示(受信した指令コマンドに対応した始動入賞に基づく「装飾図柄」の変動表示)と同じタイミングで、読み出した音発生パターンにしたがってスピーカ14,14から効果音を発生させる。さらに、サブ統合CPU42では、指令コマンドを受信すると、基本変動パターンに対応した電飾発光パターンを読み出し、タイマ44により計時しながら、図柄表示装置6における「装飾図柄」の変動表示(受信した指令コマンドに対応した始動入賞に基づく「装飾図柄」の変動表示)と同じタイミングで、読み出した電飾発光パターンにしたがって電飾ランプ15,15・・等を発光させる。
一方、図柄表示装置6における「装飾図柄」の変動開始に合わせて、特別図柄表示器82においても「特別図柄」の変動を開始する。そして、「装飾図柄」および「特別図柄」の変動を開始してから、実行中の詳細変動パターンの変動時間の経過に伴い、「大当たり判定用乱数取得」の結果に応じた「装飾図柄」を図柄表示装置6に、「特別図柄」を特別図柄表示器82に、それぞれ確定表示する。つまり、「大当たり判定用乱数取得」の結果が「大当たり数値」の取得であり、fカウンタが「第一大当たり」に対応した数値を選択した場合には、図柄表示装置6に同一の「装飾図柄」を3つ並べた「大当たり装飾図柄」(たとえば「“2・2・2”」)を確定表示させ、特別図柄表示器82には「大当たり特別図柄(“7”)」を確定表示させる。
さらに、「大当たり判定用乱数取得」におけるcカウンタの数値取得結果が「大当たり数値」の取得であり、fカウンタが「第一大当たり」に対応した数値を選択し、なおかつ、gカウンタが“「高確率状態」の生起あり”に対応した数値を選択した場合には、図柄表示装置6に同一の「装飾図柄」を3つ並べた「大当たり装飾図柄」の内の特定のもの(たとえば、「“7・7・7”」、以下、「特定大当たり装飾図柄」という)を確定表示させ、特別図柄表示器82には「大当たり特別図柄(“7”)」を確定表示させる。なお、「特定大当たり装飾図柄」以外の「大当たり装飾図柄」を「非特定大当たり装飾図柄」という。また、「大当たり判定用乱数取得」におけるcカウンタの数値取得結果が「大当たり数値」の取得であり、fカウンタが「第一大当たり」に対応した数値を選択し、なおかつ、gカウンタが“「高確率状態」の生起なし”に対応した数値を選択した場合を、「通常大当たり」といい、「大当たり判定用乱数取得」におけるcカウンタの数値取得結果が「大当たり数値」の取得であり、fカウンタが「第一大当たり」に対応した数値を選択し、なおかつ、gカウンタが“「高確率状態」の生起あり”に対応した数値を選択した場合を、「確変大当たり」という。
一方、「大当たり判定用乱数取得」におけるcカウンタの数値取得結果が「はずれ数値」である場合には、図柄表示装置6に3つのうち少なくとも1つの「装飾図柄」が異なる「はずれ装飾図柄」(たとえば「“1・2・3”」)を確定表示させ、特別図柄表示器82には「はずれ特別図柄(“−”)」を確定表示させる。
また、「大当たり判定用乱数取得」におけるcカウンタの数値取得結果が「大当たり数値」の取得であり、fカウンタが「第二大当たり」に対応した数値を選択した場合には、図柄表示装置6に3つのうち少なくとも1つの「装飾図柄」が異なる「はずれ装飾図柄」(たとえば「“4・5・6”」)を確定表示させるが、特別図柄表示器82には「大当たり特別図柄(“7”)」を確定表示させる。なお、「大当たり判定用乱数取得」におけるcカウンタの数値取得結果が「大当たり数値」の取得であり、fカウンタが「第二大当たり」に対応した数値を選択した場合を、「突確大当たり」という。
なお、はずれ時に、基本変動パターンDに対応した「画像暗化演出B+動画演出」が実行される場合には、動画演出後に図柄表示装置6の液晶表示画面に、はずれとなった旨(たとえば、「残念」のメッセージ)が表示される。一方、第一大当たり時に、基本変動パターンDに対応した「画像暗化演出B+動画演出」が実行される場合には、動画演出後に図柄表示装置6の液晶表示画面に「第一大当たり」となった旨(たとえば、「大当たり」のメッセージ)が表示され、第二大当たり時に、基本変動パターンDに対応した「画像暗化演出B+動画演出」あるいは基本変動パターンEに対応した「画像暗化演出A+動画演出」が実行される場合には、動画演出後に図柄表示装置6の液晶表示画面に「突確大当たり」となった旨(たとえば、「突確」のメッセージ)が表示される。
そして、「大当たり判定用乱数取得」の結果として「通常大当たり」となった場合には、「装飾図柄」および「特別図柄」の確定表示後、大入賞装置18の扉部材を所定回数(たとえば、16回)にわたって断続的に開成させる「大当たり状態」(この「大当たり状態」を「第一大当たり状態」という)を生起させる。なお、「通常大当たり」となった場合には、「大当たり状態」における大入賞装置18の扉部材の開成は、所定個数の遊技球が入賞するまで、あるいは、所定時間(約30秒)が経過するまで継続される。したがって、「通常大当たり」となり「第一大当たり状態」が生起した場合には、遊技者は、多くの賞品球を獲得することが可能となる。
また、「大当たり判定用乱数取得」の結果として「確変大当たり」となった場合には、「第一大当たり状態」の終了後に、「高確率状態」を生起させて、「大当たり判定用乱数取得」における「大当たり数値」の個数を増加し(たとえば、約10倍に増加し)、「当たり判定」における「当たり数値」の個数を増加する(たとえば、約10倍に増加する)とともに、「当たり図柄」、「装飾図柄」および「特別図柄」の変動時間を短縮する。そのため、したがって、「高確率状態」が生起した場合には、遊技者は、遊技球を浪費することなく、次回の「大当たり」を生起させることが可能となる。
一方、「大当たり判定用乱数取得」の結果として「第二大当たり」となった場合には(すなわち、突確大当たりとなった場合には)、「装飾図柄」および「特別図柄」の確定表示後、大入賞装置18の扉部材の短時間(たとえば、1秒間)の開成を所定回数(たとえば、2回)にわたって断続的に開成させる「大当たり状態」(この「大当たり状態」を「第二大当たり状態」という)を生起させる。そして、その扉部材の短時間の開成の繰り返し後に、上記した「高確率状態」を生起させる。したがって、「第二大当たり」となった場合には、遊技者は、大入賞装置18の扉部材の断続的な開成の最中には、多くの賞品球を獲得することは困難であるが、「高確率状態」において、遊技球を浪費することなく、次回の「大当たり」を生起させることが可能となる。
また、「大当たり判定用乱数取得」の結果が「はずれ数値」の取得である場合には、「装飾図柄」および「特別図柄」の確定表示を実行し、「大当たり状態」を生起させることなく、始動入賞を契機とした「大当たり判定用乱数取得」を繰り返し実行する。
(4)パチンコ機の特徴部分の説明
パチンコ機1は、上記の如く、図柄表示装置6において「装飾図柄」の変動表示を実行するが、「大当たり判定用乱数取得」において所定の条件を充足した場合には、サブ統合基板41において「画像暗化演出処理」を繰り返し実行し、図柄表示装置6の液晶表示画面において照度を著しく低下させる「画像暗化演出」を実行する。
図10は、「画像暗化演出処理」の内容を示すフローチャートであり、当該「画像暗化演出処理」は、主としてサブ統合基板41によって制御される。「画像暗化演出処理」においては、まず、ステップ(以下、単にSで示す)1で、図柄表示装置6において「装飾図柄」の変動表示が開始されたか否か判断される。そして、S1で“YES”と判断された場合には、S2で、その「装飾図柄」の変動態様が「画像暗化演出」を伴うものであるか否か(すなわち、以下の(i)〜(iii)に該当するか否か)判断される。
(i)その「装飾図柄」の変動の契機となった始動入賞に対応した「大当たり判定用乱数取得」におけるcカウンタの取得数値が「大当たり数値」であって、かつ、fカウンタが「第二大当たり」に対応した数値を取得し、なおかつ、dカウンタの取得数値が基本変動パターンD,Eに対応したものであった場合
(ii)cカウンタの取得数値が「大当たり数値」の数値であって、かつ、fカウンタが「第一大当たり」に対応した数値を取得し、なおかつ、dカウンタの取得数値が基本変動パターンDに対応したものであった場合
(iii)cカウンタの取得数値が「大当たり数値」以外の数値であって、かつ、dカウンタの取得数値が基本変動パターンDに対応したものであった場合、
さらに、S2で、“YES”と判断された場合には、続くS3で、その実行すべき「画像暗化演出」が「画像暗化演出A」であるか否か(すなわち、その「装飾図柄」の変動の契機となった始動入賞に対応した「大当たり判定用乱数取得」におけるcカウンタの取得数値が「大当たり数値」であり、かつ、fカウンタが「第二大当たり」に対応した数値を取得し、なおかつ、dカウンタの取得数値が基本変動パターンEに対応したものであったか否か)判断される。
そして、S3で“YES”と判断された場合には、S4で、タイマ44の機能により図柄の変動開始から所定の時間(約1.5秒間)の経過を待って、所定の時間(約3.0秒間)をかけて、図柄表示装置6の液晶表示画面の照度(室内の照明をすべて消灯した環境下で遊技機の正面から約50cm離れた点においてJIS−C−1609に準拠した方法で測定した照度)を、通常の約100ルクスから約1ルクスまで徐々に低下させる(すなわち、表示制御装置50の表示CPU57によって、図柄表示装置6の可変抵抗の数値を増大させることによって、液晶表示画面の照度を低下させる)。なお、上記の如く、図柄表示装置6の液晶表示画面の照度を約1ルクスまで低下させた場合には、遊技者は、図柄表示装置の液晶表示画面に表示されている「装飾図柄」や背景の画像等を認識することができなくなる。また、かかる「画像暗化演出」の実行とともに、電飾ランプ15,15・・等の発光部材を一定時間すべて消灯する。なお、図柄表示装置6の液晶表示画面の照度を所定の時間(約4.0秒間)に亘って低下させた後には、照度を元の数値まで短時間(約0.2秒間)の内に急速に復帰させる。
そして、S4で「画像暗化演出A」を実行した後には、S7で、図柄表示装置6に「突確」のメッセージを表示した後に、S9で、「突確処理」を行い、「第二大当たり状態」を生起させ、大入賞装置18の短時間の開成を所定回数(2回)繰り返した後に「高確率状態」を生起させて、一連の処理を終了する。
一方、S3で“NO”と判断された場合(すなわち、「画像暗化演出B」を実行すべきと判断された場合、上記した(ii)および(iii)の場合)には、S5で、タイマ44の機能により図柄の変動開始から所定の時間の経過(約1.5秒間)を待って、所定の時間(約2.5秒間)をかけて、図柄表示装置6の液晶表示画面の照度を、通常の約100ルクスから約10ルクスまで徐々に低下させる。なお、上記の如く、図柄表示装置6の液晶表示画面の照度を約10ルクスまで低下させた場合には、遊技者は、目を凝らさない限り、図柄表示装置に表示されている「装飾図柄」や背景の画像等を認識することができなくなる(目を凝らすと、微かに認識することができる)。また、かかる「画像暗化演出B」の実行とともに、電飾ランプ15,15・・等の発光部材をすべて消灯する。なお、「画像暗化演出B」を実行する場合も、「画像暗化演出A」を実行する場合と同様に、図柄表示装置6の液晶表示画面の照度を所定の時間(約4.0秒間)に亘って低下させた後には、照度を元の数値まで短時間(約0.2秒間)の内に急速に復帰させる。
そして、S5で「画像暗化演出B」を実行した後には、S6で、「突確大当たり」であるか否か(すなわち、その「装飾図柄」の変動の契機となった始動入賞に対応した「大当たり判定用乱数取得」においてcカウンタが「大当たり数値」を取得し、かつ、fカウンタが「第二大当たり」に対応した数値を取得したか否か)判断される。そして、S6で“YES”と判断された場合には、S7で、図柄表示装置6に「突確」のメッセージを表示した後に、S9で、「突確処理」として、「第二大当たり状態」を生起させ、大入賞装置18の短時間の開成を所定回数(2回)繰り返した後に「高確率状態」を生起させて、一連の処理を終了する。
一方、S6で“NO”と判断された場合には、S8で、「第一大当たり」であるか否か(すなわち、その「装飾図柄」の変動の契機となった始動入賞に対応した「大当たり判定用乱数取得」においてcカウンタが「大当たり数値」を取得し、かつ、fカウンタが「第一大当たり」に対応した数値を取得したか否か)判断される。そして、S8で“YES”と判断された場合には、S9で、図柄表示装置6に「非特定大当たり装飾図柄」を表示した後に、「大当たり処理」として、「第一大当たり状態」を生起させ、大入賞装置18の開成(30秒あるいは10個の遊技球が入賞するまでの開成)を所定回数(16回)繰り返し実行した後、一連の処理を終了する。なお、その「装飾図柄」の変動の契機となった始動入賞に対応した「大当たり判定用乱数取得」においてgカウンタが“「高確率状態」生起あり”に対応した数値を取得している場合には、「第一大当たり状態」の終了後に「高確率状態」を生起させる。
一方、S8で“NO”と判断された場合には(すなわち、その「装飾図柄」の変動の契機となった始動入賞に対応した「大当たり判定用乱数取得」においてcカウンタが「大当たり数値」以外の数値を取得した場合)、続くS9で、「はずれ処理」として、図柄表示装置6に「はずれ装飾図柄」を表示し、大入賞装置16の断続的な開成を行うことなく、一連の処理を終了する。なお、「画像暗化演出A」や「画像暗化演出B」を実行した後の動画の表示は、その「装飾図柄」の変動の契機となった始動入賞に対応した「大当たり判定用乱数取得」におけるdカウンタの取得数値に対応した「変動継続時間」(図6参照)だけ継続され、メイン制御基板31からの図柄変動終了信号の受信と同時に終了する。
また、S2で“NO”と判断された場合(すなわち、「装飾図柄」の変動態様が「画像暗化演出」を伴うものはないと判断される上記(i)〜(iii)以外の場合)には、S11で、図柄表示装置6において通常の図柄変動表示を実行した後に、S12で、その「装飾図柄」の変動の契機となった始動入賞に対応した「大当たり判定用乱数取得」において「大当たり乱数」を取得している場合には「大当たり処理」を実行し、当該「大当たり判定用乱数取得」において「大当たり乱数」以外の数値を取得している場合には「はずれ処理」を実行して、一連の処理を終了する。
パチンコ機1は、上記の如く、「画像暗化演出処理」を実行し、「画像暗化演出」を実行した場合の内の少なくとも一部の場合に、その後に、「突確大当たり」が生起する。また、「画像暗化演出」において、図柄表示装置6の照度が、より低くなった場合(約1ルクス以下まで低下した場合)に、より高い確率で、「突確大当たり」が生起する。
また、上記の如く、パチンコ機1における「第一大当たり」生起時(「大当たり判定用乱数取得」においてcカウンタが「大当たり乱数」を取得し、かつ、fカウンタが「第一大当たり」に対応した数値を選択した場合)にdカウンタによって各基本変動パターンが取得される確率(期待値)は、パターンB<パターンC<パターンDの順になっている。さらに、「第二大当たり」生起時(「大当たり判定用乱数取得」においてcカウンタが「大当たり乱数」を取得し、かつ、fカウンタが「第二大当たり」に対応した数値を選択した場合)にdカウンタによって各基本変動パターンが取得される確率(期待値)は、パターンD<パターンEの順になっている。加えて、「はずれ」時(「大当たり判定用乱数取得」においてcカウンタが「大当たり乱数」以外の数値を取得する場合)にdカウンタによって各変動態様が抽選される確率(期待値)は、パターンA>パターンB>パターンC>パターンDの順になっている。
それゆえ、長期間に亘って遊技を継続した遊技者にとっては、図柄表示装置6の照度が低下したとき(すなわち、「画像暗化演出」が行われたとき)には、「大当たり」や「突確大当たり」が生起する可能性が高いように感じられることになる。また、図柄表示装置6の照度がより低くなったとき(約1ルクス以下まで低下したとき)には、「突確大当たり」が生起することを認識できるようになる。
(5)パチンコ機の効果
パチンコ機1は、上記の如く、図柄表示装置6における「装飾図柄」の変動表示中に、所定のタイミングで図柄表示装置6の液晶表示画面の照度を所定の数値以下(約10ルクス以下あるいは約1.0ルクス以下)となるまで所定時間に亘って徐々に低下させる「画像暗化演出」を実行するものであるため、「装飾図柄」の変動表示の態様(「画像暗化演出」の実行態様)が斬新であるので、趣向性が高く、長期間に亘って遊技者の遊技意欲を高く保持することができる。
また、パチンコ機1は、「第二大当たり」(所謂、「確変大当たり」)を生起させる場合の内の一部の場合に、「第二大当たり」の生起前に「画像暗化演出」を実行するものであるので、遊技者の「画像暗化演出」に対する期待感を高めることができ、その結果として、きわめて長期間に亘って遊技者の遊技意欲を高く保持することが可能である。
さらに、パチンコ機1は、「画像暗化演出」を実行した後に「第二大当たり」を生起させる場合には、「装飾図柄」の変動開始から仮停止表示までの間に「画像暗化演出」を実行するものであるため、遊技者にとっては「装飾図柄」の変動表示の初期段階で唐突に「画像暗化演出」が実行された後に「突確大当たり」が生起するように感じられるので、遊技の内容が非常にエキサイティングであり、きわめて趣向性に富んでいる。
(6)パチンコ機の変更例
なお、本発明の遊技機の構成は、上記実施形態の態様に何ら限定されるものではなく、図柄始動口、図柄表示装置、大入賞装置、メイン制御基板、表示制御基板、発光制御基板、効果音制御基板、サブ統合基板等の形状・構造、「画像暗化演出処理」の内容等の構成を、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することができる。
たとえば、本発明の遊技機は、上記実施形態の如く、「画像暗化演出」において図柄表示装置の可変抵抗値を増大させることによって、液晶表示画面の照度を低下させるものに限定されず、黒色を主体とした「装飾図柄」および背景画像を液晶表示画面に表示することによって実質的に液晶表示画面の照度を低下させるもの等に変更することも可能であり、液晶表示画面の照度を低下させる方法を必要に応じて適宜変更することができる。
また、本発明の遊技機は、上記実施形態の如く、「画像暗化演出」において低下させる照度に応じて見掛け上の大当たり確率を変化させるもの(すなわち、第一の基準値まで照度を低下させる「画像暗化演出」の実行後には「突確大当たり」や「第一大当たり」を生起させない場合も存在し、第二基準値(第一基準値より低い基準値)まで照度を低下させる「画像暗化演出」の実行後には必ず「突確大当たり」を生起させるもの等)に限定されず、「画像暗化演出」における照度の低下の所要時間(照度を一定の値にまで低下させるのに要する時間)に応じて見掛け上の大当たり確率を変化させるもの等に変更することも可能である。
さらに、本発明の遊技機は、上記実施形態の如く、液晶画面が完全に暗くなり切らない場合(すなわち、照度の高い「画像暗化演出」が実行された場合)にも「大当たり状態」、「高確率状態」や「突確状態」等の遊技者にとって有利な遊技状態が生起し得るものに限定されず、液晶画面の照度が徐々に低下した後に、液晶画面が完全に暗くなり切った場合(すなわち、照度の低い「画像暗化演出」が実行された場合)にのみ遊技者にとって有利な遊技状態が生起し、液晶画面が完全に暗くなり切らない場合には遊技者にとって有利な遊技状態が生起し得ないものに変更することも可能である。なお、かかる構成を採用する場合には、「大当たり判定用乱数取得」において、はずれ時には「画像暗化演出」を含む詳細変動パターンが選択されないように、メイン制御基板の記憶手段の基本変動パターンテーブルにおけるカウンタ(上記実施形態におけるdカウンタ)の数値や、サブ統合基板の記憶手段の詳細変動パターンにおけるカウンタの数値を振り分けるとともに、「画像暗化演出処理」の処理内容を図11や図12の如く変更する方法を用いることができる。
また、本発明の遊技機は、上記実施形態の如く、「画像暗化演出」において液晶画面全体の照度を一斉に徐々に低下させていくものに限定されず、「画像暗化演出」において液晶画面の一部から全体に広がるように徐々に照度を低下させていくもの(たとえば、暗化画像が液晶画面の周縁部から次第に中央部に広がるように徐々に照度を低下させていくもの)に変更することも可能である。かかる構成を採用した場合には、「画像暗化演出」の内容がよりバラエティに富んだものとなるので、遊技機の趣向性が一段と向上する。
加えて、本発明の遊技機は、上記実施形態の如く、「画像暗化演出」後に「突確大当たり」となった場合に、図柄表示装置6の液晶表示画面にメッセージを表示することによって「突確大当たり」生起の旨を遊技者に明確に報知するものに限定されず、キャラクター等の動画あるいは画像表示や効果音の発生によって「突確大当たり」生起の旨を遊技者に明確に報知するもの等でも良いし、液晶表示画面へのメッセージ等の表示や効果音の発生等を実行せず「突確大当たり」生起の旨を遊技者に明確に報知しないもの等に変更することも可能である。
また、本発明の遊技機は、上記実施形態の如く、主としてサブ統合基板によって「画像暗化演出」の内容を制御するものに限定されず、メイン制御基板等の別の制御装置によって、「画像暗化演出」の内容を制御するものに変更することも可能である。
一方、制御装置において行う「画像暗化演出処理」は、上記実施形態の如く、「装飾図柄」の変動開始と同じタイミングで行うものに限定されず、「装飾図柄」の変動開始以外のタイミング(たとえば、始動入賞のタイミング)で行い、「画像暗化演出」中あるいは「画像暗化演出」後に実行すべき処理の内容をRAM等の記憶手段に記憶させておくことも可能である。
また、本発明の遊技機は、上記実施形態の如く、低照度の「画像暗化演出」(画像暗化演出A)を伴う詳細変動パターンと、高照度の「画像暗化演出」(画像暗化演出B)を伴う詳細変動パターンとを、予め制御基板(サブ統合基板)の記憶手段に記憶させたものに限定されず、制御基板によって種々の条件に応じて「画像暗化演出」における図柄表示装置の液晶表示画面の照度の低減量を変化させるように構成することも可能である。そのように構成することにより、「画像暗化演出」における図柄表示装置の液晶表示画面の照度の低減量が多様化するため、遊技内容をよりエキサイティングなものとすることが可能になる。
また、本発明の遊技機は、上記実施形態の如く、大当たり判定用の乱数取得手段と大当たり種別決定用の乱数取得手段と「高確率状態」の有無を決定するための乱数取得手段とが別々に設けられているものに限定されず、一つあるいは二つの乱数取得手段によって「大当たり」の生起、当該「大当たり」の種別、「高確率状態」の有無を決定するもの等に変更することも可能である。
加えて、本発明の遊技機は、上記実施形態の如きパチンコ機ばかりでなく、スロットマシーン等の他の遊技機として応用することも可能である。
なお、上記実施形態においては、本発明の遊技機の一例を示したにすぎず、特許請求の範囲、明細書、図面に記載されたすべての構成要素(たとえば、制御装置、図柄表示装置、大入賞装置、始動入賞口等)は、明確な記載がない限り、特に個数が限定されるものではない。また、それらの構成要素を別体として構成するか、一体として構成するかは、当業者であれば容易に考え得る事項であるから、その違いのみによって、本発明の遊技機の技術的範囲から外れるものではない。