JP2009227607A - ナフチルアミン化合物とそれを用いた電子写真感光体 - Google Patents

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Abstract

【課題】電荷輸送物質として用いた時、光・熱等による性能劣化がなく、当初の特性を長期に亘って保持することが出来るトリフェニルアミン骨格を持つ化合物と、それを電荷輸送物質として用いた電子写真感光体を提供する。
【解決手段】下記一般式(1)で表される構造を有することを特徴とするナフチルアミン化合物。
【化1】
Figure 2009227607

(一般式(1)において、R1、R2、R3は、水素、アルキル基、アルキレン基、アリール基、水酸基、アミノ基、チオール基、ハロゲンまたは複素環基を示し、アルキル基、アルキレン基、アリール基、水酸基、アミノ基、チオール基、複素環基は置換基を有していてもよく、環上に複数存在してもよい。Ar1はアリール基であり、置換基を有していてもよい。nは1〜3の値をとる。)
【選択図】なし

Description

本発明は、ナフチルアミン化合物とそれを用いた電子写真感光体に関するものである。
今日、高速高画質を要求される画像形成装置には、殆ど電子写真方式の画像形成方法が用いられている。
この画像形成方法における基幹技術の一つが電子写真用感光体(単に感光体ということがある)であり、近年は、少なくともその電荷輸送物質として有機化合物を用いた有機感光体(OPCともいう)が極めて多く用いられている。
実用化されている電荷輸送物質(CTM)は、多くはトリフェニルアミン骨格を持ち、フェニル基に修飾基を導入することにより電荷輸送物質としての種々の電気的特性を調節することが行われている(例えば、特許文献1及び2参照)。その代表的なものの一つとして、π電子共役系を広げ電荷移動速度を高める目的でスチルベン構造を導入したものがある。しかし、スチルベン構造は電荷移動速度は速いが、トランス−シス異性化などが起こってしまい、その結果、当初の性能を維持することが出来なくなることがあった。そこで、スチルベン構造の如く、当初の性能が良く、光・熱等による異性化・分解等を起こさない構造を兼ね備えた電荷輸送物質が求められていた。
特開2006−259481号公報 特開2006−267196号公報
本発明の目的は、電荷輸送物質として用いた時、光・熱等による性能劣化がなく、当初の特性を長期に亘って保持することが出来るトリフェニルアミン骨格を持つ化合物と、それを電荷輸送物質として用いた電子写真感光体を提供することである。
本発明者は、鋭意検討した結果、光や熱に不安定であるスチルベン構造のオレフィン部位をトリフェニルアミン側のベンゼン環に組み込んだナフチル−フェニル構造にすることにより、電気的特性を維持しつつ耐光性を持たせたナフチル化合物が得られることがわかった。
即ち、本発明の目的は、下記構成を採ることにより達成される。
(1)
下記一般式(1)で表される構造を有することを特徴とするナフチルアミン化合物。
Figure 2009227607
(一般式(1)において、R1、R2、R3は、水素、アルキル基、アルキレン基、アリール基、水酸基、アミノ基、チオール基、ハロゲンまたは複素環基を示し、アルキル基、アルキレン基、アリール基、水酸基、アミノ基、チオール基、複素環基は置換基を有していてもよく、環上に複数存在してもよい。Ar1はアリール基であり、置換基を有していてもよい。nは1〜3の値をとる。)
(2)
導電性支持体上に感光層を有し、該感光層に(1)記載のナフチルアミン化合物を電荷輸送物質として含有することを特徴とする電子写真感光体。
本発明により、電荷輸送物質として用いた時、光・熱等による性能劣化がなく、当初の特性を長期に亘って保持することが出来るトリフェニルアミン骨格を持つ化合物とそれを電荷輸送物質として用いた電子写真感光体を提供することが出来る。
現在、電子写真感光体において、広く用いられている電荷輸送物質は、その電気的特性からトリフェニルアミン骨格を有するものが多くを占め、フェニル基へ修飾基を導入することにより電気的特性を調整している。その中で、該電荷輸送物質のπ電子共役系を広げ電荷移動度を増すために、化合物中にスチルベン構造を組み込み電荷分布を広げる事が行われている。
しかし、幾何学的異性体の存在するスチルベンにおいては光や熱により容易にトランス−シス異性化が起こり、それに起因する分解などにより性能を著しく低下させてしまうことがある。そこで、スチルベン基を構造的に変化させ、トランス−シス異性化が起こらなくする必要がある。
即ち、スチルベン構造は下式の点線部を除く部位であり、そのフェニル−オレフィン−フェニル構造部分はπ電子共役系として存在する。また、下式の実線と点線からなるナフチル−フェニル構造部分も同じくπ電子共役系となるが、その構造の故にシス−トランス異性化は起こらない。さらにフェニル−オレフィン−フェニル構造との類似性から光電特性は、フェニル−オレフィン−フェニルの好ましい光電特性が維持される。これがスチルベン構造の特徴を維持しながら、その問題点は解消される理由と予測される。
Figure 2009227607
次に、本発明のナフチル−フェニル構造を有する電荷輸送物質の代表的な例を下記に示す。
Figure 2009227607
Figure 2009227607
又、本発明のナフチル−フェニル構造を有する電荷輸送物質の代表的な合成例を次に示す。
p−トルイジンのキシレン溶液に2−ブロモ−6−トリメチルシロキシナフタレン2.3当量、パラジウムジアセテート0.05当量、トリブロモホスフィン0.2当量を加え、150℃にて2時間攪拌した。反応液を酢酸エチルで抽出、水洗、硫酸マグネシウムで乾燥後、ロータリーエバポレータにて濃縮乾固し、シリカカラムで処理しジナフチル体を得た。
得られたジナフチル体のTHF(テトラヒドロフラン)溶液にテトラブチルアンモニウムフルオライド2.4当量を加え、室温にて30分攪拌した。反応液を酢酸エチルで抽出、水洗、硫酸マグネシウムで乾燥後、ロータリーエバポレータにて濃縮乾固し、シリカカラムで処理しナフチルアルコール体を得た。
得られたナフチルアルコール体のTHF溶液にトリフルオロメタンスルホン酸無水物2.4当量、ピリジン3当量を加え、室温にて2時間攪拌した。反応液を酢酸エチルで抽出、水洗、硫酸マグネシウムで乾燥後、ロータリーエバポレータにて濃縮乾固し、シリカカラムで処理しトリフレート体を得た。
得られたトリフレート体のTHF溶液にp−トルエンボラン酸3当量、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム0.1当量、炭酸カリウム2.1当量を加え、室温にて22時間攪拌した。反応液を酢酸エチルで抽出、水洗、硫酸マグネシウムで乾燥後、ロータリーエバポレータにて濃縮乾固し、シリカカラムで処理し化合物1を得た。
使用試薬を置換アニリン、置換ナフタレン、置換フェニルに変え、一般式(1)のnの値により試薬当量を変更することにより、他の化合物も同様に合成することが出来る。
〔導電性支持体〕
本発明の感光体に用いられる導電性支持体としてはシート状或いは円筒状の導電性支持体が広く用いられている。
上記の円筒状の導電性支持体とは、回転することによりエンドレスに画像を形成できる円筒状の支持体を意味し、真直度で0.1mm以下、振れ0.1mm以下の範囲にある導電性の支持体が好ましい。この真直度及び振れの範囲を超えると、良好な画像形成が困難になる。
導電性支持体の材料としてはアルミニウム、ニッケルなどの金属ドラム、又はアルミニウム、酸化錫、酸化インジュウムなどを蒸着したプラスチックドラム、又は導電性物質を塗布した紙・プラスチックドラムを使用することができる。導電性支持体としては常温で比抵抗103Ωcm以下のものが好ましい。
本発明で用いられる導電性支持体は、その表面に封孔処理されたアルマイト膜が形成されたものを用いても良い。アルマイト処理は、通常例えばクロム酸、硫酸、シュウ酸、リン酸、硼酸、スルファミン酸等の酸性浴中で行われるが、硫酸中での陽極酸化処理が最も好ましい結果を与える。硫酸中での陽極酸化処理の場合、硫酸濃度は100〜200g/l、アルミニウムイオン濃度は1〜10g/l、液温は20℃前後、印加電圧は約20Vで行うのが好ましいが、これに限定されるものではない。又、陽極酸化被膜の平均膜厚は、通常20μm以下、特に10μm以下が好ましい。
〔中間層(下引き層)〕
本発明においては導電性支持体と感光層の間に、バリヤー機能を備えた中間層を設けることが好ましい。
本発明の中間層には吸水率が小さいバインダー樹脂中に酸化チタンを含有させることが好ましい。該酸化チタン粒子の平均粒径は、数平均一次粒径で10nm以上400nm以下の範囲が良く、15nm〜200nmが特に好ましい。数平均一次粒径が前記範囲の酸化チタン粒子を用いた中間層塗布液は分散安定性が良好で、且つこのような塗布液から形成された中間層は黒ポチ発生防止機能の他、環境特性が良好で、且つ耐クラッキング性を有する。
〔感光層〕
電荷発生層(CGL)
導電性支持体上またはその上に塗設されている中間層の上には、電荷発生層(CGL)が塗設される。電荷発生層中には電荷発生物質(CGM)を含有させる。その他の物質としては必要によりバインダー樹脂、その他の添加剤を含有しても良い。
本発明の有機感光体には、電荷発生物質として、例えば、フタロシアニン顔料、アゾ顔料、ペリレン顔料、アズレニウム顔料などを単独で或いは併用して用いることができる。
電荷発生層にCGMの分散媒としてバインダーを用いる場合、バインダーとしては公知の樹脂を用いることができる。最も好ましい樹脂としてはホルマール樹脂、ブチラール樹脂、シリコーン樹脂、シリコーン変性ブチラール樹脂、フェノキシ樹脂等が挙げられる。バインダー樹脂と電荷発生物質との割合は、バインダー樹脂100質量部に対し20〜600質量部が好ましい。これらの樹脂を用いることにより、繰り返し使用に伴う残留電位増加を小さくできる。電荷発生層の膜厚は0.1〜2μmが好ましい。
電荷輸送層(CTL)
前記電荷発生層の上には、本発明においては、2層以上の電荷輸送層(CTL)が塗設されてもよい。
電荷輸送層に含有される電荷輸送物質(CTM)ついては前記した。
前記積層構成の場合のCTLに含有されるバインダー樹脂としては、ポリエステル樹脂、ポリスチレン樹脂、メタクリル樹脂、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルアセテート樹脂、スチレン−ブタジエン樹脂、塩化ビニリデン−アクリロニトリル共重合体樹脂、塩化ビニル−無水マレイン酸共重合体樹脂、ウレタン樹脂、シリコン樹脂、エポキシ樹脂、シリコン−アルキッド樹脂、フェノール樹脂、ポリシラン樹脂、ポリビニルカルバゾール等が挙げられる。
CTLに含有されるバインダー樹脂は好ましくは機械的衝撃に強く耐摩耗性が大であり、かつ電子写真性能を阻害しないものがよい。特に好ましいバインダー樹脂としては下記一般式(I)〜(IV)の構造単位を有するポリカーボネート樹脂があげられる。
Figure 2009227607
(式中、R1〜R8は水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜10の置換若しくは無置換のアルキル基、シクロアルキル基又はアリール基、jは4〜11の整数、R9は炭素原子数1〜9のアルキル基又はアリール基である。)
Figure 2009227607
(式中、R35〜R42はそれぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子、アルキル基又はアリール基を表す。)
Figure 2009227607
(式中、R63〜R70はそれぞれ独立した水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜10の置換若しくは無置換のアルキル基、シクロアルキル基、又はアリール基を表す。)
Figure 2009227607
(式中、R83〜R98はそれぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子、置換、無置換アルキル基はアリール基を表し、kおよびmは正の整数であって、k/mが1〜10になるように選択される。)
なお、前記一般式で示される構造単位を有するポリカーボネート樹脂は、好ましくは重量平均分子量30,000以上のものがよい。
次に、前記各層を形成する際に用いられる溶媒又は分散媒としては、n−ブチルアミン、ジエチルアミン、エチレンジアミン、イソプロパノールアミン、トリエタノールアミン、トリエチレンジアミン、N,N−ジメチルホルムアミド、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソプロピルケトン、シクロヘキサノン、ベンゼン、トルエン、キシレン、クロロホルム、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、1,2−ジクロロプロパン、1,1,2−トリクロロエタン、1,1,1−トリクロロエタン、トリクロロエチレン、テトラクロロエタン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、メタノール、エタノール、イソプロピナール、酢酸エチル、酢酸ブチル、ジメチルスルホキシド、メチルセロソルブ等が挙げられる。本発明はこれらに限定されるものではないが、ケトン系溶媒を用いた場合に感度、繰り返し使用時に電位変化等が更に良好となる。また、これらの溶媒は単独あるいは2種以上の混合溶媒として用いることもできる。
又、電荷輸送層は電荷輸送物質とバインダー樹脂を適当な溶剤に溶解し、その溶液を塗布乾燥することによって形成される。電荷輸送物質とバインダー樹脂との混合割合は質量比で3:1〜1:3が好ましく、特には2:1〜1:2が好ましい。
また、電荷輸送層の膜厚は5〜50μm、特には10〜40μmが好ましい。
〔現像方法及び現像剤〕
本発明で用いられるのは乾式の現像方法であり、現在、キャリアとトナーを用いる二成分現像法が最も広く用いられている。この他には一成分磁性現像法、一成分非磁性現像法も用いられているが、本発明はそのいずれにも適用することが出来る。
そして、そのいずれも2〜10μm程度の粒径を有する粉体トナーを用い、トナーの主要な構成成分はバインダー樹脂(結着樹脂)と着色剤である。本発明において、バインダー樹脂(結着樹脂)及び着色剤については、特別なものではなく、通常よく用いられているバインダー樹脂及び着色剤をはじめ、いずれも公知のものを用いることが出来る。
本発明において、長期間感光体が使用され転写不良を起こす懸念がある場合には、トナー中に脂肪酸金属塩を添加するとよい。脂肪酸金属塩としては、一般的には炭素原子数10以上の飽和又は不飽和脂肪酸の金属塩が好ましい。
例えば、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸インジウム、ステアリン酸カリウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸リチウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸ナトリウム、パルミチン酸アルミニウム、オレイン酸アルミニウム等が挙げられる。特に好ましいのはステアリン酸の金属塩である。
本発明において脂肪酸金属塩の中でも特にフローテスターの流出速度が高い脂肪酸金属塩は展開性が高く、本発明の感光体表面でより効果的に脂肪酸金属塩の層を形成することが出来る。流出速度の範囲としては、1×10-7以上1×10-1以下が好ましく、5×10-4以上1×10-5以下であるのがより好ましい。フローテスターの流出速度は、島津フローテスター(CFT−500:島津製作所製)を用いて測定できる。
現像剤(トナー)中に脂肪酸金属塩を含有させる場合、トナーの後処理工程でトナーに脂肪酸金属塩を混合撹拌して分散させるのが好ましい。添加量はトナーの粒径等にも依存するが、一般的にはトナーの体積平均粒径が2〜15μmの場合は、0.01〜1.0質量%が好ましい。
脂肪酸金属塩が0.01質量%より少ないとトナーから感光体表面への移行が十分ではなく、1.0質量%を超えると、感光体表面の脂肪酸金属塩膜への紙粉の付着が増大し、画像ボケが発生する可能性もある。
また、トナーへの流動性付与の観点から、無機微粒子、有機微粒子をトナーに添加混合することが好ましい。この場合、無機微粒子の使用が好ましく、特にシリカ、酸化チタン、アルミナ等が好ましい。更に、無機微粒子はシランカップリング剤やチタンカップリング剤により疎水化処理されていることが好ましい。
〔画像形成装置〕
次に、本発明の有機感光体を用いた画像形成装置について説明する。
図1は画像形成装置1の断面図であり、デジタル方式による画像形成装置であって、画像読取り部A、画像処理部B、画像形成部C、転写紙搬送手段としての転写紙搬送部Dから構成されている。
画像読取り部Aの上部には原稿を自動搬送する自動原稿送り手段が設けられていて、原稿載置台11上に載置された原稿は原稿搬送ローラ12によって1枚宛分離搬送され読み取り位置13aにて画像の読み取りが行われる。原稿読み取りが終了した原稿は原稿搬送ローラ12によって原稿排紙皿14上に排出される。
一方、プラテンガラス13上に置かれた場合の原稿の画像は走査光学系を構成する照明ランプ及び第1ミラーから成る第1ミラーユニット15の速度vによる読み取り動作と、V字状に位置した第2ミラー及び第3ミラーから成る第2ミラーユニット16の同方向への速度v/2による移動によって読み取られる。
読み取られた画像は、投影レンズ17を通してラインセンサである撮像素子CCDの受光面に結像される。撮像素子CCD上に結像されたライン状の光学像は順次電気信号(輝度信号)に光電変換されたのちA/D変換を行い、画像処理部Bにおいて濃度変換、フィルタ処理などの処理が施された後、画像データは一旦メモリに記憶される。
画像形成部Cでは、画像形成ユニットとして、像担持体であるドラム状の感光体21と、その外周に、該感光体21を帯電させるローラによる接触方式の帯電手段(帯電器でもある)22、帯電した感光体の表面電位を検出する電位検出手段220、現像手段(現像器でもある)23、転写手段(転写器でもある)である転写搬送ベルト装置45、前記感光体21のクリーニング手段(クリーニング器でもある)26及び光除電手段としてのPCL(プレチャージランプ)27が各々動作順に配置されている。これらの少なくとも1つと感光体21を組み合わせてプロセスカートリッジを構成させることが出来、本発明の好ましい態様の一つである。これらプロセスカートリッジは、画像形成装置本体から容易に出し入れ出来るように(出し入れ可能に)装着することが出来る。
また、現像手段23の下流側には感光体21上に現像されたパッチ像の反射濃度を測定する反射濃度検出手段222が設けられている。感光体21には、本発明の有機感光体が使用され、図示の時計方向に駆動回転される。
回転する感光体21へは帯電手段22による一様帯電がなされた後、像露光手段(像露光器でもある)としての露光光学系30により画像処理部Bのメモリから呼び出された画像信号に基づいた像露光が行われる。書き込み手段である像露光手段としての露光光学系30は図示しないレーザダイオードを発光光源とし、回転するポリゴンミラー31、fθレンズ34、シリンドリカルレンズ35を経て反射ミラー32により光路が曲げられ主走査がなされるもので、感光体21に対してAoの位置において像露光が行われ、感光体21の回転(副走査)によって静電潜像が形成される。本実施の形態の一例では文字部に対して露光を行い静電潜像を形成する。
本発明の画像形成方法においては、感光体上に静電潜像を形成するに際し、像露光をスポット面積が2×10-92以下の露光ビームを用いて行うことが好ましい。このような小径のビーム露光を行っても、本発明の有機感光体は、該スポット面積に対応した画像を忠実に形成することができる。より好ましいスポット面積は、0.01×10-9〜1×10-92である。その結果400dpi(dpiとは2.54cm当たりのドット数)以上で、256階調を実現するところのきわめて優れた画像品質を達成することができる。
前記ビーム光のスポット面積とは該ビーム光の強度がピーク強度の1/e2以上の光強度に対応する面積で表される。
用いられる光ビームとしては半導体レーザを用いた走査光学系、及びLEDや液晶シャッター等の固定スキャナー等があり、光強度分布についてもガウス分布及びローレンツ分布等があるがそれぞれのピーク強度の1/e2までの部分をスポット面積とする。
感光体21上の静電潜像は現像手段23によって反転現像が行われ、感光体21の表面に可視像のトナー像が形成される。転写紙搬送部Dでは、画像形成ユニットの下方に異なるサイズの転写紙Pが収納された転写紙収納手段としての給紙ユニット41(A)、41(B)、41(C)が設けられ、また側方には手差し給紙を行う手差し給紙ユニット42が設けられていて、それらの何れかから選択された転写紙Pは案内ローラ43によって搬送路40に沿って給紙され、給紙される転写紙Pの傾きと偏りの修正を行うレジストローラ対44によって転写紙Pは一時停止を行ったのち再給紙が行われ、搬送路40、転写前ローラ43a、給紙経路46及び進入ガイド板47に案内され、感光体21上のトナー画像が転写位置Boにおいて転写極24及び分離極25によって転写搬送ベルト装置45の転写搬送ベルト454に載置搬送されながら転写紙Pに転写され、該転写紙Pは感光体21面より分離し、転写搬送ベルト装置45により定着手段50に搬送される。
定着手段(定着器でもある)50は定着ローラ51と加圧ローラ52とを有しており、転写紙Pを定着ローラ51と加圧ローラ52との間を通過させることにより、加熱、加圧によってトナーを定着させる。トナー画像の定着を終えた転写紙Pは排紙トレイ64上に排出される。
以上は転写紙の片側への画像形成を行う状態を説明したものであるが、両面複写の場合は排紙切換部材170が切り替わり、転写紙案内部177が開放され、転写紙Pは破線矢印の方向に搬送される。
更に、搬送機構178により転写紙Pは下方に搬送され、転写紙反転部179によりスイッチバックさせられ、転写紙Pの後端部は先端部となって両面複写用給紙ユニット130内に搬送される。
転写紙Pは両面複写用給紙ユニット130に設けられた搬送ガイド131を給紙方向に移動し、給紙ローラ132で転写紙Pを再給紙し、転写紙Pを搬送路40に案内する。
再び、上述したように感光体21方向に転写紙Pを搬送し、転写紙Pの裏面にトナー画像を転写し、定着手段50で定着した後、排紙トレイ64に排紙する。
本発明の有機感光体は電子写真複写機、レーザプリンター、LEDプリンター及び液晶シャッター式プリンター、カラープリンター、フルカラー複写機等の電子写真装置一般に適応するが、更に、電子写真技術を応用したディスプレー、記録、軽印刷、製版及びファクシミリ等の装置にも幅広く適用することができる。
本発明の感光体は高画質画像が安定して得られるために、各基本色別に画像形成して重ね合わせて1枚の画像を形成するため、実質的には極めて高い耐久性を要求されるフルカラー複写機などフルカラー画像形成装置として用いるのに適している。
次に、本発明の化合物を用いて性能評価した結果を示し、本発明を更に説明する。
〔実施例1〕
性能評価には後書するキセノン光照射における劣化試験を行った。
電荷輸送物質(CTM)を0.25mg/mlのアセトニトリル溶液として日立社製液体クロマトグラフィー LaChrom Elite を用い、展開溶液としてアセトニトリル、カラムはCLC−ODS、流速1ml/min、カラム温度40℃にて分析し、化合物ピークの積分値を算出した。次いで、0.25mg/mlの化合物溶液をキセノン光100mW/cm2にて20分間照射し、同様に液体クロマトグラフィーにて積分値を算出し、(キセノン光照射後の積分値/キセノン光照射前の積分値)の値を以下の表に示す。
比較に用いたトリフェニルアミン骨格を持ち、かつスチルベン構造を有する電荷輸送物質(比較化合物1〜9)の構造を下記に示す。
Figure 2009227607
Figure 2009227607
例えば実施例1と比較例1は、ナフチル−フェニル構造部分がフェニル−オレフィン−フェニル構造部分になっているが、その他は同じ構造を有する化合物である。しかし、キセノン光による劣化に顕著な差が見られた。この差はスチルベン構造を有する比較化合物1(比較例1)においては、光による励起によりシスートランス異性化し、それに起因すると考えられる分解が化合物に起こったのに対し、ナフチル骨格により異性化を抑えた化合物1(実施例1)ではオレフィン部が環構造に組み込まれることにより化合物が安定化し、分解が抑えられたために生じたと考えられる。
その他のものについても全く同様なことがいえる。
〔実施例2〕
(1)残留電位
〈感光体1の作製〉
化合物を電荷輸送物質として用い感光層を形成した。
即ち、直径100mmのアルミニウムドラム上にポリアミド樹脂から成る厚さ0.3μmの中間層を設けた。次にCuKα特性X線を用いたX線回折図に於いて、ブラック角(2θ±0.2℃)が27.3°に最大ピークを有し、その他に9.5°,9.7°,11.6°,15.0°,24.1°等にもピークを有するオキシチタニウムフタロシアニン(CGM−1)30質量部、ブチラール樹脂「エスレックB(BX−L)」(積水化学社製)10質量部、メチルエチルケトン1600質量部から成る塗布液を前記中間層上に浸漬塗布して、乾燥後の膜厚0.3μmのCGLを形成した。
次いでCTMとして例示化合物(化合物1)500質量部、ポリカーボネート樹脂「ユーピロンZ300」(三菱瓦斯化学社製)600質量部を、非ハロゲン系混合溶媒のテトラヒドロフラン(THF)/トルエン=8/2の3000質量部に溶解して成る下層(支持体側)CTL塗布液を作製した。更にCTMとして前記例示化合物(化合物1)550質量部とポリカーボネート樹脂「ユーピロンZ800」(三菱瓦斯化学社製)600質量部を、非ハロゲン系混合溶媒のテトラヒドロフラン(THF)/トルエン=8/2の3000質量部に溶解した溶液にさらに無機微粒子(シリカ粒子H)50質量部を混合分散して成る上層(表面層)CTL塗布液を作製した。
前記CGL上に下層CTL塗布液及びその上に上層CTL塗布液を円形スライドホッパー塗布機により同時塗布して、乾燥後の膜厚がそれぞれ15μmの感光体1を得た。
〈感光体2〜8及び比較感光体1〜8の作製〉
上記感光体1の感光層中のCTLのCTMの種類を表2に記載した如く変更して、感光体2〜8及び比較感光体1〜8を作製した。
PIDC(photo−induced discharge)測定により初期の残留電位を測定した。次いで、感光層にキセノン光100mW/cm2にて20分間照射し、同じくPIDC測定により残留電位を測定し、その差を以下の表2に示す。
尚、PIDC測定においては、感光体を帯電させて後、光照射により発生したキャリアの移動により表面の電荷が消失して、表面電位が減衰する現象をグラフ化して示す。本発明における実際の測定は感光体を帯電後、LED光により除電した部分の電位(残留電位)を求めている。
Figure 2009227607
本発明内の感光体1〜8は残留電位がいずれも低く実用上は問題がないが、此に対し比較感光体1〜8はいずれもより残留電位が高く、実用上問題がでることがわかる。
デジタル方式による画像形成装置の断面図。
符号の説明
1 画像形成装置
21 有機感光体
22 帯電手段
23 現像手段
24 転写極
25 分離極
26 クリーニング手段
30 露光光学系
45 転写搬送ベルト装置
50 定着手段
P 転写紙

Claims (2)

  1. 下記一般式(1)で表される構造を有することを特徴とするナフチルアミン化合物。
    Figure 2009227607
    (一般式(1)において、R1、R2、R3は、水素、アルキル基、アルキレン基、アリール基、水酸基、アミノ基、チオール基、ハロゲンまたは複素環基を示し、アルキル基、アルキレン基、アリール基、水酸基、アミノ基、チオール基、複素環基は置換基を有していてもよく、環上に複数存在してもよい。Ar1はアリール基であり、置換基を有していてもよい。nは1〜3の値をとる。)
  2. 導電性支持体上に感光層を有し、該感光層に請求項1記載のナフチルアミン化合物を電荷輸送物質として含有することを特徴とする電子写真感光体。
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