JP2009226816A - Bmc成形体およびその製造方法ならびに製造に用いる補強シート - Google Patents
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Abstract
【解決手段】BMC材料6の塊を下型8の中央部に置いてプレスすることにより、BMC材料6を型の端側へ向かって流動させて型内でBMC成形体を製造する方法であって、下型8内の端側の補強必要部位の内側に、長繊維ガラス含有率の高い補強シート5を予めチャージしておき、補強シート5がプレス時にBMC材料6で外側へ押し流されて、補強必要部位に配置一体化される。
【選択図】図4
Description
なお、浴槽の水切り片等を補強する場合に、プレス成形品の裏面に、ガラス繊維入りゲルコートを塗布して補強する方法があるが、このようなガラス繊維入りゲルコート塗装では、塗膜厚みが確保できる浴槽底面や上縁面には補強効果があるが、浴槽の側面や水切り片等の勾配のある面では、ゲルコート塗膜が垂れて、塗膜の十分な厚みを確保できないために、補強効果は小さいという問題点がある。
また、浴槽の水切り片等を補強するために、型内の水切り片の部位に、連続ガラスを含有した樹脂板をセットして一体プレス成形し、連続ガラスを含有した樹脂板による補強層を表面層の裏側に形成させる場合もあるが、表面層と補強層との二層構造となるため、肉厚が薄い場合には、補強層により十分補強ができずに、表面層の硬度は低いためにクラックが発生しやすくなるという問題点があった。
本発明のBMC成形体の製造に用いる補強シートは、略2インチ程度の連続しない長繊維ガラスを糸で縫い合わせたガラスマットに、充填剤を添加しないBMC材料を用いて調製したコンパウンドを含浸させ、長繊維ガラス含有率を10〜40%に調整して増粘させたことを要旨とする。
こうすれば、プレス型内の補強必要部位の内側または補強必要部位のうちの内側に補強シートを予めチャージしておけば、プレス時にBMC材料により補強シートが外側へ押し流されて、良好に狙った補強必要部位に補強シートを配置させることができ、補強必要部位に長繊維ガラスの含有率の高い部分が良好に形成されることとなる。
こうすれば、補強必要部位では長繊維ガラス含有率が高く十分な強度が確保され、全体的にはBMC材料による人造大理石調の高級感のあるBMC成形体となる。
図1は、浴槽の配置概略断面構成図であり、浴槽1は洗い場パン3とともに浴室を形成し、浴槽1と洗い場パン3間にはエプロン2が立設される。
本例の浴槽1は、図2に斜視図で示すような形状となっており、底面1aから上方へ上傾して側面1bが一体形成され、側面1bの上端では略水平に外側へ延びてフランジ部1cが一体形成され、フランジ部1cの洗い場パン3側の辺には、エプロン2を取り付けるための垂下片1gが垂下状に形成されている。この垂下片1gのある辺を除く3辺にはフランジ部1cから上方へ一体状に立ち上げて立上片1dと、立上片1dの上端から略水平に外側へ延びる壁載置面1eと、壁載置面1eの外端から一体状に立ち上げて水切り片1fが形成されている。この水切り片1fの内側の壁載置面1e上に壁パネル4が立設されて浴室の壁面が形成されるものである。
例えば、短尺側の水切り片1fの寸法aが800mmである場合に、この垂下片1g側の補強シート5で補強された部分の寸法bは130mm程度である。
なお、補強シート5はBMC材料と一体化されて、水切り片1f付近の断面は一層構造となっており、従来のように裏側をガラスを含有した樹脂板で補強した二層構造のものとは異なり、水切り片1f付近の部分を強度を確保しながら肉薄にすることができ、水切り片1fの肉厚を薄く設定できるため、浴槽1の内側の容積はそのままで外寸法を小さくできて、狭い空間にも良好に設置することができる高級感のある浴槽1となっている。
補強シート5は、図3に示すように、2インチ程度の連続しないカット品である長繊維ガラス5a,5a,5aをランダムにバインダーでくっつけ、長繊維ガラス5a,5a,5aをポリエステル糸5bで規則的に縫い合わせてガラスマット5cを形成し、このガラスマット5cに対し、充填剤を添加しないBMC材料を用いて調整したコンパウンドを、ローラー等で圧力を掛けて含浸させ、長繊維ガラス含有率が10〜40%好ましくは20〜30%になるように調整し、増粘させて固定状態としたものである。
樹脂としては、不飽和ポリエステル樹脂,ビニルエステル樹脂,アクリル樹脂などであり、硬化剤としては、t−アミルパ−オキシイソプロピルカーボネート,t−ヘキシルパ−オキシイソプロピルカーボネート,t−ブチルオパ−オキシベンゾエート,およびこれらの混合品などであり、禁止剤としては、パラベンゾキノン,ハイドロキノンなどである。また、内部離型剤としては金属石鹸などが挙げられる。また増粘剤として酸化マグネシウムなどがある。
さらにこれらの配合例としては、例えば樹脂100に対し硬化剤は0.5〜2.0%、禁止剤は0.5〜2.0%、内部離型剤は2〜6%、増粘剤は1〜5%、トナーは2〜6%とすることができる。
プレス成形金型は図4に示すように、上型7と下型8で構成されており、上型7は、底面形成部7aの左右端側に上傾状に側面形成部7bが形成され、側面形成部7bの上端に略水平に外側へ延びるフランジ部形成部7cが形成され、フランジ部形成部7cから上方へ立ち上げて立上片形成部7dと、立上片形成部7dの上端から略水平に外側へ延びる壁載置面形成部7eと、壁載置面形成部7eの外端から立ち上げて水切り片形成部7fが形成され、水切り片形成部7fの上端に略水平に外側へ延びる当接部7gが形成されている。
また、下型8は凹み状に形成した底面形成部8aの左右端側に上傾状に側面形成部8bが形成され、側面形成部8bの上端に外側へ略水平に延びてフランジ部形成部8cが形成され、フランジ部形成部8cから上方へ立ち上げて立上片形成部8dと、立上片形成部8dの上端から略水平に外側へ延びる壁載置面形成部8eと、壁載置面形成部8eの外端から立ち上げて水切り片形成部8fが形成されている。
この状態で図5に示すように上型7を下降させて、上型7の底面形成部7aをBMC材料6に押し付けて、BMC材料6を外側へ押し出すようにする。即ち、BMC材料6は側面形成部8b,8b側へ押し出され、さらにフランジ部形成部8cに向かって押し流されることとなり、BMC材料に押し流されて補強シート5は流動性を保ちながら、立上片形成部8d、壁載置面形成部8e、水切り片形成部8f側へ移動されてゆく。
なお、図7の変更例で示すように、補強シート5は、下型8の壁載置面形成部8eと水切り片形成部8fとにチャージしておいても良く、さらに図8の変更例で示すように、補強シート5は、下型8の水切り片形成部8fにチャージしておいても良い。
これに対し、本願発明の補強シート5を一層構造に一体化させた場合は、図9でCに示すように、高い強度が確保され、この強度は、連続した長繊維ガラスからなるSMC(シートモールディングコンパウンド)成形品Dとほぼ同等の強度であることが確認されている。
なお、BMC材料6と補強シート5の色を同一の色に設定しておけば、成形後に補強シート5の境目が判らなくなり、より意匠性に優れた浴槽1が得られるものである。
なお、色が同じであれば境目が判らないために、水切り片1f付近の部位のみならず、他の補強必要部位においても、このように補強シート5を型内にチャージすることで良好にその部位を補強できるものとなる。
1a 底面
1b 側面
1c フランジ部
1d 立上片
1e 壁載置面
1f 水切り片
1g 垂下片
4 壁パネル
5 補強シート
5a 長繊維ガラス
5b ポリエステル糸
5c ガラスマット
6 BMC材料
7 上型
8 下型
7a,8a 底面形成部
7b,8b 側面形成部
7c,8c フランジ部形成部
7d,8d 立上片形成部
7e,8e 壁載置面形成部
7f,8f 水切り片形成部
7g 当接部
Claims (3)
- 略2インチ程度の連続しない長繊維ガラスを糸で縫い合わせたガラスマットに、充填剤を添加しないBMC材料を用いて調製したコンパウンドを含浸させ、長繊維ガラス含有率を10〜40%に調整して増粘させたことを特徴とするBMC成形体の製造に用いる補強シート。
- BMC材料の塊を型の中央部に置いてプレスすることにより、該BMC材料を型の端側へ向かって流動させて型内でBMC成形体を製造するBMC成形体の製造方法において、前記型内の端側の補強必要部位の内側または補強必要部位のうちの内側に前記請求項1に記載の補強シートを予めチャージしておき、該補強シートがプレス時に前記BMC材料で外側へ押し流され前記補強必要部位を補強するように構成したことを特徴とするBMC成形体の製造方法。
- 前記請求項2の製造方法により製造された補強必要部位の長繊維ガラス含有率が高いBMC成形体。
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JP2008076789A JP2009226816A (ja) | 2008-03-24 | 2008-03-24 | Bmc成形体およびその製造方法ならびに製造に用いる補強シート |
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EP2127822A2 (en) * | 2008-05-29 | 2009-12-02 | Leatherman Tool Group, Inc. | Folding hand tool having an at least partially composite handle |
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2008
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