JP2009227070A - 車両用電線ハーネス部設置構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】主に、EMC環境の改善と、車両用電線ハーネスの大径化や重量増加の防止を図り得るようにする。
【解決手段】車両用電線ハーネス11が、車体に設置された金属製の筒状の車体強度部材1にほぼ沿って配索された車両用電線ハーネス部設置構造であって、車両用電線ハーネス11を平板化してなるハーネス板15を設け、ハーネス板15を、車体強度部材1に対し、内部を横切るように配設するようにしている。
【選択図】図1
【解決手段】車両用電線ハーネス11が、車体に設置された金属製の筒状の車体強度部材1にほぼ沿って配索された車両用電線ハーネス部設置構造であって、車両用電線ハーネス11を平板化してなるハーネス板15を設け、ハーネス板15を、車体強度部材1に対し、内部を横切るように配設するようにしている。
【選択図】図1
Description
この発明は、車両用電線ハーネス部設置構造に関するものである。
自動車などの車両には、車体における、車室内の前部にインストルメントパネルが設けられている。このインストルメントパネルの内部には、車体強度部材が設置されている。この車体強度部材は、一般に、金属製の筒状部材(例えば、鉄パイプなど)で構成されている。この車体強度部材は、ほぼ車幅方向へ延びて左右の車体パネル間を連結するように設けられている。この車体強度部材は、ステアリングサポートメンバまたはクロスカービームなどと呼ばれている。
そして、このような車体強度部材にほぼ沿って、車両用電線ハーネスが、配索されている(例えば、特許文献1参照)。
この車両用電線ハーネスは、車体の各部へ電力や信号を供給し得るようにするための各種の電線類を多数本束ねて構成された電線の束である。この車両用電線ハーネスは、通常は、上記した車体強度部材の上部に這わせるようにして設置されている。この車両用電線ハーネスは、メインハーネスなどと呼ばれている。
特開平08−295190号公報
近年、車両に対する、車両用安全設備の拡大(拡充)や、車載電装品の増加に伴う高出力モータの増加などが進められていることから、車室内のEMC(電気的磁気的協調性)環境の悪化(例えば、電磁ノイズの影響を受け易くなることなど)が予測されている。そのため、各種の制御装置(コントロールユニット)や、上記した車両用電線ハーネス(電送経路)に対してEMC環境を整え、EMC保証を行う必要性が生じている。
現状の車両用電線ハーネスに対してEMC環境を整えるためには、シールド線や遮蔽板などの対策部品を使用する必要がある。
しかし、シールド線や遮蔽板などの対策部品は高価であるため、これらを車両用電線ハーネスに使用すると、その分、コストが高くなる。しかも、シールド線や遮蔽板などの対策部品を使用することによって、車両用電線ハーネスの大径化や重量増加などをも招くことになる。
また、車両用電線ハーネスに対してEMC環境を整えるためには、シミュレーションを行って厳密に対策を立てる必要がある。
しかし、現状の車両用電線ハーネスは、単なる電線の束にしか過ぎないため、1本ごとに内部の各電線の配置が異なっており、どこにどのような信号が通っているかを特定することが困難となっていた。よって、現状の車両用電線ハーネスは、シミュレーションで対策を立てることができないものになっていた。
一方で、インストルメントパネルやその周辺の部品を予め組立ててコックピットモジュール化することが行われている。また、車載電装品の増加によって、車両用電線ハーネスの大径化も進んでいる。そのため、車両用電線ハーネスの大径化による、コックピットモジュール内の部品集積度の低下や、コックピットモジュールの重量の増加や、車両用電線ハーネスの組付性の悪化、などの問題も生じていた。
なお、上記した以外にも、本発明に至る過程で新たな問題やその他の問題などが生じることが考えられるが、そのようなものについては、本発明の中で説明することによって、この欄での記載に代えることができるものとする。但し、必要な場合には、この欄に流用することができる。
上記課題を解決するために、請求項1に記載された発明は、車両用電線ハーネスが、車体に設置された金属製の筒状の車体強度部材にほぼ沿って配索された車両用電線ハーネス部設置構造において、車両用電線ハーネスを平板化してなるハーネス板を設け、該ハーネス板を、車体強度部材に対し、内部を横切るように配設したことを特徴としている。
請求項2に記載された発明は、上記において、前記車体強度部材が、内部を横切るように延びる金属製仕切部を有し、前記ハーネス板が、前記金属製仕切部に当接配置されたことを特徴としている。
請求項3に記載された発明は、上記において、前記ハーネス板が、樹脂基板材を備え、前記車体強度部材が、半割状の車体強度部材片を備え、半割状の車体強度部材片の間に前記樹脂基板材を挟み込んで、両者を金属樹脂接合することにより一体化してなることを特徴としている。
請求項4に記載された発明は、上記において、前記ハーネス板が、金属基板材を備え、前記車体強度部材が、半割状の車体強度部材片を備え、半割状の車体強度部材片の間に前記金属基板材を挟み込んで、両者を溶接することにより一体化してなることを特徴としている。
なお、上記は、それぞれ、所要の作用効果を発揮するための必要最小限の構成であり、上記構成の詳細や、上記されていない構成については、それぞれ自由度を有しているのは勿論である。そして、上記構成の記載から読取ることが可能な事項については、特に具体的に記載されていない場合であっても、その範囲内に含まれるのは勿論である。また、上記以外の構成を追加した場合には、追加した構成による作用効果が加わることになるのは勿論である。
請求項1の発明によれば、上記構成により、以下のような作用効果を得ることができる。即ち、車両用電線ハーネスを平板化してハーネス板とすることにより、車両用電線ハーネスを小型化、薄型化することが可能となる。これにより、インストルメントパネル(またはコックピットモジュール)内の部品集積度の向上や、重量増加防止や、組付性の向上などを図ることが可能となる。また、ハーネス板では、各電線の配置を特定することができるので、EMC環境を整えるためのシミュレーションを自由に行うことが可能となる。そして、ハーネス板を、車体強度部材に対し、内部を横切るように配設することにより、車体強度部材を遮蔽シールドとして利用することができるので、シールド線や遮蔽板などの対策部品が不要となり、コストを低減することが可能となる。また、車体強度部材の内部空間の有効利用が図られると共に、その分、インストルメントパネル(またはコックピットモジュール)内にスペースを確保することもできる。更に、車体強度部材の製造時に車体強度部材の内部に予めハーネス板を組込むようにすることにより、インストルメントパネル(またはコックピットモジュール)内部へのハーネス板の取付工程をなくすことができ、その分、製造工程の合理化、短縮化、および、コスト低減化を図ることができる。
請求項2の発明によれば、上記構成により、以下のような作用効果を得ることができる。即ち、車体強度部材の内部に設けた金属製仕切部にハーネス板を当接配置することにより、金属製仕切部を利用してハーネス板を容易に車体強度部材の内部に横切るように設置することができるようになると共に、金属製仕切部の両面に対してハーネス板を2個設置することができるようになる。
請求項3の発明によれば、上記構成により、以下のような作用効果を得ることができる。即ち、半割状の車体強度部材片の間に、ハーネス板の樹脂基板材を挟み込んで、両者を金属樹脂接合することにより、容易且つ確実に車体強度部材とハーネス板とを一体化して、車体強度部材の内部にハーネス板を横切るように設置した構成を得ることができる。また、ハーネス板が樹脂基板材を備えることにより、ハーネス板の構成自由度を得ることができる。
請求項4の発明によれば、上記構成により、以下のような作用効果を得ることができる。即ち、半割状の車体強度部材片の間に、ハーネス板の金属基板材を挟み込んで、両者を溶接することにより、容易且つ確実に車体強度部材とハーネス板とを一体化して、車体強度部材の内部にハーネス板を横切るように設置した構成を得ることができる。また、ハーネス板が、金属基板材を備えることにより、金属基板材における(グランド部分の)接地性能を高めることができる。
本発明は、主に、EMC環境の改善と、大径化や重量増加の防止を図ることを目的としている。
以下、本発明を具体化した実施例について、図示例と共に説明する。
なお、以下の実施例は、上記した背景技術や発明が解決しようとする課題などと密接な関係があるので、必要が生じた場合には、互いに、記載を流用したり、必要な修正を伴って流用したりすることができるものとする。
図1〜図8は、この発明の実施例およびその変形例を示すものである。
「構成」 まず、構成について説明する。
自動車などの車両には、車体における、車室内の前部にインストルメントパネルが設けられている。このインストルメントパネルの内部には、車体強度部材が設置されている。
この場合、図1に示すように、車体強度部材1は、金属製の筒状をした部材2で構成されている。この車体強度部材1は、ほぼ車幅方向3へ延びて図示しない左右の車体パネル間を連結するように設けられている。また、車体強度部材1は、その中間部に、車体のフロアパネル4に対して支持させるためのステー5が設けられている。このステー5は、車体強度部材1の中間部下部からほぼ下方へ向けて1本または2本設けられる。この車体強度部材1は、ステアリングサポートメンバまたはクロスカービームなどと呼ばれている。
ここで、車体強度部材1は、通常は、例えば、鉄パイプ(例えば、丸パイプ)などで構成されている。このような車体強度部材1は、中空で所要の肉厚を有する閉断面のものとされている。車体強度部材1は、円形断面とするのが好ましい。円形断面には、長円形断面や、楕円形断面や、変形の円状断面なども含まれる。また、場合によっては、角型断面などとすることもできる。なお、車体強度部材1は、必要とされる強度の違いにより、運転席側を太径にすると共に、助手席側を細径にしたものなども存在しているが、ここでは、全長に亘って均一径を有する均一肉厚のものなどとされている。
そして、このような車体強度部材1にほぼ沿って、車両用電線ハーネス11が、配索される(例えば、図2などを参照のこと)。
この車両用電線ハーネス11は、車体の各部へ電力や信号を供給し得るようにするための各種の電線12,13を備えている。この車両用電線ハーネス11は、メインハーネスなどと呼ばれている。
なお、以上は、従来よく知られた基本構成である。
そして、以上のような基本構成に対し、この実施例のものでは、以下のような構成を備えるようにする。
(1)車両用電線ハーネス11を、平板化してハーネス板15を設ける。このハーネス板15を、車体強度部材1の内部に対し、横切るように配設する。
ここで、ハーネス板15は、車幅方向3へ延びる短冊状のものなどとする。ハーネス板15は、例えば、プリント基板とするのが好ましい。ハーネス板15は、車幅方向3に対し、車体強度部材1とほぼ同じか、それよりも若干短い長さのものなどとされる。ハーネス板15は、車体強度部材1の直径(外径または内径)とほぼ同じか、それよりも若干短いものなどとされる。ハーネス板15は、例えば、車体強度部材1の内部空間を、ほぼ上下または左右に分けるように設置される。この場合には、ほぼ上下に分けるようにしている。車体強度部材1が大径の場合には、ハーネス板15は、複数段に設けることが考えられるが、この場合には、1段としている。
以上は、以下の各実施例においてもほぼ共通する構成である。
具体的な構成は、例えば、図2に示すようなものとすることができる(「実施例1」)。
この場合、ハーネス板15は、どのような構成としても良いが、ここでは、例えば、金属基板材16を備えたものとされている(金属基板)。なお、この金属基板の金属基板材16には、特に図示しないが、適宜、必要な絶縁を施すようにする。
そして、この金属基板材16の片面側には、信号用の電線12として、信号回路パターン18が形成されている。また、金属基板材16の他面側には、電源用の電線13として、電源回路パターン19が形成されている。このように、信号回路パターン18(信号用の電線12)と、電源回路パターン19(電源用の電線13)とを、金属基板材16の両面に分けて設けることにより、EMC環境を更に改善(例えば、ノイズの影響を受け難くなる)することが可能となる。信号回路パターン18などの信号用の電線12や、電源回路パターン19などの電源用の電線13などは、基本的に金属基板材16と共に車幅方向3へ延びるように構成されている。
また、ハーネス板15の途中には、適宜、接続用のコネクタ部21が取付けられる。一方、図1に示すように、車体強度部材1には、コネクタ部21と対応させてコネクタ部用開口部22が設けられる。コネクタ部21とコネクタ部用開口部22との間の隙間は、可能な限り小さなものとするのが好ましい。
(2)或いは、図3に示すように、車体強度部材1が、内部を横切るように延びる金属製仕切部25を有するものとする。そして、ハーネス板15が、金属製仕切部25に当接配置されるようにする(「実施例2」)。
この場合、金属製仕切部25を備えた車体強度部材1は、押出成形などによって製造させるようにする。ハーネス板15は、金属製仕切部25の各面に1個(1枚)ずつ両面で合計2個(2枚)設置されている。これら2個のハーネス板15は、機能の同じものを2つに分割するようにしても、機能の異なるものに分けるようにしても良い。また、金属製仕切部25とハーネス板15との間には、絶縁層26が介在されている。ハーネス板15は、金属製仕切部25(または絶縁層26)に接着などによって取付けられる。なお、接着剤が絶縁層26となるようにしても良い。
各ハーネス板15は、どのような構成としても良いが、ここでは、基板部27の金属製仕切部25側の面に、信号用の電線12としての信号回路パターン18が形成されたものと、電源用の電線13としての電源回路パターン19が形成されたものとの2種類に分けて、金属製仕切部25の各面にそれぞれ別個に取付けることにより、EMC環境を更に改善し得るようにしている。また、各基板部27の金属製仕切部25とは反対側の面に、グランドパターン28を形成することにより、EMC環境を更に改善し得るようにしている。グランドパターン28は、信号回路パターン18や電源回路パターン19と対応するものとしても、導体層をベタ塗りしたベタパターンとしても良い。
なお、上記した実施例1と実施例2のものは、車体強度部材1の内部にハーネス板15を配置するように構成されている。よって、ハーネス板15の幅寸法は、車体強度部材1の内径と同じか、それよりも小さいものとされる。
また、コネクタ部21やコネクタ部用開口部22については、上記したものと同様のものとすることができる(以下の実施例においても同様であるため、特に記載している場合以外は省略する)。
(3)または、図4に示すように、ハーネス板15が、樹脂基板材31を備えたものとする。また、車体強度部材1が、半割状の車体強度部材片32,32を備えたものとする。そして、(2つの)半割状の車体強度部材片32,32の間に樹脂基板材31を挟み込んで、両者を金属樹脂接合することにより一体化する(「実施例3」)。
ここで、車体強度部材片32,32は、金属製の(円)筒状をした車体強度部材1を半割状にした(半円)形状のものなどとされる。そして、上記した半割状の車体強度部材片32,32の間に挟み込むことにより、樹脂基板材31は、中空の車体強度部材1の内部を横切るように設置されることになる。即ち、樹脂基板材31が、車体強度部材1の内部空間を仕切る仕切部材となるように構成される。車体強度部材片32,32と樹脂基板材31とは、接合用樹脂33を介在させて金属樹脂接合される。接合用樹脂33は、車体強度部材片32,32と樹脂基板材31とのそれぞれの材質に応じて適宜調整される。
この場合、ハーネス板15は、どのような構成としても良いが、ここでは、樹脂基板材31の片面に、信号用の電線12としての信号回路パターン18が形成され、樹脂基板材31の他面に、グランドパターン28が形成されたものなどとしている。この場合、信号回路パターン18の、両側をガードパターン34でガードさせることにより、EMC環境を更に改善し得るようにしている。グランドパターン28は、信号回路パターン18と対応するものとしても良いが、ここでは、導体層をベタ塗りしたベタパターンとしている。そして、電源用の電線13を並べて、樹脂35の内部に封じ込めた電源線部36が、グランドパターン28の表面に取付け(或いは貼付け)られている。電源用の電線13は、インサート成形などによって、樹脂35内に封じ込めるようにしたものとしても良いが、図5に示すように、二枚のラミネート用フィルム37に挟み込んで接着したものなどとしても良い。
(4)或いは、図6〜図8に示すように、ハーネス板15が、金属基板材16を備えたものとする。また、車体強度部材1が、半割状の車体強度部材片32,32を備えたものとする。そして、(2つの)半割状の車体強度部材片32,32の間に金属基板材16を挟み込んで、両者を溶接することにより一体化する(「実施例4」)。
ここで、車体強度部材片32,32は、金属製の(円)筒状をした車体強度部材1を半割状にした(半円)形状のものなどとされる。そして、上記した半割状の車体強度部材片32,32の間に挟み込むことにより、金属基板材16は、中空の車体強度部材1の内部を横切るように設置されることになる。即ち、金属基板材16が、車体強度部材1の内部空間を仕切る仕切部材となるように構成される。車体強度部材片32,32と金属基板材16とは、溶接部41にて溶接される。
この場合、ハーネス板15は、どのような構成としても良いが、ここでは、図2のものと同様とする。
なお、上記した実施例3と実施例4のものは、車体強度部材1にハーネス板15を挟み込むように構成されている。よって、ハーネス板15の幅寸法は、車体強度部材1の外径とほぼ同じものとされる。
また、ハーネス板15については、各実施例で記載した各種のものを、別の実施例に対して使用することが可能である。また、ハーネス板15は、平板状であれば、上記以外の構造を備えたものとすることも可能である。例えば、フレキシブルプリント基板などとすることもできる。
「作用」 次に、この実施例の作用について説明する。
この実施例によれば、以下のような作用効果を得ることができる。
(1)車両用電線ハーネス11が、車体に設置された金属製の筒状の車体強度部材1にほぼ沿って配索された車両用電線ハーネス部設置構造において、車両用電線ハーネス11を平板化してなるハーネス板15を設け、ハーネス板15を、車体強度部材1に対し、内部を横切るように配設したことにより、以下のような作用効果を得ることができる(例えば、「実施例1」など参照)。
即ち、車両用電線ハーネス11を平板化して、ハーネス板15とすることにより、車両用電線ハーネス11を小型化、薄型化することが可能となる。これにより、インストルメントパネル(またはコックピットモジュール)内の部品集積度の向上や、重量増加防止や、組付性の向上などを図ることが可能となる。
また、ハーネス板15では、各電線12,13の配置を特定することができるので、EMC環境を整えるためのシミュレーションを自由に行うことが可能となる。
そして、ハーネス板15を、車体強度部材1に対し、内部を横切るように配設することにより、車体強度部材1を遮蔽シールドとして利用することができるので、シールド線や遮蔽板などの対策部品が不要となり、コストを低減することが可能となる。なお、シールド線や遮蔽板などの対策部品を併用できることは勿論である。
また、車体強度部材1の内部空間の有効利用が図られると共に、その分、インストルメントパネル(またはコックピットモジュール)内にスペースを確保することもできる。
更に、車体強度部材1の製造時に車体強度部材1の内部に予めハーネス板15を組込むようにすることにより、インストルメントパネル(またはコックピットモジュール)内部へのハーネス板15の取付工程をなくすことができ、その分、製造工程の合理化、短縮化、および、コスト低減化を図ることができる。
(2)車体強度部材1が、内部を横切るように延びる金属製仕切部25を有し、ハーネス板15が、金属製仕切部25に当接配置されたことにより、以下のような作用効果を得ることができる(「実施例2」)。
即ち、車体強度部材1の内部に設けた金属製仕切部25にハーネス板15を当接配置することにより、金属製仕切部25を利用してハーネス板15を容易に車体強度部材1の内部に横切るように設置することができるようになると共に、金属製仕切部25の両面に対してハーネス板15を2個設置することができるようになる。なお、金属製仕切部25の片面に対してハーネス板15を1個設置することも可能である。
(3)ハーネス板15が、樹脂基板材31を備え、車体強度部材1が、半割状の車体強度部材片32,32を備え、半割状の車体強度部材片32,32の間に樹脂基板材31を挟み込んで、両者を金属樹脂接合することにより一体化してなることにより、以下のような作用効果を得ることができる(「実施例3」)。
即ち、半割状の車体強度部材片32,32の間に、ハーネス板15の樹脂基板材31を挟み込んで、両者を金属樹脂接合することにより、容易且つ確実に車体強度部材1とハーネス板15とを一体化して、車体強度部材1の内部にハーネス板15を横切るように設置した構成を得ることができる。
また、ハーネス板15が樹脂基板材31を備えることにより、ハーネス板15の構成自由度を得ることができる。
(4)ハーネス板15が、金属基板材16を備え、車体強度部材1が、半割状の車体強度部材片32,32を備え、半割状の車体強度部材片32,32の間に金属基板材16を挟み込んで、両者を溶接することにより一体化してなることにより、以下のような作用効果を得ることができる(「実施例4」)。
即ち、半割状の車体強度部材片32,32の間に、ハーネス板15の金属基板材16を挟み込んで、両者を溶接することにより、容易且つ確実に車体強度部材1とハーネス板15とを一体化して、車体強度部材1の内部にハーネス板15を横切るように設置した構成を得ることができる。
また、ハーネス板15が、金属基板材16を備えることにより、金属基板材16における(グランド部分の)接地性能を高めることができる。
金属基板材16は、車体強度部材1に対して溶接により、容易且つ強固に固定することができる。
なお、構造的には、図9に示すように、金属基板材16の片面側にのみ半割状の車体強度部材片32を溶接して、車体強度部材1とすることも可能であり、このようにした場合には、それなりに有効な作用効果を期待することもできるが、半割状の車体強度部材片32による遮蔽効果が金属基板材16の片面側にしか作用しなくなると共に、金属基板材16の片面側にしか信号回路パターン18などを設けることができないものとなってしまうため、本願発明のものと比べると機能が半減されてしまい、不利である。
以上、この発明の実施例を図面により詳述してきたが、実施例はこの発明の例示にしか過ぎないものであるため、この発明は実施例の構成にのみ限定されるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があってもこの発明に含まれることは勿論である。また、例えば、各実施例に複数の構成が含まれている場合には、特に記載がなくとも、これらの構成の可能な組合せが含まれることは勿論である。また、複数の実施例や変形例が示されている場合には、特に記載がなくとも、これらに跨がった構成の組合せのうちの可能なものが含まれることは勿論である。また、図面に描かれている構成については、特に記載がなくとも、含まれることは勿論である。更に、「等」の用語がある場合には、同等のものを含むという意味で用いられている。また、「ほぼ」「約」「程度」などの用語がある場合には、常識的に認められる範囲や精度のものを含むという意味で用いられている。
1 車体強度部材
11 車両用電線ハーネス
15 ハーネス板
16 金属基板材
25 金属製仕切部
31 樹脂基板材
32 車体強度部材片
11 車両用電線ハーネス
15 ハーネス板
16 金属基板材
25 金属製仕切部
31 樹脂基板材
32 車体強度部材片
Claims (4)
- 車両用電線ハーネスが、車体に設置された金属製の筒状の車体強度部材にほぼ沿って配索された車両用電線ハーネス部設置構造において、
車両用電線ハーネスを平板化してなるハーネス板を設け、
該ハーネス板を、車体強度部材に対し、内部を横切るように配設したことを特徴とする車両用電線ハーネス部設置構造。 - 前記車体強度部材が、内部を横切るように延びる金属製仕切部を有し、
前記ハーネス板が、前記金属製仕切部に当接配置されたことを特徴とする請求項1記載の車両用電線ハーネス部設置構造。 - 前記ハーネス板が、樹脂基板材を備え、
前記車体強度部材が、半割状の車体強度部材片を備え、
半割状の車体強度部材片の間に前記樹脂基板材を挟み込んで、両者を金属樹脂接合することにより一体化してなることを特徴とする請求項1記載の車両用電線ハーネス部設置構造。 - 前記ハーネス板が、金属基板材を備え、
前記車体強度部材が、半割状の車体強度部材片を備え、
半割状の車体強度部材片の間に前記金属基板材を挟み込んで、両者を溶接することにより一体化してなることを特徴とする請求項1記載の車両用電線ハーネス部設置構造。
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