JP2009230627A - 車両の運転支援装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】路側の状況に応じて自車両の走行制御を行う。
【解決手段】車両の運転支援装置は、自車両Cの走行路内における走行位置を検出する走行位置検出部1cと、走行路の路側の情報を取得する路側情報取得部1eと、自車両Cが走行する基準ラインLfを算出する通常時基準ライン算出部1d及び通常時基準ライン補正部1jと、基準ラインLfと走行位置検出部1cによって検出される自車両Cの走行位置とに基づいて、自車両Cが基準ラインLfに沿って走行するように走行制御する操舵制御部1kとを備えている。通常時基準ライン算出部1d及び通常時基準ライン補正部1jは、路側情報取得部1eの結果に応じて基準ラインLfを算出する。
【選択図】図1
【解決手段】車両の運転支援装置は、自車両Cの走行路内における走行位置を検出する走行位置検出部1cと、走行路の路側の情報を取得する路側情報取得部1eと、自車両Cが走行する基準ラインLfを算出する通常時基準ライン算出部1d及び通常時基準ライン補正部1jと、基準ラインLfと走行位置検出部1cによって検出される自車両Cの走行位置とに基づいて、自車両Cが基準ラインLfに沿って走行するように走行制御する操舵制御部1kとを備えている。通常時基準ライン算出部1d及び通常時基準ライン補正部1jは、路側情報取得部1eの結果に応じて基準ラインLfを算出する。
【選択図】図1
Description
本発明は、所定の走行路内を自車両が走行するように自車両の走行制御を行う車両の運転支援装置に関するものである。
従来より、自車両が走行路内を走行するように走行制御を行う車両の運転支援装置が知られている。
例えば、特許文献1に係るレーンキープ装置は、走行路に対する自車両のずれ角度量及び横ずれ量とから操舵制御量を求め、該操舵制御量に基づいて操舵制御を行っている。こうすることで、刻々と変わる道路形状においても、自車両が走行路内を走行できるように制御している。
特開2005−165915号公報
ところで、走行路の路側には建物や対向車等の様々な路側物が存在する。上述のような走行制御を行わない車両を運転者が運転する場合には、走行路内を走行することはもちろんであるが、走行路内における走行ラインを路側の状況に応じて変えながら走行する。つまり、路側の状況に応じて最適な走行ラインは変わる。
しかしながら、特許文献1に係る走行支援装置は、自車両と走行路との関係のみを考慮して走行制御を行っており、必ずしも最適な走行ラインを走行できるわけではない。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、路側の状況に応じて自車両の走行制御を行うことにある。
本発明は、走行路の路側の情報を取得し、該路側の情報に基づいて基準ラインを設定して走行制御を行うようにしたものである。
具体的には、第1の発明は、走行路内を自車両が走行するように自車両の走行制御を行う車両の運転支援装置が対象である。そして、自車両の走行路内における走行位置を検出する位置検出手段と、走行路の路側の情報を取得する路側情報取得手段と、自車両が走行する基準ラインを算出する基準ライン算出手段と、前記基準ラインと前記位置検出手段によって検出される自車両の走行位置とに基づいて、自車両が該基準ラインに沿って走行するように走行制御する走行制御手段とを備え、前記基準ライン算出手段は、前記路側情報取得手段の結果に応じて前記基準ラインを算出するものとする。
前記の構成の場合、自車両は、前記位置検出手段によって検出される走行位置と前記基準ライン算出手段によって算出された基準ラインに基づいて、該基準ラインに沿って走行するように走行制御される。このとき、前記基準ライン算出手段は、前記路側情報取得手段の結果に応じて前記基準ラインを算出する。こうすることで、自車両が路側状況に応じた基準ラインに沿って走行するように走行制御することができる。
第2の発明は、第1の発明において、前記基準ライン算出手段は、走行路に応じた通常時の基準ラインを路側の状況を考慮することなく算出する通常時基準ライン算出手段と、該通常時の基準ラインを前記路側情報取得手段の結果に応じて補正することで前記基準ラインを算出する基準ライン補正手段とを有するものとする。
前記の構成の場合、前記通常時基準ライン算出手段が路側の状況を考慮することなく、走行路に応じた通常時の基準ラインを算出する。そして、前記基準ライン補正手段が該通常時の基準ラインを路側情報に応じて補正して基準ラインを算出する。このように、路側状況に応じた基準ラインの算出を、路側の状況を考慮しない通常時の基準ラインの算出と路側情報に基づく該通常時の基準ラインの補正とを分けることによって、それぞれの処理を簡素化することができ、結果として、路側状況に応じた基準ラインの算出を容易に行うことができる。
第3の発明は、第2の発明において、前記基準ライン補正手段は、自車両が距離を確保して通過すべき路側物が前記路側情報取得手段によって検出されたときには、前記通常時の基準ラインを該路側物とは反対側にオフセットさせるものとする。
前記の構成の場合、前記基準ライン補正手段が前記路側情報取得手段の結果から距離を確保して通過すべき路側物を検出したときには、前記通常時の基準ラインを該路側物と反対側にオフセットさせるように補正する。こうすることによって、該路側物との間に距離を確保した基準ラインを設定することができ、自車両を該路側物との間に距離を確保した状態で走行させることができる。
第4の発明は、第2又は第3の発明において、前記基準ライン補正手段は、両側の路側において自車両が距離を確保して通過すべき路側物が前記路側情報取得手段によって検出されたときには、距離を確保して通過する必要性が高い方の路側物とは反対側に前記通常時の基準ラインをオフセットさせるものとする。
前記の構成の場合、前記基準ライン補正手段が距離を確保して通過すべき路側物を路側の両側に検出したときには、距離を確保して通過する必要性が高い方の路側物に対して優先的に距離を確保して基準ラインを設定することができる。
第5の発明は、第2〜第4の何れか1つの発明において、前記基準ライン補正手段は、自車両の車速及び走行路の道路構造の少なくとも一方に応じて、前記通常時の基準ラインを補正するための補正量を補正するものとする。
前記の構成の場合、前記基準ライン補正手段が通常時の基準ラインの補正量を自車両の車速及び走行路の道路構造に応じて補正する。つまり、路側物との間に確保すべき距離は車速及び道路構造によって異なるため、通常時の基準ラインを補正する程度を車速及び走行路の道路構造に応じて変えるようにしている。こうすることで、路側の状況に加えて、車速及び走行路の道路構造に応じた自車両の走行制御を行うことができる。
第6の発明は、第2〜第5の何れか1つの発明において、前記走行制御手段は、前記走行制御中に、運転者によって前記基準ラインの補正方向とは反対側に操舵操作が行われたときには、該走行制御を停止するものとする。
前記の構成の場合、前記通常時の基準ラインの補正方向に抗して、運転者が操舵操作を行ったときには、該走行制御が停止される。つまり、路側物の存在よりも、運転者の意図を優先し、運転者の操舵操作を妨げないようにして、スムーズな運転操作を可能としている。
第7の発明は、第2〜第6の何れか1つの発明において、前記基準ライン補正手段は、前記通常時の基準ラインを補正するための補正量を所定の路側物ごとに記憶していて、該補正量が乗員によって設定可能となっているものとする。
前記の構成の場合、通常時の基準ラインの各路側物に対する補正量を乗員の意思で設定することができる。つまり、路側に路側物が存在する場合に、該路側物との間に確保する距離は乗員に応じて異なる。そこで、通常時の基準ラインの各路側物に対する補正量を乗員の意思で設定可能にすることによって、乗員の意思に則した走行制御を行うことができる。
第8の発明には、第2〜第7の何れか1つの発明において、前記基準ライン補正手段による前記通常時の基準ラインの補正を実行する実行区間が乗員によって設定可能となっているものとする。
前記の構成の場合、前記通常時の基準ラインの補正を実行する実行区間を乗員が設定可能とすることによって、乗員が必要とするときだけ路側状況に応じた走行制御を行うことができる。
本発明によれば、路側情報取得手段の結果に応じて基準ラインを算出することによって、路側状況に応じた基準ラインを設定することができ、路側状況に応じた走行制御を行うことができる。
第2の発明によれば、一旦、通常時の基準ラインを算出した後に、路側状況に応じて該通常時の基準ラインを補正することで基準ラインを算出することによって、路側状況に応じた基準ラインを算出する過程を簡素化された複数の処理に分けることによって、基準ラインの算出を全体として容易に行うことができる。
第3の発明によれば、通常時の基準ラインを距離を確保して通過すべき路側物と反対側にオフセットすることで基準ラインを算出することによって、自車両が該路側物との間に距離を確保した状態で走行するように走行制御を行うことができる。
第4の発明によれば、距離を確保して通過すべき路側物を両側の路側で検出したときには、距離を確保して通過する必要性が高い方の路側物とは反対側に通常時の基準ラインをオフセットすることで基準ラインを算出することによって、何れの路側物に対して距離を確保する必要性が高いかに優劣をつけて走行制御を行うことができる。
第5の発明によれば、通常時の基準ラインの補正量を自車両の車速及び走行路の道路構造に応じて補正することによって、路側の状況に加えて、車速及び走行路の道路構造に応じた自車両の走行制御を行うことができる。
第6の発明によれば、運転者によって通常時の基準ラインの補正方向とは反対側に操舵操作が行われたときには走行制御を停止するように構成することによって、走行制御中であっても、運転者の運転操作を妨げることを防止することができる。
第7の発明によれば、各路側物ごとの、通常時の基準ラインの補正量を乗員が設定できるように構成することによって、路側物との間に乗員の意思に則した距離を確保して走行制御を行うことができる。
第8の発明によれば、通常時の基準ラインの補正を実行する実行区間を乗員が設定可能とすることによって、乗員が必要とするときだけ路側状況に応じた走行制御を行うことができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
本発明の実施形態に係る車両の運転支援装置を搭載した車両C(自車両に相当し、本実施形態では自動車である)は、図1,2に示すように、車両Cを走行路内の基準ラインに沿って走行させるレーンキープ走行制御を行う制御ユニット1と、車両Cの前方を撮像するCCDカメラ2と、車両Cの現在位置を検出するGPS3と、車両Cの走行案内を行うナビゲーション装置4と、車両Cの車速を検出する車速センサ5と、ステアリングホイール11の舵角を検出する舵角センサ6と、車両Cに発生するヨーレートを検出するヨーレートセンサ7と、レーンキープ走行制御のON/OFFを切り替える設定スイッチ8と、操舵力を出力するステアリングアクチュエータ9とを備えている。これらCCDカメラ2、GPS3、ナビゲーション装置4、車速センサ5、舵角センサ6、ヨーレートセンサ7及び設定スイッチ8は、制御ユニット1に接続されていて、それぞれの情報を制御ユニット1に出力するようになっている。また、ステアリングアクチュエータ9も制御ユニット1に接続されていて、制御ユニット1からの制御信号が入力されるようになっている。
ナビゲーション装置4は、道路地図情報を記憶する記憶部としてのDVD−ROM41と、各種情報を表示する表示部と乗員が操作を入力するための入力手段としてのタッチパネル式の液晶モニタ42とを有している。このナビゲーション装置4は、GPS3からの出力が入力されるように構成されていて、GPS3により検出された車両Cの現在位置情報と、該DVD−ROM41に記憶された道路地図情報とに基づいて、ナビゲーションを行うようになっている。
車両Cの乗員(運転者)が操作するステアリングホイール11には、ステアリング軸12が一体に設けられ、このステアリング軸12にはユニバーサルジョイント(図示せず)を介して連結軸13が連結されている。この連結軸13と、車幅方向に延びるラック軸14とがラック・ピニオン機構(図示せず)を介して連結されており、乗員の操作によりステアリングホイール11から入力された回転運動は、ステアリング軸12、ユニバーサルジョイント、連結軸13及びラック・ピニオン機構を介してラック軸14の往復運動に変換され、これにより、ラック軸14の両端にタイロッド(図示せず)を介して連結された2つの操舵輪(前輪15)を転舵させる。
連結軸13には、前記舵角センサ6が配設されており、この舵角センサ6は、検出した舵角の情報を前記制御ユニット1に出力するようになっている。
また、前記ラック軸14には、ステアリングアクチュエータ9(モータであっても、シリンダ等であってもよい)が配設されており、このステアリングアクチュエータ9により前記ラック軸14を往復運動させることが可能になっている。このステアリングアクチュエータ9は、前記制御ユニット1によってその駆動が制御される。
制御ユニット1は、CPU、ROM、RAM等で構成されていて、後述の手法で設定した基準ラインに沿って車両Cが走行路内を走行するようにレーンキープ走行制御を行う。詳しくは、制御ユニット1は、図1に示すように、後述する路側状況を考慮した基準ラインを用いた走行制御を実行する実行区間を設定する実行区間設定部1aと、CCDカメラ2からの画像データ中において車両Cが走行する走行路の走行区分線を認識する走行区分線認識部1bと、走行路内の幅方向における車両Cの走行位置を検出する走行位置検出部1cと、通常時(即ち、走行路の路側に路側物が存在しないとき)に車両Cが走行すべき通常時の基準ライン(以下、通常時基準ラインという)を走行路に応じて算出する通常時基準ライン算出部1dと、走行路の路側の情報を取得する路側情報取得部1eと、通常時基準ラインをオフセットさせるためのオフセット率を求めるオフセット率導出部1fと、該オフセット率を補正するための第1補正量を求める第1補正量導出部1gと、該オフセット率を補正するための第2補正量を求める第2補正量導出部1hと、後述する各種マップや車両Cの車幅等の情報を記憶する記憶部1iと、通常時基準ラインを補正して最終的な基準ラインを算出する通常時基準ライン補正部1jと、車両Cが基準ラインに沿って走行するように走行制御としての操舵アシスト制御を行う操舵制御部1kと、記憶部1iの各種マップを書き換えるためのマップ変更部1lとを有している。
この制御ユニット1は、設定スイッチ8の出力を受けて、該設定スイッチ8がONのときにはレーンキープ走行制御を行うレーンキープ走行モードとなる一方、設定スイッチ8がOFFのときにはレーンキープ走行制御を行わない通常走行モードとなる。
実行区間設定部1aは、路側状況を考慮した基準ラインを用いた走行制御を実行する、即ち、前記通常時基準ライン補正部1jによる路側状況に応じた通常時基準ラインの補正を実行する実行区間を乗員に入力させると共に、入力された区間を実行区間として設定する。詳しくは、実行区間設定部1aは、ナビゲーション装置4の液晶モニタ42に実行区間の設定を行うための実行区間設定ボタンを表示させる。乗員が液晶モニタ42のタッチパネルを介してこの実行区間設定ボタンを押圧操作すると、実行区間設定部1aは、実行区間の設定を行うための実行区間設定画面を液晶モニタ42に表示させる。例えば、実行区間設定部1aは、DVD−ROM41に記憶された道路地図情報、乗員が操作可能なカーソル及び所定のガイダンス等を液晶モニタ42に表示させて、液晶モニタ42を実行区間の入力を受付可能な状態にさせる。そして、乗員がカーソルを操作して、実行区間の開始点と終了点とを入力すると、実行区間設定部1aは、該開始点と終了点との間の区間を実行区間として設定(記憶)する。
上記走行区分線認識部1bには、CCDカメラ2による画像データが入力される。この走行区分線認識部1bは、該画像データに基づいて、道路上における車両C前方の左右両側に設けられた白線等の走行区分線を認識する。すなわち、走行区分線認識部1bは、画像処理によって、走行車線を区画する線や、中央線、車道と歩道との境界線等を認識する。走行区分線認識部1bにおける走行区分線認識結果は、制御ユニット1内の走行位置検出部1c、通常時基準ライン算出部1d及び通常時基準ライン補正部1jに出力される。
走行位置検出部1cは、上記走行区分線認識部1bにより認識された左右の走行区分線内を車両Cの走行路として設定し、該走行路内の幅方向の車両Cの走行位置を検出する。走行位置検出部1cによって検出された走行位置の情報は、制御ユニット1内の操舵制御部1kに出力される。この走行位置検出部1c及び走行区分線認識部1bが位置検出手段を構成する。
通常時基準ライン算出部1dは、前記走行区分線認識部1bにより認識された左右の走行区分線内を車両Cの走行路として設定し、図3に示すように、該走行路の幅方向中央を通って該走行路に沿って延びる線を車両Cが走行する通常時基準ラインLgとして設定する。通常時基準ライン算出部1dによって算出された通常時基準ラインLgの情報は、制御ユニット1内の通常時基準ライン補正部1jに出力される。尚、通常時基準ラインLgの算出方法は、上記の方法に限られるものではなく、路側状況を考慮することなく所定のルールに従って通常時基準ラインを算出する方法であれば、任意の方法を採用することができる。例えば、走行区分線認識部1bにより認識された左側の走行区分線からの距離を基準に通常時基準ラインLgを設定(例えば、左側の走行区分線から所定距離だけ離れたところに通常時基準ラインLgを設定する等)してもよい。
前記路側情報取得部1eには、前記CCDカメラ2による画像データと、走行区分線認識部1bにおける走行区分線認識結果と、車速センサ5からの出力とが入力される。そして、路側情報取得部1eは、画像データに基づいて、走行区分線よりも外側の領域、即ち、走行路の路側に存在する路側物を検出すると共に、その路側物がどのような物体か、詳しくは、その路側物が距離を確保して通過すべき路側物か否かを特定する。する。詳しくは、路側情報取得部1eは、画像データから路側物を検出すると、画像データから算出される路側物の車両Cに対する相対速度と車速センサ5からの車速とに基づいて該路側物が静止しているか否かを判定する。路側物が静止物であるときには、画像データから取得される、路側物の大きさ、形状、色等に基づいて、該路側物が、民家や店舗等の建物か、ガードレール(その場合には切れ目があるかないか)か、中央分離帯かなど、識別可能な範囲で予め分類されたカテゴリーに分類する。一方、路側物が動体であるときには、路側物の車両Cに対する相対速度と車速とから、人であるのか、並走車であるのか、対向車であるのか、渋滞中の車両なのか、通常の速度で走行中の車両なのか等、識別可能な範囲で予め分類されたカテゴリーに分類する。こうして、路側物がどのような物体であるのかを特定する。この路側情報取得部1eによって検出された路側の情報は、制御ユニット1内のオフセット率導出部1fに出力される。これら路側情報取得部1e、CCDカメラ2、走行区分線認識部1b及び車速センサ5が路側情報取得手段を構成する。
オフセット率導出部1fは、前記路側情報取得部1eによって取得された路側の情報に基づいて前記通常時基準ラインLgの補正量を求める。すなわち、オフセット率導出部1fは、制御ユニット1内の記憶部1iから、図4に示すようなオフセット率マップを読み出すと共に、該オフセット率マップを参照して、路側のどちら側に何の路側物が存在するのかに応じて、オフセット方向及びオフセット率SAを求める。オフセット率マップにおいては、路側の左右両側に路側物が存在するときには、距離を確保して通過する必要性が高い方の路側物を予め定め、該距離を確保して通過する必要性が高い方の路側物とは反対方向にオフセット方向が設定されている。例えば、図4のオフセット率マップによれば、オフセット方向及びオフセット率SAは、左の路側には路側物が存在せず且つ右の路側に対向車両が存在するときには左側に80%であり、左の路側に切れ目があるガードレールが存在し且つ右の路側に渋滞車両が存在するときには右側に70%である。このオフセット率導出部1fによって求められたオフセット方向及びオフセット率SAは、制御ユニット1内の通常時基準ライン補正部1jに出力される。
また、第1補正量導出部1gは、車速センサ5からの出力が入力され、車速に基づいて第1補正量SBを求める。詳しくは、第1補正量導出部1gは、記憶部1iから図5に示すような車速補正マップを読み出すと共に、該車速補正マップを参照して、車速に基づいて第1補正量SBを求める。例えば、図5の車速補正マップによれば、第1補正量SBは、車速が50km/h以下のときには0であり、車速が50km/hよりも速く60km/h以下のときには−5%であり、車速が60km/hよりも速く70km/h以下のときには−10%である。この第1補正量導出部1gによって求められた第1補正量SBは、制御ユニット1内の通常時基準ライン補正部1jに出力される。
さらに、第2補正量導出部1hは、ナビゲーション装置4から車両Cが走行している道路の情報が入力され、走行路の道路構造としての道路形状に基づいて第2補正量SCを求める。詳しくは、第2補正量導出部1hは、記憶部1iから図6に示すような道路形状補正マップを読み出すと共に、該道路形状補正マップを参照して、道路形状に基づいて第2補正量SCを求める。例えば、図6の道路形状補正マップによれば、第2補正量SCは、道路が直線のときには0であり、道路がカーブであって且つその曲率半径が150mのときには−10%であり、道路がカーブであって且つその曲率半径が10mのときには−50%である。この第2補正量導出部1hによって求められた第2補正量SCは、制御ユニット1内の通常時基準ライン補正部1jに出力される。
そして、通常時基準ライン補正部1jは、前記走行区分線認識部1bによって認識された左右の走行区分線、オフセット率導出部1fによって求められたオフセット方向、オフセット率SA、第1補正量導出部1gによって求められた第1補正量SB、及び第2補正量導出部1hによって求められた第2補正量SCに基づいて、通常時基準ライン算出部1dによって算出された通常時基準ラインLgを補正して、最終的な基準ラインを算出する。詳しくは、通常時基準ライン補正部1jは、オフセット率SA、第1補正量SB及び第2補正量SCに基づいて、以下の式(1)から補正オフセット率SSを算出する。
SS=SA+SB+SC ・・・(1)
尚、SA+SB+SCが負の値になるときには、補正オフセット率SSを0にする。つまり、補正オフセット率SSは負の値にはならない。
尚、SA+SB+SCが負の値になるときには、補正オフセット率SSを0にする。つまり、補正オフセット率SSは負の値にはならない。
続いて、通常時基準ライン補正部1jは、走行区分線認識部1bによって認識された左右の走行区分線から走行路幅Lwを算出し、該走行路幅と、式(1)から求めた補正オフセット率SSと、記憶部1iから読み込んだ車両Cの車幅Lbとに基づいて、以下の式(2)からオフセット量Loffを算出する。
Loff={(Lw−Lb)/2}×SS ・・・(2)
すなわち、車両Cが走行路の幅方向中央に位置するときの車両Cと走行路の両側の境界線との隙間に補正オフセット率SSを掛け合わせることで、オフセット量Loffが算出される。つまり、補正オフセット率SSは、車両Cが走行路の幅方向中央に位置するときの車両Cと走行路の両側の境界線との隙間をどの程度縮小させるかという割合を表している。
すなわち、車両Cが走行路の幅方向中央に位置するときの車両Cと走行路の両側の境界線との隙間に補正オフセット率SSを掛け合わせることで、オフセット量Loffが算出される。つまり、補正オフセット率SSは、車両Cが走行路の幅方向中央に位置するときの車両Cと走行路の両側の境界線との隙間をどの程度縮小させるかという割合を表している。
そして、通常時基準ライン補正部1jは、オフセット率導出部1fで求めたオフセット方向へ、式(2)で求めたオフセット量Loffだけ通常時基準ラインLgをオフセットさせて、最終的な基準ラインLfを算出する。こうして、通常時基準ライン補正部1jによって算出された基準ラインLfの情報は、制御ユニット1内の操舵制御部1kに出力される。
すなわち、通常時基準ライン算出部1d、オフセット率導出部1f、第1補正量導出部1g、第2補正量導出部1h及び通常時基準ライン補正部1jが基準ライン算出手段を構成する。そして、そのうちの通常時基準ライン算出部1dが通常時基準ライン算出手段を構成し、そのうちのオフセット率導出部1f、第1補正量導出部1g、第2補正量導出部1h及び通常時基準ライン補正部1jが基準ライン補正手段を構成する。
操舵制御部1kは、車両Cが基準ラインLfに沿って走行するように車両Cの走行制御(本実施形態では、操舵アシスト制御)を行う。すなわち、操舵制御部1kは、最終的な基準ラインLfの情報に加えて、車速センサ5、舵角センサ6、ヨーレートセンサ7、図示は省略するが、2つの前輪15及び2つの後輪16の各回転速度を検出する車輪速センサ、車両Cの乗員のブレーキペダル踏込み操作を検出するブレーキセンサ等からの各情報が入力される。そして、これら入力情報に基づいて、車両Cが該基準ラインLfに沿って走行するように、前記ステアリングアクチュエータ9の駆動を制御する。詳しくは、車両Cを基準ラインLf上に導く方向への乗員による操舵操作時の操舵力が軽減されるようにステアリングアクチュエータ9を駆動して、乗員による操舵操作を補助する。この操舵制御部1kが走行制御手段を構成する。
尚、走行制御としては、前記操舵アシスト制御以外に、例えば2つの前輪15及び2つの後輪16の各制動力をそれぞれ制御する制動制御であってもよく、操舵アシスト制御及び制動制御の併用であってもよい。
マップ変更部1lは、乗員からの各種マップの値の変更を受け付けると共に、変更されたマップを記憶部1iに記憶させる。詳しくは、マップ変更部1lは、ナビゲーション装置4の液晶モニタ42に各種マップの変更を行うためのマップ変更ボタンを表示させる。乗員が液晶モニタ42のタッチパネルを介してこのマップ変更ボタンを押圧操作すると、マップ変更部1lは、各種マップの変更を行うためのマップ変更画面を液晶モニタ42に表示させる。例えば、マップ変更部1lは、記憶部1iに記憶している各種マップ、乗員が操作可能なカーソル、テンキー及び所定のガイダンス等を液晶モニタ42に表示させる。そして、乗員がカーソル及びテンキーを操作して、マップ内の値を変更すると、マップ変更部1lは、乗員によって変更された後のマップを記憶部1iに記憶させる。
ここで、前記制御ユニット1の処理動作について、図7のフローチャートに基づいて説明する。
まず、ステップS1では、制御ユニット1が各種センサの出力の読み込みを行う。こうして、制御ユニット1には各センサの出力が入力される。
続いて、ステップS2において、制御ユニット1は、レーンキープ走行モードか否かを判定する。具体的には、設定スイッチ8がONか否かを判定する。そして、設定スイッチ8がONのとき(YES)はステップS3へ進む一方、設定スイッチ8がOFFのとき(NO)は、ステップS12へ進む。
ステップS3では、路側状況を考慮した基準ラインLfを用いた走行制御を実行する実行区間を車両Cが走行中か否かを判定する。詳しくは、制御ユニット1は、GPS3からの出力とナビゲーション装置4からの出力に応じて検出される車両Cが走行している現在位置が実行区間設定部1aに設定されている実行区間内か否かを判定する。車両Cの現在位置が実行区間内のとき(YES)にはステップS4へ進む一方、車両Cの現在位置が実行区間外のとき(NO)にはステップS8へ進む。
ステップS4では、路側情報取得部1eが、前述の如く、CCDカメラ2により撮像された画像データに基づいて、車両Cが走行する走行路の路側に存在する路側物を検出すると共に、路側物が検出されたときには該路側物がどのような物体なのかを特定する。
その後、ステップS5において、オフセット率導出部1fが、該路側情報取得部1eで特定された路側物とオフセット率マップとに基づいて、オフセット率SAを導出する。
さらに、ステップS6において、第1補正量導出部gが車速と車速補正マップとに基づいて第1補正量SBを求めると共に、第2補正量導出部1hが道路形状と道路形状補正マップとに基づいて第2補正量SCを求める。
そして、ステップS7において、通常時基準ライン補正部1jが、オフセット率SAと第1補正量SBと第2補正量SCとに基づいて補正オフセット率SSを算出し、該補正オフセット率SSと走行路幅Lwと車幅Lbとに基づいてオフセット量Loffを算出し、該オフセット量Loffと通常時基準ラインLgとに基づいて最終的な基準ラインLfを算出する。その後、ステップS9へ進む。
尚、ステップS3において、実行区間を走行中でないと判定されてステップS8へ進んだ場合には、ステップS8においてオフセット量Loffが0に設定される。その後、ステップS7へ進み、最終的な基準ラインLfが算出される。ここで、オフセット量Loffが0であるため、通常時基準ラインLgがそのまま最終的な基準ラインLfとなる。その後、ステップS9へ進む。
ステップS9では、最終的な基準ラインLfが通常時基準ラインLgに対して左右の何れかにオフセットされている場合には、オフセット方向と反対方向への乗員の操舵操作があるか否かを判定する。ここで、オフセット方向と反対方向への乗員の操舵操作がないとき(NO)にはステップS10へ進む一方、オフセット方向と反対方向への乗員の操舵操作があるとき(YES)にはステップS11へ進む。尚、最終的な基準ラインLfが通常時基準ラインLgのままである場合には、ステップS9を通過してステップS10へ進む。
ステップS10では、車両Cが最終的な基準ラインLfに沿って走行するように操舵アシスト制御を行う。その後、ステップS1へ戻る。
一方、ステップS11では、レーンキープ走行モードを解除して、通常走行モードに移行する。その後、ステップS1へ戻る。つまり、最終的な基準ラインLfが通常時基準ラインLgに対して左右の何れかにオフセットされている場合において、オフセット方向と反対方向への乗員の操舵操作があったときには、乗員の操作を優先して、乗員の操舵操作を妨げないようにする。その結果、乗員はスムーズな運転操作を行うことができる。
また、ステップS2においてレーンキープ走行モードでないと判定されてステップS12へ進んだ場合には、ステップS12において車両Cが停止中か否かを判定する。車両Cが停止中か否かは、車速センサ5からの出力やシフトレバー(図示省略)のシフト位置等により検出することができる。そして、車両Cが停止中のときはステップS13へ進む。一方、車両Cが走行中であるときにはステップS1へ戻る。つまり、レーンキープ走行モードでなく且つ車両Cが走行中である場合には、ステップS1,S2,S12を繰り返すことになり、レーンキープ走行制御が行われることはない。
ステップS13では、制御ユニット1の実行区間設定部1aがナビゲーション装置4の液晶モニタ42に実行区間設定スイッチを表示させる。そして、実行区間設定部1aは、乗員からの実行区間の入力を受け付けると、該実行区間を記憶する。ここで記憶した実行区間がそれ以降のステップS3における判定に用いられる。その後、ステップS14に進む。
ステップS14では、制御ユニット1のマップ変更部1lがナビゲーション装置4の液晶モニタ42にマップ変更スイッチを表示させる。そして、マップ変更部1lは、乗員からのマップ変更の入力を受け付けると、変更されたマップを記憶部1iに記憶する。ここで変更されたマップがそれ以降のステップS5,S6でのオフセット率SA、第1補正量SB及び第2補正量SCの算出に用いられる。その後、ステップS1へ戻る。尚、このステップS14は、ステップS13の後に限らず、ステップS13よりも先に、又は、ステップS13と並行して行ってもよい。
つまり、これらステップS12〜S14では、車両Cの停止時に、次回以降のレーンキープ走行制御に備えて、路側状況に応じた基準ラインLfを用いた走行制御を実行する実行区間の設定と、各種マップの変更とを行う。
このように、制御ユニット1がレーンキープ走行制御を行う結果、レーンキープ走行モードで且つ路側状況に応じた基準ラインLfを用いた走行制御の実行区間を走行中は、以下のように、路側状況に応じて基準ラインLfが設定され、該基準ラインLfに沿って車両Cが走行するように車両Cが操舵アシスト制御される。尚、以下の例では、車速及び道路形状によるオフセット率SAの補正を考慮していない。
例えば、図8に示すように、走行路の左の路側にガードレールGが存在し且つ右の路側に路側物が存在しないときには、車両Cは通常時基準ラインLgよりも右側にオフセットした基準ラインLfに沿って走行するように走行制御される。
また、図9に示すように、走行路の左の路側に民家等の建物B,B,Bが存在し且つ右の路側に路側物が存在しないときには、車両Cは通常時基準ラインLgに対して右側へオフセットした基準ラインLfに沿って走行するように走行制御される。ただし、オフセット率マップに記憶された建物Bのオフセット率SAは、前記ガードレールGのオフセット率SAよりも大きいため、基準ラインLfは通常時基準ラインLgに対して右側へ、ガードレールGの場合よりも大きくオフセットされる。
さらに、図10に示すように、走行路の右の路側に分離帯Dが存在し且つ左の路側に路側物が存在しないときには、車両Cは通常時基準ラインLgに対して左側にオフセットした基準ラインLfに沿って走行するように走行制御される。
さらにまた、図11に示すように、走行路の右の路側に対向車OCが存在し且つ左の路側に路側物が存在しないときには、車両Cは通常時基準ラインLgに対して左側にオフセットした基準ラインLfに沿って走行するように走行制御される。ただし、オフセット率マップに記憶された対向車OCのオフセット率SAは、前記分離帯Dのオフセット率SAよりも大きいため、基準ラインLfは通常時基準ラインLgに対して左側へ、分離帯Dの場合よりも大きくオフセットされる。
また、図12に示すように、走行路の左右両側に様々な路側物が存在するときには、以下のように基準ラインLfが通常時基準ラインLgに対して左右にオフセットされ、それに応じて車両Cが操舵アシスト制御される。すなわち、区間Z1においては、左の路側にガードレールGが存在し且つ右の路側には路側物が存在しないため、基準ラインLfが通常時基準ラインLgに対して右側にオフセット(オフセット率SAは右へ20%)され、車両Cは該基準ラインLfに沿って走行するように操舵アシスト制御される。次の区間Z2では、左の路側に建物Bが、右の路側に対向車OCが存在するため、基準ラインLfは通常時基準ラインLgに対して左側にオフセット(オフセット率SAは左へ30%)され、車両Cは該基準ラインLfに沿って走行するように操舵アシスト制御される。次の区間Z3では、左の路側にガードレールGの切れ目が存在し且つ右の路側には路側物が存在しないため、基準ラインLfは通常時基準ラインLgに対して右側にオフセット(オフセット率SAは右へ80%)され、車両Cは該基準ラインLfに沿って走行するように操舵アシスト制御される。次の区間Z4では、再度、左の路側にガードレールGが存在し且つ右の路側には路側物が存在しない状態となるため、区間Z1と同様に、基準ラインLfが通常時基準ラインLgに対して右側にオフセット(オフセット率SAは右へ20%)され、車両Cは該基準ラインLfに沿って走行するように操舵アシスト制御される。
したがって、本実施形態によれば、路側情報取得部1eによって路側情報を取得し、該路側情報に基づいて基準ラインLfを算出して、自車両Cが該基準ラインLfに沿って走行するように走行制御することによって、路側状況に応じた走行制御を行うことができる。
このとき、まず、通常時基準ライン算出部1dにより路側状況を考慮しない走行路のみに応じた通常時基準ラインLgを算出して、次に、通常時基準ライン補正部1jにより該通常時基準ラインLgを路側状況に応じて補正することで最終的な基準ラインLfを算出することによって、通常時基準ラインLgの算出と、該通常時基準ラインLgの補正とを分けて行うことで各処理を簡素化することができ、最終的な基準ラインLfの算出を全体として容易にすることができる。
また、路側情報取得部1eによって距離を確保して通過すべき路側物が検出されたときには、通常時基準ラインLgを該路側物とは反対側にオフセットさせて最終的な基準ラインLfを算出することによって、自車両Cが距離を確保した状態で該路側物を通過するように走行制御することができ、路側物を考慮した最適な走行ラインに沿って自車両を走行制御することができる。
さらに、路側情報取得部1eによって、両側の路側に距離を確保して通過すべき路側物が検出されたときには、距離を確保すべき必要性が高い方の路側物と反対側に通常時基準ラインLgをオフセットさせて最終的な基準ラインLfを算出することによって、距離を確保して通過する必要性が高い方の路側物に対して優先的に距離を確保した状態で自車両Cが走行するように走行制御することができ、路側物を考慮した最適な走行ラインに沿って自車両を走行制御することができる。
さらにまた、通常時基準ライン補正部1jは、オフセット率導出部1fが路側情報に基づいて求めた、通常時基準ラインLgの補正量を、車速及び走行路の道路構造に応じて補正することによって、路側状況に加えて車速及び道路構造を考慮した基準ラインLfを算出することができ、より最適な走行ラインに沿って自車両を走行制御することができる。
また、運転者が通常時基準ラインLgのオフセット方向とは反対側に操舵操作を行ったときには、レーンキープ走行制御を停止することによって、路側物の存在よりも、運転者の意図を優先して、運転者の操舵操作を妨げることを防止することができる。その結果、スムーズな運転操作を実現することができる。
さらに、オフセット率マップ、車速補正マップ、道路形状補正マップは、マップ変更部1lによって変更可能とすることによって、路側物が存在する場合に自車両Cと該路側物との間に確保する距離を乗員の意思で設定することができ、乗員の意思に則した走行制御を行うことができる。
さらにまた、路側状況を考慮した基準ラインLfを用いた走行制御を実行する実行区間を実行区間設定部1aによって設定可能とすることによって、乗員が必要とするときだけ路側状況に応じた走行制御を行うことができる。
《その他の実施形態》
本発明は、前記実施形態について、以下のような構成としてもよい。
本発明は、前記実施形態について、以下のような構成としてもよい。
すなわち、前記実施形態では、路側情報に基づく通常時基準ラインLgの補正を実行する実行区間を乗員により設定させているが、これに限られるものではない。例えば、レーンキープ走行制御を行うときは、常に路側情報に基づく通常時基準ラインLgの補正を実行するように構成してもよい。または、路側情報に基づく通常時基準ラインLgの補正のON/OFFを切替可能なスイッチを設け、乗員による該スイッチの操作に応じて路側情報に基づく通常時基準ラインLgの補正を実行するように構成してもよい。
また、前記オフセット量は、式(1)、(2)を用いた算出に限られず、任意の方法で算出することができる。
尚、以上の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
以上説明したように、本発明は、所定の走行路内を自車両が走行するように自車両の走行制御を行う車両の運転支援装置について有用である。
C 自車両
B 建物(路側物)
D 分離帯(路側物)
G ガードレール(路側物)
OC 対向車(路側物)
Lg 通常時基準ライン
Lf 基準ライン
1b 走行区分線認識部(位置検出手段、路側情報取得手段)
1c 走行位置検出部(位置検出手段)
1d 通常時基準ライン算出部(基準ライン算出手段、通常時基準ライン算出手段)
1e 路側情報取得部(路側情報取得手段)
1f オフセット率導出部(基準ライン算出手段、基準ライン補正手段)
1g 第1補正量導出部(基準ライン算出手段、基準ライン補正手段)
1h 第2補正量導出部(基準ライン算出手段、基準ライン補正手段)
1j 通常時基準ライン補正部(基準ライン算出手段、基準ライン補正手段)
1k 操舵制御部(走行制御手段)
2 CCDカメラ(路側情報取得手段)
5 車速センサ(路側情報取得手段)
B 建物(路側物)
D 分離帯(路側物)
G ガードレール(路側物)
OC 対向車(路側物)
Lg 通常時基準ライン
Lf 基準ライン
1b 走行区分線認識部(位置検出手段、路側情報取得手段)
1c 走行位置検出部(位置検出手段)
1d 通常時基準ライン算出部(基準ライン算出手段、通常時基準ライン算出手段)
1e 路側情報取得部(路側情報取得手段)
1f オフセット率導出部(基準ライン算出手段、基準ライン補正手段)
1g 第1補正量導出部(基準ライン算出手段、基準ライン補正手段)
1h 第2補正量導出部(基準ライン算出手段、基準ライン補正手段)
1j 通常時基準ライン補正部(基準ライン算出手段、基準ライン補正手段)
1k 操舵制御部(走行制御手段)
2 CCDカメラ(路側情報取得手段)
5 車速センサ(路側情報取得手段)
Claims (8)
- 走行路内を自車両が走行するように自車両の走行制御を行う車両の運転支援装置であって、
自車両の走行路内における走行位置を検出する位置検出手段と、
走行路の路側の情報を取得する路側情報取得手段と、
自車両が走行する基準ラインを算出する基準ライン算出手段と、
前記基準ラインと前記位置検出手段によって検出される自車両の走行位置とに基づいて、自車両が該基準ラインに沿って走行するように走行制御する走行制御手段とを備え、
前記基準ライン算出手段は、前記路側情報取得手段の結果に応じて前記基準ラインを算出する車両の運転支援装置。 - 請求項1に記載の車両の運転支援装置であって、
前記基準ライン算出手段は、走行路に応じた通常時の基準ラインを路側の状況を考慮することなく算出する通常時基準ライン算出手段と、該通常時の基準ラインを前記路側情報取得手段の結果に応じて補正することで前記基準ラインを算出する基準ライン補正手段とを有する車両の運転支援装置。 - 請求項2に記載の車両の運転支援装置であって、
前記基準ライン補正手段は、自車両が距離を確保して通過すべき路側物が前記路側情報取得手段によって検出されたときには、前記通常時の基準ラインを該路側物とは反対側にオフセットさせる車両の運転支援装置。 - 請求項2又は3に記載の車両の運転支援装置であって、
前記基準ライン補正手段は、両側の路側において自車両が距離を確保して通過すべき路側物が前記路側情報取得手段によって検出されたときには、距離を確保して通過する必要性が高い方の路側物とは反対側に前記通常時の基準ラインをオフセットさせる車両の運転支援装置。 - 請求項2乃至4の何れか1つに記載の車両の運転支援装置であって、
前記基準ライン補正手段は、自車両の車速及び走行路の道路構造の少なくとも一方に応じて、前記通常時の基準ラインを補正するための補正量を補正する車両の運転支援装置。 - 請求項2乃至5の何れか1つに記載の車両の運転支援装置であって、
前記走行制御手段は、前記走行制御中に、運転者によって前記基準ラインの補正方向とは反対側に操舵操作が行われたときには、該走行制御を停止する車両の運転支援装置。 - 請求項2乃至6の何れか1つに記載の車両の運転支援装置であって、
前記基準ライン補正手段は、前記通常時の基準ラインを補正するための補正量を所定の路側物ごとに記憶していて、該補正量が乗員によって設定可能となっている車両の運転支援装置。 - 請求項2乃至7の何れか1つに記載の車両の運転支援装置であって、
前記基準ライン補正手段による前記通常時の基準ラインの補正を実行する実行区間が乗員によって設定可能となっている車両の運転支援装置。
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